JP2014170200A - フォトマスクの多重描画方法及びこれを用いて製造されたフォトマスク - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ描画装置を用いてフォトマスクブランクス上に形成されたフォトレジスト膜のパターンの解像度を向上させることができるフォトマスクの多重描画方法を提供する。
【解決手段】1回で描画する従来の描画時よりも小さい出力でフォトマスクブランクス上のフォトレジスト膜に同一の描画パターンを複数回描画するフォトマスクの多重描画方法であって、各回の描画間隔を前記フォトレジスト膜が光化学反応により脱色する時間よりも長い時間に設定して描画する。このようにすると、フォトレジスト膜を光化学反応により脱色させてレーザ光のエネルギーをより効率よくフォトレジスト膜に付与し、現像したフォトレジスト膜のパターンの縁部をより急峻に形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスクのパターン形成技術に関する。
近時、フォトマスクの描画パターンを一回の露光で行う従来の描画方法に対して、同一パターンを複数回重ねて描画を行うことによってより一層解像性を高める描画方法(以下、本明細書では「多重描画方法」という。)が知られている。例えば、電子ビーム露光装置を用いる例では、電子ビームをデフォーカス状態にしつつ解像度以下の部分が重なりを有するようにしながら露光することで斜線精度を向上させる(特許文献1)。
特開平8−55771号公報
電子工業界向けにパターン形成用途として紫外線感光用ポジ型フォトレジストが広く用いられるが、従来の描画方法の露光方式では、露光されたフォトレジスト膜が光化学反応により脱色して透明化する。そのフォトレジスト膜が脱色するまでの時間は数ナノ秒〜数マイクロ秒程度であるため、フォトレジスト膜は露光中に概ね脱色しており、フォトレジスト膜のパターンの解像度がその脱色でより向上していた。
しかしながら、従来のレーザ描画装置を用いた場合では、高速描画の利点を活かすため、フォトレジスト膜の描画時の脱色については描画効率上ほとんど考慮されていなかった。具体的には、フォトレジスト膜にビームを照射する時間が1つの描画グリッドに対して例えば17〜36[ps]程度と非常に短いため、フォトレジスト膜がが光化学反応によって脱色が進行する前にフォトレジスト膜へのビーム照射が終了していた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、レーザ描画装置を用いてフォトレジスト膜のパターンの解像度を向上させることができる新規な多重描画方法を提供することを目的とする。
本発明に係るフォトマスクの多重描画方法は、レーザ描画装置を用いて1回で描画する従来の描画方法よりも小さい出力でフォトマスクブランクス上のフォトレジスト膜に同一の描画パターンを複数回描画するフォトマスクの多重描画方法であって、各回の描画間隔を前記フォトレジスト膜が光化学反応により脱色する時間よりも長い時間に設定して描画することを特徴とする。
このように光化学反応を考慮して描画間隔を設定すると、最初の露光光照射時から次の露光光照射時までの間に光化学反応が進行して脱色がより深部まで進むため、照射エネルギーや照射回数が同じでも、より効率のよい露光ができる。その結果、現像後に得られるフォトレジスト膜のパターンは縁部が急峻に形成され、全体として解像度を向上させることができる。
上記フォトマスクの多重描画方法において、前記フォトレジスト膜の膜厚の範囲でレーザ光のフォーカス位置を描画毎にずらしながら描画してもよい。上述のように光化学反応は深部に向かって徐々に進行するため、これに合わせてレーザ光のフォーカス位置も、照射回数を重ねるごとに深部へと移動させていくことで、さらに高い解像性が得られる。
上記フォトマスクの多重描画方法において、光学素子などによりレーザ光の偏光方向を描画毎に異ならせて描画してもよい。このようにすると、レーザ光のフォーカス位置の偏光方向によるパターンのばらつきが平均化され、しかも現像後のフォトレジスト膜のパターンの縁部をより急峻に形成でき、そのフォトレジスト膜のパターンの解像度を向上させることができる。
上記フォトマスクの多重描画方法において、前記レーザ描画装置は、ラスター走査方式であるとともにスウィープ機構を備え、レーザ光のスウィープによる1ストライプの描画をn回繰り返すようにしてもよい。また、レーザ光による全面描画をn回繰り返すようにしてもよい。
以上のようなフォトマスクの多重描画方法により高解像度のパターンを形成し、これによってフォトマスクを製造すれば、従来よりもパターンの縁部が急峻でより微細なパターンを形成することができる。
本発明に係るフォトマスクの多重描画方法によれば、縁部が急峻なフォトレジスト膜のパターンを形成でき、そのフォトレジスト膜のパターンの解像度を向上させることができる。
第1の実施形態の多重描画方法を説明する図であり、(a)は1回目の描画を示す断面図であり、(b)は2回目の描画を示す断面図であり、(c)は3回目の描画を示す断面図であり、(d)は現像後のフォトレジスト膜のパターンを示す図である 従来の1回で描画する描画方法を示す図であり、(a)は描画を示す断面図であり、(b)は現像後のフォトレジスト膜のパターンを示す図である 第2の実施形態の多重描画方法を説明する図であり、(a)は1回目の描画を示す断面図であり、(b)は2回目の描画を示す断面図であり、(c)は3回目の描画を示す断面図である 第3の実施形態の多重描画方法を説明する図であり、(a)は1回目の描画をレーザ光の照射方向から見た平面図であり、(b)は2回目の描画をレーザ光の照射方向から見た平面図であり、(c)は3回目の描画をレーザ光の照射方向から見た平面図である 1回描画により得られたフォトレジスト膜のパターンを上方から見た写真である 5回描画により得られたフォトレジスト膜のパターン上方から見た写真である フォトレジスト膜のパターンの断面を示す概念図であり、(a)は図5に示すA−A断面を示す図であり、(b)は図6に示すB−B断面を示す図である
以下、本実施形態について図面を参照して詳述する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、レーザ描画装置を用いてポジ型フォトレジスト膜に同一の描画パターンを3回描画する方法について説明する。図1は、第1の実施形態の多重描画方法を説明する図であり、図1(a)は1回目の描画を示す断面図であり、図1(b)は2回目の描画を示す断面図であり、図1(c)は3回目の描画を示す断面図であり、図1(d)は現像後のフォトレジスト膜のパターンを示す断面図である。なお、第1の実施形態の多重描画方法では各描画時のレーザ光のフォーカス位置及びレーザ光の偏光方向は一定であり、また、その他の条件も特に言及しない限り一定である。
まず透明基板上に遮光膜が成膜されたフォトマスクブランクス1の上に、フォトレジスト膜2を形成する。次に、図1(a)に示すように、レーザ光L1をフォトレジスト膜2に照射して1回目の描画を行う。このとき、レーザ光L1は描画パターンをレーザ光のビーム径に対応する最小単位に分割した領域(描画グリッド)に照射される。
レーザ光L1の出力は、レーザ描画装置を用いて1回で描画する従来の出力L0の1/3とする。レーザ光L1のエネルギーは、図1(a)に示すように、ガウス分布G1を持つ。その各位置におけるエネルギーの大きさは後述する1回で描画する場合(図2(a)参照)よりも小さくなる。
n回描画する場合では、各回のレーザ光L1の出力は、それぞれ上記1回で描画する従来の描画時の(レーザ光L0の)出力の1/n程度とする。
レーザ光L1によりエネルギーがフォトレジスト膜2に付与されると、光化学反応により現像液に対して溶解性が増した感光領域P1が形成される。また、感光領域P1ではフォトレジスト膜2が光化学反応により時間と共に脱色し、透明化していく。このフォトレジスト膜2が脱色するまでの時間は数ナノ秒〜数マイクロ秒程度である。感光領域P1のフォトレジスト膜2が脱色されると次回描画時に感光領域P1及びその周囲のフォトレジスト膜2にレーザ光のエネルギーを効率よく付与することができる。
次に、1回目の描画後2回目の描画までの描画間隔として少なくとも感光領域P1のフォトレジスト膜2が脱色する数ナノ秒〜数マイクロ秒程度よりも長い時間をあける。その後、図1(b)に示すように、2回目の描画としてレーザ光L1をフォトレジスト膜2に照射する。これにより、現像液に対して溶解性が増した感光領域P2が形成される。
次に、2回目の描画後3回目の描画までの描画間隔についても同様に少なくとも感光領域P2のフォトレジスト膜2が脱色する数ナノ秒〜数マイクロ秒程度よりも長い時間をあける。その後、図1(c)に示すように、3回目の描画としてレーザ光L1をフォトレジスト膜2に照射する。これにより、現像液に対して溶解性が増した感光領域P3が形成される。
その後感光領域P3を現像液に溶解させて除去すると、図1(d)に示すように、フォトレジスト膜2の縁部が急峻なパターンが得られる。
その後、図1(d)に示すフォトレジスト膜2のパターンをエッチングマスクとしてフォトマスクブランクス11の遮光膜をエッチングし、フォトレジスト膜2を除去することで、遮光膜のパターンの線幅がより小さい高精度なフォトマスクを得ることができる。
第1の実施形態の多重描画方法は、各回の描画間隔をフォトレジスト膜2が光化学反応により脱色する数ナノ秒〜数マイクロ秒程度よりも長い時間に設定されているため、各回の描画においてフォトレジスト膜2が光化学反応により多く脱色し、次回描画時にフォトレジスト膜2にレーザ光のエネルギーを効率よく付与して感光領域を形成することができる。そのため、この多重描画を実施後現像すると急峻な縁部を有するフォトレジスト膜2のパターンを得ることができる。このフォトレジスト膜2のパターンをエッチングマスクとしてフォトマスクブランクス11の遮光膜をエッチングし、フォトレジスト膜2を除去することで、遮光膜のパターンの線幅がより小さい高精度なフォトマスクを得ることができる。
(比較例)
図2は、従来の1回で描画する描画方法を示す図であり、図2(a)は描画を示す断面図であり、図2(b)は現像後のフォトレジスト膜のパターンを示す図である。図2(a)に示すように、図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L0をフォトマスクブランクス11上に形成されたフォトレジスト膜12に照射する。
図2(a)に示すように、レーザ光L0のエネルギーはガウス分布Gを持っており、その中央部分のエネルギーが最も高く、その外周部のエネルギーは低くなっている。なお、ガウス分布Gに示す矢印の方向はその位置におけるエネルギーが付与される方向を示し、その矢印の大きさはその位置におけるエネルギーの大きさをそれぞれ示している。以下、ガウス分布を示すグラフには同じような意味で矢印を示している。
レーザ光L0のエネルギーをフォトレジスト膜12に付与することで、エネルギーが付与されたフォトレジスト膜12は光化学反応を生じ、感光された領域(以下、「感光領域」という。)Pが形成される。感光領域Pは、レーザ光L0によりフォトレジスト膜12に付与されたエネルギーがフォトレジスト膜12のエネルギー強度よりも大きくなった部分であり、現像液に対して溶解性が増した領域である。その後感光領域Pを現像液に溶解させて除去すると、図2(b)に示すように、フォトレジスト膜12のパターンが得られる。このような1回で描画する描画方法でフォトレジスト膜12にパターンを形成すると、角度Rの緩やかな縁部が形成される。但し、図2(a)では理解のために感光領域Pを模式的に表現しているが、感光の程度は“0”か“1”かというデジタル的なものではなく、実際にはある程度階調を持ったものとなる。
(実施例)
上記第1の実施形態の多重描画方法において、描画回数を5回とし、レーザ光のビーム径を0.25[μm]としてフォトレジスト膜のパターンを形成後マスクブランク上の遮光膜にパターンを形成したところ、線幅0.5[μm]のラインアンドスペースを均一に形成することができた。また、同様の条件において描画間隔をフォトレジスト膜が光化学反応により脱色する時間よりも短い時間にすると、形成されたラインアンドスペースに不均一な部分ができた。また、同じレーザ光のビーム径で上記従来の1回で描画する描画方法では、形成されたラインアンドスペースの線幅は1.25[μm]程度であった。このことから、第1の実施形態の多重描画方法において描画回数を5回としてパターンを形成すると、各回の描画においてフォトレジスト膜を脱色させてから描画することでフォトレジスト膜全体でパターンを均一に形成することができ、そのフォトレジスト膜のパターンをエッチングマスクとして遮光膜をエッチングすることで不均一なパターンの形成を抑えられることが分かる。また、各回の描画においてフォトレジスト膜を段階的に脱色させることでフォトレジスト膜のパターンの縁部を急峻に形成でき、1回で描画するよりもフォトレジスト膜のパターンの解像度を大幅に向上させることができる。
図5は、比較例として1回描画により得られたフォトレジスト膜のパターン(写真)を示しており、図6は、5回描画により得られたフォトレジスト膜のパターン(写真)を示している。明暗はパターンの凸凹に対応する。すなわち、明るい部分は頂上部分(凸部)42a、52aを、暗い部分は谷の部分(凹部)42b、52bにそれぞれ対応する。
図6に示すフォトマスク(5回描画)の形成に際しては、1回描画で用いられるレーザ光のエネルギーの1/5のエネルギーで描画領域の全面を走査して描画する「全面描画」を5回繰り返した。
1回の全面描画に必要な時間及び描画間隔が同じである場合、5回描画を完了するには1回描画の5倍以上の時間が必要である。
なお、ラスター描画方式では、スウィープを連続することで1ストライプを形成しているため、1ストライプをn回繰り返すことで形成してもよい。その場合、時間間隔を例えば5〜20秒程度に設定すればよい。ここで、スウィープとは、レーザ光の出射位置を一定周期で繰り返し変化させることをいう。レーザ光の出射する位置を1周期移動させて1ストライプを描画する。
上記第1の実施形態の多重描画方法では、描画間隔としてフォトレジスト膜2が光化学反応により脱色するまでの数ナノ秒〜数マイクロ秒程度よりも長い時間をあけて、次回の描画開始時には再度同じ描画領域の開始位置に戻って同一のパターンを描画する。この際、1回の描画の開始から終了までの所要時間、或いは上記ラスター描画方式では1ストライプの描画の開始から終了までの所要時間は、最低でも1秒以上である。また、この所要時間は、レーザ描画装置の動作スピード、フォトマスクの大きさや温度等の要因により変動する。大型フォトマスクの場合、1ストライプの描画間隔は数秒程度となる。
図7は、フォトレジスト膜のパターンの写真からそのパターンの断面を示す概念図であり、図7(a)は図5に示すA−A断面を示す図であり、図7(b)は図6に示すB−B断面を示す図である。
図5〜図7(b)に示すように、5回描画により形成されたフォトレジスト膜のパターンは、1回描画により形成されたフォトレジスト膜のパターンよりも全体的にパターンが均一になっていることと、ラインアンドスペースの縁部が急峻に形成されていることがわかる。そして、このフォトレジスト膜のパターンを形成した後、パターンが形成されたフォトレジスト膜をエッチングマスクとして(図示しない)遮光膜をエッチングして除去し、その後フォトレジスト膜を除去してフォトマスクが完成する。このとき、図7(a)及び図7(b)に示すように、5回描画により得られる遮光膜のパターンの線幅W2は1回描画により得られる遮光膜のパターンの線幅W1よりも小さい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した多重描画方法において、レーザ光のフォーカス位置をフォトレジスト膜の膜厚の範囲で深部方向にずらしていく実施態様について説明する。第2の実施形態の多重描画方法では各描画時のレーザ光の偏光方向は一定であり、また、その他の条件も特に言及しない限り一定である。
図3は、第2の実施形態の多重描画方法を説明する図であり、図3(a)は1回目の描画を示す断面図であり、図3(b)は2回目の描画を示す断面図であり、図3(c)は3回目の描画を示す断面図である。
第2の実施形態の多重描画方法では、まず予めフォトレジスト膜22が形成されたフォトマスクブランクス21を準備する。次に、図3(a)に示すように、1回目の描画として図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L21をフォトレジスト膜22に照射する。このとき、レーザ光L21のフォーカス位置F1はフォトレジスト膜22の表面に設定されている。次に、図3(b)に示すように、2回目の描画として図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L22をフォトレジスト膜22に照射する。このとき、レーザ光L22のフォーカス位置F2はフォトレジスト膜22の膜厚の中間の位置に設定されている。このフォーカス位置F2はフォトレジスト膜22の膜厚の範囲内であれば任意に設定してもよい。次に、図3(c)に示すように、3回目の描画として図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L23をフォトレジスト膜22に照射する。このとき、レーザ光L23のフォーカス位置F3はフォトレジスト膜22の裏面に設定されている。このように各回の描画時にレーザ光のフォーカス位置をそれぞれずらすようにすると、デフォーカス効果によるパターンの劣化の度合いをフォトレジスト膜22の膜厚中で平均化することができ、これによって現像後のフォトレジストのパターンはより矩形性が増しフォトレジストパターンの解像性を向上させることができる。
第2の実施形態の多重描画方法は、1回目のレーザ光L21に対してフォーカス位置F1をフォトレジスト膜22の表面とし、2回目のレーザ光L22に対してフォーカス位置F2をフォトレジスト膜22の膜厚の中間の位置とし、3回目のレーザ光L23に対してフォーカス位置F3をフォトレジスト膜2の裏面としているため、デフォーカス効果によるパターンの劣化の度合いがフォトレジスト膜22の膜厚中で平均化することができる。これにより、フォトレジスト膜22のパターンではより急峻な縁部を形成することができる。このフォトレジスト膜22のパターンを用いることでフォトマスクブランク21に形成するパターンはより解像度を向上させることができる。
上記第2の実施形態の多重描画方法において、各回のレーザ光のフォーカス位置を、フォトレジスト膜22の裏面、中間、表面の順に、或いは、その他の順に変更してもよい。描画回数は3回に限定されず、その描画の順番を任意に変更してもよい。レーザ光のフォーカス位置をフォトレジスト膜22の表面又は裏面に設定していなくてもよい。レーザ光のフォーカス位置は重複していてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の多重描画方法では、上記第1の実施形態の多重描画方法において、各回の描画時のレーザ光に対してそれぞれ異なった偏光方向を設定する実施態様について説明する。なお、第3の実施形態の多重描画方法では各描画時のレーザ光のその他の条件は特に言及しない限り一定である。
レーザ光は振動しながら照射方向に進行する。この振動の方向が偏る現象を偏光という。このレーザ光の進行方向に対する垂直面には、電子が移動する電場及び磁場が生じており、この電子の移動を示す電場ベクトルのX成分とY成分の位相差により、レーザ光は主に直線偏光、円偏光又は楕円偏光に大きく分類される。レーザ光の偏光方向とは、レーザ光の進行方向に対する垂直面におけるレーザ光の振動方向をいい、レーザ光の通過時に生じるその垂直面での電子の運動方向である。以下、各回の描画時のレーザ光が直線偏光であるものとして説明する。
図4は、第3の実施形態の多重描画方法を説明する図であり、図4(a)は1回目の描画をレーザ光の照射方向から見た平面図であり、図4(b)は2回目の描画をレーザ光の照射方向から見た平面図であり、図4(c)は3回目の描画をレーザ光の照射方向から見た平面図である。
第3の実施形態の多重描画方法は、まず予めフォトレジスト膜32が形成されたフォトマスクブランクスを準備する。次に、図4(a)に示すように、1回目の描画として図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L31をフォトレジスト膜32に照射する。このとき、レーザ光L31のフォーカス位置の偏光方向P1は上下の方向に設定されている。ここで、レーザ光のフォーカス位置の偏光方向とは、レーザ光の進行方向に対するフォーカス位置の垂直面におけるレーザ光の振動方向をいう。次に、図4(b)に示すように、2回目の描画として図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L32をフォトレジスト膜32に照射する。このとき、レーザ光L32のフォーカス位置の偏光方向P2は左下と右上の斜め方向に設定されている。次に、図3(c)に示すように、3回目の描画として図示しないレーザ描画装置のレーザ光出射部からレーザ光L33をフォトレジスト膜32に照射する。このとき、レーザ光L33のフォーカス位置の偏光方向P3は左右の方向に設定されている。このように各回の描画時にレーザ光のフォーカス位置の偏光方向をそれぞれずらすようにすると、レーザ光のフォーカス位置の偏光方向によるフォトレジスト膜32のパターンのばらつきを平均化することができる。
直線偏光であるレーザ光の偏光方向を任意の方向に設定する手段としては、λ/2波長板(半波長板)をレーザ光の光路上のいずれかの位置に置き、λ/2波長板を一定の角度だけ回転させることで実現できる。例えば、λ/2波長板の光学軸をレーザ光の偏光方向に対して−60度、0度、60度に設定すれば、出射されるレーザ光の偏光方向はそれぞれ−120度、0度、120度となる。
第3の実施形態の多重描画方法は、1回目のレーザ光L31に対してフォーカス位置の偏光方向P1は上下の方向とし、2回目のレーザ光L32に対してフォーカス位置の偏光方向P2は左下と右上の斜め方向とし、3回目のレーザ光L33に対してフォーカス位置の偏光方向P3は左右の方向としているため、レーザ光のフォーカス位置の偏光方向によるフォトレジスト膜32に形成されるパターンのばらつきを平均化することができる。これにより、フォトレジスト膜32のパターンではより急峻な縁部を形成することができる。このフォトレジスト膜32のパターンを用いることでフォトマスクブランクに形成するパターンはより解像度を向上させることができる。
1、11、21 マスクブランクス
2、12、22 フォトレジスト
G1、G2 ガウス分布
L1 レーザ光
L21、L22、L23 レーザ光
P1、P2、P3 感光領域
F1、F2、F3 フォーカス位置
D1、D2、D3 レーザ光のフォーカス位置の偏光方向

Claims (5)

  1. レーザ描画装置を用いて1回で描画する従来の描画時よりも小さい出力でフォトマスクブランクス上のフォトレジスト膜に同一の描画パターンを複数回描画するフォトマスクの多重描画方法であって、
    各回の描画間隔を前記フォトレジスト膜が光化学反応により脱色する時間よりも長い時間に設定して描画することを特徴とするフォトマスクの多重描画方法。
  2. 前記フォトレジスト膜の膜厚の範囲でレーザ光のフォーカス位置を描画毎にずらしながら描画することを特徴とする請求項1記載のフォトマスクの多重描画方法。
  3. レーザ光の偏光方向を描画毎にずらしながら描画することを特徴する請求項1又は請求項2に記載のフォトマスクの多重描画方法。
  4. 前記レーザ描画装置は、ラスター走査方式であるとともにスウィープ機構を備え、
    レーザ光のスウィープによる1ストライプの描画をn回繰り返すことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフォトマスクの多重描画方法。
  5. 請求項1乃至4記載のフォトマスクの多重描画方法を用いて形成されたフォトマスク。
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