JP2014180274A - 照明付き壁面緑化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】歩道上に設けられる生け垣、街路樹や、車道の防音壁、あるいは空き地の分離壁に代わる壁面緑化システムに、街灯機能、情報発信機能を加えた照明付き壁面緑化装置を提供する。
【解決手段】 互いに連結されて自立した分離壁となる配列体2Aを構成する複数の壁面緑化ユニット2と、その上部に設けられた照明ユニット3およびメッセージ表示ユニット4を備える。壁面緑化ユニット2は、薄箱状に形成されて内部に植物育成基盤が充填され、正面等に植物6が植えられる壁面フレームと、灌水装置とを有する。照明ユニット3は、壁面緑化ユニット2が設置された箇所の近隣エリアを照明する。メッセージ表示ユニット4は、広告や、災害時の案内,誘導等の表示を行う。壁面緑化ユニット2の灌水の制御と照明、電飾の制御を共通の灌水・照明制御盤5で行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、歩道上に設けられる生け垣、街路樹や、車道の防音壁、あるいは公開空き地や各種施設の分離壁等の役割を見直し、これらに代わる壁面緑化システムに街灯機能、情報発信機能等の新たな機能,技術を加えた照明付き壁面緑化装置に関する。
従来、歩車道の境目に生け垣を設置したり、歩道上に街路樹を設け、市街地の緑化を図っている。また、車道に防音壁を設けたり、公開空き地、各種施設の空き地において、エリアの分離や、遮音等のために分離壁を設けている。しかし、生け垣や街路樹は、枯れさせないように行う世話や、落葉の清掃に手間が掛かる。また、単なる防音壁は市街や地域の景観を低下させることがある。
このような課題を解消するものとして、複数連結される薄箱状の壁面フレームを設け、これら壁面フレーム内に土壌と灌水装置を入れ、壁面に植物を植えるものが提案されている(特許文献1)。これによれば、適切な灌水が行えて植物の世話が簡易となり、また落葉の清掃の面からも有利になる。同特許文献には、植えられた植物を照明することも提案されている。
特許第5001148号公報
特許文献1に記載の壁面フレームに土壌を入れて植物を植える提案は、緑化による景観向上と、騒音の遮蔽、風、天候、日光からなる保護に止まる。照明についても同文献の段落〔0011〕等に記載があるが、植えられた植物を照明するに止まる。そのため、必要な費用に対して得られる効果がいま一つ十分でなく、普及が難しいと考えられる。
この発明の目的は、緑化や騒音の遮蔽の機能に加えて、近隣エリアを照明する照明機能が得られて、照明器具を設置する場所を別途に確保したり、専用の照明用支柱等を設けることが不要で、費用に対して得られる効果が大きく、普及が期待できる照明付き壁面緑化装置を提供することである。
この発明の他の目的は、車歩分離壁、緑のガードレール、道路照明、街路灯等としての機能を併せ持つことができるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、さらに情報を表示する機能を備え、情報を効果的に人々に伝えることができるようにすることである。
この発明の照明付き壁面緑化装置は、互いに左右または上下左右に連結されて自立した分離壁となる配列体を構成する複数の壁面緑化ユニットと、これら複数の壁面緑化ユニットの配列体の上部に設けられた照明器具とを備え、
前記壁面緑化ユニットは、
上下幅および左右幅に比べて奥行き寸法が狭い薄箱状に形成されて内部に植物育成基盤が充填され少なくとも正面にメッシュ材が張られて植物が植えられる壁面フレームと、この壁面フレームに設置されて前記植物育成基盤に灌水を行う灌水装置とを有し、
前記照明器具は前記壁面緑化ユニットの配列体が設置された箇所の近隣エリアを照明するものであり、
前記灌水装置の配管および前記照明器具の配線は、それぞれ前記複数の壁面緑化ユニットの間で互いに接続される、
ことを特徴とする。
この構成によると、薄箱状の壁面フレーム内に植物育成基盤と灌水装置を設け、植物を植えるため、従来のフレーム形式の壁面緑化ユニットと同様に、緑化による景観向上が得られ、かつ植物の灌水の世話や、落葉の清掃の省力化が図れる。 土等の植物育成基盤は遮音効果があり、壁面緑化ユニットが介在することで、騒音等の遮音の効果が高く、分離壁として壁面緑化ユニットの配列体を設けられることにより、風の通り道となることが防止 でき、また防風の効果が得られる。
特に、この発明では、従来例と異なり、壁面緑化ユニットの配列体に取付けられる照明器具は、植えられた植物を照明するものではなく、壁面緑化ユニットが設置された箇所の近隣エリアを照明するものであるため、照明による境界の明確化や、街灯等としての効果が得られる。しかも、前記照明器具は、従来の支柱に設ける街灯と異なり、壁面緑化ユニットに取付けるので、照明器具を設置する場所を別途に確保したり、専用の照明用支柱等を設けることが不要である。
このように、緑化、植物の世話の簡易化、遮音の各機能に加えて、近隣エリアの照明の機能が得られ、しかも照明器具の設置場所の確保や、専用の照明用支柱が不要になるという、壁面緑化ユニットと照明器具との組み合わせによる効果が得られて、費用に対する効果が高く、広い普及が期待できるものとなる。
なお、上記の「メッシュ材」は、前記植物育成基盤が外部に漏れ出ることを防止でき、かつ植物の一部が通過可能なものであれば良く、金属メッシュであっても、メッシュシートであっても、また孔を有する樹脂板等の板材であっても良い。また、前記壁面フレームは、薄箱状で、奥行きが150〜400mm程度、好ましくは200〜300mm程度とされる。
この発明において、前記複数の壁面緑化ユニットにおける、前記灌水装置の給水の制御および前記照明器具の制御を行う灌水・照明制御盤を設けても良い。
適切な灌水を行うためには、そのポンプ等を駆動するモータやバルブの制御装置が必要であり、配線や制御盤が必要となる。照明器具を設けた場合、その照明の制御手段を灌水の制御手段と同じ制御盤に設け、一つの灌水・照明制御盤とすることで、制御機器や配線における重複した構成が省けて構成が簡略化されると共に、灌水と照明の制御が同じ箇所で行えて、管理、点検等が効率的となる。
例えば、灌水制御用の通信可能な制御システムのプログラムを変更することで、前記制御システムのハードウェア構成は特に変更することなく、照明や後述の表示手段の制御を行い、適度の照度に制御したり、目的に応じて電飾表示を変更することが可能になる。
この発明において、前記各壁面緑化ユニットが腰壁程度の高さであって、その配列体が帯状に延びる自立した分離壁を成し、この分離壁は、道路またはその他の通路における路面の区画間に介在するものとしても良い。
この構成の場合、車歩分離壁、緑のガードレール、道路照明、街路灯等としての機能を併せ持つことができる。特に、照明による夜間の歩行の快適性、緑視率向上による癒し効果が得られる。また、壁面緑化ユニットは壁面フレームを用いた壁として構成されるため、従来の生け垣と異なり、この照明付き壁面緑化分離壁装置は、例えば200〜300mm程度の奥行きとして薄く構成できて、比較的に狭い道路にも設置可能となる。
前記照明器具が壁面緑化ユニットの左右幅の全幅に渡って延びるものである場合は、連続したライン状の道路照明が得られて、道路照明として優れた機能がられる。しかも、その照明のための設置場所の確保や、照明用支柱が不要であり、壁面緑化と照明との組み合わせの効果がより高く得られる。
この発明において、前記各壁面緑化ユニットは、前記壁面緑化ユニットが上下左右に連結され、その配列体は腰壁よりも高く、自立して空き地の分離壁となるものとしてもよい。前記「空き地」は、建物の建っていない地所を言う。
この構成の場合、公開空き地や、公共施設、民有地等において、緑化、エリアの分離、風の通り道となることの防止、遮音性の向上の他に、周辺の照明の効果が得られる。植物による緑の壁が建つことで、景観を向上させて上記の各効果がられる。
この発明において、表示内容を電気的制御により変更可能な表示装置を、前記照明器具とは別に、または前記照明器具の一部として、前記壁面緑化ユニットの配列体に取付けても良い。前記表示装置は、液晶表示装置等のデジタルデバイスを用いたもの、デジタルサイネージシステム、またはアナログサイネージパネル等であっても良い。
このように表示装置を付加することで、従来の壁面緑化システムの機能とは異なる、機能として、街灯等の機能の他に、情報発信機能を得ることができる。
しかも、この照明付き壁面緑化装置は、その緑化や分離の目的等から、多くの人の目につき易い箇所に設置される。そのため、これに表示装置を設置することで、その表示内容を広く知らせる効果が効率的に得られる。例えば、公道上で目線レベルに設置された広告として機能し、広告効果が高く得られる。そのため、広告収入によるこの照明付き壁面緑化装置の普及も見込める。また、広告の他にも、表示装置による各種の情報発信機能を得ることができる。表示内容が電気的制御により変更可能であるため、各種の情報を切り換えて表示することができ、多くの情報を発信したり、状況に応じて発信する情報を切り換えることができる。
上記表示装置を設ける場合に、前記表示装置に災害発生時の案内の表示を行わせる災害対応表示出力手段(33a)を設けても良い。この災害対応表示出力手段(33a)は、前記灌水・照明制御盤(5)に設けた場合は、この制御盤(5)に設けても良い。
上記のように、この照明付き壁面緑化装置は、その緑化や分離の目的等から、多くの人の目につき易い箇所に設置されることになり、また表示内容が電気的制御により変更可能であるため、地震、火災、交通事故等の災害発生時に、その災害発生の周知や、避難路へ誘導等が効果的に行える。
前記災害対応表示出力手段(33a)は、例えば気象庁等の発信する緊急地震情報を受信することで、定められた情報、例えば避難場所の案内等を表示するようにしても良い。
また、災害発生時に電力供給が行われる蓄電池等を設置することによって、商用電源が停電という事態に陥った場合であっても、一定期間は照明の点灯・デジタルサイネージの稼働を行うことができる。
この発明において、前記各壁面緑化ユニット内に前記植物育成基盤の湿度を検出する湿度検出センサーを設け、この湿度検出センサーの検出信号に応じて前記灌水装置による灌水量を調整する灌水制御手段を設けても良い。
このように湿度検出センサーを設けることで、植物にとって最適な土壌水分となるように、自動で灌水を調整することができる。このことで、土壌の乾燥や、水の与え過ぎを防ぎ、植物を枯死させることなく豊かに成長させることができる。すなわち、湿度検出センサーを設けて灌水を適宜に調整することで、生き物である植物の育成環境を整え、育成を促し、枯れ死を防ぐことができる。土等の植物育成基盤の中には、数種類のバクテリアが自生し、適切な湿度の調整は、成育の環境を整えると共に、自然の生態系に近づけ生物多様性にも寄与する。
この発明の照明付き壁面緑化装置は、互いに左右または上下左右に連結されて自立した分離壁となる配列体を構成する複数の壁面緑化ユニットと、これら複数の壁面緑化ユニットの配列体の上部に設けられた照明器具とを備え、前記壁面緑化ユニットは、上下幅および左右幅に比べて奥行き寸法が狭い薄箱状に形成されて内部に植物育成基盤が充填され少なくとも正面にメッシュ材が張られて植物が植えられる壁面フレームと、この壁面フレームに設置されて前記植物育成基盤に灌水を行う灌水装置とを有し、前記照明器具は前記壁面緑化ユニットの配列体が設置された箇所の近隣エリアを照明するものであり、前記灌水装置の配管および前記照明器具の配線は、それぞれ前記複数の壁面緑化ユニットの間で互いに接続されるため、緑化や騒音の遮蔽の機能に加えて、近隣エリアを照明する照明機能が得られて、照明器具を設置する場所を別途に確保したり、専用の照明用支柱等を設けることが不要で、費用に対して得られる効果が大きく、普及が期待できる。
前記各壁面緑化ユニットが腰壁程度の高さであって、その配列体が帯状に延びる自立した分離壁を成し、この分離壁は、道路またはその他の通路における路面の区画間に介在する場合は、車歩分離壁、緑のガードレール、道路照明、街路灯等としての機能を併せ持つことができる。
表示内容を電気的制御により変更可能な表示装置を、前記照明器具とは別に、または前記照明器具の一部として、前記壁面緑化ユニットの配列体に取付けた場合は、上記の各効果に加えて、情報を効果的に人々に伝えることができ、緑化、遮音、照明、情報伝達の機能を併せ持つことができる。
この発明の第1の実施形態にかかる照明付き壁面緑化装置の外観斜視図である。 同照明付き壁面緑化装置の一部の分解斜視図である。 同照明付き壁面緑化装置の断面とその制御系のブロック図とを合わせた説明図である。 他の実施形態にかかる照明付き壁面緑化装置の外観斜視図である。 同照明付き壁面緑化装置の一部の分解斜視図である。 さらに他の実施形態にかかる照明付き壁面緑化装置の外観斜視図である。 さらに他の実施形態にかかる照明付き壁面緑化装置の外観斜視図である。 同照明付き壁面緑化装置の一部の分解斜視図である。 各実施形態に用いられた壁面フレームの正面図、側面図、および平面図であり、同図(A),(C)はメッシュ材を省いて示す。 同壁面フレームのメッシュ材取付状態の正面図である。 図4の実施形態にかかる照明付き壁面緑化装置の設置形態例を示すイメージ合成図である。 壁面緑化ユニットの位置例の切欠斜視図である。 さらに他の実施形態にかかる照明付き壁面緑化装置の外観斜視図である。 同照明付き壁面緑化装置の他の設置形態例を示すイメージ合成図である。 同照明付き壁面緑化装置のさらに他の設置形態例を示すイメージ合成図である。 同照明付き壁面緑化装置の断面とその制御系のブロック図とを合わせた説明図である。 (A),(B)はその壁面フレームのメッシュ材省略状態の正面図および平面図、(C),(D)は同壁面フレームのメッシュ材取付状態の側面図および正面図である。 同壁面フレームに取付ける正面カバーの一例の正面図である。 同正面カバーの部分拡大正面図および破断側面図である。 同壁面フレームに設置する灌水装置の配管説明図である。 同照明付き壁面緑化装置における壁面緑化ユニットの各種配置例の説明図である。
この発明の実施形態を図面と共に説明する。図1は、図11にイメージ合成による設置形態の概要例を示すように、歩車道の境目の生け垣のように、歩道の地盤上に車道との境界に沿って設置される構成とした例を示す。図1において、この照明付き壁面緑化装置1は、左右に順次連結された複数、例えば3個以上の壁面緑化ユニット2と、これら各壁面緑化ユニット2の上面に沿ってそれぞれ取付けられた複数の照明ユニット3とを備え、照明ユニット3の上に、メッセージ表示ユニット4が設けられている。前記複数の壁面緑化ユニット2は、上記のように連結されて、腰壁状の分離壁となる配列体2Aを構成する。前記各壁面緑化ユニット2、照明ユニット3、およびメッセージ表示ユニット4は、灌水・照明制御盤5によって制御される。
壁面緑化ユニット2は、腰壁状に形成されて、内部に軽量土等の植物育成基盤が充填され、両面または片面に植物6が植えられる。図1では、植物6は一部だけを示している。照明ユニット3は、請求項で言う「照明器具」であって、壁面緑化ユニット2の上端面に全長に渡って設置された細長形状の直方体状の箱状とされている。メッセージ表示ユニット4は、照明ユニット3の上面に全長に渡って設置された細長形状の直方体状の箱状とされている。壁面緑化ユニット2、照明ユニット3、およびメッセージ表示ユニット4は、互いに奥行き寸法が同一である。灌水・照明制御盤5は、壁面緑化ユニット2から離れて設置され、壁面緑化ユニット2とは、給水管7、電力配線8、および通信用配線9により接続されている。灌水・照明制御盤5は、水道引込管7Aにより公共の水道または貯水タンク等の給水源(図示せず)に接続され、電力配線8Aにより交流商用電源等に接続されている。灌水・照明制御盤5は、蓄電池を有する無停電装置(図示せず)を備え、交流商用電源の停電時に前記蓄電池に接続されるようにしても良い。また、灌水・照明制御盤5は、光回線等の通信用配線9Aにより、遠隔操作・管理装置(図示せず)に接続されている。
灌水・照明制御盤5は、同図のような壁面緑化ユニット2から離れて設置される構成とせずに、壁面緑化ユニット2と接して、または一部の壁面緑化ユニット2の内部に設置しても良い。灌水・照明制御盤5は、この他に、図6の例のように、壁面緑化ユニット2と同等の奥行き寸法および高さとし、壁面緑化ユニット2の配列体2Aの間に介在させて壁面緑化ユニット2の配列体の一部を構成するように設けても良い。
図2に分解斜視図を示すように、壁面緑化ユニット2、照明ユニット3、およびメッセージ表示ユニット4は、互いに着脱自在である。各ユニット2〜4の相互の接合は、ボルト・ナットやその他の結合具(図示せず)、またはユニット自体に設けられた結合部(図示せず)により行われる。電力配線8、および通信用配線9の各ユニット2〜4の相互間での接続は、差し込みまたはねじ込み接続形式のコネクタ(図示せず)等により行われる。壁面緑化ユニット2の寸法例を示すと、横幅Wが1,000〜2,000mm、高さHが数百〜1,000mm、奥行き寸法Dが200〜300mm程度である。図示の例では、W=1,000mm、D=200mmである。
図3は、壁面緑化ユニット2の断面と、制御系の概念構成のブロック図である。壁面緑化ユニット2は、薄箱状に枠組みされた壁面フレーム11に灌水装置10を設け、壁面フレーム11内の正面、裏面、両側面に土留め用シート17やメッシュシート(図示せず)を張り、下側はメッシュシート(図示せず)を張って、内部空間に植物育成基盤18を充填したものである。植物育成基盤18には、ブレンドした専用土壌や、他の軽量土等が用いられる。メッシュシート(図示せず)は、植物6の根等の部分が貫通できる材質,形状のものであり、例えば2mm目のポリエチレンシートが用いられる。壁面フレーム11の正面および裏面のうち、植物6を設けない面には、土留め用シート17が張られる。土留め用シート17にはポリエチレンシート等が用いられる。壁面フレーム11の上面は、土留め用シート17およびメッシュシート(図示なし)のいずれも張らずに開放され、植物育成基盤18の入れ替えが可能とされる。
壁面フレーム11は、図9,図10に示すように、縦横の各枠材12〜14を、上下幅および左右幅に比べて奥行き寸法が狭い直方体の薄箱状に枠組みし、正面および裏面、並びに両端面にメッシュ材15,15Aを張って構成される。各枠材12〜14は、軽量形鋼等の鋼材からなり、溶融亜鉛メッキ仕上げ等で防錆処理される。正面および裏面のメッシュ材15は、例えば金属棒15a 等を縦横に張ったものとされる。側面のメッシュ材15Aは、例えば平行に金属棒 を張ったものとされる。メッシュ材15,15Aは、その内面にメッシュシート17(図3)または土留めシートを支持する部材である。壁面フレーム11には、前記メッシュシートまたは土留めシート17を止め付けるビス相通孔等のシート止め部16が設けられる。図12は、この壁面フレーム11内に植物育成基盤18を入れた状態の切欠斜視図である。
図3において、灌水装置10は、壁面フレーム11内に灌水用配管10aを張りめぐらせたものであり、その灌水用横配管10aaは壁面フレーム11の上下複数箇所で、例えば、他の実施形態を示す図20のように、壁面フレーム11内の横幅方向の略全長に渡って設けられる。各灌水用横配管10aaは、ドリップチューブとなるものであり、長さ方向の複数箇所に、植物育成基盤18ヘ灌水を吐出する灌水出口10bが設けられている。各段の灌水用横配管10aaは、壁面フレーム11内の端部または中間に設けられた灌水竪配管10abに接続される。一部の灌水竪配管10abの端部が灌水入り口10c となる。
図3において、灌水用横配管10aaは、図示の例では、上端を除き各高さ位置で1本としているが、壁面フレーム11の奥行き寸法がある程度大きい場合(例えば200mm を超える場合)は、同じ高さ位置で前後に複数本平行に並べて設けられる。壁面フレーム11内の灌水用配管10aは、各壁面フレーム11毎に、または複数の壁面フレーム11内の灌水用配管10aを纏めて、ポンプ19に給水管22を介して接続される。なお、灌水用配管10aには、壁面緑化ユニット2毎に、または壁面緑化ユニット2内を区画した区画毎に、例えば灌水用横配管10aa毎に、流量制御または開閉用の電磁弁等のバルブ(図示せず)を設けても良い。また、灌水用配管10aには、その上手側経路に、肥料を水に混合させる液肥混合機23が設けられる。灌水用配管10aまたはその上手側経路には、この他に流量計や水圧計を設けても良い。これらの液肥混合機23、流量計、水圧計、およびバルブ は、例えば同じ筐体に納めて一つの灌水ボックスとして構成して藻良い。
灌水用のポンプ19はモータ20によって駆動される。このポンプ19とモータ20とからなる灌水供給源装置21は、複数の壁面緑化ユニット2に対して1台設けられ、または各壁面緑化ユニット2毎に設けられる。この灌水供給源装置21は、壁面フレーム11の内部に設けてもよく、また壁面フレーム11に対する外部に設けても良い。灌水供給源装置21は、灌水制御盤5内に設けるか、または灌水制御盤5と並べて設けることによって灌水制御盤5と一体化して設けても良い。その場合に、例えば図6の例のように壁面緑化ユニット2と並べて設けられる灌水制御盤5と一体化して設けても良い。
照明ユニット3は、基板、透光性のカバー、および点灯回路部品からなる箱状の照明ユニット本体3a内に発光ダイオード等の光源3bを設けたものである。この例では、前記透光性のカバーは、照明ユニット本体3aの正面、裏面、上面、および両端面にわたって連続して覆う乳白色等のカバーとしている。前記点灯回路部品は、調光回路や、インバータ、ソケット等からなる。
メッセージ表示ユニット4は、箱状の表示ユニット本体4aの前後両面に表示装置4bを設けたものである。表示装置4bは、表示内容を電気的制御により変更可能なものであり、例えば液晶表示装置等の画像を表示可能なもの、デジタルサイネージシステム等からなる。表示装置4bは、アナログサイネージパネルであっても良い。
灌水・照明制御装置5は、外装箱内にパーソナルコンピュータや、電子回路、電気回路等の制御用機器を格納し、制御用のプログラムを設けたものである。前記制御用機器およびプログラムによって、灌水制御手段31、照明制御手段32、および画面制御手段33が構成されている。
灌水制御手段31は、壁面緑化ユニット2内に設けられた湿度検出センサー34により植物育成基盤18の湿度を監視し、検出湿度を設定条件と対比して、灌水装置10に灌水用横配管10aaの灌水出口(図示せず)から灌水を吐出させる手段である。この灌水の吐出の制御は、ポンプ19のモータ20を駆動を制御することで行っても良く、またモータ20は常に稼働させておいてバルブ(図示せず)により所定箇所の灌水出口から灌水を吐出させるようにしても良い。湿度検出センサー34には、誘電率土壌水分センサー等が用いられる。前記湿度検出センサー34は、一つの壁面緑化ユニット2内に一つであっても良く、また複数箇所に設けてその平均値等で湿度を監視し、あるいは複数箇所の各湿度センサー34の検出値に応じて、壁面緑化ユニット2内の一部の灌水出口から灌水を吐出させるようにしても良い。前記灌水制御手段31は、前記流量計や圧力計を設けた場合、その検出値に応じた流量,圧力制御についても行う。
灌水制御手段31は、湿度検出センサー34等による自動制御の他に、前記通信用配線9Aを介して前記遠隔操作・管理装置から灌水吐出の制御を行う機能を備える。
照明制御手段32は、照明ユニット3の光源3bの点灯と消灯の制御、またはさらに調光の制御を行う手段である。照明制御手段32は、例えば、明るさセンサまたはタイマ(いずれも図示せず)により設定条件に応じた点灯,消灯,調光の制御と、前記遠隔操作・管理装置からの遠隔操作で点灯,消灯,調光を行う制御との両方、またはいずれか一方の制御を行う。
画面制御手段33は、メッセージ表示ユニット4の表示装置4bに表示する画面の制御を行う手段である。画面制御手段33は、記憶させておいた静止画や動画等の画像を表示装置4bに表示させる出力を行う機能、および前記遠隔操作・管理装置からの遠隔操作で表示装置4bに画像を表示させる機能を備える。表示させる画像の内容は、広告や、通行,施設の案内のマーク等である。
この画面制御手段33は、災害対応表示出力手段33aを有していて、例えば気象庁等の発信する緊急地震情報を受信することで、定められた情報、例えば避難場所の案内等を文字や矢印,絵文字等で表示する。緊急地震情報は、前記通信用配線9Aから災害対応表示出力手段33aへ伝えるようにする。なお、災害対応表示出力手段33aは、前記遠隔操作・管理装置(図示せず)に設けておいて、この装置から灌水・照明制御盤5に表示切換および表示内容の情報を送信し、表示装置4bに表示させるようにしても良い。
この構成によると、薄箱状の壁面フレーム11内に植物育成基盤18と灌水装置10を設け、植物6を植えるため、従来のフレーム形式の壁面緑化ユニットと同様に、緑化による景観向上が得られ、かつ植物6の灌水の世話や、落葉の清掃の手間が省ける。土等の植物育成基盤は遮音効果があり、壁面緑化ユニット2が介在することで、騒音等の遮音の効果が高い。分離壁となる壁面緑化ユニット2の配列体2Aを設けることで、風の通りとなることも防止できる。
特に、従来例と異なり、壁面緑化ユニット2の配列体2Aに取付けられる照明ユニット3は、植えられた植物6を照明するものではなく、壁面緑化ユニット2が設置された箇所の近隣エリアを照明するものであるため、照明による境界の明確化や、街灯等としての効果が得られる。しかも、前記照明ユニット3は、従来の支柱に設ける街灯と異なり、壁面緑化ユニット2に取付けるので、照明器具を設置する場所を別途に確保したり、専用の照明用支柱等を設けることが不要である。
このように、緑化、植物の世話の簡易化、遮音の各機能に加えて、近隣エリアの照明の機能が得られ、しかも照明器具の設置場所の確保や、専用の照明用支柱が不要になるという、壁面緑化ユニットと照明器具との組み合わせによる効果が得られて、費用に対する効果が高く、広い普及が期待できるものとなる。
灌水については、壁面緑化ユニット2内に植物育成基盤18の湿度を検出する湿度検出センサー34を設け、その検出信号に応じて灌水装置10による灌水量を灌水制御手段31で調整するようにしている。このように湿度検出センサー34を設けることで、植物にとって最適な土壌水分となるように、自動で灌水を調整することができる。このことで、土壌の乾燥や、水の与え過ぎを防ぎ、植物を枯死させることなく豊かに成長させることができる。土等の植物育成基盤18の中には、数種類のバクテリアが自生し、適切な湿度の調整は、成育の環境を整えると共に、自然の生態系に近づけ生物多様性にも寄与する。
適切な灌水を行うためには、そのポンプ19等を駆動するモータ20やバルブの制御装置が必要であり、パーソナルコンピュータを備える制御盤や配線が用いられる。照明ユニット3や表示装置4bを設けた場合、その照明や表示の制御手段を灌水の制御手段と同じ制御盤に設け、一つの灌水・照明制御盤5とすることで、制御機器や配線における重複した構成が省けて構成が簡略化されると共に、灌水と照明の制御が同じ箇所で行えて、管理、点検等が効率的となる。
例えば、灌水制御用の通信可能な制御システムのプログラムを変更することで、前記制御システムのハードウェア構成は特に変更することなく、照明や表示の制御を行い、適度の照度に制御したり、目的に応じた電飾表示を行うことが可能になる。また、灌水と照明および表示の制御が同じ箇所で行えて、管理、点検等が効率的となる。
この実施形態の場合、各壁面緑化ユニット2は左右に3個以上連結されて、道路またはその他の通路における路面の区画間に介在するものとしているため、車歩分離壁、緑のガードレール、道路照明、街路灯等としての機能を併せ持つことができる。特に、照明による夜間の歩行の快適性、緑視率向上による癒し効果が得られる。
さらに、表示内容を電気的制御により変更可能な表示装置4bを有するメッセージ表示ユニット4を設けたため、効果的なメッセージの伝達が行える。この照明付き壁面緑化装置1は、その緑化や分離の目的等から、多くの人の目につき易い箇所に設置される。そのため、これに表示装置4bを設けることで、その表示内容を広く知らせる効果が効率的に得られる。例えば、公道上で目線レベルに設置された広告として機能し、広告効果が高い。そのため、広告収入によるこの照明付き壁面緑化装置1の普及も見込むことができる。また、広告の他にも、表示装置4bによる各種の情報発信機能を得ることができる。表示内容が電気的制御により変更可能であるため、各種の情報を切り換えて表示することができ、多くの情報を発信したり、状況に応じて発信する情報を切り換えることができる。
表示装置4bは、この実施形態では照明ユニット3とは別に、メッセージ表示ユニット4として設けているため、広い面積の表示が行え、メッセージ表示の自由度も高く得られる。なお、表示装置4bは、照明ユニット3の一部として設けても良い。
また、図6の例のように、壁面緑化ユニット2と並べた灌水・照明制御盤5の正面や裏面に、表示装置4Aを設け、この表示装置4Aをメッセージ表示ユニット4の表示装置4bと同様に液晶表示装置等の画像を表示可能な構成とし、種々の表示を行わせるようにしても良い。その場合、灌水・照明制御盤5を効果的にメッセージの表示に利用できる。なお、灌水・照明制御盤5の正面および裏面は、表示装置4Aを設ける代わりに、紙の広告やペイントによる表示面として利用しても良く、これによっても通行者の目に入り易い効率的な広告が行える。
この実施形態では、前記表示装置4bに災害発生時の案内の表示を行わせる災害対応表示出力手段33aを設けたため、災害の発生時に効果的な対応の案内が行える。上記のように、この照明付き壁面緑化装置1は、その緑化や分離の目的等から、多くの人の目につき易い箇所に設置されることになり、また表示装置4bは表示内容が電気的制御により変更可能であるため、地震、火災、交通事故等の災害発生時に、その災害発生の周知や、避難路へ誘導等が効果的に行える。
前記災害対応表示出力手段33aは、例えば気象庁等の発信する緊急地震情報を受信することで、定められた情報、例えば避難場所の案内等を表示するようにしても良い。これにより、地震発生時の地域の非難誘導が効果的に行える。
また、前記のように災害発生時に電力供給が行われる蓄電池等を設置することによって、商用電源が停電という事態に陥った場合であっても、一定期間は照明の点灯・デジタルサイネージの稼働を行うことができる。
この照明付き壁面緑化分離壁装置1の機能を纏め直して次に示す。
(ア)歩行者の安心:歩車分離、緑のガイドレール、道路照度、街灯付設
(イ)安心/防災(1) :災害時の延焼防止(緑の保水のブロックとしての機能)
(ウ)安心/防災(2) :緊急地震速報等の表示(デジタルサイネージ等の表示装置4bの 付設による)
(エ)環境改善(1) :地球温暖化対策(植物6によるCo 吸収)
(オ)環境改善(2) :ヒートアイランド抑制(路上温度低下)、車道・歩道における通風の制御、壁の通り道
(カ)環境改善(3) :歩行の快適性(音環境改善、車両走行音の吸音、遮音効果)
(キ)環境改善(4) :歩行の快適性(緑化率向上による心理的効果、癒し)
(ク)経済性:費用の分担(広告掲載機能によるスポンサー収入取得)
この照明付き壁面緑化分離壁装置1の従来の生垣等との違いを纏め直して次に示す。
(ア)設置範囲:厚さ20〜30cmの壁面緑化ユニット2を使用することで、比較的に 狭い道路でも設置可能。
(イ)防音効果:歩車道の境目に壁面緑化ユニット2による土の壁が介在し、遮音・吸音 効果が高い。
(ウ)情報表示:表示装置4bによるデジタルまたはアナログサイネージ機能が付加され て情報発信が可能。
(エ)維持管理:壁面緑化ユニット2による一体化緑化のため、ゴミの清掃が少なくて済 み、雑草除去も容易。
(オ)意匠変化:壁面緑化ユニット2のため植え替えが簡単にでき、季節に併せた花など が植え込み可能。
(カ)公民連携(1) :広告機能を付加することにより民間資金を活用できる。
(キ)公民連携(2) :道路使用許可による民間での自主的整備。
図4,図5は、他の実施形態を示す。この例は、図1〜図3に示す第1の実施形態において、メッセージ表示ユニット4およびその灌水・照明制御盤5における画面制御手段33を省いたものである。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。図11の設置形態図は、図4,5の実施形態の照明付き壁面緑化装置1を設けた例である。
メッセージ表示ユニット4は必ずしも設ける必要はなく、メッセージ表示ユニット4を省略することで、この照明付き壁面緑化装置1を簡素な構成とし、またシンプルな見栄えのものとできる。
なお、図4,図5の実施形態において、照明ユニット2の一部に前記メッセージ表示ユニット4の表示装置4bと同様な機能の表示装置(図示せず)を設け、灌水・照明制御盤5に前記画面制御手段33と同様な画面制御手段を設けて表示内容を変えるようにしても良い。
図6の実施形態は、図4,図5の実施形態において、灌水・照明制御盤5を隣合う壁面緑化ユニット2,2間に介在させたものである。
照明ユニット3の形状は、図1〜図5の例にものに限らず、図7,8の実施形態のようにカバー化粧材3aaを設けたものであっても良い。
図13ないし図19は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の照明付き壁面緑化装置1は、複数の壁面緑化ユニット2を連結した配列体2Aが、腰壁程度の高さよりも高くて、一般的な大人の男性の目線程度よりも高くかつ数メートル以内程度の高さに設けられ、空き地の分離壁となる。前記「空き地」は、建物の建っていない地所を言い、具体例を示すと、公開空き地や、公共施設,民有地の敷地等である。図14は、この照明付き壁面緑化装置1のイメージ合成による各種設置形態例の概要を示す。同図は駐車場エリアとその他のエリア(例えば公道または、敷地内の駐車場以外のエリア)との境界に設けられた例であり、照明付き壁面緑化装置1は平面視が直線状に設けられている。図15は、壁面緑化ユニット2がL字状に並ぶように連結した例を示す。
この実施形態の照明付き壁面緑化装置においても、互いに連結された複数の壁面緑化ユニット2からなる壁状の配列体2Aと、この壁面緑化ユニット2に取付けられた照明ユニット3と、表示内容を電気的制御により変更可能な表示装置4cとが設けられている。表示装置4cは、この例では、壁面緑化ユニット2の配列体2Aにおける正面の複数箇所に設けられている。表示装置4cは、図1〜3の実施形態におけるメッセージ表示ユニット4を構成するものではないが、その他については図1〜3の実施形態における表示装置4bと同様の構成のものであり、液晶表示装置等の画像を表示可能なもの、デジタルサイネージシステム、またはアナログサイネージパネル等からなる。また、この実施形態の場合、表示内容を電気的制御により変更可能な表示装置4cとは別に、表示内容が印刷やペイント等で描かれた表示板41が壁面緑化ユニット2に取付けられている。
前記壁面緑化ユニット2、照明ユニット3、および表示装置4cは、灌水・照明制御盤5によって制御される。照明ユニット3は、図1〜図3の実施形態と同様に壁面緑化ユニット2の上に沿って設けたが、壁面緑化ユニット2の上面の一部や、壁面緑化ユニット2の正面または背面の上部に設けても良い。
壁面緑化ユニット2は、この実施形態の場合は、左右に連結する他に、照明付き壁面緑化装置1の全体としての必要な高さに応じて、上下にも連結される。例えば、一つの壁面緑化ユニット2を、高さ2m、横幅1m程度のものとし、上下左右に連結する。
各壁面緑化ユニット2は、図16に示すように、図1〜図3の実施形態の壁面緑化ユニット2に対して、樹脂板からなる正面カバー43を壁面フレーム11の正面に取付けた構成としている。正面カバー43は、植物6の一部、例えば根、茎、葉等が内外に貫通できる形状のものであって、メッシュ材としての機能を果たすものであり、例えば 図18に示すものが使用される。図19は、図18の一部を拡大して示す。同図の例の正面カバー43は、円形等の開口44を並べて設けることで、開口44から植物6の一部が内外に貫通できるようにしている。土留めシート17にはT字状等のスリット45を形成することで、植物6の一部が内外に貫通できるようにしている。植物を植えない開口44には土留めシート17に前記スリット45は設けない。なお、開口44は、切起片〈図示せず〉の形成によって設け、その切起し開口としても良い。このように開口44やスリット45を利用して、外部から植物育成基盤18に植物6を植え付けられるようにしている。正面カバー43は、ポリスチレン等の樹脂性の薄板とされる。
この実施形態に用いる各壁面緑化ユニット2は、図1〜図12に示した実施形態における壁面緑化ユニット2とは、前記正面カバー43を設けた点と、寸法に応じた設計的事項を変更した点、および上下にも連結する点を除いて同じ構成である。図17に壁面フレーム11の例を示すが、この壁面フレーム11は、図9,図10に示した壁面フレーム11と、高さ方向の中間に中桟13aを設けた他は、寸法が互いに異なるだけで、他は同じである。なお、同図の壁面フレーム11は、図示した状態である縦長姿勢で用いる他に、横長姿勢で用いても良い。
図16において、灌水・照明制御盤5は、図3に示した実施形態と同様に、灌水制御手段31、照明制御手段32、および画面制御手段33を有し、各手段31〜33は、図3の例と同様に灌水装置10、照明ユニット3、および表示装置4cの制御を行う。また、この実施形態においても、災害対応表示出力手段33aが設けられ、図3の例と同様に表示装置4cの制御を行う。
この実施形態のように、壁面緑化ユニット2の配列体2Aを腰壁よりも高くし、空き地の分離壁とした場合は、公開空き地や、公共施設、民有地等において、緑化、エリアの分離、風の通り道となることの防止、遮音性の向上の他、周辺の照明の効果が得られる。植物6による緑の壁が建つことで、景観を向上させて上記の各効果が得られる。この実施形態の場合、図1の実施形態における、長く続く緑のガードレールとしての機能はないが、その他については、図1の実施形態について前述した同様な各作用効果が得られる。
なお、図21は、図13〜図20に示す実施形態の場合において、壁面緑化ユニット2の配列の各種の例を示す。壁面緑化ユニット2は、図21(A)のように上下左右に隙間なく連結して配置することが好ましいが、図21(B)のように上下に直接に連結し、左右には隙間を開けて連結した構成としても良い。また図21(C)のように、壁面緑化ユニット2を左右に複数連結した列を上下に隙間を介して配置して複数列に設けても良い。
1…照明付き壁面緑化装置
2…壁面緑化ユニット
2A…配列体
3…照明ユニット(照明器具)
4…メッセージ表示ユニット
4b,4c,4A…表示装置
5…灌水・照明制御盤
6…植物
9…ポンプ
10…灌水装置
11…壁面フレーム
15,15A…メッシュ材
18…植物育成基盤
31…灌水制御手段
32…照明制御手段
33…画面制御手段
33a…災害対応表示出力手段
34…湿度センサ

Claims (7)

  1. 互いに左右または上下左右に連結されて自立した分離壁となる配列体を構成する複数の壁面緑化ユニットと、これら複数の壁面緑化ユニットの配列体の上部に設けられた照明器具とを備え、
    前記壁面緑化ユニットは、
    上下幅および左右幅に比べて奥行き寸法が狭い薄箱状に形成されて内部に植物育成基盤が充填され少なくとも正面にメッシュ材が張られて植物が植えられる壁面フレームと、この壁面フレームに設置されて前記植物育成基盤に灌水を行う灌水装置とを有し、
    前記照明器具は前記壁面緑化ユニットの配列体が設置された箇所の近隣エリアを照明するものであり、
    前記灌水装置の配管および前記照明器具の配線は、それぞれ前記複数の壁面緑化ユニットの間で互いに接続される、
    ことを特徴とする照明付き壁面緑化装置。
  2. 請求項1に記載の照明付き壁面緑化装置において、前記複数の壁面緑化ユニットにおける、前記灌水装置の給水の制御および前記照明器具の制御を行う灌水・照明制御盤を設けた照明付き壁面緑化装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の照明付き壁面緑化装置において、前記各壁面緑化ユニットが腰壁程度の高さであって、その配列体が帯状に延びる自立した分離壁を成し、この分離壁は、道路またはその他の通路における路面の区画間に介在する照明付き壁面緑化装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の照明付き壁面緑化装置において、前記壁面緑化ユニットが上下左右に連結され、その配列体は腰壁よりも高く、自立して空き地の分離壁となる照明付き壁面緑化装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の照明付き壁面緑化装置において、表示内容を電気的制御により変更可能な表示装置を、前記照明器具とは別に、または前記照明器具の一部として、前記壁面緑化ユニットの配列体に取付けた照明付き壁面緑化装置。
  6. 請求項5に記載の照明付き壁面緑化装置において、前記表示装置に災害発生時の案内の表示を行わせる災害対応表示出力手段を設けた照明付き壁面緑化装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の照明付き壁面緑化装置において、前記各壁面緑化ユニット内に前記植物育成基盤の湿度を検出する湿度検出センサーを設け、この湿度検出センサーの検出信号に応じて前記灌水装置による灌水量を調整する灌水制御手段を設けた照明付き壁面緑化装置。
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