JP2014170859A - 磁気異方性磁石およびその製造方法 - Google Patents

磁気異方性磁石およびその製造方法 Download PDF

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義行 中澤
Ryutaro Kato
龍太郎 加藤
Kentaro Inoue
健太郎 井上
Haruhiko Shimizu
治彦 清水
Hiroyuki Yasuda
弘行 安田
Joji Nagase
丈嗣 永瀬
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Abstract

【課題】微細結晶粒を保ちつつ配向性を高めることにより、優れた磁気特性を有する磁気異方性磁石を提供する。
【解決手段】高温域から急冷することで製造されたRE−Fe−Bを主体とする磁石材料粉末(REは希土類元素)を成形する成形工程と、前記成形工程で得られた成形体を600℃未満の温度で塑性加工する一次塑性加工工程と、前記一次塑性加工工程で得られた加工体を600℃以上の温度で塑性加工する二次塑性加工工程とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気異方性磁石およびその製造方法に係り、特に、熱間塑性加工で製造し高配向とする技術に関する。
磁気異方性磁石としては、RE−Fe−B系合金(REは希土類元素)の粉末を成形しながら磁界をかけて結晶配向し、次いで焼結したものが知られている。REとしてはネオジムが主流であり、これにディスプロシウムを加えることで保磁力を高めている。
しかしながら、ディスプロシウムは極めて希少で高価なため、原料の安定供給とコスト面からディスプロシウムを用いないで済む代替技術が要望されていた。そこで、特許文献1では、RE−Fe−B系合金の溶湯を急冷して薄帯を形成し、この薄帯を粉砕して得た粉末を成形するとともに、得られた成形体に熱間塑性加工を施すことが提案されている。この技術によれば、急冷によって生じた極めて微細な結晶粒を配向させるため、ディスプロシウムを加えなくても保磁力を確保することができる。
特開2011−42837号公報
熱間塑性加工法は、結晶回転および結晶異方性を利用して結晶配向させる技術であり、600〜800℃程度の温度で熱間塑性加工を施すことにより結晶配向する。一方、熱間塑性加工磁石の原料粉末は、一般に、メルトスピニング法やアトマイズ法などの液体急冷法や、HDDR(Hydrogenation Decomposition Desorption Recombination)法などにより製造される。このため、原料粉末は、微細結晶粒と粗大な結晶粒とが混在した組織を呈する。結晶粒が粗大になりすぎてしまうと、隣り合う結晶粒が阻害となり結晶回転が困難になる。このため、微細な結晶粒は熱間塑性加工により配向するが、粗大な結晶粒は配向しないという状態となり、所望の配向度が得られないという問題があった。
したがって、本発明は、微細結晶粒を保ちつつ配向性を高めることにより、優れた磁気特性を有する磁気異方性磁石およびその製造方法を提供することを目的としている。
図1に示すように、粉末を成形後、熱間塑性加工前の結晶組織は、配向性が等方的であるとともに、結晶粒の大きさにはばらつきが存在する。特に粉末界面部には原料粉組織に由来した結晶の粗大化が生じ易い。このため、熱間塑性加工により結晶粒に回転トルクが加わっても、粗大な結晶粒は隣り合う結晶粒により回転が阻害され、等方性のまま残存してしまう場合が多い。
そこで、本発明者等は、先ず粗大な結晶粒を回転配向させることに思い至った。従来においては、RE−Fe−B系合金の変形には粒界相の液相化が重要とされ、粒界相の融点以上(600〜800℃程度)にて変形が促進されるため、それ以下の温度では変形できず破損してしまうと考えられてきた。しかしながら、本発明者等の検討によれば、600℃未満の温度で熱間塑性加工を行うと、ほとんど結晶成長させずに粉末界面部等に存在する粗大な結晶粒が回転して配向することが判明した。そして、そのような熱間塑性加工の後で、600℃以上の温度で熱間塑性加工を行うことにより、図1に示すように、残りの結晶粒も回転して配向することも判明した。
本発明の磁気異方性磁石の製造方法は、上記知見に基づいてなされたもので、高温域から急冷することで製造されたRE−Fe−Bを主体とする磁石材料粉末(REは希土類元素)を成形する成形工程と、 成形工程で得られた成形体を600℃未満の温度で塑性加工する一次塑性加工工程と、 一次塑性加工工程で得られた加工体を600℃以上の温度で塑性加工する二次塑性加工工程とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、高温域から急冷することで製造されたRE−Fe−Bを主体とする磁石材料粉末(REは希土類元素)を成形したものを塑性加工することにより磁気異方性が備わった磁気異方性磁石であって、前記磁石材料粉末界面に存在し他の領域よりも大きい結晶粒を持つ粗大結晶領域の結晶が扁平状となっており、それぞれの結晶の磁化容易軸が略一方向に揃っていることを特徴とする。
本発明によれば、結晶粒が微細でかつ結晶粒の配向度が高く、よって、保磁力や残留磁束密度等の磁気特性を向上させることができる等の効果が得られる。
本発明における一次塑性加工の作用を説明するための図である。 本発明の実施形態における磁気異方性磁石の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施例における保磁力と残留磁束密度との関係を示すグラフである。 本発明の実施例における一次塑性加工温度と磁気特性との関係を示すグラフである。 本発明の実施例における一次塑性加工時の圧下率と磁気特性との関係を示すグラフである。 実施例と比較例の組織を示すSEM像である。 実施例4のEBSD測定結果を示す図である。 比較例1のEBSD測定結果を示す図である
1.粉末成形工程
図2は実施形態の磁気異方性磁石の製造方法を示す図であり、(A)は溶湯抽出法により合金の帯を製造する装置を示す。内部に冷却水が流通する回転ロール1の表面に、ノズル2から溶湯をガスとともに噴射し、瞬時に冷却固化して帯3を製造する。この急冷により、帯3の結晶粒径は数十nmとなる。次いで、帯3を粉砕して粉末4とする。合金はRE−Fe−Bを主体とする合金(REは希土類元素)である。
2.緻密化工程
次に,粉末4をダイ5、下パンチ6、および上パンチ7で形成されるキャビティに充填し、下パンチ6および上パンチ7で粉末4を圧縮して成形体8とする。圧縮は500〜800℃の温度で行い、気孔率がゼロ近くになるように緻密化する。この場合において、粉末を冷間で成形し、この冷間成形体を上記の温度まで加熱して熱間成形してもよい。
3.一次塑性加工工程
成形体8を下型9および上型10で圧縮する一次塑性加工を行う。一次塑性加工は成形体8を600℃未満の温度に加熱して行う。この温度範囲で塑性加工を行うことにより、結晶粒の成長(粗大化)を抑制することができる。成形体8の加熱温度は500℃以下が望ましい。ただし、一次塑性加工の際の成形体8の温度が350℃未満であると、加工の際の圧力で成形体8が破損し易くなる。この一次塑性加工により、粉末界面部等に存在する粗大かつ扁平な結晶粒が回転して配向する。具体的には、REFe14B相のC軸が圧縮軸に平行になるように配向する。この一次塑性加工工程における圧下率は10%以上が好ましく、より好ましくは20%以上がよい。なお、圧下率は、(1−塑性加工後高さ/塑性加工前高さ)×100%で定義される。
4.二次塑性加工工程
成形体8を600℃以上の温度に加熱し、下型9および上型10で圧縮する二次塑性加工を行い、磁気異方性磁石11を作製する。この二次塑性加工により、残りの微細な結晶粒も回転しREFe14B相のC軸が圧縮軸に平行になるように配向する。この二次塑性加工の結果により磁気配向度を0.9以上とする。
なお、上記の一次塑性加工工程および二次塑性加工工程が含まれていれば、更に複数の熱間塑性加工工程が加わってもよい。また、一次塑性加工工程から二次塑性加工工程まで無段階に温度および熱間塑性加工条件を変化させてもよい。
溶湯抽出法により製造した合金(NdPrDyFe75Co5.5Ga0.5)の帯から粉末径が200μm程度の粉末を製造し、この粉末をホットプレス装置にて気孔率がゼロ近くになるまで熱間成形し、成形体を作製した。この成形体に対して表1に示す条件で一軸方向に一次塑性加工と二次塑性加工とを施し、磁気異方性磁石を作製した。この磁気異方性磁石に対して、超電導式振動試料型磁力計(株式会社理研電子製、VSM−5T)を用いて磁気特性を評価した。磁気特性の測定結果を表1に併記する。
Figure 2014170859
図3に作製した磁気異方性磁石の保磁力と残留磁束密度との関係を示す。図3に示すように、単一の熱間塑性加工工程で作製した比較例1,2に対して、一次塑性加工工程と二次加工工程とを行った本発明の実施例の方が格段に磁気特性が向上していることが判る。
図4に磁気異方性磁石の一次塑性加工温度と磁気特性(残留磁束密度と保磁力の積)の関係を示す。図4において破線は単一の熱間塑性加工工程で作製した比較例1の磁気特性であり、一次塑性加工工程と二次加工工程とを行った本発明の実施例の方が格段に磁気特性が向上していることが判る。また、一次塑性加工温度は500℃以下で磁気特性の向上効果が大きいことが判る。
図5に磁気異方性磁石の一次塑性加工工程での圧下率と磁気特性(残留磁束密度と保磁力の積)の関係を示す。図5において破線は単一の熱間塑性加工工程で作製した比較例1の磁気特性であり、一次塑性加工工程と二次加工工程とを行った本発明の実施例の方が格段に磁気特性が向上していることが判る。また、一次塑性加工時の圧下率が20%以上の場合に磁気特性の向上効果が大きいことが判る。
図6は磁気異方性磁石の粉末界面近傍の組織の破面を示すSEM像である。単一の熱間塑性加工工程で作製した比較例1では、粉末界面部において板状化していない粗大結晶粒が残存している。これに対して、一次塑性加工工程と二次加工工程とを行った本発明の実施例4では、粉末界面部の粗大結晶領域において結晶粒が板状化(扁平化)している。しかも、板状化した結晶粒は、短径方向(c軸方向)が写真の上下方向に揃っている。これは、一次塑性加工工程により粗大結晶粒のc軸方向が揃えられるとともに押し潰されたために板状化したものである。この場合、c軸が磁化容易軸であり、図6から本発明の磁気異方性磁石では磁気配向度が高いことが判る。
図7および図8に実施例4と比較例1のEBSD測定結果を示す。これらの図のうち(B)では、朱色の部分が異方性、他の色の部分が等方性を示す。これらの図から、本発明の実施例4では、比較例1と比べて朱色部分の割合が多く、配向性が大きく改善されていることが判る。また、図7および図8において(C)は、所定の方位を向く結晶の量を示すもので、実施例4では(001)に集中しているのに対して、比較例1では(110)にも集中が見られる。
本発明は、モータなどに用いる永久磁石に利用可能である。
1 回転ロール
2 ノズル
3 帯
4 粉末
5 ダイ
6 下パンチ
7 上パンチ
8 成形体
9 下型
10 上型
11 磁気異方性磁石

Claims (2)

  1. 高温域から急冷することで製造されたRE−Fe−Bを主体とする磁石材料粉末(REは希土類元素)を成形したものを塑性加工することにより磁気異方性が備わった磁気異方性磁石であって、前記磁石材料粉末界面に存在し他の領域よりも大きい結晶粒を持つ粗大結晶領域の結晶が扁平状となっており、それぞれの結晶の磁化容易軸が略一方向に揃っていることを特徴とする磁気異方性磁石。
  2. 磁気異方性磁石の製造方法であって、高温域から急冷することで製造されたRE−Fe−Bを主体とする磁石材料粉末(REは希土類元素)を成形する成形工程と、前記成形工程で得られた成形体を600℃未満の温度で塑性加工する一次塑性加工工程と、前記一次塑性加工工程で得られた加工体を600℃以上の温度で塑性加工する二次塑性加工工程とを備えたことを特徴とする磁気異方性磁石の製造方法。
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JP2020520414A (ja) * 2017-05-19 2020-07-09 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 熱間加工磁石、および前記熱間加工磁石の製造方法

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