JP2014169825A - 高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法および装置 - Google Patents

高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大幅なコスト上昇を招くことなく、高炉の吹き抜け発生時の高炉ガスの発熱量の急激な増大に起因して、設備のトリップが発生してしまうことを、確実かつ安定して防止することができる、高炉ガス発電における高炉吹き抜け時の発電用燃料制御方法、およびそれに使用される装置を提供する。
【解決手段】高炉ガスを、流量調整弁を介し発電用蒸気生成のためのボイラに燃料として導入する高炉ガス発電において、高炉吹き抜け時に、高炉ガスを前記ボイラの燃料供給口に導くための燃料供給流路における前記流量調整弁よりも上流側の位置に、前記ボイラの排ガスの一部を導入し、高炉ガスと前記排ガスとの混合ガスを前記ボイラに導くするようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉から副生ガスとして得られる高炉ガスを、燃料として蒸気発生用ボイラに供給する燃料ガスを制御する方法、およびその制御のために使用される装置に関し、とりわけ、高炉に吹き抜けが発生した時において燃料ガスを制御するための方法および装置に関するものである。
従来から、製鉄所においては、高炉から副生ガスとして得られるガス(高炉ガス:BFG)を燃料としてボイラに送り込み、そのボイラによって得られる高温・高圧の水蒸気を発電機のタービンに導いて発電すること、すなわち高炉ガス焚き発電が行なわれている。
ところで高炉の操業中においては、いわゆる吹き抜けと称される現象が発生することがある。
吹き抜けは、高炉内鉱石層の一部が流動化もしくはチャンネリングを起こして、大量のガスが、装入物と熱交換あるいは反応せずに、多量の顕熱とともに炉頂に達する現象である。このような吹き抜けが発生すれば、高炉ガス焚き発電設備のボイラに供給される高炉ガスの熱エネルギ(燃焼時の発熱量)が急激に増大し、そのためボイラ内の圧力や、蒸気温度、蒸気圧力などのプロセス値が急激かつ大幅に変動して、制御不能な状態、すなわちいわゆるトリップ状態に陥ってしまうことがある。そしてトリップ状態となれば、高炉ガス焚き発電設備の運転を停止せざるを得ず、したがってその場合の製鉄所内外に与える悪影響は多大となる。具体的には、製鉄所内の各工場への送電が停止して、各工場の操業を停止せざるを得ない事態が生じたり、発電設備から製鉄所内の各工場に蒸気を送っている場合には、その送気が停止して、各所での操業に支障を来たしてしまう。
上述のような観点から、高炉ガス焚き発電においては、高炉の吹き抜け時において、高炉焚きボイラに供給される高炉ガスの発熱量が急激に増大することを防止して、吹き抜けによる悪影響を最低限に抑えることが強く望まれる。
ところで、高炉の吹き抜け時において、ボイラに供給される高炉ガスの発熱量が急激に増大することを防止するための方法としては、既に特許文献1、特許文献2などにおいて提案されている。
例えば特許文献1には、高炉ガスの温度から高炉ガス発熱量を推定し、さらに高炉ガス温度・圧力によって発熱量補正を行い、補正後の高炉ガス発熱量を基に、ボイラへ高炉ガスを導く流路に設けられた流量調節弁を制御して、ボイラへ供給する高炉ガス熱量の変動を抑制する装置が提案されている。なお150MWクラスの発電設備におけるボイラへの高炉ガス流量は、350,000Nm/h程度以上と極めて大きく、このような大流量の開閉には、弁体の径が数m以上の大型のバタフライ弁が用いられるのが通常である。
この特許文献1の装置では、高炉の吹き抜けによって高炉ガス発熱量が急激に上昇した時にボイラへの供給熱量を抑制するためには、ボイラへの高炉ガス流量調節弁を急激かつ大幅に閉方向に動作させる必要がある。しかしながら大流量の高炉ガスの流れを、大型のバタフライ弁によって急激に閉じたときには、ボイラ内の急激なドラフト変化や伝熱管への伝熱量の急激な変化が発生し、高炉ガス焚き発電設備がトリップするおそれがある。
したがって特許文献1の方法を実操業に適用しても、高炉の吹き抜け時において設備のトリップを確実かつ安定して防止することは困難であった。
また特許文献2には、高炉の吹き抜けなどによって高炉ガスの温度が異常に高くなった時に、ボイラに供給する燃料ガスを、高炉ガスからコークス炉ガスに切り替えることが提案されている。
しかしながら、製鉄所のガスバランス上、大型高炉ガス焚きボイラで使用する高炉ガス量に匹敵する程度のコークス炉ガスを充分に確保することは、実際上困難である。また、コークス炉ガスは、製鉄所において得られる絶対量が、高炉ガスよりも格段に少ないため、高炉ガスの異常な温度上昇時にコークス炉ガスに切り替えた場合、ボイラへの供給ガス量が急激に減少するのが通常である。そしてその場合、ボイラ内のガス量不足や熱量不足によって、ボイラ内の急激なドラフト変化や伝熱管への伝熱量の急激な変化が発生し、高炉ガス焚き発電設備プラントがトリップするおそれがある。
したがって特許文献2の方法も、製鉄所において実際の操業に適用することは困難であり、しかも、仮に実操業に適用したとしても、高炉の吹き抜け時において設備のトリップを確実かつ安定して防止することは困難であった。
以上のように、高炉の吹き抜け時においてボイラに供給される高炉ガスの発熱量が急激に増大して、トリップが発生してしまうことを未然に防止するための方法として、従来提案されている方法は、確実かつ安定してトリップの発生を防止することが困難であったり、または大幅なコスト上昇を招いて、実際の製鉄所に適用することが困難であったのが実状である。
特公平5−77926号公報 特開2008−241048号公報
本発明は、前記事情を背景としてなされたもので、高炉ガス発電用のボイラなど、高炉ガスを燃料として蒸気を発生する高炉ガス焚きボイラにおいて、大幅なコスト上昇を招くことなく、高炉の吹き抜け発生時の高炉ガスの発熱量の急激な増大に起因してトリップが発生してしまうことを、確実かつ安定して防止することができる、高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法、およびそれに使用される装置を提供することを課題としている。
本発明者は、上述の課題を解決するため、種々検討を重ねた結果、高炉ガス焚きボイラから、排ガスとして実質的に非可燃性(非発熱性)のガスが多量に排出されることに着目し、そのボイラの排ガスにより、高炉の吹き抜け発生時において、ボイラに投入するべき高炉ガスを希釈することを考えた。
すなわち、高炉ガス焚きボイラからは、必然的に実質的に非可燃性の排ガスが大量に排出されるため、その排ガスを利用すれば、大幅なコスト上昇を招かないことに着目した。しかも高炉吹き抜け発生時におけるボイラ排ガスの高炉ガスへの導入位置(希釈のための混入位置)を適切に定めることによって、ボイラへ供給するガスの流量を安定化し、これによって確実かつ安定して設備のトリップの発生を防止し得ることを見い出し、本発明をなすに至った。
なお前述の特許文献2に記載の方法に準じて、高炉の吹き抜けなどによって高炉ガスの発熱量が異常に大きくなったときに、ボイラに供給する燃料ガスを、高炉ガスから、コークス炉ガス以外の高発熱量ガス、たとえば天然ガス(LPG)に切り替えることも考えられる。しかしながら天然ガス(LPG)は高価であるため、その場合も著しい高コスト化を招いてしまい、実際的ではない。
また高炉の吹き抜けなどによって高炉ガスの温度が異常に高くなったときに、ボイラに供給する高炉ガスに、窒素ガスを混合して希釈することも考えられないではないが、その場合も著しい高コスト化を招くため、実際に適用することは困難である。
そのほか、正常時(吹き抜けのない状態)でも、コークス炉ガスもしくは天然ガスなどの高発熱量ガスを補助ガスとして高炉ガスに混合してボイラに供給するようにしておき、吹き抜け発生時に、補助ガスの流量を絞ることも考えられるが、この場合も、高コスト化を招き、実際上は適用困難である。
これに対して、高炉ガス発電設備などが元々具備しているボイラから必然的に排出される排ガスを利用すれば、上記の各手法の場合のような高コスト化を回避することが可能となるのである。
したがって本発明の基本的な態様(第1の態様)の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法は、
高炉ガスを、流量調整弁を介し、燃料として導入する高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法において、
高炉吹き抜け時に、高炉ガスを前記ボイラの燃料供給口に導くための燃料供給流路における前記流量調整弁よりも上流側の位置に、前記ボイラの排ガスの一部を導入し、高炉ガスと前記排ガスとの混合ガスを前記ボイラに導くことを特徴とするものである。
このような第1の態様において、高炉吹き抜け時には、高炉ガスの発熱量が急激に増大するが、ボイラの排ガスは実質的に非燃焼性で、発熱量が実質的にゼロであるため、発熱量が増大した高炉ガスにボイラの排ガスを混合することによって高炉ガスが熱的に希釈され、その結果、ボイラに燃料として導入されるガスの発熱量が低減される。すなわち、ボイラへの投入熱量の急激な増大が緩和され、トリップ状態に陥ってしまうことを回避することができる。
また、高炉吹き抜け時において、高炉ガスをボイラの燃料供給口に導くための燃料供給流路にボイラの排ガスの一部を導入する位置を、流量調整弁よりも上流側の位置に定めているため、高炉吹き抜け発生時においても、流量調整弁の開度を大きく変更する必要がない。すなわち、高炉吹き抜け時においては、高炉ガスの発熱量が急激に増大するが、発熱量が増大した高炉ガスが流量調整弁に到達する以前の段階で、高炉ガスが希釈されるため、流量調整弁における開度の調整(ボイラへの供給ガス量の調整)は、行なわなくても済むか、または行なってもごくわずかで足りる。
ボイラへの燃料ガスの供給量の調整を行うための流量調整弁は、そこを流れる燃料ガスが大流量であるため、大型の弁、たとえば弁体の径が数mにもおよぶ大型のバタフライ弁などを使用する必要があり、このような大型の流量調整弁では、微妙な流量調整は困難であり、特に急激に大きく開度を変更した場合には、直ちに適切な流量に微調整することは困難である。そのため、高炉の吹き抜け時に、高炉ガスをボイラの排ガスによって希釈することなく、既に特許文献1に関して述べたように、高炉ガスの流量の調整のみによってボイラへのガスの発熱量を制御しようとした場合には、大型の流量調整弁の急激かつ大幅な開度変更に伴って、設備のトリップが生じてしまうおそれがある。しかるに本実施形態では、上記の如く、高炉吹き抜け時における流量調整弁の調整(開度の変更)は行なわなくて済むかまたはごくわずかで済むところから、そのような事態の発生を招くことなく、安定した運転状態を維持することができるのである。
また本発明の第2の態様の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法は、前記第1の態様の方法において、
前記燃料導入用流路における前記排ガスの導入位置よりも上流側の位置に、高炉ガスの状態量を検出するための状態量検出手段を設けておき、その状態量検出手段によって高炉吹き抜けが検出されたときに、前記燃料供給流路に前記排ガスを導入することを特徴とするものである。
さらに本発明の第3の態様の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法は、前記第2の態様の方法において、
前記ボイラからその排ガスを前記燃料供給流路に導くための排ガス導入流路の中途に、その排ガス導入流路から前記燃料供給流路への排ガスの導入を制御するための排ガス導入制御手段を設けておき、前記状態量検出手段による検出結果に応じて前記排ガス導入制御手段の動作を制御することを特徴とするものである。
また本発明の第4の態様の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法は、前記第3の態様の方法において、
前記状態量検出手段が、燃料供給流路における高炉ガスの発熱量と温度と圧力と流量のうち、少なくとも発熱量と流量とを検出する構成とされ、その検出結果に基づいて高炉の吹き抜け発生を判定して、前記排ガス導入制御手段の動作を制御することを特徴とするものである。
一方本発明の第5の態様は、高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法の実施に使用される装置についてのものである。
すなわち本発明の第5の態様の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御装置は、
高炉ガスを、流量調整弁を介し発電用蒸気生成のためのボイラに燃料として導入する高炉ガス発電設備において、
高炉ガスを前記ボイラの燃料供給口に導くための燃料供給流路と、
前記燃料供給流路に介在された前記流量調整弁と、
前記ボイラにおける排ガス出口から、前記燃料供給流路における前記流量調整弁よりも上流側の位置において、前記ボイラの排ガスを導いて、燃料供給流路内の高炉ガスに混合させるための排ガス導入流路と、
前記燃料供給流路における前記ボイラの排ガス導入位置よりも上流側の位置に設けられた、高炉ガスの状態量を検出するための状態量検出手段と、
前記排ガス導入用流路から燃料供給流路への排ガスの導入を制御するための排ガス導入制御手段と、
を有し、
前記状態量検出手段による検出結果に応じて前記排ガス導入制御手段の動作を制御して、前記状態量検出手段の検出結果によって高炉の吹き抜けの発生と判定されたときに、排ガス導入用流路から燃料供給流路に排ガスが導入されるように構成したことを特徴とするものである。
本発明の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御制御方法によれば、大幅なコスト上昇を招くことなく、高炉の吹き抜け発生時の高炉ガスの発熱量の急激な増大に起因して設備のトリップが発生してしまうことを、確実かつ安定して防止し、高炉ガス焚きボイラの運転の安定化を図ることができる。また本発明の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御装置によれば、上述のような優れた燃料制御方法を、実際の製鉄所に簡単かつ低コストで適用することができる。
本発明の高炉ガス発電における高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法の第1の実施形態を実施するための装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法の第2の実施形態を実施するための装置の全体構成を示すブロック図である。
次に本発明の第1の実施形態の燃料制御方法について、その実施のための装置構成の一例を示す図1を参照して、詳細に説明する。なお図1においては、本実施形態における特徴的な構成の部分について、破線Xで囲っている。逆に言えば、破線Xで囲んでいない部分は、従来と実質的に同様な構成の部分である。
図1において、ボイラ10は、燃料ガスを導入するための燃料供給口10Aと、ボイラ内で燃焼した後の排ガスをボイラ外部に排出するための排ガス出口10Bとを備えている。ここで、燃料供給口10Aからボイラ内に導入される燃料ガスは、平常時(吹き抜けの発生がない状態)では高炉ガス単独であり、高炉吹き抜け時は、後述するように高炉ガスとボイラ排ガスとの混合ガスとなる。
ボイラ10の具体的構成、特にその内部構成は、従来から高炉ガス発電などに用いられている高炉ガス焚きボイラと同様であれば良く、その詳細は省略する。
ボイラ10の燃料供給口10Aには、ダクトなどからなる燃料供給流路12が接続されている。この燃料供給流路12は、図示しない高炉の炉頂から排出された高炉ガスが通る高炉ガス本管14から分岐されて、高炉ガスをボイラ10の燃料供給口10Aに導くためのものである。なお高炉ガス本管14から燃料供給流路12への分岐点を、図1では便宜上、符号Pで示している。燃料供給流路12の中途(図1ではボイラ10に近い位置)には、燃料供給流路12を流れる燃料ガスの流量(したがってボイラ10に供給する燃料ガスの総流量)を調整するための流量調整弁16が介在されている。
さらにボイラ10の排ガス出口10Bには、ボイラ10からの燃料排ガスを外部に送り出すための排ガス本管18が接続されている。この排ガス本管18からは、ボイラ10の排ガスを、前述の燃料供給流路12に向けて導くための排ガス導入用流路20が分岐されている。そして排ガス導入用流路20は、燃料供給流路12における流量調整弁16よりも上流側の位置(分岐点Pに近い側の位置)に接続されている。したがって、後に改めて説明するように、ボイラ10の排ガスを、排ガス導入用流路20を経て、燃料供給流路12における流量調整弁16よりも上流側の位置(分岐点Pに近い側の位置)に導入して、高炉ガスに混合させることができる。なお燃料供給流路12に対する排ガス導入用流路20の接続位置、すなわち高炉ガスに対する排ガスの導入・混合位置を、排ガス導入点として図1では便宜上、符号Qで表している。
排ガス導入用流路20には、排ガス本管18から排ガスを吸い込み、その排ガスを燃料供給流路12に導入する状態を制御するための排ガス導入制御手段22が設けられている。ここで、排ガスを燃料供給流路12に導入する状態を制御するとは、燃料供給流路12への排ガス導入(高炉ガスに対する排ガスの混合)のON/OFFを行なうとともに、燃料供給流路12への排ガス導入量(混合量)の調整を行なうことを意味する。具体的には、本実施形態では、排ガス導入制御手段22は、排ガス本管18の側から燃料供給流路12の排ガス導入点Qに向けて直列に接続した、吸込みダンパ22A、送風機22B、および吐出ダンパ22Cによって構成されている。
さらに燃料供給流路12における、排ガス導入点Qよりも上流側(分岐点Pに近い側)には、高炉ガス本管14から燃料供給流路12に導かれる高炉ガスの状態量を検出するための状態量検出手段24が設けられている。この状態量検出手段24は、高炉に吹き抜けが発生したことを検出するとともに、その吹き抜けの程度(高炉ガスの発熱量の増加の程度)を検出するためのものである。
ここで、高炉ガスの状態量としては、基本的には発熱量と流量だけで良いが、実際の発熱量検出器では、発熱量は0℃、1気圧での標準状態(ノルマル)での値として指示・出力するように構成されていることが多い。また流量に関しては、高炉から導かれる高炉ガスは、炉頂での水の散布によって水蒸気飽和の状態となっているのが通常であるが、状態量検出手段24で検出する流量は、標準状態(ノルマル)での値として検出するのが通常である。そこで本実施形態においては、標準状態の発熱量、流量を、実際の高炉ガスの温度、圧力によって、実ガス状態での発熱量と、水蒸気飽和の状態での流量に換算、補正するため、標準状態の発熱量、流量のほか、高炉ガスの温度と圧力をも同時に検出するように構成している。
具体的には、本実施形態において状態量検出手段24は、発熱量検出器24A、温度センサ24B、圧力センサ24C、および流量検出器24Dによって構成されている。そして発熱量検出器24Aは、いずれも標準状態での値を指示・出力するものとされている。
なお、発熱量検出器24A、流量検出器24Dが、実ガスの発熱量、実ガスの流量を検出・指示する機能を具備している場合は、温度センサ24Bおよび圧力センサ24Cは省いても良い。
状態量検出手段24を構成する発熱量検出器24A、温度センサ24B、圧力センサ34C、および流量検出器24Dの出力は、演算・判定装置26に送られ、この演算・判定装置26による判定結果・演算結果に基づいて、前記ガス導入制御手段22の各構成要素(吸込みダンパ22A、送風機22B、および吐出ダンパ22C)の動作を制御するようになっている。すなわち、本実施形態の場合、状態量検出手段24の検出結果に基づいて、送風機22Bの起動および停止を制御(したがって導入する排ガスのON/OFF)するとともに、吸込みダンパ22Aおよび吐出ダンパ22Cの開度を制御する(したがって導入する排ガスの流量を制御する)ように構成されている。
演算・判定装置26は、発熱量検出器24Aによって検出された高炉ガスの発熱量(本実施形態では標準状態での発熱量)が、予め定めた閾値を越えたときに、高炉に吹き抜けが生じたと判定して、送風機22Bを起動させるように構成されている。また同時に演算・判定装置26は、発熱量検出器24A、流量検出器24Dによって検出された標準状態での発熱量、流量を、温度センサ24Bおよび圧力センサ34Cによって検出された実際の温度および圧力の値に基づいて、実ガスの発熱量(実際の高炉ガスの温度、圧力における発熱量)および実ガス流量に変換し、さらにその実ガスの発熱量および流量に応じて、吸込みダンパ22Aおよび吐出ダンパ22Cにおける必要な開度を計算し、それによって吸込みダンパ22Aおよび吐出ダンパ22Cの開度を制御し、導入すべき排ガス量を制御する構成とされている。
以上のような図1に示される第1の実施形態の装置構成において、燃料供給流路12における排ガス導入点Qは、流量調整弁16よりも上流でかつ状態量検出手段24の設置位置よりも下流としている。ここで、状態量検出手段24の設置位置から排ガス導入点Qまでの燃料供給流路12上の距離Lは、次のように定めることが望ましい。
すなわち上記の距離Lは、高炉ガスが状態量検出手段24から排ガス導入点Qに到達するタイミングまでに、排ガス導入点Qにおいて高炉ガスに排ガスを混合できるように定めることが適切である。
具体的な距離Lの設定手法としては、例えば状態量検出手段24における検出時間(特に発熱量計測時間)、演算・判定装置26における演算・判定時間、ガス導入制御手段22における送風機22Bの起動時間、吸込みダンパ22A、吐出ダンパ22Cの開閉時間、および燃料供給流路12内の高炉ガスの流速などに応じて、状態量検出手段24から高炉ガスが排ガス導入点Qの位置に到達するタイミングまでに(望ましくはそのタイミングより前に)、排ガスが排ガス導入用流路20から排ガス導入点Qに達するように、距離Lを定めることが望ましい。
ちなみに、状態量検出手段24における発熱量計測時間は、通常は数秒程度、演算・判定装置26における演算・判定時間は1秒以下、ガス導入制御手段22における送風機22Bの起動時間、吸込みダンパ22A、吐出ダンパ22Cの開閉時間は、トータルでも数秒以内であり、これらを合計しても10秒以下となる。一方、燃料供給流路12内の高炉ガスの流速は、設備によっても異なるが、通常は最大でも20m/s程度である。したがって上記の距離Lを、200m程度以上に設定すれば、上記のタイミング条件を充分に満足させることが可能である。
以上のような第1の実施形態における具体的な制御方法について、次に説明する。
平常時、すなわち高炉の吹き抜けが生じておらず、高炉ガス本管14から安定した発熱量の高炉ガスが供給されている間は、ガス導入制御手段22の吸込みダンパ22Aを閉状態とするとともに、送風機22Bを非動作状態としておく。この状態では、高炉ガス本管14から燃料供給流路12に導かれた高炉ガスは、状態量検出手段24および主流量調整弁16を経て、ボイラ10の燃料供給口10Aへ連続的に供給され、ボイラ10内において高炉ガスの燃焼による高温・高圧の水蒸気の生成が連続的になされる。その高温・高圧の水蒸気は、例えば図示しない発電機のタービンに送られ、定常的な発電が行なわれる。したがって平常時は、ボイラ10の燃料ガスとしては、高炉ガスが単独で使用される。なおガス導入制御手段22の吐出ダンパ22Cは、平常時は閉状態としておいても良いが、上述のように平常時は吸込みダンパ22Aを閉状態、送風機22Bを非動作状態としておくため、平常時における吐出ダンパ22Cの開/閉の如何は、動作状態に影響を与えない。そこで以下の説明では、吐出ダンパ22Cは、平常時も開状態となっていて、後述する高炉吹き抜け発生時に開度の調整のみを行なうものとする。
なお流量調整弁16の開度は、ボイラ10に導入されるガスの発熱量が適切な値となるように、図示しない制御手段によって制御しておく。また一方、状態量検出手段24は、高炉ガス本管14から燃料供給流路12に導かれた高炉ガスの状態量を常に検出しているように、平常時でも作動させておく。すなわち、発熱量検出器24Aによって高炉ガスの標準状態の発熱量(kcal/Nm)を常時検出しておくとともに、温度センサ24B、圧力センサ34Cによって実際の高炉ガスの温度(℃)、圧力(mmAg.G)を検出しておき、さらに流量検出器24Dによって燃料供給流路12に導入された高炉ガスの流量を検出しておく。そしてこれらの検出出力を、演算・判定装置26に常時入力させておく。
状態量検出手段24において検出している状態量が予め演算・判定装置26に設定した閾値、例えば発熱量検出器24Aで検出されている高炉ガスの発熱量(kcal/Nm)が予め設定した閾値を越えた場合には、演算・判定装置26によって、「高炉吹き抜けが発生した」と判定される。
そして状態量検出手段24で計測した、高炉ガスの発熱量(kcal/Nm)・圧力(mmAg.G)・温度(℃)・流量(補正前)に基づいて、演算・判定装置26により、高炉ガスの実ガス発熱量(kcal/m)、高炉ガスの実ガス流量(m/h)を演算する。
また、前述のように、「高炉吹き抜けが発生した」と判定された時点で、ガス導入制御手段22における送風機22Bを起動させるとともに、吸込みダンパ22Aの開動作を行う。これによって、ボイラ10からの排ガスが、排ガス導入用流路20を経て排ガス導入点Qの位置において燃料供給流路12に導入される状態となる。すなわち、排ガス導入点Qにおいて、高炉ガスにボイラ10からの排ガスが混合されて、高炉ガスが排ガスによって希釈され、その希釈された混合ガスが、流量調整弁16を経て、ボイラ10の燃料供給口10Aへ連続的に供給される状態となる。
そしてガス導入制御手段22の吐出ダンパ22Cの開度を、演算・判定装置26からの信号によって制御して、排ガス導入用流路20を経て排ガス導入点Qの位置において燃料供給流路12に導入される排ガス流量(実ガス流量)を制御する。具体的には、ボイラ10に導入される上記の混合ガスの実ガス発熱量(kcal/m)が、高炉吹き抜けのない平常時の値(平常時にボイラ10に導入される高炉ガスの実ガス発熱量)と一致するように、排ガス流量を制御する。
これによって、高炉吹き抜け発生と判定された時も、ボイラ10に導入される燃料ガスの発熱量は、高炉吹き抜けのない平常時と同じ値に保たれ、そのため、ボイラ10に導入される燃料ガスの発熱量の急激かつ大幅な変動によって設備のトリップが生じてしまうことを防止することができる。
また、高炉吹き抜け時における高炉ガスへのボイラ排ガスの混合、希釈は、流量調整弁16よりも上流側の位置(排ガス導入点Q)で行なわれるから、ガスが流量調整弁16に達する時点では、既に高炉ガスがボイラ排ガスによって適切に希釈されており、そのため、流量調整弁16による流量の調整は行なわなくて済むか、または調整したとしてもその調整はわずかで済む。すなわち、高炉吹き抜け時においても、高炉ガス発熱量増大に対する対処として、大型の流量調整弁16の急激かつ大幅な開度の調整は不要となる。
ここで、既に述べたように、状態量検出手段24の設置位置から排ガス導入点Qまでの燃料供給流路12上の距離Lを、高炉ガスが状態量検出手段24から排ガス導入点Qに到達するタイミングまでに、排ガス導入点Qにおいて高炉ガスに排ガスを混合できるように定めておくことによって、高炉吹き抜け発生の初期においても、発熱量が増大した高炉ガスがボイラ排ガスに希釈されることなくボイラ10に供給されてしまうことを確実に防止することが可能となる。
次に上記の第1の実施形態による制御方法における、高炉吹き抜け発生時の排ガス導入量(ボイラ10に供給する高炉ガスへのボイラ排ガスの混合・希釈量)について、試算した結果を、次の1)〜5)に示す試算手順に従って説明する。
1) 先ず、前提条件として、表1に示す各条件を設定した。なお表1中においてBFGは、高炉ガスを意味し、BFG○○と記載した諸元値は、図1における高炉ガス本管14から燃料供給流路12に導入される高炉ガスについての諸値、すなわち状態量検出手段24によって検出されるべき諸値を示す。また表1において、「平常時」の諸元値とは、高炉吹き抜けのない平常時において典型的に得られる値を設定した。また「高炉吹き抜け時」の諸元値としては、本発明者等の知見をもとに、高炉吹き抜け時に予想される平均的な値を設定した。
Figure 2014169825
2) 標準状態(normal)から飽和水蒸気状態(wet)への体積換算を、次の(1)式によって行なった。
10,332/(10,332+250−573.2)×(273.15+35)/273.15=1.1646 ・・・・(1)
ここで、(1)式中の10,332の値は、1気圧を水柱高さに換算した値を意味する。
この(1)式から、標準状態を飽和水蒸気状態に換算すれば、1.1646倍、すなわち約16%の体積増加があることが分かる。
3) 水蒸気飽和を考慮した高炉ガスの実ガス発熱量は、次の(2)式、(3)式によって求めた。
すなわち、通常時の高炉ガスの実ガス発熱量は、
750/1.1646=644.0 [kcal/m−wet] ・・・(2)
となる。
一方、高炉吹き抜け発生時の高炉ガスの実ガス発熱量は、
1,100/1.1646=944.5 [kcal/m−wet] ・・・(3)
となる。
4) 高炉吹き抜け時の高炉ガスの実ガス発熱量を、その高炉ガスにボイラ排ガスを混合して、通常時の高炉ガスの実ガス発熱量まで低減させるために必要な排ガス量の混合比は、次の(4)式によって計算される。なおここで、高炉ガスの実ガス流量に対する排ガス量比をXとした。また簡単のために、排ガスについては、不活性(完全非燃焼性)であって、高炉ガスと温度が同じであると仮定した。
944.5/(1+X)=644.0 → X=0.4666 ・・・(4)
したがって、ボイラに供給される燃料ガスの体積が、通常時の1.4666倍(約47%増)となれば、高炉吹き抜け時にボイラに供給される燃料ガスの発熱量が通常時と同等となる。
5) さらに上述のようにボイラに供給される燃料ガスの体積が、通常時の1.4666倍(約47%増)となるために必要な排ガス量:W[m/h]は、高炉ガス実ガス流量をQ[m/h]とすれば、次の(5)式、(6)式によって求められる。
200,000×750=944.5×Q → Q=158,814[m/h]
・・・(5)
W=158,814×0.4666=74,103[m/h] ・・・(6)
以上から、表1の前提条件下では、高炉吹き抜け時において、高炉ガスに混合させるボイラ排ガスの流量を、W=74,103[m/h]とすることによって、ボイラに供給される燃料ガス(高炉ガスとボイラ排ガスとの混合ガス)の発熱量を、平常時と同等に維持できることが分かる。
さらに以上のような計算結果に基づく、高炉吹き抜け時の排ガスの流量W=74,103[m/h]を確保するために必要な設備仕様、とりわけ排ガス導入用流路(ダクト)20および排ガス導入制御手段22の送風機22Bの仕様は、概ね次のように見積もることができる。
すなわち、排ガス流速を20[m/s]と仮定すれば、排ガス導入用流路(ダクト)20の径:φ[m]は、次の(7)式によって与えられる。
74,100/3600/{π×(φ/2)}=20 → φ=1.15[m]
・・・・(7)
そしてガス導入制御手段22の送風機22Bの仕様は、最大許容送風量をQ:[m/min]、圧力損失をHとすれば、それぞれ20%の余裕を持たせ、また排ガス圧力はゼロと仮定すれば、次の
(8)式、(9)式に示すとおりとなる。
Q=1,480 [m/min] (20%余裕)・・・・(8)
H=(250+a+b+c)×1.2 (20%余裕)・・・(9)
なお(9)式において、aはダクト圧損、bは吸込みダンパ圧損、cは吐出ダンパ圧損である。
図2には、本発明の発電用燃料制御方法の第2の実施形態について、その実施のための装置構成の一例を示す。なお図2において、図1に示した構成と同一の部分については、図1と同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施形態においては、燃料供給流路12における流量調整弁16と排ガス導入点Qとの間に、状態量第2検出手段28が設けられている。この状態量第2検出手段28は、前記状態量検出手段24と同様に、発熱量検出器28A、温度センサ28B、圧力センサ28C、および流量検出器28Dとによって構成されている。これらの発熱量検出器28A、温度センサ28B、圧力センサ28C、および流量検出器28Dの出力は、第2演算装置30に送られ、この第2演算装置30による演算結果に基づいて、前記流量調整弁16の開度を調整するようになっている。その他の部分の構成は、図1に示した第1の実施形態と同様である。
この第2の実施形態においても、高炉吹き抜け時にそれを検出して、ボイラ10に供給する高炉ガスにボイラ10からの排ガスを混合し、高炉ガスを希釈することは、第1の実施形態の場合と全く同様である。そして第2の実施形態は、第1の実施形態による制御よりも一層制御の精度を向上させたい場合に適用される。
すなわち状態量第2検出手段28は、高炉吹き抜け時に高炉ガスをボイラ排ガスによって希釈した後の混合ガスの状態量を検出する。そしてその混合・希釈結果の混合ガスの発熱量や流量が、何らかの原因によって、本来調整すべき値から外れている場合などにおいて、流量調整弁16の開度を微調整し、ボイラ10に送る込む燃料ガス(高炉ガスおよびボイラ排ガスの混合ガス)の流量を再調整することができる。
なお以上の各実施形態において、ガス導入制御手段22の吐出ダンパ22Cは、排ガス吐出流量の制御性の観点から、親子式のもの、すなわち大型の主ダンパに、小型の微調整可能な副ダンパを並列に接続した構成としてもよい。
さらに、前記各実施形態においては、燃料供給流路12における1箇所(排ガス導入点Q)において、ボイラ排ガスを燃料供給流路12に混合するものとしているが、ボイラ10に供給する燃料ガス(高炉ガスおよびボイラ排ガスの混合ガス)の混合比などの制御性の観点から、燃料供給流路12における複数の異なる箇所においてボイラ排ガスを燃料供給流路12に混合しても良い。すなわち、燃料供給流路12の排ガス導入点Qを、燃料供給流路12の長さ方向の複数の箇所に設けてもよい。
そしてまた、ガス導入制御手段22の送風機22Bには、ミニマムフロー量確保のために再循環系統を設置してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはもちろんである。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
なお、本発明の高炉吹き抜け時の燃料制御方法は、高炉ガス焚き発電のための蒸気生成用ボイラに最適であるが、その他の用途の高炉ガス焚きボイラにも適用し得ることはもちろんである。
10 ボイラ
12 燃料供給流路
20 排ガス導入用流路
22 排ガス導入制御手段
24 状態量検出手段
26 演算・判定装置

Claims (5)

  1. 高炉ガスを、流量調整弁を介し、燃料として導入する高炉ガス焚きボイラの燃料制御方法において、
    高炉吹き抜け時に、高炉ガスを前記ボイラの燃料供給口に導くための燃料供給流路における前記流量調整弁よりも上流側の位置に、前記ボイラの排ガスの一部を導入し、高炉ガスと前記排ガスとの混合ガスを前記ボイラに導くことを特徴とする高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法。
  2. 前記燃料供給流路における前記排ガスの導入位置よりも上流側の位置に、高炉ガスの状態量を検出するための状態量検出手段を設けておき、その状態量検出手段によって高炉吹き抜けが検出されたときに、前記燃料供給流路に前記排ガスを導入することを特徴とする請求項1に記載の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法。
  3. 前記ボイラからその排ガスを前記燃料供給流路に導くための排ガス導入流路の中途に、その排ガス導入流路から前記燃料供給流路への排ガスの導入を制御するための排ガス導入制御手段を設けておき、前記状態量検出手段による検出結果に応じて前記排ガス導入制御手段の動作を制御することを特徴とする請求項2に記載の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法。
  4. 前記状態量検出手段が、燃料供給流路における高炉ガスの発熱量と温度と圧力と流量のうち、少なくとも発熱量と流量とを検出する構成とされ、その検出結果に基づいて高炉の吹き抜け発生を判定して、前記排ガス導入制御手段の動作を制御することを特徴とする請求項3に記載の高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御方法。
  5. 高炉ガスを、流量調整弁を介し、燃料として導入する高炉ガス焚きボイラにおいて、
    高炉ガスを前記ボイラの燃料供給口に導くための燃料供給流路と、
    前記燃料供給流路に介在された前記流量調整弁と、
    前記ボイラにおける排ガス出口から、前記燃料供給流路における前記流量調整弁よりも上流側の位置において、前記ボイラの排ガスを導いて、燃料供給流路内の高炉ガスに混合させるための排ガス導入流路と、
    前記燃料供給流路における前記ボイラの排ガス導入位置よりも上流側の位置に設けられた、高炉ガスの状態量を検出するための状態量検出手段と、
    前記排ガス導入用流路から燃料供給流路への排ガスの導入を制御するための排ガス導入制御手段と、
    を有し、
    前記状態量検出手段による検出結果に応じて前記排ガス導入制御手段の動作を制御して、前記状態量検出手段の検出結果によって高炉の吹き抜けの発生と判定されたときに、排ガス導入用流路から燃料供給流路に排ガスが導入されるように構成したことを特徴とする高炉ガス焚きボイラにおける高炉吹き抜け時の燃料制御装置。
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