JP2014163550A - 航空機用空冷式熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気流通方向両端の露出端面での空気流通路内のコルゲートフィンの端部損傷を、熱交換効率の低下を抑制しつつ、しかも部品点数の増加及び製造コストの増加を伴うことなく確実に防止できる航空機用空冷式熱交換器を提供する。
【解決手段】 流体流通方向両側のサイドバー2A,2A間に配置されたコルゲートフィン1Aと、同じく流体流通方向両側のサイドバー2B,2B間に配置されその流体流通方向が前記コルゲートフィン1Aと直交するコルゲートフィン1Bとが、両側のサイドバーと共にチューブプレート3を介して交互に積層された直交流式のプレートフィン型熱交換器からなる。空気流通方向両端側の露出端面において、空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端面を、前記サイドバー2Bの側面、及び前記サイドバー2A,2Aの各端面等に対して流路内側へ退避させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、航空機に搭載される空冷式のプレートフィン型熱交換器に関し、特に、冷却用空気の導入のために機外に臨んで設置される航空機用空冷式熱交換器に関する。
航空機にはエンジンオイル用クーラーや空気調和機用熱交換器を始めとして各種の空冷式熱交換器が搭載されており、搭載位置としては外気導入の容易性の点から、ファンシュラウドなどのエンジン周辺部が多い。また、このような航空機用空冷式熱交換器の構造としては、主に重量、熱交換効率の観点からプレートフィン型のものが多く採用されている。代表的なプレートフィン型熱交換器は直交流形式である(特許文献1,2参照)。
直交流形式のプレートフィン型熱交換器は、図3に示すように、流体流通方向両側のサイドバー2A,2A間に配置されたコルゲートフィン1Aと、同じく流体流通方向両側のサイドバー2B,2B間に配置されその流体流通方向が前記コルゲートフィン1Aと直交するコルゲートフィン1Bとが、両側のサイドバー2A,2A及び2B,2Bと共に、チューブプレート3を介して交互に積層されると共に、積層方向の両端部がエンドプレート4,4により閉塞されることにより構成される。エンドプレート4,4は、通常はサイドプレートと称されるが、サイドバー2との位置的関係の相違を明確にするため、ここではエンドプレート(端板)と称する。
この熱交換器が空冷式の場合、直交する2方向のコルゲートフィン1A,1Bのうちの一方が配置されたサイドバー2A,2A間の空間が空気流通路5Aとなり、他方が配置されたサイドバー2B,2B間の空間が被冷却流体流通路5Bとなる。これにより、空気流通路5Aと被冷却流体流通路5Bとが、チューブプレート3を介して交互に直交しつつ積層されることになる。そして、空気流通路5Aにおける流体流通方向両端側の熱交換器端面は、空気流通路5Aの両端開放のために露出端面となっているのに対し、被冷却流体流通路5Bにおける流体流通方向両端側の熱交換器端面は、被冷却流体の分配供給、集合回収のためにヘッダー6,6により閉塞されている。
このようなプレートフィン型熱交換器は、素材がアルミニウム系の金属からなり、且つ薄板が多用されているので、熱交換性能に優れる上に軽量であるという特徴があり、この点から航空機用熱交換器に多用されている(特許文献3参照)。しかしながら、航空機用空冷式熱交換器の場合は、空気流通路5Aへの外気導入に関連して、熱交換器の空気流入側の露出端面が機外に臨むため、その露出端面に氷や鳥などの飛来物が衝突する危険性がある。そして、その露出端面に氷や鳥などの飛来物が衝突した場合、露出端面に露出する部材のうち、空気流通路5A内のコルゲートフィン1Aが変形し、問題となる。
すなわち、熱交換器の露出端面においては、図3からも分かるように、空気流通路5A内のコルゲートフィン1Aの先端縁部が露出する。その板厚は一般に0.1mmオーダー
と非常に薄い。このため、熱交換器の露出端面に飛来物が衝突すると、コルゲートフィン1Aの先端部が容易に変形を起こし、その変形は熱交換性能に悪影響を与える原因になる。
熱交換器の空気流入側に位置する露出端面におけるコルゲートフィン1Aの損傷防止策として通常は、その露出端面に板厚の厚いガードフィンなどの保護部材が取付けられるが、その取付けが、かえって空気流入の妨げとなり、熱交換性能を低下させる危険性がある。また、部品点数が増加し、製造コストに悪影響を与えると共に、航空機で最も大きな問題の一つである重量増加を招く原因にもなる。
ガードフィンなどの保護部材は、熱交換器を機体へ取付けた後の使用中のみならず、熱交換器の組立工程、運搬工程、機体への取付け工程などでのハンドリング中及び保管中のフィン破損の防止にも役立つので、熱交換器の空気流出側に位置する反対側の露出端面にも、ガードフィン又はこれに類する保護部材が取付けられることがある。
これからわかるように、直交流形式のプレートフィン型熱交換器からなる航空機用空冷式熱交換器の弱点の一つは、空気流通路露出端面での空気流通路内のコルゲートフィン端部の変形損傷である。
実公平6−24691公報 実公平6−45162公報 特開2009−36193号公報
本発明の目的は、高効率で軽量な直交流形式のプレートフィン型熱交換器から構成されるにもかかわらず、その露出端面での空気流通路内のコルゲートフィンの端部損傷を、熱交換効率の低下を抑制しつつ、しかも部品点数の増加及び製造コストの増加を伴うことなく確実に防止でき、なおかつ使用中はもとよりハンドリング中及び保管中にもコルゲートフィンの端部損傷を確実に防止できる極めて合理性の高い航空機用空冷式熱交換器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者は直交流形式のプレートフィン型熱交換器から構成された航空機用空冷式熱交換器に特徴的な露出端面の構成に着目した。すなわち、この露出端面では、図3に示されているとおり、積層方向両端のエンドプレート4,4間に空気流通路5A内のコルゲートフィン1Aと、被冷却流体流通路5Bを形成するためのサイドバー2Bとが交互に並び、より具体的にはコルゲートフィン1Aの流体流通方向端面とサイドバー2Bの流体流通方向側面とが交互に並ぶ。
ここで、サイドバー2Bの高さTはコルゲートフィン1Aの高さHと同程度であり、通常数mmである。高さHが数mmのコルゲートフィン1Aは、板厚が0.1mmオーダーと非常に薄いため、その高さHに関係なく脆弱であるが、高さTが数mmであるサイドバー2Bは本来的に高強度である上に、空気流通方向の寸法(奥行き)、すなわち材料幅Wbも高さTと同程度に確保されており、更にはろう付けにより他の部材と一体化されていることもあって、空気流通方向に対して十分な機械的強度を示す。事実、熱交換器の空気流入側の露出端面に飛来物が衝突してもサイドバー2Bの損傷は小さい。また、サイドバー2Bの配列間隔は、コルゲートフィン1Aの高さHに実質一致し、数mm程度である。
このような露出端面構成に着目した本発明者は、サイドバー2Bの側面に対するコルゲートフィン1Aの端面の、空気流通方向(奥行き方向)における位置関係によっては、サイドバー2Bがコルゲートフィン1Aに対する効果的な保護グリッドとして機能できることを知見した。
本発明の航空機用空冷式熱交換器は、かかる知見に基づいてなされたものであり、両側のサイドバー間に配置された直交する2方向のコルゲートフィンが、両側のサイドバーと共にチューブプレートを介して交互に積層されると共に、積層方向の両端部がエンドプレートにより閉塞され、直交する2方向のコルゲートフィンのうちの一方が配置されたチューブプレート間に空気が流通し、他方が配置されたチューブプレート間を被冷却流体が流通するプレートフィン型の空冷式熱交換器からなり、当該空冷式熱交換器の空気流通方向の少なくとも一方の端面において、空気流路用のコルゲートフィンの先端面が、被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避していることを構成上の特徴点としている。
直交流形式のプレートフィン型熱交換器からなる従来の航空機用空冷式熱交換器においては、空気流通方向端面は、空気流路用のコルゲートフィンの先端面と被冷却流体流路用のサイドバーの側面とが空気流通方向で同じ位置にあるフラット面であり、その場合に空気流通方向端面に飛来物や障害物が衝突すると、強度的に脆弱なコルゲートフィンの先端部が限定的、集中的に変形損傷するのを避け得ない。
しかし、空気流路用のコルゲートフィンの先端面が、被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避していると、前者に対して後者が相対的に突出するので、空気流通方向端面に飛来物や障害物が衝突した場合に、その衝撃が強度的に強靱な被冷却流体流路用のサイドバーで集中的に受けられ、サイドバーより空気流通方向内側へ退避したコルゲートフィンの先端部には伝わらない。こうして、露出端面における被冷却流体流路用のサイドバーが、空気流路用のコルゲートフィンに対する保護グリッドとして機能することにより、ガイドフィンなどの保護部材を取付けずとも、コルゲートフィンの先端部損傷が効果的に防止される。
空気流路用のコルゲートフィンの先端面を被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避させる露出端面は流通方向両端でもよいし、何れか一方でもよい。何れか一方の場合はその側を空気流入側とすることにより、飛来物や障害物の衝突によるコルゲートフィン先端部の変形損傷を防止できる。また、空気流入側の露出端面でハンドリング時や保管時での障害物衝突によるフィン先端部の損傷を防止できる。流通方向両端でこの退避構造を採用するならば、空気流入側の露出端面で同様の効果が得られると共に、空気流出側の露出端面でもハンドリング時や保管時での障害物衝突によるフィン先端部の損傷を防止することが可能となる。
空気流路用のコルゲートフィンの先端面が被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避することに伴って、サイドバーの側面がコルゲートフィンの先端面より空気流通方向外側へ突出する。このサイドバーの突出側面は隣接する空気流路に向かって湾曲した空気流通方向外側へ凸の弧状曲面とするのがよい。そうすることにより、サイドバーの弧状突出側面が流入空気に対して整流機能(ベルマウス機能)を発揮し、乱流発生を抑制することにより、隣接する空気通路への空気流入を円滑にする。その結果、サイドバーの側面が突出することによる段差形成に伴う空気流入効率の低下が抑止されるのみならず、その空気流入効率が積極的に向上することも期待できる。
空気流路用のコルゲートフィンを取り巻く被冷却流体流路用のサイドバー以外の部材、例えば空気流路両側のサイドバー、積層方向両端のエンドプレートなどについては、それらの端面を被冷却流体流路用のサイドバーの側面と同一平面上に位置する突出端面として、これら部材も保護グリッドの一部として機能させるのがよい。また、これらの突出端面を、被冷却流体流路用のサイドバーの側面と同様に、隣接する空気流路に向かって湾曲した空気流通方向外側へ凸の弧状曲面とするのがよい。そうすることにより、空気流路への空気流入効率をより高めることができる。
熱交換器の空気流通方向端面におけるコルゲートフィン先端面のサイドバー側面に対する退避量は下限については1mm以上が好ましく、上限については、サイドバーの空気流通方向寸法(奥行き)未満、すなわち材料幅Wb未満が好ましく、材料幅Wbの1/2以下がより好ましい。この退避量は、熱交換器の空気流通方向端面におけるサイドバー側面のコルゲートフィン先端面に対する突出量でもある。これが小さいと熱交換器の空気流通方向端面に飛来物や障害物が衝突したときのコルゲートフィン先端部の変形損傷を抑制する効果が小さい。反対にこれが大きすぎると熱交換器製造時のろう付け性が低下し、熱交換器の機械的強度の低下が問題になる。
すなわち、熱交換器はろう付けにより製造される。そのろう付け工程では構成部材が積層方向に加圧された状態で加熱されるが、熱交換器の空気流通方向端面におけるコルゲートフィン先端面のサイドバー側面に対する退避量が大きいと、その端面近傍においてコルゲートフィンとサイドバーとの重なり代が小さくなり、ろう付け時の加圧力が積層方向で十分に伝達され難くなり、ろう付け性が低下する結果、熱交換器の機械的強度が低下する。特に、この退避量がサイドバーの空気流通方向寸法(奥行き)以上、すなわち材料幅Wb以上となると、コルゲートフィンとサイドバーとの重なり代が消失し、ろう付け性が極端に悪化するので、退避量をサイドバーの空気流通方向寸法(奥行き)未満、すなわち材料幅Wb未満とすることは特に重要である。
本発明の航空機用空冷式熱交換器は、直交流形式のプレートフィン型熱交換器からなる空冷式熱交換器の空気流通方向の少なくとも一方の露出端面において、空気流路用のコルゲートフィンの先端面が、被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避した構成を採用することにより、そのサイドバー自体を保護グリッドとして機能させるので、ガードフィンなどの保護部材を付加することなく、使用中の飛来物の衝突による露出端面での空気流通路内のコルゲートフィンの端部損傷、更にはハンドリング中及び保管中の障害物の衝突による露出端面での空気流通路内のコルゲートフィンの端部損傷を防止できる。このため、端面保護に伴う熱交換効率の低下を効果的に抑制できる。また、部品点数の増加及び製造コストの増加を効果的に回避できる。
本発明の第1実施形態を示す航空機用空冷式熱交換器の構成を示す概念図で斜視図である。 本発明の第2実施形態を示す航空機用空冷式熱交換器の構成を示す概念図で斜視図である。 従来の航空機用空冷式熱交換器の構成を示す概念図で斜視図である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態の航空機用空冷式熱交換器は、例えば機内の空気調和に使用されるものであり、ガスタービンエンジンのファンシュラウドに外気の取り入れが可能に取付けられている。この航空機用空冷式熱交換器は、図3に示した従来の航空機用空冷式熱交換器と同様に、直交流形式のプレートフィン型熱交換器により構成されている。
その基本構造を図1により説明すると、流体流通方向両側のサイドバー2A,2A間に配置された第1のコルゲートフィン1Aと、同じく流体流通方向両側のサイドバー2B,2B間に配置されその流体流通方向がコルゲートフィン1Aと直交する第2のコルゲートフィン1Bとが、両側のサイドバー2A,2A及び2B,2Bと共にチューブプレート3を介して交互に積層されており、積層方向両端部はエンドプレート4,4により閉塞されている。
隣接するチューブプレート3,3間の空間のうち、第1のコルゲートフィン1Aが配置されたサイドバー2A,2A間の空間が空気流通路5Aであり、第2のコルゲートフィン1Bが配置されたサイドバー2B,2B間の空間が被冷却流体通路5Bである。これにより、直交する空気流通路5Aと被冷却流体通路5Bとが交互に積層されることになり、積層方向両端は共に空気流通路5Aである。
空気流通路5Aの流通方向両端は開放されている。このために、空気流通路5Aの流通方向両端側の熱交換器端面は露出端面となっている。空気流通路5Aと直角な被冷却流体流通路5Bの流通方向両端は、被冷却流体の分配供給、集合回収のために、熱交換器のもう一方の端面に取付けられたヘッダー6,6内と連通している。
ここで、サイドバー2Aの高さはコルゲートフィン1Aの高さHと同じであり、サイドバー2Bの高さTはコルゲートフィン1Bの高さと同じである。またエンドプレート4の高さ、コルゲートフィン1A,1Bの板厚、チューブプレート3の厚さ、及びサイドバー2A,2Bの材料幅Wa,Wbは、想定される航空機の性能によって適宜決定される。具体例を示すならば、高さHは5 mm、高さTは3mmであり、エンドプレート4の高さは3mm、コルゲートフィン1A,1Bの板厚は0.1mmである。また、サイドバー2A,2Bの材料幅Wa,Wbはそれぞれの高さと同じ5mm,3mmであり、チューブプレート3の厚さは1mmである。更にまた、空気流通路5A及び被冷却体流通路5Bの段数を含む全体のサイズについては、想定される航空機の性能によって適宜決定される。
ここまでは、図3に示した従来の航空機用空冷式熱交換器と同じである。図3に示した従来の航空機用空冷式熱交換器と相違するのは、熱交換器の空気流通方向端面である露出端面の構造である。具体的には、図1に示されるように、熱交換器の空気流通方向両端側の露出端面において、空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端面が、被冷却流体通路5Bを形成するためのサイドバー2Bの側面、及び積層方向両端のエンドプレート4,4の各端面に対して流路内側へ退避している。また、コルゲートフィン1Aの両側に配置されたサイドバー2A,2Aの各先端面、及びチューブプレート3の流体流通方向端面は、サイドバー2Bの側面、及びエンドプレート4,4の各端面と同じ位置にある。
つまり、熱交換器の空気流通方向両端側の露出端面においては、空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端面を除く部材表面が同一平面上にあり、その平面に対してコルゲートフィン1Aの先端面のみが流路内側へ退避しているのである。その退避量はSで表されており、ここでは1mm以上、サイドバー2Bの材料幅Wb(3mm)の1/2以下、すなわち1.5mm以下とされている。
このように構成された第1実施形態の航空機用空冷式熱交換器においては、空気流通方向両端側の露出端面において空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端面のみが他の部材表面、すなわち、上下のサイドバー2Bの側面、両側のサイドバー2A,2Aの各先端面、エンドプレート4,4の各端面及びチューブプレート3の流体流通方向端面に対して流路内側へ退避することにより、これらの他の部材表面がコルゲートフィン1Aの先端面に対して空気流路外側へ突出することになる。その結果、使用中に空気流入側の露出端面に鳥や氷などの飛来物が衝突しても、その衝撃は突出した他の部材表面にのみ及び、他の部材が保護グリッドの如く機能することから、空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端部は、ガードフィンなどの別部材を使用せずとも効果的に保護される。
同様に、熱交換器の組立工程、運搬工程、機体への取付け工程などでのハンドリング中及び保管中に障害物がいずれの露出端面に衝突しても、その衝撃はコルゲートフィン1Aを除く他の部材表面で受けられることになり、コルゲートフィン1Aの先端部損傷が回避される。他の部材は機械的強度が大きいために衝突による衝撃でも問題となる損傷を生じることはない。チューブプレート3は薄板のため単体では機械的強度が小さいが、サイドバー2A,2A及び2B,2Bをろう付けにより固定するためにこれらと密着し接合されているので、衝突による損傷の危険はない。
図2に示された第2実施形態の航空機用空冷式熱交換器は、図1に示された第1実施形態の航空機用空冷式熱交換器と主要構造は同じである。すなわち、空気流通方向両端側の露出端面において空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端面のみが他の部材表面に対して流路内側へ退避していることは、図1に示された第1実施形態の航空機用空冷式熱交換器と同じである。
図1に示された第1実施形態の航空機用空冷式熱交換器と相違するのは、空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1A以外の部材の表面、具体的には、空気流通路5A内のコルゲートフィン1Aの上下に配置されたサイドバー2Bの側面、両側に配置されたサイドバー2A,2Aの各先端面、及びエンドプレート4,4の端面が、コルゲートフィン1Aの先端面に対して空気流路外側へ突出することにより、コルゲートフィン1Aの先端面のみが他部材の表面に対して流路内側へ退避していることであり、今一つは空気流通方向両端側の露出端面において突出したこれらの他部材の表面、すなわちサイドバー2Bの突出側面、サイドバー2A,2Aの各突出端面、及びエンドプレート4,4の各突出端面が、隣接する空気流通路5Aに向かって湾曲した流路外側へ凸の弧状曲面に形成されている点である。
空気流通方向両端側の露出端面において空気流通路5A内に配置されたコルゲートフィン1Aの先端面を他部材の表面に対して単純に退避させるだけでなく、コルゲートフィン1Aの先端面に対して他部材の表面を突出させることによって、コルゲートフィン1Aの先端面を他部材の表面に対して退避させることが可能なことは言うまでもない。
また、他部材の突出表面を上記したような弧状曲面とすることにより、空気流入側の露出端面では空気流通路5Aへの入口がベルマウス形状となり、エッジ部に伴う乱流が抑制されることにより、空気の流入がスムーズとなる。更に、空気流出側の露出端面でも空気流通路5Aからの出口がベルマウス形状となり、エッジ部に伴う乱流が抑制されることにより、空気の流出がスムーズとなる。これらの結果、図3に示された従来の航空機用空冷式熱交換器より熱交換効率が向上することさえ期待できる。
図3に示された従来の航空機用空冷式熱交換器では、格別の対策を講じない限り、他の部材のエッジ部による乱流の発生が、空気流通路5Aへの空気の流入、及び空気流通路5Aからの空気の流出を阻害する懸念がある。
1A,1B プレートフィン
2A,2B サイドバー
3 プレートフィン
4 エンドプレート
5A 空気流通路
5B 被冷却流体流通路
6 ヘッダー

Claims (6)

  1. 両側のサイドバー間に配置された直交する2方向のコルゲートフィンが、両側のサイドバーと共にチューブプレートを介して交互に積層されると共に、積層方向の両端部がエンドプレートにより閉塞され、直交する2方向のコルゲートフィンのうちの一方が配置されたチューブプレート間に空気が流通し、他方が配置されたチューブプレート間を被冷却流体が流通するプレートフィン型の空冷式熱交換器からなり、
    当該空冷式熱交換器の空気流通方向の少なくとも一方の端面において、空気流路用のコルゲートフィンの先端面が、被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避している航空機用空冷式熱交換器。
  2. 請求項1に記載の航空機用空冷式熱交換器において、空気流路用のコルゲートフィンの先端面が被冷却流体流路用のサイドバーの側面より空気流路内側へ退避する熱交換器端面は、空気流通方向の両端面である航空機用空冷式熱交換器。
  3. 請求項1又は2に記載の航空機用空冷式熱交換器において、空気流路用のコルゲートフィンの先端面より空気流通方向外側へ突出する被冷却流体流路用のサイドバーの側面は、隣接する空気流路に向かって湾曲した空気流通方向外側へ凸の弧状曲面である航空機用空冷式熱交換器。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の航空機用空冷式熱交換器において、空気流路両側のサイドバーの先端面及びエンドプレートの空気流通方向端面は、被冷却流体流路用のサイドバーの側面と同一平面上に位置する突出端面である航空機用空冷式熱交換器。
  5. 請求項4に記載の航空機用空冷式熱交換器において、空気流路両側のサイドバーの突出端面及びエンドプレートの突出端面は、隣接する空気流路に向かって湾曲した空気流通方向外側へ凸の弧状曲面である航空機用空冷式熱交換器。
  6. 請求項1〜5の何れが記載の航空機用空冷式熱交換器において、空気流路用のコルゲートフィンの先端面の被冷却流体流路用のサイドバーの側面に対する退避量は1mm以上、前記サイドバーの空気流通方向寸法未満である航空機用空冷式熱交換器。
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