JP2014173771A - 超伝導デバイス冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷凍機等の冷却装置で生じる振動による超伝導デバイスへの影響を低減することができる超伝導デバイス冷却装置を提供する。
【解決手段】被冷却体は、超伝導デバイスを設置し、超伝導デバイスを超伝導状態となるまで冷却する。極低温部は、被冷却体と一定の間隙を隔てて設置し、被冷却体からの輻射熱を吸収して極低温とする。容器は、超伝導デバイス、被冷却体及び極低温部を収容し、外部からの熱を遮断して極低温状態を維持する。冷却部は、容器の外部から当該容器に収容される極低温部を冷却する。支持部材は、容器の内壁に被冷却体を支持する。第1の振動吸収部は、容器及び冷却部の間で、冷却部で生じる振動を吸収する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、レーダ及び通信システム等の電波を利用するシステムに用いられる超伝導デバイスを極低温に冷却する冷却装置に関する。
レーダ、通信システム、またはその他の電波を利用するシステムにおいて、急峻なフィルタ特性を実現する超伝導フィルタ等の超伝導デバイスが注目されている。この超伝導デバイスは、冷凍機等の冷却装置で、超伝導状態となる極低温に冷却されることにより、急峻な特性を実現している。
さて、上記超伝導デバイスを冷却する冷凍機等の冷却装置は、超伝導デバイスを極低温で冷却するための極低温部が、装置内の駆動部分等により、定常的に振動する。冷却装置を用いて超伝導デバイスを極低温に冷却する場合、装置内で生じる振動が超伝導デバイスに伝達するため、基板、配線及び特性調整用の誘電体の位置等に悪影響がある。
従来の冷却装置では、超伝導デバイスを極低温で冷却するための極低温部と当該極低温部を冷却するための冷却部との間で熱を伝導する熱伝導路の一部に、ワイヤー状の構造体または薄い板状の構造体を使用して、装置内で生じる振動を吸収する工夫がなされている。また、冷却装置では、上記熱伝導路を分割し、分割した熱伝導路の互いに向き合う面同士をすり合わせ、この状態で密着させた構造とすることにより、装置内で生じる振動を逃がす工夫がなされている。
しかしながら、従来の冷却装置では、振動や歪を逃がすために熱伝導路の一部にワイヤー状の構造体や板状の構造体を導入した場合、熱伝導性を確保するため、ワイヤーや板の数を増やして実効的な断面積を増やす必要がある。その結果、熱伝導路の剛性が増してしまい、振動や歪を逃がすことが困難になるという問題がある。また、分割した熱伝導路の互いに向き合う面同士をすり合わせた状態で密着させる構造を導入する場合、すり合わせ面に垂直な方向には、冷却装置で生じる振動が伝達するという問題がある。
そこで、目的は、冷凍機等の冷却装置で生じる振動の伝達を防ぎ、振動による超伝導デバイスへの影響を低減することができる超伝導デバイス冷却装置を提供することにある。
本実施形態によれば、超伝導デバイス冷却装置は、被冷却体、極低温部、容器、冷却部、支持部材及び第1の振動吸収部を具備する。被冷却体は、超伝導デバイスを設置し、前記超伝導デバイスを超伝導状態となるまで冷却する。極低温部は、前記被冷却体と一定の間隙を隔てて設置し、前記被冷却体からの輻射熱を吸収して極低温とする。容器は、前記超伝導デバイス、被冷却体及び極低温部を収容し、外部からの熱を遮断して極低温状態を維持する。冷却部は、前記容器の外部から当該容器に収容される前記極低温部を冷却する。支持部材は、前記容器の内壁に前記被冷却体を支持する。第1の振動吸収部は、前記容器及び冷却部の間で、前記冷却部で生じる振動を吸収する。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る超伝導デバイス冷却装置の構成を示すブロック図である。
図1は、第1の実施形態に係る超伝導デバイス冷却装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す超伝導デバイス冷却装置は、超伝導フィルタ等の超伝導デバイス1を内包して、超伝導状態となるまで冷却する装置であり、被冷却体2、冷凍機3、真空容器4、支持部材5及び外部振動吸収部6を備える。
被冷却体2は、真空容器4の内部に配置され、上面が平面状に、下面が凹凸状に形成されており、上面に設置される超伝導デバイス1からの熱を吸収して下面から極低温部31へ輻射することで、上記超伝導デバイス1を超伝導状態とするものである。
冷凍機3は、上記極低温部31及び当該極低温部31を冷却するための動力部32を有する。極低温部31は、真空容器4の内部において、被冷却体2の下面と対向配置され、上面が被冷却体2の下面に形成された凹凸と一定の間隙を隔てて嵌合するように凹凸に形成されており、被冷却体2からの輻射熱を吸収する。動力部32は真空容器4の外部に配置され、両者は冷媒が通る配管によって連結される。このようにして、真空容器4の外部に配置される動力部32で圧縮された冷媒の効果により、真空容器4の内部に配置される極低温部31を極低温となるまで冷却する。
ここで、被冷却体2及び極低温部31の互いに向き合う面には、高い輻射率を持つ材料で覆う高輻射処理がなされる。高い輻射率を持つ材料は、例えば、グラファイトやCNT(Carbon Nano Tube)等の炭素材料である。また、被冷却体2と極低温部31が互いに向き合う面は、図1に示したように、凹凸を多数形成して表面積が大きい方が好ましい。
上記真空容器4は、極低温の効率的な維持を目的として、内部に超伝導素材を配置した状態で、周囲を真空状態にすることで断熱するための容器である。真空容器4は、超伝導デバイス1、被冷却体2及び極低温部31を収容し、外部からの熱を遮断して極低温状態を維持し、容器内に収容する超伝導デバイス1、被冷却体2及び極低温部31の断熱及び極低温での保温を行う。
上記支持部材5は、超伝導デバイス1に対する被冷却体2及び極低温部31からの輻射による熱流入を遮断して、真空容器4の内壁に被冷却体2を支持する。支持部材5には、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastic)やサスペンション等を用いる。また、支持部材5の強度は、超伝導デバイス1等の重量により決定する。なお、支持部材5による被冷却体2の支持方法は、固定支持や回転支持等、いずれの支持方法を用いてもよい。
上記外部振動吸収部6は、フレキシブルチューブ等の振動吸収部材であり、真空容器4と動力部32との間に配置され、これによって動力部32で生じる振動を吸収し、その振動が真空容器4に伝わらないようにするためのものである。
すなわち、上記構成による超伝導デバイス冷却装置では、被冷却体2と極低温部31との間に間隙が設けられている。このため、動力部32で生じる振動が真空容器4内に伝達されてきても、極低温部31と被冷却体2とを間で吸収され、これによって振動が超伝導デバイス1へ伝達されることを遮断することが可能となる。
また、超伝導デバイス冷却装置は、真空容器4と動力部32との間が外部振動吸収部6を介して接続するようにしている。このため、動力部32で生じる振動が、真空容器4、支持部材5及び被冷却体2を介して、超伝導デバイス1へ伝達することを抑制することが可能となる。
したがって、本実施形態の超伝導デバイス冷却装置は、冷凍機3等の冷却装置で生じる振動の伝達を防ぎ、振動による超伝導デバイス1への影響を低減することができる。
また、被冷却体2の冷却は、被冷却体2から放射される赤外線を極低温部31で吸収することにより実現する。そこで、被冷却体2と極低温部31が互いに向き合う面は、高い輻射率を持つ材料で覆う高輻射処理がなされる。これにより、超伝導デバイス冷却装置は、被冷却体2と極低温部31との間で、赤外線の放射効率と吸収効率とが高まり、超伝導デバイス1の冷却効率を高めることが可能となる。
また、超伝導デバイス冷却装置は、被冷却体2及び極低温部31が互いに向き合う面の表面積を広げる。これにより、超伝導デバイス冷却装置は、被冷却体2からの輻射放射される赤外線の量と極低温部31で吸収する赤外線の量を増加して、超伝導デバイス1の冷却効率を高めることが可能となる。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係る超伝導デバイス冷却装置の構成を示すブロック図である。
図2は、第2の実施形態に係る超伝導デバイス冷却装置の構成を示すブロック図である。
図2に示す超伝導デバイス冷却装置は、第1の実施形態の構成に加え、真空容器4の内部において、被冷却体2及び極低温部31をフレキシブルチューブ等の振動吸収部材による内部振動吸収部7で接続する。このとき、内部振動吸収部7を形成する部材で、被冷却体2及び極低温部31の間の凹凸結合部全体を密閉状態に覆い、その密閉状態によって形成される密閉空間に液体窒素等の液体、ヘリウムガス等の気体、及びそれら液体と気体の混合物等の流体のうち、少なくともいずれかを充填する。
上記構成によれば、極低温部31から被冷却体2へ伝達する振動は、内部振動吸収部7で吸収することが可能となる。また、被冷却体2の冷却には、被冷却体2及び極低温部31の間での輻射による熱伝導に加え、密閉空間に充填される流体による熱伝導も可能なため、より高い冷却効率を実現することが可能となる。
したがって、本実施形態の超伝導デバイス冷却装置は、第1の実施形態と同様に、冷凍機3等の冷却装置で生じる振動の伝達を防ぎ、振動による超伝導デバイス1への影響を低減することができる。
以上、実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…超伝導デバイス、2…被冷却体、3…冷凍機、31…極低温部、32…動力部、4…真空容器、5…支持部材5…外部振動吸収部、7…内部振動吸収部。
Claims (4)
- 冷凍機の極低温部と、
超伝導回路及びまたは高周波増幅器を含む被冷却体と、
前記被冷却体を実装する断熱真空槽と、
前記被冷却体を前記断熱真空槽内壁に支持する断熱支持部材と、
前記断熱真空槽と前記冷凍機との接続部に、前記冷凍機で生じる振動を吸収する第1の振動吸収部とを具備する超伝導デバイス冷却装置において、
前記被冷却体を構成する面の一部と冷凍機極低温部を構成する面の一部に、互いに対向する部分を有し、その対向する面間に隙間を設けることを特徴とする超伝導デバイス冷却装置。 - 前記被冷却体及び極低温部が互いに向き合う面において、高輻射処理がなされる請求項1記載の超伝導デバイス冷却装置。
- 前記容器の内部で前記被冷却体及び極低温部の間で、前記極低温部で生じる振動を吸収する第2の振動吸収部とをさらに具備する請求項1記載の超伝導デバイス冷却装置。
- 前記第2の振動吸収部は、前記被冷却体及び極低温部の間に密閉空間を形成し、
前記密閉空間には、流体を充填し、前記流体を介して前記被冷却体からの熱を前記極低温部へ伝達する請求項3記載の超伝導デバイス冷却装置。
Priority Applications (1)
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JP2013045466A JP2014173771A (ja) | 2013-03-07 | 2013-03-07 | 超伝導デバイス冷却装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107246741A (zh) * | 2017-07-07 | 2017-10-13 | 安徽万瑞冷电科技有限公司 | 一种低温恒温器 |
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2013
- 2013-03-07 JP JP2013045466A patent/JP2014173771A/ja active Pending
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