JP6800728B2 - 空調システム - Google Patents

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幸弘 神野
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Description

本発明は、温室において栽培される作物に冷温風を供給することにより、栽培作物の収穫時期を調整可能とする栽培作物用の空調システムに関する。
例えば、低温性栽培作物である一般的な種類のイチゴは、ビニルハウス等の温室栽培において、その収穫時期が11月〜5月と限られている。
一方、温室内の栽培作物に冷風を供給することにより、栽培作物の花芽分化を促進させることで、栽培作物の収穫時期を10月〜7月程度へ拡張することが可能となっている。
このような温室栽培において、栽培作物に冷温風を供給する手段として、空調機により温室全体を冷暖房する空調システムがある。
しかしながら、温室全体を冷暖房する空調システムでは、夏季の昼間での栽培作物の冷却効果を期待することが困難であり、冷暖房のエネルギーコストが大きくなる。
従来では、栽培作物の株元部(クラウン)のみに冷温風を供給することにより、栽培作物の株元部を局所的に冷暖房する空調システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1で開示された空調システムは、ビニルハウス内に高設ベンチを設置し、その高設ベンチに支持された鉢の栽培作物(イチゴ)に冷風を供給する空気調和装置をビニルハウスに付設したものである。
この空調システムでは、空気調和装置から供給される冷風をダクトに圧送し、そのダクトの吹出口からフィルム部材の内部空間に冷風を吹き出させ、栽培作物(イチゴ)の生長点である株元部に冷風を供給するようにしている。
このような冷風の供給により、栽培作物(イチゴ)の生長を促進するようにしている。そして、栽培作物の株元部に供給された冷風は、フィルム部材の開口部から外部(ビニルハウス内)に流出する。
特開2010−227053号公報
ところで、特許文献1に開示された空調システムは、ビニルハウス内に長尺な高設ベンチを設置し、その高設ベンチの長手方向に沿って吹出ダクトを配設した構造を具備する。
また、吹出ダクトの基端側には空気調和装置の吹出部が接続され、必要な冷風の全量が供給される。
ここで、大規模な栽培事業設備のビニルハウスの場合、ダクトの長さが数十メートルとなることがある。空気調和装置から離隔する吹出ダクトの先端側では、空気調和装置から非常に遠いことから、空気調和装置の能力を増大させる必要があり、その消費電力が増大することになる。
また、この吹出ダクトに相当の圧力損失が生じることを考慮する場合、空気調和装置から離隔する吹出ダクトの先端側では、空気調和装置から非常に遠いことからその間に大きな圧力損失を生じ、吹出ダクトの吹出口から吹き出す冷風が少なくなる。そのため、高設ベンチの長手方向で均一な冷却が困難となり、栽培作物の生長にバラツキが発生することになる。
つまり、大規模な栽培事業設備のビニルハウスでは、そのビニルハウスに付設する空気調和装置で長尺な吹出ダクトに冷風を圧送し、高設ベンチの基端部から先端部に亘って十分に一様な冷却を行うためには、空気調和装置の能力を増大させる必要がある。その結果、空気調和装置が大型化すると共に、空気調和装置の消費電力が増大することになる。
そこで、本発明は前述の課題に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、大規模な栽培事業設備において、全ての栽培作物を均一に冷暖房し得る省電力の空調システムを提供することにある。
本発明に係る空調システムは、多数の栽培作物が植栽された長尺な栽培ベッドと、その栽培ベッドの基端側に配置された空調機と、その空調機から栽培ベッドに沿って延びるように配設された吹出ダクトとを備え、空調機からの冷温風を吹出ダクトに圧送して吹出ダクトから栽培作物の近傍に供給する構造を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明の空調システムは、栽培作物の近傍に供給された冷温風を空調機に回収する長尺な吸込ダクトを、栽培ベッドに沿って吹出ダクトに並設したことを特徴とする。
本発明の空調システムでは、既存の吹出ダクトに加えて吸込ダクトを新たに設けたことにより、吹出ダクトから栽培作物の近傍に供給された冷温風を吸引して吸込ダクトにより空調機に回収する。
このように、空調機に冷温風の一部を回収することで必要な空調機の能力を低減できて空調機の大型化を回避することができると共に、空調機の消費電力の増大を抑制することができる。
また、本発明の空調システムは、吹出ダクトにその長手方向に沿って複数の吹出孔を設け、吹出孔のダクト単位長さ当りの開口面積を、栽培ベッドの基端側から先端側へ向けて大きくなるように構成したことを特徴とする。
これにより、大規模な栽培事業設備において、空調機の近傍に位置する吹出ダクトの基端側と空調機から離隔する吹出ダクトの先端側との間で吹出量の分布を調整することにより、各々の栽培作物の近傍に供給される冷温風を同等量にすることが可能となる。その結果、全ての栽培作物に冷温風を均一に供給することができる。
本発明において、吸込ダクトにその長さ方向に沿って複数の吸込孔を設け、吸込孔のダクト単位長さ当りの開口面積を、栽培ベッドの基端側から先端側へ向けて大きくなるように構成することが望ましい。
このような構成を採用すれば、特に吸込ダクトにおいて有効である。つまり、吸込ダクトにおける圧力損失を考慮することで、大規模な栽培事業設備において、空調機の近傍に位置する吸込ダクトの基端側と空調機から離隔する吸込ダクトの先端側との間で、冷温風の吹出風量のばらつきが大きく、それを緩和するのに効果的である。
本発明において、吹出ダクトに圧送される冷温風に炭酸ガスを含有させた構成とすることが望ましい。
このような構成を採用すれば、栽培作物に冷温風と共に炭酸ガスを効率よく供給または回収することができるので、栽培作物の光合成を促進させることが容易となる。
本発明によれば、吹出ダクトに加えて吸込ダクトを設けたことにより、吹出ダクトから栽培作物の近傍に供給された冷温風を吸引して吸込ダクトにより空調機に回収する。このように、空調機に冷温風の一部を回収することで必要な空調機の能力を低減できると共に、空調機の消費電力の増大を抑制することができる。
このことから、大規模な栽培事業設備において、空調機の近傍に位置する吹出ダクトの基端側と空調機から離隔する吹出ダクトの先端側とで、栽培作物の近傍に供給される冷温風を同等量にすることが可能となる。
その結果、全ての栽培作物に冷温風を均一に供給することができる。また、空調機の大型化を回避することができると共に、空調機の消費電力の増大を抑制することができる。
本発明の実施形態で、空調システムの概略構成を示す模式図である。 図1のP−P線に沿う断面図である。 栽培温室内に設置した空調システムの全体構成を示す平面図である。 (A)は吹出孔の間隔を一定とした場合の吹出風量およびダクト圧力分布を示す特性図、(B)は吹出孔の間隔を異ならせた場合の吹出風量およびダクト圧力分布を示す特性図である。 (A)は吸込孔の間隔を一定とした場合の吸込風量およびダクト圧力分布を示す特性図、(B)は吸込孔の間隔を異ならせた場合の吸込風量およびダクト圧力分布を示す特性図である。
本発明に係る空調システムの実施形態を図面に基づいて以下に詳述する。
例えば、イチゴ等の低温性栽培作物は、ビニルハウス等の一般的な温室栽培において、その収穫時期が11月〜5月と限られている。
一方、温室内の栽培作物に冷風を供給することにより、栽培作物の花芽分化を促進させることで、栽培作物の収穫時期を10月〜7月程度へ拡張することが可能となっている。
このような温室栽培において、栽培作物の冷温風を供給する手段として、栽培作物の近傍に冷温風を供給することにより、栽培作物を局所的に冷暖房する空調システムがある。
この実施形態の空調システムは、図1および図2に示すように、多数の栽培作物11(イチゴ)が植栽された長尺な栽培ベッド12と、その栽培ベッド12の基端側に配置されたヒートポンプ等の空調機13と、その空調機13から栽培ベッド12に沿って延びるように配設された吹出ダクト14と、栽培ベッド12に沿って吹出ダクト14に並設された長尺な吸込ダクト15とを備えている。
この空調システムでは、空調機13からの冷温風(図2の黒矢印参照)を吹出ダクト14に圧送して吹出ダクト14から栽培作物11の近傍に供給すると共に、栽培作物11の近傍に供給された冷温風(図2の白矢印参照)を吸込ダクト15で空調機13に回収する。
具体的には、栽培ベッド12の下方に吹出ダクト14を配設し、その吹出ダクト14の下方に吸込ダクト15を配設している。これら吹出ダクト14および吸込ダクト15には、その長手方向に沿って複数の吹出孔16および吸込孔17が設けられている。
この実施形態では、吹出ダクト14および吸込ダクト15に2列の吹出孔16および吸込孔17を設けた場合を例示しているが、吹出孔16および吸込孔17は、2列以外の1列あるいは3列以上であってもよい。
なお、図2に示すように、2列(図示左右)の吹出孔16および吸込孔17とすれば、吹出ダクト14および吸込ダクト15の上方に位置する栽培ベッド14の左右に沿って冷温風を吹き出したり吸い込んだりすることができる。
この実施形態の空調システムでは、吹出ダクト14により空調機13からの冷温風(図2の黒矢印参照)を栽培ベッド12に植栽された栽培作物11に供給できるように、栽培ベッド12および吹出ダクト14を囲撓するようにビニルシート等からなる内側フィルム部材18が設けられている。この内側フィルム部材18の栽培作物11の近傍には、冷温風が吹き出される開口部19を形成されている。
さらに、栽培ベッド12の栽培作物11に供給された冷温風(図2の白矢印参照)を吸引して吸込ダクト15により空調機13に回収できるように、内側フィルム部材18の外側には、内側フィルム部材18および吸込ダクト15を囲撓するようにビニルシート等からなる外側フィルム部材20が設けられている。この外側フィルム部材20は、栽培ベッド12の上方で開放している。
この空調システムは、図3に示すように、大規模な栽培事業設備としての栽培温室21に設置される。この栽培温室21には、例えば数十メートル程度の長さを有する複数の栽培ベッド12(図示上下方向に6列、図示左右方向に2列)が収容されている。また、上下方向6列分の栽培ベッド12に冷温風を供給および回収する2台の空調機13が設置されている。冷温風の供給は黒矢印で示し、冷温風の回収は白矢印で示す。
なお、図3では、栽培作物11、吹出ダクト14、吸込ダクト15、内側フィルム部材18および外側フィルム部材20を省略し、栽培ベッド12のみを示している。
以上の構成からなる空調システムにおいて、空調機13の冷温風による栽培作物11の冷暖房を以下に詳述する。
まず、空調機13から吹出ダクト14に冷温風を供給する。この空調機13からの冷温風を吹出ダクト14に圧送し、その吹出ダクト14の吹出孔16から内側フィルム部材18の内部空間に流出させる。この内側フィルム部材18の内部空間では、吹出ダクト14の吹出孔16から流出した冷温風が、栽培ベッド12を迂回して上方へ流れ、栽培ベッド12に植栽された栽培作物11の株元部22に供給される。
栽培作物11の株元部22に供給された冷温風は、内側フィルム部材18の開口部19から流出し、空調機13および吸込ダクト15からの吸引力により内側フィルム部材18と外側フィルム部材20との間を流下し、吸込ダクト15の吸込孔17から吸い込まれる。吸込孔17から吸い込まれた冷温風は、吸込ダクト15に圧送され、空調機13に回収される。
このようにして、空調システムでは、既存の吹出ダクト14に加えて吸込ダクト15を新たに設けたことにより、吹出ダクト14から栽培作物11の株元部22に供給された冷温風を吸引して吸込ダクト15により空調機13に回収することで、吹出ダクト14から栽培作物11の株元部22、吸込ダクト15を経由して空調機13に冷温風が回収される。
このことから、大規模な栽培事業設備において、空調機13に冷温風の一部を回収することで必要な空調機13の能力を低減できて空調機13の大型化を回避することができると共に、空調機13の消費電力の増大を抑制することができる。
また、空調機13の近傍に位置する吹出ダクト14の基端側と空調機13から離隔する吹出ダクト14の先端側との間で吹出量の分布を調整することにより、栽培ベッド12に植栽された全ての栽培作物11に冷温風を均一に供給することができる。
この空調システムでは、吹出ダクト14にその長手方向に沿って設けられた複数の吹出孔16と、吸込ダクト15にその長手方向に沿って設けられた複数の吸込孔17について、ダクト単位長さ当りの開口面積を、栽培ベッド12の基端側から先端側へ向けて大きくなるように構成することが有効である。
この実施形態の空調システムでは、吹出ダクト14の吹出孔16および吸込ダクト15の吸込孔17について、ダクトの基端側で隣接する吹出孔16および吸込孔17の間隔を大きくし、ダクトの先端側で隣接する吹出孔16および吸込孔17の間隔を小さくする。この時、吹出孔16および吸込孔17の孔径は同一としている。以下、本出願人が行った比較試算例を詳述する。
図4(A)(B)は吹出ダクト14に関するもので、(A)は吹出孔16の間隔を一定(10個/m)とした時の吹出風量(ダクト1m当り)およびダクト圧力分布を示す比較例で、(B)は吹出孔16の間隔を異ならせた(0〜10m:5個/m、10〜20m:7.5個/m、20〜40m:10個/m)時の吹出風量およびダクト圧力分布を示す実施例である。
なお、吹出ダクト14の全長を40m、ダクト径を200mmとし、吹出孔16の孔径を20mmとしている。また、管摩擦係数(圧力損失)を実測より0.02としている。
図5(A)(B)は吸込ダクト15に関するもので、(A)は吸込孔17の間隔を一定(10個/m)とした時の吸込風量(ダクト1m当り)およびダクト圧力分布を示す比較例で、(B)は吸込孔17の間隔を異ならせた(0〜15m:5個/m、15〜25m:7.5個/m、25〜40m:10個/m)時の吸込風量およびダクト圧力分布を示す実施例である。
なお、吸込ダクト15の全長を40m、ダクト径を200mmとし、吸込孔17の孔径を20mmとしている。また、管摩擦係数(圧力損失)を実測より0.02としている。
比較例では、吹出ダクト14および吸込ダクト15の基端側(空調機13に近接する部位)では、冷温風の速度が大きいことから、動圧(運動エネルギー)が大きい。
これに対して、吹出ダクト14および吸込ダクト15の先端側(空調機13から離隔する部位)では、冷温風の速度が小さくなることから、動圧(運動エネルギー)が小さくなる。なお、ダクト圧力は、吹出ダクト14の場合は正圧であり、吸込ダクト15の場合は負圧である。
仮に、ダクトの圧力損失がないとすると、ベルヌーイの法則(全圧=動圧+静圧=一定)から、ダクト内の静圧の絶対値は、吹出ダクト14および吸込ダクト15の基端側から先端側に向けて漸増することになる。
その場合、この静圧に基づいて吹出風量が決まることから、吹出孔16および吸込孔17の間隔を一定であると、吹出風量も、吹出ダクト14および吸込ダクト15の基端側から先端側に向けて単調に漸増する。
これに対して、比較例では、ダクトの基端側から先端側に向けて圧力損失による全圧の低下が支配的となり、図4(A)および図5(A)に示すように、ダクト圧力分布は、静圧が吹出ダクト14および吸込ダクト15の基端側から先端側に向けて漸減する。
しかしながら、実施例では、ダクトの基端側で隣接する吹出孔16および吸込孔17の間隔を大きくし、ダクトの先端側で隣接する吹出孔16および吸込孔17の間隔を小さくするように吹出孔16および吸込孔17の間隔を異ならせていることから、吹出風量は、図4(B)および図5(B)に示すように、吹出ダクト14および吸込ダクト15の基端側から先端側に向けて単調に漸減することなく、ある程度の範囲で一定に保持することができる。
以上のように、ダクトの基端側で隣接する吹出孔16および吸込孔17の間隔を大きくし、ダクトの先端側で隣接する吹出孔16および吸込孔17の間隔を小さくするように吹出孔16および吸込孔17の間隔を異ならせる構成は、特に、大きなばらつきが生じる吸込ダクト15において有効である。これは、吹出ダクト14では基端部から先端部にかけて漸減する動圧による圧力低下の効果が圧力損失の効果を打ち消しあうのに対し、吸込ダクト15では双方とも基端部ほど同じ方向に作用するためである。
つまり、吹出ダクト14における管摩擦係数(圧力損失)を考慮することで、ダクトの基端側で隣接する吹出孔16の間隔を大きくし、ダクトの先端側で隣接する吹出孔16の間隔を小さくするように構成すれば、大規模な栽培事業設備において、空調機13の近傍に位置する吹出ダクト14の基端側と空調機13から離隔する吹出ダクト14の先端側とで、栽培作物11の株元部22に供給される冷温風が同等量となることが示された。
以上で説明した実施形態では、空調機13により冷温風を供給する場合について説明したが、この空調機13により供給する冷温風に炭酸ガス(CO2)を含有させることも有効な手段である。
このように、空調機13から吹出ダクト14に圧送される冷温風に炭酸ガスを含有させれば、栽培作物11の近傍に効率よく冷温風と共に炭酸ガスを供給または回収することができるので、栽培作物11の光合成を促進させることが容易となる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11 栽培作物
12 栽培ベッド
13 空調機
14 吹出ダクト
15 吸込ダクト
16 吹出孔
17 吸込孔

Claims (5)

  1. 多数の栽培作物が植栽された長尺な栽培ベッドと、前記栽培ベッドの基端側に配置された空調機と、前記空調機から前記栽培ベッドに沿って延びるように配設された吹出ダクトとを備え、前記空調機からの冷温風を前記吹出ダクトに圧送して前記吹出ダクトから前記栽培作物に供給する空調システムであって、
    前記栽培作物に供給された前記冷温風を前記空調機に回収する長尺な吸込ダクトを、前記栽培ベッドに沿って前記吹出ダクトに並設し
    前記吹出ダクトは、その長手方向に沿って複数の吹出孔を有し、
    前記吸込ダクトは、その長手方向に沿って複数の吸込孔を有し、
    前記吹出ダクトの吹出風量が、前記吹出ダクトの基端から先端の間の所定位置で、増加傾向から減少傾向に転じるピークを有するように、前記吹出孔のダクト単位長さ当りの開口面積が、前記吹出ダクト内の静圧及び圧力損失に基づいて設定されるとともに、
    前記吸込ダクトの吸込風量が、前記吸込ダクトの基端から先端の間の所定位置で、増加傾向から減少傾向に転じるピークを有するように、前記吸込孔のダクト単位長さ当りの開口面積が、前記吸込ダクト内の静圧及び圧力損失に基づいて設定されていることを特徴とする空調システム。
  2. 前記栽培ベッド、前記吹出ダクト及び前記吸込ダクトが、フィルム部材によって囲繞されている請求項1に記載の空調システム。
  3. 多数の栽培作物が植栽された長尺な栽培ベッドと、前記栽培ベッドの基端側に配置された空調機と、前記空調機から前記栽培ベッドに沿って延びるように配設された吹出ダクトとを備え、前記空調機からの冷温風を前記吹出ダクトに圧送して前記吹出ダクトから前記栽培作物に供給する空調システムであって、
    前記吹出ダクトは、その長手方向に沿って複数の吹出孔を有し、
    前記吹出ダクトの吹出風量が、前記吹出ダクトの基端から先端の間の所定位置で、増加傾向から減少傾向に転じるピークを有するように、前記吹出孔のダクト単位長さ当りの開口面積が、前記吹出ダクト内の静圧及び圧力損失に基づいて設定されていることを特徴とする空調システム。
  4. 前記栽培ベッド及び前記吹出ダクトが、フィルム部材によって囲繞されている請求項3に記載の空調システム。
  5. 前記吹出ダクトに圧送される冷温風に炭酸ガスを含有させた請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調システム。
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