JP2014174866A - 障害物までの距離を計測して移動する自律式移動装置 - Google Patents

障害物までの距離を計測して移動する自律式移動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】実際には移動可能な障害物非存在範囲があるにも係らず、障害物非存在範囲を実際よりも狭く特定し、その結果、移動不能と誤判断してしまう事態の発生頻度を低下させる。
【解決手段】自律式移動装置2は、距離・方位計測装置による距離の計測結果に含まれる不規則誤差の大きさを記憶している不規則誤差記憶装置と、距離・方位計測装置による距離の計測結果を、不規則誤差記憶装置が記憶している不規則誤差の大きさだけ長く補正する不規則誤差補正装置を備えており、障害物非存在範囲特定装置は、不規則誤差補正装置で長く補正された距離を利用して障害物非存在範囲を特定する。
【選択図】図3

Description

本明細書では、移動の障害となる障害物までの距離と方位を計測し、障害物までの距離と方位の計測結果から障害物の非存在範囲を特定し、特定した障害物の非存在範囲を移動する経路を探索して移動する自律式移動装置に関する技術を開示する。
特許文献1に、自律式移動装置が開示されている。この種の自律式移動装置は、障害物までの距離と方位を計測しながら移動する。移動装置の位置と方位が判明し、移動装置から障害物までの距離と方位の計測結果が得られれば、障害物の存在位置を計算することができる。
図2の(3)は、移動装置が備えている方位別距離計測装置によって計測された方位別距離の計測結果群から計算された障害物位置群を模式的に示している。図中Vは、距離計測用のレーザビームであり、図示のW方向に走査される。方位別距離計測装置は、レーザビームVが反射した点までの距離を計測する。所定時間おきに距離を計測すると、所定角度ごとに障害物までの距離を計測することができる。方位別距離計測装置は、障害物までの距離と方位を計測する装置ということができる。距離の計測結果には誤差が含まれており、実際の障害物Uまでの距離よりも短い距離を計測することもあれば、長い距離を計測することもある。U1は、短く計測した場合を例示しており、実際の障害物Uよりも手前側の位置に障害物があることを示す計算結果となる。U2は、長く計測した場合を例示しており、実際の障害物Uよりも奥側の位置に障害物あることを示す計算結果となる。
図2の(1)は、自律式移動装置が点Qにある状態において計測した障害物の存在点Pまでの距離と方位の計測結果群から、障害物の存在位置を計算した結果を例示している。距離と方位の計測結果が正確であれば、計算された位置は真の位置Pに一致する。しかしながら、距離の計測結果には誤差が含まれており、計測結果から計算した位置は、真の位置Pからずれる。
例えば、真値よりも短い距離が計測されれば真の位置Pよりも手前側(S側)の位置が計算され、真値よりも長い距離が計測されれば真の位置Pよりも奥側(R側)の位置が計算される。計測結果から計算された位置Pa,Pb・・・は、真の位置Pの前後に分散する。矢印Gは誤差範囲を示し、参照符号E1,E2は誤差の大きさを示している。 計測装置の特性によって、E1とE2は等しい場合もあれば相違する場合もある。
ている。
位置の計算結果群の各々には誤差が含まれていることから、平均処理して真値に近い値に補正する方法がありえる。しかしながら、平均処理するためには、図2の(3)に例示した方位別距離計測を複数回繰り返す必要があり、時間を要する。また、障害物が移動することもあり、平均処理することで真値に近づくことが保証されていない。そこで安全のために、位置の計算結果群のなかで、障害物までの距離が最も近い位置に障害物があるとして障害物の非存在範囲を特定する手法が採用される。
例えば、図2(1)の場合、計算された位置が矢印Gの範囲内で分布することから、最も近い位置に障害物があるとして障害物の非存在範囲を特定すると、矢印Tの範囲が障害物非存在範囲となる。矢印Tは、真の位置Pから誤算の大きさE1だけ移動装置側に近づけた位置よりも移動装置側の範囲である。図2の(3)に示すように、複数個の計測点の位置が計算される場合には、複数個の位置の計測結果群から、障害物の存在範囲と障害物の非存在範囲を特定する。すなわち、計測された位置群を包含する多角形を特定し、その多角形の手前側の辺を特定し、その辺よりも手前側を障害物非存在範囲とし、その辺よりも奥側を障害物存在範囲とする。図2の(3)の場合、真の障害物前面UよりもE1だけ手前側の線が、計測された位置群を包含する多角形の手前側の辺となり、真の障害物前面UよりもE2だけ奥側の線が、計測された位置群を包含する多角形の奥側の辺となる。
上記の論理に従って障害物非存在範囲を特定すると、移動装置と障害物が計測誤差に起因して接触してしまう事態の発生を防止することができる。安全性が向上する。
特開2004−280451号公報
図2(1)に示した障害物非存在範囲特定技術によると、移動装置と障害物が接触するのを防止することができる。しかしながら、実際には移動できる位置を、移動不能位置と誤判断する機会が生じる。図1は、自律式移動装置2が壁30に形成されている狭い窪み30a内に進行する様子を示している。図3(1)において、参照番号32は、目標位置を示しており、予め自律式移動装置2に教示してある。自律式移動装置2は、基準点4aが目標位置32に一致すると移動を終了する。図3(1)では、基準点4aが目標位置32に一致すると、移動装置4が窪み30a内に入り込む位置が目標位置32とされている場合を例示している。
図3(2)は、自律式移動装置2に搭載されている距離・方位計測装置6で計測した結果群から、障害物非存在範囲を特定する様子を示している。計測誤差によって、実際の壁30よりも前側に壁があると計算することもあれば、奥側に壁があると計算することもある。ライン30sは前側にあると計算した位置を包囲する線であり、ライン30rは奥側にあると計算した位置を包囲する線である。両者の間隔は、図2(1)で説明した誤差の大きさE1+E2に等しい。自律式移動装置2は、計測結果から計算された位置を包囲する前側のライン30sの手前側の範囲Tを、障害物非存在範囲と特定する。
上記のようにして障害物非存在範囲Tを特定すると、特定した障害物非存在範囲が狭すぎて実際にそぐわないことが生じる。図3(2)の場合、基準点4aが目標位置32に一致するに至るまで移動する途中で、移動装置4の前端が障害物非存在範囲Tからはみ出してしまう。自律式移動装置2は、指示された目標位置32に移動すると、障害物に接触すると予想する。自律式移動装置2は、障害物に接触すると予想する場合には、接触を回避するための措置を講じるようにプログラムされている。
現実には、障害物までの距離が接近すると距離の計測誤差は小さくなる。障害物に接近すると、障害物非存在範囲が正確に特定され、予め指示された目標位置32と正確に特定された障害物非存在範囲が矛盾しない場合も多い。すなわち、遠方から距離計測した段階で特定した障害物非存在範囲が不正確であり、不正確な障害物非存在範囲によって、何らかの回避処理を必要とすると判断したことが誤判断であった場合が生じる。実際には不必要な回避処理をするために、自律式移動装置2のスムースな移動が妨げられることが生じる。
本明細書では、実際には移動可能な障害物非存在範囲があるにも係らず、障害物非存在範囲を実際よりも狭く特定し、その結果、移動不能と誤判断してしまう事態の発生頻度を低下させる技術を開示する。
本明細書で開示する自律式移動装置は、移動装置と、移動装置の位置と方位を特定する装置と、移動装置に搭載されているとともに移動装置の移動を妨げる障害物までの距離と方位を計測する距離・方位計測装置と、移動装置の位置と方位の特定結果と、障害物までの距離と方位の計測結果群から、障害物の非存在範囲を特定する障害物非存在範囲特定装置と、障害物の非存在範囲内を移動する経路を探索する経路探索装置を備えている。本明細書で開示する自律式移動装置は、上記に加えて、距離・方位計測装置による距離の計測結果に含まれる不規則誤差の大きさを記憶している不規則誤差記憶装置と、距離・方位計測装置による距離の計測結果を、不規則誤差記憶装置が記憶している不規則誤差の大きさだけ長く補正する不規則誤差補正装置を備えている。障害物非存在範囲特定装置は、不規則誤差補正装置で長く補正された距離を利用して障害物非存在範囲を特定する。
例えば、計測結果から図2(1)のPaの位置が計算された場合、真値よりも長い距離誤差を含んでいるのか、あるいは真値よりも短い距離誤差を含んでいるのが不明であり、計算された位置に距離誤差を加えれば真値に近づくのか、計算された位置から距離誤差を減ずれば真値に近づくのかは不明である。正負が不明な不規則誤差に対しては、真値に修正する有意な方法は存在しない。
それにも係らず、本明細書で開示する技術では、真値より短く計測した誤差を含む距離から位置が計算されたものと扱い、不規則誤差の大きさだけ長く補正してしまう。計算位置Pa,Pb等の全部について、不規則誤差の大きさだけ長く補正してしまう。数学的には真値に近づくことが保証されていない補正方法を採用する。
通常であれば、プラスマイナスが不明な不規則誤差を含む距離の計測結果を、不規則誤差の大きさだけ長く補正してしまうと、おかしなことになる。
しかしながら、計測結果群から計算された計算位置群から障害物非存在範囲を特定する技術と組み合わせて用いると、距離を長い側に補正することが意味を持つ。図3(3)に例示するように、距離の計測結果群を長く補正してから障害物の位置を計算し、計算された位置結果群から障害物非存在範囲を特定すると、従来技術による場合より、実際の障害物範囲に近い線を輪郭とする障害物非存在範囲を特定することができる。図2の(3)に例示する場合も、距離の計測結果群を長く補正してから障害物の位置を計算し、計測された位置群を包含する多角形を特定し、その多角形の手前側の辺を特定し、その辺よりも手前側を障害物非存在範囲とし、その辺よりも奥側を障害物存在範囲とすると、障害物非存在範囲と障害物存在範囲の境界が、障害物Uの前面によく一致する。距離の計測結果群を長く補正してから障害物の位置を計算し、計算された位置結果群から障害物非存在範囲を特定すると、実際には移動可能な障害物非存在範囲があるにも係らず、移動不能と誤判断してしまう事態の発生頻度を低下させられる障害物非存在範囲を特定することになる。
距離・方位計測装置による距離の計測結果に、プラスマイナスがわからない不規則誤差に加えて、プラスマイナスが定まっている規則的誤差が含まれている場合がある。例えば真の距離が10mである場合に、規則的に10.1mと計測することがある。すなわち距離の計測結果群が、10.1mを平均値にしてプラスマイナスに不規則に分布することがある。この場合は、0.1メートルだけ長く計測するという規則的誤差に加えて、プラスマイナスがわからない不規則誤差が重畳しているということができる。図2(2)は、規則的誤差Fと不規則誤差Eが重畳している場合を例示している。規則的誤差Fはプラスマイナスを持っており、以下では値という。不規則誤差Eについては、プラス・マイナスが不明であるが、その大きさは測定しておくことができる。
距離の計測結果に規則的誤差が含まれている場合は、規則的誤差の値を記憶している規則的誤差記憶装置と、距離・方位計測装置による距離の計測結果を、規則的誤差記憶装置が記憶している規則的誤差の値だけ補正する規則的誤差補正装置を付加し、障害物非存在範囲特定装置が、規則的誤差補正装置で補正され、さらに不規則誤差補正装置で長く補正された距離を利用して障害物非存在範囲を特定することが好ましい。
例えば、真の距離が10mである場合に規則的に10.1mと計測する場合には、+0.1mの規則的誤差が含まれている旨を記憶しておき、計測結果を規則的誤差の値で補正し、さらに不規則誤差の大きさで補正する。あるいは、真の距離が10mである場合に規則的に9.8mと計測する場合には、−0.2mの記憶的誤差が含まれている旨を記憶しておき、計測結果を規則的誤差の値で補正し、さらに不規則誤差の大きさで補正する。規則的な誤差については規則的誤差の値のプラスマイナスよって補正方向を切り換える。不規則誤差については常に計測結果より長く補正する。
上記によって、計測値に含まれる規則的誤差については真値に近づく側に補正される。その上で、不規則誤差の大きさだけ長い側に補正してから障害物の非存在範囲と存在範囲の境界を特定する。障害物の非存在範囲を正確に特定することができる。
実施例の自律式移動装置が、壁に囲まれた狭い空間に移動していく様子を示す。 距離と方位を計測しながら移動することで得られる位置の計算結果群を説明する図。 位置の計算結果群から障害物非存在範囲を特定する過程を説明する図。 距離の計測結果が分散する様子を示す図。 規則的誤差の値と、不規則誤差の大きさを例示する図。 実施例の自律式移動装置が実施する処理手順を示す図。 実施例の自律式移動装置のシステム構成を示す図。
下記に説明する実施例の特徴を列記する。
(特徴1)距離の計測結果がσあるいは3σの範囲外となる計測結果を除外して障害物非存在範囲を特定する。
(特徴2)障害物からの反射光の受光時間で距離を計測する。
(特長3)不規則誤差記憶装置は、反射強度に対応付けて不規則誤差の大きさを記憶している。
(特定4)距離・方位計測装置は、超音波レーダー、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、能動ステレオ法(光切断法、空間コード化法)で計測する装置、または受動ステレオ法で計測する装置である。
図1は、実施例の自律式移動装置2が、壁30によって囲まれた空間(窪み30a)に移動する過程を示している。自律式移動装置2は、駆動装置と操舵装置を内蔵している移動装置4と、移動装置4から見た障害物までの距離と方位を計測する距離・方位計測装置6を備えている。移動装置4には基準点4aが定められている。図7を参照して後記するように、移動装置4は、移動装置4の位置と方位を特定する自己位置・自己方位特定装置16を備えている。自己位置・自己方位特定装置16による位置と方位のデータと、距離・方位計測装置6による移動装置4から障害物までの距離と方位のデータが得られれば、ベクトル計算することで、障害物の位置を計算することが可能となる。障害物位置計算装置18が、ベクトル計算をする。
図2は、自律式移動装置2が計測した障害物の存在点Pまでの距離と方位の計測結果群から、障害物の存在位置を計算した計算結果群を示している。距離の計測結果には、誤差が含まれており、計測結果から計算した位置の計算結果は、真の位置Pからずれる。位置Pa,Pb・・・は、計測結果から計算された位置の一つ一つを例示しており、真の位置Pの周囲に分散している。矢印Gは誤差範囲を示し、参照符号E1、E2は誤差の大きさを示している。
後記するように、距離の計測結果に規則的誤差が含まれている場合には、誤差範囲Gの中心位置Pcと真の位置Pがずれる。図2(1)は、規則的誤差が存在しない場合を例示しており、図2(2)は、規則的誤差Fが存在している場合を例示している。
規則的誤差Fの値とプラスマイナスは、予め計測しておくことができる。予め計測しておいた規則的誤差Fの値(プラスマイナスも判明している)によって、規則的誤差を補正することができる。不規則誤差については、事前に誤差の大きさEを計測しておくことはできるものの、計測値に含まれている不規則誤差のプラスマイナスはわからない。
図3は、誤差を含む測定結果群から位置を計算し、計算された位置の結果群から障害物非存在範囲を特定する過程を示している。障害物非存在範囲は、障害物存在範囲との境界を特定することで特定される。障害物非存在範囲が特定されれば障害物存在範囲が特定される。
図3(1)は、壁30によって囲まれている窪み30aの周囲を図示しており、壁30が障害物である。窪み30aは、狭いものの、移動装置4が侵入できる幅と奥行きを備えている。移動装置4は、基準点4aが目標位置32に一致するまで進行することができ、基準点4aが目標位置32に一致すると、窪み30aに入り込む。移動装置4の後端が、窪み30aからはみ出すことはない。
図3(2)は、自律式移動装置2に搭載されている距離・方位計測装置6で計測した結果群から障害物(壁30)の位置を計算し、計算した位置の結果群から障害物非存在範囲を特定する様子を示している。計測誤差によって、実際の壁30よりも前側に壁があると計算することもあれば、奥側に壁があると計算することもある。ライン30sは前側にあると計算した位置を包囲する線であり、ライン30rは奥側にあると計算した位置を包囲する線である。自律式移動装置2は、計測結果から計算された位置を包囲する前側のライン30sの手前側の範囲Tを、障害物非存在範囲と特定する。この技術によると、自律式移動装置2は、指示された目標位置32に移動すると、移動装置4と障害物に接触すると誤判断する。
図3(3)は、距離・方位計測装置6の計測結果群を計測結果群に含まれる不規則誤差Eの大きさだけ長く補正してから障害物の位置を計算し、計算された位置の結果群から前側の包囲ライン30s1を特定した様子を示している。明らかに、ライン30s1は、実際の壁30の位置によく一致する。図3の技術によると、実際の障害物非存在範囲によく一致する障害物非存在範囲T1が特定される。実際には移動可能な目標位置32を移動不能位置と誤判断することが防止される。
距離・方位計測装置6の計測結果群に規則的誤差Fが含まれている場合には、規則的誤差を補正してから位置を計算する。例えば、距離・方位計測装置6が、0.1mだけ長く計測する規則的誤差を含でおり、その距離・方位計測装置6が10mと計測する場合には、その計測結果を9.9mと補正する。規則的誤差の値Fを補正した後に、不規則誤差の大きさEだけ補正する。不規則誤差については、常時に長く補正する。
図4は、距離・方位計測装置6の距離による計測結果と真値の関係を示している。この関係は、予め測定することができる。縦軸は計測頻度を示している。図4は、規則的誤差が含まれている場合を例示している。図示のFは、計測結果に含まれる規則的誤差の値を示している。図4の場合、距離・方位計測装置6によると、規則的にFだけ短く計測される場合を例示している。Fは、プラスであることもあれば、マイナスであることもある。
E1、E2は、不規則誤差の大きさを図示している。不規則誤差は、プラス側になることもあればマイナス側になることもある。E1は、短く計測される場合の3σを示し、計測結果の99%以上はこれよりも長い距離となる。E2は、長く計測される場合の3σを示し、計測結果の99%以上はこれよりも短い距離となる。通常はE1=E2であるが、計測装置6の特性によってはE1とE2が不一致となることがある。不一致の場合には、短く計測する方の不規則誤差の大きさE1を、下記の補正に用いる。なおσないし3σの範囲内に入らない計測結果は異常値であり、以後の処理から排除する。正常な計測結果である範囲内の計測結果のみを採用して障害物非存在範囲を特定する。
図5(1)は、規則的誤差の値の一例を示し、横軸は計測された距離を示す。規則的誤差の値が、距離に依存して変化することがある。図示の場合、短距離では長く計測し、長距離では短く計測する特性にある場合を例示している。規則的誤差の値は、プラスの場合もあればマイナスの場合もある。規則的誤差の値は、距離・方位計測装置6の特性によって決まる。距離・方位計測装置6ごとに、図5(1)のグラフ形状を計測しておくことができる。
図5(2)は、不規則誤差の大きさの一例を示し、横軸は計測された距離を示す。不規則的誤差の大きさが、距離に依存して変化することがある。図示の場合、短距離では不規則誤差の大きさが小さく、長距離では不規則誤差の大きさが増大する場合を示している。通常は、遠距離ほど不規則誤差の大きさは増大する。不規則誤差の大きさは、常時プラスであり、マイナスの値にはならない。不規則誤差の大きさは、距離・方位計測装置6の特性によって決まる。距離・方位計測装置ごとに、図5(2)のグラフ形状を計測しておくことができる。
図6は、自律式移動装置2が実施する処理手順を示している。図7は、自律式移動装置2のシステム構成を示している。
ステップ2では、距離・方位計測装置6によって、移動装置4から障害物までの距離と方位を計測する。本実施例では、所定角度ごとに障害物までの距離を計測する。ステップS2で、複数個の距離データが得られる。後記するステップS2からステップS12までの処理は、各距離データごとに実施される。
ステップS4では、規則的誤差を補正する。規則的誤差は、図5(1)で例示したように、距離の関数であることが多い。規則的誤差モデル8は、距離と規則的誤差の値の関係を記憶している。規則的誤差モデル8は、事前に計測して事前に記憶しておくことができる。規則的誤差補正装置10は、規則的誤差モデル8に記述されている規則的誤差の値を利用して補正する。ここでは、規則的誤差モデル8に記述されている規則的誤差の値の正負に応じて補正する。
ステップS6では、不規則誤差の大きさだけ遠方に(距離が長い側に)を補正する。不規則誤差の大きさは、図5(2)で例示したように、距離の関数であることが多い。不規則誤差モデル12は、距離と不規則誤差の大きさの関係を記憶している。不規則誤差モデル12は、事前に計測して事前に記憶しておくことができる。不規則誤差補正装置14は、不規則誤差モデル12に記述されている不規則的誤差の大きさを利用して補正する。ここでは、常に遠方側に補正する。
ステップS8では、「規則的誤差で補正し、不規則誤差の大きさだけ長い側に補正した障害物までの距離」と「障害物の方位」によって、障害物の位置を計算する。ステップS8では、距離・方位計測装置6に固定されているセンサ座標系で、障害物の位置を計算する。
ステップS10では、自己位置・自己方位特定装置16によって、絶対座標系における移動装置4の位置と方位を特定する。これによって、センサ座標系と絶対座標系の関係が判明する。なお、ステップS2とステップS10の実行時間差は短く、その間における移動体の移動は無視できる。
ステップS12では、センサ座標系で計算された障害物の位置を絶対座標系での座標値に変換する。ステップS8とステップS10の処理は、障害物位置計算装置18が実行する。前記したように、ステップS12の処理は、全方位について実行される。ステップS12を実行すると、方位別の計測点位置が判明する。
ステップS14では、障害物位置計算装置18が計算した障害物の位置の結果群から、それらの位置を包絡する多角形を特定し、移動装置に近い側に位置する多角形の辺を特定し、その辺よりも移動装置側の範囲を障害物非存在範囲(移動可能範囲)とし、それよりも遠方側を障害物存在範囲とする。その計算は、障害物非存在範囲特定装置20が実施する。
ステップS16では、障害物非存在範囲内を移動して目標位置に至る経路を探索する。移動経路は、経路探索装置22が探索する。経路が探索されない場合には、ステップS18で、探索不能と判断され、探索がフェールしたときの措置を実施する(ステップS26)。本実施例では、障害物非存在範囲を狭く認識することが防止されているので、ステップS18で探索不能と判断される機会が少なくなっている。
ステップS20では、探索された経路に従って移動するための速度と方位を計算して移動制御装置26に指令する。自律式移動装置2は、探索された経路に沿って移動する。
ステップS22では、目標位置に目標姿勢で到着したかを判断する。目標位置に目標姿勢で到着するまで、上記の処理を繰り返す。
上記実施例によると、不規則誤差の大きさだけ長く補正してから経路を探索する。図5(2)に示すように、不規則誤差の大きさは障害物に接近するほど小さくなる。不規則誤差の大きさだけ長く補正しても、移動装置と障害物が接触することはない。上記実施例によると、実際には移動可能な経路が存在するのに経路が探索されないケースを顕著に低減することができる。
本実施例では、窪みに侵入する場合を例示したが、その有用性は窪みに侵入する場合に限られない。屈曲した障害物非存在範囲を通過する場合等にも有用である。本実施例では2次元のマップ上で障害物存在範囲と障害物非存在範囲を区分する技術を説明した。実際には、種々の高さに障害物が存在する。障害物までの距離と立体的方位を計測し、距離と立体的方位から立体的な位置を計算し、立体的な位置を2次元のマップに投影することが好ましい。
図5では、距離に対して規則的誤差の値と不規則誤差の大きさが一意に決まる場合を例示した。実際には、場合によって規則的誤差の値と不規則誤差の大きさが変化することがある。例えば、特定方位に向けて射出した光が障害物で反射して戻ってくるまでの時間を計測することで、距離と方位を計測する場合、反射光強度によって誤差の値ないし誤差の大きさが変化する場合がある。例えば障害物の反射率が高い場合には、真値より短い距離を計測する傾向にあり、検出結果のばらつきが小さいのに対し、障害物の反射率が低い場合には、真値より長い距離を計測する傾向にあり、検出結果のばらつきが大きいといった場合がある。反射光強度によって規則的誤差の値と不規則誤差の大きさが変化する場合には、図5に示した規則的誤差の値と不規則誤差の大きさを示すグラフを反射光強度に対応付けて記憶しておいたほうがよい場合が生じる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:自律式移動装置
4:移動装置
6:距離・方位計測装置

Claims (3)

  1. 移動装置と、
    移動装置の位置と方位を特定する装置と、
    移動装置に搭載されており、移動装置の移動を妨げる障害物までの距離と方位を計測する距離・方位計測装置と、
    移動装置の位置と方位の特定結果と、障害物までの距離と方位の計測結果群から、障害物の非存在範囲を特定する障害物非存在範囲特定装置と、
    障害物の非存在範囲内を移動する経路を探索する経路探索装置、
    を備えている自律式移動装置であり、
    距離・方位計測装置による距離の計測結果に含まれる不規則誤差の大きさを記憶している不規則誤差記憶装置と、
    距離・方位計測装置による距離の計測結果を、不規則誤差記憶装置が記憶している不規則誤差の大きさだけ長く補正する不規則誤差補正装置が付加されており、
    障害物非存在範囲特定装置が、不規則誤差補正装置によって長く補正された距離を利用して障害物非存在範囲を特定することを特徴とする自律式移動装置。
  2. 距離・方位計測装置による距離の計測結果に含まれる規則的誤差の値を記憶している規則的誤差記憶装置と、
    距離・方位計測装置による距離の計測結果を、規則的誤差記憶装置が記憶している規則的誤差の値だけ補正する規則的誤差補正装置が付加されており、
    障害物非存在範囲特定装置が、規則的誤差補正装置で補正され、さらに不規則誤差補正装置で長く補正された距離を利用して障害物非存在範囲を特定することを特徴とする請求項1の自律式移動装置。
  3. 不規則誤差記憶装置が、距離に対応付けて誤差の大きさを記憶しており、
    規則的誤差記憶装置が、距離に対応付けて誤差の値を記憶していることを特徴とする請求項2の自律式移動装置。
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