JP2014175980A - 音響再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 左右スピーカーが近接して配置される小型の筐体を備える場合であっても、ステレオ音場の広がり感を得ることができる音響再生装置を提供する。
【解決手段】 音響再生装置は、左および右および中央のスピーカーと、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以上をそれぞれ通過させてそれぞれ左スピーカーおよび右スピーカーに出力する高域通過フィルタ部と、左信号および右信号を加算した和信号の所定の帯域分割周波数以下を通過させて出力する低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部を通過した左信号および右信号を加算して和信号を出力する第1加算部と、第1加算部の出力を遅延させて出力する遅延部と、遅延部の出力信号を位相反転して出力する位相反転部と、低域通過フィルタ部の出力信号と位相反転部との出力信号を加算して中央スピーカーに出力する第2加算部と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 音響再生装置は、左および右および中央のスピーカーと、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以上をそれぞれ通過させてそれぞれ左スピーカーおよび右スピーカーに出力する高域通過フィルタ部と、左信号および右信号を加算した和信号の所定の帯域分割周波数以下を通過させて出力する低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部を通過した左信号および右信号を加算して和信号を出力する第1加算部と、第1加算部の出力を遅延させて出力する遅延部と、遅延部の出力信号を位相反転して出力する位相反転部と、低域通過フィルタ部の出力信号と位相反転部との出力信号を加算して中央スピーカーに出力する第2加算部と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ステレオ音声信号を再生する音響再生装置であって、左右スピーカーが近接して配置される小型の筐体を備える場合であっても、ステレオ音場の広がり感を得ることができる音響再生装置に関する。
ステレオ音声信号を再生する音響再生装置では、左音声信号を再生する左スピーカーおよび右音声信号を再生する右スピーカーに、左音声信号および右音声信号の低音域成分のみを再生する1つの低音再生スピーカーを加えた「3D方式」を採用するものがある。左スピーカーおよび右スピーカーを高音域成分のみを再生するのに適するように小型化でき、音響再生装置全体の大きさを抑制して小型化できる利点がある。一方で、低音域を再生するのに適した比較的大きな振動板面積を有する1つの低音再生スピーカーを用いるので、低音域の再生能力を高めることができる。その結果、左スピーカーおよび右スピーカーと1つの低音再生スピーカーとが分離せずに一つの筐体に収まっている音響再生装置が存在する。
この様な音響再生装置では、左スピーカーおよび右スピーカーが十分な離間距離を保つことができずに近接して配置されるので、これを使用するリスナーにとっては、ステレオ音場の広がり感が乏しくなりやすいという課題がある。この様な音響再生装置におけるステレオ音場の広がり感を補う方法として、例えば、逆相成分を加算するもの、あるいは、仮想音像定位技術を用いるもの、等の他に、可聴音域の音波を再生するスピーカーを用いて方向による音響放射特性の変化(以下、「指向性」という)を制御して、ステレオ音場の広がり感を得ようとするものがある。
指向性制御を用いる音響再生装置では、無指向性の2個のスピーカーを逆相で接続して双指向性にする場合、または、3個以上のスピーカーアレイにより単一指向性や指向性のビームをある方向に与える等の方法が提案されている。例えば、2個のスピーカーを用いるだけで、明確な単一指向放射特性を得ることができる指向性制御装置およびこれを用いる遊技機がある(特許文献1)。従来の指向性制御の方法では、スピーカーの構造や信号処理によって基本的には時間的な遅延を各スピーカーに与えて、音波の空間的な位相干渉を利用することで所望の指向性を実現している。
一方、可聴音域の音波を再生する2個1組のスピーカーを駆動して単一指向特性を得て、音像がスピーカーの実際の配置位置よりも遠方に感じられるスピーカー装置の配置方法、およびそのスピーカー装置を用いた音響再生装置がある(特許文献2)。通常のステレオ再生装置において、モノラル音声を再生する場合、一つのスピーカーで再生すれば、知覚される音像は、そのスピーカーの設置位置となる。一方、リスナーから等距離にある二つのスピーカーに等分してステレオ音声を再生すれば、つまり、モノラル音声を左チャンネルと右チャンネルとに与えて再生すれば、その両チャンネルのスピーカーの中央にファントム音像としてそのモノラル音声が定位して知覚される。しかし、特許文献2の場合には、上記のようなモノラル音声を左右チャンネルで再生すれば、スピーカーの実際の配置位置よりも遠方にファントム音像が定位する。
しかしながら、特許文献1および2の従来技術では、標準的な左右2チャンネルのステレオ信号を再生する場合に、合計4本のスピーカーおよび4チャンネル分のアンプを要することになり、通常の場合に比較して合計2本のスピーカーおよび2チャンネル分のアンプがコスト増加要因になるという問題がある。また、特許文献2の従来技術を合計2本のスピーカーおよび2チャンネル分のアンプでステレオ信号を再生する場合に適用することも想定できるが、左右チャンネルに共通なモノラル成分については、単にクシ状フィルタを通過させただけの効果になり、音声情報が信号レベル段階で失われるという問題がある。また、特許文献1および2の従来技術では、逆位相で駆動される2個のスピーカーの離間距離に起因してキャンセルされる音響信号の低周波領域のレベルを相対的に増大させる補償手段を設けるのが好ましいが、2つのスピーカーの離間距離が短くなれば短くなるほど補償手段による低い周波数帯域のブースト量が増大してしまうことになり、実現が難しくなるという問題がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ステレオ音声信号を再生する音響再生装置であって、左右スピーカーが近接して配置される小型の筐体を備える場合であっても、ステレオ音場の広がり感を得ることができる音響再生装置を提供することにある。
本発明の音響再生装置は、左スピーカーと、右スピーカーと、左スピーカーおよび右スピーカーの中間位置に配置される中央スピーカーと、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以上をそれぞれ通過させてそれぞれ左スピーカーおよび右スピーカーに出力する高域通過フィルタ部と、左信号および右信号を加算した和信号の所定の帯域分割周波数以下を通過させて出力する低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部を通過した左信号および右信号を加算して和信号を出力する第1加算部と、第1加算部の出力を遅延させて出力する遅延部と、遅延部の出力信号を位相反転して出力する位相反転部と、低域通過フィルタ部の出力信号と位相反転部との出力信号を加算して中央スピーカーに出力する第2加算部と、を備える。
好ましくは、本発明の音響再生装置は、遅延部が、入力される和信号を左スピーカーならびに右スピーカーと中央スピーカーとの離間距離に応じた時間だけ遅延させて出力する。
好ましくは、本発明の音響再生装置は、高域通過フィルタ部および低域通過フィルタ部の帯域分割周波数が、左スピーカーまたは右スピーカーと中央スピーカーとを結ぶ直線と直交する方向において、左スピーカーまたは右スピーカーから放射される音波の音圧レベルが中央スピーカーから放射される音波によって離間距離に起因してキャンセルされて音圧レベルが相対的に−6dB以下に低下する周波領域を規定する周波数以上の範囲から選択される。
好ましくは、本発明の音響再生装置は、高域通過フィルタ部および低域通過フィルタ部の帯域分割周波数が、離間距離の16倍の長さをその波長とする音波の周波数以上の範囲から選択される。
また、好ましくは、本発明の音響再生装置は、位相反転部が、第2加算部へ出力する和信号のゲインまたは周波数特性を制御する出力制御部をさらに含み、出力制御部が、左信号および右信号の差の絶対値を演算し、差の絶対値が小さい場合に位相反転部の出力信号の絶対値を小さくし、差の絶対値が大きい場合に位相反転部の出力信号の絶対値を大きくするように制御する。
また、好ましくは、本発明の音響再生装置は、位相反転部が、左スピーカーならびに右スピーカーと中央スピーカーとの応答特性に基づいて入力される和信号を補正して出力する補正フィルタ部をさらに含む。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明の音響再生装置は、左スピーカーと、右スピーカーと、左スピーカーおよび右スピーカーの中間位置に配置される中央スピーカーと、を備える。音響再生装置は、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以上をそれぞれ通過させてそれぞれ左スピーカーおよび右スピーカーに出力する高域通過フィルタ部と、左信号および右信号を加算した和信号の所定の帯域分割周波数以下を通過させて出力する低域通過フィルタ部と、を備える。さらに、本発明の音響再生装置は、高域通過フィルタ部を通過した左信号および右信号を加算して和信号を出力する第1加算部と、第1加算部の出力を遅延させて出力する遅延部と、遅延部の出力信号を位相反転して出力する位相反転部と、低域通過フィルタ部の出力信号と位相反転部との出力信号を加算して中央スピーカーに出力する第2加算部と、を備える。
したがって、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以上の高音域成分は、高域通過フィルタ部を経てそれぞれ左スピーカーおよび右スピーカーから再生される。一方で、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以下の低音域成分は、低域通過フィルタ部を経て中央スピーカーから再生される。その結果、低音域の再生能力を高めつつ、小型のステレオ信号を再生する音響再生装置を実現できる。さらに、本発明の音響再生装置では、高域通過フィルタ部を通過した左信号および右信号を加算して和信号を生成し、遅延部と位相反転部とを経て遅延および位相反転させて、低音域成分の和信号に加算する。好ましくは、遅延部での遅延時間は、左スピーカーならびに右スピーカーと中央スピーカーとの離間距離に応じた時間に設定される。つまり、本発明の音響再生装置では、高域通過フィルタ部を通過する所定の帯域分割周波数以上の高音域成分に関しては、左スピーカーへ左信号を出力し、右スピーカーへ右信号を出力するとともに、左信号および右信号を加算した和信号を、左スピーカーならびに右スピーカーと中央スピーカーとの離間距離に応じた時間だけ遅延させ、逆位相の関係にして中央スピーカーへ出力する。
その結果、左信号の所定の帯域分割周波数以上の高音域成分に関しては、左スピーカーと中央スピーカーとによって中央スピーカー側をゼロ点方向とし、左スピーカー側をビーム方向とする単一指向性の音響放射特性が実現される。同様に、右信号の所定の帯域分割周波数以上の高音域成分に関しては、右スピーカーと中央スピーカーとによって中央スピーカー側をゼロ点方向とし、右スピーカー側をビーム方向とする単一指向性の音響放射特性が実現される。したがって、リスナーは、左信号に関して左スピーカーの実際の位置よりも左側に音像定位を得ることができ、右信号に関して右スピーカーの実際の位置よりも右側に音像定位を得ることができ、結果的に近接配置される左スピーカーおよび右スピーカーの実際の寸法幅よりも広くなるような、ステレオ音場の広がり感を得ることができる。
また、本発明の場合には、左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以下の低音域成分は、低域通過フィルタ部により分離されているので、逆位相で駆動される2個のスピーカーの離間距離に起因してキャンセルされる音響信号の低周波領域のレベルを相対的に増大させる補償手段でのブースト量を低く抑制できるという利点がある。高域通過フィルタ部および低域通過フィルタ部の帯域分割周波数が、左スピーカーまたは右スピーカーと中央スピーカーとを結ぶ直線と直交する方向において、左スピーカーまたは右スピーカーから放射される音波の音圧レベルが中央スピーカーから放射される音波によって離間距離に起因してキャンセルされて音圧レベルが相対的に−6dB以下に低下する周波領域を規定する周波数以上の範囲から選択されるようにすれば、音響再生装置は、低周波領域のレベルを相対的に増大させる補償手段でのブースト量を+6dB程度に抑えることができるという利点がある。また、高域通過フィルタ部および低域通過フィルタ部の帯域分割周波数が、離間距離の16倍の長さをその波長とする音波の周波数以上の範囲から選択されるようにすれば、帯域分割周波数以下では補償のためのブースト量を低く抑えることができる。標準的な左右2チャンネルのステレオ信号を再生する場合に、従来のような合計3本のスピーカーおよび3チャンネル分のアンプを要するだけになり、特許文献1または2の従来技術に比較して、コスト増加を抑えて十分な低音域再生能力を有し、さらにステレオ音場の広がり感を得るという効果を得ることができる。
特に好ましくは、本発明の音響再生装置は、位相反転部が、第2加算部へ出力する和信号のゲインまたは周波数特性を制御する出力制御部をさらに含む。この出力制御部は、左信号および右信号の差の絶対値を演算し、差の絶対値が小さい場合に位相反転部の出力信号の絶対値を小さくし、差の絶対値が大きい場合に位相反転部の出力信号の絶対値を大きくするように制御する。つまり、位相反転部の出力制御部は、左信号および右信号がほぼ同一レベルで差信号の絶対値が小さいモノラル成分が多い場合には、位相反転部からの出力信号を小さくしてステレオ音場の広がり効果を生じさせないようにする。反対に、位相反転部の出力制御部は、左信号および右信号が著しく異なり差信号の絶対値が大きい場合には、位相反転部からの出力信号を大きくしてステレオ音場の広がり効果が発揮されるようにする。その結果、入力されるステレオ信号に応じて、適切なステレオ音場の広がり感が得られるという利点がある。
また、位相反転部は、左スピーカーならびに右スピーカーと中央スピーカーとの応答特性に基づいて入力される和信号を補正して出力する補正フィルタ部をさらに含むようにしてもよい。左スピーカー(または右スピーカー)と中央スピーカーとによって中央スピーカー側をゼロ点方向とし、左スピーカー側(または右スピーカー側)をビーム方向とする単一指向性の音響放射特性を実現しようとする場合に、左スピーカーならびに右スピーカーと中央スピーカーとで異なる型のスピーカーを用いて同一の音声信号に対する電気音響的な応答特性の相違がある場合にも、適切な単一指向特性を得ることができる。
本発明の音響再生装置は、ステレオ音声信号を再生する音響再生装置であって、左右スピーカーが近接して配置される小型の筐体を備える場合であっても、ステレオ音場の広がり感を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態による音響再生装置およびこれを含む立体映像再生装置について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態による音響再生装置1について説明する図である。具体的には、図1は、音響再生装置1の構成を示すブロック図である。また、図2は、音響再生装置1により再生される単一指向性の放射特性および再生音場を概念的に説明する図である。また、図3は、音響再生装置1における高域通過フィルタ部および低域通過フィルタ部の帯域分割周波数を説明するグラフである。なお、説明に不要な一部の構造や、内部構造等は、図示ならびに説明を省略している。
音響再生装置1は、再生回路部2と、スピーカーシステム3と、から構成される。音響再生装置1は、図2に示すように、リスナー4に対してスピーカーシステム3の左スピーカーおよび右スピーカーが配置されている実際の幅寸法よりもステレオ音場の広がり感が得られる音響再生装置である。再生回路部2は、ステレオ信号(左信号Lおよび右信号R)を入力して信号処理するDSP(デジタルシグナルプロセッサ)5と、DSP5の3チャンネル分の出力を受けてアナログ信号に変換するD/A変換器6、および、これらのアナログ信号をそれぞれ増幅してスピーカーシステム3へ出力するアンプ回路7と、を少なくとも含む。再生回路部2は、左信号Lおよび右信号Rを入力する入力端子LinおよびRinと、3つのアンプ回路7の出力を出力する出力端子Lout、RoutおよびSWoutと、を有する。
スピーカーシステム3は、樹脂等で形成されるキャビネットの前面側にスピーカー取付面を形成し、このスピーカー取付面に取り付けられる左スピーカーLsp、右スピーカーRsp、および、中央スピーカーSWspを備える。本実施例の左スピーカーLspおよび右スピーカーRspは、丸型の外形寸法のコーン振動板を有する口径8cmの動電型スピーカーであり、また、中央スピーカーSWspは、丸型の外形寸法のコーン振動板を有する口径12cmの動電型スピーカーである。左スピーカーLsp、右スピーカーRsp、および、中央スピーカーSWspは、それぞれのコーン振動板が同じ方向に揃うようにスピーカー取付面に取り付けられている。中央スピーカーSWspは、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspよりも面積が大きくて振動系重量が重く、再生周波数帯域を規定する最低共振周波数f0が相対的に低いので、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspよりも低音域での音声再生能力に優れる。一方、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspは、振動系重量が軽いので、中央スピーカーSWspよりも高音域での音声再生能力に優れる。
3つのスピーカーは、少なくとも音声信号がほぼ同位相で放射されるように、磁気回路およびボイスコイルへ信号供給する端子の正負を揃えておくのが好ましく、ほぼ同じ音響放射特性を有するものであってもよい。なお、キャビネットは、それぞれのスピーカーの最低共振周波数付近および以下の低音域の増大を図るために、その内部に音響容量を規定する空間を有する。キャビネットの内部は、それぞれのスピーカー毎に内部が区切られて、コーン振動板の背面側に放射される音波が相互に干渉しないようにするのが好ましい。キャビネットは、密閉型、バスレフ形、ケルトン型、等の諸方式のキャビネットを採用することができる。なお、スピーカーシステム3のキャビネットは、露出するそれぞれのスピーカーを保護するように、(図示しない)前面グリル、パンチングネット、等を設けても良い。
図示するように、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspは、リスナー4に向かって左右対称に配置される。また、中央スピーカーSWspは、スピーカー取付面上の左スピーカーLspおよび右スピーカーRspのちょうど中間位置に配置されている。本実施例の場合には、3つのスピーカーは、一直線上に配置されており、それぞれのスピーカー間の離隔距離dは、約11cmである。スピーカー間の離隔距離dは、それぞれの振動板の中央位置の間の距離により算定できる。3つのスピーカーから見ると、二等辺三角形の等しい長さの二辺により構成される頂点を通過する垂直二等分線を延長する方向にリスナー4が位置する関係になる。なお、本実施例の場合には、3つのスピーカーは、一直線上に配置されているが、中央スピーカーSWspは、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspから等しい離間距離dにある直線上に位置していれば、多少前後上下の方向にオフセットしてもよい。
再生回路部2のDSP5は、デジタル信号である左信号Lおよび右信号Rを信号処理して出力する。DSP5は、左信号Lおよび右信号Rの所定の帯域分割周波数以上をそれぞれ通過させる高域通過フィルタ8と、左信号Lおよび右信号Rを加算した和信号(L+R)を出力する加算器10と、加算器10から出力される和信号(L+R)の所定の帯域分割周波数以下を通過させて和信号(L+R)Lを出力する低域通過フィルタ9と、を含む。なお、本実施例の場合には、帯域分割周波数は、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspと、中央スピーカーSWspとの音声再生能力と、上記の離間距離d(=11cm)とを考慮して、200Hzに設定されている。
DSP5において、2つの高域通過フィルタ8の出力は、それぞれ分岐されてそれらの一方は、D/A変換器6およびアンプ回路7を経て、それぞれ左スピーカーLspおよび右スピーカーRspに出力される(Lout、Rout)。また、2つの高域通過フィルタ8の分岐された他方の出力は、ともに加算器11に入力されて、加算器11は帯域分割周波数以上の周波数成分を含む和信号(L+R)Hを出力する。また、DSP5は、加算器11から出力される和信号(L+R)Hを遅延させて出力する遅延器12と、遅延された和信号(L+R)Hを逆位相に位相反転して出力する位相反転器13と、低域通過フィルタ9の出力信号と位相反転部13との出力信号を加算する加算器14と、を少なくとも含む。加算器14の出力は、D/A変換器6およびアンプ回路7を経て、中央スピーカーSWspに出力される(SWout)。
また、DSP5において、位相反転器13には、加算器14に出力する遅延されて逆相にされた和信号(L+R)Hのゲインまたは周波数特性を制御する(図示しない)出力制御回路が含まれている。位相反転器13の出力制御回路には、左信号Lと右信号Rとの相関を演算する相関演算回路16が接続している。相関演算回路16には、左信号Lと右信号Rとの差信号(L−R)を出力する減算器15が接続する。相関演算回路16は、差信号(L−R)の絶対値を演算し、差信号(L−R)の絶対値が小さい場合に位相反転器13の出力信号の絶対値を小さくし、差信号(L−R)の絶対値が大きい場合に位相反転器13の出力信号の絶対値を大きくするように制御する。また、位相反転器13には、左スピーカーLspならびに右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとの応答特性に基づいて入力される和信号(L+R)Hを補正して出力する(図示しない)補正フィルタ回路が含まれていてもよい。
遅延器12は、和信号(L+R)Hを左スピーカーLspならびに右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとの離間距離dに応じた時間だけ遅延させて出力する。つまり、音速cを約343m/secとすると、本実施例の遅延器12は約0.32msec(≒d/c)の遅延を和信号(L+R)Hに対して与える。位相反転器13は、遅延器12からの出力される和信号(L+R)Hを位相反転して加算器14に出力し、加算器14は、低域通過フィルタ9から出力される和信号(L+R)Lと加算して、DSP5からの出力信号としてD/A変換器6に出力する。なお、低域通過フィルタ9は、和信号(L+R)Lの出力の出力レベルを調整するレベル調整回路をさらに含むように、−1.0〜1.0の範囲内の数値を乗算する乗算器を含んでいてもよい。
3つのD/A変換器6は、それぞれアンプ回路7に接続し、それぞれのアンプ回路7は、電力増幅した信号を出力端子Lout、RoutおよびSWoutに出力する。3系統のD/A変換器6およびアンプ回路7は、ほぼ同一の出力特性を有しているのが好ましいが、SWoutに接続するD/A変換器6およびアンプ回路7は、相対的に大きな出力を得る回路構成になっていてもよい。このように再生回路部2は、出力端子Loutへ帯域分割周波数以上の成分を主に含む左信号LHを出力し、出力端子Routへ帯域分割周波数以上の成分を主に含む右信号RHを出力するとともに、左信号Lおよび右信号Rのうち帯域分割周波数以下の成分を主に含む和信号(L+R)Lと、スピーカーシステム3における離間距離dに応じた時間だけ遅延させられて逆位相の関係にされた帯域分割周波数以上の成分を主に含む和信号(L+R)Hとを、出力端子SWoutへ出力する。
再生回路部2の出力端子Loutは、スピーカーシステム3の左スピーカーLspに接続する。再生回路部2の出力端子Routは、スピーカーシステム3の右スピーカーRspに接続する。再生回路部2の出力端子SWoutは、スピーカーシステム3の中央スピーカーSWspに接続する。
ステレオ音声信号の帯域分割周波数以下の成分に関しては、比較的大きな振動板面積を有して低音域の再生能力が相対的に優れる中央スピーカーSWspから再生される。したがって、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとを一体のスピーカーシステム3として構成しても、音響再生装置1の全体の大きさを抑制して小型化できる。
一方で、ステレオ音声信号の帯域分割周波数以上の成分に関しては、左スピーカーLspからは左信号Lが音波として音響放射され、右スピーカーRspからは右信号Rが音波として音響放射され、中央スピーカーSWspからは、遅延されて逆位相にされた和信号(L+R)が音波として音響放射される。
したがって、図2の概念図に示すように、帯域分割周波数以上の左信号Lに関しては、左スピーカーLspと中央スピーカーSWspとによって中央スピーカーSWsp側をゼロ点方向とし、左スピーカーLsp側をビーム方向とする単一指向性の音響放射特性が実現される。左信号Lによる放射音波と、遅延されて逆位相にされた和信号(L+R)のなかのL信号成分による放射音波と、が干渉して、左スピーカーLspと中央スピーカーSWspにより定まる一方向に単一指向性のゼロ点を作るからである。同様に右信号Rに関しては、右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとによって中央スピーカーSWsp側をゼロ点方向とし、右スピーカーRsp側をビーム方向とする単一指向性の音響放射特性が実現される。その結果、左スピーカーLspまたは右スピーカーRspと中央スピーカーSWsとを結ぶ直線と直交する方向に位置するリスナー4は、左信号Lに関して左スピーカーの実際の位置よりも左側に音像定位を得ることができ、右信号Rに関して右スピーカーの実際の位置よりも右側に音像定位を得ることができる。
また、音声再生装置1では、高域通過フィルタ8および低域通過フィルタ9を上記のような構成でDSP5内に設けているので、中央スピーカーSWsp側をゼロ点方向とする単一指向性の音響放射特性を実現するのは、ステレオ音声信号の帯域分割周波数(本実施例では200Hz)以上の帯域に限定されている。したがって、逆位相で駆動される2個のスピーカーの離間距離d(本実施例では11cm)に起因してキャンセルされる音響信号の低周波領域のレベルを相対的に増大させるブースト量を低く抑制できるという利点がある。
図3は、音響再生装置1における高域通過フィルタ8および低域通過フィルタ9の帯域分割周波数を説明するグラフである。横軸が音声信号の周波数であり、縦軸が左スピーカーLspまたは右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとを結ぶ直線と直交する方向における相対的な音圧レベルである。図3の実線は、説明のために高域通過フィルタ8および低域通過フィルタ9を設けずに、さらに逆位相でキャンセルされる低周波領域のレベルを補償しないで、左スピーカーLspまたは右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとによって単一指向特性を実現している場合であり、本実施例での帯域分割周波数に等しい200Hzを相対的な音圧レベルの0dBにして記載している。また、図3の点線Gは、比較のために左スピーカーLspまたは右スピーカーRspのみで再生する場合であり、無指向性に近い放射特性で全周波数帯域について基本的にフラット特性(+6dB)であり、単一指向性は実現されていない場合である。
図3の実線で示すように、2個のスピーカーで単一指向特性を実現すると、約1.6kHzで最初のピーク(約+12dB)が生じて、約3.2kHzで最初のディップが生じて、それ以上の周波数ではピーク・ディップを繰り返すクシ状フィルタを通過したかのような音圧レベル特性になる。また、2個のスピーカーで単一指向特性を実現すると、約400Hz以下では周波数が低くなればなるほど相対的に音圧レベルが低下し、単一のスピーカーのみで再生する場合に比べてレベルが低下する。これは、逆位相で駆動される2個のスピーカーの離間距離に起因して相互にキャンセルされて、波長の長い低い周波数ほどキャンセルされるレベルが大きくなるからである。例えば、図3で示す実施例の場合には、周波数200Hzにおいて約6dBの低域ブーストを導入しないと単一のスピーカーのみで再生する場合よりも単一指向特性を実現した方が、再生レベルが低下することになる。同様に、例えば、周波数100Hzにおいては約12dB以上の低域ブーストを導入しないといけなくなるので、低い周波数帯域のブースト量が増大してしまうのは、実現が難しくなる。
本実施例の音声再生装置1では、高域通過フィルタ8および低域通過フィルタ9の帯域分割周波数を、図3において周波数範囲fcで図示する200Hz以上3kHz未満の範囲から、200Hzに設定している。つまり、高域通過フィルタ8および低域通過フィルタ9の帯域分割周波数は、左スピーカーLspまたは右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとを結ぶ直線と直交する方向において、左スピーカーLspまたは右スピーカーRspから放射される音波の音圧レベルが中央スピーカーSWspから放射される音波によって離間距離dに起因してキャンセルされて音圧レベルが相対的に−6dB以下に低下する周波領域を規定する周波数以上の範囲から選択されるようにしている。したがって、低周波領域のレベルを相対的に増大させるブースト量を、実現が容易な+6dB程度に抑えることができる。図3において周波数範囲fcで図示する200Hz以上の周波数の音波は、離間距離d(=0.11m)の16倍の長さをその波長とする音波の周波数以上の範囲に相当する。この様に、高域通過フィルタ8および低域通過フィルタ9の帯域分割周波数は、それぞれのスピーカーの音声再生能力を考慮するとともに、左スピーカーLspまたは右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとの離間距離dに基づいて定めるのが好ましい。
本実施例の音響再生装置1は、左信号Lと右信号Rが略同振幅同位相の関係にあるモノラル音声を再生する場合にも、左スピーカーLspならびに右スピーカーRspの実際の配置位置のほぼ中央にファントム音像を定位させることができる。楽曲等または放送等の通常のステレオ音声信号では、左信号Lと右信号Rとには、共通なモノラル成分Mが含まれている比率が高い。本実施例の音響再生装置1は、左信号Lと右信号Rとの相関を演算する相関演算回路16を備え、位相反転器13の出力制御回路は、共通なモノラル成分Mが多く含まれていて、差信号(L−R)の絶対値が小さい場合には、位相反転器13の出力信号の絶対値を小さくする。また、共通なモノラル成分Mが少なくて、差信号(L−R)の絶対値が大きい場合には、位相反転器13の出力制御回路は、位相反転器13の出力信号の絶対値を大きくするように制御する。
したがって、本実施例の音響再生装置1では、左信号Lと右信号Rとが相関の低いほぼ独立しているような音声信号である場合には、中央に定位するモノラル成分Mに比較して、近接配置される左スピーカーLspおよび右スピーカーRspの実際の寸法幅よりも広くなるような、ステレオ音場の広がり感を得ることができる。相関演算回路16での左信号Lと右信号Rとの相関の演算方法は、差信号(L−R)の絶対値を用いるものであればよく、例えば、差信号(L−R)の絶対値を対数に変換した数値を用いて位相反転器13の出力信号の絶対値を制御するものであればよい。もちろん、位相反転器13の出力制御回路は、差信号(L−R)の絶対値に関わらずに一定の値(例えば、ゲイン=1)を乗算してほぼスルー出力させるように制御するものであってもよい。
また、再生回路部2のDSP5では、位相反転器13が、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとの応答特性に基づいて入力される和信号(L+R)Hを補正して出力する(図示しない)補正フィルタをさらに含むようにしてもよい。位相反転器13の補正フィルタは、中央スピーカーSWspの伝達特性を分母として、左スピーカーLspまたは右スピーカーRspの伝達特性を分子として演算される伝達関数を実現することで得られる。本実施例のスピーカーシステム3のように、左スピーカーLspならびに右スピーカーRspと中央スピーカーSWspとで異なる型のスピーカーを用いて、同一の音声信号に対する電気音響的な応答特性の相違がある場合にも、両行に音響的なキャンセルが実現されるので、適切な単一指向特性を得ることができる。位相反転器13の補正フィルタは、FIR(有限インパルスレスポンス)フィルタで実現するのが最も好ましいが、IIR(無限インパルスレスポンス)フィルタで実現してもよく、また、ゲインを制御する乗算器および遅延を制御する遅延器を組み合わせることで、所望の伝達関数に近似するようにしてもよい。また、位相反転器13の補正フィルタは、図3の実線で示すような約3.2kHz以上のピーク・ディップを抑制するように、所定の周波数以上を除去する低域通過フィルタを設けるようにしてもよい。
本実施例の音響再生装置1は、標準的な左右2チャンネルのステレオ信号を再生する場合に、合計3本のスピーカーおよび3チャンネル分のアンプを要するだけになり、特許文献1または2のような従来技術に比較して、コスト増加を抑えてステレオ音場が左右に広がるという効果を得ることができる。また、音響再生装置1では、左信号Lおよび右信号Rのうち帯域分割周波数以上の高音域成分(LH、RH)は、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspによりそれぞれ再生される。再生回路部2のDSP5においては、左信号LHから和信号(L+R)を遅延させて除算する、または、右信号RHから和信号(L+R)を遅延させて除算する、等の信号処理を行なわないので、共通なモノラル成分Mがクシ状フィルタを通過したかのように失われるような問題が、発生しない。
(比較例1)
(比較例1)
なお、図4は、比較例の音響再生装置のスピーカーシステム30により再生される全指向性の放射特性および再生音場を概念的に説明する図である。比較例の音響再生装置のスピーカーシステム30は、標準的な左右2チャンネルのステレオ信号を再生する場合に、左スピーカーLspならびに右スピーカーRspのみを用いて再生する場合の例である。図4の概念図に示すように、通常の音声再生装置において音声を再生する場合、一つのスピーカーで再生すれば全方向に音波は放射されるので、知覚される音像は、そのスピーカーシステム30の設置位置となる。左信号Lと右信号Rと共通なモノラル成分Mについても、同様である。
なお、音響再生装置1の再生回路部2は、マルチチャンネル音声に対応したDSPおよびマルチチャンネルアンプ回路を内蔵するAVレシーバー等により構成し得る。もちろん、音響再生装置1は、図1に図示するように、再生回路部2とスピーカーシステム3とをそれぞれ別に構成してもよく、また、再生回路部2とスピーカーシステム3とを一体に構成してもよい。また、スピーカーシステム3は、キャビネットの前面側にスピーカー取付面を形成しているが、左スピーカーLsp、右スピーカーRsp、および、中央スピーカーSWspは異なる取付面に取り付けられていても良く、左スピーカーLspおよび右スピーカーRspの中間位置に中央スピーカーSWspが、離隔距離dだけ離れて配置されているのであれば、そのキャビネットの形態を問わない。
本発明の音響再生装置は、単独でステレオ音声信号を再生するステレオ装置、あるいは、マルチチャンネルサラウンド音声再生装置のみならず、ディスプレイ等の映像・音響機器に内蔵するスピーカー、または、音声を再生するスピーカーを内蔵するキャビネットを有するゲーム機、スロットマシン等の遊戯機にも適用が可能である。
1 音響再生装置
2 再生回路部
3、30 スピーカーシステム
4 リスナー
5 DSP
6 D/A変換器
7 アンプ回路
8 高域通過フィルタ
9 低域通過フィルタ
10 加算器
11 加算器
12 遅延器
13 位相反転器
14 加算器
15 減算器
16 相関演算回路
Lsp 左スピーカー
Rsp 右スピーカー
SWsp 中央スピーカー
2 再生回路部
3、30 スピーカーシステム
4 リスナー
5 DSP
6 D/A変換器
7 アンプ回路
8 高域通過フィルタ
9 低域通過フィルタ
10 加算器
11 加算器
12 遅延器
13 位相反転器
14 加算器
15 減算器
16 相関演算回路
Lsp 左スピーカー
Rsp 右スピーカー
SWsp 中央スピーカー
Claims (6)
- 左スピーカーと、右スピーカーと、該左スピーカーおよび該右スピーカーの中間位置に配置される中央スピーカーと、
左信号および右信号の所定の帯域分割周波数以上をそれぞれ通過させてそれぞれ該左スピーカーおよび該右スピーカーに出力する高域通過フィルタ部と、該左信号および該右信号を加算した和信号の該所定の帯域分割周波数以下を通過させて出力する低域通過フィルタ部と、
該高域通過フィルタ部を通過した該左信号および該右信号を加算して和信号を出力する第1加算部と、該第1加算部の出力を遅延させて出力する遅延部と、該遅延部の出力信号を位相反転して出力する位相反転部と、該低域通過フィルタ部の出力信号と該位相反転部との出力信号を加算して該中央スピーカーに出力する第2加算部と、
を備える、音響再生装置。 - 前記遅延部が、入力される前記和信号を前記左スピーカーならびに前記右スピーカーと前記中央スピーカーとの離間距離に応じた時間だけ遅延させて出力する、
請求項1に記載の音響再生装置。 - 前記高域通過フィルタ部および前記低域通過フィルタ部の前記帯域分割周波数が、前記左スピーカーまたは前記右スピーカーと前記中央スピーカーとを結ぶ直線と直交する方向において、該左スピーカーまたは該右スピーカーから放射される音波の音圧レベルが該中央スピーカーから放射される音波によって前記離間距離に起因してキャンセルされて音圧レベルが相対的に−6dB以下に低下する周波領域を規定する周波数以上の範囲から選択される、
請求項2に記載の音響再生装置。 - 前記高域通過フィルタ部および前記低域通過フィルタ部の前記帯域分割周波数が、前記離間距離の16倍の長さをその波長とする音波の周波数以上の範囲から選択される、
請求項2に記載の音響再生装置。 - 前記位相反転部が、前記第2加算部へ出力する前記和信号のゲインまたは周波数特性を制御する出力制御部をさらに含み、
該出力制御部が、前記左信号および前記右信号の差の絶対値を演算し、前記差の絶対値が小さい場合に該位相反転部の出力信号の絶対値を小さくし、前記差の絶対値が大きい場合に該位相反転部の出力信号の絶対値を大きくするように制御する、
請求項1から4のいずれかに記載の音響再生装置。 - 前記位相反転部が、前記左スピーカーならびに前記右スピーカーと前記中央スピーカーとの応答特性に基づいて入力される前記和信号を補正して出力する補正フィルタ部をさらに含む、
請求項1から5のいずれかに記載の音響再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013048826A JP2014175980A (ja) | 2013-03-12 | 2013-03-12 | 音響再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013048826A JP2014175980A (ja) | 2013-03-12 | 2013-03-12 | 音響再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014175980A true JP2014175980A (ja) | 2014-09-22 |
Family
ID=51696797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013048826A Pending JP2014175980A (ja) | 2013-03-12 | 2013-03-12 | 音響再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014175980A (ja) |
-
2013
- 2013-03-12 JP JP2013048826A patent/JP2014175980A/ja active Pending
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