JP2014165734A - 画像処理装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的簡単な構成によりハーフトーン処理に伴う濃度変動を検出し、適切に補正する。
【解決手段】 画像処理装置であって、入力画像データに対してディザ法によりハーフトーン画像データを生成するハーフトーン処理手段と、注目画素を含む予め設定された第1の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第1の出力手段と、前記第1の領域よりも小さい第2の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第2の出力手段と、前記第1の出力手段により出力された差分と前記第2の出力手段により出力された差分とに基づいて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正するか否かを判定する判定手段と、 前記注目画素が前記判定手段により補正すると判定された場合、前記第1の領域における差分に応じて、前記注目画素を補正する補正手段とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 画像処理装置であって、入力画像データに対してディザ法によりハーフトーン画像データを生成するハーフトーン処理手段と、注目画素を含む予め設定された第1の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第1の出力手段と、前記第1の領域よりも小さい第2の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第2の出力手段と、前記第1の出力手段により出力された差分と前記第2の出力手段により出力された差分とに基づいて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正するか否かを判定する判定手段と、 前記注目画素が前記判定手段により補正すると判定された場合、前記第1の領域における差分に応じて、前記注目画素を補正する補正手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、多階調画像をより少ない階調に変換するハーフトーン処理において、適切にハーフトーン画像データを補正することにより高品質な画像を出力する画像処理装置に関する。
近年、コンピュータで処理した画像データをプリンタ等の出力装置により印刷することが広く行われている。しかしながら、画素あたりの階調数を比較すると、コンピュータ上で画像データを表現する階調数に対して、出力装置が表現可能な階調数が少ない場合がある。このため、これら多階調の画像データをより少ない階調数に変換するためのハーフトーン処理がなされることが多い。
ハーフトーン処理の一つとして、閾値が周期的に繰り返す閾値マトリクスを用いた組織的ディザ処理がある。組織的ディザ処理によれば、多階調の画像デ―タは、より少ない階調数であり、セル毎に擬似的に階調を表現する画像データに変換される。しかしながら組織的ディザ処理では、閾値マトリクスがもつ周期と多階調の画像データの周期とが干渉することにより、モアレが発生し、画質が劣化する場合がある。
このようなモアレをはじめとする濃度変動の発生を検出するための技術のひとつとして、特許文献1には入力画像データとハーフトーン画像データの差分を用いる方法が開示されている。
また特許文献2には、画像の変形に伴う濃度ずれについて、あらかじめ求めたパターンと照合することによって、濃度差分を算出して補正する方法が開示されている。
上記従来の方法においては、ハーフトーン処理による濃度変動が発生した際に、簡単な構成で検出し、補正することが困難であった。上記特許文献1の方法では、濃度変動の検出が可能であるが、効果的な補正方法については具体的に示されていない。また、上記特許文献2の方法では、変動を生じるパターンを記憶しておくための記憶手段が必要であり、回路規模が増大してしまう場合がある。
本発明は、比較的簡単な構成によりハーフトーン処理に伴う濃度変動を検出し、適切に補正することを目的とする。
本発明は、比較的簡単な構成によりハーフトーン処理に伴う濃度変動を検出し、適切に補正することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の画像処理装置は、入力画像データに対して閾値マトリクスを用いたディザ法によりハーフトーン画像データを生成するハーフトーン処理手段と、注目画素を含む予め設定された第1の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第1の出力手段と、前記注目画素を含む前記第1の領域よりも小さい第2の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第2の出力手段と、前記第1の出力手段により出力された前記第1の領域における差分と前記第2の出力手段により出力された前記第2の領域における差分とに基づいて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正するか否かを判定する判定手段と、
前記注目画素が前記判定手段により補正すると判定された場合、前記第1の領域における差分に応じて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正する補正手段とを有することを特徴とする。
前記注目画素が前記判定手段により補正すると判定された場合、前記第1の領域における差分に応じて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正する補正手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、比較的簡単な構成によりハーフトーン処理に伴う濃度変動を検出し、適切に補正する。
以下、添付図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
図1(a)は、第1実施形態に適用可能な画像処理装置の構成を説明する図である。画像処理装置は、ハーフトーン処理部101、差分算出部102、第1フィルタ処理部103、第2フィルタ処理部104、補正部105を有する。ハーフトーン処理部101は、多値の入力画像データを、より少ない階調数のハーフトーン画像データに変換する。本実施形態ではハーフトーン処理として、閾値マトリクスを用いた組織的ディザ法を行う。図2は、ハーフトーン処理部101における閾値マトリクスの例である。図2が示すように閾値マトリクスは、縦横各4画素の繰り返しパターン201によって構成されている。閾値マトリクスには、入力画像データを構成する各画素に対応するように閾値が格納されている。またここでは入力画像データは8ビット256階調を表すデータであり、0以上255以下の画素値からなる。入力画像データは濃度による表現とし、0が白色、255が黒色を示すものとする。ハーフトーン処理部101は、入力画像データを構成する画素の画素値と閾値マトリクスにおいて対応する閾値とを比較することにより2値化し、出力値を決定する。入力画像データにおける画素値の方が対応する閾値より大きい場合には1(黒色)、画素値の方が閾値より小さい場合には0(白色)を出力値とし、ハーフトーン画像データを生成する。なお説明を簡略化するために、以下では単色の場合について述べるが、各色版別に処理することでカラー画像データについても適用可能である。
図1(a)は、第1実施形態に適用可能な画像処理装置の構成を説明する図である。画像処理装置は、ハーフトーン処理部101、差分算出部102、第1フィルタ処理部103、第2フィルタ処理部104、補正部105を有する。ハーフトーン処理部101は、多値の入力画像データを、より少ない階調数のハーフトーン画像データに変換する。本実施形態ではハーフトーン処理として、閾値マトリクスを用いた組織的ディザ法を行う。図2は、ハーフトーン処理部101における閾値マトリクスの例である。図2が示すように閾値マトリクスは、縦横各4画素の繰り返しパターン201によって構成されている。閾値マトリクスには、入力画像データを構成する各画素に対応するように閾値が格納されている。またここでは入力画像データは8ビット256階調を表すデータであり、0以上255以下の画素値からなる。入力画像データは濃度による表現とし、0が白色、255が黒色を示すものとする。ハーフトーン処理部101は、入力画像データを構成する画素の画素値と閾値マトリクスにおいて対応する閾値とを比較することにより2値化し、出力値を決定する。入力画像データにおける画素値の方が対応する閾値より大きい場合には1(黒色)、画素値の方が閾値より小さい場合には0(白色)を出力値とし、ハーフトーン画像データを生成する。なお説明を簡略化するために、以下では単色の場合について述べるが、各色版別に処理することでカラー画像データについても適用可能である。
差分算出部102は、入力画像データとハーフトーン画像データとの差分を画素毎に算出し、差分画像データを生成する。入力画像データは0以上255以下、ハーフトーン画像データは0以上1以下であり、ダイナミックレンジが異なる。そこで差分算出部102は、入力画像データとハーフトーン画像データとのダイナミックレンジが整合するようにハーフトーン画像データを255倍して正規化した後、画素毎に差分を算出する。なお、ハーフトーン処理部101による出力が0/1ではなく0/255(量子化代表値)とすることにより、差分算出部102における正規化処理は省略することができる。
第1フィルタ処理部103は、注目画素を含む第1の領域の差分の合計を、注目画素における第1濃度変動量として算出する。第1フィルタ処理部103は、ハーフトーン処理部101によって発生したモアレ等の、出力画像データにおいて画質劣化の要因となる濃度変動を検出する。第1フィルタ処理部103は、差分算出部102により算出される差分画像データに対して空間フィルタを用いたフィルタ処理を行うことにより第1濃度変動量を算出する。第1の領域は、ハーフトーン処理部101における閾値マトリクスに応じて設定されていることが好ましい。
第1フィルタ処理部103の特性は、たとえば、以下のように決定すると好適である。閾値マトリクス201は、上半分と下半分にそれぞれ8つの閾値によって構成されている。たとえば、図2の領域202は、これら8種類の閾値を各1つ含むように設定されている。また、領域202を平行移動しても、8種類の閾値を各1つ含むという性質は維持されている。よって、領域202を第1の領域とし、図3(a)に示す係数行列310を、加重平均(平均値)を求めるフィルタとすれば良い。
あるいは、図2の領域203を想定すると、中心となる注目画素と四隅の各閾値が同一であり、注目画素に対して上下左右に隣接する領域204内の4画素それぞれは、領域203内に同じ閾値となる画素が各3個となっている。また、注目画素に対して斜めに隣接する画素は、それぞれ注目画素を中心に対して対称な位置にもう1つ同じ閾値となる画素がある。領域203は、領域203に含まれる閾値について対称性をもつ。この場合、各閾値の係数の合計が等しくなるように、図3(b)に示す係数行列320のように加重平均を算出するフィルタとして設定すれば好適である。たとえば、領域203において閾値が208となっている画素に対しては、係数行列320では符号321、322、および、333で示す係数がそれぞれ対応していて、これら係数の和が1/8となっている。他の閾値に対応する係数も同様にそれぞれの和は1/8である。このように、第1フィルタ処理部103は、領域202や領域203のように、閾値マトリクスを構成する各閾値を1つ以上含む領域において、閾値別の係数和が等しくなるように構成すると良い。と言うに、第1の領域は、閾値マトリクスよりも大きい領域であることが望ましい。
第2フィルタ処理部104は、注目画素を含み第1の領域よりも小さい第2の領域における差分の合計を、注目画素の第2濃度変動量として算出する。第2フィルタ処理部104は、局所的な濃度変動を算出する。第2濃度変動量は、第1濃度変動量との比較により、各画素を補正処理の対象とするか否かを判定するために算出される。第1フィルタ処理部103と同様に、第2フィルタ処理部104は差分算出部102によって算出される差分画像データに対して空間フィルタを用いたフィルタ処理を行うことにより、第2濃度変動量を算出する。第2フィルタ処理部104が用いるフィルタは、たとえば、第1フィルタ処理部103が図3(b)の係数行列320をフィルタとして用いる場合、図3(c)が示す係数行列330を、加重平均を算出するフィルタとして適用すると好適である。以上のように第2の領域は、閾値マトリクスよりも小さい領域であることが望ましい。
補正部105は、上記第1濃度変動量と第2濃度変動量とに基づいて注目画素を補正するか否かを判定する。注目画素を補正すると判定した場合、補正部105は補正値を決定し、ハーフトーン画像データを構成する注目画素の画素値に補正値を適用した補正画素値を決定する。補正部105は、補正対象となる画素のハーフトーン画像データを補正し、補正対象としない画素はハーフトーン画像データのままとし、補正画像データを出力する。なお、第1フィルタ処理部103および第2フィルタ処理部104、に入力するための差分画像データを保持するバッファ、補正部105において同期するようにハーフトーン画像データを保持するためのバッファなどの構成は省略している。
以下、図1が示す画像処理装置における処理の流れを説明する。図7は、画像処理部におけるフローチャートを示す図である。
ステップS601において画像処理装置はハーフトーン処理部101に入力画像データを入力する。前述の通り入力画像データは0〜255の画素値から構成された256階調の画像データとする。たとえば、図4(a)を入力画像データとする。
次にステップS602においてハーフトーン処理部101は、入力画像データに対して組織的ディザ法によるハーフトーン処理を行う。図2が示す閾値マトリクス201を用いて、画素値と閾値を比較し、ハーフトーン画素値を決定する。たとえば、図4(a)の入力画像データの左上の画素値150に対して、対応する閾値は16であり、入力画像データにおける画素値の方が閾値より大きいため、画素値は1となる。図4(b)はハーフトーン処理部101によって得られるハーフトーン画像データを示す。
次にステップS603において差分算出部102は、図4(a)の入力画像データの各画素値から、図4(b)のハーフトーン画像データの各画素値を255倍した値を引くことで、図4(c)の差分画像データを生成する。
ステップS604において第1フィルタ処理部103は、図4(c)が示す差分画像データに対して係数行列320に示す空間フィルタを適用し、注目画素を含む第1の領域(5×3)における差分の合計を第1濃度変動量として算出する。図5(a)は図4(c)が示す差分画像データから得られる第1濃度変動量を示す。図5(a)では説明を省略するため、第1フィルタ処理部103の処理結果は、上下左右の各辺において2画素分の画素値を省略している。各辺に所定値の画素を追加したり、あるいは、鏡像となるように画素を追加したりすることで、入力画画像データを構成する画素数と同数の第1濃度変動量を得ることも可能である。
ステップS605において第2フィルタ処理部104は、図3(c)が示す係数行列330を空間フィルタとして適用し、注目画素を含む第2の領域(左右上下に隣接する第1の領域よりも小さい領域)における差分の合計を第2の濃度変動量として算出する。図4(c)の差分画像データから第2フィルタ処理部104により、図5(b)に示す第2濃度変動量が得られる。なお、第2フィルタ処理部104は複数画素を参照せず、注目画素における差分画像データの画素値そのものとする構成も可能である。
ステップS606において補正部105は、第1濃度変動量(D1)と第2濃度変動量(D2)とに基づいて注目係数を決定し、ハーフトーン処理画像データを構成する注目画素の画素値を補正する。
本実施例では、図5(c)のように補正係数を求める。補正係数は、第1濃度変動量に乗じる係数であり、補正係数と第1濃度変動量の積が注目画素に対する補正量となる。第1濃度変動量が大きい場合、入力画像データにはなかったはずの濃度変動がハーフトーン画像データに出現していることを示す。従って、第1濃度変動量に応じてハーフトーン画像データを補正する補正量を設定する。図5(c)は、各画素に対応する第1濃度変動量、および、第1濃度変動量に対する第2濃度変動量の比(D2/D1)から、補正係数を求める表である。まず、第1濃度変動量が0近傍である場合は、ハーフトーン処理部101により発生した濃度変動が少ないことを意味するので、注目画素を補正対象としない。図5(c)に示す補正係数の決定表によれば、補正部105は−1<D1<1は、注目画素に対する補正係数を0と決定する。補正係数が0となるのは、注目画素を補正対象としないことを意味する。
また第1濃度変動量の符号と第2濃度変動量の符号が異なる場合は、注目画素を補正対象としない。例えば、第1濃度変動量が−(マイナス)であり第2濃度変動量も+(プラス)であるとすると、第1濃度変動量に基づいて算出される補正量は、第2濃度変動量を増大させることになる。つまり、ハーフトーン処理によって発生した濃度変動を補正すべく注目画素を補正すると、局所的な第2の領域における誤差を増大させてしまう。そこで、第1濃度変動量の符号と第2濃度変動量の符号とが異なる場合は、注目画素への補正を行わず、局所的な濃度変動の発生を抑制する。第1濃度変動量が+(プラス)、第2濃度変動量が−(マイナス)である場合も同様である。図5(c)に示す補正係数の決定表によれば、補正部105は、D1≦−1かつD2/D1<1である場合と、D1≧1かつD2/D1<1である場合、注目画素に対応する補正係数を0と決定する。
補正部105は、第1濃度変動量の符号と第2濃度変動量の符号が異なる場合、注目画素を補正対象とする。さらに、濃度変動量の比(D2/D1)によって補正係数を設定する。局所的な濃度変動が大きい個所において、より補正量を多くするため、濃度変動量の比が大きいほど補正係数も大きくなるようにしている。
図6(a)はステップS606において補正部105が決定する各画素の補正値を示す。図5(a)の第1濃度変動量が8ビット256階調の表現であるため、図6(a)の補正値を適用する前に、差分算出部102と同様に、ハーフトーン画像データを255倍する。補正部105は、図6(a)が示す補正量を用いて図4(b)ハーフトーン画像データを補正し、図6(b)の補正画像データを生成する。なお補正画像データは、ハーフトーン処理後でありながら0/1ではなく多値画像データとなっている。しかしながら入力画像データとは異なり、多くの画素において、0または255の画素値となっている。よって、後に出力階調数に合わせて量子化する際に、たとえば、乱数ディザを適用する場合などにおいても、0と255の画素値については、量子化誤差なく処理することが可能であり、画質劣化が起こりにくい画像データに変換されている。あるいは、電子写真方式を用いた画像形成装置のための画像処理である場合、一般にPWM処理が施される。その場合、補正画像デ―タにおいて0または255の画素値をもつ画素は量子化誤差なくパルス信号(露光制御信号)に変換される。また0または255以外の画素値の画素については、最小パルス幅に応じて段階的なパルス幅に変調されるため、濃度変動が抑制され量子化誤差も小さい高品位な画像データを出力することができる。
以上のように、第1の領域における濃度変動の符号と第1の領域よりも小さい第2の(局所的な)領域における濃度変動との符号とが同一か異なるかによって補正するか否かを決定し、補正する。これにより、簡易な構成でハーフトーン画像データを適切に補正することができる。
<第2実施形態>
図1(b)は、第2実施形態に適用可能な画像処理装置の構成を示す図である。第1実施形態と同様の部分については、同一符号で示し、詳細な説明を省略する。本実施形態では、補正処理が進むに従って画素値を順次更新する構成について説明する。
図1(b)は、第2実施形態に適用可能な画像処理装置の構成を示す図である。第1実施形態と同様の部分については、同一符号で示し、詳細な説明を省略する。本実施形態では、補正処理が進むに従って画素値を順次更新する構成について説明する。
ハーフトーン画像バッファ106は、ハーフトーン画像データを保持する。補正部105が注目画素について補正画像データを構成する画素値を算出した場合、ハーフトーン画像データにおいて対応する画素の画素値を、補正画像データの画素値に置き換える。これにより、後続の画素の処理の際に、補正画像データを算出済みの画素については、ハーフトーン画像データに代えて補正画像データを参照するようなフィードバック処理となる。
入力画像バッファ107は、上記フィードバック処理によって、ハーフトーン画像バッファ106の画素値が更新された場合に、差分算出部102において差分画像データを更新する際に、入力画像データの画素値を参照するためのものである。
量子化部108は、多値の補正画像データを後述の画像出力部109で取り扱う階調数に合わせて、改めて量子化するためのものである。量子化部108は、たとえば、乱数ディザ法や誤差拡散法など、既存の技術が適用可能である。ただし、量子化部108でも周期性のある組織的ディザ法を用いる場合は、干渉による画質劣化の恐れがあるため注意を要する。
画像出力部109は、たとえば、印刷装置や表示装置といった出力装置を制御するためのもので、出力装置で表現可能な階調数にあらかじめ変換された画像データを取り扱う。
以上のように構成することで、フィードバック処理によって、より精度良い補正処理が可能となる。
<その他の実施形態>
前述の実施形態では、補正対象としない画素について、補正係数を0として補正処理を行うことで補正をせず、ハーフトーン画像デ―タをそのまま出力する構成とした。しかしながら必ずしも全ての画素に対して補正処理を行う必要はない。事前に第1濃度変動量と第2濃度変動量とに応じて、補正をするか否かを判定する構成でもよい。つまり、第1濃度変動量が0近傍である場合、および第1濃度変動量の符号と第2濃度変動量の符号が異なる場合は、注目画素を補正しないと判定する。補正対象としない画素については、補正係数の決定、補正量の加算などの補正処理を行わず、ハーフトーン画像デ―タを構成する画素値をそのまま補正画像デ―タを構成する画素値として出力する。補正対象とする画素については、前述の実施形態のように補正処理をおこない、補正画像デ―タを構成する画素値を出力する構成でもよい。
前述の実施形態では、補正対象としない画素について、補正係数を0として補正処理を行うことで補正をせず、ハーフトーン画像デ―タをそのまま出力する構成とした。しかしながら必ずしも全ての画素に対して補正処理を行う必要はない。事前に第1濃度変動量と第2濃度変動量とに応じて、補正をするか否かを判定する構成でもよい。つまり、第1濃度変動量が0近傍である場合、および第1濃度変動量の符号と第2濃度変動量の符号が異なる場合は、注目画素を補正しないと判定する。補正対象としない画素については、補正係数の決定、補正量の加算などの補正処理を行わず、ハーフトーン画像デ―タを構成する画素値をそのまま補正画像デ―タを構成する画素値として出力する。補正対象とする画素については、前述の実施形態のように補正処理をおこない、補正画像デ―タを構成する画素値を出力する構成でもよい。
また、前述の実施形態では、入力画像データとハーフトーン画像データとから差分画像データを算出し、その結果に対してフィルタ処理を用いて加重平均を算出し、濃度変動量を算出した。しかしながら、先にフィルタ処理をした後に差分画像データを生成しても、等価である。例えば、第1濃度変動量は、ハーフトーン画像データおよび入力画像デ―タそれぞれに対し、第1の領域を設定したフィルタ処理を行った後、差分を生成しても良い。
本発明は、上述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給することによっても実現できる。この場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)がコンピュータが読み取り可能に記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することにより、上述した実施例の機能を実現する。
Claims (10)
- 入力画像データに対して閾値マトリクスを用いたディザ法によりハーフトーン画像データを生成するハーフトーン処理手段と、
注目画素を含む予め設定された第1の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第1の出力手段と、
前記注目画素を含む前記第1の領域よりも小さい第2の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力する第2の出力手段と、
前記第1の出力手段により出力された前記第1の領域における差分と前記第2の出力手段により出力された前記第2の領域における差分とに基づいて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正するか否かを判定する判定手段と、
前記注目画素が前記判定手段により補正すると判定された場合、前記第1の領域における差分に応じて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正する補正手段とを有する画像処理装置。 - 前記判定手段は、前記第1の領域における差分の符号と前記第2の領域における差分の符号とが同一である場合に、前記注目画素のハーフトーン画像データを補正すると判定し、前記第1の領域における差分の符号と前記第2の領域における差分の符号とが異なる場合は前記注目画素のハーフトーン画像データを補正しないと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第1の出力手段は、前記ハーフトーン画像デ―タと前記入力画像データとの差分である差分画像データに対して、前記第1の領域の加重平均を算出するフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記第1の出力手段は、前記ハーフトーン画像デ―タと前記入力画像データとの差分である差分画像データに対して、前記第2の領域の加重平均を算出するフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。
- さらに、前記補正手段により出力された補正画像データに対して量子化する量子化手段を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像処理装置。
- 前記第1の領域は、前記ディザ法に用いられる閾値マトリクスよりも大きく、前記閾値マトリクスにおける閾値それぞれに対応する係数の和が同じとなるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像処理装置。
- 前記第2の領域は、前記閾値マトリクスよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記第1の領域における差分が0近傍の場合には、前記注目画素を補正対象としないことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の画像処理装置。
- ハーフトーン処理手段、第1の出力手段、第2の出力手段、判定手段、補正手段を有する画像処理装置の制御方法であって、
前記ハーフトーン処理手段が、入力画像データに対して閾値マトリクスを用いたディザ法によりハーフトーン画像データを生成し、
前記第1の出力手段が、注目画素を含む予め設定された第1の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力し、
前記第2の出力手段が、前記注目画素を含む前記第1の領域よりも小さい第2の領域における前記ハーフトーン画像データと前記入力画像データとの差分を出力し、
前記判定手段が前記第1の出力手段により出力された前記第1の領域における差分と前記第2の出力手段により出力された前記第2の領域における差分とに基づいて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正するか否かを判定し、
前記補正手段が前記注目画素が前記判定手段により補正すると判定された場合、前記第1の領域における差分に応じて、前記ハーフトーン画像データにおける注目画素を補正することを特徴とする制御方法。 - コンピュータに読み込み込ませ実行させることで、前記コンピュータを請求項1乃至9の何れか一項に記載された画像処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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2013
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