JP2014174708A - 設計支援装置及び設計支援方法 - Google Patents

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洋 関
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洋平 杉本
Satoru Ono
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Abstract

【課題】所定の表示条件において表示負荷を軽減することを課題とする。
【解決手段】3次元形状データが格納されている3D形状DB21と、簡略データを格納している標準カタログDB24と、3D形状データに描画されている部品データを抽出し、当該抽出された部品データに該当する部品に関する特徴量を抽出する抽出部102と、前記特徴量を基に、前記部品データに前記簡略データを割り当てるマッチング部103と、前記抽出部102が抽出した部品に関する特徴量を基に、前記割り当てられた簡略データを取得し、所定の表示条件を満たす場合、部品データを前記簡略データに置換して表示部に表示する表示処理部106と、を有することを特徴とする
【選択図】図1

Description

プラント設備等の設計を支援する設計支援装置及び設計支援方法に関する。
プラント設備等の設計におけるユーザの負担を軽減するための技術が近年要求されている。
このような技術として特許文献1〜4が開示されている。
特許文献1に記載の技術は、配管経路の設計において、具体的な購入品と3D(Dimension)モデルを対応付けることによってプラント設計を実現するものである。また、特許文献1に記載の技術は、空間的干渉や構造強度を計算し、さらに設計成立性を判定し、その設計成立性に従って配管経路を修正するものである。
そして、特許文献2に記載の技術は、プラントの製品調達情報を含む総合エンジニアリング支援システムであり、プラントの製品調達を含むプロジェクト管理において、干渉チェック、解析結果の反映、情報交換の仕組み、及び、共有化を行うものである。
さらに、特許文献3に記載の技術は、固有形式のCAD(Computer Aided Design)データと、統合DB(Data Base)(標準形式)との間のデータ構造を対応付けるマッピングツールを有している。そして、このマッピングツールは、異種のCADシステムにより作成された部分的なCADデータ交換を行うものである。
また、特許文献4に記載の技術は、モデルと視点の間の距離が、元のモデルのメッシュ表現を簡略化して表現する際の選択に使用されるものである。
特開2010−211736号公報 特開2008−84051号公報 特開2005−301630号公報 特開2002−183228号公報
プラントの見積もり・設計・建設・運転・保守といったプラントライフサイクル等にかかわる3D部品モデルは多種の部品データ、フォーマットで表現されており、形状データのみの標準化によるCADデータの共通表現を行うことは難しい。このため、設計、調達、建設及び保全といった各フェーズで利用するCAD装置が異なる場合、各CAD装置に対応するフォーマットに変換するためのデータ変換処理プログラムの開発・利用や再入力が必要となる。しかし、このようなデータ変化処理が行われることで、CADデータ作成工数の増大、入力ミス、及び、作成データの誤差の蓄積が招かれている。さらに、例えば、大規模プラントの大量の複雑な3Dモデル形状表現をするためには、高速グラフィクス表示性能を有するPC(Personal Computer)が必要となる。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、所定の表示条件において表示負荷を軽減することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、所定の表示条件が満たされる場合、3次元形状データにおける部品データを簡略データで置換して表示することを特徴とする。
本発明によれば、所定の表示条件において表示負荷を軽減することができる。
第1実施形態に係る設計支援システムの構成例を示す図である。 詳細な部品データによる3D形状データの例を示す斜視図である。 各部品データが簡略データに置換された例を示す斜視図である。 第1実施形態に係るカタログデータの例を示す図である。 第1実施形態に係る設計支援処理の全体的な手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る画層種別判別処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る抽出処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るマッチング処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る手動割当画面の例を示す図である。 第1実施形態に係る検証処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る編集処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る編集画面の例を示す図である。 第1実施形態に係る表示処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るプラント表示画面例を示す図である(簡略)。 第1実施形態に係るプラント表示画面例を示す図である(詳細)。 第1実施形態に係るデータ交換処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る交換データの例を示す図である。 第2実施形態に係る設計支援システムの構成例を示す図である。 3D計測装置から得られる3D形状データから特徴量を抽出する手法を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
《第1実施形態》
まず、図1〜図17を参照して、本発明に係る第1実施形態を説明する。
[システム構成]
図1は、第1実施形態に係る設計支援システムの構成例を示す図である。
第1実施形態における設計支援システムZは、2台の3D CAD装置2A,2Bと、1台の2D CAD装置3と、設計支援装置1とを有している。
3D CAD装置2Aは、部品の3D CAD設計図等を生成するCAD装置である。3D CAD装置2Aで作成されたCADデータは、形状に関する情報のみで属性情報が付加されていてもよいし、属性情報が付加されていなくてもよい。つまり、本実施形態における設計支援システムZは、CADデータにおける属性情報を考慮しなくてもよく、CAD装置にインストールされているCADソフトウェア毎に異なるフォーマットを考慮しなくてもよい。
3D CAD装置2Aで作成された3D CADデータ(以下、3D形状データ(3次元形状データ)と称する)は3D形状DB(第2の記憶部)21に格納される。
2D CAD装置3は、系統図等の情報を作成するCAD装置である。2D CAD装置3で作成された系統図等のCADデータ(系統データ)は系統DB22に格納される。
3D CAD装置2Bは、カタログ情報付3D部品DB23に格納されている情報を基に、プラントの3D CAD設計図等を作成するCAD装置である。つまり、3D CAD装置2Bはカタログ情報付3D部品DB23に格納されている情報を基準ライブラリ情報として利用することにより、プラントの3D CAD設計図等を作成する。
設計支援装置1は、3D CAD装置2Aで作成された属性情報が付加されていない(非インテリジェントな)3D形状データを基に、特徴量を抽出する。そして、設計支援装置1は、抽出した特徴量等を基に、3D形状データ中の部品データをカタログデータに割り当てる。さらに、設計支援装置1は、カタログデータを割り当てられた部品データをカタログ情報付3D部品DB23に格納する。そして、設計支援装置1は、所定の表示条件を満たす場合、カタログデータにおける簡略データで部品データを置換して表示する。ここで、簡略データとは、部品データの形状を簡略化した形状データである。
また、設計支援装置1はカタログデータを利用してデータ容量を小さくした交換データを生成し、他のCAD装置へ送信する。このような交換データを生成、送信することで、設計支援システムZ内のCAD装置がカタログデータを共有していれば、各CAD装置は交換データを基に3D形状データを復元することが可能である。
設計支援装置1は、メモリ10、CPU(Central Processing Unit)30、記憶装置20、表示装置40及び入力装置50を有している。
メモリ10には、処理部100と、この処理部100で実行されている画層種別判別部101、抽出部102、マッチング部103、検証部104、編集部105、表示処理部106、データ交換部107が、記憶装置20に格納されているプログラムをCPU30が実行することによって具現化されている。
また、記憶装置20は、3D形状DB21、系統DB22、カタログ情報付3D部品DB23、標準カタログDB(第1の記憶部)24を有している。なお、本実施形態において、3D形状DB21、系統DB22、カタログ情報付3D部品DB23、標準カタログDB24は、HD(Hard Disk)等の記憶装置20を想定しているが、主記憶装置等のメモリ10に形成されるものでもよい。
画層種別判別部101は、3D CADデータである3D形状データから部品の種別毎に部品の3D形状データが描画されている画層が、どの種別の部品を描画している画層であるかを判定する。
抽出部102は、画層中に描画されている部品データを抽出し、その特徴量を算出する。
マッチング部103は、抽出され、特徴量が算出された部品データを、標準カタログDB24に格納されているカタログデータに割り当てる。
検証部104は、不具合部品の検証等を行う。
編集部105は、カタログデータが割り当てられていない部品データや、検証部104で不具合が確認された部品データの編集を行う。
表示処理部106は、所定の条件を満たしている場合、簡略データを表示装置40に表示し、所定の条件を満たしていない場合は詳細な部品データを表示装置40に表示する。
データ交換部107は、他のCAD装置との間でデータを交換するための交換データを生成し、送信する。交換データについては後記する。
3D形状DB21には、3D CAD装置2Aで作成された3D形状データが格納されている。3D形状データは、複数の部品の形状データ(以降、部品データと称する)からなるCADデータであり、属性情報は記述されていない。なお、3D形状データに属性情報が記述されていてもよい。
系統DB22には、2D CAD装置3で作成された系統データが格納されている。系統データは、配管ラインデータ等、部品間の系統図等の2D CADデータである。
標準カタログDB24は、各部品に関するカタログデータが格納されている。カタログデータは後記して説明する。なお、カタログデータはメーカ側で作成されてもよいし、設計支援装置1のユーザが作成してもよい。
カタログ情報付3D部品DB23には、部品データや、部品データが割り当てられたカタログデータが格納されている。
表示装置40はディスプレイ等であり、入力装置50はキーボードや、マウス等である。
[3D形状データ例]
図2は、詳細な部品データによる3D形状データの例を示す斜視図であり、図3は図2の各部品データが簡略データに置換された例を示す斜視図である。
設計支援装置1は、図2に示すような属性情報を有しておらず、複雑(詳細)な3D形状データにおける部品データ(機器201、弁・配管202,203)の接続位置を正確におさえつつ、部品データをカタログデータに割り当てる。そして、表示条件に応じて、カタログデータに対応付けられている簡略データで、部品データを置換することで、図3に示すような簡略データ(機器301、弁・配管302,303)を表示する。これにより、表示処理速度を向上させることができる。
[カタログデータ]
図4は、第1実施形態に係るカタログデータの例を示す図である。ここで、図4(a)は弁のカタログデータを示し、図4(b)は配管のカタログデータを示す。
カタログデータは、標準カタログDB24に格納されている情報である。
例えば、図4(a)に示すように弁のカタログデータは、ベンダ名、製品名、部品データ、簡略データ、価格、納入実績、部品ID(Identification)等の各欄を有している。
ここで、部品データの欄は、該当する弁の詳細な部品データのファイル名であり、簡略データは、該当する簡略データのファイル名等である。また、部品IDは、その部品(図4(a)の例では弁)を一意に特定するためのデータである。
また、図4(b)に示すように配管のカタログデータは、呼び径、規格、材料コード、材料名、外径、肉厚、寸法単位、部品IDを有している。そして、部品IDは、その配管を一意に特定するためのデータである。これらのうち、呼び径、外径、肉厚等は特徴量に相当する量である。ここで、規格とは規格名が格納される欄であり、外径は配管の外径が格納される欄である。
なお、本実施形態ではカタログデータにおいて、個々の部品についてのデータ(つまり、図4のカタログデータにおける各レコード)をカタログ部品データと称することとする。
[フローチャート]
次に、図5〜図17を参照して、第1実施形態に係る設計支援処理の説明を行う。
(全体処理)
図5は、第1実施形態に係る設計支援処理の全体的な手順を示すフローチャートである。
なお、図5における各処理の詳細は後記して説明する。
まず、ユーザが入力装置50を介して各種モードの指定を行う(S101)。ここで指定されるモードは割当モードや、データ交換モード等である。割当モードは、後記するマッチング処理において部品データに対するカタログデータの割り当てを自動で行うか、手動で行うかを指定する情報である。また、データ交換モードはデータ交換の際、交換データ中に詳細な部品データを含むか、詳細な部品データを含まないかを指定する情報である。
そして、画層種別判別部101が、3D形状データにおける画層に描画されている部品の種別を判別する画層種別判別処理を行う(S102)。
次に、抽出部102が、各画層に描画されている部品データを抽出し、部品データ毎に特徴量を算出する抽出処理を行う(S103)。
そして、マッチング部103が、算出された特徴量を基に部品データをカタログデータに割り当てるマッチング処理を行う(S104)。
続いて、検証部104が3D形状データにおける部品データを簡略データに置換した場合に部品間のギャップや、干渉が生じていないかといった不具合が生じていないか否かを判定する検証処理を行う(S105)。
そして、編集部105が、ステップS104でカタログデータへの割り当てが行われなかった部品データや、ステップS105で不具合が確認された部品データについて編集を行う編集処理を行う(S106)。
次に、処理部100は、入力装置50を介して表示指示が入力されたか否かを判定する(S107)。
ステップS107の結果、表示処理が入力されていない場合(S107→No)、処理部100はステップS109へ処理を進める。
ステップS107の結果、表示指示が入力された場合(S107→Yes)、表示処理部106が、表示条件に応じて、詳細な部品データを表示装置40に表示したり、簡略データを表示装置40に表示したりする表示処理を行う(S108)。
そして、処理部100は、入力装置50を介してデータ交換指示が入力されたか否かを判定する(S109)。
ステップS109の結果、データ交換指示が入力されていない場合(S109→No)、処理部100は処理を終了する。
ステップS109の結果、データ交換指示が入力されていた場合(S109→Yes)、データ交換部107が、後記する交換データを生成し、他のCAD装置へ生成した交換データを送信するデータ交換処理を行い(S110)、処理部100は処理を終了する。
(画層種別判別処理)
図6は、第1実施形態に係る画層種別判別処理の手順を示すフローチャートである。図6に示す処理は図5のステップS102の詳細な処理であり、3D形状データを構成する画層が、どの種別の部品データを描画している画層かを判別する処理である。
ここで、画層とは3D形状データを構成するものである。通常、CADデータを作成する際、すべての部品を一様に描画するのではなく、配管には配管の画層、機器には機器の画層といった具合に部品の種別によって画層を変えて描画するのが一般的である。なお、どの画層にどの種別の部品が記載されているかを示す画層の種別の情報は属性情報に属さない情報である。
まず、画層種別判別部101が画層数をセットする(S201)。この処理は、画層種別判別部101が3D形状データにおける画層数をカウントすることで行われる。
なお、このとき、処理数が「0」に初期化される。
そして、画層種別判別部101は処理数が画層数に一致しているか否かを判定することによって、すべての画層について完了したか否かを判定する(S202)。
ステップS202の結果、すべての画層について完了している場合(S202→Yes)、処理部100は図5のステップS103へ処理をリターンする。
ステップS202の結果、すべての画層について完了していない場合(S202→No)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層の種別が「配管」であるか否かを判定する(S203)。
ステップS203の結果、「配管」である場合(S203→Yes)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層を配管画層として記憶装置20に一時記憶し(S204)、処理数を1カウントアップした後、ステップS202へ処理を戻す。
ステップS203の結果、「配管」でない場合(S203→No)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層の種別が「トレイ」であるか否かを判定する(S205)。
ステップS205の結果、「トレイ」である場合(S205→Yes)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層をトレイ画層として記憶装置20に一時記憶し(S206)、処理数を1カウントアップした後、ステップS202へ処理を戻す。
ステップS205の結果、「トレイ」でない場合(S205→No)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層の種別が「ダクト」であるか否かを判定する(S207)。
ステップS207の結果、「ダクト」である場合(S207→Yes)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層をダクト画層として記憶装置20に一時記憶し(S208)、処理数を1カウントアップした後、ステップS202へ処理を戻す。
ステップS207の結果、「ダクト」でない場合(S207→No)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層の種別が「機器」であるか否かを判定する(S209)。
ステップS209の結果、「機器」である場合(S209→Yes)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層を機器画層として記憶装置20に一時記憶し(S210)、処理数を1カウントアップした後、ステップS202へ処理を戻す。
ステップS209の結果、「機器」でない場合(S209→No)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層の種別が「躯体」であるか否かを判定する(S211)。
ステップS211の結果、「躯体」である場合(S211→Yes)、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層を躯体画層として記憶装置20に一時記憶し(S212)、処理数を1カウントアップした後、ステップS202へ処理を戻す。
ステップS211の結果、「躯体」でない場合(S211→No)、画層種別判別部101は、画層種別判別部101は、処理対象となっている画層を残っている画層種別である鉄骨画層として記憶装置20に一時記憶し(S213)、処理数を1カウントアップした後、ステップS202へ処理を戻す。
なお、本実施形態では、画層種別が「配管」、「トレイ」、「ダクト」、「機器」、「躯体」、「鉄骨」からなるとしているが、例えば、弁等、これら以外の画層種別があってもよい。
(抽出処理)
図7は、第1実施形態に係る抽出処理の手順を示すフローチャートである。図7に示す処理は、図5のステップS103の詳細な処理であり、図6の処理で判別された画層から部品データを抽出し、抽出された部品データの特徴量を抽出する処理である。
なお、図7では、抽出処理の代表例として、「配管」に対する処理を示す。「トレイ」、「ダクト」、「機器」、「躯体」及び「鉄骨」のそれぞれについても同様の処理が行われるが、その処理内容は同様であるので図示及び説明を省略する。
まず、抽出部102は、配管オブジェクトを有する配管画層におけるすべての配管オブジェクトについて処理を完了したか否かを判定する(S301)。なお、本実施形態では、CADデータ上の部品データを「オブジェクト」と称し、個々の部品のデータであり、個別に記憶装置20等に格納可能であり、他の装置へ送信可能なデータを「データ」と称することとする。ステップS301の処理は、配管画層において未処理のオブジェクトが存在するか否かで判定される。
ステップS301の結果、すべての配管オブジェクトについて処理を完了している場合(S301→Yes)、抽出部102は図5のステップS104へ処理をリターンする。
ステップS301の結果、すべての配管オブジェクトについて処理を完了していない場合(S301→No)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円柱」であるか否かを判定する(S302)。タイプの判定は、抽出部102が配管オブジェクトの外形と、予め記憶装置20に格納されている配管タイプの外形サンプルとを比較し、その一致率が所定値以上であるか否かによってなされてもよい。
ステップS302の結果、処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円柱」である場合(S302→Yes)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトを部品データとして抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径及び配管長を3D形状データから算出し(S303)、算出した外径及び配管長を特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
ステップS302の結果、配管オブジェクトのタイプが「円柱」でない場合(S302→No)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「トーラス」であるか否かを判定する(S304)。
ステップS304の結果、処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「トーラス」である場合(S304→Yes)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトを部品データとして抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径(小半径)、曲げ半径(大半径)及び2つの角度を3D形状データから算出し(S305)、算出した外径、曲げ半径及び2つの角度を特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
ステップS304の結果、配管オブジェクトのタイプが「トーラス」でない場合(S304→No)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円柱合成」であるか否かを判定する(S306)。
ステップS306の結果、処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円柱合成」である場合(S306→Yes)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトを部品データとして抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径及び配管長を3D形状データから算出し(S307)、算出した外径及び配管長を特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
ステップS306の結果、配管オブジェクトのタイプが「円柱合成」でない場合(S306→No)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円錐台」であるか否かを判定する(S308)。
ステップS308の結果、処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円錐台」である場合(S308→Yes)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトを部品データとして抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径及び配管長を3D形状データから算出し(S309)、算出した外径及び配管長を特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
ステップS308の結果、配管オブジェクトのタイプが「円錐台」でない場合(S308→No)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「複合ソリッド」であるか否かを判定する(S310)。
ステップS310の結果、処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「複合ソリッド」である場合(S310→Yes)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトを部品データとして抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径及び面間寸法を3D形状データから算出し(S311)、算出した外径及び配管長を特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
ステップS310の結果、配管オブジェクトのタイプが「複合ソリッド」でない場合(S310→No)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円盤」であるか否かを判定する(S312)。
ステップS312の結果、処理対象となっている配管オブジェクトのタイプが「円盤」である場合(S312→Yes)、抽出部102は処理対象となっている配管オブジェクトを部品データとして抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径、鋼管外径及び厚さを3D形状データから算出し(S313)、算出した外径、鋼管外径及び厚さを特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
ステップS312の結果、配管オブジェクトのタイプが「円盤」でない場合(S312→No)、この配管オブジェクトはどのタイプにも該当しないことになるため、抽出部102は処理対象となっている残った配管オブジェクトを部品データとして一括して抽出する。そして、抽出部102は抽出した部品データの外径及び各寸法(x、y、z)を3D形状データから算出し(S314)、算出した外径及び各寸法を特徴量とする。さらに、抽出部102は、特徴量を抽出された部品データに紐付けて記憶装置20に一時記憶する(S315)。そして、抽出部102はステップS301に処理を戻す。
なお、ステップS303,S305,S307,S309,S311,S313の処理において、特徴量が紐付けられるとき、抽出部102は特徴量の名称と特徴量の数値とを対応付けて記憶されることが望ましい。
なお、図4(a)に示すように弁等には特徴量を定めることができないので、オブジェクトが弁である場合は抽出部102は、弁のタイプから該当する弁の部品データを抽出するが、特徴量を算出することはしない。
(マッチング処理)
図8は、第1実施形態に係るマッチング処理の手順を示すフローチャートである。図8に示す処理は図5のステップS104の詳細な処理であり、図7に示す抽出処理で抽出された各部品オブジェクトの特徴量に基づいて、部品データにカタログデータを割り当てる処理である。
なお、図8では、マッチング処理の代表例として、「配管」と判定された部品データに対する処理を示す。「トレイ」、「ダクト」、「機器」、「躯体」及び「鉄骨」のそれぞれについても同様の処理が行われるが、その処理内容は同様であるので図示及び説明を省略する。
まず、マッチング部103は、標準カタログDB24からカタログデータを読み込む(S401)。カタログデータは、図4で示される情報である。
次に、マッチング部103は系統DB22から系統データ(配管ラインデータ及び流体情報を読み込む(S402)。流体情報とは、配管等を通る流体の種別に関する情報である。例えば、流体情報としては、「油」、「水」、「蒸気」等がある。この流体情報は、後に部品データを検索する際の検索キーとなる。
その後、マッチング部103は、すべての配管オブジェクトについて処理が完了したか否かを判定する(S403)。
ステップS403の結果、すべての配管オブジェクトについて処理を完了している場合(S403→Yes)、処理部100は図5のステップS105へ処理をリターンする。
ステップS403の結果、すべての配管オブジェクトについて処理を完了していない場合(S403→No)、マッチング部103は処理対象となっている配管オブジェクトが「直管」である否かを判定する(S404)。マッチング部103は、配管オブジェクトの特徴量を基に、処理対象となっている配管オブジェクトが「直管」であるか否かを判定する。
ステップS404の結果、「直管」である場合(S404→Yes)、マッチング部103は、処理対象となっている配管オブジェクトの特徴量とカタログデータに格納されている値との一致度を算出する(S421)。一致度としては、図7で算出された特徴量と、カタログデータに格納されている値との差の二乗和等が考えられる。
このようにすることで、オブジェクトと、カタログデータとの特徴量が一致しなくても、すべてのカタログ部品データと一致しないとして除外されることを防止することができる。
続いて、マッチング部103は、算出した一致度の高い順に現在処理対象となっている配管オブジェクトの種別毎に(ここでは、直管)カタログデータをソーティングする(S422)。なお、弁のように特徴量が存在しない場合、マッチング部103は一致度を算出せず、例えば、外形の一致度等を基にソーティングを行ってもよい。つまり、部品データの特徴量や、外形が類似性のための情報となる。
次に、マッチング部103は、図5のステップS101で指定された割当モードが「自動」であるか否かを判定する(S423)。割当モードは、部品データにカタログデータを割り当てる際に、マッチング部103が自動で割り当てるか、ユーザが手動で割り当てるかを決定するモードである。
ステップS423の結果、割当モードが「自動」ではない場合(S423→No)、すなわち、割当モードが手動である場合、ユーザは表示装置40に表示されている手動割当画面(図9で後記)を操作する。これにより、処理対象となっている部品データに対するカタログデータの手動割当が行われる(S424)。
ステップS423の結果、割当モードが「自動」である場合(S423→Yes)、マッチング部103は、処理対象となっている部品データにカタログデータを割り当てる自動割当処理を行う(S425)。ここで、マッチング部103は処理対象となっている部品データに紐付けられている特徴量を基にカタログデータを検索し、特徴量が一致するカタログ部品データを検索する。そして、特徴量が一致するカタログ部品データがある場合、例えば、カタログデータの部品データの欄に処理対象となっている部品データのファイル名を格納する。
そして、マッチング部103は、ステップS424や、ステップS425でカタログデータを割り当てられた部品データや、カタログデータを、カタログ情報付3D部品DB23に格納する。なお、部品データのファイル名は、この段階でマッチング部103によって自動的に割り当てられてもよいし、表示装置40にファイル名を入力する画面が表示され、ユーザが入力装置50を介してファイル名を入力してもよい。
このように、マッチング部103は、部品データと簡略データとの類似性を基に、前記部品データに対する簡略データの割り当てを行う。
次に、マッチング部103は処理対象となっている部品データが未割当部品であるか否かを判定する(S426)。ここで、未割当部品とはステップS424の処理や、ステップS425の処理で、カタログデータ中に特徴量が一致するカタログ部品データをみつけることができなかった部品データである。
ステップS426の結果、処理対象となっている部品データが未割当部品ではない場合(S426→No)、マッチング部103はステップS403へ処理を戻す。
ステップS426の結果、処理対象となっている部品データが未割当部品である場合(S426→Yes)、マッチング部103は処理対象となっている部品データに未割当フラグを紐付けることで未割当部品として記憶装置20に一時記憶し(S427)、ステップS403へ処理を戻す。
一方、ステップS404の結果、「直管」でない場合(S404→No)、マッチング部103は処理対象となっている配管オブジェクトが「エルボ」である否かを判定する(S405)。
ステップS405の結果、「エルボ」である場合(S405→Yes)、マッチング部103は、処理対象となっている部品データについてステップS421〜S427の処理を行う。
また、ステップS405の結果、「エルボ」でない場合(S405→No)、マッチング部103は処理対象となっている配管オブジェクトが「分岐管」である否かを判定する(S406)。
以下、同様にして、処理対象となっている配管オブジェクトが「レデューサ」、「弁」、「フランジ」であれば(S407、S408,S409→Yes)、それぞれの部品データについてステップS421〜S427の処理を行う。
処理対象となっている配管オブジェクトが「直管」、「エルボ」、「分岐管」、「レデューサ」、「弁」、「フランジ」のいずれでもない場合(S409→No)、マッチング部103はステップS427へ処理を進ませ、未割当部品データとして記憶装置20に一時記憶する。そして、マッチング部103はステップS403へ処理を戻す。
(手動割当画面)
図9は、第1実施形態に係る手動割当画面の例を示す図である。
手動割当画面901は、図8のステップS424の処理で表示されるものであり、カタログ部品リスト画面902と、カタログ部品3D表示画面903とで構成される。
カタログ部品リスト画面902は、処理対象となっている部品データの特徴量と一致度が高いものから順に(つまり、図8のステップS422で行われたソーティングの結果順に)カタログデータにおけるカタログ部品データがリスト表示される。
そして、ユーザが、入力装置50を介してカタログ部品リスト画面902に表示されているリストのうちの1つのレコードが選択する。すると、マッチング部103は、選択したレコード(ドットで示されている)におけるカタログ部品データに対応付けられている簡略データを3Dアイソメビューでカタログ部品3D表示画面903に表示する。
なお、マッチング部103は系統データに格納されている配管ラインデータと、処理対象となっている部品の配管ライン中の位置とを表示してもよい。
このようにして、ユーザは手動割当画面901による目視確認の後、選択ボタンを選択入力することで、カタログ部品リスト画面902で選択されているカタログ部品データが処理対象となっている部品データに割り当てられる。具体的には、カタログデータの部品データの欄に、処理対象となっている部品データのファイル名が格納される。
なお、手動割当画面901において、処理対象となっている部品データが表示されてもよい。
なお、図9に示す「ノズル 100A」のように、カタログデータに記載されている情報がカタログ部品3D表示画面903に表示されてもよい。
また、選択ボタン911が選択入力されると、該当する簡略データが処理対象となっている部品データに割り当てられ、キャンセルボタン912が選択入力されると、前回割り当てられた簡略データがキャンセルされるようにしてもよい。
(検証処理)
図10は、第1実施形態に係る検証処理の手順を示すフローチャートである。図10に示す処理は図5のステップS105の詳細な処理であり、カタログデータを割り付けた部品データを、簡略データに置換したときの接続点や、ギャップ・干渉の検証を行う処理である。
まず、検証部104はカタログ情報付3D部品DB23から部品データを1つ読み込む(S501)。
続いて、検証部104はすべての部品データについて処理が完了したか否かを判定する(S502)。
ステップS502の結果、すべての部品について処理が完了している場合(S502→Yes)、処理部100は図5のステップS106へ処理をリターンする。
ステップS502の結果、すべての部品について処理が完了していない場合(S502→No)、検証部104は、部品データに紐付けられている未割当フラグを参照する。そして、検証部104はステップS501で読み込まれた部品データが未割当部品であるか否かを判定する(S503)
ステップS503の結果、未割当部品である場合(S503→Yes)、検証部104はステップS501へ処理を戻す。
ステップS503の結果、未割当部品ではない場合(S503→No)、検証部104は部品データが格納されているカタログ部品データから簡略データを取得し、3D形状データにおける部品データの箇所を、取得した簡略データで置換する(S504)。
そして、検証部104は、部品データが簡略データで置換された状態における接続点を確認する(S505)。ここで、接続点とは置換された簡略データと、3D形状データ上の部品データとの接続点等である。そして、確認されるものとしては、簡略データの接続点と配管の位置とがずれていないか否か等である。
続いて、検証部104は、部品データが簡略データで置換された状態における部品間のギャップや、干渉の有無を検証する(S506)。ここで、検証部104は部品データが簡略データで置換された場合に、不要なギャップが生じていたり、逆に他の部品との間に干渉が生じていたりしていないか否かを検証する。
そして、モデル変更部は、ステップS505や、ステップS506における検証の結果、部品間のギャップや、干渉等の不具合が検出されたか否かを判定する(S507)。
ステップS507の結果、不具合が検出されていない場合(S507→No)、検証部104は、ステップS501へ処理を戻す。
ステップS507の結果、不具合が検出された場合(S507→Yes)、検証部104は不具合が検出された部品データに不具合情報を紐付けることで該当する部品データを不具合部品データとして記憶装置20に一時記憶する(S508)。そして、検証部104はステップS501へ処理を戻す。
(編集処理)
図11は、第1実施形態に係る編集処理の手順を示すフローチャートである。図11に示す処理は図5のステップS106の詳細な処理であり、未割当部品の部品データや、図10の検証処理で不具合が検出された部品データの編集を行う処理である。
まず、編集部105は部品データを1つ読み込む(S601)。
続いて、編集部105はすべての部品データについて処理が完了したか否かを判定する(S602)。
ステップS602の結果、すべての部品データについて処理が完了している場合(S602→Yes)、処理部100は、図5のステップS107へ処理をリターンする。
ステップS602の結果、すべての部品について処理が完了していない場合(S602→No)、編集部105は、ステップS601で読み込んだ部品データが未割当部品であるか否かを判定する(S603)。部品データが未割当部品であるか否かは、編集部105が部品データに紐付けられている未割当フラグを参照することによって行われる。
ステップS603の結果、未割当部品ではない場合(S603→No)、編集部105は、ステップS601で読み込んだ部品データに不具合があるか否かを判定する(S604)。ここで、不具合とは図10で検出される接続点の不具合や、部品間ギャップや、干渉等である。
ステップS603の結果、不具合がない場合(S604→No)、編集部105はステップS601へ処理を戻す。
一方、ステップS603の結果、未割当部品である場合(S603→Yes)、又は、ステップS604の結果、不具合がある場合(S604→Yes)、編集部105は、図11に示す編集画面を表示装置40に表示する(S621)。
そして、ユーザは、編集画面を介して、簡略データの編集や、不具合を編集する編集処理を行う(S622)。つまり、ユーザは編集画面を用いて、カタログデータが割り当てられていない部品データの簡略データを作成したり、不具合が検出された簡略データの形状を変更したりする等の編集処理を行う。
続いて、編集部105は、ステップS622の編集結果をカタログデータに追加登録する(S623)。具体的には、不具合を編集した場合は、カタログデータにおいて簡略データのファイル名を上書保存すればよい。また、未割当部品の簡略データを新たに作成した場合は、カタログデータに新たなカタログ部品データ(つまり、図4におけるレコード)を追加し、その部品データの欄に処理対象となっている部品データのファイル名が格納され、簡略データの欄に新たに作成された簡略データのファイル名が格納される。
さらに、編集部105は、処理対象となっている部品データに対して、編集フラグを紐付けるとともに、編集した簡略データを部品データに紐付け(S624)、ステップS601へ処理を戻す。
(編集画面)
図12は、第1実施形態に係る編集画面の例を示す図である。
編集画面1201は、編集対象部品リスト画面1202と、3D編集画面1203とを有してなる。
編集対象部品リスト画面1202は、未割当部品の部品データや、図10の検証処理で不具合が検出された部品データの特徴量がリスト形式で表示されている。
ユーザが、入力装置50を介して編集対象部品リスト画面1202に表示されているリストのうちの1つのレコードが選択すると、編集部105は、選択されレコード(ドットで示されている)における簡略データを3D編集画面1203に3D表示する。なお、選択したレコードに対応する部品データが未割当部品である場合、3D編集画面1203には何も表示されない。
ユーザは不具合が解消されるよう3D編集画面に表示された部品データ形状の変形等を行う。
また、選択されたレコードが未割当部品に対応するレコードである場合、3D編集画面1203には何も表示されないので、ユーザは一から簡略データを作成する。
このようにすることで、不具合が検出されたり、割当可能な簡略データが検出されなかったりした部品データについても適切な簡略データを割り当てることができる。
このとき、編集部105が部品データから特徴量を一部でも抽出することができたならば、その値を3D編集画面1203等に表示し、ユーザが特徴量から簡略データのパラメータを指定したり、属性値を入力したりしてもよい。このようにすることでユーザは3D編集画面1203において数値指定による簡略データの編集ができる。
また、編集画面1201において選択されている部品データの詳細な形状が表示されてもよい。このようにすることで、ユーザは部品データを参照しながら、簡略データの編集や、新たに簡略データの作成を行うことができる。
なお、選択ボタン1211が選択入力されると編集された簡略データが上書き保存又は新規保存され、キャンセルボタン1212が選択入力されると編集中の簡略データが編集前の状態に戻る等としてもよい。
また、編集部105は、新たに作成した簡略データを基に、図9に示す手動割当画面90を表示し、ユーザが新たに作成した簡略データを部品データに割り当てるようにしてもよい。この際、マッチング部103が図8に示す処理を行って、新たに作成した簡略データを部品データに割り当てるようにしてもよい。
(表示処理)
図13は、第1実施形態に係る表示処理の手順を示すフローチャートである。図13に示す処理は図5のステップS108の詳細な処理であり、所定の表示条件を満たす場合は部品データを簡略データで置換して表示する処理である。
まず、ユーザは入力装置50を介して、表示範囲を指定する(S701)。表示範囲の指定方法は後記して説明する。
続いて、表示処理部106は、指定された表示範囲で表示される部品データを読み込む(S702)。各部品データは、部品データの抽出元である3D形状データに紐付けられている。なお、表示処理部106はどのような形式で図14、図15に示すプラント表示画面1401を表示するかといった情報である表示オプションを読み込んでもよい。
そして、表示処理部106は指定された表示範囲が詳細エリアより小さいか否か(所定の表示条件)を判定する(S703)。詳細エリアとは、これ以下の狭いエリアであれば詳細な部品データを表示し、これ以上の広いエリアであれば簡略データを表示するといったエリアであり、予めユーザによって指定されているエリアである。
ステップS703の結果、詳細エリアより小さい場合(S703→Yes)、表示処理部106は指定された表示範囲内に表示される部品データ数(表示部品数)が、予めユーザによって指定されている所定数より少ないか否か(所定の表示条件)を判定する(S704)。
ステップS704の結果、表示部品数が所定数より少ない場合(S704→Yes)、表示処理部106は詳細な部品データを、図15で後記するプラント表示画面1401として表示装置40に表示する(S705)。その後、処理部100は図5のステップS109の処理へリターンする。なお、本実施形態におけるステップS703、S704で「Yes」と判定される場合が、所定の表示条件が満たされる場合である。同様に、本実施形態におけるステップS703、S704で「No」と判定される場合が、所定の表示条件が満たされない場合である。
ステップS703の結果、詳細エリア以上である場合(S703→No)、又は、表示部品数が所定数以上である場合(S704→No)、表示処理部106は表示される各部品データに紐付けられている簡略データを取得する。そして、表示処理部106は、取得した簡略データを、図14で後記するプラント表示画面1401として表示装置40に表示する(S706)。その後、処理部100は図5のステップS109の処理へリターンする。
このようにすることで、設計支援装置1は自身の表示負荷を軽減することができる。
(プラント表示画面)
図14及び図15は、第1実施形態に係るプラント表示画面例を示す図である。
図14におけるプラント表示画面1401は、ノード表示画面1402と、3D表示画面1403とを有している。
ノード表示画面1402には、プラント(図14では「プラントA」)における階層構造が表示される。ユーザは入力装置50を介してノード表示画面におけるノードを選択し、選択ボタンが選択入力されることで、ステップS701における表示範囲の指定が行われる。
また、ノード表示画面1402でユーザがノードを指定すると、1つ下の階層のノードが表示されてもよい。
なお、ノード表示画面1402のノードは、系統データに含まれる情報を基に生成されるものである。つまり、系統データには、プラントの階層構造に関するデータが格納されている。
図14の例では、「プラントA」の下位階層にある「建屋T」についての形状が3D表示されている。なお、図14、図15の例において、そのエリアより狭いエリアでは詳細な形状が3D表示される詳細エリアは「エリアA」(図15参照)であるものとする。つまり、ここでは、エリアAより狭いエリアか、エリアA以上の広いエリアであるかが所定の表示条件となる。
ここで、「建屋T」における機器1411や、配管1421,1422等は詳細エリアである「エリアA」(図15参照)より広い。そのため、3D形状データにおける部品データが、カタログデータに登録されている簡略データに置換された状態で3D表示画面1403に表示されている。
このように、広い表示範囲において大量に部品データが表示されたとしても、3D形状データにおける部品データを簡略データに置換して表示することにより、表示負荷の大幅な軽減が可能となり、表示速度の大幅な向上が望める。
なお、選択ボタン1411が選択入力されると、ノード表示画面1402で選択されているエリアの3D形状が表示されてもよい。そして、キャンセルボタン1412が選択入力されると、ノード表示画面1402で選択されているエリアの選択状態が解除されるようにしてもよい。
図15では、ノード表示画面1402において「建屋T」の下位階層における「エリアA」のさらに下位階層の「機器01」が選択された状態である。
図15では、ここで、「機器01」は詳細表示エリアである「エリアA」より小さいので、3D表示画面1403に詳細な形状が3D表示されている。つまり、3D形状データ中の部品データが簡略データに置換されない状態で表示されている。
このように、詳細な形状を確認したいエリアであり、かつ、部品データ数が少ない場合には、詳細な形状が3D表示されることで、ユーザは機器近傍の詳細な空間配置や部品の干渉状況を確認することができる。
(データ交換処理)
図16は、第1実施形態に係るデータ交換処理の手順を示すフローチャートである。図11に示す処理は図5のステップS110の詳細な処理であり、カタログデータを基に他のCAD装置等との部品データの交換を行う処理である。
まず、データ交換部107はデータ交換モードを読み込む(S801)。ここで、データ交換モードは、データ交換の際、交換データ中に詳細な部品データを含むか、詳細な部品データを含まないかといった情報であり、図5のステップS101でユーザが入力装置50を介して指定したものである。なお、ステップS801の処理は省略可能である。
次に、ユーザは入力装置50を介して交換データ範囲を指定する(S802)。交換データ範囲は、この範囲内にある部品データに関する情報を交換データとする範囲であり、例えば、図13の表示範囲の指定と同様の手法等で指定される。
続いて、データ交換部107は読み込まれた交換データ範囲内の部品データを読み込み(S803)、図17で後記する交換データを生成する(S804)。
そして、データ交換部107は、他のCAD装置等に対して生成した交換データを送信し(S805)、処理部100は図5の処理を終了する。
(データ交換情報)
図17は、第1実施形態に係る交換データの例を示す図である。
図17に示す交換データは、格納されている部品種別、部品ID、配置、方向等を有している。ここで、配置は3D形状データにおける部品データの配置位置であり、方向は3D形状データにおける部品データの設置方向である。
本実施形態では、各CAD装置、設計支援装置1間でカタログデータを共有しているものとしている。そのため、図17に示すような交換データが送られたCAD装置等は、部品IDを基に簡略データや、部品データをカタログデータから取得し、配置位置や、設置方向等を基に簡略データや、部品データを配置する。このようにすることで、他のCAD装置等でも図14や、図15の3D表示画面1403に示すようなプラント表示画面を表示することができる。つまり、少ない送信データ量で、各装置間において情報を共有することが可能となる。
また、図5のステップS101で指定されるデータ交換モードが詳細な部品データを含むモードであれば、図17に示す交換データに詳細な部品データのファイル名が格納されるようにしてもよい。なお、ここでは、部品IDが簡略データを識別すための識別情報となっている。
なお、交換データには、部品が設置されているプラントや、建屋等の情報や、系統データに関する情報が含まれていてもよい。
このようにすることで、軽量な交換データを異種CADシステム間のデータ交換に利用することができるので、通信負荷を軽減し、データの授受・共有の効率化を図ることができる。
以上からなる第1実施形態による設計支援システムZによれば、属性情報のない3D CADデータをカタログデータと効率的に結びつけることができ、調達品としての物量集計や調達システムとの連携動作を効率化することができる。
《第2実施形態》
第2実施形態では、現場計測のデータにも規格部品の対応付けを行える設計支援システムZの適用例を説明する。
<システム構成>
図18は、第2実施形態に係る設計支援システムの構成例を示す図である。なお、図18において図1と異なる箇所について説明する。
設計支援システムZaは、レーザ計測装置等の3D計測装置4を備えている点が図1に示す設計支援システムZと異なっている。
3D計測装置4は、プラント内の部品をレーザ計測等することによりプラント内の3D点群データを取得し、その3D点群データを3D形状データとして設計支援装置の3D形状DB21に格納するものである。
<特徴量>
図19は、3D計測装置から得られる3D形状データから特徴量を抽出する手法を示す図である。
図19では、3D計測装置4(図18)により抽出された3D点群データ(3次元点群データ)1800を画層種別判別部101が直管(配管)として認識した場合、抽出部102が図6に相当する処理において特徴量を統計的解析により求める。このとき求められる特徴量は、配管の境界線情報1801、中心線情報1802、配管径情報1803、配管長1804等である。
特徴量を抽出したあとのカタログデータの割当に関しては、第1実施形態の処理と同様のため、説明を省略する。
第2実施形態に係る設計支援システムによれば、3D計測装置4から得られる3D点群データに対するカタログデータに割り当てが可能となり、調達部品等の対応付けが効率的に実現することができる。
なお、表示処理部106は、図14や、図15で干渉等の不具合が生じていた箇所を強調表示してもよい。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、各部100〜107、記憶装置20等は、それらの一部又は、すべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図1及び図17で示すように、前記した各構成、機能等は、CPU30等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、記憶装置20に格納すること以外に、メモリ10や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1 設計支援装置
2A,2B 3D CAD装置
3 2D CAD装置
4 3D計測装置(3次元計測装置)
20 記憶装置
21 3D形状DB(第2の記憶部)
22 系統DB
23 カタログ情報付3D部品DB
24 標準カタログDB(第1の記憶部:簡略データを含む)
100 処理部
101 画層種別判別部
102 抽出部
103 マッチング部
104 検証部
105 編集部
106 表示処理部
107 データ交換部
1401 プラント表示画面
1402 ノード表示画面
1403 3D表示画面

Claims (9)

  1. 簡略化された部品の形状データである簡略データが格納されている第1の記憶部と、
    部品の形状データの集合体である3次元形状データが格納されている第2の記憶部と、
    前記第2の記憶部に格納されている3次元形状データから、当該3次元形状データに描画されている部品の形状データである部品データを抽出する抽出部と、
    前記抽出した部品データと前記第1の記憶部に格納されている簡略データの類似性を基に、前記部品データに前記簡略データを割り当てるマッチング部と、
    所定の表示条件を満たす場合、3次元形状データにおける部品データの部分を前記割り当てられた簡略データに置換して表示部に表示する表示処理部と、
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  2. 前記簡略データを識別する識別情報を少なくとも含む交換データを生成し、外部装置へ前記生成した交換データを送信するデータ交換部を、
    さらに有することを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。
  3. 前記マッチング部は、
    前記部品データに関する情報である部品情報と、前記簡略データに関する情報である簡略情報とを比較することで、前記部品データに前記簡略データを割り当て、
    対応する前記簡略データが検出されなかった前記部品データについて、手動で前記部品データと前記簡略データとを対応付けるための画面を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。
  4. 前記簡略データには、特徴量が対応付けられており、
    前記抽出部は、
    前記部品データを抽出する際に、前記部品データの特徴量を算出し、
    前記マッチング部は、
    前記部品データに対応する部品に特有の特徴量と、前記簡略データの特徴量との一致度を算出し、
    前記一致度の高い順に、前記簡略データに関する情報を表示する
    ことを特徴とする請求項3に記載の設計支援装置。
  5. 前記簡略データを割り当てることができない前記部品データが存在する場合、当該部品データに該当する前記簡略データを作成するための画面を前記表示部に表示する編集部
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。
  6. 前記3次元形状データにおける部品データを、前記割り当てられた簡略データに置換したとき、前記置換された簡略データと、前記3次元形状データにおける他の部品との間に、所定の大きさ以上のギャップ又は干渉を含む不具合が存在するか否かを判定する検証部と、
    前記検証部によって、前記不具合が検出された場合、前記簡略データを編集するための画面を前記表示部に表示する編集部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。
  7. 前記3次元形状データは、3次元計測装置によって計測された3次元点群データである
    ことを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。
  8. 簡略化された部品の形状データである簡略データが格納されている第1の記憶部と、部品の形状データの集合体である3次元形状データが格納されている第2の記憶部と、を有する設計支援装置が、
    前記第2の記憶部に格納されている3次元形状データから、当該3次元形状データに描画されている部品の形状データである部品データを抽出し、
    前記前記抽出した部品データと前記第1の記憶部に格納されている簡略データの類似性を基に、前記部品データに前記簡略データを割り当て、
    所定の表示条件を満たす場合、3次元形状データにおける部品データの部分を前記割り当てられた簡略データに置換して表示部に表示する
    ことを特徴とする設計支援方法。
  9. 前記設計支援装置は、
    前記簡略データを識別する識別情報を少なくとも含む交換データを生成し、外部装置へ前記生成した交換データを送信する
    ことを特徴とする請求項8に記載の設計支援方法。
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