JP2014168603A - 超音波栓子検出装置 - Google Patents

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博 古幡
Jun Kubota
純 窪田
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Abstract

【課題】微小栓子検出の作業や操作を簡素化することができ、検査のための患者の負担を大幅に低減することのできる超音波栓子検出装置を提供する。
【解決手段】検査対象の曲面状表面に貼り付け可能な柔軟性を備えた薄板状の超音波プローブ2と、超音波プローブを駆動して超音波を照射させる超音波駆動部3と、超音波プローブによって検出された信号を処理して、反射波の周波数偏移と強度を求めドップラ信号として出力するドップラ信号処理部4と、ドップラ信号により血液とともに移動する微小粒子の存在を微小栓子として判別する栓子判別部7とを有する。そして、超音波プローブは、超音波放射面が15mm×25mm以上の広範囲に配置され、超音波を拡散して放射するものであるとともに、超音波放射の深さ方向に関しても、超音波を特定の深さ位置に集中させることなく深さ5〜300mmの範囲からのドップラ信号を検出可能なものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、生体に対して超音波を照射して、血管中を流れる微小栓子を検出する装置に関するものであり、さらに詳しくは、微小栓子検出のための作業や操作を簡素化することができ、微小栓子の検査や監視のための患者の負担を大幅に低減することのできる超音波栓子検出装置に関するものである。
脳梗塞等の血栓塞栓症の発症リスクと血管中を流れる微小栓子(塞栓症を引き起こす血栓と組成が同様の微小粒子)の検出頻度との間には強い相関関係があることが知られている。すなわち、血管中を流れる微小栓子を検出できれば、脳梗塞等の予防医療に応用できる。現状では、脳梗塞に関わる微小栓子の検出は経頭蓋超音波ドップラ法によって行われている。経頭蓋超音波ドップラ法による超音波装置としては、下記の特許文献1のようなものがある。特許文献1には、頭蓋骨を経由して脳内の血管に超音波を照射し、血流をモニタするとともに血栓溶解効果を増強するようにした超音波装置が記載されている。
また、下記の特許文献2には、血流を監視するためのパルスドップラ超音波システムおよびそれに関連する方法が記載されている。このシステムおよび方法では、表示部として深度モードディスプレイとスペクトログラムディスプレイを同時に表示するものである。このシステムおよび方法は、硬質の超音波プローブを使用するものであり、血流の位置や方向などをディスプレイ上に多色で表示するようにしたものである。そして、このようなシステムにより、頭蓋骨を経由して脳内の血管に超音波を照射し、血流をモニタすることも記載されている。
このような経頭蓋超音波ドップラ法によって中大脳動脈に焦点を合わせて超音波を照射し、ドップラ信号波形を信号処理することによって、血流中の微小栓子の特徴を抽出・計数するのである。ドップラ信号は30分間から1時間連続して記録され、その記録中から微小栓子を示す信号を人間が判断して計数しているのが実情である。このように、1本の血管に対して最低30分間の検査時間が必要であり、また、微小栓子の判別や計数にも人間が関与しているため、検査には微小栓子の検出に熟練した検査員が必要となる。
特開2004−154205号公報 特表2002‐529134号公報
前述のような経頭蓋超音波ドップラ法と同様に、1本の血管に焦点を合わせて超音波を照射して行う微小栓子の検出は、1本の血管に対して最低30分間必要であるため、例えば6本の血管に対して検査を行うには合計3時間以上の長時間の検査となってしまい、患者にとっては大きな負担となってしまう。また、微小栓子の判別や計数にも熟練した検査員が必要となるため、検査のためのコストも増大してしまう。
さらに、経頭蓋超音波ドップラ法では、頭蓋骨を経由して超音波を照射するため、基本的に微小栓子の検出率が低下してしまうという問題点がある。このため、経頭蓋超音波ドップラ法では、骨の厚さが薄く超音波の吸収・反射が比較的少ない側頭骨の部分(こめかみ)にプローブを配置して検査を行っている。しかし、側頭骨の厚さは人種、年齢、性別によっても差があり、日本人は西欧人に比べて側頭骨が厚い。高齢の女性ではさらに側頭骨が厚くなる傾向がある。このため、特に日本人に対しては、経頭蓋超音波ドップラ法は適した検査方法とは言えない。
また、経頭蓋超音波ドップラ法では、プローブを側頭骨の所定位置に長時間固定しておかなければならず、そのための特殊な固定具なども必要になる。検査を受ける患者も自由に身動きができず、長時間の固定した姿勢を強いられることになるため、患者の負担が大きい。
そこで、本発明は、微小栓子検出のための作業や操作を簡素化することができ、微小栓子の検査や監視のための患者の負担を大幅に低減することのできる超音波栓子検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の超音波栓子検出装置は、検査対象の曲面状表面に貼り付け可能な柔軟性を備えた薄板状であり、前記検査対象に超音波を照射するとともに前記検査対象によって反射された超音波を検出する超音波プローブと、前記超音波プローブを駆動して超音波を照射させる超音波駆動部と、前記超音波プローブによって検出された信号を処理して、反射波の周波数偏移と強度を求めドップラ信号として出力するドップラ信号処理部と、前記ドップラ信号により血液とともに移動する微小粒子の存在を微小栓子として判別する栓子判別部とを有する。そして、前記超音波プローブは、超音波放射面が15mm×25mm以上の広範囲に配置され、超音波を拡散して放射するものであるとともに、超音波放射の深さ方向に関しても、超音波を特定の深さ位置に集中させることなく深さ5〜300mmの範囲からのドップラ信号を検出可能なものである。
また、上記の栓子検出装置において、前記栓子判別部は、血管中を流れる血液によるドップラ信号とは異なる周波数および強度であって持続時間が30〜300ミリ秒のドップラ信号により前記微小栓子の存在を判別するものであることが好ましい。
また、上記の超音波栓子検出装置において、前記栓子判別部は、所定時間あたりの前記微小栓子の検出数を計数するものであり、前記栓子判別部の前記微小栓子の計数値を表示する表示部を有することが好ましい。
また、上記の超音波栓子検出装置において、前記超音波プローブは、超音波を拡散させる音響レンズを配置可能なものであることが好ましい。
また、上記の超音波栓子検出装置において、前記超音波プローブは、超音波の照射方向を設定する角度設定部材を配置可能なものであることが好ましい。
また、上記の超音波栓子検出装置において、前記超音波プローブは、冷却手段を備えたものであることが好ましい。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
本発明の超音波栓子検出装置により、複数の血管に対する微小栓子の検査や監視を同時に行うことができる。これにより、複数の血管に対する微小栓子の検査時間を大幅に短縮することができ、患者に対する負担を大幅に軽減することができる。また、超音波プローブの固定方法も検査位置に超音波プローブを貼り付けるだけであり、プローブ固定のための特殊な固定具などは不要であり、検査のためのプローブ固定作業も簡素化される。
以上のことから、微小栓子の検査のための、人的コスト、時間的コスト、費用的コストを大幅に低減することができ、微小栓子の検査を広く普及させることが可能となる。これにより、脳梗塞等の血栓塞栓症の予防医療としても多大の効果を発揮することとなる。
図1は、本発明の超音波栓子検出装置1の全体構成を示すブロック図である。 図2は、超音波栓子検出装置1の使用状態を示す図である。 図3は、超音波栓子検出装置1の別の使用態様を示す図である。 図4は、超音波プローブ2を検査対象に貼り付けた状態を示す断面図である。 図5は、超音波プローブ2に角度設定部材25を配置した状態を示す図である。 図6は、超音波プローブ2に音響レンズ26を配置した状態を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の超音波栓子検出装置1の全体構成を示すブロック図である。また、図2は、超音波栓子検出装置1の使用状態を示す図である。ここでは検査対象12は患者の頸部であるとする。超音波プローブ2は、検査対象12の内部に向けて超音波を照射し、そして、検査対象12の内部構造や血流によって反射された超音波を検出するものである。
超音波プローブ2は、全体が柔軟な薄い平板状であり、図2に示すように、検査対象12の表面に貼り付けられて使用される。超音波プローブ2は、その柔軟性により生体等の不規則な曲面に対しても密着して貼り付けることができる。超音波プローブ2の詳しい構造については後に説明する。
超音波プローブ2は、超音波栓子検出装置1の本体にケーブルを介して接続される。そして、超音波プローブ2は、検査対象12の表面に接着剤や粘着剤により貼り付けられて使用される。送信信号作成部9は、超音波プローブ2から照射する超音波に相当する電気的な送信信号を作成して送受信回路3に出力する。
送信信号の周波数は1MHz〜20MHzの領域内であることが好ましく、例えば、2MHz程度とすることができる。送信信号は連続波でもよいし、不連続波(バースト波)としてもよい。送受信回路3は、送信信号作成部9からの送信信号により超音波プローブ2内の超音波振動子22(図4参照)を駆動して、超音波を検査対象12に照射する。したがって、超音波プローブ2から照射される超音波も、送信信号の形態に応じて連続波または不連続波となる。
また、超音波振動子22は圧電素子を使用するものであり、圧電センサーとしても使用することができる。したがって、検査対象12の内部構造や血流によって反射された超音波を超音波振動子22によって検出することができる。超音波振動子22は超音波と電圧の変換効率の高い周波数領域(高感度領域)を使用することが好ましい。すなわち、照射する超音波の周波数がこの高感度領域に含まれていることが望ましい。
送受信回路3は、超音波振動子22によって検出した超音波の反射波信号を増幅してドップラ信号処理部4に出力する。すなわち、送受信回路3は超音波駆動部としても、また、反射超音波の信号を受信して増幅する受信部としても動作する。
なお、送受信回路3による超音波振動子22の駆動は、前述のように、連続的な超音波としてもよいし、不連続な超音波(バースト波)としてもよい。照射する超音波がバースト波の場合は、送信信号の休止時間中に反射波を受信することができ、送信信号と受信信号の分離を効率的に行うことができる。この場合、送受信回路3の送信動作と受信動作の切り換え等は装置制御部5からの制御信号によって行われる。
ドップラ信号処理部4は、送受信回路3からの反射波信号から反射波の周波数偏移と強度を求め、これらの情報をドップラ信号として装置制御部5に出力する。装置制御部5は超音波栓子検出装置1の全体の制御を行っている。まず、装置制御部5は、送信信号作成部9や送受信回路3に制御信号を送り、超音波の送信周波数、送信波形、送信タイミング、受信タイミング等を制御している。
また、装置制御部5は、ドップラ信号処理部4からのドップラ信号を記録部6に送出する。記録部6ではこのドップラ信号を固定ディスク装置等に時系列的に記録する。装置制御部5はドップラ信号を出力制御部8にも送出している。出力制御部8は、このドップラ信号を周波数領域での強度分布や時間軸上の強度変化として表示部10に表示することができる。また、出力制御部8は、ドップラ信号を可聴域の音声信号に変換し、音声出力部11から音声信号として出力することができる。
出力制御部8は、現在受信中のドップラ信号を表示部10および音声出力部11に出力することもできるが、記録部6に記録された過去のドップラ信号を出力することもできる。出力対象とするドップラ信号およびその出力形態は超音波栓子検出装置1の操作者が適宜選択することができる。
さらに、装置制御部5はドップラ信号を栓子判別部7にも送出している。栓子判別部7は、ドップラ信号から血液とともに移動する微小栓子(塞栓症を引き起こす血栓と組成が同様の微小粒子)の存在を判別する。微小栓子は血管中を血液とともに移動するが、移動速度は血液よりもやや遅い。ただし、微小栓子による超音波の反射強度は血液による反射強度より強い。また、そのような微小栓子による反射波の持続時間は30〜300ミリ秒程度である。すなわち、微小栓子によるドップラ信号は、周波数偏移(ドップラシフト)が血液による周波数偏移よりやや小さく、強度は血液による信号より強く、持続時間は30〜300ミリ秒程度である。
栓子判別部7は、このような条件に適合するドップラ信号を検出すると、それを微小栓子として判別する。そして、微小栓子を判別する度に微小栓子として計数加算し、その計数値を保持する。栓子判別部7は、所定時間(例えば、30分間)における微小栓子の計数値を出力制御部8に送出する。出力制御部8は、この微小栓子の計数値を表示部10に表示する。
栓子判別部7は、現在受信中のドップラ信号に対して微小栓子の判別と計数を行うことができるが、記録部6に記録された過去のドップラ信号に対して微小栓子の判別と計数を行うこともできる。どのドップラ信号を微小栓子の判別対象および計数対象とするかは超音波栓子検出装置1の操作者が適宜選択することができる。
超音波プローブ2は、全体が柔軟な薄い平板状であり、図2に示すように検査対象12の表面に貼り付けられて使用される。また、超音波プローブ2は、超音波放射面が15mm×25mm以上の広範囲に配置され、超音波を拡散して放射するものである。図2の例では、超音波プローブ2は縦:約20mm、横:約80mm、厚さ:約2mmの大きさである。図2の超音波プローブ2の超音波放射面はほぼ20mm×80mmの広さである。
超音波プローブ2は超音波を拡散して放射するものであり、超音波照射範囲内の全ての血管について微小栓子の検出が可能である。本発明は、従来のように特定の血管に焦点を合わせて微小栓子の検出を行うものではない。図2の例では、一つの超音波プローブ2により、頸部内の主要な血管(左右の総頸動脈、椎骨動脈、頸静脈)の6本全てについて同時に微小栓子の検出を行うことができる。
したがって、頸部内の主要な血管の6本全てについての検査を30分程度で完了することができる。従来の検査方法では6本の血管で合計3時間以上の検査時間となってしまっていたので、本発明によって患者に対する負担が大幅に軽減される。また、超音波プローブの固定方法も検査位置に超音波プローブを貼り付けるだけであり、プローブ固定のための特殊な固定具などは不要であり、検査のためのプローブ固定作業も簡素化される。
図3は、超音波栓子検出装置1の別の使用態様を示す図である。ここでは超音波栓子検出装置1に二つの超音波プローブ2を接続して、微小栓子の検出を行うようにしたものである。頸部の主要な血管(総頸動脈、椎骨動脈、頸静脈)は頸部の左右にそれぞれ存在(図4参照)しており、一つの超音波プローブにより全ての血管を同時に検査するには、横の長さが長い超音波プローブが必要となる。
図3に示すように、二つの超音波プローブ2を使用すれば、それぞれの超音波プローブ2の長さは図2のものよりも短くすることができる。図3に示す例で、超音波プローブ2は、縦:約20mm、横:約40mm、厚さ:約2mmの大きさである。図3の超音波プローブ2の超音波放射面はほぼ20mm×40mmの広さである。二つの超音波プローブ2は、右側の主要血管を検査するものと、左側の主要血管を検査するものとして、それぞれ検査対象12の適宜の位置に貼り付けられる。
図4は、超音波プローブ2を検査対象12に貼り付けた状態を示す断面図である。超音波プローブ2としては、図2のように一つの超音波プローブ2を使用する例を示す。検査対象12として、患者の頸部の内部組織の断面構造を模式的に示している。総頸動脈13、椎骨動脈14、頸静脈15は、頸部の左右にそれぞれ存在している。また、椎骨動脈14は椎骨19の近傍に位置している。椎骨19によっても超音波は反射されるが、椎骨19は静止しているため、血管中を移動する血液や微小栓子とは容易に区別できる。
超音波プローブ2は深さ方向に対しても特定の深さ位置に焦点を合わせることなく、深さ5〜300mmの広範囲の領域の検査を行うものである。超音波は、図4に示す点線で挟まれた領域に照射される。一つの超音波プローブ2により、左右両側の総頸動脈13、椎骨動脈14、頸静脈15の主要血管6本全てについて同時に微小栓子の検出を行うことができる。
図4には超音波プローブ2の断面構造も示されている。超音波プローブ2は、全体形状が薄い平板状であり、全体が湾曲可能なように柔軟性を持たせてある。この超音波プローブ2は生体等の不規則な曲面に対しても密着して貼り付け可能となっている。超音波プローブ2は、使用時には粘着性を有する粘着材料24によって検査対象12の表面に貼り付けられる。
超音波プローブ2の柔軟性素材からなるケース21の内部には薄い平板状の超音波振動子22が支持されている。超音波振動子22としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、1−3コンポジット複合圧電材料などを用いた圧電素子が使用できる。なお、柔軟性の観点からはポリフッ化ビニリデンが好ましい。超音波振動子22自体が薄い平板状に形成されているため、弾性変形により湾曲させることができ、限度内で湾曲させても超音波振動子22が損傷することはない。
また、ケース21の内部には、超音波振動子22に接触するように冷却媒体23が封入されており、超音波振動子22において発生した熱を効率よくケース外に排出し、超音波振動子22を冷却するようになっている。ここでは、冷却媒体を強制的に循環させるような機構は備えていないが、冷却媒体を強制循環させる機構を設けてさらに効率的に超音波振動子22を冷却するようにしてもよい。また、プローブ表面をさらに低温に保ちたい場合には、ペルチェ素子などによって超音波振動子22を冷却するようにしてもよい。
このように、検査時における超音波プローブ2からの発熱は、冷却手段としての冷却媒体23により効率的にケース21外に排出される。このため、超音波プローブ2からの発熱による生体への影響は大幅に軽減される。
図5は、超音波プローブ2に角度設定部材25を配置した状態を示す図である。検査対象12内部の血管(例えば、頸静脈15)が検査対象12の表面とほぼ平行に通っている場合、超音波プローブ2を検査対象12の表面に直接貼り付けると、ドップラ信号の周波数偏移が検出しにくくなってしまう。ドップラ信号の周波数偏移を検出するためには、超音波の照射方向と移動体の移動方向が直交しないようにする必要がある。
そこで、検査対象12内部の血管が検査対象12の表面とほぼ平行に通っているような場合は、検査対象12に角度設定部材25を貼り付け、その角度設定部材25の傾斜面に超音波プローブ2を貼り付けるようにする。角度設定部材25は、ほぼ三角柱の形状であり、検査対象12に貼り付けた場合の二つの傾斜面の傾斜角度A,Bはそれぞれ異なる角度となっている。この例では、傾斜角度Aは30度、傾斜角度Bは60度に設定されている。超音波プローブ2は二つの傾斜面の内、いずれか適する傾斜角度の傾斜面に貼り付けることができる。
角度設定部材25は、超音波プローブ2の冷却手段としての機能と、超音波プローブ2の発熱を検査対象12に対して遮断する機能を持たせることもできる。すなわち、角度設定部材25の検査対象12への貼り付け面近傍の素材を断熱性の材料として、検査対象12への熱伝導を遮断することができる。また、超音波プローブ2を貼り付ける傾斜面の近傍は熱伝導の良好な材料として、超音波振動子22を冷却することができる。
図6は、超音波プローブ2に音響レンズ26を配置した状態を示す図である。音響レンズ26は超音波プローブ2から照射される超音波を拡散させるものである。このような音響レンズ26を超音波プローブ2と検査対象12との間に配置することにより、超音波プローブ2から照射される超音波はより広い範囲に拡散されることになる。これにより、比較的小型の超音波プローブでも広範囲の領域での微小栓子の検出が可能となる。例えば、図3に示すような20mm×40mmの大きさの超音波プローブを音響レンズと組み合わせることにより、一つの超音波プローブでも頸部の主要な血管6本全部の検査を同時に行うことができるようになる。
以上に説明したような本発明の超音波栓子検出装置により、複数の血管に対する微小栓子の検査や監視を同時に行うことができる。これにより、複数の血管に対する微小栓子の検査時間を大幅に短縮することができ、患者に対する負担を大幅に軽減することができる。また、超音波プローブの固定方法も検査位置に超音波プローブを貼り付けるだけであり、プローブ固定のための特殊な固定具などは不要であり、検査のためのプローブ固定作業も簡素化される。
以上のことから、微小栓子の検査のための、人的コスト、時間的コスト、費用的コストを大幅に低減することができ、微小栓子の検査を広く普及させることが可能となる。これにより、脳梗塞等の血栓塞栓症の予防医療としても多大の効果を発揮することとなる。
なお、以上に説明した実施の形態では、超音波プローブ2内の超音波振動子22により、超音波の照射と反射波の検出の両方の動作を行うものとしたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。超音波プローブ内に、超音波を照射する超音波振動子と、反射波の検出を行う圧電素子とを別々に設けてもよい。さらには、超音波プローブとして、超音波を照射する部分と、反射波の検出を行う部分を別体に設け、これらの二つの部分をそれぞれ検査対象に貼り付けるようにしてもよい。
本発明によれば、微小栓子検出のための作業や操作を簡素化することができ、微小栓子の検査や監視のための患者の負担を大幅に低減することのできる超音波栓子検出装置を提供できる。
1 超音波栓子検出装置
2 超音波プローブ
3 送受信回路
4 ドップラ信号処理部
5 装置制御部
6 記録部
7 栓子判別部
8 出力制御部
9 送信信号作成部
10 表示部
11 音声出力部
12 検査対象
13 総頸動脈
14 椎骨動脈
15 頸静脈
19 椎骨
21 ケース
22 超音波振動子
23 冷却媒体
24 粘着材料
25 角度設定部材
26 音響レンズ

Claims (6)

  1. 検査対象(12)の曲面状表面に貼り付け可能な柔軟性を備えた薄板状であり、前記検査対象(12)に超音波を照射するとともに前記検査対象(12)によって反射された超音波を検出する超音波プローブ(2)と、
    前記超音波プローブ(2)を駆動して超音波を照射させる超音波駆動部(3)と、
    前記超音波プローブ(2)によって検出された信号を処理して、反射波の周波数偏移と強度を求めドップラ信号として出力するドップラ信号処理部(4)と、
    前記ドップラ信号により血液とともに移動する微小粒子の存在を微小栓子として判別する栓子判別部(7)とを有し、
    前記超音波プローブ(2)は、超音波放射面が15mm×25mm以上の広範囲に配置され、超音波を拡散して放射するものであるとともに、超音波放射の深さ方向に関しても、超音波を特定の深さ位置に集中させることなく深さ5〜300mmの範囲からのドップラ信号を検出可能なものである超音波栓子検出装置。
  2. 請求項1に記載した栓子検出装置であって、
    前記栓子判別部(7)は、血管中を流れる血液によるドップラ信号とは異なる周波数および強度であって持続時間が30〜300ミリ秒のドップラ信号により前記微小栓子の存在を判別するものである超音波栓子検出装置。
  3. 請求項2に記載した超音波栓子検出装置であって、
    前記栓子判別部(7)は、所定時間あたりの前記微小栓子の検出数を計数するものであり、
    前記栓子判別部(7)の前記微小栓子の計数値を表示する表示部(10)を有する超音波栓子検出装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載した超音波栓子検出装置であって、
    前記超音波プローブ(2)は、超音波を拡散させる音響レンズ(26)を配置可能なものである超音波栓子検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した超音波栓子検出装置であって、
    前記超音波プローブ(2)は、超音波の照射方向を設定する角度設定部材(25)を配置可能なものである超音波栓子検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載した超音波栓子検出装置であって、
    前記超音波プローブ(2)は、冷却手段(23)を備えたものである超音波栓子検出装置。
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