JP2014165679A - 画像処理装置、画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力画像の水平及び垂直方向の周波数成分を超える周波数領域において水平及び垂直方向の鮮鋭化処理の重複による周波数成分を生成することなく画像を先鋭化する。
【解決手段】本発明に係る画像処理装置は、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する垂直フィルタと、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平鮮鋭化処理部と、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する水平フィルタと、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直鮮鋭化処理部と、を備え、前記水平鮮鋭化処理部の前段に前記垂直フィルタが配置された水平方向処理部と、前記垂直鮮鋭化処理部の前段に前記水平フィルタが配置された垂直方向処理部とが、直列又は並列に接続され入力画像を鮮鋭化する。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像を鮮鋭化して画質を改善するための画像処理装置及び画像処理方法に関し、例えばテレビジョン(TV)受像機でリアルタイムに表示される動画の鮮鋭化に好適な画像処理装置及び画像処理方法に関する。
フルハイビジョン(HDTV:High Definition Television、1080×1920画素)のテレビジョン受信機で、解像度がHDTVに満たない画像信号を拡大表示する場合には、画像がぼやけて表示される。また、HDTVの解像度を持つ画像信号をより高精細な解像度(例えば4000×2000画素程度の4K解像度)に拡大した場合も同様に画像がぼやけて表示される。このため、従来のテレビジョン受像機において、表示される画像の輪郭部に相当する映像信号の立ち上がりや立ち下がりを急峻にする輪郭補償が行われている。この輪郭補償では、入力画像信号(輝度信号)の高周波成分を抽出し、その高周波成分を増幅して入力画像信号に加算することにより、視覚上の画質を向上させている。
ここで、画像の水平方向及び垂直方向の高周波成分に鮮鋭化処理を施すことにより、鮮鋭化処理後の画像において斜め線がギラギラして見える現象が発生し、特に、非線形処理によりナイキスト周波数を超える高域周波数成分を生成する鮮鋭化処理において問題となりやすい。
図19は、ナイキスト周波数を超える高域周波数成分を生成する鮮鋭化処理を垂直方向及び水平方向に連続して行う構成を示す図であり、図20は各段階における信号の周波数成分を示す図である。図20(a)は水平方向のサンプリング周波数がfh、水平方向のサンプリング周波数がfvであるデジタル画像の入力画像信号Sinの周波数成分を示す。デジタル画像のナイキスト周波数は、水平方向がfh/2、垂直方向がfv/2となり、図示の通り、ナイキスト周波数を超える範囲に周波数成分は存在しない。入力画像信号Sinの垂直方向に鮮鋭化処理を施すと、図20(b)の通り、鮮鋭化処理後の信号S1において、垂直方向のナイキスト周波数fv/2を越える広域に周波数成分が生成される。この信号S1にさらに水平方向の鮮鋭化処理を施すと、図20(c)の通り、鮮鋭化処理後の出力画像信号Soutにおいて水平方向のナイキスト周波数fh/2を越える広域に周波数成分が生成される。図示の通り、出力画像信号Soutの周波数成分の4隅、即ち水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域は、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理が重複して行われ、画像のギラギラ感が強調されてしまう。
かかるギラギラ感の解消のため、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の前段に2次元フィルタを配置する技術が提案されている(特許文献1参照)。
国際公開第2012/043407号
特許文献1は、図21のように、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の前段に2次元フィルタを配置している。図22は、2次元フィルタの周波数特性の一例を示す図である。図示の通り、2次元フィルタは入力画像信号Sinの水平及び垂直方向の高周波成分を減衰させる特性を持つ。図23は、図21の回路の各段階における信号の周波数成分を示す図である。図21の回路において、水平方向のサンプリング周波数がfh、水平方向のサンプリング周波数がfvであるデジタル画像の入力画像信号Sinに2次元フィルタを施すと、フィルタ処理後の第1信号S1の周波数成分は図23(b)の通り水平及び垂直方向の高周波成分が減衰されたものとなる。第1信号S1に水平鮮鋭化処理を施すと、図23(c)の通り、鮮鋭化処理後の第2信号S2は周波数成分が水平方向に拡大された信号となる。加算器により第1信号S1及び第2信号S2を合成し、合成した信号に垂直鮮鋭化処理を施すと、図23(d)の通り、鮮鋭化処理後の第3信号S3は周波数成分が垂直方向に拡大された信号となる。そして、後段の加算器により垂直鮮鋭化処理前後の信号が合成され出力画像信号Soutが出力される。
図21の回路により生成される出力画像信号Soutは、図23(e)に示すとおり、出力画像信号Soutの周波数成分の4隅、即ち水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域において、水平方向で高調波が生成された信号に対してさらに垂直方向で高調波が生成されるため、図20(c)の信号よりは悪化の程度が少ないものの、依然としてギラギラ/チラチラした画像になりやすいという問題がある。またここで、ギラギラ/チラチラ感を取り除くために2次元フィルタでの通過領域を狭く設定すると、鮮鋭化に供する信号成分が少なくなるため、効果的な鮮鋭化ができないという問題もある。
そこで本発明は、入力画像の水平方向及び垂直方向の周波数成分をいずれも超える周波数領域において水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の重複による周波数成分を生成することなく画像を鮮鋭化することが可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
上述した諸課題を解決すべく、本発明に係る画像処理装置は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置であって、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する垂直フィルタと、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平鮮鋭化処理部と、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する水平フィルタと、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直鮮鋭化処理部と、を備え、前記水平鮮鋭化処理部の前段に前記垂直フィルタが配置された水平方向処理部と、前記垂直鮮鋭化処理部の前段に前記水平フィルタが配置された垂直方向処理部とが、直列又は並列に接続され入力画像を鮮鋭化するものである。
また、並列に接続された前記水平方向処理部及び前記垂直方向処理部のいずれか一方の後段と、いずれか他方の前段とに接続された増幅器を備えることが好ましい。
また、前記増幅器の増幅率βは0≦β≦1であることが好ましい。
また、入力画像信号の動きを検出するフィールド変化検出部を備え、前記フィールド変化検出部は、入力画像信号の垂直方向の動き量が大きいときに前記垂直鮮鋭化処理部による周波数成分の強調度を低くし、入力画像信号の水平方向の動き量が大きいときに前記水平鮮鋭化処理部による周波数成分の強調度を低くすることが好ましい。
さらに、上述した諸課題を解決すべく、本発明に係る画像処理方法は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置における画像処理方法であって、前記画像処理装置における処理手順が、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平方向処理ステップと、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直方向処理ステップと、を含み、前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列又は並列に実行するものである。
また、前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列に実行するか並列に実行するかを増幅率βにより切り替えるステップを含むことが好ましい。
前記増幅率βは0≦β≦1であることが好ましい。
また、入力画像信号の動きを検出し、入力画像信号の垂直方向の動き量が大きいときに前記垂直方向処理ステップによる周波数成分の強調度を低くし、入力画像信号の水平方向の動き量が大きいときに前記水平方向処理ステップによる周波数成分の強調度を低くするステップを含むことが好ましい。
本発明に係る画像処理装置及び画像処理方法によれば、入力画像の水平方向及び垂直方向の周波数成分をいずれも超える周波数領域において水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の重複による周波数成分を生成することなく画像を先鋭化することが可能となり、画像のギラギラ/チラチラ感を低減できる。
本発明に係る鮮鋭化処理部の第1の構成を示す図である。 鮮鋭化処理に係る画像の水平方向の信号レベルの波形を示す図である。 高域通過フィルタの構成の一例を示す図である。 低域通過フィルタにより構成した高域通過フィルタの一例を示す図である。 本発明に係る鮮鋭化処理部の第2の構成を示す図である。 鮮鋭化処理に係る画像の水平方向の信号レベルの波形を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。 第1の実施形態における信号の周波数成分の変化を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。 第3の実施形態における信号の周波数成分の変化を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。 第4の実施形態における2次元フィルタの周波数特性を示す図である。 第4の実施形態における信号の周波数成分の第1の変化を示す図である。 第4の実施形態における信号の周波数成分の第2の変化を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。 第5の実施形態における鮮鋭化処理部の構成を示す図である。 第5の実施形態におけるフィールド変化検出部の構成を示す図である。 従来の画像の水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理を示す図である。 従来の鮮鋭化処理による周波数成分の変化を示す図である。 2次元フィルタを用いた従来の鮮鋭化処理を示す図である。 従来の2次元フィルタの周波数特性を示す図である。 2次元フィルタを用いた従来の鮮鋭化処理による周波数成分の変化を示す図である。
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。
各実施形態に係る画像処理装置(集積回路)は、概略的に言えば、画像の水平方向(横方向、主走査方向)の周波数成分及び垂直方向(縦方向、副走査方向)の周波数成分に対して、画像を鮮鋭化するための鮮鋭化処理を施す装置である。
画像処理装置が施す鮮鋭化処理とは、入力画像を表す信号(以下、入力画像信号と表記する)に対して非線形演算を施すことによって、入力画像に含まれる輪郭部分(エッジ)に相当する信号の立ち上がり及び立ち下がりを高度に急峻にする(エンハンスする)処理である。本発明の画像処理装置が施す鮮鋭化処理は、従来の増幅処理等の線形演算を用いる鮮鋭化処理では利用することができない高周波数成分を画像信号に付加することができるため、画像を高度に(強く)鮮鋭化することができる。
まず、後述する各実施形態における画像処理装置の主要な構成要素である鮮鋭化処理部の概要について説明する。なお、鮮鋭化処理部は、後述する水平鮮鋭化処理部及び垂直鮮鋭化処理部のいずれであってもよい。本明細書では、水平鮮鋭化処理部及び垂直鮮鋭化処理部を区別しないとき、単に、「鮮鋭化処理部」と表記する。
(鮮鋭化処理部の第1の構成例)
図1は、本発明の鮮鋭化処理部FEの第1の構成例を示すブロック図である。この鮮鋭化処理部FEは、画像を表すデジタル信号として外部から入力される入力画像信号Sinに対し、その入力画像信号Sinの表す画像を鮮鋭化するための処理を施す装置であって、HPF10(高域通過フィルタ)と、非線形処理部20(非対称型非線形関数)と、リミッター30とを備えている。
入力画像信号Sinの表す画像は、静止画であってもよいし動画であってもよく、入力画像信号Sinが動画を表す場合、その動画は、例えば標準画質テレビジョン(SDTV:Standard Definition Television)又は高精細テレビジョン(HDTV:High Definition Television)の受像機においてリアルタイムで表示される動画であってもよい。
以下、図2に示す画像の水平方向の信号レベル(輝度値)の波形を例に、各構成部の動作及び出力される波形の説明を行う。なお、以下の説明では、画像の水平方向の信号レベルの波形について各構成部の説明を行うが、画像の垂直方向の信号レベルの波形や、動画像における画像間の時間方向の信号レベルの波形についても、各構成部は水平方向と同等の処理で鮮鋭化処理を行うことが可能である。
図2(A)は、入力画像信号Sinの水平方向の信号レベルの波形を示す図であり、特に、水平方向に信号レベルが変化するエッジに相当する部分の波形を示す図である。なお、入力画像信号Sinの解像度は、出力画像信号Soutの解像度に対応するものであり、出力画像の解像度が元の入力画像の解像度より高い場合、入力画像信号Sinは、元の入力画像の解像度を出力画像信号Soutの解像度にアップコンバートしたものである。例えば、画像処理装置によりSDTVの画像をHDTVの画像として出力する場合、入力画像信号Sinは、元のSDTVの画像を既存の線形変換によりHDTVの解像度に変換した信号となる。
HPF10は、入力画像信号Sinに含まれる周波数成分の少なくとも直流成分を除去することにより高周波信号である第1信号S1を生成する。具体的には、HPF10は、入力画像信号Sinの表す画像における輪郭成分を含む高周波成分を抽出し、図2(A)の入力画像信号Sinから、図2(B)の第1信号S1を抽出する。
図3は、このHPF10の構成を示すブロック図である。図3の通り、HPF10は、m−1個の単位遅延素子111〜11(m−1)と、m個の乗算器121〜12mと、1個の加算器131とから構成されるmタップ(mは3以上)のトランスバーサル型のデジタルフィルタとして構成することができる。この場合、各乗算器12j(j=1〜m、以下同じ)は、入力される信号に係数Cjを乗算してその結果を加算器131に出力し、係数Cjは、HPF10が、輪郭成分を含む高周波成分を抽出するように設定されている(例えば、m=3、C1=0.5、C2=−1、C3=0.5)。なお、一般に、高域通過フィルタを実現するよりも低域通過フィルタを実現する方が容易である。図4は、低域通貨フィルタにより構成した高域通過フィルタの一例を示す図である。図4の通り、低域通過フィルタ(以下「LPF」という)11と減算器12を用いた構成により、図1に示すHPF10を実現することができる。
非線形処理部20は、第1信号S1に対して、第1信号S1の正負で非対称となる非線形処理を行うことにより第2信号S2を生成する。第1信号S1は、図2(B)に示すように正方向の輪郭成分と負方向の輪郭成分とを含むものである。ここで、第1信号S1の正方向及び負方向は、画素的にはそれぞれ白方向及び黒方向となり、両方向について同じ(対称的な)非線形処理を適用するのではなく、異なる(非対称となる)非線形処理を適用することにより、より人間の視覚特性にあったエッジ強調が可能となる。すなわち、非線形処理部20は、第1信号S1の正方向の輪郭成分と、負方向の輪郭成分とに異なる(非対称となる)非線形処理を行うものである。これ以降、第1信号S1の正負で非対称となる非線形処理を、「非対称非線形処理」と称するものとする。
非線形処理部20による非対称非線形処理は、第1信号S1の原点(値がゼロとなる点)を中心に、正の領域に適用する非線形処理と負の領域に適用する非線形処理との値が連続している限り、あらゆる非線形処理を組み合わせることができる。本実施形態において、非線形処理部20は、例えば図5に示すとおり、第1信号S1が正の場合には、第1信号S1を3乗して第2信号S2を生成し(S2=S1)、第1信号S1が負の場合には、第1信号S1を2乗して符号を負としたものを第2信号S2として生成する(S2=−S1)ものとする。図2(C)は、非線形処理部20による非対称非線形処理による第2信号S2の波形を示す図である。図示の通り、第2信号S2は、正の波形が大きく増幅されることになる。また、後述する通り、正負で非対称となる非線形処理を行うことにより、正負で非対称となる周波数成分を生成することが可能となる。
非線形処理部20が第1信号S1の正負で非対称となる非線形処理を行うことにより、後述する通り、人間の知覚特性に合った画像鮮鋭化処理が可能になる。例えば、人間の感覚に基づく法則として、ヴェーバー‐フェヒナーの法則が知られている。この法則を画像認識に当てはめると、輝度が低い領域における輪郭は、輝度が高い領域における輪郭に比べて知覚されやすいといえる。そのため、例えば、非線形処理部20は、信号レベル(輝度)が低い領域に対して非線形処理部20の処理を適用することにより、処理前のエッジ成分が微小であっても、第1信号S1におけるエッジ成分を強調して輪郭を知覚させることが可能となる。また、非線形処理部20は、輝度が高い領域の輪郭がより鮮鋭化されるように正の波形が大きく増幅されるため、輝度の高い領域において輪郭がより知覚されやすくすることができる。また、いずれの領域においても、非線形処理により高周波の周波数成分を生成することが可能となる。
なお、非線形処理部20による非対称非線形処理は、2乗処理及び3乗処理の組み合わせに限定されず、他の非線形処理を行うことが可能である。例えば、第1信号S1の正負各領域での非線形処理は、式(1)により表現することができる。各処理部による非線形処理は、p/qで表される一般的な有理数の指数乗をすべて包含する。なお、かかる冪乗処理においては、第1信号S1の正負は維持されるものであり、例えば、冪乗処理として偶数乗(例えば2乗)を行う場合でも、第1信号S1が負の場合には、冪乗処理後の値の符号は負に維持される(例えば、S2=−S1)。
Figure 2014165679
さらに、非線形処理部20は、非対称非線形処理について、三角関数(例えばS2=Sin(S1))、対数関数(例えばS2=log(|S1|+1))、ガンマ補正関数(例えばS2=S11/2)など、種々の非線形関数を適宜組み合わせて利用することができる。
また、非線形処理部20は、予め第1信号S1の信号レベル毎の加算値をテーブルなどで保持しておき、例えば、最小値0から最大値255までの値をとる8ビットの信号レベルである場合、第1信号S1の信号レベルに応じて±10の範囲の値を加算するなど、式(1)に示す一般式によらない非線形処理を行うことも可能である。
リミッター30は、第2信号S2の振幅(信号レベル)の調整器として機能するものであり、第2信号S2を調整して出力画像信号Soutを生成する。具体的には、第2信号S2の振幅が所定の上限値以下となるようにクリップ処理を行ったり、第2信号S2に0≦α<1となるゲインαを乗算することにより当該第2信号S2のレベルのゲイン調整を行う。また、リミッター30は、ノイズ除去のため、第2信号S2における所定の下限値以下の信号値を0とする丸め処理を行うこともできる。リミッター30は、クリップ処理、ゲイン調整、丸め処理などを行った第2信号S2を出力画像信号Soutとして出力する。
図示していない加算器により、図2(C)に示す出力画像信号Soutを画像の鮮鋭化のための補償用信号として図2(A)に示す入力画像信号Sinに加算することにより、図2(D)に示す信号が生成される。この信号(Sin+Sout)におけるエッジ部の立ち上がり変化は、入力画像信号Sinのエッジ部の立ち上がり変化よりも急になる。即ち、入力画像信号Sinよりも鮮鋭な画像を得ることができる。
(鮮鋭化処理部の第2の構成例)
図5は、本発明の鮮鋭化処理部の第2の構成例を示すブロック図である。この鮮鋭化処理部FEは、非線形処理部40(非線形関数)と、HPF10と、リミッター30とを備えている。以下、図6に示す画像の水平方向の信号レベル(輝度値)の波形を例に、各構成部の動作及び出力される波形の説明を行う。なお、画像の垂直方向の信号レベルの波形や、動画像における画像間の時間方向の信号レベルの波形についても、各構成部は水平方向と同等の処理で鮮鋭化処理を行うことが可能である。
図6(A)は、入力画像信号Sinの水平方向の信号レベルの波形を示す図であり、特に、水平方向に信号レベルが変化するエッジに相当する部分の波形を示す図である。
非線形処理部40は、入力画像信号Sinに対して非線形処理を行うことにより第1信号S1を生成する。非線形処理部40による非線形処理は、画像の輪郭を先鋭化することを目的とするものであり、具体的には、図6(A)に示す入力画像信号Sinを図6(B)のような第1信号S1とし、信号レベルにおいてエッジの立ち上がり変化を急にする処理を行うものである。
非線形処理部40による入力画像信号Sinから第1信号S1を生成する処理は、式(2)により一般化することができる。非線形処理部40による非線形処理は、p/qで表される一般的な有理数の指数乗をすべて包含する。
Figure 2014165679
例えば、非線形処理部40は、入力画像信号Sinの冪乗を第1信号S1として生成する。非線形処理部40が入力画像信号Sinをn乗して第1信号S1を生成する場合、S1=Sin となる。入力画像信号Sinはデジタル信号(離散化された信号)であるので、より詳しくは、入力画像信号Sinを構成するデータ列をX1,X2,X3,…としたとき、第1信号S1は、データ列X1,X2,X3,…によって構成されるデジタル信号である。なお、nは任意の実数である。
例えば、入力画像信号Sinが8ビットのデジタル信号であれる場合、各画素の信号レベルは0〜255の値をとる。このとき、非線形処理部40が、入力画像信号Sinを2乗すると、図6(B)に例示するように、エッジ部の立ち上がり変化が急になるため、画像の輪郭がより強調されることになる。
また、例えば、非線形処理部40は、入力画像信号Sinの冪乗根を第1信号S1として生成する。非線形処理部40が入力画像信号Sinのn乗根を第1信号S1として生成する場合、S1=Sin 1/nとなる。入力画像信号Sinはデジタル信号(離散化された信号)であるので、より詳しくは、入力画像信号Sinを構成するデータ列をX1,X2,X3,…としたとき、第1信号S1は、データ列X11/n,X21/n,X31/n,…によって構成されるデジタル信号である。なお、nは任意の実数である。
入力画像信号Sinの冪乗根を第1信号S1として生成する非線形処理は、人間の知覚特性に基づく輪郭抽出に適している。例えば、人間の感覚に基づく法則として、ヴェーバー‐フェヒナーの法則が知られている。この法則を画像認識に当てはめると、輝度が低い領域における輪郭は、輝度が高い領域における輪郭に比べて知覚されやすいといえる。そのため、例えば、輝度が低い領域の微小なエッジ成分を強調して輪郭を知覚させるため、非線形処理部40は、例えばガンマ補正関数(例えば、S1=Sin 1/2)により、輝度が高い画素より、輝度が低い画素をより引き上げる非線形処理を行う。
この場合、非線形処理部40は、式(3)により、mビットのデジタル信号の画素値Xを正規化した値であるX’を算出する。式(3)による正規化後のX’の値は0〜1の間の値となる。
Figure 2014165679
ここで、非線形処理部40は、正規化後のX’に式(4)示すガンマ補正関数を適用し、非線形処理後の値Yを算出する。
Figure 2014165679
式(4)により、X’の値が小さい場合、非線形処理後のYの値がX’に比べて高く引き上げられることになる。すなわち、輝度が高い画素より、輝度が低い画素がより引き上げられる。これにより、例えば図6(B)に例示するエッジの先鋭化において、特に輝度が低い領域のエッジ強調成分が大きくなるため、特に輝度の低い領域の画像の輪郭がより強調されることになる。
HPF10は、第1信号S1に含まれる周波数成分の少なくとも直流成分を除去することにより高周波信号である第2信号S2を生成する。具体的には、HPF10は、入力画像信号Sinを非線形処理して得られた画像の輪郭成分を含む高周波成分を抽出する処理として、図6(B)の第1信号S1から、図6(C)の第2信号S2を抽出する。
リミッター30は、第2信号S2の振幅(信号レベル)の調整器として機能するものであり、第2信号S2を調整して出力画像信号Soutを生成する。リミッター30は、クリップ処理、ゲイン調整、丸め処理などを行った第2信号S2を出力画像信号Soutとして出力する。
図示していない加算器により、図6(C)に示す出力画像信号Soutを画像の鮮鋭化のための補償用信号として図6(A)に示す入力画像信号Sinに加算することにより、図6(D)に示す信号が生成される。この信号(Sin+Sout)におけるエッジ部の立ち上がり変化は、入力画像信号Sinのエッジ部の立ち上がり変化よりも急になる。即ち、入力画像信号Sinよりも鮮鋭な画像を得ることができる。
これ以降、上述した鮮鋭化処理部FEを備え、画像の水平方向(横方向、主走査方向)の周波数成分及び垂直方向(縦方向、副走査方向)の周波数成分を鮮鋭化する画像処理装置について詳述する。各実施形態における入力画像信号Sinは、水平方向のサンプリング周波数がfh、垂直方向のサンプリング周波数がfvとし、ナイキスト周波数は水平方向がfh/2、垂直方向がfv/2であるものとする。
(第1の実施形態)
図7は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置1の構成を示す図である。画像処理装置1は、垂直LPF13(垂直フィルタ)及び水平LPF14(水平フィルタ)と、水平鮮鋭化処理部FEh及び垂直鮮鋭化処理部FEvと、第1加算器15及び第2加算器16とを備える。画像処理装置1は、水平鮮鋭化処理部FEhの前段に垂直LPF13が配置された構成を水平方向処理部とし、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段に水平LPF14が配置された構成を垂直方向処理部とすると、水平方向処理部と垂直方向処理部とが直列に接続された構成となる。図8は、画像処理装置1の各機能ブロックが出力する信号が表す画像の周波数成分を示す図である。これ以降、図8の周波数成分とともに各機能ブロックの処理を説明する。
垂直LPF13は、入力画像信号Sinの垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力画像信号Sinの垂直方向成分の高域を部分的に減衰させ、第1信号S1を水平鮮鋭化処理部FEhに出力する。図8(b)は第1信号S1の周波数成分を示す図である。垂直LPF13により、垂直方向で周波数成分の高域が減衰されている。なお、ここで言う高周波部分又は高域とは、ギラギラ感の原因となる水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域で鮮鋭化処理による高周波成分が発生することを防ぐために除去又は減衰させるものであって、後段の鮮鋭化処理部FEの鮮鋭化特性を考慮して、当業者が適宜設定できるものである。
水平鮮鋭化処理部FEhは、入力画像信号Sinに含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成するものであり、垂直LPF13からの第1信号S1で表される画像の水平方向について鮮鋭化処理を施し、第2信号S2を第1加算器15に出力する。図8(c)は第2信号S2の周波数成分を示す図である。水平鮮鋭化処理部FEhにより、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波が生成される。
第1加算器15は、入力画像信号Sinと水平鮮鋭化処理部FEhからの第2信号S2とを加算して第3信号S3を生成する。図8(d)は、第3信号S3の周波数成分を示す図である。第3信号S3は、入力画像信号Sinの周波数成分に、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波を加えた形になり、特に、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波は、垂直方向の高周波領域には生成されていない。
水平LPF14は、第3信号S3の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、第3信号S3の水平方向成分の高域を部分的に減衰させ、第4信号S4を垂直鮮鋭化処理部FEvに出力する。図8(e)は第4信号S4の周波数成分を示す図である。水平LPF14により、水平方向で周波数成分の高域が減衰されている。なお、ここで言う高周波部分又は高域とは、ギラギラ感の原因となる水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域で鮮鋭化処理による高周波成分が発生することを防ぐために除去又は減衰させるものであって、後段の垂直鮮鋭化処理部FEvの鮮鋭化特性を考慮して当業者が適宜設定できるものである。
垂直鮮鋭化処理部FEvは、入力画像信号Sinに含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成するものであり、水平LPF14からの第4信号S4で表される画像の垂直方向について鮮鋭化処理を施し、第5信号S5を第2加算器16に出力する。図8(f)は第5信号S5の周波数成分を示す図である。垂直鮮鋭化処理部FEvにより、垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む垂直方向の高調波が生成される。
第2加算器16は、第1加算器15からの第3信号S3と垂直鮮鋭化処理部FEvからの第5信号S5とを加算して出力画像信号Soutを生成する。図8(g)は、出力画像信号Soutの周波数成分を示す図である。出力画像信号Soutは、入力画像信号Sinの周波数成分に、水平方向及び垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含めた高調波を加えた形になり、特に、ナイキスト周波数を超える周波数成分は、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波となる領域には生成されていない。
このように、本実施形態によれば、水平鮮鋭化処理部FEhの前段に垂直LPF13が配置され、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段に水平LPF14が配置されているため、入力画像の水平方向及び垂直方向の周波数成分をいずれも超える周波数領域において水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の重複による周波数成分を生成することなく画像を先鋭化することが可能となり、画像のギラギラ/チラチラ感を低減できる。また、本手法では、水平の高調波生成および垂直の高調波生成において各々の必要とする帯域に絞ったフィルタ(後述の2次元フィルタも含む)が個別に選べるため、ノイズ感を伴うことなく、水平方向及び垂直方向それぞれの良好な高調波が得られて、くっきりした画像に鮮鋭化できる。
また、図7に示す簡単な構成で本実施形態に係る画像処理装置1を実現できるので、この画像処理装置1を高精細テレビジョン(HDTV)や標準画質テレビジョン(SDTV)の受像機等に利用することにより、静止画のみならずリアルタイムで表示される動画についても、大きなコスト増を招くことなく画質を改善することができる。
また本実施形態は、ナイキスト周波数を越える高周波域の補償も可能であることから、特に、拡大処理の施された画像信号の表す画像の鮮鋭化による画質向上において特に効果を奏する。例えば高精細テレビジョン(HDTV)の受信機のディスプレイで、標準画質テレビジョン(SDTV:Standard Definition Television)の画像信号に拡大処理を施して画像を表示する場合に、本実施形態は、リアルタイムで表示される動画を簡単な構成で十分に鮮鋭化できるという点で大きな効果を奏する。また、現在、HDTVの画素数よりも多い4000×2000程度の画素数のディスプレイ(以下「4kディスプレイ」という)やそれに対応したテレビジョン放送のための技術開発が行われており、HDTV用の画像信号をアップコンバートしてこの4kディスプレイで表示する場合にも、本実施形態は同様の点で大きな効果を奏する。
なお、画像処理装置1において、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の順番を入れ替えても良い。すなわち、水平方向の鮮鋭化処理に係る構成(垂直LPF13、水平鮮鋭化処理部FEh、第1加算器15)と、垂直方向の鮮鋭化処理に係る構成(水平LPF14、垂直鮮鋭化処理部FEv、第2加算器16)との順序を入れ替えて入力画像信号Sinを処理することができる。
また、垂直LPF13及び水平LPF14の代わりに、2次元フィルタを用いても良い。この場合、水平鮮鋭化処理部FEhの前段には、少なくとも入力画像信号Sinに含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する2次元フィルタを用いることが好ましい。また、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段には少なくとも入力画像信号Sinに含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する2次元フィルタを用いることが好ましい。なお、ここで言う高周波部分又は高域とは、ギラギラ感の原因となる水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域で鮮鋭化処理による高周波成分が発生することを防ぐために除去又は減衰させるものであって、各2次元フィルタ後段の鮮鋭化処理部(FEv、FEh)の鮮鋭化特性を考慮して当業者が適宜設定できるものである。
また、第2加算器16の後段にさらに2次元フィルタを備え、より確実に高域成分を減衰させる構成としても良い。かかる2次元フィルタは、出力画像信号Soutの周波数成分のうち、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域を除去するものが好ましい。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置2の構成を示す図である。画像処理装置2は、第1の実施形態の画像処理装置1と同等の機能ブロックを備え、垂直LPF13及び水平LPF14の配置が第1の実施形態と異なるものである。各機能ブロックについて、第1の実施形態と同等の処理については重複する説明を省略する。
本実施形態によれば、入力画像信号Sinが垂直LPF13及び水平LPF14を通過することになるため、各LPFが鮮鋭化処理のために高域除去を行うと共に、入力画像信号Sin自体に含まれる高周波成分を減衰させることができる。かかる構成は、入力画像信号Sinの高周波成分にノイズが多い場合など、入力画像信号Sin全体のノイズ低減が必要な場合に特に有効である。
なお、第1の実施形態と同様に、画像処理装置2において、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の順番を入れ替えても良い。また、垂直LPF13及び水平LPF14の代わりに、それぞれ対応する2次元フィルタを用いても良い。また、第2加算器16の後段に2次元フィルタを備え、より確実に高域成分を減衰させる構成としても良い。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置3の構成を示す図である。画像処理装置3は、垂直LPF13及び水平LPF14と、水平鮮鋭化処理部FEh及び垂直鮮鋭化処理部FEvと、第1加算器15及び第2加算器16とを備える。画像処理装置3は、水平鮮鋭化処理部FEhの前段に垂直LPF13が配置された構成を水平方向処理部とし、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段に水平LPF14が配置された構成を垂直方向処理部とすると、水平方向処理部と垂直方向処理部とが並列に接続された構成となる。図11は、画像処理装置3の各機能ブロックが出力する信号の周波数成分を示す図である。これ以降、図11の周波数成分とともに各機能ブロックの処理を説明する。
垂直LPF13は、入力画像信号Sinの垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力画像信号Sinの垂直方向成分の高域を部分的に減衰させ、第1信号S1を水平鮮鋭化処理部FEhに出力する。図11(b)は第1信号S1の周波数成分を示す図である。垂直LPF13により、垂直方向で周波数成分の高域が減衰されている。なお、ここで言う高周波部分又は高域とは、ギラギラ感の原因となる水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域で鮮鋭化処理による高周波成分が発生することを防ぐために除去又は減衰させるものであって、後段の水平鮮鋭化処理部FEhの鮮鋭化特性を考慮して当業者が適宜設定できるものである。
水平鮮鋭化処理部FEhは、入力画像信号Sinに含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成するものであり、垂直LPF13からの第1信号S1で表される画像の水平方向について鮮鋭化処理を施し、第2信号S2を第1加算器15に出力する。図11(c)は第2信号S2の周波数成分を示す図である。水平鮮鋭化処理部FEhにより、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波が生成される。
水平LPF14は、入力画像信号Sinの水平方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力画像信号Sinの水平方向成分の高域を部分的に減衰させ、第3信号S3を垂直鮮鋭化処理部FEvに出力する。図11(d)は第3信号S3の周波数成分を示す図である。水平LPF14により、水平方向で周波数成分の高域が減衰されている。なお、ここで言う高周波部分又は高域とは、ギラギラ感の原因となる水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域で鮮鋭化処理による高周波成分が発生することを防ぐために除去又は減衰させるものであって、後段の垂直鮮鋭化処理部FEvの鮮鋭化特性を考慮して当業者が適宜設定できるものである。
垂直鮮鋭化処理部FEvは、入力画像信号Sinに含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成するものであり、水平LPF14からの第3信号S3で表される画像の垂直方向について鮮鋭化処理を施し、第4信号S4を第1加算器15に出力する。図11(e)は第4信号S4の周波数成分を示す図である。垂直鮮鋭化処理部FEvにより、垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む垂直方向の高調波が生成される。
第1加算器15は、水平鮮鋭化処理部FEhからの第2信号S2と、垂直鮮鋭化処理部FEvからの第4信号S4とを加算して第5信号S5を生成する。図11(f)は、第5信号S5の周波数成分を示す図である。
第2加算器16は、入力画像信号Sinと、第1加算器15からの第5信号S5とを加算して出力画像信号Soutを生成する。図11(g)は、出力画像信号Soutの周波数成分を示す図である。出力画像信号Soutは、入力画像信号Sinの周波数成分に、水平方向及び垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含めた高調波を加えた形になり、特に、ナイキスト周波数を超える周波数成分は、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波となる領域には生成されていない。
このように、本実施形態によれば、本実施形態によれば、水平鮮鋭化処理部FEhの前段に垂直LPF13が配置され、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段に水平LPF14が配置されているため、入力画像の水平方向及び垂直方向の周波数成分をいずれも超える周波数領域において水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の重複による周波数成分を生成することなく画像を先鋭化することが可能となり、画像のギラギラ/チラチラ感を低減できる。また、本手法では、水平の高調波生成および垂直の高調波生成において各々の必要とする帯域に絞ったフィルタ(後述の2次元フィルタも含む)が個別に選べるため、ノイズ感を伴うことなく、水平方向及び垂直方向それぞれの良好な高調波が得られて、くっきりした画像に鮮鋭化できる。
なお、画像処理装置3において、第2加算器16の後段にさらに2次元フィルタを備え、より確実に高域成分を減衰させる構成としても良い。かかる2次元フィルタは、出力画像信号Soutの周波数成分のうち、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域を除去するものが好ましい。
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置4の構成を示す図である。第4の実施形態に係る画像処理装置4は、第1の2次元フィルタ21及び第2の2次元フィルタ22と、水平鮮鋭化処理部FEh及び垂直鮮鋭化処理部FEvと、増幅器17(切替器)と、第1加算器15、第2加算器16及び第3加算器18とを備える。画像処理装置4は、水平鮮鋭化処理部FEhの前段に第1の2次元フィルタ21が配置された構成を水平方向処理部とし、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段に第2の2次元フィルタ22が配置された構成を垂直方向処理部とすると、水平方向処理部の後段と垂直方向処理部の前段とに接続された切替器(増幅器17)を備え、切替器である増幅器17の設定(増幅率β)により、水平方向処理部と垂直方向処理部の並列接続及び直列接続を切り替えるものである。なお、後述の通り、増幅器17の増幅率βは0≦β≦1の範囲の値となるため、増幅率βが0<β<1の場合には、増幅器17は並列接続及び直列接続のいずれか一方に厳密に切り替えるものではなく、並列接続及び直列接続をそれぞれを含む回路構成とすることができる。
図13は本実施形態に係る望ましい2次元フィルタの周波数特性を示す図である。図13(a)は第1の2次元フィルタ21の周波数特性を示し、図13(b)は第2の2次元フィルタ22の周波数特性を示す。これら第1の2次元フィルタ21及び第2の2次元フィルタ22は、入力画像信号Sinの2次元周波数スペクトルにおける四隅のナイキスト周波数限界付近の信号成分に対しても後述する鮮鋭化処理によって効果的な高調波を発生させることが可能な特性を有する。第1の2次元フィルタ21は、少なくとも入力画像信号Sinに含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去するものである。また、第2の2次元フィルタ22は、少なくとも入力画像信号Sinに含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの水平方向の周波数成分の高周波部分を除去するものである。なお、ここで言う高周波部分とは、ギラギラ感の原因となる水平方向及び垂直方向がいずれも高周波数となる領域で鮮鋭化処理による高周波成分が発生することを防ぐために除去又は減衰させるものであって、2次元フィルタ後段の鮮鋭化処理部(FEv、FEh)の鮮鋭化特性を考慮して当業者が適宜設定できるものである。
増幅器17の増幅率βは0≦β≦1の範囲で設定可能である。増幅率βが0の場合、画像処理装置4の構成は第3の実施形態のように水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理が並列して行われる構成となり、増幅率βが1の場合、画像処理装置4の構成は第1の実施形態のように水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理が直列して行われる構成となる。増幅率βが0<β<1の場合、直列処理による周波数成分と並列処理による周波数成分とが生成されるため、入力画像信号Sinの特性に合わせて増幅率βを設定することにより、直列処理及び並列処理による周波数成分を組み合わせ、より適切な鮮鋭化処理を行うことが可能になる。
図14は、増幅器17の増幅率βが0の場合の各機能ブロックが出力する信号の周波数成分を示す図である。
第1の2次元フィルタ21は、少なくとも入力画像信号Sinに含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力画像信号Sinの垂直方向成分の高域を部分的に減衰させ、第1信号S1を水平鮮鋭化処理部FEhに出力する。図14(b)は第1信号S1の周波数成分を示す図である。第1の2次元フィルタ21により、垂直方向で周波数成分の高域が減衰されている。
水平鮮鋭化処理部FEhは、入力画像信号Sinに含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成するものであり、第1の2次元フィルタ21からの第1信号S1で表される画像の水平方向について鮮鋭化処理を施し、第2信号S2を第1加算器15及び増幅器17に出力する。図14(c)は第2信号S2の周波数成分を示す図である。水平鮮鋭化処理部FEhにより、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波が生成される。
増幅器17は、第2信号S2に増幅率β(=0)を乗じるが、この場合増幅率βは0であるため、第3加算器18への信号の出力は行われない。
第2の2次元フィルタ22は、少なくとも入力画像信号Sinに含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの水平方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力画像信号Sinである第6信号S6の水平方向成分の高域を部分的に減衰させ、第3信号S3を垂直鮮鋭化処理部FEvに出力する。図14(d)は第3信号S3の周波数成分を示す図である。第2の2次元フィルタ22により、水平方向で周波数成分の高域が減衰されている。
垂直鮮鋭化処理部FEvは、入力画像信号Sinに含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成するものであり、第2の2次元フィルタ22からの第3信号S3で表される画像の垂直方向について鮮鋭化処理を施し、第4信号S4を第1加算器15に出力する。図14(e)は第4信号S4の周波数成分を示す図である。垂直鮮鋭化処理部FEvにより、垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む垂直方向の高調波が生成される。
第1加算器15は、水平鮮鋭化処理部FEhからの第2信号S2と、垂直鮮鋭化処理部FEvからの第4信号S4とを加算して第5信号S5を生成する。図14(f)は、第5信号S5の周波数成分を示す図である。
第2加算器16は、入力画像信号Sinと、第1加算器15からの第5信号S5とを加算して出力画像信号Soutを生成する。図14(g)は、出力画像信号Soutの周波数成分を示す図である。出力画像信号Soutは、入力画像信号Sinの周波数成分に、水平方向及び垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含めた高調波を加えた形になり、特に、ナイキスト周波数を超える周波数成分は、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波となる領域には生成されていないとともに、ナイキスト周波数を超えない周波数での、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波となる領域での水平方向の高調波と垂直方向の高調波の重なりは程良く抑制されている。
図15は増幅器17の増幅率βが1の場合の各機能ブロックが出力する信号の周波数成分を示す図である。
第1の2次元フィルタ21は、少なくとも入力画像信号Sinに含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号Sinの垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力画像信号Sinの垂直方向成分の高域を部分的に減衰させ、第1信号S1を水平鮮鋭化処理部FEhに出力する。図15(b)は第1信号S1の周波数成分を示す図である。第1の2次元フィルタ21により、垂直方向で周波数成分の高域が減衰されている。
水平鮮鋭化処理部FEhは、入力画像信号Sinに含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成するものであり、第1の2次元フィルタ21からの第1信号S1で表される画像の水平方向について鮮鋭化処理を施し、第2信号S2を第1加算器15及び増幅器17に出力する。図15(c)は第2信号S2の周波数成分を示す図である。水平鮮鋭化処理部FEhにより、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波が生成される。
増幅器17は、第2信号S2に増幅率β(=1)を乗じ、第3加算器18に出力する。
第3加算器18は、入力画像信号Sinと第2信号S2とを加算して第6信号S6を生成する。図15(d)は、第6信号S6の周波数成分を示す図である。第6信号S6は、入力画像信号Sinの周波数成分に、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波を加えた形になり、特に、水平方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む水平方向の高調波は、垂直方向の高周波領域には生成されていない。
第2の2次元フィルタ22は、少なくとも第6信号S6(入力画像信号Sin+第2信号S2)に含まれる垂直方向の高周波部分において、第6信号S6(入力画像信号Sin+第2信号S2)の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去するものであり、入力される第6信号S6(入力画像信号Sin+第2信号S2)の水平方向成分の高域を部分的に減衰させ、第3信号S3を垂直鮮鋭化処理部FEvに出力する。図15(e)は第3信号S3の周波数成分を示す図である。第2の2次元フィルタ22により、水平方向で周波数成分の高域が減衰されている。
垂直鮮鋭化処理部FEvは、入力画像信号Sinを含む第6信号S6に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成するものであり、第2の2次元フィルタ22からの第3信号S3で表される画像の垂直方向について鮮鋭化処理を施し、第4信号S4を第1加算器15に出力する。図15(f)は第4信号S4の周波数成分を示す図である。垂直鮮鋭化処理部FEvにより、垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含む垂直方向の高調波が生成される。
第1加算器15は、水平鮮鋭化処理部FEhからの第2信号S2と、垂直鮮鋭化処理部FEvからの第4信号S4とを加算して第5信号S5を生成する。図15(g)は、第5信号S5の周波数成分を示す図である。
第2加算器16は、入力画像信号Sinと、第1加算器15からの第5信号S5とを加算して出力画像信号Soutを生成する。図15(h)は、出力画像信号Soutの周波数成分を示す図である。出力画像信号Soutは、入力画像信号Sinの周波数成分に、水平方向及び垂直方向にナイキスト周波数を超える周波数成分を含めた高調波を加えた形になり、特に、ナイキスト周波数を超える周波数成分は、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波となる領域には生成されていないとともに、ナイキスト周波数を超えない周波数での、水平方向及び垂直方向がいずれも高周波となる領域での水平方向の高調波と垂直方向の高調波の重なりは程良く抑制されている。
このように、本実施形態によれば、本実施形態によれば、水平鮮鋭化処理部FEhの前段に第1の2次元フィルタ21が配置され、垂直鮮鋭化処理部FEvの前段に第2の2次元フィルタ22が配置されているため、入力画像の水平方向及び垂直方向の周波数成分をいずれも超える周波数領域において水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の重複による周波数成分を生成することなく画像を先鋭化することが可能となり、画像のギラギラ/チラチラ感を低減できる。また、本手法では、水平の高調波生成および垂直の高調波生成において各々の必要とする帯域に絞ったフィルタ(2次元フィルタも含む)が個別に選べるため、ノイズ感を伴うことなく、水平方向及び垂直方向それぞれの良好な高調波が得られて、鋭い先端のような画像も鈍い感じになることなく鮮鋭化できる。
また、画像処理装置4において、切替器である増幅器17は、水平方向処理部及び垂直方向処理部の直列接続及び並列接続を切り替えることができる。これにより、増幅率を0として並列接続とした場合には、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理それぞれで生成された高周波成分の和が画像の鮮鋭化に働くため、人工的なギラギラ感の発生を防ぐことができる。また、増幅率を1として直列接続とした場合には、入力画像信号Sinがすでに斜め成分を除去されたようなボケた感じでも、水平方向及び垂直方向で2次元的に高周波成分の生成が行われるため、鮮鋭化により入力画像を華やかな感じに仕立てることが可能になる。
また、画像処理装置4において、増幅器17を直列接続及び並列接続の切替器としているため、入力画像信号Sinの特性に合わせて増幅率βを設定することにより、直列処理及び並列処理による周波数成分を組み合わせ、より適切な鮮鋭化処理を行うことが可能になる。
なお、画像処理装置4において、水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理の順番を入れ替えても良い。また、第2加算器16の後段に2次元フィルタを備え、より確実に高域成分を減衰させる構成としても良い。
また、各加算器(15,16,18)は各経路から入力された同一フレームの画像信号を加算するものであるから、タイミングを調整するための遅延素子を必要に応じて備えるものである。
また、切替器は増幅器17のみに限られず、スイッチ回路などを適宜用いることができるものである。
(第5の実施形態)
図16は、本発明の第5の実施形態に係る画像処理装置5の構成を示す図である。第5の実施形態に係る画像処理装置5は、第3の実施形態に係る画像処理装置3に入力画像信号Sinの水平及び垂直方向の動き量(フィールド変化)を検出するフィールド変化検出部60を加えて構成されるものである。なお、各機能ブロックについて、第3の実施形態と同等の処理については重複する説明を省略する。
本実施形態に係るフィールド変化検出部60は、入力画像信号Sinのフィールド変化を検出し、水平鮮鋭化処理部FEh及び垂直鮮鋭化処理部FEvの周波数成分の強調度(ゲインα)を調整するものである。図17は、本実施形態に係る鮮鋭化処理部FE(水平鮮鋭化処理部FEh及び垂直鮮鋭化処理部FEv)の構成を示す図である。図17(a)に示す鮮鋭化処理部FEは、図1に示す鮮鋭化処理部FEの非線形処理部20の後段に増幅器50を設けた構成である。図17(b)に示す鮮鋭化処理部FEは、図5に示す鮮鋭化処理部FEのHPF10の後段に増幅器50を設けた構成である。図17に示す鮮鋭化処理部FEの増幅器50は、フィールド変化検出部60からの制御信号によりゲインを変化させることができる。なお、図17においては、説明の便宜上増幅器50を独立した構成として記載しているが、増幅器50の機能(ゲインαの調整)をリミッター30と一体的に構成してもよい。
図18は、フィールド変化検出部60の構成を示す図である。フィールド変化検出部60は、フレームメモリ61と、水平LPF62及び水平LPF63と、垂直LPF64及び垂直LPF65と、差分検出部66及び差分検出部67と、ゲイン決定部68とを備えている。
フィールド変化検出部60において、入力画像信号Sinである現フレームの信号は水平LPF63及び垂直LPF65に入力される。また、フレームメモリ61から出力される前フレームの信号は、水平LPF62及び垂直LPF64に入力される。
水平LPF62及び水平LPF63の出力は差分検出部66に入力され、差分検出部66は各信号の差分信号(垂直動き量)をゲイン決定部68に出力する。
垂直LPF64及び垂直LPF65の出力は差分検出部67に入力され、差分検出部67は各信号の差分信号(水平動き量)をゲイン決定部68に出力する。
ゲイン決定部68は、垂直動き量の値が大きい場合、垂直鮮鋭化処理部FEvによる周波数成分の強調度を低くするようにゲインα1を決定し、決定したゲインα1を垂直鮮鋭化処理部FEvに出力する。また、ゲイン決定部68は、水平動き量の値が大きい場合、水平鮮鋭化処理部FEhによる周波数成分の強調度を低くするようにゲインα2を決定し、決定したゲインα2を水平鮮鋭化処理部FEhに出力する。
このように、本実施形態によれば、フィールド変化検出部60は入力画像信号Sinの動きに応じて水平方向及び垂直方向の鮮鋭化処理による周波数成分の強調度を決定するため、入力画像信号Sinの特徴に適した鮮鋭化処理を行うことが可能になる。
(非線形処理による高周波成分生成の説明)
以下、参考のため、図1及び図5鮮鋭化処理部FEにおいて、サンプリング周波数がfsである入力画像のナイキスト周波数fs/2を越える高周波域の補償が可能となる点について説明する。
いま、入力画像信号Sinが(水平方向)位置xの関数f(x)で表現されるものとし、入力画像信号Sinの基本角周波数をωとすると、このf(x)は式(5)のようなフーリエ級数で表現することができる。
Figure 2014165679
ここで、Nは、(画像拡大処理前の)サンプリング周波数fsに対応するナイキスト周波数fs/2を越えない最高周波数の高調波の次数である。すなわち、
Nω/(2π)<fs/2≦(N+1)ω/(2π)
である。
例えば、非線形処理部(20、40)が、入力画像信号Sinを2乗することにより、第1信号S1を生成する場合、第1信号S1における各項は下記式(6a)〜(6c)のいずれかで表現される。
Figure 2014165679
(i=±1,±2,…,±N;j=±1,±2,…,±N)
三角関数に関する公式を用いると、上記式(6a)〜(6c)は、下記の式(7a)〜(7c)にそれぞれ書き直すことができる。
Figure 2014165679
上記式より(f(x))2は、(N+1)ω,(N+2)ω,…,2Nω等の角周波数成分を含むので、ナイキスト周波数fs/2よりも高い周波数成分を含む。このため、第1信号S1も、周波数2Nω/(2π)という高調波成分等のようにナイキスト周波数fs/2よりも高い周波数成分を含む。
また、例えば、非線形処理部(20、40)が、正の第1信号S1を3乗することにより、第2信号S2を生成する場合、第2信号S2における各項は下記式(8a)〜(8d)のいずれかで表現される。
Figure 2014165679
(i=±1,±2,…,±N;j=±1,±2,…,±N;k=±1,±2,…,±N)
いま、例えばi=j=k=Nの項のうち上記式(8a)(8d)で示される下記の項に着目すると、これらの項は、三角関数の公式より次のように書き換えることができる。
Figure 2014165679
また、例えばi=j=k=−Nの項のうち上記式(8a)(8d)で示される下記の項に着目すると、この項は、三角関数の公式より次のように書き換えることができる。
Figure 2014165679
上記式(9a)(9d)(10a)(10d)より、(g(x))3は、基本角周波数ωの3N倍の周波数成分や−3N倍の周波数成分を含む。(g(x))3における他の項についても三角関数の公式によって書き換えることにより、(g(x))3は、基本角周波数ωの−3N倍から3N倍までの種々の周波数成分を含むことがわかる。
上記の通り、非線形処理部(20、40)による非線形処理により、鮮鋭化処理部FEにおいて、サンプリング周波数がfsである入力画像のナイキスト周波数fs/2を越える高周波域の補償が可能となる。また、非対称型非線形関数を用いる非線形処理部20は、ハイパスフィルタ処理後の信号の正負で非対称となる非線形処理を行うことにより、正負で非対称となる周波数成分を生成することが可能となる。
本発明は、画像を鮮鋭化して画質を改善するための画像処理装置に適用されるものであり、例えばテレビジョン(TV)受像機でリアルタイムで表示される動画を鮮鋭化するための画像処理装置に適用することができる。
また、本発明は、監視カメラの画像鮮鋭化処理に適用可能であり、例えば、画像の一部を拡大した際のボケを低減することが可能となる。また、暗所に設置された監視カメラの画像や、夜間に撮影された画像などに対して、輝度が暗い領域の輪郭をより先鋭化する画像処理が可能になる。
さらに、本発明は、遠距離から撮像した映像の解像度改善に適用することができる。例えば、接近することが困難な事故現場などを遠方から撮影した画像や、衛星画像などに対し、輪郭を先鋭化する画像処理が可能になる。
さらに、本発明は、アナログコンテンツのハイビジョン化に適用することができる。即ち、既存のアナログコンテンツをハイビジョンコンテンツに変換する際、アップコンバートされた画像の輪郭を先鋭化する画像処理を行うことにより、アナログコンテンツをより高精細なデジタルコンテンツとして再製することが可能となる。例えば、アナログテレビコンテンツをハイビジョンコンテンツに変換したり、古い映画コンテンツをより高精細なデジタルコンテンツ(例えばBlu−ray(登録商標)コンテンツ)に変換したりする際に適用可能である。
さらに、本発明は、医療分野にも適用可能である。例えば、内視鏡等による患部の拡大画像をより高精細な画像へと変換したり、遠隔医療などにおいて、解像度の低い患部の映像をより高精細な画像へと変換したりすることが可能となる。
さらに、本発明は、コンピュータで視聴可能な動画コンテンツの高精細化に適用可能である。インターネット上には動画コンテンツを配信するサイトが多数存在し、既に多数の動画コンテンツが保存されている。本発明により、既存の動画コンテンツをさらに高精細、高解像度のコンテンツに変換し、視聴品質を向上させることが可能となる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
1、2、3、4、5 画像処理装置
10 HPF
111〜11(m−1) 単位遅延素子
121〜12m 乗算器
131 加算器
11 LPF
12 減算器
13 垂直LPF(垂直フィルタ)
14 水平LPF(水平フィルタ)
15 第1加算器
16 第2加算器
17 増幅器(切替器)
18 第3加算器
20、40 非線形処理部
21 第1の2次元フィルタ(垂直フィルタ)
22 第2の2次元フィルタ(水平フィルタ)
30 リミッタ
50 増幅器
60 フィールド変化検出部
61 フレームメモリ
62、63 水平LPF
64、65 垂直LPF
66、67 差分検出部
68 ゲイン決定部
上述した諸課題を解決すべく、本発明に係る画像処理装置は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置であって、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する垂直フィルタと、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平鮮鋭化処理部と、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する水平フィルタと、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直鮮鋭化処理部と、を備え、前記水平鮮鋭化処理部の前段に前記垂直フィルタが配置された水平方向処理部と、前記垂直鮮鋭化処理部の前段に前記水平フィルタが配置された垂直方向処理部とが並列に接続され、並列に接続された前記水平方向処理部及び前記垂直方向処理部のいずれか一方の後段と、いずれか他方の前段とに接続された増幅器を備え、入力画像を鮮鋭化するものである。
また、前記増幅器の増幅率βは0≦β≦1であることが好ましい。
また、本発明に係る画像処理装置は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置であって、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する垂直フィルタと、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平鮮鋭化処理部と、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する水平フィルタと、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直鮮鋭化処理部と、を備え、前記水平鮮鋭化処理部及び前記垂直鮮鋭化処理部の少なくとも一方は、入力信号に含まれる周波数成分の少なくとも直流成分を除去することにより第1信号を生成するフィルタ部と、前記第1信号に対して前記第1信号の正負で非対称となる非線形処理を行い第2信号を生成する非線形処理部であって、前記第1信号に対して、正の領域に適用する非線形処理と負の領域に適用する非線形処理とが原点を通る連続関数として表され、且つ、非線形処理で生成された周波数成分の帯域が、正の領域と負の領域で非対称となる非線形処理を行う非線形処理部と、前記第2信号を調整して第3信号を生成するリミッタと、を含み、前記水平鮮鋭化処理部の前段に前記垂直フィルタが配置された水平方向処理部と、前記垂直鮮鋭化処理部の前段に前記水平フィルタが配置された垂直方向処理部とが、直列又は並列に接続され入力画像を鮮鋭化するものである。
また、本発明に係る画像処理装置は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置であって、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する垂直フィルタと、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平鮮鋭化処理部と、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する水平フィルタと、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直鮮鋭化処理部と、を備え、前記水平鮮鋭化処理部及び前記垂直鮮鋭化処理部の少なくとも一方は、入力信号に非線形処理を行い第1信号を生成する非線形処理部であって、前記入力信号に対して前記第1信号が連続した非線形関数として表され、且つ、前記入力信号に含まれない周波数成分を生成する非線形処理を行う非線形処理部と、前記第1信号に含まれる周波数成分の少なくとも直流成分を除去することにより第2信号を生成するフィルタ部と、前記第2信号を調整して第3信号を生成するリミッタと、を含み、前記水平鮮鋭化処理部の前段に前記垂直フィルタが配置された水平方向処理部と、前記垂直鮮鋭化処理部の前段に前記水平フィルタが配置された垂直方向処理部とが、直列又は並列に接続され入力画像を鮮鋭化するものである。
さらに、上述した諸課題を解決すべく、本発明に係る画像処理方法は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置における画像処理方法であって、前記画像処理装置における処理手順が、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平方向処理ステップと、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直方向処理ステップと、前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列に実行するか並列に実行するかを増幅率βにより切り替えるステップと、を含み、前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列又は並列に実行するものである。
前記増幅率βは0≦β≦1であることが好ましい。
また、本発明に係る画像処理方法は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置における画像処理方法であって、前記画像処理装置における処理手順が、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平方向処理ステップと、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直方向処理ステップと、を含み、前記水平方向処理ステップと前記垂直方向処理ステップの少なくとも一方は、入力信号に含まれる周波数成分の少なくとも直流成分を除去することにより第1信号を生成するステップと、前記第1信号に対して前記第1信号の正負で非対称となる非線形処理を行い第2信号を生成する非線形処理ステップであって、前記第1信号に対して、正の領域に適用する非線形処理と負の領域に適用する非線形処理とが原点を通る連続関数として表され、且つ、非線形処理で生成された周波数成分の帯域が、正の領域と負の領域で非対称となる非線形処理を行う非線形処理ステップと、前記第2信号を調整して第3信号を生成する調整ステップと、を含み、前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列又は並列に実行するものである。
また、本発明に係る画像処理方法は、入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置における画像処理方法であって、前記画像処理装置における処理手順が、少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平方向処理ステップと、少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直方向処理ステップと、を含み、前記水平方向処理ステップと前記垂直方向処理ステップの少なくとも一方は、入力信号に非線形処理を行い第1信号を生成する非線形処理ステップであって、前記入力信号に対して前記第1信号が連続した非線形関数として表され、且つ、前記入力信号に含まれない周波数成分を生成する非線形処理を行う非線形処理ステップと、前記第1信号に含まれる周波数成分の少なくとも直流成分を除去することにより第2信号を生成するステップと、前記第2信号を調整して第3信号を生成するステップと、を含み、前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列又は並列に実行するものである。

Claims (8)

  1. 入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置であって、
    少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去する垂直フィルタと、
    入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平鮮鋭化処理部と、
    少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去する水平フィルタと、
    入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直鮮鋭化処理部と、を備え、
    前記水平鮮鋭化処理部の前段に前記垂直フィルタが配置された水平方向処理部と、
    前記垂直鮮鋭化処理部の前段に前記水平フィルタが配置された垂直方向処理部とが、直列又は並列に接続され入力画像を鮮鋭化する画像処理装置。
  2. 並列に接続された前記水平方向処理部及び前記垂直方向処理部のいずれか一方の後段と、いずれか他方の前段とに接続された増幅器を備える、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記増幅器の増幅率βは0≦β≦1である、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 入力画像信号の動きを検出するフィールド変化検出部を備え、
    前記フィールド変化検出部は、
    入力画像信号の垂直方向の動き量が大きいときに前記垂直鮮鋭化処理部による周波数成分の強調度を低くし、
    入力画像信号の水平方向の動き量が大きいときに前記水平鮮鋭化処理部による周波数成分の強調度を低くする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 入力画像を表す入力画像信号に含まれる周波数成分より高い周波数成分を生成して入力画像を鮮鋭化する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記画像処理装置における処理手順が、
    少なくとも入力画像信号に含まれる水平方向の高周波部分において、入力画像信号の垂直方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる水平方向の周波数成分より高い周波数成分を含む水平方向の高調波を生成する水平方向処理ステップと、
    少なくとも入力画像信号に含まれる垂直方向の高周波部分において、入力画像信号の水平方向の周波数成分の高周波部分を除去し、入力画像信号に含まれる垂直方向の周波数成分より高い周波数成分を含む垂直方向の高調波を生成する垂直方向処理ステップと、を含み、
    前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列又は並列に実行する画像処理方法。
  6. 前記垂直方向処理ステップ及び前記水平方向処理ステップを直列に実行するか並列に実行するかを増幅率βにより切り替えるステップを含む、
    請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記増幅率βは0≦β≦1である、請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 入力画像信号の動きを検出し、入力画像信号の垂直方向の動き量が大きいときに前記垂直方向処理ステップによる周波数成分の強調度を低くし、入力画像信号の水平方向の動き量が大きいときに前記水平方向処理ステップによる周波数成分の強調度を低くするステップを含む、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の画像処理方法。
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