JP2014176349A - 細胞培養装置と細胞培養方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】培養液の交換の作業時間の短縮、およびそれに伴う培養容器の蓋の脱着作業の時間短縮を実現できる細胞培養装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この細菌培養装置は、蓋付きの複数の培養容器(P1〜P8)を載せたトレイ(T1)を、アーム(7)が培養室から交換室のテーブル(8)に搬送し、到着したトレイにセットされている複数の培養容器(P1〜P8)に対して、蓋(6)を順々に蓋ストッカー(10)に回収し、蓋が外された培養容器本体(5)の培養液を一斉に交換し、蓋ストッカー(10)に回収されている蓋(6)を順々に培養容器本体(5)に戻す制御装置を設けたことを特徴とする。
【選択図】図8
【解決手段】この細菌培養装置は、蓋付きの複数の培養容器(P1〜P8)を載せたトレイ(T1)を、アーム(7)が培養室から交換室のテーブル(8)に搬送し、到着したトレイにセットされている複数の培養容器(P1〜P8)に対して、蓋(6)を順々に蓋ストッカー(10)に回収し、蓋が外された培養容器本体(5)の培養液を一斉に交換し、蓋ストッカー(10)に回収されている蓋(6)を順々に培養容器本体(5)に戻す制御装置を設けたことを特徴とする。
【選択図】図8
Description
本発明は培養液の自動交換を実施する細胞培養装置に関する。
特許文献1には、試料にバーコードを付けて個体識別し、処理装置の庫内での前記試料の保管場所、前記試料に対する処理内容などを、前記バーコードに関連づけて自動管理する技術が記載されている。
特許文献2には、同一形状の複数の培養容器を庫内で搬送する場合に、単一のトレイに、複数の培養容器をセットして、格納、移動させる技術が記載されている。
特許文献3には、培養容器に対して、搬送、蓋の脱着、薬剤吸引時の容器姿勢制御を、多関節ロボットに実施させて自動化する技術が記載されている。
特許文献3には、培養容器に対して、搬送、蓋の脱着、薬剤吸引時の容器姿勢制御を、多関節ロボットに実施させて自動化する技術が記載されている。
特許文献4には、複数の培養容器のディッシュを、円形のテーブルにこのテーブルの形状に沿って環状にセット、一つのディッシュに対するロボットによる処理が終了するたびに、前記テーブルを回転させて、ロボットがアクセスする作業対象を、次ぎに処理を受けるディッシュのセット位置に入れ換える技術が開示されている。
温度管理された培養室に多数の培養容器を格納して、前記培養容器にセットされた細胞を培養するためには、培養液の交換、培養状態の観察、これら作業に伴う培養容器の蓋の脱着作業を、定期的に繰り返して実施することが必要である。
このような係員による手作業を軽減するために、特許文献1〜4に見られる自動化技術が開発されているが、係員の手作業の工程をロボット作業に置換した自動化であるため、特に、培養液の交換、培養容器の蓋の脱着作業の作業性が低いのが現状である。
本発明は、培養液の交換の作業時間の短縮、およびそれに伴う培養容器の蓋の脱着作業の時間短縮を実現できる細胞培養装置を提供することを目的とする。
本発明の細胞培養装置は、蓋付きの複数の培養容器が環状に配置されその内側に貫通孔が形成されたトレイと、前記トレイを格納する培養室と、前記培養室に隣接して配置された交換室と、前記培養室と前記交換室の間で前記トレイを作業位置に搬送するハンドリング装置と、前記作業位置に到着した前記トレイの前記貫通孔の下部に位置する蓋ストッカーと、前記蓋ストッカーを昇降駆動する昇降装置と、前記作業位置に到着した前記トレイを回転させるテーブル回転装置と、前記交換室に搬入された前記トレイの前記培養容器の蓋を取り外して前記蓋ストッカーに順に受け渡し、全ての前記蓋が開放された複数の前記培養容器の培養容器本体の培養液を一斉に交換する培養液交換装置と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の細胞培養方法は、培養液の交換対象の複数の培養容器が載せられたトレイを、培養室から交換室へ出庫する出庫工程と、前記複数の培養容器の蓋を取り外し、前記トレイに設けられた貫通孔を介して、蓋ストッカーへ受け渡す蓋取出工程と、前記トレイ上の全ての前記複数の培養容器の蓋を取り除いた後、前記複数の培養容器の培養液の交換を行う培養液交換工程と、前記蓋ストッカーから前記作業位置の前記複数の培養容器へ前記蓋を装着する蓋装着工程と、培養液の交換が完了した前記複数の培養容器が載せられた前記トレイを前記交換室へ入庫する入庫工程と、を含むことを特徴とする。
この構成によると、蓋付きの複数の培養容器を載せたトレイを、ハンドリング装置が培養液交換装置の作業位置に搬送し、作業位置に到着したトレイにセットされている複数の培養容器に対して、培養容器本体に被せられた蓋を順々に蓋ストッカーに回収し、蓋が外された培養容器本体の培養液を一斉に交換し、蓋ストッカーに回収されている蓋を順々に培養容器本体に戻すので、培養容器毎に蓋の開け閉めと培養液の交換を行う場合に比べて、培養液の交換の時間短縮、およびそれに伴う培養容器の蓋の脱着作業の時間短縮を実現できる。
(実施の形態1)
図1と図2は細胞培養装置の平面図と側面図を示す。
庫内温度が目標温度に温度制御されている培養室Aに隣接して交換室Bが形成されている。また、培養室Aの前面には、複数個の培養容器Pが載置された複数のトレイT1,T2,・・・・を、係員が出し入れするための開閉扉1が設けられている。ここでは培養室Aと交換室Bを収容しているハウジングの外壁は、内部を示すために図示されていない。
図1と図2は細胞培養装置の平面図と側面図を示す。
庫内温度が目標温度に温度制御されている培養室Aに隣接して交換室Bが形成されている。また、培養室Aの前面には、複数個の培養容器Pが載置された複数のトレイT1,T2,・・・・を、係員が出し入れするための開閉扉1が設けられている。ここでは培養室Aと交換室Bを収容しているハウジングの外壁は、内部を示すために図示されていない。
また、この実施の形態では、上下方向に間隔を空けて5つのトレイT1〜T6を収納するラック2が培養室Aの庫内に形成されている。ラック2は第1昇降装置3によって駆動されて昇降駆動される。培養室Aの背面で交換室Bとの隔壁には、トレイ取り出し用のゲートGが設けられている。
トレイT1〜T6は、中央に孔4が形成された環状で、孔4とトレイ外周の間で孔4の周りに培養容器P1〜P8が載置されている。培養容器P1〜P8は、例えば、図4に示すように容器本体としてのディッシュ本体5とこのディッシュ本体5に被せられた蓋6で構成されている。また、個体識別するために各ディッシュ本体5にはバーコード,QRコード(登録商標)などのコードが付けられている。
交換室Bには、培養室Aと交換室Bの間でトレイT1〜T6を作業位置に搬送するハンドリング装置として、培養室Aの背面に向かって接近離間するパンタグラフ式のアーム7が設けられている。また、交換室Bには、作業位置に設けられたテーブル8と、テーブル8を回転させるテーブル回転装置9と、作業位置に到着してテーブル8に載置されたトレイの貫通孔4を通過して移動可能な蓋ストッカー10と、カメラ11と、バーコードリーダ12と、培養液交換装置13が設けられている。
培養液交換装置13は、テーブル8上に到着した時々のトレイT1〜T6にアクセスするように、テーブル8の上方位置に配置されている。
この細胞培養装置の各装置は、制御装置14によって指示されて、培養室Aに格納された一段目のトレイT1に対して処理を実行すると、二段目以降のトレイT2〜T6についても同じ処理を実施するように構成されている。
この細胞培養装置の各装置は、制御装置14によって指示されて、培養室Aに格納された一段目のトレイT1に対して処理を実行すると、二段目以降のトレイT2〜T6についても同じ処理を実施するように構成されている。
ここでは制御装置14の構成を、一段目のトレイT1に対する処理手順に基づいて説明する。図3は制御装置14のフローチャートを示す。
動作の開始の直前には、図4に示すように培養室AのトレイT1がゲートGの位置に来るように第1昇降装置3によって昇降駆動する。
動作の開始の直前には、図4に示すように培養室AのトレイT1がゲートGの位置に来るように第1昇降装置3によって昇降駆動する。
ステップS1では、制御装置14は、開閉扉1が閉鎖されている状態であることを確認してからゲートGを開放するとともに、アーム7を前側に前進させて、図5に示すように、開放されたゲートGから培養室Aに格納された一段目のトレイT1の下側に差し入れる。そして、図6に示すように、アーム7を後退させて、トレイT1をテーブル8に載置する。トレイT1の出庫が完了するとゲートGは直ちに閉じられる。
なお、ここではテーブル8に載置された一段目のトレイT1にセットされている培養容器P1〜P8が角度45°おきにセットされており、図1と図7に示すように、培養容器P1の初期位置が0°(=360°),培養容器P3の初期位置が90°,培養容器P5の初期位置が180°,培養容器P7の初期位置が270°であるとして説明する。図7(a)は、0°(=360°)と180°を結ぶ断面図を示し、平面図を図7(b)に示す。
ステップS2では、図7に示すようにバーコードリーダ12が180°の位置に到着したディッシュ本体からバーコードを読み取るように配置されている。
テーブル8にトレイT1が正確に移載されている場合には、バーコードリーダ12が培養容器P5のディッシュ本体のバーコードを搬入初期位置として読み取る。なお、トレイT1の移載がずれている場合には、バーコードリーダ12がいずれかのディッシュ本体のバーコードを読み取るまでテーブル8を回転させる。さらに、第2昇降装置15が蓋ストッカー10を開始位置まで上昇させる。
テーブル8にトレイT1が正確に移載されている場合には、バーコードリーダ12が培養容器P5のディッシュ本体のバーコードを搬入初期位置として読み取る。なお、トレイT1の移載がずれている場合には、バーコードリーダ12がいずれかのディッシュ本体のバーコードを読み取るまでテーブル8を回転させる。さらに、第2昇降装置15が蓋ストッカー10を開始位置まで上昇させる。
蓋ストッカー10は、図7(b)に示すように0°の位置に向かって各収納位置の側面が解放されている。更に、各段の収納棚16には、培養液交換装置13に設けられた吸着ノズル17が蓋ストッカー10の内部へ進入できるように、切り欠き18が形成されている。
ステップS3では、図8に仮想線で示すように、培養液交換装置13が培養容器P1の蓋6を吸着ノズル17が吸着して持ち上げた後に、吸着ノズル17が中央の蓋ストッカー10に移動して、培養容器P1の蓋6を蓋ストッカー10の一段目に搬入して前記吸着が解除される。次に、蓋ストッカー10が第2昇降装置15によって1段分だけ下側に下げられる。
ステップS4では、全ての培養容器の蓋6が回収されたかチェックする。この場合には、培養容器P1の蓋6を回収した段階なので、次いでステップS5を実行する。
ステップS5では、テーブル回転装置9がテーブル8を反時計方向に45°回転させてステップS3に戻る。そして図9(a)(b)に示すように培養容器P2の蓋6を吸着保持して蓋ストッカー10の2段目に回収する。以下、同様にステップS3〜S5のルーチンを繰り返して8枚目の蓋6を蓋ストッカー10の8段目に回収すると、ステップS4において回収完了と判定される。この状態では、トレイT1にセットされた培養容器P1〜P8の全ての蓋6が取り外されて、トレイT1には各ディッシュ本体5だけが残されている。
ステップS5では、テーブル回転装置9がテーブル8を反時計方向に45°回転させてステップS3に戻る。そして図9(a)(b)に示すように培養容器P2の蓋6を吸着保持して蓋ストッカー10の2段目に回収する。以下、同様にステップS3〜S5のルーチンを繰り返して8枚目の蓋6を蓋ストッカー10の8段目に回収すると、ステップS4において回収完了と判定される。この状態では、トレイT1にセットされた培養容器P1〜P8の全ての蓋6が取り外されて、トレイT1には各ディッシュ本体5だけが残されている。
ステップS6では、図10(a)(b)に示すように培養液交換装置13から、トレイT1の全てのディッシュ本体5に対して第1ノズル19と第2ノズル20を差し込む。
具体的には、最初に第1ノズル19を介して使用済みの培養液をディッシュ本体5から一斉に吸い上げて除去する。除去が終了すると第2ノズル20を介して、新しい培養液をディッシュ本体5に一斉に注入する。培養液の一斉注入が完了すると、全ての第1,第2ノズル19,20を一斉に引き上げる。培養液の交換が完了すると、第1,第2ノズル19,20をディッシュ本体5から一斉に引き上げる。
具体的には、最初に第1ノズル19を介して使用済みの培養液をディッシュ本体5から一斉に吸い上げて除去する。除去が終了すると第2ノズル20を介して、新しい培養液をディッシュ本体5に一斉に注入する。培養液の一斉注入が完了すると、全ての第1,第2ノズル19,20を一斉に引き上げる。培養液の交換が完了すると、第1,第2ノズル19,20をディッシュ本体5から一斉に引き上げる。
なお、2つのノズル19,20は同時に差し込んでも、引き上げてもよい。それぞれ個別に差し込み、引き上げてもよい。
ステップS7では、最後の蓋であったかをチェックする。ここでは最後に蓋6が取り外された蓋であるため、ステップS8を実行して、0°位置の培養容器P8のディッシュ本体5が、180°の位置になるようにテーブル回転装置9によってテーブル8を180°回転させる。
ステップS7では、最後の蓋であったかをチェックする。ここでは最後に蓋6が取り外された蓋であるため、ステップS8を実行して、0°位置の培養容器P8のディッシュ本体5が、180°の位置になるようにテーブル回転装置9によってテーブル8を180°回転させる。
ステップS9では、カメラ11によって最初に培養容器P5の状態を撮影し、バーコードリーダ12が読み取ったバーコードと関連づけて画像データを保存する。
ステップS10では、全ての培養容器の撮影を完了したかチェックする。この場合には、培養容器P8の撮影を完了した段階なので、次いでステップS11を実行してテーブル8を時計方向に45°回転させてステップS9に戻る。そしてステップS9〜S11のルーチンを繰り返して残りの培養容器P7,P6,P5,P4,P3,P2,P1をカメラ11が撮影して、その都度にバーコードリーダ12が読み取ったバーコードと関連づけて画像データを保存する。
ステップS10では、全ての培養容器の撮影を完了したかチェックする。この場合には、培養容器P8の撮影を完了した段階なので、次いでステップS11を実行してテーブル8を時計方向に45°回転させてステップS9に戻る。そしてステップS9〜S11のルーチンを繰り返して残りの培養容器P7,P6,P5,P4,P3,P2,P1をカメラ11が撮影して、その都度にバーコードリーダ12が読み取ったバーコードと関連づけて画像データを保存する。
全ての培養容器P1〜P8の撮影が完了すると、ステップ12を実行する。
ステップ12では、テーブル回転装置9によってテーブル8を反時計方向に135°回転させる。そして、ステップS3〜S5のルーチンで蓋ストッカー10に回収した各蓋6を、逆工程、テーブル8の逆回転によって、それぞれのディッシュ本体5に戻して蓋をする。
ステップ12では、テーブル回転装置9によってテーブル8を反時計方向に135°回転させる。そして、ステップS3〜S5のルーチンで蓋ストッカー10に回収した各蓋6を、逆工程、テーブル8の逆回転によって、それぞれのディッシュ本体5に戻して蓋をする。
具体的には、この時点の蓋ストッカー10の8段目の棚には、培養容器P8から回収した蓋6がストックされているため、最初に培養容器P8のディッシュ本体5が0°の位置に来たときに、蓋ストッカー10の8段目の棚の蓋6を吸着ノズル17が吸着保持して、0°の位置の培養容器P8のディッシュ本体5に被せる。以下同様に、テーブル8を反時計方向に45°回転させるたびに、蓋ストッカー10の棚の蓋6を吸着ノズル17が吸着保持して、培養容器P7,P6,P5,P4,P3,P2,P1のディッシュ本体5に、順々に被せる。
トレイT1の全ての培養容器P1〜P8に対する処理が完了すると、ステップS13ではアーム7によってトレイT1を培養室Aの一段目に返却する。
ステップS14では、6枚の全てのトレイに対する処理が完了したかをチェックして、完了していない場合には、ステップS1に戻って、ステップ12で培養室Aの全てのトレイT1〜T6に対する培養液の交換が完了したと判定するまで繰り返す。
ステップS14では、6枚の全てのトレイに対する処理が完了したかをチェックして、完了していない場合には、ステップS1に戻って、ステップ12で培養室Aの全てのトレイT1〜T6に対する培養液の交換が完了したと判定するまで繰り返す。
なお、係員によって「観察動作」が設定されていない場合には、ステップS9〜S11の撮影ルーチンを飛び越して、ステップS7に次いでステップS12の「逆工程で蓋を再セット」を直ちに開始する。
このように、各トレイにセットされた複数の培養容器P1〜P8に対して、全ての蓋6を取り外して、培養容器P1〜P8のディッシュ本体5の培養液を一斉に、短時間で交換することが出来る。
また、取り外した各培養容器P1〜Pの蓋6を、環状のトレイの孔4を昇降する蓋ストッカー10に順に積み重ねて回収しているため、回収した蓋の保管スペースの小型化と、吸着ノズル17の移動距離の短縮化を実現できる。
更に、蓋を取り外して蓋ストッカー10へ回収した逆工程によって、各ディッシュ本体5に間違いなく取り外した蓋を戻すことが出来る。
また、吸着ノズル17が蓋6をディッシュ本体5から持ち上げた高さに、蓋ストッカー10の回収の棚16が待機するように第2昇降装置15を運転している。また、蓋をディッシュ本体へ戻す際にも、吸着ノズル17が吸着する蓋が保管されている棚16の高さを、ディッシュ本体よりも僅かに高い高さで待機するように第2昇降装置15を運転しているので、蓋6の脱着に必要な吸着ノズル17の移動経路を短縮化を実現できる。
また、吸着ノズル17が蓋6をディッシュ本体5から持ち上げた高さに、蓋ストッカー10の回収の棚16が待機するように第2昇降装置15を運転している。また、蓋をディッシュ本体へ戻す際にも、吸着ノズル17が吸着する蓋が保管されている棚16の高さを、ディッシュ本体よりも僅かに高い高さで待機するように第2昇降装置15を運転しているので、蓋6の脱着に必要な吸着ノズル17の移動経路を短縮化を実現できる。
また、アーム7による培養室Aから交換室BへのトレイT1〜T6の引き出し高さについても、回転テーブル8と同じ高さ、もしくは略同じ高さになるように、第1昇降装置3を運転している。
上記の説明では、培養液の交換直後に、培養容器P8を180°の位置に空送りしてからカメラ11による撮影を開始したが、0°の位置の培養容器P8を180°の位置に送る間に、培養容器P4,P5,P6,P7を撮影して、その都度にバーコードリーダ12が読み取ったバーコードと関連づけて画像データを保存するように、制御装置14を構成することによって、培養容器P8の撮影が終わってから0°の位置へ戻して蓋6のセットを開始するまでの時間を短縮できる。
(実施の形態2)
この実施の形態2は、上記の各実施の形態のディッシュ本体5とトレイT1の具体例を示している。
この実施の形態2は、上記の各実施の形態のディッシュ本体5とトレイT1の具体例を示している。
図11に示すように、ディッシュ本体5の外周面には、180°の角度差で突起31a,31bが形成されている。また、ディッシュ本体5の外周面には突起31a,31bと規定の角度ずらした位置に、ここでは90°の位置にバーコードラベル32a,32bが貼り付けられている。
トレイT1の側には、図12(a)(b)に示すように突起31a,31bに対応して、位置決め用のブラケット33a,33bが、各ディッシュ本体5がセットされる位置にそれぞれ形成されている。
このように、トレイT1の各ディッシュ本体5がセットされる位置にブラケット33a,33bを形成したため、ブラケット33a,33bに突起31a,31bが入り込むように各ディッシュ本体5をトレイにセットすることによって、トレイT1における各ディッシュ本体5の位置を、正確に規定できる。なお、突起31a,31bの断面形状を丸形状にするとともに、ブラケット33a,33bの内側の角に、内側に向かって低くなる傾斜面34を形成することによって、ディッシュ本体5をトレイT1にセットするときの位置制御が簡単で、作業性が良好である。
図13は上記のようにトレイT1にセットされた各ディッシュ本体5のバーコードラベル32aまたは32bを読み取る状態を示している。前記カメラ8の撮影位置にあるディッシュ本体5のバーコードラベル32aまたは32bを、カメラ8とは別のカメラ35が、斜め方向から撮影し、その画像からバーコードを読み取って識別する。
(実施の形態3)
実施の形態2では、突起31a,31bがディッシュ本体5の底部から距離Lだけ上がった位置に形成されていたが、図14では突起31a,31bの下端が、ディッシュ本体5の底部と面一に形成されている点だけが、実施の形態3とは異なっている。
実施の形態2では、突起31a,31bがディッシュ本体5の底部から距離Lだけ上がった位置に形成されていたが、図14では突起31a,31bの下端が、ディッシュ本体5の底部と面一に形成されている点だけが、実施の形態3とは異なっている。
図15(a)(b)は更に別の具体例を示している。
上記の各具体例では、ディッシュ本体5に2つの突起31a,31bが設けられていたが、図15に示した例では、ディッシュ本体5に一つだけの突起31aを設け、その代わりに突起31aとは180°異なる位置のトレイT1の位置に、ディッシュ本体5の外形に当接する凹部36bが形成されたブラケット36を形成して、トレイT1におけるディッシュ本体5の位置決めを行っている。
上記の各具体例では、ディッシュ本体5に2つの突起31a,31bが設けられていたが、図15に示した例では、ディッシュ本体5に一つだけの突起31aを設け、その代わりに突起31aとは180°異なる位置のトレイT1の位置に、ディッシュ本体5の外形に当接する凹部36bが形成されたブラケット36を形成して、トレイT1におけるディッシュ本体5の位置決めを行っている。
実施の形態1では、0°の位置で蓋6を取り外し、カメラ11による撮影とバーコードリーダ12による読み取り位置が180°の位置で実施されていたが、カメラ11とバーコードリーダ12の取り付け位置を0°の位置またはその近傍に配置するとともに、制御装置14のフローを修正することによって、蓋6の取り外しの直後に、0°位置またはその近傍位置のディッシュ本体5の撮影とバーコードの読み取りを実行することもできる。
本発明は、限られた期間により多くの培養試料を扱う分野の細胞培養装置の実現に寄与する。
A 培養室
B 交換室
P1〜P8 培養容器
T1〜T6 トレイ
G ゲート
1 開閉扉
2 ラック
3 第1昇降装置
4 トレイの貫通孔
5 ディッシュ本体
6 蓋
7 アーム
8 テーブル
9 テーブル回転装置
10 蓋ストッカー
11 カメラ
12 バーコードリーダ
13 培養液交換装置
14 制御装置
15 第2昇降装置
16 収納棚
17 吸着ノズル
18 収納棚16の切り欠き
19 第1ノズル
20 第2ノズル
B 交換室
P1〜P8 培養容器
T1〜T6 トレイ
G ゲート
1 開閉扉
2 ラック
3 第1昇降装置
4 トレイの貫通孔
5 ディッシュ本体
6 蓋
7 アーム
8 テーブル
9 テーブル回転装置
10 蓋ストッカー
11 カメラ
12 バーコードリーダ
13 培養液交換装置
14 制御装置
15 第2昇降装置
16 収納棚
17 吸着ノズル
18 収納棚16の切り欠き
19 第1ノズル
20 第2ノズル
Claims (9)
- 蓋付きの複数の培養容器が環状に配置されその内側に貫通孔が形成されたトレイと、
前記トレイを格納する培養室と、
前記培養室に隣接して配置された交換室と、
前記培養室と前記交換室の間で前記トレイを作業位置に搬送するハンドリング装置と、
前記作業位置に到着した前記トレイの前記貫通孔の下部に位置する蓋ストッカーと、
前記蓋ストッカーを昇降駆動する昇降装置と、
前記作業位置に到着した前記トレイを回転させるテーブル回転装置と、
前記交換室に搬入された前記トレイの前記培養容器の蓋を取り外して前記蓋ストッカーに順に受け渡し、全ての前記蓋が開放された複数の前記培養容器の培養容器本体の培養液を一斉に交換する培養液交換装置と、を含む
細胞培養装置。 - 前記トレイは、円盤状であり、中央に貫通孔がある
請求項1記載の細胞培養装置。 - 前記蓋ストッカーには、前記蓋をその側面から挿入し、個別に保持し、蓋同士が接触しない棚を有する
請求項1または2記載の細胞培養装置。 - 複数の前記培養容器には、それぞれ突起があり、前記トレイには、それぞれの前記突起に対応した凹部がそれぞれある
請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞培養装置。 - 培養液の交換対象の複数の培養容器が載せられたトレイを、培養室から交換室へ出庫する出庫工程と、
前記複数の培養容器の蓋を取り外し、前記トレイに設けられた貫通孔を介して、蓋ストッカーへ受け渡す蓋取出工程と、
前記トレイ上の全ての前記複数の培養容器の蓋を取り除いた後、前記複数の培養容器の培養液の交換を行う培養液交換工程と、
前記蓋ストッカーから前記作業位置の前記複数の培養容器へ前記蓋を装着する蓋装着工程と、
培養液の交換が完了した前記複数の培養容器が載せられた前記トレイを前記交換室へ入庫する入庫工程と、を含む
細胞培養方法。 - 前記蓋取出工程では、前記トレイを正回転させ、前記蓋を前記複数の培養容器から取り外し、前記順番に前記蓋ストッカーに保管し、
前記蓋装着工程では、前記トレイを逆回転し、前記蓋ストッカーから、前記蓋を前記順番と逆の順番に取り出し、前記複数の培養容器にかぶせる
請求項5記載の細胞培養方法。 - 前記蓋ストッカーには、昇降機構があり、前記蓋を上下方向に保管でき、
前記蓋取出工程と前記蓋装着工程とで、前記トレイの回転方向と前記蓋ストッカーの昇降方向とが逆である
請求項6記載の細胞培養方法。 - 前記培養液交換工程では、前記複数の培養容器の前記培養液を一斉に交換する
請求項5〜7のいずれか1項に記載の細胞培養方法。 - 前記出庫工程で、前記培養室から前記交換室への前記トレイの引き出し高さが、前記蓋取出工程、前記培養液交換工程での作業高さと同じである
請求項5〜8のいずれか1項に記載の細胞培養方法。
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-
2013
- 2013-03-15 JP JP2013052581A patent/JP2014176349A/ja active Pending
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