JP2014174437A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Takayuki Seki
関貴之
Ryuichi Minbu
民部隆一
Yoshinori Yamaguchi
山口嘉紀
Toshitaro Tamaki
田巻俊太郎
Toshihiko Shimokawa
下川俊彦
Yutaka Ikebuchi
池淵豊
Kazuya Saito
齋藤一哉
Shutaro Yuasa
湯淺周太郎
Hiroshi Yoshinaga
吉永洋
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Abstract

【課題】定着装置において限られた数のヒータを用いつつ、用紙幅の違いによるヒータの無駄な点灯を防止して、省エネ性を向上すると共に、端部温度上昇の効果的な抑制を実現する。
【解決手段】回転可能な定着部材と、前記定着部材に当接して定着ニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着部材を加熱する熱源とを有する定着装置において、前記熱源が、前記定着部材の回転方向に直交する長手方向で発熱分布の異なる複数の加熱体から構成され、そのうちの1つの加熱体が、長手方向中央範囲と長手方向両端範囲に発熱部を有しており、かつ、他の加熱体に対して、長手方向中央範囲の発熱部の範囲が最も狭く、長手方向両端範囲の発熱部の範囲が最も外側を加熱する。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置、及び定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置においては、電子写真記録、静電記録、磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式若しくは直接方式で未定着トナー画像が用紙等の記録媒体に形成される。そして記録媒体上に転写されて担持されている未定着トナー画像を加熱定着することにより複写物や記録物を得ることができる。定着に際しては、未定着画像を担持している記録媒体を、定着部材と加圧部材によって挟持搬送しながら未定着画像を加熱することにより、未定着画像のトナーが溶融軟化して記録媒体へ浸透することで、トナーが記録媒体に定着される。
近年、画像形成装置に対して、省エネ化、高速化についての市場要求が強くなってきている。なかでも未定着トナー画像を定着させるための定着装置については、エネルギー消費が大きいので、省エネ化の観点から多くの提案がなされている。そのような定着装置として、熱ローラ方式、ベルト方式、セラミックヒータを用いたフィルム加熱方式(サーフ定着)、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
ベルト方式の定着装置では、近年、更なるウォームアップ時間やファーストプリント時間の短縮化が望まれている(課題1)。ウォームアップ時間とは、電源投入時等、常温状態から印刷可能な所定温度(リロード温度)までに要する時間であり、ファーストプリント時間とは、印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間である。また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間当たりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大しているため、特に連続印刷の始めに熱量が不足すること(所謂、温度落ち込み)が問題となっている(課題2)。
前記課題1の問題を解決する方法として、非常に薄いフィルムを定着部材とするサーフ定着が提案されている。この方式は、ベルト方式に比べ、低熱容量化、小型化が可能である。ただ、耐久性に難があり、ニップ部のみを局所加熱するため、その他の部分では加熱されておらず、ニップ部の入口においてベルトが最も冷えた状態にあり、定着不良が発生し易いという問題がある。特に、高速機においては、ベルトの回転が速く、ニップ部以外でのベルトの放熱が多くなるため、より定着不良が発生し易くなるという問題がある(課題3)。
以上のような課題1〜3を解決するために、本出願人は特許文献1において提案を行っている。これは、無端ベルトを用いる構成にて、そのベルト全体を温めることを可能とし、加熱待機時からのファーストプリント時間を短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消して、高生産性の画像形成装置に搭載されても、良好な定着性を得るものである。
図7に、特許文献1で提案された定着装置を概略的に示す。無端状の定着ベルト21の内部にパイプ状の金属熱伝導体22を、定着ベルト21の移動をガイドすることが可能なように固定して、金属熱伝導体22内のヒータ23により金属熱伝導体22を介して定着ベルト21を加熱する。更に、定着ベルト21を介して金属熱伝導体22に接してニップ部を形成する加圧ローラ24を備え、加圧ローラ24の回転に連れ回りするようにして定着ベルト21を周方向に移動させる。このような構成により、定着装置を構成する無端ベルト全体を温めることができ、加熱待機時からのファーストプリント時間を短縮し、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
しかしながら、更なる省エネ化、及びファーストプリント時間向上のためには熱効率を更に向上させる必要があり、金属熱伝導体を介さずに無端ベルトを直接加熱する構成を更に出願人は例えば特許文献2において提案した。この構成では、伝熱効率を大幅に向上させることにより消費電力を低減すると共に、加熱待機時からのファーストプリント時間を更に短縮することが実現可能である。また、金属熱伝導体レスによるコストダウンも可能となる。図8に、定着ベルト21を内蔵のヒータ23で直接加熱する構成を示す。ヒータから放射され定着ベルトを加熱する熱には、直接定着ベルト21へ向かう直接加熱(実線)と反射板29で反射されて定着ベルト21に向かう間接加熱(破線)とがある。この直接加熱と間接加熱の両方によって、定着ベルト21を効率的に加熱している。
定着部材である無端状の定着ベルトを直接加熱する構成によって、省エネ性が高く、加熱待機時からのファーストプリント時間を更に短縮することが可能となった。その一方で、ベルトの温度が金属伝導体等に逃げることができないため、或る条件下では、低熱容量のベルトの一部が急激に温度上昇してしまうという面もある。例えば小サイズ紙を対象として、熱源がその用紙幅よりも長い場合、通紙域よりも外側のベルト部分は用紙による奪熱がなく、特に連続通紙の場合、ベルトの通紙域より外側は、長時間過剰に加熱され続けてしまうことになる(以下、端部温度上昇という)。端部温度上昇の状態が長時間続くと、そのベルト部分がダメージを受けたり破損してしまう虞がある。そこで、ベルトが破損しないように温度検知センサを備え、ベルトが所定温度に達したらプリント速度を遅くする等、ベルト温度が上がり過ぎないように制御するマシンもある。しかし、ベルトの幅方向で温度分布が生じている場合に、高温部分に合わせて温度制御すると、通紙される用紙へ与えられるべき熱量が不足して定着不良が発生する虞がでる。そのため、ヒータと定着ベルトの間に可動の遮蔽部材を設けて、非通紙範囲を加熱しない構成も知られている(例えば特許文献3、特許文献4)。
また画像形成装置において使用される用紙の幅には複数存在するが、ここでは便宜上、以下の4種類を一例として説明する(図9):
用紙サイズA:画像形成装置で通紙可能な最大サイズ(A3ノビ)
用紙サイズB:使用頻度の高い第1のサイズ(A4横、A3縦)
用紙サイズC:使用頻度の高い第2のサイズ(A4縦)
用紙サイズD:小サイズ紙(ハガキ等)
ヒータの有効長さは最大通紙サイズの用紙(ここでは用紙サイズA)を定着可能なように設定されているので、それよりも小さいサイズの用紙、特に用紙サイズCや用紙サイズDを通紙する場合、用紙幅より外側のベルト部分は、用紙によって奪熱されない。つまり、図10に示すように、中央通紙する形式では定着ベルト21の両端範囲が過剰に加熱されるが、端部温度上昇の状態が長時間続くと、そのベルト部分がダメージを受ける。
そのため、各用紙幅に合わせたヒータを装備するのが理想であるが、定着ユニットに備えることができるヒータは、サイズ、コストの制約から1、2本のことが多く、ヒータを多数備えることは現実的ではない。
本発明の課題は、定着装置において限られた数のヒータを用いつつ、用紙幅の違いによるヒータの無駄な点灯を防止して、省エネ性を向上すると共に、端部温度上昇の効果的な抑制を実現することにある。
上記課題は、回転可能な定着部材と、前記定着部材に当接して定着ニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着部材を加熱する熱源とを有する定着装置において、前記熱源が、前記定着部材の回転方向に直交する長手方向で発熱分布の異なる複数の加熱体から構成され、そのうちの1つの加熱体が、長手方向中央範囲と長手方向両端範囲に発熱部を有しており、かつ、他の加熱体に対して、長手方向中央範囲の発熱部の範囲が最も狭く、長手方向両端範囲の発熱部の範囲が最も外側を加熱するものであることによって、解決される。
本発明によれば、長手方向中央範囲と長手方向両端範囲に発熱部を有する加熱体は、他の加熱体に対して、長手方向中央範囲の発熱部の範囲が最も狭く、長手方向両端範囲の発熱部の範囲が最も外側を加熱するものであるので、使用頻度の高い用紙を定着加熱するにあたって、そのような加熱体を用いず、使用頻度の高い用紙での定着加熱の際の非通紙域への加熱を行わずにすみ、無駄な点灯を抑制でき、端部温度上昇も効果的に抑えることができる。
画像形成装置全体を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る定着装置の断面図である。 様々な用紙幅の加熱を3本のヒータによって行う場合の従来技術に係る構成を説明する図である。 図3に対応する本発明の実施形態に係る構成を説明する図である。 様々な用紙幅の加熱を2本のヒータと遮光部材によって行う場合の従来技術に係る構成を説明する図である。 図5に対応する本発明の実施形態に係る構成を説明する図である。 従来技術に係る定着装置の基本構成を示す概略断面図である。 内蔵ヒータと反射板を用いて定着ベルトを加熱する公知の構成を説明する図である。 様々な用紙幅を示す概略図である。 ヒータの長さが通紙する用紙よりも幅広の場合の問題を説明する図である。
先ず、本発明に係る定着装置を搭載する画像形成装置の全体構成及び動作を図1により説明する。画像形成装置1は、タンデム型カラーレーザープリンタである。当然のことではあるが、本発明に係る画像形成装置は、この方式に限られるものではなく、また複写機やファクシミリ等も対象に含まれる。
図1において、プリンタの装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同じ構成となっているので、ブラックの作像部4Kに関してのみ構成説明する。その他の作像部4Y,4M,4Cでは符号表示を省略する。
作像部4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8等を備えている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32とを備えている。更に、クリーニングバックアップローラ33や、テンションローラ34や、ベルトクリーニング装置35も備えている。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は夫々、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、不図示の電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様、二次転写ローラ36にも不図示の電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から延在する不図示の廃トナー移送ホースは、不図示の廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと各現像装置7との間には、不図示の補給路が設けられ、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けられている。ここで、記録媒体の概念には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けられていてもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラと称されるタイミング合わせローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36よりも用紙搬送方向下流側には、定着装置20が配設されている。更に、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けられている。
続いて、本例に係るプリンタの基本的動作について説明する。作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が不図示の駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光が夫々照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、この一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わされ転写される。かくして、中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写されなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、不図示の除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき、二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、この二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写されなかった中間転写ベルト30上の残トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは不図示の廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して2色又は3色の画像を形成したりすることも当然可能である。
次に、図2に基づき、本実施形態に係る定着装置を説明する。定着装置20は、可撓性の無端ベルトである定着ベルト(回転可能な定着部材)21と、その外周面に当接する加圧回転体である加圧ローラ24と、熱源たるヒータ23とを有し、このヒータにより定着ベルト21が内周側から直接加熱される。
定着ベルト21の内周側には、定着ベルト21を介して対向する加圧ローラ24と定着ニップ部を形成するニップ形成部材26が配置され、定着ベルト内面と直接、若しくは不図示の低摩擦シートを介して間接的に摺擦するようになっている。ニップ形成部材26は、耐熱性部材で構成され、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ24の軸方向に渡って長尺に配設されている。
図2では定着ニップ部の形状が、ニップ形成部材26の側が窪んだ凹形状となっている。このようなニップ形成部材26の側が窪んだ凹形状であることで、用紙先端の排出方向が加圧ローラ寄りになり、分離性が向上してジャムの発生を抑制できる。
定着ベルト21は、ニッケルやSUS等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料を用いた薄肉で可撓性を有する無端状のベルト若しくはフィルムで構成されている。ベルトの外周表面はPFA、PTFE等の離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。定着ベルト21の基材と離型層の間にはシリコーンゴム等で形成された弾性層があってもよい。弾性層がない場合は熱容量が小さくなり、定着性が向上するが、未定着画像を押し潰して定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写して画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)が残る不具合を生じる可能性がある。これを改善するために、シリコーンゴムの弾性層を100[μm]以上設けるのがよい。シリコーンゴムの変形により、微小な凹凸が吸収される。
定着ベルト21の内部には、ニップ形成部材26を支持するための支持部材27(ステー)が設けられ、加圧ローラ24により圧力を受けるニップ形成部材26の撓みを防止し、軸方向で均一なニップ幅が得られるようになっている。ステンレス、鉄、アルミ等の金属から成る支持部材27は両端部(紙面に垂直な方向での両端)で、定着ユニットの側板フレームやフランジ付き保持部材28等に保持固定されることで、位置決めされている。また、ヒータ23に面した支持部材27の表面には反射部材29が備えられ、ヒータ23からの輻射熱等により支持部材27が加熱されるという無駄なエネルギー消費を抑制している。反射部材29を備える代わりに、支持部材27の表面に断熱若しくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることが可能である。反射部材29は本例ではアルミ基材の表面に銀を蒸着したものを用いている。反射部材はアルミ+銀に限られないが、銀は輻射率が低いため熱源から照射され支持部材側へ向かう輻射熱を反射させて、定着ベルト21の熱吸収効率向上に供することができる。熱源は、ハロゲンヒータのほか、IHでもよく、抵抗発熱体、カーボンヒータ等であってもよい。
加圧ローラ24では、金属製の芯金24a上に弾性ゴム層24bがあり、更に離型性を得るために表面に離型層(PFA又はPTFE層)が設けられている。加圧ローラ24は、画像形成装置に設けられたモータ等の駆動源からギヤを介して駆動力が伝達され、回転する。また、加圧ローラ24は不図示のスプリング等により定着ベルト21側に押し付けられ、弾性ゴム層が押し潰されて変形することで、所定のニップ幅を確保している。加圧ローラ24は中空のローラでも中実のローラであってもよく、中空のローラの場合、加圧ローラ24内にハロゲンヒータ等の熱源を有していてもよい。弾性ゴム層はソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ24内に熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり、定着ベルトの熱が奪われ難くなるので、より望ましい。
加圧ローラ24により定着ベルト21が連れ回り回転する。既述のように、加圧ローラ24が不図示の駆動源により回転し、定着ニップ部でベルト21に駆動力を伝達することにより、定着ベルト21が回転する。定着ベルト21は定着ニップ部で加圧ローラ24とニップ形成部材26とにより挟み込まれて回転し、定着ニップ部以外では両端で保持部材28のフランジにガイドされ、走行する。
ここで、熱源の特徴的構成について、従来技術の構成との比較において説明する。第1の構成では、熱源として、定着ベルトの回転方向に直交する長手方向において互いに発熱分布の異なる3本のヒータ(加熱体)23A、23B、23Cを想定する。従来の構成では、図3に示すように、第1のヒータが長手方向中央範囲に広めの中央発光部(中央発熱部)を有する中央ヒータ23Aである。また、第2のヒータが長手方向両端範囲に端部発光部(端部発熱部)を有する端部ヒータ23Bであり、第3のヒータが中央ヒータ23Aより狭い中央発光域を有する小サイズヒータ23Cである。図9に関連した用紙サイズにおいて考えると、最大サイズの用紙(用紙A)を通紙する場合にも定着性を保証するために、端部ヒータ23Bがカバーする端部発光部は用紙Aの両端域を加熱可能になっている。用紙Aの通紙の際には、端部ヒータ23Bと共に中央ヒータ23Aも点灯させる。なお、このような用紙Aの使用頻度は小さい。同じく使用頻度の小さなハガキのような小サイズ紙である用紙Dを通紙する際には、小サイズヒータ23Cを点灯させる。小サイズヒータ23Cの加熱域は用紙Dに対応している。用紙Dよりも大きく使用頻度も高い用紙C(A4縦)を通紙する際には、中央ヒータ23Aを点灯させる。中央ヒータ23Aの加熱域は用紙Cに対応している。そして、最大サイズである用紙Aよりも幾らか狭いが使用頻度の高い用紙B(A4横)を通紙する場合、中央ヒータ23Aの点灯だけでは通紙域をカバーできないので、端部ヒータ23Bも点灯させる。つまり、従来の構成では、使用頻度の高い用紙Bを通紙する際、通紙範囲外のベルト部分も加熱しており、このベルト端部は用紙により奪熱されないので、端部温度上昇を起こしてしまう。通紙する用紙とヒータ点灯の関係を表1に示す。
Figure 2014174437
端部温度上昇を防止するには、最端部の加熱域を遮光する必要があるが、それは用紙Aと用紙Bの両方に対応するために可動性の遮光部材を設けることを意味し、構成的に複雑となる。
本発明の実施形態に係る熱源の構成を図4に示す。熱源は従来と同じ3本のヒータで、第1のヒータが広めの中央発光部を有する中央ヒータ23Aであるが、他の2本のヒータの発光部が従来と相違する。第2のヒータは、使用頻度の高い用紙で通紙幅が最大のものの端部に対応する端部発光部を有する端部ヒータ23B’である。また、第3のヒータは、用紙Dに対応する中央範囲に発光部を有すると共に、端部ヒータ23B’での加熱可能範囲の外側である最端部にも発光部を有するヒータ23C’である。つまり、端部ヒータ23B’の端部発光部は、ヒータ23C’の最端部発光部よりも中央寄りに位置している。通紙する用紙とヒータ点灯の関係を表2に示す。
Figure 2014174437
つまり、使用頻度の高い用紙Bを通紙する際、中央ヒータ23Aと端部ヒータ23B’を点灯させるが、通紙範囲外のベルト部分を加熱しないので、端部温度上昇を起こさない。また、無駄な加熱域を有さないため、省エネにも寄与する。使用頻度の低い最大サイズの用紙Aを通紙する場合には、全てのヒータ23A、23B’、23C’を点灯させ、夫々のヒータの点灯タイミングは、端部温度上昇等を考慮して使用システムごとに最適化される。また用紙Dを通紙する際に用紙Dの通紙幅に相当しない最端部でも発熱するが、用紙Dの使用頻度は小さく、通紙時間が短いので、そのデメリットは、使用頻度の高い用紙Bでのメリットと比べて小さいと考えられる。
第2の構成では、熱源として2本のヒータ23X、23Yを、更に可動性の遮光部材(遮光板/遮蔽部材)を備えていることを想定する。遮光部材は薄く、好ましくは断熱材料で作られ、定着ベルトの内周に沿った円弧状で、かつ、複数の遮光幅を有するように段付き形状に構成され、定着ベルト21の内側に沿って非接触でヒータ周りを回動するように構成されている。その回動のための構成は様々な態様が知られており、詳細な説明は省くが、例えば保持部材に取り付けられた円弧状スライド部材に遮光部材が支持され、そのスライド部材が歯車機構によって回動することで遮光部材も回動してヒータに対する遮光範囲を変更する。
従来の構成では、図5に示すように、第1のヒータが中央発光部を有する中央ヒータ23Xであり、第2のヒータが最大通紙幅での端部までをカバーする発光部を有する端部ヒータ23Yであり、可動性の段付き遮光部材25が図の上下方向に移動可能となっている。通紙可能最大サイズの用紙(用紙A)を通紙する場合、中央ヒータ23Xと端部ヒータ23Yを点灯させ、遮光部材25はいずれのヒータの発光部分も遮らない(図5a)。同じく使用頻度の小さなハガキのような用紙Dを通紙する場合、中央ヒータ23Xを点灯させると共に、遮光部材25の狭めの開放範囲を用いて用紙Dの用紙幅に対応する発光部分のみを開放して、中央ヒータ23Xの他の発光部分を遮る(図5c)。この場合、端部ヒータ23Yは点灯しない。使用頻度の高い用紙B(A4横)や用紙C(A4縦)を通紙する場合、遮光部材25の広めの開放範囲を用いて、端部ヒータ23の発光部における内側範囲が開放され、外側範囲が遮られる(図5b)。端部ヒータ23の開放された発光部分は、用紙Bでの端部域をカバーする。遮光部材25のこの位置において、用紙Bを通紙する場合には、中央ヒータ23Xと端部ヒータ23Yの両方を点灯し、用紙Cを通紙する場合には、中央ヒータ23Xのみを点灯する。通紙する用紙とヒータ点灯、遮光部材の遮光/開放の関係を表3に示す。
Figure 2014174437
本発明の第2の実施形態に係る構成を図6に示す。熱源は従来と同じ2本のヒータで、第1のヒータが中央発光部と最大通紙幅での端部発光部とを有する中央ヒータ23X’である。第2のヒータが、使用頻度の高い用紙Bの端部に対応する端部発光部を有する端部ヒータ23Y’であり、可動性の段付き遮光部材25が図の上下方向に移動可能となっている。遮光部材25は、中央ヒータ23X’の端部発光部を遮り中央発光部を開放する第1開放域と、中央ヒータ23X’の中央発光部を部分的に、即ち、その端部域を遮る第2開放域とを有している。通紙可能最大サイズの用紙(用紙A)を通紙する場合、中央ヒータ23X’と端部ヒータ23Y’を点灯させ、遮光部材25はいずれのヒータの発光部分も遮らない(図6a)。同じく使用頻度の小さな用紙Dを通紙する場合、中央ヒータ23X’を点灯させると共に、遮光部材25の狭めの開放範囲を用いて用紙Dの用紙幅に対応する発光部分のみを開放して、中央ヒータ23X’の他の発光部分を遮る(図6c)。端部ヒータ23Y’は点灯しない。使用頻度の高い用紙B(A4横)や用紙C(A4縦)を通紙する場合、遮光部材25の広めの開放範囲を用いて、中央ヒータ23X’の端部発光部を遮る(図6b)。遮光部材25のこの位置において、用紙Bを通紙する場合には、中央ヒータ23X’と端部ヒータ23Y’の両方を点灯し、用紙Cを通紙する場合には、中央ヒータ23X’のみを点灯する。通紙する用紙とヒータ点灯、遮光部材の遮光/開放の関係を表4に示す。
Figure 2014174437
図5と図6の比較から分かるように、本発明の構成によって遮光部材の小型化が可能となる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づき説明したが、本発明は説明した構成に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、熱源は定着ベルトの外側に配置されていてもよく、定着ベルトは複数のローラに掛け渡された構成であってもよい。
20 定着装置
21 定着ベルト
23A 中央ヒータ
23B’ 端部ヒータ
23C’ 小サイズヒータ
24 加圧ローラ
26 ニップ形成部材
27 支持部材
28 保持部材
29 反射部材
特開2007−334205号公報 特開2009−42305号公報 特開2008−139779号公報 特許第4130898号公報

Claims (6)

  1. 回転可能な定着部材と、前記定着部材に当接して定着ニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着部材を加熱する熱源とを有する定着装置において、前記熱源は、前記定着部材の回転方向に直交する長手方向で発熱分布の異なる複数の加熱体から構成され、そのうちの1つの加熱体は、長手方向中央範囲と長手方向両端範囲に発熱部を有しており、かつ、他の加熱体に対して、長手方向中央範囲の発熱部の範囲が最も狭く、長手方向両端範囲の発熱部の範囲が最も外側を加熱するものであることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着部材が無端状のベルトであり、前記ベルトの内側に配置され、前記ベルトを介して前記加圧回転体とで定着ニップ部を形成するニップ形成部材と、前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記熱源が3本の加熱体から成り、長手方向中央範囲と長手方向両端範囲に発熱部を有する第1の加熱体に対して、第2の加熱体は第1の加熱体の長手方向中央範囲より広い中央発熱部を有し、第3の加熱体は第1の加熱体の長手方向両端範囲よりも中央寄りに端部発熱部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記熱源が2本の加熱体から成り、長手方向中央範囲と長手方向両端範囲に発熱部を有する第1の加熱体に対して、第2の加熱体は第1の加熱体の長手方向両端範囲よりも中央寄りに端部発熱部を有しており、更に前記熱源と前記定着部材の間に可動性の遮蔽部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  5. 前記遮蔽部材が、前記第1の加熱体の長手方向両端範囲を遮り、かつ長手方向中央範囲を開放する第1開放域と、前記第1の加熱体の長手方向中央範囲を部分的に遮る第2開放域とを有することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の定着装置を備える画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016095329A (ja) * 2014-11-12 2016-05-26 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置および画像形成装置
CN107544227A (zh) * 2017-07-07 2018-01-05 虹光精密工业股份有限公司 加热滚轮及具有加热滚轮的影像形成设备
JP7508305B2 (ja) 2020-08-06 2024-07-01 東芝テック株式会社 画像処理装置

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