JP2014168473A - 種子のタンパク質含量を減少させる遺伝子及びその利用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定のアミノ酸配列を含むタンパク質からなる転写因子と、任意の転写因子を転写抑制因子に転換する機能性ペプチドとを融合させたキメラタンパク質、若しくは特定のアミノ酸配列を含むタンパク質からなる転写因子を植物体において発現させることにより、種子におけるタンパク質含量を有意に減少させる方法。前記キメラタンパク質が転写抑制因子活性を持つタンパク質である方法。特にアブラナ科のシロイヌナズナを対象として発現させ、解析に用いる。
【選択図】なし
Description
(1)の方法では、タンパク質量を変化させることができるが、増減量が僅かである。また、(2)の方法ではタンパク質量を減少させるのに一定の効果を有するものの、収穫後の種子を処理するための手間と時間がかかる。また、(2)の方法ではタンパク質量を増加させるといった結果を達成していない。(3)の方法では、タンパク質量は量的形質であり、従来育種法でこれを改変するにはQTL解析により寄与度の高い遺伝子座を複数同定し、各遺伝子座から原因遺伝子を特定後、各遺伝子座をそれぞれ目的品種へ交配により導入する必要がある。したがって、(3)の方法もまた手間と時間がかかる。(4)の方法では、例えばLGC-1などの低グルテリンイネ系統が育種されているが、原品種の30〜50%に及ぶグルテリンが残っている。また低グルテリンイネ系統に共通する問題点として、確かに易消化性タンパク質であるグルテリンは原品種より大きく減少しているが、その反動として難消化性タンパク質であるプロラミンの著しい増大が見られる。したがって種子全体のタンパク含量を減少させる方法としては評価することはできない。(5)の方法では、プロラミン多重遺伝子群の発現全体を顕著に減少させその結果として、イネ種子のタンパク質含量を減少させた例が報告されているが(特許文献1:WO2004/056993)、プロラミン自体は50%以下に減少するものの、全タンパク質含量の減少は最大で15%にとどまっている。また、(5)の方法としては、AT1G04550、AT1G66390、AT5G13330及びAt2g30420で特定される転写因子を過剰発現したシロイヌナズナの種子で、タンパク質がそれぞれ25%、14%、39%及び17%増加し、At2g47460で特定される転写因子の過剰発現により種子の貯蔵タンパク質含量が13%減少したと報告している(特許文献2:WO 01/35727)。
(a)配列番号1〜76のうちいずれか1つの偶数番号に示すアミノ酸配列を含むタンパク質
(b)配列番号1〜76のうちいずれか1つの偶数番号に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、転写促進活性を有するタンパク質
(c)配列番号1〜76のうちいずれか1つの奇数番号に示す塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ転写促進活性を有するタンパク質
(d)配列番号77〜84のうちいずれか1つの偶数番号に示すアミノ酸配列を含むタンパク質
(e)配列番号77〜84のうちいずれか1つの偶数番号に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、転写促進活性を有するタンパク質
(f)配列番号77〜84のうちいずれか1つの奇数番号に示す塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ転写促進活性を有するタンパク質
(1)X1−Leu−Asp−Leu−X2−Leu−X3
(但し、式中、X1は0〜10個のアミノ酸残基を示し、X2はAsn又はGluを示し、X3は少なくとも6個のアミノ酸残基を示す。)
(2)Y1−Phe−Asp−Leu−Asn−Y2−Y3
(但し、式中、Y1は0〜10個のアミノ酸残基を示し、Y2はPhe又はIleを示し、Y3は少なくとも6個のアミノ酸残基を示す。)
(3)Z1−Asp−Leu−Z2−Leu−Arg−Leu−Z3
(但し、式中、Z1はLeu、Asp−Leu又はLeu−Asp−Leuを示し、Z2はGlu、Gln又はAspを示し、Z3は0〜10個のアミノ酸残基を示す。)
(4)Asp−Leu−Z4−Leu−Arg−Leu
(但し、式中、Z4はGlu、Gln又はAspを示す。)
(5)α1−Leu−β1−Leu−γ1−Leu
(6)α1−Leu−β1−Leu−γ2−Leu
(7)α1−Leu−β2−Leu−Arg−Leu
(8)α2−Leu−β1−Leu−Arg−Leu
(但し、式(5)〜(8)中、α1はAsp、Asn、Glu、Gln、Thr又はSerを示し、α2はAsn、Glu、Gln、Thr又はSerを示し、β1はAsp、Gln、Asn、Arg、Glu、Thr、Ser又はHisを示し、β2はAsn、Arg、Thr、Ser又はHisを示し、γ1はArg、Gln、Asn、Thr、Ser、His、Lys又はAspを示し、γ2はGln、Asn、Thr、Ser、His、Lys又はAspを示す。)
本発明に係る植物体は、所定の転写因子と、任意の転写因子を転写抑制因子に転換する機能性ペプチドとを融合させたキメラタンパク質を発現するもの、又は所定の転写因子を過剰発現するものであり、野生型の植物体と比較して、種子に含まれるタンパク質の生産性が有意に向上又は減少したものである。すなわち、本発明に係る植物体は、所望の植物を対象として、当該植物の種子におけるタンパク質含量を有意に向上又は減少させるように、転写因子を上記機能性ペプチドとのキメラタンパク質として発現させるか、所定の転写因子を過剰発現させた植物体である。ここで、過剰発現とは、植物体に導入された転写因子をコードする遺伝子が転写され、転写産物として確認できる発現量を意味する。
(1)X1−Leu−Asp−Leu−X2−Leu−X3
(但し、式中、X1は0〜10個のアミノ酸残基を示し、X2はAsn又はGluを示し、X3は少なくとも6個のアミノ酸残基を示す。)
(2)Y1−Phe−Asp−Leu−Asn−Y2−Y3
(但し、式中、Y1は0〜10個のアミノ酸残基を示し、Y2はPhe又はIleを示し、Y3は少なくとも6個のアミノ酸残基を示す。)
(3)Z1−Asp−Leu−Z2−Leu−Arg−Leu−Z3
(但し、式中、Z1はLeu、Asp−Leu又はLeu−Asp−Leuを示し、Z2はGlu、Gln又はAspを示し、Z3は0〜10個のアミノ酸残基を示す。)
(4)Asp−Leu−Z4−Leu−Arg−Leu
(但し、式中、Z4はGlu、Gln又はAspを示す。)
(5)α1−Leu−β1−Leu−γ1−Leu
(6)α1−Leu−β1−Leu−γ2−Leu
(7)α1−Leu−β2−Leu−Arg−Leu
(8)α2−Leu−β1−Leu−Arg−Leu
(但し、式(5)〜(8)中、α1はAsp、Asn、Glu、Gln、Thr又はSerを示し、α2はAsn、Glu、Gln、Thr又はSerを示し、β1はAsp、Gln、Asn、Arg、Glu、Thr、Ser又はHisを示し、β2はAsn、Arg、Thr、Ser又はHisを示し、γ1はArg、Gln、Asn、Thr、Ser、His、Lys又はAspを示し、γ2はGln、Asn、Thr、Ser、His、Lys又はAspを示す。)
上記式(1)の転写抑制転換ペプチドにおいては、上記X1で表されるアミノ酸残基の数は0〜10個の範囲内であればよい。また、X1で表されるアミノ酸残基を構成する具体的なアミノ酸の種類は特に限定されるものではなく、どのようなものであってもよい。このX1で表されるアミノ酸残基は、式(1)の転写抑制転換ペプチドを合成するときの容易さからみれば、できるだけ短いほうがよい。具体的にX1で表されるアミノ酸残基は、5個以下であることが好ましい。
上記式(2)の転写抑制転換ペプチドにおいては、上記式(1)の転写抑制転換ペプチドのX1と同様、上記Y1で表されるアミノ酸残基の数は0〜10個の範囲内であればよい。また、Y1で表されるアミノ酸残基を構成する具体的なアミノ酸の種類は特に限定されるものではなく、どのようなものであってもよい。具体的にY1で表されるアミノ酸残基は、5個以下であることが好ましい。
上記式(3)の転写抑制転換ペプチドにおいては、上記Z1で表されるアミノ酸残基は、1〜3個の範囲内でLeuを含むものとなっている。アミノ酸1個の場合は、Leuであり、アミノ酸2個の場合は、Asp−Leuとなっており、アミノ酸3個の場合はLeu−Asp−Leuとなっている。
上記式(4)の転写抑制転換ペプチドは、6個のアミノ酸残基からなるヘキサマー(6mer)である。なお、上記式(4)の転写抑制転換ペプチドにおいてZ4で表されるアミノ酸残基がGluの場合のアミノ酸配列は、シロイヌナズナSUPERMANタンパク質(SUPタンパク質)の196〜201番目のアミノ酸配列に相当している。
発現ベクター構築工程は、上述した転写因子をコードする遺伝子と転写抑制転換ポリヌクレオチドと、プロモーターとを含む組換え発現ベクターを構築する工程であれば特に限定されるものではない。また、発現ベクター構築工程は、上述した過剰発現させる転写因子をコードする遺伝子と、プロモーターとを含む組換え発現ベクターを構築する工程であれば特に限定されるものではない。組換え発現ベクターの母体となるベクターとしては、従来公知の種々のベクターを用いることができる。例えば、プラスミド、ファージ、またはコスミド等を用いることができ、導入される植物細胞や導入方法に応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、pBR322、pBR325、pUC19、pUC119、pBluescript、pBluescriptSK、pBI系のベクター等を挙げることができる。特に、植物体へのベクターの導入法がアグロバクテリウムを用いる方法である場合には、pBI系のバイナリーベクターを用いることが好ましい。pBI系のバイナリーベクターとしては、具体的には、例えば、pBIG、pBIN19、pBI101、pBI121、pBI221等を挙げることができる。
本発明において行われる形質転換工程は、上述した融合遺伝子若しくは上記転写因子をコードする遺伝子を発現させるように、上述した組換え発現ベクターを用いて植物細胞に導入する工程である。組換え発現ベクターを用いて植物細胞に導入する方法(形質転換方法)は特に限定されるものではなく、植物細胞に応じた適切な従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、アグロバクテリウムを用いる方法や直接植物細胞に導入する方法を用いることができる。アグロバクテリウムを用いる方法としては、例えば、Bechtold, E., Ellis, J. and Pelletier, G. (1993) In Planta Agrobacterium-mediated gene transfer by infiltration of adult Arabidopsis plants. C.R. Acad. Sci. Paris Sci. Vie, 316, 1194-1199. あるいは、Zyprian E, Kado Cl, Agrobacterium-mediated plant transformation by novel mini-T vectors in conjunction with a high-copy vir region helper plasmid. Plant Molecular Biology, 1990, 15(2), 245-256.に記載された方法を用いることができる。
本発明に係る植物体の製造方法においては、上記形質転換工程が含まれていればよく、さらに上記組換え発現ベクターを用いた形質転換用DNAの構築工程が含まれていてもよいが、さらに他の工程が含まれていてもよい。具体的には、形質転換後の植物体から適切な形質転換体を選抜する選抜工程等を挙げることができる。
〔実施例1〕
転写因子遺伝子の増幅
シロイヌナズナのcDNAライブラリーより、以下に記載するプライマーを用いて、転写因子At2g23760、At1g18330、At2g02070、At1g12980、At5g62380、At4g23750、At4g32800、At1g24590、At5g07690、At1g71692、At1g52150、At3g25890、At1g09540、At5g22380、At2g44940、At5g41030、At5g60970、At5g35550、At1g60240、At2g23290、At5g14000、At1g19490、At5g58900、At5g07580、At3g04070、At2g42830、At2g22200、At5g25190、At5g54230、At5g67300、At4g28140、At5g23260、At1g69490、At4g18390、At1g15360、At1g27370、At1g78080、At5g25390、At3g04060、At1g44830、At3g49850、At5g06100、At1g74840、At3g04070、At2g46770、At5g35550、At1g71030、At2g44840、At3g23220、At1g18570、At3g01530、At5g51190、At4g34410、At5g22290、At3g04420、At3g45150、At3g29035、At3g02150、At2g41710、At1g49120、At1g64380、At3g23230、At1g01010、At5g53290、At1g36060、At5g66300、At2g46310、At5g47390、At1g71030、At1g17520、At3g23220、At2g18060、At5g08070、At1g80580、At1g34190、At2g47520、At5g67000、At4g27950、At5g47230、At3g28910、At3g11280、At5g07680、At1g25470、At1g28520、At1g77450、At5g24590、At5g08790、At1g67260、At4g28530、At5g13910、At5g64530、At2g33710、At1g53230、At1g56010、At5g18560、At5g67580、At5g24520、At4g18390、At1g69690、At5g13330、At5g60970、At3g23220、At1g62700、At5g13330、At1g22985、At5g09330、At1g10200、At1g61110、At1g30210、At5g40330、At5g13180、At1g52880、At4g18450、At5g07580、At1g74930、At4g36160、At3g18550、At5g64750、At2g02450、At2g42400、At5g67300、At1g68800、At1g14510、At1g25580、At5g18270、At2g44840、At3g15500、At4g35580、At4g01550、At4g37750、At1g52890、At2g17040、At2g33480、At5g39610、At1g32770、At5g47220、At1g56650、At1g63910、At3g15510、At2g45680、At2g31230、At1g12260、At3g61910、At5g07310、At3g14230、At1g28160、At1g69120、At3g10490、At5g61600、At1g43160、At3g15210、At4g08150及びAt1g10200の終始コドンを除くコード領域のDNA断片、若しくは終始コドンを含むコード領域のDNA断片をPCRにより増幅した。なお、終始コドンを含むコード領域のDNA断片を増幅したのは、At3g04070、At2g46770、At5g35550、At1g71030、At2g44840、At4g18390、At1g69690、At5g13330、At5g60970、At3g23220、At3g15210、At4g08150及びAt1g10200についてである。PCR条件は94℃1分、47℃2分、伸長反応74℃1分を25サイクル行なった。次にPCR産物をアガロースゲル電気泳動により分離、回収した。
終始コドンを除くコード領域のDNA断片がコードする転写因子遺伝子の3‘末端にリプレッサードメイン配列を付加するために、CaMV35Sプロモーターの下流にSmaIサイトとリプレッサードメイン(アミノ酸配列:GLDLDLELRLGFA(配列番号391))配列を有するベクターであるp35SSXGを用いた。転写因子遺伝子配列とリプレッサードメイン配列を連結するために、本ベクターをSmaIで切断し、上記の転写因子をコードするPCR増幅断片をそれぞれ挿入し、ベクター(p35SSXG(TFs))を作製した。なお、ベクターをp35SSXG(TFs)と表記したが、当該表記においてTFsの部分には転写因子のAGIコードが記述される。例えば、At2g23760で特定される転写因子を有するベクターは、p35SSXG(At2g23760)となる。以下の説明におけるベクター等の表記でも同様にTFsとの表記を使用する。
アグロバクテリウムにより植物に遺伝子導入を行なうために、バイナリ-ベクターにはpBCKHを用いた。本ベクターはpBIG(Hygr)(NucleicAcidsRes.18,203(1990))のHindIIIサイトにGatewayベクターコンバージョンシステム(Invitrogen)のカセットを組み込んだものである。このベクターに改良型転写因子遺伝子配列を組み込むために、本ベクターと181種類のp35SSXG(TFs)をそれぞれ混合し、GATEWAY LR clonase (Invitrogen)を用いて組換え反応を行い、ベクター(pBCKH-p35SSXG(TFs))を作製した。
改良型転写因子若しくは転写因子を導入する植物にはシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana, Columbia(Col-0))を用いた。遺伝子導入法は、Transformation of Arabidopsis thaliana by vacuum infiltration (http://www.bch.msu.edu/pamgreen/protocol.htm)に従った。ただし、感染させるのに減圧処理は行なわず、アグロバクテリウム菌液に浸すだけにした。具体的には、改良型転写因子発現ベクターpBCKH-p35SSXG(TFs)若しくは転写因子発現ベクターを、それぞれ土壌細菌Agrobacterium tumefaciens strain GV3101 (C58C1Rifr) pMP90 (Gmr)(koncz and Schell 1986)株にエレクトロポレーション法で導入した。導入した菌をそれぞれ1リットルの、抗生物質(カナマイシン(Km)50μg/ml、ゲンタマイシン(Gm)25μg/ml、リファンピシリン(Rif)50μg/ml)を含むYEP培地でOD600が1になるまで培養した。次いで、培養液から菌体を回収し、1リットルの感染用培地(Infiltration medium、1リッターあたり、2.2gのMS salt、1X B5 vitamins、50gのsucrose、0.5gのMES、0.044μMのbenzylaminopurine、400μlのSilwetを含む。pH5.7)に懸濁した。
改良型転写因子若しくは転写因子を導入した形質転換体及び野生型シロイヌナズナの種子40粒を秤量後1.5mlのPP製マイクロテストチューブに入れ、さらにTungsten Carbide Beads 3mm(QIAGEN社製)を1粒入れた後、Mixer Mill MM 300(Qiagen社製)を用いてfrequency=1/30で1分間振盪破砕を行った。破砕後50μlのExtraction Buffer(62.5mM Tris-HCl、2% SDS、10% glycerol、5% 2-mercaptethanol)を加えさらに1分間振盪破砕を行った。破砕後氷上で10分間静置し、さらに15000rpmで10分間遠心分離を行い、上澄をタンパク質の定量に用いた。
Claims (8)
- 以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質からなる転写因子と、任意の転写因子を転写抑制因子に転換する機能性ペプチドとを融合させたキメラタンパク質を植物内で発現させることで、種子におけるタンパク質含量を有意に減少させる方法。
(a)配列番号74に示すアミノ酸配列を含むタンパク質
(b)配列番号74に示すアミノ酸配列において1〜20個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、転写促進活性を有するタンパク質
(c)配列番号73に示す塩基配列の相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下においてハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ転写促進活性を有するタンパク質 - 上記転写因子の転写促進活性が抑制されていることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記キメラタンパク質が転写抑制因子活性をもつことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記機能性ペプチドが、次に示す式(1)〜(8)
(1)X1−Leu−Asp−Leu−X2−Leu−X3
(但し、式中、X1は0〜10個のアミノ酸残基を示し、X2はAsn又はGluを示し、X3は少なくとも6個のアミノ酸残基を示す。)
(2)Y1−Phe−Asp−Leu−Asn−Y2−Y3
(但し、式中、Y1は0〜10個のアミノ酸残基を示し、Y2はPhe又はIleを示し、Y3は少なくとも6個のアミノ酸残基を示す。)
(3)Z1−Asp−Leu−Z2−Leu−Arg−Leu−Z3
(但し、式中、Z1はLeu、Asp−Leu又はLeu−Asp−Leuを示し、Z2はGlu、Gln又はAspを示し、Z3は0〜10個のアミノ酸残基を示す。)
(4)Asp−Leu−Z4−Leu−Arg−Leu
(但し、式中、Z4はGlu、Gln又はAspを示す。)
(5)α1−Leu−β1−Leu−γ1−Leu
(6)α1−Leu−β1−Leu−γ2−Leu
(7)α1−Leu−β2−Leu−Arg−Leu
(8)α2−Leu−β1−Leu−Arg−Leu
(但し、式(5)〜(8)中、α1はAsp、Asn、Glu、Gln、Thr又はSerを示し、α2はAsn、Glu、Gln、Thr又はSerを示し、β1はAsp、Gln、Asn、Arg、Glu、Thr、Ser又はHisを示し、β2はAsn、Arg、Thr、Ser又はHisを示し、γ1はArg、Gln、Asn、Thr、Ser、His、Lys又はAspを示し、γ2はGln、Asn、Thr、Ser、His、Lys又はAspを示す。)
のいずれかで表されるアミノ酸配列を有するものであることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 上記植物が被子植物であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記植物が双子葉植物であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記植物がアブラナ科植物であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記植物がシロイヌナズナであることを特徴とする請求項1記載の方法。
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