JP2014172034A - 機能膜形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能膜の形成において、所望の形状(パターン)に応じた膜厚の均一性を得ることが可能な、機能膜形成装置を提供する。
【解決手段】機能膜の所望の形状に応じた濡れ性条件を設定する濡れ性条件設定手段10を備えており、この濡れ性条件設定手段10は、データ読み込み部11と、データ変換部13と、濡れ性条件生成部15と、濡れ性条件選択部17と、膜の様態推定部19と、平坦度評価部21と、平坦度判定部23と、濡れ性条件出力部25とを備えている。これらを備えた濡れ性条件設定手段10によって設定された、特定の濡れ性条件に従って、機能膜の形成を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、機能膜形成装置に関する。
基板上に機能膜(以下、単に膜ともいう)を形成する技術に関し、様々なものが提供されている。特に種々のインクジェット方式による印刷技術(ピエゾ方式、静電方式、バブルジェット(登録商標)方式)は、パターン構成物質である導電性微粒子を含む流動体(液体)を用いて、電極、絶縁体、半導体などをパターン形成対象物である基板などの基材に直接描画することができるため、マスクが不要であり、フォトリソグラフィー法と比べて材料の無駄が極端に少なく、安価なデバイス製造方法として注目が集まっている。
インクジェット方式により機能膜の形成をする場合、基板に着弾した液滴の膜厚が不均一になる不具合(いわゆる、コーヒーステイン現象)に対処するために、液滴と基板との接触角を調整する技術が考えられ、既に知られている(特許文献1)。
従来の機能膜を形成する技術において、既に述べたように、膜厚の均一性を確保するために様々な対処法が講じられてきた。しかし、実際には、形成する機能膜の形状(パターン)によっては、全ての箇所で上記対処法による膜厚の均一性を得ることは難しい。
例えば、特許文献1の技術を用いて機能膜の形成をする場合、膜厚の均一性を確保するために、上述の接触角を調整するほか、液滴中に存在する溶媒を蒸発させる条件を設定したり、親液または撥液処理を施したり、基板をテーパー加工したりして効果を上げることを試みている。
しかしながら、形成したい膜形状を考慮した上で、膜厚の均一性を得る方法については、述べられていなかった。したがって、様々な形状の機能膜において、上記均一性を得るための技術の最大限の効果を得ることは難しいという課題があった。
本発明は以上を鑑みてなされたものであり、機能膜の形成において、所望の形状(パターン)に応じた膜厚の均一性を得ることが可能な機能膜形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の機能膜形成装置は、機能膜の所望の形状に応じた濡れ性条件を設定する濡れ性条件設定手段を備え、前記濡れ性条件設定手段によって設定された前記濡れ性条件に従って、液滴を基板上に吐出して所望の形状の機能膜を形成する機能膜形成装置であって、前記濡れ性条件設定手段は、前記液滴を吐出する位置及び量を設定した吐出条件データと、前記機能膜の所望の形状のデータと、前記機能膜の膜厚の不均一さを示す値の許容範囲の境目の値である閾値のデータと、を少なくとも読み込むデータ読み込み部と、前記データ読み込み部により読み込まれたデータを変換し、該変換されたデータを出力するデータ変換部と、前記変換されたデータをもとに、前記機能膜の形成における濡れ性条件の候補を少なくとも1つ生成する濡れ性条件生成部と、前記濡れ性条件の候補の中から特定の濡れ性条件を選択する濡れ性条件選択部と、前記変換されたデータの中の前記吐出条件データ及び前記所望の形状のデータと、前記特定の濡れ性条件とをもとに、前記基板上に形成される前記機能膜の様態を推定する膜の様態推定部と、前記推定された膜の様態をもとに、当該推定された膜における膜の均一性を評価する平坦度評価部と、前記推定された膜における膜厚の均一性を評価した結果をもとに、前記推定された膜における平坦度を判定する平坦度判定部と、前記平坦度の値が前記閾値よりも小さい値である場合、推定された膜の均一性は良好であると判定され、前記特定の濡れ性条件のデータを出力する濡れ性条件出力部と、を備えるものである。
本発明によれば、機能膜の様々な形状(パターン)に応じた膜厚の均一性を得ることが可能である。
第一の実施の形態の機能膜形成装置の動作に係る機能ブロック図を兼ねたフロー図である。 描画レイアウト(所望の形状のデータ)の一例である。 基板上の任意の位置である座標0(xd,yd)上に、機能性インクを特定の量だけ吐出する条件を示した図である。 閾値のデータd3における、閾値の概念の説明図である。 濡れ性レイアウトの一例を示す図である。 3通りの濡れ性レイアウト(R1、R2、R3)を示す図である。 濡れ性条件である接触角を3種類用意した時の濡れ性条件リストの具体例である。 平坦度評価部における膜の均一性の評価の具体例についての説明図である。 平坦度評価部における膜の均一性の評価の具体例についての説明図である。 濡れ性レイアウトの変形例R4を示す概略的な平面図である。 第二の実施の形態の機能膜形成装置の動作に係る機能ブロック図を兼ねたフロー図である。 算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4)である。 出力される特定の濡れ性条件と平坦度のデータ(D3’)である。 第三の実施の形態の機能膜形成装置の動作に係る機能ブロック図を兼ねたフロー図である。 変換したデータ(D2)の例である。 過去のデータ(D5)の具体的な例である。 図14において、濡れ性条件生成部15(S103)で生成された濡れ性条件リストの具体的な例である。 図14において、濡れ性条件選択部17(S104)にて行う処理について説明した図である。 図14において、平坦度評価部21(S106)にて算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)の具体例である。 図14において、算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)が追加され、過去のデータ(D5)が更新された具体例である。
以下、この発明を実施するための好適な形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
(機能膜形成装置の構成)
図1は、第一の実施の形態の機能膜形成装置の動作に係る機能ブロック図を兼ねたフロー図である。本実施形態の機能膜形成装置は、液滴を基板上に吐出して所望の形状の機能膜を形成する機能膜形成装置(1)であって、機能膜の所望の形状に応じた濡れ性条件を設定する濡れ性条件設定手段(10)を備えており、この濡れ性条件設定手段(10)は、以下に示す1−8を備えている。
1)液滴を吐出する位置及び量を設定した吐出条件データ(d1)と、機能膜の所望の形状のデータ(描画レイアウト、d2)と、機能膜の膜厚の不均一さを示す値の許容範囲の境目の値である閾値のデータ(d3)と、を少なくとも読み込むデータ読み込み部(11)。
2)データ読み込み部(11)により読み込まれたデータ(D1)を処理できる形に変換し、この変換されたデータ(D2)を出力するデータ変換部(13)。
3)変換されたデータ(D2)をもとに、機能膜の形成における濡れ性条件の候補を1つ又は2つ以上生成する、濡れ性条件生成部(15)。
4)濡れ性条件の候補の中から特定の濡れ性条件を選択する濡れ性条件選択部(17)。
5)変換されたデータ(D2)の中の吐出条件データ(d1)及び所望の形状のデータ(d2)と、上述の特定の濡れ性条件とをもとに、基板上に形成される機能膜の様態を推定する膜の様態推定部(19)。
6)推定された膜の様態をもとに、この推定された膜における膜の均一性を評価する平坦度評価部(21)。
7)推定された膜における膜厚の均一性を評価した結果をもとに、推定された膜における平坦度を判定する平坦度判定部(23)。
8)上述の平坦度の値が閾値よりも小さい値である場合、推定された膜の均一性は良好であると判定され、上述の特定の濡れ性条件のデータ(D3)を出力する濡れ性条件出力部(データ出力部、25)。
次に、同じく図1を用いて、機能膜形成装置1の動作の流れについて説明をする。まず、上述の入力データD1を、データ読み込み部11によって読み込む(S101)。入力データD1は、吐出条件データd1、描画レイアウト(所望の形状のデータ)d2、閾値のデータd3等からなるものとする。
また、吐出条件データd1における吐出条件とは、形成する機能膜の材料である液滴を吐出する条件である。また、描画レイアウトd2における描画レイアウトとは、機能膜の所望の形状(パターン)のことである。さらに、閾値のデータd3における閾値は、後述するが、膜厚の不均一さを示す値のなかで許容範囲とされる境目の値のことであり、ここでは上限の値としている。閾値においては、好適であると思われる値を設定し得るものとする。入力データD1のそれぞれの内容について、図2〜図4を用いて説明をする。
最初に、描画レイアウト(所望の形状のデータ)d2について説明をする。図2は描画レイアウト30の一例であり、サイズXo×Xoの基板31上に、サイズXn×Xnのパターン33を形成する場合の描画レイアウト図を示している。ここでは、パターン33を描画したい領域、すなわち所望の形状をp−wallとし、それ以外の領域をo−wallとする。
また、図3は、所望の形状を上述の描画レイアウト30としたとき、基板31上の任意の位置である座標0(xd,yd)上に、機能性インクを特定の量だけ吐出する条件を示した図である。図3(a)は上述の図2の描画レイアウト30に倣った平面図であり、図3(b)は吐出条件データd1の例を示す図である。複数滴吐出する場合も同様に定義し、リスト化する。
次に、図4を用いて上述の閾値のデータd3における、閾値の概念について説明をする。図4は、上述の描画レイアウト30に沿って基板31上に吐出された機能膜(ウエット膜)Mの断面図であるものとする。このとき、形成された機能膜Mの膜厚の最大値をmax(H)、最小値をmin(H)とし(ただし、min(H)は0より大きい値)、膜厚の最大値max(H)と最小値min(H)との比で表される式(下記の式(1))により算出された値を、吐出された膜の平坦度とする。
上述の平坦度は、値が大きいほど膜厚の不均一さが増し、小さいほど減少するパラメータであり、ここでいう閾値は、許容できる平坦度の最大値のことである。
次に、データ変換部13により、データ読み込み部11で読み込まれたデータD1(d1、d2、d3)を、例えばフォーマット等の、任意の装置で処理できる形へ変換し、この変換されたデータD2(d1、d2、d3)を濡れ性条件生成部15へ出力する(S102)。次に、この変換されたデータD2が濡れ性条件生成部15に入力されると、この変換されたデータD2(d1、d2、d3)をもとに、機能膜の形成における濡れ性条件の候補が生成される(S103)。実際には、濡れ性条件の候補を複数集めてリスト化した、濡れ性条件リストを生成する。
図5は、上述の変換されたデータD2のうち、描画レイアウトd2(描画レイアウト30、図2)及び吐出条件データd1(図3)をもとに、濡れ性条件生成部15において生成された濡れ性条件の候補のリストに係る説明図であり、描画レイアウト30に濡れ性条件の候補のレイアウトを設定した例を示す図(以下、濡れ性レイアウトともいう。)である。また、これを濡れ性レイアウトの基本図40とする。
ここでは、描画レイアウトd2をもとに、基板31の、描画レイアウトd2が示す機能膜の形成予定領域(所望の形状、p−wall)を除く領域であるo−wall(領域1)と、上述の機能膜の形成予定領域p−wallのうち、液滴の吐出により形成されるウエット膜の形成予定領域である領域(p−wall)を除く領域であるn−wall(領域2)と、上述のウエット膜の形成予定領域であるp−wall(領域3)とのそれぞれの領域毎に応じた濡れ性条件を生成する。濡れ性レイアウトは、描画レイアウト30と同様に、サイズXo×Xoの基板31上に、サイズXn×Xnのパターン33を形成するものとする。このとき、ウエット膜の形成予定領域であるp−wall(領域3)の大きさを、Xp×Xpとする。
図6(a)、(b)、(c)は、図5の濡れ性レイアウトの基本図40に沿った、3通りの濡れ性レイアウト(R1、R2、R3)を示す図である。それぞれの濡れ性レイアウト(R1、R2、R3)において、上述のp−wall(領域3)の大きさは可変のパラメータであり、p−wall(領域3)の一辺の大きさは、それぞれXp1(R1)、Xp2(R2)、Xp3(R3)である。このとき、
であるものとする。
次に、図7を用いて、上述の3つの領域(領域1−3)のそれぞれに応じた濡れ性条件リストを生成する例について説明をする。上述のo−wall(領域1)、n−wall(領域2)、p−wall(領域3)において、基板上に液滴を吐出すると仮定したとき、各領域における基板に対する液滴の接触角をθo、θn、θpとした濡れ性条件を設定する。
なお、ここでは変化させることが可能な濡れ性に関するパラメータはθnのみとし、θoとθpは不変のパラメータであるとする。これを満たすためには、たとえば、基板31の各領域(領域1、2、3)において、好適な表面処理を施すことが考えられる。上述の接触角θnを可変のものとすることにより、p−wall(領域3)の大きさを可変とすることができる。
上述したように、n−wall(領域2)における濡れ性条件をθn(n=1,2,3、…)としたとき、本実施形態では、θnを、θn1とθn2とθn3の3種類設定した。図7(a)(b)は、濡れ性条件である接触角θnを、θn1とθn2とθn3の3種類用意した時の濡れ性条件リストの具体例である。これらの接触角θn1、θn2、θn3の値の関係は式(3)に示す。また、既に述べた接触角θoとθpの値の関係は式(4)に示す通りであるものとする。
濡れ性レイアウトがR1、R2、R3(図6(a)、(b)、(c))に示すように3通り存在し、濡れ性条件が図7(a)の3通りであるとすると、図7(b)に示すような9通りの濡れ性条件のリストが生成される。具体的には、領域p−wall(領域3)の一辺の大きさをxp1、xp2、xp3としたとき、接触角θn1、θn2、θn3が設定される。
次に、濡れ性条件選択部17において、濡れ性条件生成部15で生成された複数の濡れ性条件の候補である濡れ性条件リストから、特定の濡れ性条件を選択する(S104)。ここでは、図7に示す9通りの濡れ性条件の候補から、一つの濡れ性条件の候補を選択する。選択する方法は、例えばランダムであるが、一例として、平坦度評価部21において過去に評価された膜厚の均一性の評価結果をもとに、濡れ性条件の候補の中から、所望の形状の機能膜に適した濡れ性条件を優先して選択すると、濡れ性条件の候補を効率的に適用していくことができる。上述の、過去に評価された膜厚の均一性の評価結果は、たとえば、不図示の記憶手段等にデータ化されて収納されており、適宜使用できるものとする。
次に、膜の様態推定部19において、変換されたデータD2の中の吐出条件データd1及び所望の形状のデータ(描画レイアウト)d2と、上述の特定の濡れ性条件をもとに、基板上に形成される機能膜の様態を推定する(S105)。ここでは、上述のデータd1及びd2と特定の濡れ性条件とをもとに、インクジェット方式による機能膜の形成を行った場合の仕上がりの状態の推定を、好適な手段を用いて行う。例えば、流体シミュレーション(コンピュータシミュレーションによる流体解析)による算出で前述の推定を行うとすれば、精度よい算出を望むことができるため、好適である。
また、膜の様態推定部19において、過去に行われた上述の推定の結果のデータから、所望の形状の機能膜に適していると推定されるデータを用いて、上述の推定、ここでは流体シミュレーションによる算出を行うと、膜の様態の算出に係る時間を少なくすることができる。上述の、過去に行われた推定結果のデータは、たとえば、不図示の記憶手段等にデータ化されて収納されており、適宜使用できるものとする。このようにして仕上がりの膜の様態を推定し、その結果得られた膜の様態のデータを、次の平坦度評価部21へ出力する。
次に、平坦度評価部21において、上述の推定された膜の様態のデータが入力され、これをもとに、推定された膜における膜の均一性を評価する(S106)。具体的には、上述の流体シミュレーションにより推定された、仕上がり状態の機能膜の平坦度を算出することにより、上述の評価を行う。平坦度の算出は、ここでは上述の式(1)を用いて行い、推定された膜の膜厚の最大値max(H)と最小値min(H)との比で算出される値であるものとする。
次に、平坦度判定部23により、推定された膜における膜厚の均一性を評価した結果をもとに、推定された膜における平坦度を判定する(S107)。具体的には、式(1)により算出された、推定された膜の平坦度と上述の閾値とを比較する。その結果、推定された膜における平坦度の値が、上述の閾値よりも小さい場合、判定結果はYESとなり、推定された膜の均一性は良好であると判定され、濡れ性条件出力部(データ出力部、25)に、上述の特定の濡れ性条件のデータ(D3)を出力する。
一方、上述の平坦度が閾値よりも大きい場合、判定結果はNOとなり、濡れ性条件生成部15によるS103または濡れ性条件選択部17によるS104へ戻って一連の動作をやり直す。この動作は、平坦度の判定結果がYESとなるまで繰り返すものとする。ここで、S103又はS104のどちらに戻るかの基準は、濡れ性条件選択部13bで選択しうる濡れ性条件の候補が存在するか否かによる。濡れ性条件選択部17で選択しうる濡れ性条件の候補が存在する場合は、濡れ性条件選択部17(S104)に戻り、処理動作をやり直す。上述の濡れ性条件の候補が存在しない場合は、濡れ性条件生成部15(S103)に戻り、再び濡れ性条件の候補を生成するところから動作をやり直すものとする。
次に、図8、図9を用いて、平坦度評価部21における膜の均一性の評価の具体例について説明する。図8は、図6の(a)〜(c)に示す濡れ性レイアウト(R1、R2、R3)のパラメータXp(p−wall(領域3)の一辺の大きさ)3通り(図8(a))と、濡れ性条件の候補のパラメータθn3通り(図8(b))を示す。ここで、上述の3通りの濡れ性レイアウトのパラメータである上述のXp1、Xp2、Xp3は、p−wall(領域2)の一辺の大きさであるXnを基準とした値で表した。また、その際に図8の(a)(b)に示す設定値をもとに生成した、9通りの濡れ性条件の候補からなるリストを、図8の(c)に示す。
本実施形態では、図8の(a)(b)に示す設定値、及び図8の(c)に示す9通りの濡れ性条件の候補からなるリストをもとに、Xp=Xp2、θn=θn3であるとき、膜の様態推定部19で推定(流体シミュレーションにより算出)された膜の膜厚の均一性(ここでは式(1)に示す平坦度)を算出した。このときの閾値は1.8とした。
図9(a)は算出された膜の断面図の切断箇所を説明するための概略的な上面図を図6の基本図に倣って示す図である。また、図9(b)は、図9(a)を、X方向(X−X)において切断したときの断面図である。このときの平坦度を、式(1)を用いて求めたところ、その値は1.756171であり、閾値より小さい値を得ることができた。
次に、比較例として、本実施形態における濡れ性条件リストを生成しない条件下で上述の機能膜の様態の推定(流体シミュレーションによる算出)を同様に行い、同様に推定された膜の膜厚の均一性(上述の平坦度)を算出した。図9の(c)は、推定された膜を図9(b)に倣って示す断面図である。このときの平坦度は2.345145であり、閾値を超えた。したがって、本実施形態の機能膜形成装置1は、膜厚をより均一にするために寄与していると言える。
以上のことから明らかなように、第一の実施の形態の機能膜形成装置1は、機能膜の所望の形状に応じた濡れ性条件を設定する濡れ性条件設定手段10を備えているため、機能膜の様々な形状(パターン)に応じた膜厚の均一性を得ることが可能である。
次に、第一の実施の形態の変形例について説明をする。図10は、濡れ性レイアウトの変形例R4を示す概略的な平面図であり、所望の形状が複雑な曲線を含む図である例を示す。所望の形状を300としたとき、濡れ性条件設定手段10(図1)により、領域1(機能膜の形成予定領域を除く基板上の領域、301)、領域2(液滴の吐出により形成されるウエット膜の形成予定領域である領域を除く領域、302)、領域3(ウエット膜の形成予定領域、303)のそれぞれの領域(1−3)毎に応じた、特定の濡れ性条件を設定する。このとき、本実施形態の機能膜形成装置1の濡れ性条件設定手段10を用いて上述の特定の濡れ性条件に従って機能膜の形成を行うことにより、実際に形成したい形状に対応した濡れ性条件を設定し、所望の形状に応じた膜の均一性を得ることができる。
なお、ウエット膜の形成予定領域303(領域3)は、所望の形状300を縮小した形状で設定されている。実際に液滴を吐出することにより形成されるウエット膜は仕上がり時には広がるため、この広がった形状が所望の形状300となるように、領域3の形状を設定する必要がある。
たとえば、所望の形状300に対し、オフセット量304のオフセット処理を行うことにより、オフセット形状305の領域3を設定することができる。オフセット量304は、経験的に好適であると判断される量に設定する。また、オフセット量304の値を変えることで、図6(a)〜(c)に示す濡れ性レイアウトR1−R3と同様に、領域3の寸法を変更することができる。
次に、第二の実施の形態の機能膜形成装置1aにつき、図11〜図13を用いて説明をする。図11は、第二の実施の形態の機能膜形成装置1aの動作に係る機能ブロック図を兼ねたフロー図である。
第二の実施の形態の機能膜形成装置1aは、閾値を満たす条件を既に見つけていてもよりよい条件を探索することができるという利点がある。または、閾値を満たす条件が見つけられない場合でもこれまで計算した条件の中から最も良かった条件を出力することも可能である。第一の実施の形態の機能膜形成装置1と第二の実施の形態の機能膜形成装置1aとの違いは、データ出力判定部24(S109)、算出された濡れ性条件、及び平坦度のデータ(D4)の有無である。
図11に示す第二の実施の形態の機能膜形成装置1aは、データ出力判定部24(S109)と算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4)があることにより、平坦度判定部23の判定結果がNOの場合でもこれまで算出した値の中で最もよい値を出力することができる。また、平坦度判定部23の判定結果がYESになった場合でもさらによい値を求めて条件を探索することができる。
次に、図11について詳細に説明をする。ここでは、平坦度判定部23にて出力される回数が、予め定められた回数未満の場合には引き続き条件を探索し、予め定められた回数以上の場合にはデータを出力する場合のフローを示したものである。なお、説明は図1に示す第一の実施の形態の機能膜形成装置1の動作と異なる箇所だけについて行うものとし、その他の動作については詳細な説明を省略する。
平坦度判定部23(S107)の出力がYESであり、かつ平坦度判定部23の出力回数の合計が、予め定めたフローを繰り返す回数の上限値未満である場合は、データ出力判定部24(S109)の出力はNOとなり、濡れ性条件生成部15(S103)または濡れ性条件選択部17(S104)にて再度条件を選択し、その後平坦度を算出する。
一方、平坦度判定部23(S107)の出力がYESであり、平坦度判定部23の出力回数の合計が、予め定めたフローを繰り返す回数の上限値以上の場合は、データ出力判定部24(S109)の出力はYESとなり、データ出力部25(S108)にてこれまで計算した条件の中で、平坦度の値が最も良かった濡れ性の条件を出力する。
また、平坦度判定部23(S107)の出力がNOであり、平坦度判定部23の出力回数の合計が、予め定めたフローを繰り返す回数の上限値未満の場合は、データ出力判定部24(S109)の出力はNOとなり、濡れ性条件生成部15(S103)または濡れ性条件選択部17(S104)にて再度条件を選択し、その後平坦度を算出する。
また、平坦度判定部23(S107)の出力がNOであり、平坦度判定部23の出力回数の合計が、予め定めたフローを繰り返す回数の上限値以上の場合は、データ出力判定部24(S109)の出力はYESとなり、データ出力部25(S108)にてこれまで計算した条件の中で、平坦度の値が最も良かった濡れ性の条件を出力する。
図12に、算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4)を示す。図12は、平坦度評価部21(S106)にて算出された平坦度のデータと、そのときの濡れ性条件のデータをリスト化したものである。算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4)は、平坦度が算出される度に追加される。予め定められた回数が3回の場合は、図12(a)のように3つのデータが保存され、予め定められた回数が5回の場合は、図12(b)のように5つのデータが保存される。算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4)は、データ出力部25(S108)の入力として利用される。
図13に、出力される特定の濡れ性条件と平坦度のデータ(D3’)を示す。図13(a)は、予め定められた回数が3回の場合に出力される特定の濡れ性条件と平坦度のデータ(D3’)の具体例である。また、図13(b)は、予め定められた回数が5回の場合に出力される特定の濡れ性条件と平坦度のデータ(D3’)の具体例である。
今、便宜的に閾値(d3)が1.8であるものとする。予め定められた回数が3回の場合、D4は図12(a)であった。この場合、データ出力判定部24(S109)の出力はYESとなる。図12(a)の平坦度はいずれも閾値を満たしていないが、この中で最良の平坦度のデータを、データ出力部25(S108)で
出力することになる。よって、出力されるデータ濡れ性条件と平坦度のデータ(D3’)は図13(a)のようになる。
また、予め定められた回数が5回の場合の場合を考える。図12(b)では、4回目の出力にて平坦度が1.79となっているため、すでに閾値(d3)の1.8を満たす条件がみつかっているが、定められた回数以下のため、データ出力判定部24(S109)の出力はNOとなり、5回目の条件を選択し平坦度を計算することになる。5回目の計算が終了した時点で、最良の平坦度のデータをデータ出力部25(S108)で
出力することになる。よって、出力されるデータ濡れ性条件と平坦度のデータ(D3’)は図13(b)のようになる。
次に、第三の実施の形態の機能膜形成装置につき、図14〜図20を用いて説明をする。図14は、第三の実施の形態の機能膜形成装置1bの動作に係る機能ブロック図を兼ねたフロー図である。第三の実施の形態の機能膜形成装置1bは、過去に算出されたデータを用いることにより効率的に条件を探索することができる。第一の実施の形態の機能膜形成装置1との違いは、過去のデータ(D5)の有無である。
上述したように、第三の実施の形態の機能膜形成装置1bにおいては、過去のデータ(D5)を用いるため、濡れ性条件生成部15(S103)にて生成される濡れ性条件リストと算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)の構成要素も若干異なる。第三の実施の形態の機能膜形成装置1bにおいては、過去のデータ(D5)を用いて無駄な計算を省くこと、よりよい平坦度が算出できそうな条件を優先して選択することで、効率的な条件の探索を行うことが可能となる。
次に、図14の詳細な説明をする。ここでは、濡れ性条件生成部15(S103)で生成した濡れ性条件リストと過去のデータ(D5)に重複する条件がある場合に、重複する条件については計算を行わないという動作、また、濡れ性条件選択部17(S104)で選択される条件は、過去のデータ(D5)から最もよい平坦度を算出できると推定された条件を選択する、という動作のフローについて具体的に説明する。説明は第一の実施の形態の機能膜形成装置1及び第二の実施の形態の機能膜形成装置1aの動作と異なる箇所だけについて行うものとし、その他の動作については詳細な説明を省略する。
今、濡れ性条件生成部15(S103)に入力される変換したデータ(D2)は、図15に示すものであるとする。また、濡れ性条件生成部15(S103)で出力される濡れ性条件リストは図17に示すものであるとする。濡れ性条件選択部17(S104)の入力は、図17の濡れ性条件リスト、及び図16の過去のデータ(D5)に基づいて行う。
濡れ性条件選択部17(S104)で行う処理は、図17の濡れ性条件リストと図16の過去のデータ(D5)とを比較して、選択すべき条件を1つ決定することである。この決定方法は、図17の濡れ性条件リストと図16の過去のデータ(D5)に重複する条件があった場合は、その条件を選択しない事と、過去のデータ(D5)から最も平坦度の値がよくなる条件をできるだけ選ぶ事とが重要である。
上述の方法を用いて各条件を評価したときのイメージ図として表したものが図18(a)である。ここで、○は選択すべき条件、△は選択してもかまわない条件、×は選択すべきではない条件を示している。また、この評価から1つの条件を選択した結果が図18(b)である。その後、平坦度評価部21(S106)にて平坦度を算出し、そのときの濡れ性の条件と平坦度のデータ(D4)をリスト化する。この濡れ性の条件と平坦度のデータ(D4)を過去のデータ(D5)に更新する。この更新したときの過去のデータ(D5)の具体例を示した図が、後述する図20である。このように、濡れ性条件選択部17(S104)にて選択する条件は、過去のデータ(D5)の値を用いることで、平坦度がよりよい値になる条件を選択することができるようになる。
次に、図15〜図20のそれぞれについて、詳細に説明をする。図15は、変換したデータ(D2)の例を示した図である。図15に記載の吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)は、図2ならびに図3と全く同一のものであるとする。ここで、図15の吐出条件(d1)をd1−a、描画レイアウト(d2)をd2−aと表現する。
図16は、過去のデータ(D5)の具体的な例を示した図であり、過去に算出された平坦度と、その時の条件を記録したデータリストである。過去のデータ(D5)の構成要素は、吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)と領域と接触角と平坦度である。吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)は、変換したデータ(D2)から特定されるデータである。
上述の領域と接触角は、濡れ性条件選択部17(S104)で選択された条件から特定されるデータである。平坦度は、平坦度評価部21(S106)で算出された値から特定されるデータである。
図17は、図14のフローにおいて、濡れ性条件生成部15(S103)で生成された濡れ性条件リストの具体的な例を示した図である。図7(b)の濡れ性条件リストの具体例との違いは、吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)と平坦度の列が増えている点である。濡れ性条件リストは、図14のフローにおいて、過去のデータ(D5)を参照したり比較したりする必要がある。よって、濡れ性条件リストは、過去のデータ(D5)の項目とそろえておく必要がある。そのため、図7(b)の濡れ性条件リストの具体例とは異なり、吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)と平坦度の項目が追加されている。
図18は、図14のフローにおいて、濡れ性条件選択部17(S104)にて行う処理について説明した図であり、図18(a)は、図14のフローにおいて、選択すべき条件を濡れ性条件リストの中から選んでいる時のイメージを示した図である。また、図18(b)は、図14のフローにおいて、選択すべき条件を1つ決めたときの具体例を示した図である。
濡れ性条件選択部17(S104)は、濡れ性条件リストの中から1つの条件を選択する部である。ここでは、過去のデータ(D5)を用いて選択すべき条件を1つに絞り込むフローについて説明する。
まず、濡れ性条件リストの条件を3段階で評価する。選択すべき条件には○、どちらでもよい条件には△、選択すべきではない条件には×をつける。この評価には過去のデータ(D5)を用いて行う。今、図17の濡れ性条件リストのNO2と5と8は、図16の過去のデータ(D5)で平坦度を算出済みであるため、選択すべきではない条件と判断される。よって、図18(a)ではNO2と5と8には平坦度の欄に×が記載されている。
続いて、図16の過去のデータ(D5)を見ると、接触角の値が同じ場合、領Xp2の時に最も平坦度の値が良くなっていることが確認できる。よって、領域Xp2の条件を選択すべきであると判断し、図18(a)ではNO4と6の平坦度の欄に○が記載されている。
図18(a)の残りの条件であるNO1と3と7と9は、過去に平坦度を算出したことがないため、選択してもよいが、領域が最も望ましいと推定されたXp2以外の場合であるため、どちらでもよい条件と判断し、平坦度の欄に△が記載されている。よって、ここではNO4かNO6の条件を選択すべきと判断される。図18(b)では、濡れ性条件選択部17(S104)にて特定の条件を選択した例として、NO4を選択したときの例を示した図である。
図19は、図14のフローにおいて、平坦度評価部21(S106)にて算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)を具体的に記した図である。図12の算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4)の具体例との違いは、吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)の列が増えている点である。
図14のフローにおいて、平坦度評価部21(S106)にて算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)は、過去のデータ(D5)へ追加される。
この時、算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)は、過去のデータ(D5)と書式をそろえるために、図12とは異なるが、吐出条件(d1)と描画レイアウト(d2)の列を増やした。
図20は、図14のフローにおいて、算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)が追加され、過去のデータ(D5)が更新された様子の具体例を示した図である。
算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)が更新された図20と、更新される前の図C3を比較すると、確かに図20のNO4に、平坦度評価部21(S106)にて算出された濡れ性条件と平坦度のデータ(D4’)が追加されている様子が確認できる。図14のフローでは、この更新されたデータを用いて濡れ性条件リストの生成や、濡れ性条件の選択を行うこととなる。
以上のことから明らかなように、第一の実施の形態の機能膜形成装置1と同様に、第二の実施の形態の機能膜形成装置1a及び第三の機能膜形成装置1bにおいても、機能膜の様々な形状(パターン)に応じた膜厚の均一性を得ることが可能である。
上述の実施形態はいずれも本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。たとえば、本実施形態においては、濡れ性条件生成部15が2つ以上の濡れ性条件を生成する例を示したが、1つの濡れ性条件を生成するものであってもよい。その場合は、生成された1つの濡れ性条件が、濡れ性条件選択部17によって、そのまま選択される。
また、膜厚の均一性を示す評価指標に式(1)の平坦度を用いたが、他にも推定された膜の膜厚の最大値max(H)及び最小値min(X)を用いて、式(5)に示す膜の均一性を用いた評価指標が考えられる。
均一性は、膜の均一性を表す指標であり、上述の式(1)で算出される平坦度と同様に、その値が大きいほど膜厚の不均一さが増し、小さいほど減少する。
その他、膜厚の均一性を示す評価指標として、推定された理想とする膜(ウエット膜)の体積と、実際に形成された膜の体積との差異の大小を用いることもできる。この場合、理想とする膜の体積と、実際に形成された膜の体積との差異が小さいほど、両者の乖離が少ないということになり、したがって膜の均一性は高いと評価することができる。
1,1a,1b 機能膜形成装置
10 濡れ性条件設定手段
11 データ読み込み部
13 データ変換部
15 濡れ性条件生成部
17 濡れ性条件選択部
19 膜の様態推定部
21 平坦度算出部
23 平坦度判定部
25 データ出力部(濡れ性条件出力部)
30 描画レイアウト(所望の形状)
31 基板
33 パターン
40 濡れ性レイアウトの基本図
D1 入力データ
D2 変換されたデータ
D3,D3’ 特定の濡れ性条件のデータ
D4,D4’ 算出された濡れ性条件と平坦度のデータ
D5 過去のデータ
d1 吐出条件データ
d2 描画レイアウト(所望の形状のデータ)
d3 閾値のデータ
R1,R2,R3,R4 濡れ性レイアウト
特開2008−40119号公報

Claims (8)

  1. 機能膜の所望の形状に応じた濡れ性条件を設定する濡れ性条件設定手段を備え、
    前記濡れ性条件設定手段によって設定された前記濡れ性条件に従って、液滴を基板上に吐出して所望の形状の機能膜を形成する機能膜形成装置であって、
    前記濡れ性条件設定手段は、
    前記液滴を吐出する位置及び量を設定した吐出条件データと、前記機能膜の所望の形状のデータと、前記機能膜の膜厚の不均一さを示す値の許容範囲の境目の値である閾値のデータと、を少なくとも読み込むデータ読み込み部と、
    前記データ読み込み部により読み込まれたデータを変換し、該変換されたデータを出力するデータ変換部と、
    前記変換されたデータをもとに、前記機能膜の形成における濡れ性条件の候補を少なくとも1つ生成する濡れ性条件生成部と、
    前記濡れ性条件の候補の中から特定の濡れ性条件を選択する濡れ性条件選択部と、
    前記変換されたデータの中の前記吐出条件データ及び前記所望の形状のデータと、前記特定の濡れ性条件とをもとに、前記基板上に形成される前記機能膜の様態を推定する膜の様態推定部と、
    前記推定された膜の様態をもとに、当該推定された膜における膜の均一性を評価する平坦度評価部と、
    前記推定された膜における膜厚の均一性を評価した結果をもとに、前記推定された膜における平坦度を判定する平坦度判定部と、
    前記平坦度の値が前記閾値よりも小さい値である場合、推定された膜の均一性は良好であると判定され、前記特定の濡れ性条件のデータを出力する濡れ性条件出力部と、
    を備えることを特徴とする機能膜形成装置。
  2. 前記濡れ性条件生成部は、
    前記変換されたデータのうち、前記所望の形状のデータをもとに、
    前記基板の、前記所望の形状のデータが示す前記機能膜の形成予定領域を除く領域である領域1と、
    前記機能膜の形成予定領域のうち、前記液滴の吐出により形成されるウエット膜の形成予定領域である領域を除く領域である領域2と、
    前記ウエット膜の形成予定領域である領域3と、
    のそれぞれの領域毎に応じた濡れ性条件を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の機能膜形成装置。
  3. 前記濡れ性条件選択部は、
    前記特定の濡れ性条件を選択する際に、
    前記平坦度評価部において過去に評価された前記膜厚の均一性の評価結果をもとに、前記濡れ性条件の候補の中から、前記所望の形状の機能膜に適した濡れ性条件を優先して選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の機能膜形成装置。
  4. 前記膜の様態推定部は、流体シミュレーションにより前記機能膜の形状を算出することで、前記推定を行うことを特徴とする請求項1に記載の機能膜形成装置。
  5. 前記膜の様態推定部は、過去に行われた前記推定の結果のデータから、前記所望の形状の機能膜に適していると推定されるデータを用いて、前記推定を行うことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の機能膜形成装置。
  6. 前記平坦度評価部は、前記膜の様態推定部で推定された前記機能膜の様態において、前記膜厚の最大値と最小値との比を用いて、前記膜の均一性を評価することを特徴とする請求項1に記載の機能膜形成装置。
  7. 前記平坦度判定部は、前記変換されたデータの中の前記閾値のデータを用いて、前記膜厚の平坦度を判定することを特徴とする請求項1に記載の機能膜形成装置。
  8. 前記平坦度判定部は、前記閾値を、前記平坦度がより高くなると思われる値に変更可能であることを特徴とする請求項7に記載の機能膜形成装置。
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