JP2014176336A - 送風管、送風システム及び花芽分化促進システム、並びに、風量調整方法 - Google Patents

送風管、送風システム及び花芽分化促進システム、並びに、風量調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長手方向に配置された排出部から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる送風管、その送風管を備えた送風システム、及び、その送風システムを備えた花芽分化促進システム、並びに、風量調整方法を提供する。
【解決手段】配管30は、送風機20の送風口20bに接続されて当該送風口20bからの風が導入される導入部32と、導入部32に導入された風が排出されるスリット34が設けられた複数の排出部33と、を有する管本体31を備えている。複数の排出部33は、管本体31の長手方向に間隔をあけて配設されている。そして、配管30が、排出部33のスリット34の総面積を調整可能なスライド蓋36を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、植物のハウス栽培等において送風に用いられる送風管、その送風管を備えた送風システム、及び、その送風システムを備えた花芽分化促進システム、並びに、風量調整方法に関するものである。
従来、ハウス栽培に用いられる送風システムとして、例えば、特許文献1に開示されたハウス栽培システムがある。
図11に示すように、このハウス栽培システム(図中、符号801で示す)では、第1のダクト811がいちご苗850の根元(株元)の近傍を通るように畝に沿って配置されている。第1のダクト811は、第2のダクト812及び第3のダクト813を介して送風機810に接続されている。また、第1のダクト811には、図12に示すように、複数のいちご苗850の配置(一般的には等間隔に配置されている)に合わせて複数の孔811aが形成されている。ハウス栽培システム801は、送風機810による送風が、第2のダクト812及び第3のダクト813を通じて第1のダクト811に流れ込み、そして、第1のダクト811の複数の孔811aから排出されて、複数のいちご苗850に風が供給されるようになっている。
しかしながら、上述したハウス栽培システム801では、第1のダクト811の複数の孔811aが、それぞれの配置位置において開口総面積が同一になるように設けられているので、図13に模式的に示すように、送風機810に近い孔811aから排出される風の量が最も多く、送風機810から離れるにしたがって孔811aから排出される風の量が徐々に少なくなってしまい(図中、矢印の太さで風量を示しており、矢印が太い程風量が多い)、第1のダクト811の長手方向に均一に風を排出することができないという問題があった。また、ハウス栽培システム801では、第1のダクト811と第2のダクト812とを複数の第3のダクト813で接続したはしご状配管構成としており、複数の第3のダクト813内にオリフィスなどの適当な減圧機構を設けることにより、第1のダクト811の複数の孔811aから排出される風の量をある程度そろえること可能であるが、このようなはしご状配管構成や減圧機構が必要であるため、システムの構成が複雑になってしまうという問題があった。また、このようなはしご状配管構成以外にも、上記第1のダクト811、第2のダクト812及び第3のダクト813に代えて、図14に模式的に示すように、送風機810から風が排出される複数の孔814aまでの距離を均一にしたダクト814を用いた並列配管構成などのも考えられるが、同様にシステムの構成が複雑になってしまうという問題があった。
そこで、図15に示すように、上述したハウス栽培システム801の第1のダクト811において、各配置位置において複数の孔811aの開口総面積が送風機810から離れるにしたがって大きくなるように当該複数の孔811aを設けることにより、簡易な構成で第1のダクト811の長手方向に均一に風を排出することが考えられる。
特開2009−95293
しかしながら、単に、各配置位置において複数の孔811aの開口総面積が送風機810から離れるにしたがって大きくなるように当該複数の孔811aを設けるだけでは、第1のダクト811の長手方向に均一に風を排出することができなかった。即ち、均一に風を排出するためには第1のダクト811の内径や長さ、第1のダクト811内におけるそれぞれの複数の孔811aが設けられた箇所における風量などの各種パラメータに基づいて、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことにより複数の孔811aの開口総面積を決定しなければならなかった。そのため、一般的な農家などが、均一に風を排出するための適切な複数の孔811aの開口総面積を決定することが困難であり、排出部から排出される風の量のばらつきを容易には抑制できないという問題があった。
そこで、本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、長手方向に配置された排出部から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる送風管、その送風管を備えた送風システム、及び、その送風システムを備えた花芽分化促進システム、並びに、風量調整方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部と、前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部と、を有する管本体を備えた送風管において、前記複数の排出部が、前記管本体の長手方向に間隔をあけて配設され、前記送風管が、前記排出部の開口の総面積を調整可能な開口総面積調整手段を備えていることを特徴とする送風管である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記排出部の前記1又は複数の開口が、前記管本体の周壁に設けられ、前記開口総面積調整手段が、前記管本体の周壁の外周面上にスライド移動可能に設けられた遮蔽部材であり、前記遮蔽部材の位置に応じて、前記排出部の前記1又は複数の開口が一部又は全部を覆われるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記排出部の前記1又は複数の開口から排出された風があたるように、当該1又は複数の開口と間隔をあけて対向して配置された風向変更部材が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載された発明において、前記管本体内に配置された熱交換器をさらに備えていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、前記管本体内に空間が残るように当該管本体に収容された液体をさらに備え、前記複数の排出部の開口が、前記液体の液面より上方に設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、上記目的を達成するために、1又は複数の送風機と、前記1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部及び前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部を有する管本体を備えた配管と、を備えた送風システムにおいて、前記配管が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の送風管であることを特徴とする送風システムである。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、前記配管を互いに異なる複数の設置高さで支持する配管支持手段をさらに備えていることを特徴とするものである。
請求項8に記載された発明は、上記目的を達成するために、請求項6又は7の送風システムと、前記送風システムが備える前記配管の少なくとも一部を収容する閉じられた空間を形成する被覆部材と、を備えていることを特徴とする花芽分化促進システムである。
請求項9に記載された発明は、上記目的を達成するために、1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部と、前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部と、を有する管本体を備えた送風管であって、前記複数の排出部が、前記管本体の長手方向に間隔をあけて配設され、前記送風管が、前記排出部の開口の総面積を調整可能な開口総面積調整手段を備える送風管において用いられる風量調整方法であって、前記開口総面積調整手段によって、前記複数の排出部から排出される風の量が均一になるように、当該複数の排出部の前記1又は複数の開口の総面積を、それぞれの直近の前記導入部から離れるにしたがって大きくすることを特徴とする風量調整方法である。
請求項1に記載された発明によれば、管本体が、1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部と、前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部と、を有している。複数の排出部が、管本体の長手方向に間隔をあけて配設されている。そして、送風管が、排出部の開口の総面積を調整可能な開口総面積調整手段を備えている。このようにしたことから、開口総面積調整手段によって、複数の排出部に設けられた1又は複数の開口の総面積を調整することができるので、例えば、排出部の開口から排出される風に手をかざすことにより、風量を感覚的に測定して、複数の排出部において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。
請求項2に記載された発明によれば、排出部の1又は複数の開口が、管本体の周壁に設けられている。そして、開口総面積調整手段が、管本体の周壁の外周面上にスライド移動可能に設けられた遮蔽部材であり、この遮蔽部材の位置に応じて、排出部の1又は複数の開口が一部又は全部を覆われるように構成されている。このようにしたことから、開口総面積調整手段である遮蔽部材をスライド移動させると、当該遮蔽部材により1又は複数の開口が一部又は全部を覆われて、1又は複数の開口の露出状態、即ち、開口総面積を調整することができる。そのため、例えば、開口を開閉する弁装置などの複雑な機構を設けることなく、簡易な構成で開口総面積を調整することができる。
請求項3に記載された発明によれば、排出部の1又は複数の開口から排出された風があたるように、当該1又は複数の開口と間隔をあけて対向して配置された風向変更部材が設けられている。このようにしたことから、排出部の1又は複数の開口から排出された風が風向変更部材にあたることにより風向きが変更され、例えば、開口が向く方向に直交する方向など、複数の方向に向けて風を流動させることができ、そのため、排出部から排出された風をより拡散させることができる。
請求項4に記載された発明によれば、管本体内に配置された熱交換器をさらに備えている。このようにしたことから、管本体内を流れる風の温度を熱交換器により調整することができ、各排出部から所望の温度の風を排出することができる。
請求項5に記載された発明によれば、管本体内に空間が残るように当該管本体に収容された液体をさらに備え、複数の排出部の開口が、液体の液面より上方に設けられている。このようにしたことから、液体に触れながら管本体内の空間を風が流れるため、例えば、当該液体を冷水や温水とすることで、管本体を流れる際に風が冷やされたり温められたりして、液体の温度に応じた温度の風を排出することができる。また、液体は、比熱が大きいため温度が安定しており、そのため、安定した温度の風を排出することができる。
請求項6に記載された発明によれば、1又は複数の送風機と、1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部及び1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部を有する管本体を備えた配管と、を備えた送風システムにおいて、配管が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の送風管である。このようにしたことから、配管において、開口総面積調整手段によって、複数の排出部に設けられた1又は複数の開口の総面積を調整することができるので、例えば、排出部の開口から排出される風に手をかざすことにより、風量を感覚的に測定して、複数の排出部において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。
請求項7に記載された発明によれば、配管を互いに異なる複数の設置高さで支持する配管支持手段をさらに備えている。このようにしたことから、例えば、植物の特定の箇所に送風する場合に、当該植物の成長に合わせて配管の設置高さを変えることができ、所望の箇所に効率よく送風することができる。
請求項8に記載された発明によれば、請求項6又は7の送風システムと、この送風システムが備える配管の少なくとも一部を収容する閉じられた空間を形成する被覆部材と、を備えている。このようにしたことから、送風システムが備える配管において、開口総面積調整手段によって、複数の排出部に設けられた1又は複数の開口の総面積を調整することができるので、例えば、排出部の開口から排出される風に手をかざすことにより、風量を感覚的に測定して、複数の排出部において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。さらに、被覆部材によって、配管の少なくとも一部が収容される閉じられた空間を当該被覆部材の外部と区画して、上記閉じられた空間に対する熱や光などの外部の影響を抑制して、当該閉じられた空間内の状態(例えば、温度、湿度など)を安定させることができる。
請求項9に記載された発明によれば、開口総面積調整手段によって、複数の排出部から排出される風の量が均一になるように、当該複数の排出部の前記1又は複数の開口の総面積を、それぞれの直近の前記導入部から離れるにしたがって大きくする。このようにしたことから、開口総面積調整手段によって、複数の排出部に設けられた1又は複数の開口の総面積を調整して、複数の排出部において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。
本発明の一実施形態の花芽分化促進システムの構成を示す図であって(a)は平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は(b)のX−X線に沿う断面図である。 図1の花芽分化促進システムが備える送風システムの構成を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 (a)は、図2の送風システムが備える配管においてスライド蓋部によって排出部のスリットの大部分を覆い一部分のみを露出した様子を示す拡大平面図であり、(b)は、スライド蓋部によって排出部のスリットの大部分を露出し一部分のみを覆った様子を示す拡大平面図であり、(c)は、(b)の状態での拡大側面図である。 図2の送風システムが備える配管の第1の変形例の構成を示す図であって、(a)は、スライド蓋部によって排出部のスリットの大部分を覆い一部分のみを露出した様子を示す拡大平面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。 図2の送風システムが備える配管の第1の変形例の構成を示す図であって、(a)は、スライド蓋部によって排出部のスリットの大部分を露出し一部分のみを覆った様子を示す拡大平面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。 (a)は、図2の送風システムが備える配管の第2の変形例の構成を示す長手方向に沿う部分断面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。 (a)は、図6の配管において管本体に水を収容していない構成における長手方向に沿う部分断面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。 図2の送風システムの変形例の構成を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は送風機近傍の拡大斜視図である。 図1の花芽分化促進システムの変形例の構成を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は(b)のX−X線に沿う断面図である。 図1の花芽分化促進システムにおいて、配管支持部材を備えた構成を模式的に示す斜視図である。 従来の送風システムの斜視図である。 図11の送風システムが備える第1のダクトに設けられた複数の孔の配置を模式的に示す図である。 図11の送風システムの第1のダクトの複数の孔から排出される風の量を模式的に示す図である。 図11の送風システムにおいて、送風機から風が排出される複数の孔までの距離を均一にしたダクトを用いた構成を模式的に示す図である。 図11の送風システムが備える第1のダクトに設けられた複数の孔の開口総面積を、送風機から離れるにしたがって大きくなるようにした構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る花芽分化促進システムについて、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の花芽分化促進システムの構成を示す図であって(a)は平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は(b)のX−X線に沿う断面図である。図2は、図1の花芽分化促進システムが備える送風システムの構成を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。図3(a)は、図2の送風システムが備える配管においてスライド蓋部によって排出部のスリットの大部分を覆い一部分のみを露出した様子を示す拡大平面図であり、(b)は、スライド蓋部によって排出部のスリットの大部分を露出し一部分のみを覆った様子を示す拡大平面図であり、(c)は、(b)の状態での拡大側面図である。
この花芽分化促進システムは、植物の栽培に用いられ、特に、いちご苗の生育に用いることにより、一群のいちご苗の温度管理を効率的に行うことを可能として、当該一群のいちご苗の花芽の分化を効率的に促進させることができる。また、定植されたいちごの栽培に適用することにより、いちごの収穫期間を夏季まで延長させることができる。以下に説明する実施形態は、いちごの親株から発生するランナーを育苗ポットで受けて増殖させる花芽分化促進システムである。
花芽分化促進システム(図中、符号1で示す)は、図1(a)〜(c)に示すように、栽培ベンチとしての育苗ベンチ10と、送風システム15と、カバー40と、を有している。
育苗ベンチ10は、帯板状の棚板部11と、脚部12と、を有している。棚板部11は、脚部12によって地面から所定の高さで支持されている。また、棚板部11の長手方向に延在する中央部に、いちごの親株が植えられた複数の親株用ベンチP1が並べて配置されている。これら複数の親株用ベンチP1は、脚部12によって棚板部11と略同一高さに支持されている。また、棚板部11の上面11aには、いちごの親株から伸びたランナーを受ける複数の育苗ポットP2が配置されている。さらに、棚板部11の上面11aには、長手方向に沿って後述する配管30が配置される。本実施形態においては、棚板部11の上面11aに、複数の育苗ポットP2が配列され、これらの育苗ポットP2の間を通るように配管30が配置されている。本実施形態において、花芽分化促進システム1は、送風機20及び配管30を有する送風システム15を2組備えている。勿論、この構成に限定されるものではなく、花芽分化促進システムは、送風システムを1組のみ備えていてもよく、又は、3組以上の複数の送風システムを備えていてもよい。
送風システム15は、送風機20と、配管30とを有している。
送風機20は、図示しないファンと、このファンを回転駆動する図示しないモータやエンジンなどの回転駆動手段を備えており、吸気口20aから空気を取り込むとともに当該ファンにより空気を流動させて生成した風を送風口20bから送り出す。本実施形態において、送風機20は、育苗ベンチ10に近接して設置されている。勿論、送風機20は、育苗ベンチ10から離れて設置されていてもよいが、送風効率の点で育苗ベンチ10の近くに設置することが好ましい。また、送風機20は、冷却ユニット及び加温ユニットを備えて送り出す風の温度が調整可能であることが好ましく、このような送風機20を用いることにより、冷風又は温風が各排出部33から均一に排出されて、適切な温度管理を行うことができる。あるいは、送風機20として、冷風のみ送り出し可能な冷風器又は温風のみ送り出し可能な温風器を用いてもよい。
配管30は、管本体31と、複数のスライド蓋36、複数の風向変更部材37と、を備えている。配管30は、送風管の一例に相当する。本実施形態において、配管30は、育苗ポットP2の配列に沿って直線状に延在するように構成されている。しかしながら、配管の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、配管は、育苗ポットP2の配置に応じて屈曲されていたり、湾曲されていたりする構成でもよく、又は、図14に示すダクト814のように、複数に分岐された構成であってもよい。
管本体31は、例えば、塩化ビニルなどの樹脂材料で構成された管状の部材(パイプ)である。管本体31は、その一端31a及び他端31bがキャップ部材31c、31dにより塞がれている。管本体31には、導入部32と、複数の排出部33と、が設けられている。
導入部32は、管本体31の一端31aのキャップ部材31cに設けられた開口であり、送風機20の送風口20bに接続管23を介して連通して接続されている。これにより、導入部32に接続管23を通じて送風機20から風が送られて、当該導入部32を通じて管本体31内に風が導入される。導入部32に導入された風は、管本体31内を他端31bに向けて流れる。
複数の排出部33は、管本体31の長手方向に間隔をあけて配置されている。複数の排出部33は、それぞれ管本体31の長手方向に延在する当該管本体31の内外を貫通するスリット34を有している。スリット34は、管本体31の周壁31eに、後述する水39の液面より上方に設けられている。また、スリット34は、上方に向けられている。
本実施形態において、複数の排出部33のそれぞれのスリット34は同一形状に形成されている。そして、これらスリット34は、後述するスライド蓋36によって、その一部を覆われることにより、それらの開口総面積が導入部32から離れるにしたがって徐々に大きくなるようにされている。勿論、この構成に限定されるものではなく、例えば、複数の排出部33のそれぞれのスリット34は、導入部32から離れるにしたがって長さ又は幅が徐々に大きくなるように形成されて、後述するスライド蓋36によって、その一部を覆われることにより、それらの開口総面積が導入部32から離れるにしたがって徐々に大きくなる状態を維持したまま当該開口総面積を微調整されるように構成されていてもよい。本実施形態では、管本体31が、1つの導入部32のみ備えるため、各排出部33に対してこの導入部32が直近の導入部となる。
また、排出部33において、例えば、複数のスリット34を互いに平行に配置してもよく、又は、スリット34に代えて、管本体31の長手方向に並べられた同一形状の複数の孔などを設けてもよく、排出部33に設けられる開口の形状及び数は任意である。また、スリット34は、開口の一例に相当する。
複数のスライド蓋36は、例えば、塩化ビニルなどの樹脂材料で構成された管状の部材(パイプ)である。複数のスライド蓋36は、長さがスリット34と略同一又は若干長く、内径が管本体31の外形と略同一に形成されている。複数のスライド蓋36は、内側に管本体31が挿通され、管本体31の周壁31eの外周面上を当該管本体31の長手方向にスライド移動可能に配設されている。複数のスライド蓋36は、複数の排出部33のそれぞれに対応して設けられている。そして、スライド蓋36の位置に応じて、排出部33のスリット34が一部又は全部を覆われるように構成されており、本実施形態では、スライド蓋36のスライド移動量に応じた割合で対応するスリット34の一部又は全部が覆われるように構成されている。つまり、スライド蓋36をスライド移動させることで、その位置に応じてスリット34の露出される割合を変化させて、スリット34の開口総面積を調整することができる。図3(a)、(b)に、スライド蓋36を管本体31の長手方向(図の左右方向)にスライド移動させて、スリット34の開口総面積を調整する様子を示す。スライド蓋36は、開口総面積調整手段及び遮蔽部材の一例に相当する。
複数の風向変更部材37は、例えば、プラスチックなどの合成樹脂や板金などで構成された帯板状の部材である。複数の風向変更部材37は、複数のスライド蓋36に1つずつ対応して設けられている。風向変更部材37は、一端部37aがスライド蓋36に固定して取り付けられている。そして、風向変更部材37の一端部37a以外の部分である突出部分37bが、スライド蓋36の縁部から管本体31の長手方向に突出されており、図3(c)に示すように、当該部分が排出部33の開口34から排出された風が当たるように、当該開口と間隔をあけて対向して配置されている。これにより、開口34から排出された風が風向変更部材37に当たって、風向きが開口34が向く方向(上方)に直交する方向(水平方向)に変わる。なお、風向変更部材37の突出部分37bをねじったり折り曲げたりするなど、その角度を変更可能にすることにより、風向きを任意の方向に変更可能な構成としてもよい。風向変更部材37は、管本体31に固定して設けられていてもよい。風向変更部材37を備えない構成としてもよい。
カバー40は、例えば、遮光シート等であって、育苗ベンチ10の棚板部11の上面11aを覆うとともに当該上面11aとの間に配管30及び複数の育苗ポットP2を収容する閉じられた空間を形成するように配設されている。換言すると、カバー40は、配管30と間隔をあけて配置され、配管30を収容する閉じられた空間を形成する。カバー40は、被覆部材の一例に相当する。カバー40により、配管30及び当該配管30に近接して配置された複数の育苗ポットP2が、外部と区画された閉じられた空間内に配置されるので、外部からの熱などの影響を抑制することができる。
次に、上述した花芽分化促進システム1の動作(作用)の一例について説明する。
花芽分化促進システム1は、親株用ベンチP1のいちごの親株から伸びたランナーを育苗ポットP2で受けて花芽を分化させることによりいちご苗を増殖させる。このとき、適切な温度管理を行うことにより効率的に花芽を分化させることができる。そして、親株用ベンチP1及び育苗ポットP2は、育苗ベンチ10の棚板部11の長手方向に並べて配置されている。そのため、これらについて効率的に花芽を分化させるためには、育苗ベンチ10の棚板部11の長手方向のそれぞれの箇所に対して風量のばらつきなく風を送り込む必要がある。
まず、花芽分化促進システム1において、複数のスライド蓋36をそれぞれスライド移動させて、管本体31の導入部32に最も近い排出部33のスリット34の開口総面積を最も小さくし、導入部32から離れるにしたがって順次開口総面積を大きくしていく。
管本体31に導入された風は、複数の排出部33のスリット34から管本体31の外部に排出される。このとき、管本体31内では、各排出部33から順次風が排出されながら流れていくため、導入部32(即ち、一端31a)から他端31bに向かうにしたがって風の勢い(流速)が徐々に低下していく。しかしながら、複数の排出部33のスリット34の開口総面積が、導入部32から離れるにしたがって大きくなっているので、導入部32に近い排出部33ではスリット34の開口総面積が小さいため、管本体31内を流れる風が排出されづらくなり、導入部32から遠い排出部33ではスリット34の開口総面積が大きいため、管本体31を流れる風が排出されやすくなる。そのため、風の勢いの大幅な低下を抑制でき、また、風の勢いが徐々に低下しても、スリット34の開口総面積が次第に大きくなっていることにより風の勢いの低下分を補って、スリット34から排出される風の量(単位時間あたりの排出量)が低下してしまうことを抑制することができる。これにより、複数の排出部33において排出される風の量のばらつきがある程度抑制される。
そして、送風機20が作動している状態において、各排出部33において排出される風に手をかざすことにより、風量を感覚的に測定する。そして、風量が均一になるように、スライド蓋36をスライド移動させてスリット34の開口総面積を調整することにより、当該ばらつきをさらに抑制できる。このようにすることで、各排出部33から排出される風の量を均一にすることができる。また、送風機20において冷却ユニット、加温ユニットを備えて送り出す風を冷却又は加温することで、冷風又は温風が各排出部33から均一に排出されて、適切な温度管理を行うことができる。
以上より、本実施形態によれば、配管30において、管本体31が、送風機20の送風口20bに接続されて当該送風口20bからの風が導入される導入部32と、導入部32に導入された風が排出されるスリット34が設けられた複数の排出部33と、を有している。複数の排出部33が、管本体31の長手方向に間隔をあけて配設されている。そして、配管30が、排出部33のスリット34の総面積を調整可能なスライド蓋36を備えている。このようにしたことから、スライド蓋36によって、複数の排出部33に設けられたスリット34の総面積を調整することができるので、例えば、排出部33のスリット34から排出される風に手をかざすことにより、風量を感覚的に測定して、複数の排出部33において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部33から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。
また、配管30において、排出部33のスリット34が、管本体31の周壁31eに設けられている。そして、スライド蓋36が、管本体31の周壁31eの外周面上にスライド移動可能に設けられ、このスライド蓋36の位置に応じて、排出部33のスリット34が一部又は全部を覆われるように構成されている。このようにしたことから、スライド蓋36をスライド移動させると、当該スライド蓋36によりスリット34が一部又は全部を覆われて、スリット34の露出状態、即ち、開口総面積を調整することができる。そのため、例えば、スリット34等の開口を開閉する弁装置などの複雑な機構を設けることなく、簡易な構成でスリット34の開口総面積を調整することができる。
また、配管30において、排出部33のスリット34から排出された風があたるように、当該スリット34と間隔をあけて対向して配置された風向変更部材37が設けられている。このようにしたことから、排出部33のスリット34から排出された風が風向変更部材37にあたることにより風向きが変更され、例えば、スリット34が向く方向に直交する方向など、複数の方向に向けて風を流動させることができ、そのため、排出部33から排出された風をより拡散させることができる。
また、配管30において、スライド蓋36によって、複数の排出部33から排出される風の量が均一になるように、当該複数の排出部33のスリット34の開口総面積を、それぞれの直近の導入部32から離れるにしたがって大きくする。このようにしたことから、スライド蓋36によって、複数の排出部33に設けられたスリット34の開口総面積を調整して、複数の排出部33において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部33から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。
また、本実施形態によれば、送風システム15が、送風機20と、送風機20の送風口20bに接続されて当該送風口20bからの風が導入される導入部32及び導入部32に導入された風が排出されるスリット34が設けられた複数の排出部33を有する管本体31を備えた上記配管30と、を備えている。このようにしたことから、配管30において、スライド蓋36によって、複数の排出部33に設けられたスリット34の総面積を調整することができるので、例えば、排出部33のスリット34から排出される風に手をかざすことにより、風量を感覚的に測定して、複数の排出部33において容易に排出される風の量が均一になるように調整することができる。そのため、複雑な計算やシミュレーションなどを行うことなく、長手方向に配置された複数の排出部33から排出される風の量のばらつきを容易に抑制できる。
また、本実施形態によれば、花芽分化促進システム1が、上記送風システム15と、送風システム15が備える配管30を収容する閉じられた空間を形成するカバー40をさらに備えている。このようにしたことから、カバー40によって、配管30が収容される閉じられた空間を当該カバー40の外部と区画して、上記閉じられた空間に対する熱や光などの外部の影響を抑制して、当該閉じられた空間内の状態(例えば、温度、湿度など)を安定させることができる。これにより、配管30と共にカバー40内に収容された育苗ポットP2に植えられたいちご苗の生育環境を安定させることができる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明の送風管及びそれを備えた送風システムは上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、配管30において、スライド蓋36が管本体31の長手方向にスライド移動可能に設けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、図4、図5に示すように、管本体31の周壁31eの周方向に延在するスリット34Aを有する排出部33Aが設けられ、管本体31の周壁31eの周方向にスライド移動可能に設けられるとともにスライド移動量に応じた割合で対応するスリット34Aの一部又は全部を覆うように構成された断面半円弧状のスライド蓋36Aを備えた構成の配管30Aとしてもよい。このような構成においても、上述した実施形態と同様に、各排出部における開口総面積を導入部からの距離に応じて変えた簡易な構成により各排出部において排出される風の量のばらつきを抑制することができる。また、各排出部において排出される風の量を調整できるので、各排出部において排出される風の量のばらつきをさらに抑制することができる。なお、この構成においても、排出部33Aのスリット34Aから排出された風があたるように、当該スリット34Aと間隔をあけて対向して配置された、円弧状に湾曲した帯板状の風向変更部材を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、冷風又は温風を送風する場合に、送風機20において送風する気体を冷却又は加温するための冷却又は加温ユニットを備えるか、或いは送風機20の替わりに冷風器又は温風器を使用する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、花芽分化促進システム1の送風システム15が備える配管30において、管本体31の内部に熱交換器を備えた構成の配管30Bとしてもよい。
図6(a)は、図2の送風システムが備える配管において熱交換器を備え、水を収容した構成における当該配管の長手方向に沿う部分断面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。図7(a)は、図6の配管において管本体に水を収容していない構成における当該配管の長手方向に沿う部分断面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。
熱交換器38は、図6(a)、(b)に示すように、熱交換媒体が流動される金属製のパイプ38a1及びその外周面に螺旋状に設けられた金属製のフィン38a2を有する熱交換部38aを有している。また、熱交換器38は、パイプ38a1内で冷却液等の熱交換媒体を循環させる図示しない循環部を有している。フィン38a2は、螺旋状以外にも、複数の棒やパイプ38a1の長手方向に沿う複数の平板などで構成されていてもよい。熱交換器38の熱交換部38aは、管本体31より若干短くされており、管本体31内に長手方向に沿って配設されている。また、管本体31には、熱交換器38の熱交換部38aが浸るとともに、管本体31内の上部に空間Kが形成される程度の量の水39が収容されている。換言すると、管本体31内に空間Kが残るように当該管本体31に水39が収容されている。図7(a)、(b)に示すように、管本体31内に水39を収容しない構成としてもよい。水39は、液体の一例に相当する。
熱交換器38は、熱交換媒体を循環させることにより、管本体31内の後述する水39又は水39を省略した構成においては管本体31内を流れる風(空気)との間で熱交換を行い、水39や空気を所望の温度とすることができる。熱交換器38の循環器を作動させてパイプ38a1内で熱交換媒体を循環させ、フィン38a2と水39との間で熱交換させる。これにより、水39の温度を所定温度とする。それから、送風機20を作動させて導入部32から管本体31に風を導入する。
以上より、配管30において、管本体31内に配置された熱交換器38をさらに備えている。このようにしたことから、管本体31内を流れる風の温度を熱交換器38により調整することができ、各排出部33から所望の温度の風を排出することができる。また、配管30において、管本体31内に空間が残るように当該管本体31に収容された水39をさらに備え、複数の排出部33のスリット34が、水39の液面より上方に設けられている。このようにしたことから、水39に触れながら管本体31内の空間を風が流れるため、例えば、当該水39を冷水や温水とすることで、管本体31を流れる際に風が冷やされたり温められたりして、水39の温度に応じた温度の風を排出することができる。また、水39は、比熱が大きいため温度が安定しており、そのため、安定した温度の風を排出することができる。
また、上述した実施形態では、送風システム15が、1つの送風機20により配管30に風を導入する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、図8(a)〜(c)に示すように、複数の導入部32Dが設けられた管本体31Dを備えた配管30Dと、これら複数の導入部32のそれぞれに接続された複数の送風機20Dと、を備えた構成の送風システム16としてもよい。送風機20Dは、円筒状のケース21とその内側に配設された電動ファン22とを備えており、ケース21の一端21a(即ち、吸気口)から取り込んだ空気をケース21の他端21b(即ち、送風口)から送り出す。送風機20Dのケース21の他端21bは、管本体31の周壁31eに開口された導入部32Dに直接接続されている。この構成において、配管30Dの複数の排出部33のスリット34は、スライド蓋36によって、当該排出部33から最も近い導入部32からの距離に応じて、つまり、各排出部33は、直近の導入部32から離れるにしたがって開口総面積が大きくして複数の排出部33から排出される風の量が均一になるように調整されている。このような構成においても、上述した実施形態と同様に、各排出部における開口総面積を導入部32からの距離に応じて変えた簡易な構成により各排出部において排出される風の量のばらつきを抑制することができる。なお、図8に示す構成では、上述した実施形態と同様に風向変更部材37を省略しているが、当該風向変更部材37を備えた構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、花芽分化促進システム1において、送風機20が、吸気口20aから外部の空気を取り込んで風を生成する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、図9(a)〜(c)に示すように、カバー40(請求項7に記載された被覆部材の一例に相当)によって、図8(a)〜(c)に示す送風機20D及び配管30Dからなる送風システム16(請求項6に記載された送風システムの一例に相当)の全てを収容して外部と区画するようにした構成した花芽分化促進システム2としてもよい。このようにすることにより、送風機20Dは、カバー40内側の閉じられた空間内の冷却又は加温された空気を取り込んで風を生成するため、例えば、常に外部の空気を取り込んで管本体内に風を導入する構成等に比べて、冷却又は加温を効率的に行うことが可能である。
また、上述した実施形態では、配管30を育苗ベンチ10の棚板部11の上面11aに配設する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、棚板部11の上面11aに、配管30を互いに異なる複数の設置高さで支持する複数の配管支持部材45を設けて送風システムを構成してもよい。複数の配管支持部材45は、棚板部11の上面に立設された柱部46と、柱部46に一端が固定されかつ他端が斜め上方に向けられた複数の引掛部47と、を有している。複数の引掛部47は、柱部46に互いに異なる高さに取り付けられている。配管30は、複数の配管支持部材45の引掛部47に引っ掛けられることにより、当該引掛部47の高さに応じた設置高さにおいて支持される。配管支持部材45は、配管支持手段の一例に相当し、配管支持手段の他の一例として、育苗ベンチの上方の適当な位置に滑車を設置して、当該滑車により配管30を吊り下げて、同様な設置高さの調整を可能としてもよい。例えば、トマトやキュウリなどの成長に応じて上方に向けて伸びる植物の栽培において、成長に応じて配管30の設置高さを変えることにより、植物の成長点に適切に風を当てることができる。さらには、風向変更部材37によって排出部33から排出される風の向きを変えて、植物に対してより適切に風を当てることができる。
このように、配管30を互いに異なる複数の設置高さで支持する配管支持部材45を備えることで、例えば、トマトなどの植物の特定の箇所に送風する場合に、当該植物の成長に合わせて配管30の設置高さを変えることができ、所望の箇所に効率よく送風することができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の送風管、その送風管を備えた送風システム、及び、その送風システムを備えた花芽分化促進システム、並びに、風量調整方法の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1、2 花芽分化促進システム
10 育苗ベンチ(栽培ベンチの一例)
11 棚板部
12 脚部
15、16 送風システム
20、20D 送風機
20a 吸気口
20b 送風口
30、30A、30B、30D 配管(送風管の一例)
31、31D 管本体
31e 管本体の周壁
32、32D 導入部
33、33A〜33C 排出部
34、34A、34B スリット(開口の一例)
34C 孔(開口の一例)
35 導出部
36、36A スライド蓋(開口総面積調整手段及び遮蔽部材の一例)
37 風向変更部材
38 熱交換器
39 水(液体の一例)
40 カバー(被覆部材の一例)
45 配管支持部材(配管支持手段の一例)
P1 親株用ベンチ
P2 育苗ポット

Claims (9)

  1. 1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部と、前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部と、を有する管本体を備えた送風管において、
    前記複数の排出部が、前記管本体の長手方向に間隔をあけて配設され、
    前記送風管が、前記排出部の開口の総面積を調整可能な開口総面積調整手段を備えていることを特徴とする送風管。
  2. 前記排出部の前記1又は複数の開口が、前記管本体の周壁に設けられ、
    前記開口総面積調整手段が、前記管本体の周壁の外周面上にスライド移動可能に設けられた遮蔽部材であり、
    前記遮蔽部材の位置に応じて、前記排出部の前記1又は複数の開口が一部又は全部を覆われるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の送風管。
  3. 前記排出部の前記1又は複数の開口から排出された風があたるように、当該1又は複数の開口と間隔をあけて対向して配置された風向変更部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の送風管。
  4. 前記管本体内に配置された熱交換器をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の送風管。
  5. 前記管本体内に空間が残るように当該管本体に収容された液体をさらに備え、
    前記複数の排出部の開口が、前記液体の液面より上方に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の送風管。
  6. 1又は複数の送風機と、前記1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部及び前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部を有する管本体を備えた配管と、を備えた送風システムにおいて、
    前記配管が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の送風管であることを特徴とする送風システム。
  7. 前記配管を互いに異なる複数の設置高さで支持する配管支持手段をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の送風システム。
  8. 請求項6又は7の送風システムと、前記送風システムが備える前記配管の少なくとも一部を収容する閉じられた空間を形成する被覆部材と、を備えていることを特徴とする花芽分化促進システム。
  9. 1又は複数の送風機の送風口に接続されて当該送風口からの風が導入される1又は複数の導入部と、前記1又は複数の導入部に導入された風が排出される1又は複数の開口が設けられた複数の排出部と、を有する管本体を備えた送風管であって、前記複数の排出部が、前記管本体の長手方向に間隔をあけて配設され、前記送風管が、前記排出部の開口の総面積を調整可能な開口総面積調整手段を備える送風管において用いられる風量調整方法であって、
    前記開口総面積調整手段によって、前記複数の排出部から排出される風の量が均一になるように、当該複数の排出部の前記1又は複数の開口の総面積を、それぞれの直近の前記導入部から離れるにしたがって大きくすることを特徴とする風量調整方法。
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