JP2014165432A - 超電導コイル及び超電導変圧器 - Google Patents

超電導コイル及び超電導変圧器 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁強度がより向上した超電導コイル及びこの超電導コイルを用いた超電導変圧器を提供すること。
【解決手段】電気的絶縁材からなる筒状の巻枠部9に沿って超電導線材5が巻回されてなる超電導コイルにおいて、巻枠部9の両端部に導体からなる電界緩和リング3が設けられているとともに、電界緩和リング3は巻枠部9の内部に配設されている構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、超電導コイル及びこの超電導コイルを用いた超電導変圧器に関する。
超電導コイルは高磁界発生手段として種々の分野で実用されている。一方、変圧器のような交流機器への超電導コイルの適用は、超電導導体が交流によって損失を発生するという現象があることから、その実用化が遅れていたが、近年になり、超電導導体素線の細線化による交流損失の小さな超電導線材の開発、さらには高温超電導体とも呼ばれる酸化物超電導体の出現によって、変圧器などの誘導機器に適用する超電導コイルの研究,開発が急速に進められている。
近年では、配電変電所クラスの容量を持つ変圧器、例えば高圧側電圧が66kV〜77kV、低圧側電圧が6.6kV〜6.9kV、変圧器容量が数十MVAというような大容量変圧器の開発が行われている。超電導変圧器は、電気的絶縁材からなる巻枠や一般の油入変圧器に使用されている絶縁油と同程度の絶縁性能を持つ液体窒素により絶縁は保たれている。しかしながら、使用する超電導導体は矩形の断面形状を有しており、超電導導体の断面の縦横比が大きく、超電導導体の端部に電界が集中する可能性があり、雷インパルスなど過電圧が生じた場合、巻線ターン間の短絡や1次側巻線と2次側巻線との間の短絡のような絶縁破壊が生じる可能性がある。このため、絶縁強度を維持するため電界緩和を行う必要がある。
超電導変圧器に組み込まれるコイルの電界緩和対策として、例えば、断面が矩形状の通電導体が電気的絶縁材からなる円筒形状の巻枠の外周面に螺旋状に巻回されてなるコイルにおいて、巻枠における通電導体よりも軸方向に1ターン分だけ端部側の部分に電界緩和リングを設置し、これにより電界緩和を図ることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
図2は、従来技術による超電導変圧器の構成例を示す模式的部分断面図である。図2において、超電導変圧器101を構成する鉄心51、内側コイル2、外側コイル1は、それぞれ鉄心51の中心軸を軸心として同心状に配置されており、前記中心軸は図2における鉄心51の左側にある。従って、鉄心51の中心軸部の外径側に内側コイル2、更にその外径側に外側コイル1が配置されていることを示している。なお、変圧器では、一般的に内側コイルを低圧巻線(2次側巻線)、外側コイルを高圧巻線(1次側巻線)としている。
変圧器の場合、前記した低圧巻線と高圧巻線との巻回数の比は、ほぼ変圧比に比例する。例えば、変圧比2の変圧器の場合、高圧巻線の巻回数は低圧巻線の巻回数のほぼ2倍となる。この場合、例えば低圧巻線が1層の場合には、高圧巻線を2層構造として構成するのが一般的である。図2は、変圧比2の場合であって、内側コイル(低圧巻線)2を1層、外側コイル(高圧巻線)1を内径側巻線11と外径側巻線12との2層とした場合の構成例を示している。
また、図2において、超電導線材5として高温超電導体を使用した場合、内側コイル2および外側コイル1は、図示しない冷却容器内に収納支持され、液体窒素に浸漬冷却されている。さらに、同心状に配置される各コイルの位置合わせを行なって、各コイルを支持するために、軸方向両端部には、図示しない巻線支持部材が設けられている。
図2に示されているように、内側コイル2(2次側巻線)、外側コイル1(1次側巻線)の内径側巻線11および外径側巻線12は、いずれも、電気的絶縁材からなる円筒状の巻枠4の外径側に設けられた溝7に沿って矩形断面を持つ超電導線材5が巻回されてなる超電導コイルとして構成されている。巻枠4の軸方向の両端部の外径側、すなわち、超電導線材5よりも軸方向に1タ−ン分だけ端部側の部分に設けられた略半円形断面を持つ溝8に沿って導体からなる円形断面を持つ電界緩和リング3が巻回されている。
特開2006−237221号公報
図2に示した従来技術による超電導変圧器101を構成する各超電導コイルでは、上述のように、巻枠4の軸方向の両端部の外径側、すなわち、超電導線材5よりも軸方向に1タ−ン分だけ端部側の部分に設けられた溝8に沿って電界緩和リング3を巻回しているが、電気的絶縁材からなる巻枠4と導体からなる電界緩和リング3との間に楔状のギャップ31が生じる可能性が有る。
図3は、図2における電界緩和リング3の部分の拡大断面図であり、(a)は電界緩和リング用溝の開口部の角部について面取り加工がされていない場合の構造例を示しており、(b)は電界緩和リング用溝の開口部の角部について面取り加工がされている場合の構造例を示している。ここで、図3(a)、図3(b)では図示されていないが、巻枠4および電界緩和リング3の外周面に接するようにして例えば液体窒素などの冷媒が存在している。
図3(a)のように、略半円形断面を持つ溝8に円形断面を持つ電界緩和リング3を配設する構成では、溝8の外径側から電界緩和リング3を嵌め合わせるようにして配設することができるようにするため、溝8の断面形状は半円形断面より若干浅くする必要がある。このため、図3(a)において、電気的絶縁材からなる巻枠4と、導体からなる電界緩和リング3と、巻枠4を形成する電気的絶縁材の比誘電率より小さい比誘電率を有する液体窒素などの冷媒との3重点である31の部分は、その接触角が90度より若干小さくなって、楔状のギャップとなる可能性が有り、この楔状のギャップ31に電界集中が起きることになる可能性が有る。
なお、図3(b)のように、略半円形断面を持つ溝8Aの開口部の角部に面取り面21を形成し、この溝8Aに円形断面を持つ電界緩和リング3を配設する構成では、3重点である31Aの部分は、その接触角が図3(a)における31の部分より更に小さくなり、楔状のギャップとなる可能性が更に大きくなる。
このように、図2において、電気的絶縁材からなる巻枠4と導体からなる電界緩和リング3との間に楔状のギャップ31が生じ、この楔状のギャップ31の部分に電界が集中してしまうことにより、矩形断面を持つ超電導線材5の端部への電界集中が電界緩和リング3により緩和される効果が損なわれ、十分な電界緩和を行うことができない、という問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決して、超電導線材の端部への電界集中がより緩和され、絶縁強度がより向上した超電導コイル及びこの超電導コイルを用いた超電導変圧器を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような目的を達成するために、電気的絶縁材からなる筒状の巻枠部に沿って超電導線材が巻回されてなる超電導コイルにおいて、前記巻枠部の両端部に導体からなる電界緩和リングが設けられているとともに、前記電界緩和リングは前記巻枠部の内部に配設されている構成とする(請求項1の発明)。
また、上記請求項1に記載の超電導コイルにおいて、前記巻枠部は、電気的絶縁材からなる筒状の巻枠の外周側に半硬化状樹脂を塗布した電気的絶縁材からなるテープを軸方向全体にわたって巻回し硬化処理して形成されており、前記超電導線材および前記電界緩和リングの外周側が前記テープに覆われてなる構成とすることができる(請求項2の発明)。
また、上記請求項2に記載の超電導コイルにおいて、前記テープは、ガラス繊維またはポリエステル繊維よりなる構成とすることができる(請求項3の発明)。
また、上記請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記超電導線材は、矩形断面を持つ構成とすることができる(請求項4の発明)。
さらに、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導コイルを用いて超電導変圧器を構成するとよい(請求項5の発明)。
また、請求項5に記載の超電導変圧器において、1次側巻線および2次側巻線のうち少なくとも1次側巻線を、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導コイルにより構成するとよい(請求項6の発明)。
本発明によれば、超電導コイルにおける巻枠部の両端部に設けられる電界緩和リングを巻枠部の内部に配設することにより、電気絶縁材からなる巻枠部と導体からなる電界緩和リングと間に楔状のギャップが形成されないようにすることができるので、超電導線材の端部への電界集中が電界緩和リングにより緩和される効果が損なわれることがなくなり、超電導線材の端部への電界集中がより緩和され、超電導コイルの絶縁強度をより向上させることができる。
さらに、上記超電導コイルを用いて超電導変圧器を構成すること、より具体的には例えば超電導変圧器における1次側巻線および2次側巻線のうち少なくとも1次側巻線を上記超電導コイルにより構成することにより、超電導変圧器における1次側巻線と2次側巻線との距離をより短くすることが可能となり、超電導変圧器の小型化に寄与する。
本発明の実施形態による超電導変圧器の構成例を示す模式的部分断面図である。 従来技術による超電導変圧器の構成例を示す模式的部分断面図である。 図2における電界緩和リングの部分の拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施することができるものである。
図1は本発明の実施形態による超電導変圧器の構成例を示す模式的部分断面図である。図1において、超電導変圧器101aを構成する鉄心51、内側コイル2a、外側コイル1aは、それぞれ鉄心51の中心軸を軸心として同心状に配置されており、前記中心軸は図1における鉄心51の左側にある。従って、鉄心51の中心軸部の外径側に内側コイル2a、更にその外径側に外側コイル1aが配置されていることを示している。なお、上述のように、変圧器の場合、一般的に内側コイルを低圧巻線(2次側巻線)、外側コイルを高圧巻線(1次側巻線)としている。
図1は、図2と同様に、変圧比2の場合であって、内側コイル(低圧巻線)2aを1層、外側コイル(高圧巻線)1aを内径側巻線11aと外径側巻線12aとの2層とした場合の構成例を示している。
また、図1において、図2と同様に、超電導線材5として高温超電導体を使用した場合、内側コイル2aおよび外側コイル1aは、図示しない冷却容器内に収納支持され、液体窒素に浸漬冷却されている。さらに、同心状に配置される各コイルの位置合わせを行なって、各コイルを支持するために、軸方向両端部には、図示しない巻線支持部材が設けられている。
図1に示されているように、内側コイル2a(2次側巻線)、外側コイル1a(1次側巻線)の内径側巻線11aおよび外径側巻線12aは、いずれも、電気的絶縁材からなる円筒状の巻枠4の外径側に設けられた溝7に沿って矩形断面を持つ超電導線材5が巻回されてなる超電導コイルとして構成されている。巻枠4の軸方向の両端部の外径側、すなわち、超電導線材5よりも軸方向に1タ−ン分だけ端部側の部分に設けられた溝8に沿って導体からなる円形断面を持つ電界緩和リング3が巻回されている。ここで、溝8の断面形状は電界緩和リング3の断面形状に合わせて略半円形状としている。
さらに、図1では、巻枠4の外周側に半硬化状樹脂含浸ガラスバインドテープ6(以下では単に「ガラスバインドテープ」とも称する)を軸方向全体にわたって1層以上巻回して硬化処理している。
このように巻枠4の外周側に軸方向全体にわたって巻回されたガラスバインドテープ6は、超電導線材5の外周を覆うとともに電界緩和リング3の外周も覆うように巻回されるため、このガラスバインドテープ6における半硬化状樹脂を硬化処理して超電導線材5および電界緩和リング3を外周側から緊縛するようにした状態では、電界緩和リング3が、巻枠4とガラスバインドテープ6とからなる巻枠部9、すなわち電気的絶縁材からなる円筒状構造体の内部に埋設されるようにして配設された構成となっている。
このため、本発明では、図2の従来技術において巻枠部と電界緩和リングとの間で生じていたような楔状のギャップが形成されないので、矩形断面を持つ超電導線材5の端部への電界集中が電界緩和リング3により緩和される効果が損なわれることがなくなり、超電導線材5の端部への電界集中がより緩和され、超電導コイルの絶縁強度をより向上させることができる。
なお、図1では上述のように溝8の断面形状を電界緩和リング3の断面形状に合わせて略半円形状としているが、溝8の内面と電界緩和リング3の外周面との間に加工の公差などにより微細な隙間が形成され、この隙間が楔状のギャップとなる可能性がある。このため、電界緩和リング3を溝8に沿って嵌め合わせるようにして配設する前に、予め電界緩和リング3の外周面のうち少なくとも溝8の内面と対向する部分に例えばエポキシ樹脂などの樹脂を塗布して、電界緩和リング3を溝8に沿って嵌め合わせるようにして配設した状態で溝8の内面と電界緩和リング3の外周面との間の隙間が上記樹脂で塞がれるようにしておき、巻枠4の外周側にガラスバインドテープ6を巻回した後の工程で上記樹脂も硬化処理するようにすれば、上記のような楔状のギャップの発生を防ぐことができる。
ここで、変圧器の場合、負荷側で短絡事故が発生すると、大きな短絡電流が流れることにより過大な電磁力がコイルに働く。図1に示した超電導変圧器101aのコイル構成の場合、内側コイル2a(2次側巻線)には径方向に内向きの力がかかり、外側コイル1a(1次側巻線)には径方向に外向きの力がかかることになる。
短絡電流の大きさは変圧器の%インピーダンスの逆数倍となるので、例えば、%インピーダンスが10%の場合、定格電流に対して10倍の短絡電流が流れる。さらに、衝撃係数や波高値を考慮すると、短絡電流(実効値)に対して約2.5倍として電磁力を見積もる必要があり、結局%インピーダンスが10%の場合は、定格電流(実効値)の25倍の短絡電流(実効値)が流れるものとして対策を講じる必要がある。
一方、高温超電導線材を変圧器用コイルに適用した場合、超電導であるがゆえに電流密度は通常の油入変圧器に比べて5〜20倍となる。従って、前述した短絡電流を考慮した場合、過大な電磁力がコイルにかかり、破損する危険性が非常に高くなる。
図1に示した超電導変圧器101aのコイル構成の場合、内側コイル2aは径方向に内向きの力が働くため、巻枠4が電磁力支持を兼用することとなり、巻枠4の厚みを適切な値とすることにより電磁力支持が可能となる。しかしながら、外側コイル1aの場合は径方向に外向きの力が働くため、超電導線材5には引っ張り力がかかり、電磁力支持をしないと最悪の場合断線する危険性が発生する。
図1の外側コイル1a(1次側巻線)における内径側巻線11aおよび外径側巻線12aの巻枠4の外周側に巻回されたガラスバインドテープ6は、超電導線材5に対して径方向の外向きに働く電磁力を支持する機能も果たしている。
なお、上記の半硬化状樹脂含浸ガラスバインドテープは、ガラス繊維よりなるテープに半硬化状樹脂を塗布して形成されたものであり、ガラス繊維の有する優れた耐低温特性により極低温で使用可能な特性を有する。このテープの素材としてガラス繊維の代わりにポリエステル繊維等の他の優れた耐低温特性を有する繊維を用いてもよい。
次に、本発明の実施形態の具体的な内容を以下の実施例で説明する。
<実施例1>
本実施例1では、上述の図1で示しているように、超電導変圧器101aにおける内側コイル2a、外側コイル1aの内径側巻線11aおよび外径側巻線12aの各超電導コイルにおいて、幅5.2mm、厚さ0.1mmの超電導素線の4重ね2並べで構成した超電導線材5を、巻枠4の外径側に設けられた矩形断面を持つ溝7に沿って4ターン巻回している。
また、矩形断面を持つ超電導線材5の端部に集中する電界を緩和するため、φ4mmの円形断面を持つ導体からなる電界緩和リング3を巻枠4の軸方向の両端部の外径側、すなわち超電導線材5よりも軸方向に1タ−ン分だけ端部側の部分に設けられた略半円形断面を持つ溝8に沿って嵌め合わせるようにして巻回している。なお、巻枠4の軸方向の上側および下側の端部に設けられた各電界緩和リング3は、コイル導体である超電導線材5の巻き始め側の端部(図1では上側から1ターン目の超電導線材5の巻き始め端)および巻き終わり側の端部(図1では上側から4ターン目の超電導線材5の巻き終わり端)にそれぞれ導電接続されている。
また、ガラスバインドテープ6を巻枠4の外周側に軸方向全体にわたって超電導線材5および電界緩和リング3の外周も覆うようにして巻回し、このガラスバインドテープ6における半硬化状樹脂を硬化処理して、図1に示されるような超電導コイルを構成している。
本発明における電界緩和リングによる電界緩和効果について汎用の解析ソフトウェアを用いて解析した。この解析では、本実施例1におけるようなφ4mmの円形断面を持つ電界緩和リング6を設けた構成と、電界緩和リング6を設けない構成とにおいて、それぞれ100kVrmsの過電圧を印加した時の電界について解析した。
φ4mmの円形断面を持つ電界緩和リング3を設置した構成は、電界緩和リング3を設置しない構成に対して、内側コイル2a、外側コイル1aの内径側巻線11aおよび外径側巻線12aの各超電導コイルにおける矩形断面を持つ超電導線材5の端部に発生する電界が18.2kV/mmから6.5kV/mmへと約1/3に緩和される、という解析結果が得られた。これによって、超電導コイルに電界緩和リング3を設けたことにより矩形断面を持つ超電導線材5の端部への電界集中が緩和される効果が明らかとなった。
そして、本発明では、上述のように電界緩和リング3が巻枠4とガラスバインドテープ6とからなる巻枠部9の内部に埋設されるようにして配設された構成となっていることにより、巻枠部と電界緩和リングとの間で楔状のギャップが形成されることがないので、電界緩和リングによる電界緩和効果が損なわれることがなく、図2の従来技術に対して、矩形断面を持つ超電導線材5の端部への電界集中がより緩和され、超電導コイルの絶縁強度をより向上させることができる。
ここで、本発明における超電導線材5を構成する超電導素線の幅、厚さの断面寸法、超電導線材5における超電導素線の分割数や並列数、および、超電導線材5の巻回ターン数は、本実施例1で述べた上記構成例に限定されるものではない。
また、本発明における電界緩和リング3の断面形状は、本実施例1で上記したφ4mmの真円に限定されるものではなく、例えば楕円であってもよい。なお、電界緩和リング3を巻回するための溝8の断面形状は電界緩和リング3の断面形状に合わせた形状とするとよい。
また、上述の図1では、超電導変圧器101aにおける1次側巻線(高圧巻線)である外側コイル1aと、2次側巻線(低圧巻線)である内側コイル2aとの両方に電界緩和リング3を設ける構成を示したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、電界緩和リング3を1次側巻線(高圧巻線)だけに設ける構成であってもよい。
1,1a:外側コイル
2,2a:内側コイル
3:電界緩和リング
4:巻枠
5:超電導線材
6:ガラスバインドテープ
7:溝
8,8A:溝
9:巻枠部
11,11a:外径側巻線
12,12a:内径側巻線
21:面取り部
31,31A:ギャップ
51:鉄心
101,101a:超電導変圧器

Claims (6)

  1. 電気的絶縁材からなる筒状の巻枠部に沿って超電導線材が巻回されてなる超電導コイルにおいて、
    前記巻枠部の両端部に導体からなる電界緩和リングが設けられているとともに、
    前記電界緩和リングは前記巻枠部の内部に配設されている
    ことを特徴とする超電導コイル。
  2. 請求項1に記載の超電導コイルにおいて、
    前記巻枠部は、電気的絶縁材からなる筒状の巻枠の外周側に半硬化状樹脂を塗布した電気的絶縁材からなるテープを軸方向全体にわたって巻回し硬化処理して形成されており、
    前記超電導線材および前記電界緩和リングの外周側が前記テープに覆われてなる
    ことを特徴とする超電導コイル。
  3. 請求項2に記載の超電導コイルにおいて、前記テープは、ガラス繊維またはポリエステル繊維よりなることを特徴とする超電導コイル。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の超電導コイルにおいて、前記超電導線材は、矩形断面を持つことを特徴とする超電導コイル。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導コイルを用いたことを特徴とする超電導変圧器。
  6. 請求項5に記載の超電導変圧器において、1次側巻線および2次側巻線のうち少なくとも1次側巻線を、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超電導コイルにより構成したことを特徴とする超電導変圧器。
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