JP2014165833A - 画像処理装置、撮像装置、画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置、画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フレアの生源色に依らず適切なフレア補正処理を実行する。
【解決手段】本発明の画像処理プログラムは、撮影光学系により取得されたカラーの処理対象画像を入力する入力手順と、前記処理対象画像におけるフレアの発生領域の色に基づき前記フレアの光源色が白色であったか否かを判別する判別手順(S97)と、前記発生領域に対してフレア補正処理を施すフレア補正手順(S93〜S910)とを含み、前記フレア補正手順では、前記判別手段による前記判別の結果に応じて前記フレア補正処理の内容を切り換える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、撮影画像へフレア補正処理を施す画像処理装置、撮像装置、画像処理プログラムに関する。
回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)を有する撮影光学系で撮影を行う際、極めて高輝度な物体(光源)が撮影画角内に存在していた場合には、撮影画像上の光源像の周辺に色滲みを伴うフレア(色フレア)が発生する。この色フレアは無色のフレアと比較すると著しく不自然である。
因みに、特許文献1には、フレア補正処理として、フレア発生領域の色相を背景の色相に合わせるように変換し、さらに平滑化フィルタをかけることにより、色フレアを目立たなくする電子カメラが開示されている。
特許第4250506号公報
しかしながら、色フレアの発生源である光源の中には、固有の色を有したものも存在しており、そのような光源に起因した色フレアへ前述したフレア補正処理を施すと、色フレアの色滲みと共に光源本来の色までもが消えてしまう虞がある。
そこで本発明は、フレアの生源色に依らず適切なフレア補正処理を実行することのできる画像処理装置、撮像装置、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明の画像処理装置は、撮影光学系により取得されたカラーの処理対象画像を入力する入力手段と、前記処理対象画像におけるフレアの発生領域の色に基づき前記フレアの光源色が白色であったか否かを判別する判別手段と、前記発生領域に対してフレア補正処理を施すフレア補正手段とを備え、前記フレア補正手段は、前記判別手段による前記判別の結果に応じて前記フレア補正処理の内容を切り換える。
本発明の撮像装置は、撮影光学系が結像した被写体像を撮像するカラーの撮像素子と、前記撮像装置が生成した画像を前記処理対象画像として処理する本発明の画像処理装置とを備える。
本発明のコンピュータ実行可能な画像処理プログラムは、撮影光学系により取得されたカラーの処理対象画像を入力する入力手順と、前記処理対象が像におけるフレアの発生領域の色に基づき前記フレアの光源色が白色であったか否かを判別する判別手順と、前記発生領域に対してフレア補正処理を施すフレア補正手順とを含み、前記フレア補正手順では、前記判別手順による前記判別の結果に応じて前記フレア補正処理の内容を切り換える。
本発明によれば、フレアの光源色に依らず適切なフレア補正処理を実行することのできる画像処理装置、撮像装置、及び画像処理プログラムが実現する。
第1実施形態の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 現像処理の動作フローチャートである。 フレア補正処理の動作フローチャートである。 フレア色成分抽出処理の動作フローチャートである。 光源色判定処理の動作フローチャートである。 光源色復元処理の動作フローチャートである。 入力画像の例である。 検出された高輝度領域の例である。 フレアに起因した高輝度領域(飽和領域)の例である。 ラベリングされた飽和領域の例である。 飽和領域Sの半径rと、フレア領域Aの半径との関係を示す模式図である。 飽和領域Sとフレア領域Aと処理領域A’との関係を説明する図である。 二値のマスク画像を説明する図である。 グレースケールマスク画像を説明する図である。 処理領域A’のR成分(フレア色成分有り)とG成分との関係を示す図である。 フレア色成分の抽出手順を説明する模式図である。 処理領域A’のR成分(フレア色成分無し)とG成分との関係を示す図である。 (A)は、彩度強調前の或る処理領域A’の画素プロファイル(中心線上の画素プロファイル)であり、(B)は、彩度強調後の同じ処理領域A’の画素プロファイルである。 拡大前のグレースケールマスク画像を説明する図である。 拡大後のグレースケールマスク画像を説明する図である。 拡大前後のグレースケールマスク画像の画素プロファイル(中心線上の画素プロファイル)である。 ステップS99を説明する図である。 第2実施形態の電子カメラの構成例を示すブロック図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態の画像処理装置は、画像処理プログラムがインストールされたコンピュータ11で構成される。
図1に示すコンピュータ11は、データ読込部12、記憶装置13、CPU14、メモリ15および入出力I/F16、バス17を有している。データ読込部12、記憶装置13、CPU14、メモリ15および入出力I/F16は、バス17を介して相互に接続されている。さらに、コンピュータ11には、入出力I/F16を介して、入力デバイス18(キーボード、ポインティングデバイスなど)とモニタ19とがそれぞれ接続されている。なお、入出力I/F16は、入力デバイス18からの各種入力を受け付けるとともに、モニタ19に対して表示用のデータを出力する。
データ読込部12は、画像処理対象となる画像データを外部から読み込むときに用いられる。例えば、データ読込部12は、データ読込部12に挿入された記憶媒体から画像データを取得する読込デバイス(光ディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブなど)や、公知の通信規格に準拠して外部の装置と通信を行う通信デバイス(USBインターフェース、LANモジュール、無線LANモジュールなど)で構成される。
記憶装置13は、例えば、ハードディスクや、不揮発性の半導体メモリなどの記憶媒体で構成される。この記憶装置13には、画像処理プログラムが記録されている。なお、記憶装置13には、データ読込部12から読み込まれた画像データを記憶しておくこともできる。
CPU14は、記憶装置13に記憶された画像処理プログラムを実行し、コンピュータ11の各部を統括的に制御するプロセッサである。ここで、本実施形態の画像処理プログラムには、カメラで撮影されたRAW画像に対する現像処理の機能が搭載されており、この現像処理を実行する際、CPU14は、各部を制御する制御部として機能する他に、フレア補正処理部21としても機能する(フレア補正処理部21の動作は後述する)。
メモリ15は、画像処理プログラムでの各種演算結果を一時的に記憶する。このメモリ15は、例えば揮発性のSDRAMなどで構成される。
図2は、現像処理の動作フローチャートである。以下、図2の各ステップを順に説明する。
ステップS1:CPU14は、ユーザが現像処理の対象として指定したカラー画像(RAW画像)の画像データを、メモリ15上に読み込む(以下、これを「入力画像」と称す。)。この入力画像は、例えば、データ読込部12の記憶媒体に書き込まれていた画像である。
ここで、入力画像には、色フレアの発生している可能性がある。色フレアの発生した画像は、DOEを含む撮影光学系で撮影された画像であって、例えば図7に示すとおりである(但し、図7はモノクロ画像なので、色フレアの色付きは現れていない。)。色フレアは通常、輪帯状又はそれに近いパターンをしているが、そのパターンは完全な輪帯状になるとは限らず、撮影条件(画像の撮影に使用された撮影光学系の結像特性、撮影時に画角内に存在していた光源の波長スペクトルなど)に依存する。また、色フレアの色づき分布(フレア色成分)も、撮影条件に依存する。
但し、本実施形態のフレア補正処理は、色フレアのパターン及び色付き分布が未知であっても実行可能であるので、入力画像には詳細な撮影条件データが付随していなくても構わない。よって、本実施形態では、撮影に使用された撮影光学系の種類情報が入力画像に付随していれば十分である。
ステップS2:CPU14は、メモリ15上の入力画像に対して、フレア補正処理以外の現像処理を施す。ここでは簡単のため、フレア補正処理以外の現像処理は、色補間処理、彩度強調処理(色補正処理の一種)のみと仮定する。これによって、メモリ15上の入力画像は、色補間後、かつ彩度強調後の状態となる。
ステップS3:CPU14は、入力画像に付随する、撮影光学系の種類情報に基づき、その撮影光学系にDOEが含まれていたか否かを判別し、含まれていなかった場合には、入力画像に色フレアの発生している可能性は無いとみなしてステップS10へ移行し、撮影光学系にDOEが含まれていた場合には、入力画像に色フレアの発生している可能性があるとみなしてステップS4へ移行する。
ステップS4:CPU14は、入力画像のサイズ縮小版(縮小画像)を作成する。なお、縮小画像を作成するのは、後続するステップの演算負荷を軽減するためである。入力画像に対する縮小画像のサイズ比は、1/4、或いは、1/8などである。因みに、1/8よりもサイズ比を小さくすると、小さな光源を検出できなくなる虞があるので、サイズ比は1/8以上であることが望ましい。
ステップS5:CPU14は、縮小画像の各画素の輝度を所定値(ここでは飽和レベルとする。)と比較することにより、輝度が所定値を超過するような明るい領域(高輝度領域)を縮小画像から検出する(図8参照)。図8に示すとおり、検出された高輝度領域の中には、フレアに起因した高輝度領域だけでなく、フレアとは無関係な高輝度領域も混在している可能性がある。
なお、本ステップでは演算負荷を軽減するため、各画素の輝度の指標として、各画素の輝度値(R、G、Bの重み付け和)を使用する代わりに、各画素の各色成分の和(R、G、Bの和)を使用してもよい。或いは、各画素の輝度の指標として、各画素を代表する色成分の値(G強度)を使用してもよい。また、このような演算負荷の軽減方法は、画素の輝度を扱う他のステップでも採用することができる。
ステップS6:CPU14は、ステップS5で検出された高輝度領域の各々がフレアに起因したものであるか否かを判別し、フレアに起因したもの以外を排除する(図9参照。)。
なお、個々の高輝度領域がフレアに起因したものであるか否かの判定は、例えば次のとおり行われる。すなわち、CPU14は、高輝度領域と予め用意した円形パターンとを比較し、両者の相関度が一定以上である場合には、その高輝度領域をフレアに起因したものとみなし、相関度が一定未満である場合には、その高輝度領域をフレアに起因したものではないとみなす。なお、比較対象となる円形パターンとしては、フレアに起因した高輝度領域として平均的なものを使用すればよい。
或いは、個々の高輝度領域がフレアに起因したものであるか否かの判定は、次のとおり行われてもよい。すなわち、CPU14は、高輝度領域の中心から所定半径を有した円形領域を設定し、その円形領域の全域に高輝度領域が存在していた場合には、その高輝度領域をフレアに起因したものとみなし、円形領域の少なくとも1部が高輝度領域から外れていた場合には、その高輝度領域をフレアに起因したものではないとみなす。なお、円形領域の半径は、フレアに起因した高輝度領域として最も小さいものの半径と同程度に設定される。
したがって、本ステップで除外されなかった高輝度領域は、フレアの中心部における飽和領域に相当する。以下、本ステップで除外されなかった高輝度領域を、単に「飽和領域」と称す。
ステップS7:CPU14は、ステップS6で検出された1又は複数の飽和領域に対してラベリングを行い、通し番号(フレア番号i=1、2、…)を付与する(図10参照)。これによって、入力画像に発生しているフレアの総数(すなわち、フレア番号iの最終値)が確定する。
ステップS8:CPU14は、フレアの総数がゼロである場合には、フレア補正処理は不要であるとみなしてステップS10へ移行し、フレアの総数がゼロでない場合には、フレア補正処理を実行するべくステップS9へ移行する。
ステップS9:CPU14は、メモリ15上の入力画像に対してフレア補正処理を施す。フレア補正処理の詳細は、後述する。
ステップS10:CPU14は、メモリ15上の入力画像を、JPEGなどの所定の圧縮方式で圧縮してから、ユーザが指定した保存先(例えば、データ読込部12に挿入された記憶媒体)へ保存し、現像処理のフローを終了する。
図3は、フレア補正処理の動作フローチャートである。以下、図3の各ステップを順に説明する。
ステップS91:フレア補正処理部21は、フレア番号iを初期値(1)に設定する。
ステップS92:フレア補正処理部21は、縮小画像上でフレア番号iに対応する飽和領域Sに着目すると、その飽和領域Sを包含する処理領域A’を縮小画像上に設定する。この処理領域A’は、飽和領域Sを中心としたフレアの発生領域(フレア領域)Aを包含している必要がある。
ここで、図11に示すとおり、飽和領域Sが大きいときほど、フレア領域Aも大きくなる。但し、飽和領域Sの半径rが閾値a以下である場合(図11(a)、(b)、(c))は、フレア領域Aの半径は所定値βとなるが、飽和領域の半径rが閾値aを超過する場合(図11(d)、(e))は、フレア領域Aの半径は半径rに応じた値α×rとなる。なぜなら、飽和領域Sの半径rが閾値a以下である場合は、光源の明るさが一定未満であり、低次の回折光しか発生しないのに対して、飽和領域Sの半径rが閾値aを超過する場合は、光源の明るさが一定以上であり、低次の回折光に加えて高次の回折光も発生するからである。
そこで、本ステップにおけるフレア補正処理部21は、処理領域Aの設定を以下の手順(A)〜(E)で行う。
(A)フレア補正処理部21は、縮小画像上で飽和領域Sの輝度重心に相当する座標gを算出し、座標gから飽和領域Sの輪郭までの平均距離を、飽和領域Sの半径rとして算出する。
(B)フレア補正処理部21は、飽和領域Sの半径rが閾値a以下であるか否かを判別する。閾値a以下である場合は手順(C)へ移行し、そうでない場合は手順(D)へ移行する。
(C)フレア補正処理部21は、図12(a)に示すとおり、縮小画像上で座標gを中心とし、かつ半径が所定値βである円形領域を、フレア番号iに対応したフレア領域Aに設定し(但しβ>r)、手順(E)へ移行する。
(D)フレア補正処理部21は、図12(b)に示すとおり、縮小画像上で座標gを中心とし、かつ半径が(α×r)である円形領域を、フレア番号iに対応したフレア領域Aに設定する(但しα>1)。
(E)フレア補正処理部21は、図12(a)又は図12(b)に示すとおり、縮小画像上でフレア領域Aの全体を包含し、かつ一定のマージンγを持った包含領域を、フレア番号iに対応した処理領域A’に設定する(但し、γ>0)。
なお、本ステップでは、処理領域A’のサイズをフレア領域Aのサイズに応じて設定したが、処理領域A’がフレア領域Aを確実に包含できるのであれば、処理領域A’のサイズを予め決められたサイズ(十分に大きなサイズ)としてもよい。また、処理領域A’の形状は、円形でも矩形でも構わない。また、処理領域A’の中心は、フレア領域Aの中心から外れていても構わない。
また、本ステップでは、飽和領域Sの輝度重心を座標gとしたが、演算負荷を軽減するために、飽和領域Sの中心を座標gとしてもよい。
また、本ステップでは、飽和領域Sのサイズとして飽和領域Sの半径rを算出したが、飽和領域Sのサイズとして飽和領域Sの画素数を使用してもよい。その場合は、半径の閾値aの代わりに画素数の閾値a’が使用される。
また、飽和領域Sのサイズとフレア領域Aのサイズとの関係(図11参照)は、DOEの種類(すなわち撮影光学系の種類)によって異なるため、本ステップのフレア補正処理部21は、サイズの閾値を、撮影光学系の種類に応じて設定することが望ましい。
ステップS93:フレア補正処理部21は、フレア番号iに対応する処理領域A’に対してフレア色成分抽出処理を施し、処理領域A’に発生しているフレア色成分を抽出する。なお、本ステップで抽出されるフレア色成分は、2色のフレア色成分からなる。フレア色成分抽出処理の詳細は、後述する。
ステップS94:フレア補正処理部21は、ステップS93で抽出されたフレア色成分(2色のフレア色成分)へサイズ拡大処理を施す。なお、前述したステップS4におけるサイズ比を1/Mとした場合、本ステップにおけるサイズ拡大処理ではフレア色成分(2色分のフレア色成分)のサイズをM倍にする。これによって、入力画像に対応するサイズのフレア色成分(2色のフレア色成分)が取得される。
ステップS95:フレア補正処理部21は、サイズ拡大後のフレア色成分(2色のフレア色成分)を、入力画像上で処理領域A’に対応する領域から減算する。但し、減算に当たりCPU14は、縮小画像上の座標gと前述した倍率Mとに基づき、座標gに対応する入力画像上の座標g’を求め、その座標g’に対してフレア色成分(2色のフレア色成分)の中心を一致させておく。これによって、入力画像上で処理領域A’に対応する領域に発生していた色フレアのフレア色成分が除去される。つまり、その領域に発生していた色フレアは、無色のフレアとなる。
ステップS96:フレア補正処理部21は、縮小画像上のフレア領域Aに対して光源色判定処理を施し、フレア領域Aに発生しているフレアの光源色が白色であるか否かを判定する。光源色判定処理の詳細は、後述する。なお、ここでいう「白色」は、ヒトの目から見て白色に見える色のことであって、所謂白色光源の色(波長スペクトルがフラット)だけでなく、それに近い色をも含むものとする。
ステップS97:フレア補正処理部21は、ステップS96で判定した光源色が白色であったか否かを判別し、非白色であった場合は、光源色復元処理を実行するべくステップS98へ移行し、白色であった場合は、光源色復元処理をスキップするべくステップS911へ移行する。
ステップS98:フレア補正処理部21は、縮小画像上の処理領域A’に関する光源色復元処理を実行することにより、復元後の処理領域A’(=復元画像imgC)を取得する。光源色復元処理の詳細は、後述する。
ステップS99:フレア補正処理部21は、復元画像imgCのサイズ拡大版(=復元画像IMGC)を作成する。復元画像IMGCの作成方法の詳細は、後述する。
ステップS910:フレア補正処理部21は、入力画像上で処理領域A’に対応する領域を復元画像IMGCに置換することにより、その領域における光源の色味を復元する。
ステップS911:フレア補正処理部21は、フレア番号iが最終値に達したか否かを判別し、達していなかった場合はステップS912へ移行し、達していた場合はフレア補正処理のフローを終了する。
ステップS912:フレア補正処理部21は、フレア番号iをインクリメントしてからステップS92へ移行する。
図4は、フレア色成分抽出処理のフローチャートである。以下、各ステップを順に説明する。
ステップS931:フレア補正処理部21は、フレア番号iに対応するフレア領域Aの平均値を色成分毎に(RGB別に)算出し、平均値が最小であった1つの色成分を、基準色成分に定める。以下、G成分が基準色成分に設定されたと仮定する。その場合、フレア色成分の推定は、G成分以外の色成分、すなわちR成分及びB成分の各々に関して行われる。
ステップS932:フレア補正処理部21は、フレア番号iに対応した二値のマスク画像を作成する。二値のマスク画像は、図13に示すとおり、処理領域A’と同形同サイズのマスク画像であって、フレア領域Aに対応する領域に開口部を設けたものである。さらに、フレア補正処理部21は、その二値のマスク画像を、ガウシアンフィルタなどの平滑化フィルタで空間的に平滑化することにより、図14に示すようなグレースケールマスク画像を作成する。このグレースケールマスク画像は、二値のマスク画像において、開口部と非開口部との境界のコントラストを意図的に低下させたものに相当する。このグレースケールマスク画像の単位面積当たりの平均値は、処理領域A’の中央から周辺に向かって低下している。
なお、本ステップで使用される平滑化フィルタのサイズ(フィルタ径)は、フレア領域Aのサイズが大きいときほど大きく設定されることが望ましい。
ステップS933:フレア補正処理部21は、基準色成分(ここではG成分)以外の1つの色成分を着目色成分に設定する。以下、R成分が着目色成分に設定されたと仮定する。図15は、或る処理領域A’のR成分と、同じ処理領域A’のG成分との関係を示す図(画素プロファイル)である。図15に示すとおり、R成分においては、フレア領域Aの内側かつ飽和領域Sの外側の領域に、フレア色成分が重畳されている。つまり、その領域のR成分は、同じ領域のG成分と比較して著しく高い値となっている。
本ステップのフレア補正処理部21は、処理領域A’のR成分を処理領域A’のG成分で画素毎に除算することにより、G成分を基準としたR成分の相関色分布画像IGRを作成する。図16(A)の左側に示すのは、相関色分布画像IGRの模式図である。
ここで、相関色分布画像IGRの中央領域aの多くの画素は、1に近い画素値を有しており、中央領域aの周辺に位置するリング状領域bの多くの画素は、1よりも高い画素値を有しており、リング状領域bの外側に位置する最周辺領域cの多くの画素は、リング状領域bよりも低い画素値を有している。このうち、中央領域aは、図15に示した飽和領域Sに対応しており、リング状領域bは、図15に示したフレア領域Aの内側かつ飽和領域Sの外側の領域、すなわち、フレア色成分の重畳された領域に対応している。
ステップS934:フレア補正処理部21は、相関色分布画像IGRのうち、周辺と比較して値の低い領域(中央領域a及び最周辺領域c)のみを平滑化することにより、図16(B)に示すような相関色分布画像IGR”を取得する。なお、相関色分布画像IGR”の取得は、図16(A)→図16(B)に示す手順によって行うことができる。
すなわち、フレア補正処理部21は、先ず、図16(A)の左側に示した相関色分布画像IGRの全体を、ガウシアンフィルタなどの平滑化フィルタで空間的に平滑化することにより、図16(A)の右側に示すような相関色分布画像IGR’を取得する。この平滑化によると、周辺と比較して値の低い領域の値は、平滑化前よりも高めになり、周辺と比較して値の高い領域の値は、平滑化前よりも低めになる。続いて、フレア補正処理部21は、平滑化前後の2つの相関色分布画像IGR、IGR’を画素毎に比較し、値の高かった方の画素を集めて1枚の合成画像を作成し、その合成画像を相関色分布画像IGR”とする(図16(B))。この相関色分布画像IGR”は、元の相関色分布画像IGRにおいて、フレア色成分の重畳されていなかった領域(点線枠部分)のみを平滑化したものに相当する。
ステップS1835:フレア補正処理部21は、相関色分布画像IGR”に対して最小値フィルタ等による収縮処理を施すことにより、相関色分布画像IGR”において周辺と比較して値の高い領域の面積を収縮し、図16(C)に示すような相関色分布画像Iを取得する。さらに、フレア補正処理部21は、相関色分布画像Iをガウシアンフィルタなどの平滑化フィルタで空間的に平滑化することにより、図16(D)に示すような相関色分布画像I’を取得する。この相関色分布画像I’は、元の相関色分布画像IGRにおいてフレア色成分の重畳されていた領域を周辺の領域(点線枠部分)によって補間したものに相当する。
ステップS936:フレア補正処理部21は、処理領域A’の基準色成分(ここではG成分)に対して相関色分布画像I’を画素毎に乗算することにより、フレア色成分の除去されたR成分IRnewを算出する。これによって、処理領域A’からR成分に関するフレア色成分が除去されたことになる。なお、図17は、除去後の処理領域A’の画素プロファイルである。
この図17を図15と比較すれば明らかなとおり、除去後には、フレア色成分の重畳されていた領域(フレア領域Aの内側かつ飽和領域Sの外側の領域)のR強度は、同じ領域のG強度に近づけられているのがわかる。また、除去後には、フレア色成分の重畳されていた領域のR/G強度は、フレア領域Aの外側の領域のR/G強度と、飽和領域Sの内側のR/G強度とによって補間されているのがわかる。また、除去後には、フレア色成分の重畳されていた領域のR強度分布形状は、同じ領域のG強度分布形状に対応した形状となっているのがわかる。
なお、本ステップのフレア補正処理部21は、フレア色成分の除去されたR成分IRnewを、元のR成分から差し引くことにより、R成分に関するフレア色成分IFRを算出しておく(フレア色成分の除去されたR成分IRnewを、フレア色成分IFRに換算しておく。)。なぜなら、本実施形態では、最終画像を算出する前に、フレア色成分IFRに対して幾つかの処理(マスク処理やサイズ拡大処理など)を施す必要があるからである。
ステップS937:フレア補正処理部21は、ステップS936で取得したフレア色成分IFRに対してステップS932で作成したグレースケールマスクを適用することにより、フレア色成分IFRの周辺部をぼかす。このように周辺部をぼかしておけば、処理領域A’のR成分からフレア色成分IFRを除去(減算)した際に、処理領域A’に不自然な階調段差が発生することを防げるからである。また、上述したとおり、グレースケールマスクの作成時に使用された平滑化フィルタのサイズは、フレア領域Aのサイズに応じたサイズに設定されたので、マスク適用後のフレア色成分IFRの周辺部は、より自然なものとなる。これによって、R成分に関するフレア色成分IFRの推定は、完了である。
ステップS938:フレア補正処理部21は、基準色成分以外の全ての色成分(ここではR成分、B成分)に関する推定が完了したか否かを判別し、完了していなければ未推定である色成分の推定を行うべくステップS933へ移行し、完了していればフレア色成分抽出処理のフローを終了する。なお、ここでは、R成分に関する推定しか説明しなかったが、B成分に関する推定は、R成分に関する推定と同様なので、説明を省略する。
図5は、光源色判定処理のフローチャートである。以下、各ステップを順に説明する。
ステップS961:フレア補正処理部21は、縮小画像上のフレア領域Aに着目し、そのフレア領域Aから飽和領域Sを除外してなるリング状領域(図11の斜線部)を、参照領域Rに設定する。
ステップS962:フレア補正処理部21は、参照領域Rの平均色が無彩色(又は無彩色相当)であるか否かを判別し、無彩色(又は無彩色相当)でない場合には、ステップS963へ移行し、無彩色(又は無彩色相当)である場合には、ステップS966へ移行する。
ステップS963:フレア補正処理部21は、参照領域Rの平均色が撮影光学系の固有フレア色であるか否かを、所定の閾範囲内に収まるか否かによって判別し、固有フレア色である場合にはステップS964へ移行し、固有フレア色でない場合にはステップS963へ移行する。以下、固有フレア色を詳しく説明する。
撮影光学系の中には、赤色のフレアを発生させ易いものや、青色のフレアを発生させ易いものや、紫色のフレアを発生させ易いものなどが存在するので、ここでは、或る撮影光学系が最も高頻度に発生させるフレアの色を、その撮影光学系の「固有フレア色」と称している。この固有フレア色は、撮影光学系に含まれるDOEの種類(つまり撮影光学系の種類)によって決まる。なぜなら、DOEの白色光に対する応答特性は、撮影画像上に発生するフレアの波長スペクトルが予め決められた波長域にピーク(高強度)を持つように設定されている。或いは、DOEの白色光に対する応答特性は、撮影画像上に発生するフレアの波長スペクトルが予め決められた波長域にピーク(高強度)を持ち易いように設定されている。
なお、固有フレア色は撮影光学系の種類によって異なるため、本ステップのフレア補正処理部21は、固有フレア色の閾値範囲を撮影光学系の種類に応じて設定する。
ステップS964:フレア補正処理部21は、参照領域Rの平均色の彩度が閾値以上であるか否かを判別し、閾値以上である場合は、ステップS965へ移行し、閾値未満である場合は、ステップS966へ移行する。なお、本ステップのフレア補正処理部21は、本ステップの彩度の閾値をステップS2における彩度強調処理の強度に応じて設定する。
なお、本ステップにおけるフレア補正処理部21は、参照領域Rの平均色の彩度が閾値以上であるか否かを判別する代わりに、色補正済みの画素(色補正画素)が参照領域Rの中に存在するか否かを判別してもよい。以下、色補正画素を説明する。
図18(A)は、彩度強調前の或る処理領域A’の画素プロファイル(中心線上の画素プロファイル)であり、図18(B)は、彩度強調後の同じ処理領域A’の画素プロファイルである。この処理領域A’に施された彩度強調は、G成分及びB成分をR成分に比して相対的に強調するための彩度強調である。
図18(A)に示すとおり、彩度強調前の処理領域A’には、全色成分がノイズレベルT1以上となった画素しか存在していないのに対し、図18(B)に示すとおり、彩度強調後の処理領域A’には、R成分がノイズレベルT1未満となった画素が発生している。しかも、そのような画素の少なくとも一部の画素は、G成分とB成分との少なくとも一方が飽和レベルT2に達している。このように、少なくとも1つの色成分が飽和レベルT2に達しており、かつ他の少なくとも1つの色成分がノイズレベルT1未満となっているような画素が、色補正画素である。このような色補正画素が発生するのは、参照領域Rである。
ステップS965:フレア補正処理部21は、処理領域A’に発生しているフレアの光源色は非白色であったと判定し、光源色判定処理のフローを終了する。
ステップS966:フレア補正処理部21は、処理領域A’に発生しているフレアの光源色は白色であったと判定し、光源色判定処理のフローを終了する。
図6は、光源色復元処理のフローチャートである。以下、各ステップを順に説明する。
ステップS981:フレア補正処理部21は、ステップS932で作成したものと同様のグレースケールマスク画像(図19参照)を取得する。
次に、フレア補正処理部21は、このグレースケールマスク画像に対して正の所定値を乗算することにより、グレースケールマスク画像の画素値を向上させる。但し、フレア補正処理部21は、乗算によって1を超過した画素値については1に置換することで、グレースケールマスク画像の画素値を0から1の範囲内に収める。その結果、グレースケールマスク画像の開口部の面積が拡大される(図20参照)。拡大前におけるグレースケールマスク画像のプロファイル(開口率分布)は、図21の点線で示すとおりであって、拡大後におけるグレースケールマスク画像のプロファイル(開口率分布)は、図21の実線で示すとおりである。図21に示すとおり、拡大後におけるグレースケールマスク画像の開口部は、フレア領域Aとほぼ一致している。以下、拡大後におけるグレースケールマスク画像を、「グレースケールマスク画像imgF」とおく。このグレースケールマスク画像imgFは、後述する重み付け合成(ステップS984)の重み分布として使用される。
ステップS982:フレア補正処理部21は、フレア除去前の縮小画像imgAを用意する。フレア除去前の縮小画像imgAとは、縮小画像上の処理領域A’のことである。
ステップS983:フレア補正処理部21は、フレア除去前の縮小画像imgAからサイズ拡大前のフレア色成分を減算することにより、フレア除去後の縮小画像imgBを用意する(図22(a))。サイズ拡大前のフレア色成分とは、ステップS93において取得されたフレア色成分のことである。
ステップS984:フレア補正処理部21は、フレア除去前の縮小画像imgAと、フレア除去後の縮小画像imgBとを重み付け合成することにより、光源の色味の復元された復元画像imgCを取得すると(図22(b))、光源色復元処理のフローを終了する。
ここで、本ステップにおける重み付け合成の重みは、画像上の位置毎(画素毎)に設定される。そして、縮小画像imgAの重み分布は、ステップS981で作成されたグレースケールマスク画像imgFの画素値分布と同じに設定される。つまり、本ステップの重み付け合成は、以下の式によって行われる。
なお、式(1)における(x,y)は、画素座標であり、r,g,bは、画素値のR成分、G成分、B成分である。
したがって、本ステップで取得される復元画像imgCにおいて、フレア領域に対応する中央領域は、フレア除去前の縮小画像Aと同じ値を採り、フレア領域外に対応する周辺領域は、フレア除去後の縮小画像Bに近い値を採る。しかも、その周辺領域では、中央領域から離れるほど、フレア除去後の縮小画像Bが強く反映されている。
すなわち、復元画像imgCの中央領域では、光源の色味が復元され、周辺領域では、フレアの色付きが除去されている。しかも、その周辺領域では、中央部領域から離れるほど除去の程度が高くなっている。
但し、この復元画像imgCのサイズは小さいので、続くステップ99では、復元画像imgCのサイズ拡大版(=復元画像IMGC)を作成する必要がある。
以下、ステップS99を詳細に説明する。ステップS99は、以下の手順(i)〜(iv)からなる。
(i)フレア補正処理部21は、図22(c)に示すとおり、フレア除去前の縮小画像imgAから、復元画像imgCを減算することにより、修正フレア色成分imgDを求める。この修正フレア色成分imgDは、真のフレア色成分を表す。すなわち、この修正フレア色成分imgDは、フレア色成分から光源の色味成分を除去したものを表す。
(ii)フレア補正処理部21は、図22(d)に示すとおり、修正フレア色成分imgDに対してサイズ拡大処理を施すことにより、サイズ拡大後の修正フレア色成分IMGDを作成する。なお、前述したステップS4におけるサイズ比を1/Mとした場合、本ステップにおけるサイズ拡大処理では修正フレア色成分imgDのサイズをM倍にする。
(iii)フレア補正処理部21は、図22(e)に示すとおり、フレア除去前の非縮小画像IMGAを用意する。フレア除去前の非縮小画像IMGAは、入力画像上で処理領域A’に対応する領域と同じものである。
(iv)フレア補正処理部21は、図22(f)に示すとおり、フレア除去前の非縮小画像IMGAから、サイズ拡大後の修正フレア色成分IMGDを減算することにより、サイズ拡大後の復元画像IMGCを取得する(以上、ステップS99の説明。)。
[第1実施形態の効果]
以上、本実施形態の画像処理プログラムは、撮影光学系により取得されたカラーの処理対象画像を入力する入力手順(S1)と、処理対象画像におけるフレアの発生領域(A)の色に基づきフレアの光源色が白色であったか否かを判別する判別手順(S96、S97)と、発生領域に対してフレア補正処理を施すフレア補正手順(S93、S94、S95、S98、S99、S910)とを含み、フレア補正手順では、判別手順による判別の結果に応じてフレア補正処理の内容を切り換える。
したがって、本実施形態の画像処理プログラムによれば、光源色が白色であるか否かに拘らず適切なフレア補正処理を実行することができる。
また、本実施形態の判別手順では、撮影光学系の種類、発生領域の彩度の少なくとも一方に基づき判別を行う(S963、S964)。また、本実施形態の判別手順では、処理対象画像が色補正後の画像である場合には、発生領域の彩度に基づく代わりに、発生領域に色補正画素が存在するか否かに基づき判別を行う(S964)。よって、判別の精度は高い。
また、本実施形態の判別手順では、処理対象画像上の飽和画素領域(S)を包含する円形領域を発生領域(A)とみなす(S92)。また、本実施形態の判別手段では、飽和画素領域のサイズに基づき発生領域のサイズを推定する(S92)。よって、フレアの発生領域は、高精度に検知される。
また、本実施形態の判別手順では、発生領域から飽和画素領域を除外した領域(R)のみを判別に使用する(S961)。よって、判別の効率は高い。
また、本実施形態のフレア補正手順は、発生領域を包含する処理領域(A’)を処理対象画像上に設定する領域設定手順(S92)と、フレアの色付きを除去する除去処理を処理領域へ施す除去手順(S93、S94、S95)と、フレアの光源色が非白色であった場合には、フレアの光源に固有の色を発生領域に復元させる復元処理を、除去処理後の処理領域へ施す復元手順(S98、S99、S910)とを含む。よって、光源色が非白色であった場合には、フレアの光源の色味が復元される。
また、本実施形態の復元処理は、除去処理後の処理領域に対して除去処理前の処理領域を重み付け合成する処理である(S981、S982、S983、S984)。よって、光源固有の色を簡単に復元することができる。
また、本実施形態の画像処理プログラムでは、除去処理後の重みに対する除去処理後の重みの比は、処理領域の位置毎に設定される。よって、復元をきめ細かに行うことができる。
また、本実施形態の画像処理プログラムでは、発生領域に近い位置の比よりも、発生領域から離れた位置の比の方が小さい。よって、復元後の処理領域に不自然な階調段差が現れるのを防ぐことができる。
また、本実施形態の除去手順は、発生領域の各色成分の中で基準となる基準色成分を設定する基準色設定手順(S931)と、処理領域における基準色成分と着目色成分との間の相関を示す相関情報を算出する相関算出手順(S933)と、フレアの色付き分布であるフレア色成分を、処理領域の相関情報と発生領域の基準色成分とに基づき推定するフレア色成分推定手順(S936)とを含む。よって、本実施形態の除去手順は、フレアの色付きを確実に除去するものの、フレアの光源の色味も一緒に除去する可能性がある。したがって、本実施形態の除去手順に本実施形態の復元手順を組み合わせることの効果は高い。
[第1実施形態の補足]
なお、本実施形態では、フレア補正処理以外の現像処理として、色補間処理及び彩度強調処理を実行したが、彩度強調処理については省略しても構わない。但し、彩度強調処理を省略した場合は、ステップS964において、参照領域Rの彩度の高さを判別する代わりに色補正済みの画像(色補正画素)の有無を判別する、という代替手法を採用することはできない。
また、本実施形態では、現像処理前の画像(RAW画像)を入力画像としたが、現像処理後の画像(JPEG画像等)を入力画像としても構わない。この場合、彩度強調処理等の色補正処理が入力画像に対して実行済みであったならば、ステップS964において、参照領域Rの彩度の高さを判別する代わりに色補正済みの画素(色補正画素)の有無を判別する、という代替手法を採用することができる。
また、上述したステップS92の手順(D)では、飽和領域Sの半径rに所定値αを乗算したものをフレア領域Aの半径とみなしたが、飽和領域Sの半径rに所定値σを加えたものをフレア領域Aの半径とみなしてもよい。
また、本実施形態のフレア補正処理部21は、フレア色成分の推定を基準色成分以外の2つの色成分の各々について行ったが、2つの色成分のうち一方の色成分に関する推定を省略してもよい。G成分が基準色成分であると仮定したならば、例えば、フレア領域AにおけるG成分の平均値とB成分の平均値との差が所定範囲内であった場合、つまり、G成分とB成分とに差異が無かった場合には、B成分に関する推定を省略してもよい。
また、本実施形態のフレア補正処理部21は、基準色成分を自動的に設定したが、ユーザに指定させてもよい。
また、本実施形態の現像処理では、演算負荷を軽減するために、入力画像をそのまま使用する代わりに入力画像のサイズ縮小版(縮小画像)を使用したが、演算負荷の軽減よりも精度向上を優先させたい場合には、入力画像をそのまま使用してもよい。
また、本実施形態の現像処理では、入力画像におけるフレアの発生位置をCPU14が自動的に検出したが、ユーザに指定させてもよい。
また、本実施形態の現像処理では、フレア領域AをCPU14が自動的に検出したが、ユーザに指定させてもよい。
また、本実施形態の現像処理では、処理領域A’をCPU14が自動的に設定したが、ユーザに設定させてもよい。
また、本実施形態のフレア補正処理部21は、フレア領域Aのフレア色成分を、処理領域Aにおける基準色成分と着目色成分との間の相関と、フレア領域Aの基準色成分とに基づき推定したが、フレア領域Aの色分布に基づく他の手法により推定しても構わない。
[第2実施形態]
以下、本実施形態の第2実施形態を説明する。
図23は、電子カメラの概略構成を示すブロック図である。図23に示すとおり、電子カメラ111は、撮像光学系112と、レンズ駆動部113と、絞り114と、絞り駆動部115と、カラー撮像素子116と、AFE117と、画像処理エンジン118と、第1メモリ119と、第2メモリ120と、メディアI/F121と、通信I/F122と、モニタ123と、レリーズ釦124とを有しており、この中でレンズ駆動部113、絞り駆動部115、AFE117、第1メモリ119、第2メモリ120、メディアI/F121、通信I/F122、モニタ123、レリーズ釦124の各々は、画像処理エンジン118に接続されている。また、撮影光学系112は、例えば、DOEレンズを含んだ高機能な撮影光学系である。
第1メモリ119は、揮発性の記憶媒体(SDRAMなど)で構成されており、画像処理エンジン118による画像処理の前工程や後工程で撮像画像を一時的に記憶する。一方、第2メモリ120は、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体で構成されており、画像処理エンジン118によって実行されるプログラムを長期的に記憶する。
この第1メモリ119には、画像処理エンジン118が実行すべき画像処理プログラムが格納されており、この画像処理プログラムには、第1実施形態と同様の現像処理の機能が搭載されている。現像処理を実行する際、画像処理エンジン118は、第1実施形態と同様、フレア補正処理部125として機能する。
したがって、本実施形態の画像処理エンジン118は、電子カメラ111が撮影で取得したRAW画像や、メディアI/F121(又は通信I/F122)を介して読み込まれたRAW画像に対して、第1実施形態と同様の現像処理を施すことができる。
なお、電子カメラ111が取得したRAW画像に対する現像処理のタイミングは、そのRAW画像が撮影された直後としてもよい。
また、図23において点線で示した部分(撮影光学系112を含むレンズユニット)は、電子カメラ111に対して交換可能であっても構わない。
また、交換可能なレンズユニットで撮影されたRAW画像に対して現像処理を施す場合は、撮影光学系112の種類情報を、画像処理エンジン118がレンズユニットから読み込めばよい。
また、本実施形態の現像処理も、第1実施形態の現像処理と同様に変形することが可能である。
11…コンピュータ、12…データ読込部、13…記憶装置、14…CPU、15…メモリ、16…入出力I/F、17…バス

Claims (17)

  1. 撮影光学系により取得されたカラーの処理対象画像を入力する入力手段と、
    前記処理対象画像におけるフレアの発生領域の色に基づき前記フレアの光源色が白色であったか否かを判別する判別手段と、
    前記発生領域に対してフレア補正処理を施すフレア補正手段とを備え、
    前記フレア補正手段は、
    前記判別手段による前記判別の結果に応じて前記フレア補正処理の内容を切り換える
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記判別手段は、
    前記撮影光学系の種類に基づき前記判別を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記判別手段は、
    前記発生領域の彩度に基づき前記判別を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記判別手段は、
    前記処理対象画像が色補正後の画像である場合には、前記発生領域の彩度に基づく代わりに、前記発生領域に色補正画素が存在するか否かに基づき前記判別を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の画像処理装置において、
    前記判別手段は、
    前記処理対象画像上の飽和画素領域を包含する円形領域を前記発生領域とみなす
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記判別手段は、
    前記飽和画素領域のサイズに基づき前記発生領域のサイズを推定する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置において、
    前記判別手段は、
    前記発生領域から飽和画素領域を除外した領域のみを前記判別に使用する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の画像処理装置において、
    前記フレア補正手段は、
    前記発生領域を包含する処理領域を前記処理対象画像上に設定する領域設定手段と、
    前記フレアの色付きを除去する除去処理を前記処理領域へ施す除去手段と、
    前記フレアの光源色が非白色であった場合には、前記フレアの光源に固有の色を前記発生領域に復元させる復元処理を、前記除去処理後の前記処理領域へ施す復元手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項8に記載の画像処理装置において、
    前記復元処理は、
    前記除去処理後の前記処理領域に対して前記除去処理前の前記処理領域を重み付け合成する処理である
    ことを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項9に記載の画像処理装置において、
    前記除去処理後の重みに対する前記除去処理前の重みの比は、
    前記処理領域の位置毎に設定される
    ことを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項10に記載の画像処理装置において、
    前記発生領域に近い位置の前記比よりも、前記発生領域から離れた位置の前記比の方が小さい
    ことを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項8〜請求項11の何れか一項に記載の画像処理装置において、
    前記除去手段は、
    前記発生領域の各色成分の中で基準となる基準色成分を設定する基準色設定手段と、
    前記処理領域における基準色成分と着目色成分との間の相関を示す相関情報を算出する相関算出手段と、
    前記フレアの色付き分布であるフレア色成分を、前記処理領域の前記相関情報と前記発生領域の基準色成分とに基づき推定するフレア色成分推定手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  13. 撮影光学系が結像した被写体像を撮像するカラーの撮像素子と、
    前記撮像装置が生成した画像を前記処理対象画像として処理する請求項1〜請求項12の何れか一項に記載の画像処理装置と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  14. 請求項13に記載の撮像装置において、
    回折光学素子を含む前記撮影光学系を備えた
    ことを特徴とする撮像装置。
  15. 請求項13に記載の撮像装置において、
    回折光学素子を含む前記撮影光学系を装着可能である
    ことを特徴とする撮像装置。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の撮像装置において、
    前記回折光学素子の白色光に対する応答特性は、
    前記画像に発生するフレアの波長スペクトルが所定波長域にピークを持つように設定されている
    ことを特徴とする撮像装置。
  17. 撮影光学系により取得されたカラーの処理対象画像を入力する入力手順と、
    前記処理対象が像におけるフレアの発生領域の色に基づき前記フレアの光源色が白色であったか否かを判別する判別手順と、
    前記発生領域に対してフレア補正処理を施すフレア補正手順とを含み、
    前記フレア補正手順では、
    前記判別手順による前記判別の結果に応じて前記フレア補正処理の内容を切り換える
    ことを特徴とするコンピュータ実行可能な画像処理プログラム。
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