以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
<第1実施形態>
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト285が配置されている。リールバックライト285は、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン132はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
情報表示ボタンユニット150には、情報表示ボタン146が設けられている。情報表示ボタン146は、後述するユーザメニュー(例えば、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニュー)を呼び出すための操作ボタンであり、複数のボタンから構成されている。情報表示ボタン146は、本実施形態における特徴的な構成要素であるため、その構成及び作用については後述する。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられており、タイトルパネルランプ164は、タイトルパネル162を点灯するランプである。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<情報表示ボタン>
図2(a)は、情報表示ボタン146の外観斜視図、図2(b)は、情報表示ボタン146の上面図である。情報表示ボタン146は、図2に示すように、情報表示ボタンユニット150の略矩形の平面上に複数のボタンを備えている。すなわち、情報表示ボタン146は、情報表示ボタンユニット150に設けられた複数のボタンの総称であり、詳しくは、情報表示ボタンユニット150の略中央に設けられた決定(呼出)ボタン146Oと、決定(呼出)ボタン146Oの左側に離間して設けられた上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rと、決定(呼出)ボタン146Oの右側に離間して設けられたキャンセルボタン146Cと、を備える。
本実施形態では、上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rの4つをまとめて選択ボタン146Sとも称する。
情報表示ボタン146は、遊技開始後からメダル投入までの期間において操作受付が可能(有効)となっている。以下、情報表示ボタン146の操作受付が可能(有効)な期間を情報表示ボタン操作可能(又は有効)期間、情報表示ボタン146の操作受付が不可能(無効)な期間を情報表示ボタン操作不可能(又は無効)期間ともいう。ただし、遊技開始後からメダル投入までの期間以外の情報表示ボタン操作不可能期間であっても、精算ボタン134の操作があった場合には、情報表示ボタン146の操作受付は可能となり、精算ボタン134の操作からメダル投入がなされるまでの間は再度、情報表示ボタン操作可能期間となる。なお、情報表示ボタン146の操作受付が可能(又は有効)とは、情報表示ボタン146に含まれる6つの各ボタンすべての操作受付が可能(又は有効)であることを意味する。しかしながら、後述する通り、選択ボタン146Sは、その機能ゆえ、決定(呼出ボタン)146Oを操作して、ユーザメニューが表示された後でないと操作受付が可能(有効)とならない(後述する図18のステップS2712の(1)ユーザメニューが表示されていない場合を参照)。
情報表示ボタン146の操作に関しては、情報表示ボタン操作可能期間において、まず、決定(呼出)ボタン146Oの操作を行うと、ユーザメニューが表示される。ユーザメニューは、本実施形態においては、遊技者個人のための遊技者用情報(例えば、会員登録、遊技履歴、台データ等)を示すメニューである。 図3にユーザメニューの画面を具体的に示す。図3(a)はユーザメニューの初期画面、図3(b)は「パスワード入力」にカーソルが位置付いているときのユーザメニュー画面、図3(c)は、パスワード入力画面である。すなわち、情報表示ボタン操作可能期間において、決定(呼出)ボタン146Oの操作が行われると、図3(a)に示す画面が表示される。
ここで、本実施形態のユーザメニューについて概説すると、ユーザメニューにおいては、会員登録が未登録の遊技者の場合、まず、カーソルを会員登録に合わせて決定(呼出)ボタン146Oを操作することで会員登録を選択すると、QRコード(登録商標)が発行(液晶表示装置157の画面上に表示)されるので、発行されたQRコードを携帯電話端末などで読み取ってモバイルサイトにアクセスして会員登録を行う。会員登録を行って会員になった後は、携帯電話端末を使用してモバイルサイトから取得したパスワードをスロットマシン100に入力することにより、個人の遊技履歴がスロットマシン100に記録されるようになっている。そして、遊技終了後に、QRコードを発行してもらい(液晶表示装置157の画面上に表示される)、発行したQRコードを携帯電話端末などで読み取ってモバイルサイトにアクセスすることで、モバイルサイトに遊技者個人の遊技履歴が管理されることとなる。このように本実施形態では、ユーザメニューを介して遊技者個人の遊技履歴を管理することが可能となっている。
次いで、ユーザメニューが表示された後に、選択ボタン146Sを操作して、カーソルを上下左右に移動させ、所望のメニュー選択を行い、決定(呼出)ボタン146Oを操作することで選択を確定させる。例えば、図3に示すユーザメニューにおいて、メニューの中から「パスワード入力」を選択し、パスワードを入力する場合には、まず、初期画面(図3(a)参照)において「会員登録」に位置付いているカーソルを、下選択ボタン146Dを操作して、カーソルを「パスワード入力」に位置付けた後、決定(呼出)ボタン146Oを操作する(図3(b)参照)。この結果、パスワード入力画面が表示されるので(図3(c)参照)、キーボード上にあるカーソルを、選択ボタン146Sを操作することにより所望の文字の位置まで移動させ、決定(呼出)ボタン146Oを操作して、パスワードの入力を順次行う。5桁のパスワードの入力が終了すると自動的にカーソルが「決定」の位置に移動するので、決定(呼出)ボタン146Oを操作してパスワードの入力を確定させる。
このように、決定(呼出)ボタン146Oは、ユーザメニューを呼び出す機能、及び表示されたユーザメニューにおいてカーソルの位置付いたオブジェクトを決定する機能を有するボタンである。また、選択ボタン146Sは、表示されたユーザメニューにおいてカーソルを上下左右に移動させる機能を有するボタンである(逆に言えば、ユーザメニューが表示されていない状態で選択ボタン146Sを操作しても、操作は受け付けられない)。また、キャンセルボタン146Cは、キャンセル機能(ユーザメニュー画面に戻ったり、「削除」や「戻る」にカーソルが位置付いたりする)を有するボタンである。
なお、本実施形態では、ユーザメニューの表示を契機として選択ボタン146Sの操作受付を可能としたが、これとは別に、情報表示ボタン操作可能期間における決定(呼出)ボタン146Oの操作受付を契機として選択ボタン146Sの操作受付を可能としてもよい。例えば、情報表示ボタン操作可能期間において決定(呼出)ボタン146Oを操作された場合には決定(呼出)ボタン押下フラグをONに設定し、決定(呼出)ボタン押下フラグがONに設定されている場合に選択ボタン146Sの操作受付を可能としてもよい。
なお、本実施形態では、ユーザメニューから終了指示(図3に示すメニューの中から「終了」を選択する)を行うか、メダル投入操作(ベット操作)を行うことにより、ユーザメニューを閉じる(ユーザメニューを非表示にする)ことができる。すなわち、表示されたユーザメニューは、遊技者からのメニュー非表示の指示のほか、遊技媒体を用いた遊技進行の受付が行われた場合に非表示となる。
ここで、本実施形態の情報表示ボタン146の操作(押下)制御について説明する。
まず、本実施形態においては、情報表示ボタン操作可能期間であっても、2つのボタンの同時押しは無効となっている。例えば、下選択ボタン146Dと上選択ボタン146Uの同時押し、あるいは下選択ボタン146Dと決定(呼出)ボタン146Oの同時押しは無効である。なお、本実施形態における同時押しとは、後述する第1副制御部400のタイマ割込処理における1割込時間(2ms)の間の同時押しを意味する。すなわち、本実施形態では、2つのボタンの押下されたタイミングが僅かに異なっていても、2msごとに実行されるタイマ割込処理のタイミングにおいて2つのボタンに対応するそれぞれの入力ポートがいずれもON状態(押下状態)であれば同時に押下されたものとみなすものであり、一方のボタンの押下検出があった一の検出タイミングにおいて、他方のボタンの押下検出があった場合を同時押しとする。なお、上述した同時押しは、3以上のボタンにも成り立つものであり、3以上のボタンの同時押しも無効である。すなわち、本実施形態では、複数のボタンの同時押しは無効となっている。
また、情報表示ボタン操作可能期間において、選択ボタン146S(上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R)は、長押しが有効であるが、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cは、長押しは無効である。本実施形態では、階層的なメニューを採用しているので、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの長押しを有効とすると、複数の階層に亘って遊技者が意図しない決定またはキャンセルを行ったことになるので、このような不都合を回避するためである。なお、本実施形態における長押しとは、350ms以上を意味するが、長押しの時間はこの値に限定されるものではない。
また、情報表示ボタン操作可能期間において、2つの選択ボタン146Sの同時押しからいずれか一方の選択ボタン146Sの押下をやめた場合には、他方の選択ボタン146Sの押下は有効である。これに対して、決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sの同時押しから決定(呼出)ボタン146Oの押下をやめた場合には、選択ボタン146Sの押下は有効、選択ボタン146Sの押下をやめた場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効となる。これは、以下の理由による。情報表示ボタン146はコンパクトな構成の中に複数のボタンを配置しているので、微妙な操作ミスから意図しないボタンも含めて押下してしまうことがあり得る。このような場合、選択ボタン146Sの操作は、遊技者の意思確定行為に関わらないので、選択ボタン146Sを有効にしても不具合が生じることはないが、決定(呼出)ボタン146Oの操作は、遊技者の意図しない意思確定行為となってしまい、不具合が生じるので無効としたものである。
すなわち、本実施形態では、情報表示ボタン操作可能期間において、(1)決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sを同時に押下している場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効であり、また(2)決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sを同時に押下している状態から、選択ボタン146Sを非押下状態とし、決定(呼出)ボタン146Oだけを押下状態とした場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効である。
<情報表示ボタンの拭き掃除>
次に、図4〜図6を用いて、拭き掃除における情報表示ボタン146の動作について説明する。図4〜図6は、拭き掃除における情報表示ボタン146の動作概要図である。詳しくは、図4は、情報表示ボタン146に対して、左から右に向かう方向(具体的には、左選択ボタン146Lから右選択ボタン146Rを経由して決定(呼出)ボタン146Oに向かう方向。左から右に向かう方向を前進方向、右から左に向かう方向を後退方向ともいう)の拭き掃除を示しており、図5は、図4(d)に示す状態から、さらに前進させた後、後退させた場合の拭き掃除を示しており、図6は、情報表示ボタン146に対する上方からの拭き掃除を示している。なお、遊技店の店員が営業時間中にスロットマシン100の情報表示ボタン146を拭き掃除をする場合を想定しているので、拭き掃除の対象となるスロットマシン100は遊技が行われていない待機状態の遊技台(空き台)であり、当該スロットマシン100は、情報表示ボタン操作可能期間にある。
<左右方向の拭き掃除>
まず、図4及び図5を用いて、情報表示ボタン146に対する左右方向の拭き掃除について説明する。
図4(a)に示すように、ぞうきんZなどで情報表示ボタン146を左から右に拭き掃除を行う場合には、まず、図4(b)に示すように、ぞうきんZは左選択ボタン146Lを押下するが、このとき、左選択ボタン146Lの押下は受け付けられない(左選択ボタン146Lの操作受付は不可能(無効))。選択ボタン146Sは、決定(呼出)ボタン146Oが押下されて、ユーザメニューが表示された後に操作受付が可能となるからである。
次に、ぞうきんZがさらに右方向に進み、図4(c)に示すように、ぞうきんZが左選択ボタン146Lと右選択ボタン146Rを同時に押下した場合、左選択ボタン146Lと右選択ボタン146Rのいずれも押下は受け付けられない(左選択ボタン146Lと右選択ボタン146Rの操作受付は不可能(無効))。本実施形態では、2つのボタンの同時押しは無効となっているからである。
次に、ぞうきんZがさらに右方向に進み、図4(d)に示すように、ぞうきんZが左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rとともに決定(呼出)ボタン146Oを押下した場合、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oのいずれの押下は受け付けられない(左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oの操作受付は不可能(無効))。本実施形態では、複数(3つ)のボタンの同時押しは無効となっているからである。すなわち、図4(d)に示す状態においては、決定(呼出)ボタン146Oが押下されているが、ユーザメニューは表示されない。
次に、図4(d)に示す状態から、ぞうきんZがさらに右方向に進み、図5(a)に示すように、ぞうきんZが左選択ボタン146L、右選択ボタン146R決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cを同時に押下した場合、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cのいずれも押下は受け付けられない(左選択ボタン146L、右選択ボタン146R決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの操作受付は不可能(無効))。本実施形態では、複数(4つ)のボタンの同時押しは無効となっているからである。すなわち、図5(a)に示す状態においては、決定(呼出)ボタン146Oが押下されているが、ユーザメニューは表示されない。
次に、ぞうきんZが左方向に戻り、図5(b)に示すように、決定(呼出)ボタン146Oだけを押下した場合、決定(呼出)ボタン146Oの押下は受け付けられない(決定(呼出)ボタン146Oの操作受付は不可能(無効))。本実施形態では、決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sを同時に押下している状態から、決定(呼出)ボタン146Oだけを押下している状態に変化した場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下は無効であるからである。あるいは、決定(呼出)ボタン146Oは、図4(d)〜図5(b)の状態に亘って押下されているので、決定(呼出)ボタン146Oの長押しは無効であるからである。すなわち、図5(b)に示す状態においては、決定(呼出)ボタン146Oが押下されているが、ユーザメニューは表示されない。
次に、ぞうきんZが左方向に戻り、図5(c)に示すように、ぞうきんZが左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oを同時に押下した場合、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oのいずれも押下は受け付けられない(左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oの操作受付は不可能(無効))。図4(d)の場合と同一の理由による。すなわち、図5(c)に示す状態においては、決定(呼出)ボタン146Oが押下されているが、ユーザメニューは表示されない。
次に、ぞうきんZがさらに左方向に戻り、図5(d)に示すように、ぞうきんZが左選択ボタン146Lだけを押下した場合、左選択ボタン146Lの押下は受け付けられない(左選択ボタン146Lの操作受付は不可能(無効))。図4(b)の場合と同一の理由による。
このように左から右、次いで、右から左という往復動作を伴って、情報表示ボタン146を拭き掃除する場合、具体的には、ぞうきんZが、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R、決定(呼出)ボタン146O、キャンセルボタン146C、決定(呼出)ボタン146O、右選択ボタン146R、左選択ボタン146Lの順序で情報表示ボタン146のそれぞれを押下する場合であっても、一連の動作の中でユーザメニューが表示されることはない。
なお、図4及び図5に示す左右方向の拭き掃除は一方向に限定されるものではない。ここで、図7(a)を用いて、情報表示ボタン146に対する拭き掃除の方向は複数存在することを説明する。図7(a)は、情報表示ボタン146の平面図であり、情報表示ボタン146に対する拭き掃除の方向を示す図である。
図4及び図5に示した左右方向の拭き掃除は、図7(a)に示すA方向の往復動作であり、上述したように、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cに対する拭き掃除である。
これに加えて、本実施形態では、図7(a)に示すB方向の往復動作を伴う拭き掃除、つまり、下選択ボタン146D、右選択ボタン146R、決定(呼出)ボタン146Oに対する拭き掃除も可能となっており、また、図7(a)に示すC方向の往復動作を伴う拭き掃除、つまり、上選択ボタン146U、右選択ボタン146R、決定(呼出)ボタン146Oに対する拭き掃除も可能となっている。そして、このようなB方向及びC方向の往復動作を伴う拭き掃除であっても、図4及び図5に示した場合と同様に、一連の動作の中でユーザメニューが表示されることはない。
このように本実施形態の情報表示ボタン146は、決定(呼出)ボタン146Oの左側に離間して複数の選択ボタン146Sが配置されているとともに、複数の選択ボタン146Sがそれぞれ上下左右に離間して配置されており、上選択ボタン146Uと右選択ボタン146Rの並設方向の延長線上、左選択ボタン146Lと右選択ボタン146Rの並設方向の延長線上、及び下選択ボタン146Dと右選択ボタン146Rの並設方向の延長線上のいずれにも決定(呼出)ボタン146Oが存在するように各ボタンを配置している。
すなわち、本実施形態では、複数の選択ボタン146Sのうち、所定の2つの選択ボタン146の並設方向の延長線上に決定(呼出)ボタン146Oを配置し、かつ、上記所定の2つの選択ボタン146の組合せが複数存在するので、複数の方向に対して拭き掃除が可能となっている。
<上方から下方への拭き掃除>
次に、図6を用いて、情報表示ボタン146に対する上方から下方への拭き掃除について説明する。
ここで、上方から下方への拭き掃除について説明する前に、情報表示ボタン146の高さについて説明する。図7(b)は、情報表示ボタンユニット146を長手方向(図7(a)のD方向)から見た側面図であり、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの高さを示す図である。なお、本実施形態では、図7(b)に示すように、情報表示ボタンユニット150の情報表示ボタン146が設置されている平面に略垂直であり、当該平面から離れる方向を上、当該平面に近づく方向を下としている。
本実施形態では、図7(b)に示すように、左選択ボタン146Lと右選択ボタン146Rの高さは同一、決定(呼出)ボタン146Oとキャンセルボタン146Cの高さは同一であり、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rの高さは、決定(呼出)ボタン146O及びキャンセルボタン146Cの高さよりも高くなっている(高さの差をT1とする)。なお、図7(b)に図示していないが、選択ボタン146Sの高さはすべて同一なので、選択ボタン146Sと決定(呼出)ボタン146Oの高さの差はT1である。
したがって、本実施形態では、情報表示ボタン146に対して上方から下方に対して拭き掃除をする場合には、まず、選択ボタン146が押下され、次いで、決定(呼出)ボタン146Oが押下されるようになっている。なお、ボタンの押下状態の検知は、実際には、非押下状態(力が加えられていない定常状態)から押下状態になるまでの距離(ストローク)に関係するものであり、本実施形態では、正確には、選択ボタン146のストロークT2が選択ボタン146Sと決定(呼出)ボタン146Oの高さの差T1より小さくなっている(T2<T1)ので、情報表示ボタン146を上方から下方へ押下しようとした場合、まず、選択ボタン146Sが先に押下状態を検知され、次いで決定(呼出)ボタン146Oが押下状態を検知されるようになっている。
図8(a)は、情報表示ボタンユニット146の長手方向の断面図であり、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oのストロークを示す図である。本実施形態では、選択ボタン146SのストロークT2は、図8(a)に示すように、決定(呼出)ボタン146OのストロークT3と等しくなっているが(T2=T3)、これに限定されるわけではなく、選択ボタン146のストロークT2<選択ボタン146Sと決定(呼出)ボタン146Oの高さの差T1が成立するのであれば、決定(呼出)ボタン146OのストロークT3は選択ボタン146のストロークT2と等しくなくてもよい。
また、本実施形態の情報表示ボタン146は、選択ボタン146Sの高さを決定(呼出)ボタン146Oの高さよりも高く形成したが、これに限定されない。すなわち、上方から下方に向かって情報表示ボタン146を押下しようとした場合に先に選択ボタン146Sの押下状態が検知されるのであれば、いずれの構成でもよい。例えば、図8(b)に示すように、選択ボタン146Sの高さと決定(呼出)ボタン146Oの高さを同一とし、選択ボタン146SのストロークT4<決定(呼出)ボタン146OのストロークT5となるような情報表示ボタン147でもよい(変形例1)。情報表示ボタン147においても、上方から下方に向かって情報表示ボタン147を押下しようとした場合、先に選択ボタン146Sの押下状態が検知されるからである。
図6に戻り、ぞうきんZなどで情報表示ボタン146を上方から下方に向かって拭き掃除を行う場合には、まず、図6(a)及び(b)に示すように、ぞうきんZは左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rを押下するが、このとき、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rの押下は受け付けられない(左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rは押下状態を検知されるが、操作受付は不可能(無効))。選択ボタン146Sは、決定(呼出)ボタン146Oが押下されて、ユーザメニューが表示された後に操作受付が可能となるからである。あるいは、2つのボタンの同時押しは無効となっているからである。
次に、ぞうきんZがさらに下方に進み、図6(c)に示すように、ぞうきんZが左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rとともに決定(呼出)ボタン146Oを同時に押下した場合、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oのいずれも押下は受け付けられない(左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oはいずれも押下状態を検知されるが、操作受付は不可能(無効))。本実施形態では、複数のボタンの同時押しは無効となっているからである。すなわち、図6(c)に示す状態においては、決定(呼出)ボタン146Oが押下されているが、ユーザメニューは表示されない。
次に、ぞうきんZが左右方向に往復し、図6(d)に示すように、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oを同時に押下した場合、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oのいずれも押下は受け付けられない(左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oはいずれも押下状態となるが、操作受付は不可能(無効))。図6(c)の場合と同一の理由による。すなわち、図6(d)に示す状態においては、決定(呼出)ボタン146Oが押下されているが、ユーザメニューは表示されない。なお、図6(d)の状態から、左右方向の動きをより大きくして、図4及び図5に示すように、決定(呼出)ボタン146Oのみの押下、選択ボタン146Sのみの押下、選択ボタン146Sと決定(呼出)ボタン146Oの同時押下の状態が繰り返されても、ユーザメニューが表示されることはない。
このようにまず、上方から下方へ、次いで、左右の往復動作を伴って、情報表示ボタン146を拭き掃除する場合、具体的には、ぞうきんZが、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rを押下した後に、決定(呼出)ボタン146Oを押下し、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R及び決定(呼出)ボタン146Oを連続的に押下する場合であっても、一連の動作の中でユーザメニューが表示されることはない。すなわち、本実施形態では、選択ボタン146Sの高さを決定(呼出)ボタン146Oよりも高く構成し、まず、選択ボタン146Sの押下状態、次いで決定(呼出)ボタン146Oの押下状態が検知されるよう情報表示ボタン146を構成しているので、ユーザメニューが表示されることはない。
以上から、本実施形態においては、情報表示ボタン操作可能期間に、(1)左右方向の往復動作を伴って情報表示ボタン146を拭き掃除する場合、つまり図4及び図5に示すように、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R、決定(呼出)ボタン146O、キャンセルボタン146C、決定(呼出)ボタン146O、右選択ボタン146R、左選択ボタン146Lの順序で情報表示ボタン146を拭き掃除する場合、(2)上方から下方、次いで左右方向の往復動作を伴って情報表示ボタン146を拭き掃除する場合、つまり図6に示すように、左選択ボタン146L及び右選択ボタン146Rを押下した後に、決定(呼出)ボタン146Oを押下して情報表示ボタン146を拭き掃除する場合、のいずれもユーザメニューが表示されることはないので、掃除を行う者がユーザメニューの表示取消を行う煩わしさから解放され、効率的に拭き掃除を行うことができる。
すなわち、従来においては、営業時間中にスロットマシン100の情報表示ボタン146を拭き掃除をする場合、決定(呼出)ボタン146Oに触れると、図3(a)に示すユーザメニューが表示されてしまうので、選択ボタン146Sを用いてカーソルを「終了」の位置まで位置づけて、再度、決定(呼出)ボタン146Oを押下する、またはメダル投入を行ってユーザメニューを取り消す作業が必要となり、その作業が煩わしいという問題があった。しかしながら、本実施形態では、図4〜図6に示すように、拭き掃除の最中に決定(呼出)ボタン146Oに触れても、ユーザメニューは表示されないので、効率よく情報表示ボタン146の拭き掃除を行うことができる。
特に、(1)左右方向の往復動作を伴って情報表示ボタン146を拭き掃除する場合には、2つの選択ボタン146Sが並設された延長線上に決定(呼出)ボタン146Oが配置されているので、選択ボタン146Sの引っ掛かり具合が悪く、押下不良を起こす懸念を解消することができ、より確実に選択ボタン146Sを押下することができる。また、(2)上方から下方、次いで左右方向の往復動作を伴って情報表示ボタン146を拭き掃除する場合には、情報表示ボタン146の特定箇所(特定ボタン)のみを入念に拭き掃除することができる。
<内部構成>
図9は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面を開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板(後述する主制御部300を実装する基板)を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御基板(後述する第1制御部400を実装する基板)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
なお、本実施形態では、情報表示ボタン146の拭き掃除が効率的に行えるように、情報表示ボタン146の操作制御に上述した特徴を設けたが、電源スイッチ244を電源OFFにした状態で情報表示ボタン146の拭き掃除を行えるのであれば、情報表示ボタン146に上記操作制御の機能を設ける必要はない。しかしながら、遊技店においては営業時間中に、前面扉102を開けて、電源スイッチ244を電源OFFにした後に、店員が拭き掃除を行うことは面倒かつ困難であり、また、一旦、電源を落とすと再度電源立ち上げるときに液晶表示装置157の立ち上がりに時間を要するので、営業時間中に電源スイッチ244を電源OFFにした状態で拭き掃除を行うことは現実的ではない。そのため、本実施形態では、情報表示ボタン146の操作制御に上述した特徴を備えるようにしている。
メダル払出装置180の右側には、メダル払出装置180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、およびこの演出装置160を制御する第2制御基板(図示省略:後述する第2制御部500を実装する基板)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダルの受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔191に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図10を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路332を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路332から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、設定キースイッチ281センサ、リセットスイッチ291センサ、設定変更ボタン292センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。設定キースイッチ281センサは、設定キースイッチ281に設けられており、設定キースイッチ281のON、OFF状態を検出する。リセットスイッチ291センサは、リセットスイッチ291に設けられており、リセットスイッチ291の操作を検出する。設定変更ボタン292センサは、設定変更ボタン292に設けられており、設定変更ボタン292の操作を検出する。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、リールバックライト285)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ164、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路432が設けられ、CPU404は、割り込み時間ごとに操作部センサ431の状態を監視している。操作部センサ431は、情報表示ボタン146に設けられており、情報表示ボタン146の押下(押下状態)を検出する。なお、操作部センサ431は、情報表示ボタン146を構成する6つのボタンごとに設けられており、それぞれのボタンの押下(押下状態)を検出する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157やシャッタ163などの制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の制御を行う制御部、シャッタ163の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530が設けられ、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532が設けられ、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538が接続されている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図11(a)を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図11(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)−BB1図柄−BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)−BB2図柄−BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)−RB図柄−RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
<主制御部メイン処理>
次に、図12を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU304が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU304が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、遊技開始処理を実行する。遊技開始処理では、メダル補助収納ケース240のメダルオーバーフローに関するエラーチェック、自動発動役物(SRB)の設定、ボーナス信号の更新、メダルの規定枚数の設定、遊技開始を示す遊技開始コマンドの送信準備を行う。また、再遊技(リプレイ)に内部当選した場合には、メダル投入枚数に前回遊技で投入されたメダル投入枚数を設定し、再遊技(リプレイ)に内部当選しなかった場合には、非遊技状態の時間を監視する遊技アイドルタイマの設定を行う。
ステップS103では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS104では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS105では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS106では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS106では、入賞役内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、再遊技(リプレイ)に内部当選した場合には、再遊技(リプレイ)に内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS107では、ステップS106の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS108では全リール110〜112の回転を開始させる。また、このステップS108では、リール110〜112が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110〜112の何れかをステップS106で選択したリール停止データに基づいて停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137〜139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS111では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS112では、遊技状態を移行するための制御が行われる遊技状態制御処理を行う。例えば、BB(ビッグボーナス)入賞の場合には次回からBB遊技状態を開始できるよう準備する。また、このステップS112では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。例えば、遊技状態がBB遊技の場合には、BB遊技を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図13のステップS1006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図13を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.5msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約1.5msに1回)リスタートを行う。
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318(例えば、扉開閉センサ294、設定キースイッチセンサ、リセットスイッチセンサなど)ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS1004では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う。例えば、割込みステータスがメダル投入処理中であれば、メダル投入受付処理を行い、また、割込みステータスが払出処理中であれば、メダル払出処理を行う。
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS1006では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選コマンド、リール110〜112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
第1副制御部400は、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することが可能となる。
ステップS1007では、外部信号出力処理を行う。この、外部信号出力処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS1008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まず、ステップS1003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS1009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1010に進む。
ステップS1010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図12に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS1011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポート初期化等の電断処理を行い、その後、図12に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図14を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド入力処理のフローチャートであり同図(c)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図(d)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
電源投入が行われると、まずステップS2001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。本実施形態では、電力モードの設定を行う。具体的には、電源が遮断された前にRAM408に設定されている電力モードをそのまま引き継ぐ。例えば、電源が遮断された前の電力モードが通常モードであれば、通常モード、省電力モードであれば省電力モードを設定する。なお、工場出荷時には、省電力モードは通常モードに設定されている。
ステップS2002では、タイマ変数が5以上か否かを判定し、タイマ変数が5となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が5以上となったときには、ステップS2003の処理に移行する。
ステップS2003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS2004では、第1副制御部コマンド入力処理(詳しくは後述)を行う。第1副制御部コマンド入力処理では、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS2005では、情報表示ボタン146の操作受付を判断する情報表示ボタン受付処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS2006では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS2004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する各イベント処理(例えば、演出設定処理、遊技状態制御時処理等)の結果に基づいて、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には各演出デバイス(スピーカ、ランプ、液晶画像表示装置、シャッタなど)の演出データの更新処理を行う。
ステップS2007では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS2006で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS2008では、ランプ制御処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS2009では、情報出力処理を行う。情報出力処理では、ステップS2006で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS2002へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第2副制御部500に送信される。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400コマンド入力処理について説明する。この第1副制御部400コマンド入力処理は、同図(a)のステップS2004の第1副制御部400コマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2101では、RAM408のコマンド記憶領域に未処理コマンドがあるか否かを判定する。未処理コマンドがある場合には、ステップS2102に進み、未処理コマンドがない場合には、第1副制御部400コマンド入力処理を終了する。
ステップS2102では、未処理コマンドに応じた処理にジャンプする。例えば、未処理コマンドが遊技開始コマンドの場合には、遊技開始時処理(詳しくは後述)、未処理コマンドがメダル投入コマンドの場合には、メダル投入時処理(説明は省略)、スタートレバー受付時コマンドの場合には、スタートレバー受付時処理(説明は省略)、内部抽選コマンドの場合には、内部抽選時処理(詳しくは後述)、停止ボタン1〜3受付コマンドの場合には、停止ボタン1〜3受付時処理(説明は省略)、表示判定コマンドの場合には、表示判定時処理(説明は省略)、遊技状態コマンドの場合には、遊技状態制御時処理(説明は省略)、未処理コマンドが精算コマンドの場合には、精算時処理(詳しくは後述)にジャンプする。なお、精算コマンドは、精算ボタン134が操作されたときに主制御部300から第1副制御部400に送信される。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2201では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS2301では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2002において、タイマ変数の値が5以上と判定されるのは10ms毎(2ms×5)となる。
ステップS2302では、情報表示ボタン検出情報を更新する情報表示ボタン検出情報更新処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS2303では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<遊技開始時処理>
次に、図15(a)を用いて、遊技開始時処理について説明する。遊技開始時処理は、図14(b)のステップS2102において、未処理コマンドが遊技開始コマンドである場合に実行されるイベント処理である。なお、同図は、遊技開始時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2401では、前回遊技において再遊技が入賞したか否かを判定する。前回遊技において再遊技が入賞した場合には、遊技開始時処理を終了し、前回遊技において再遊技が入賞しなかった場合には、ステップS2402に進む。
ステップS2402では、デモ用タイマに初期値を設定する。デモ用タイマは非遊技状態の時間を監視するタイマである。なお、デモ用タイマに基づいて予め定めた時間(初期値に相当する時間)が経過したと判断したときには、デモ演出が実行される。
ステップS2403では、遊技メダルの投入が可能なことを示す遊技メダル投入可能ランプ124を点灯させる。
ステップS2404では、情報表示ボタン146の操作受付を可能(有効)に設定する。すなわち、情報表示ボタン操作可能期間が開始される。
ステップS2405では、決定(呼出)ボタン146Oを点灯させる。なお、決定(呼出)ボタン146Oの点灯は、決定(呼出)ボタン146Oに対する操作受付が可能、つまり情報表示ボタン操作可能期間であることを示し、決定(呼出)ボタン146Oの消灯は、決定(呼出)ボタン146Oに対する操作受付が不可能(無効)、つまり情報表示ボタン操作不可能期間であることを示している。
<精算時処理>
次に、図15(b)を用いて、精算時処理について説明する。精算時処理は、図14(b)のステップS2102において、未処理コマンドが精算コマンドである場合に実行されるイベント処理である。なお、同図は、精算時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2501では、情報表示ボタン146の操作受付を可能(有効)に設定する。すなわち、情報表示ボタン操作可能期間が開始される。
ステップS2502では、決定(呼出)ボタン146Oを点灯させる。
ステップS2503では、精算処理に関するその他の処理を実行する。例えば、デモ演出を実行するための演出データを予約設定する。
<メダル投入時処理>
次に、図15(c)を用いて、メダル投入時処理について説明する。メダル投入時処理は、図14(b)のステップS2102において、未処理コマンドがメダル投入である場合に実行されるイベント処理である。なお、同図は、メダル投入時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2601では、情報表示ボタン146の操作受付を不可能(無効)に設定する。すなわち、情報表示ボタン操作可能期間は終了し、情報表示ボタン操作不可能期間が開始される。
ステップS2602では、点灯している決定(呼出)ボタン146Oを消灯させる。
ステップS2603では、メダル投入に関するその他の処理を実行する。例えば、遊技メダル投入可能ランプ124を消灯し、メダル投入音に関する演出データを予約設定する。
以上から、本実施形態においては、遊技開始後からメダルが投入されるまでの間は、情報表示ボタン操作可能期間となっている。また、情報表示ボタン操作不可能期間であっても、精算ボタン134が操作された場合には、情報表示ボタン操作可能期間が再び開始される。
また、本実施形態の情報表示ボタン146においては、上述したように、選択ボタン146Sと決定(呼出)ボタン146Oの同時押しは無効となっており、また、決定(呼出)ボタン146Oの長押しは無効となっているが、このような場合でも、情報表示ボタン操作可能期間においては、決定(呼出)ボタン146Oは点灯し続けている。これは、情報表示ボタン操作可能期間が継続していることを示すとともに、決定(呼出)ボタン146Oの汚れを目立たせるようにするためである。
<情報表示ボタン検出情報更新処理>
次に、図16を用いて、情報表示ボタン検出情報更新処理について説明する。図16は、図14(d)のステップS2302の情報表示ボタン検出情報更新処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ここで、図16に示す処理の流れを説明する前に、図17を参照して、情報表示ボタン検出情報について説明する。図17は、情報表示ボタン検出情報の構成を模式的に示す図である。
情報表示ボタン検出情報は、情報表示ボタン146の押下検出に関する2バイトの情報であり、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶される。
詳しくは、上位1バイトは、情報表示ボタン146の6つのボタンそれぞれの押下情報となっている。押下情報とは、ボタンが押下状態にあるか非押下状態にあるかを示す情報であり、本実施形態では、押下状態(ボタンのポートがON状態)の場合「1」、非押下状態(ボタンのポートがOFF状態)の場合「0」が設定される。図17に示すように、ビット0は上選択ボタン146U、ビット1は下選択ボタン146D、ビット2は左選択ボタン146L、ビット3は右選択ボタン146R、ビット4は決定(選択ボタン)146O、ビット5はキャンセルボタン146Cの押下情報が割り当てられている。
また、下位1バイトは、情報表示ボタン146の6つのボタンそれぞれの切替情報となっている。切替情報とは、ボタンの押下/非押下状態が切り替えられたか否かを示す情報であり、本実施形態では、前回のタイマ割込から押下/非押下状態が変化したか否かを示し、状態変化があった場合(ボタンのポートがOFF状態→ON状態またはON状態→OFF状態の場合)には「1」、状態変化がない場合(各ボタンのポートがOFF状態→OFF状態またはON状態→ON状態の場合)には「0」が設定される。上位1バイトと同様に、ビット0は上選択ボタン146U、ビット1は下選択ボタン146D、ビット2は左選択ボタン146L、ビット3は右選択ボタン146R、ビット4は決定(選択ボタン)146O、ビット5はキャンセルボタン146Cの切替情報が割り当てられている。なお、以下においては、押下状態をON状態、非押下状態をOFF状態ともいう。
図16に戻り、ステップS2901では、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶された情報表示ボタン検出情報の押下情報(前回の第1副制御部タイマ割込処理における押下情報)を取得し、取得した押下情報を前回押下情報としてRAM408の前回押下情報記憶領域に退避する。
ステップS2902では、情報表示ボタン146の各ボタンのポートの状態(ON状態/OFF状態)を取得し、取得した情報表示ボタン146の各ボタンのポートの状態に基づいて、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶された情報表示ボタン検出情報の押下情報を更新する。詳しくは、情報表示ボタン146の所定のボタンのポートの状態がON状態であれば、所定のボタンに対応するビット列に「1」、OFF状態であれば、所定のボタンに対応するビット列に「0」を上書きし、更新する。
ステップS2903では、情報表示ボタン146の各ボタンごとに、退避した前回押下情報と更新された押下情報を比較する。
ステップS2904では、ステップS2903の比較に基づいて、RAM408の情報表示ボタン検出情報記憶領域に記憶されていた切替情報を更新する。詳しくは、比較の結果、情報表示ボタン146の各ボタンごとに切替情報を生成し、生成した切替情報を上書きして、更新する。例えば、上選択ボタン146Uに関する前回押下情報が「0」、押下情報が「1」の場合には、上選択ボタン146Uに関する切替情報「1」を生成する。また、決定(選択ボタン)146Oに関する前回押下情報が「0」、押下情報が「0」の場合には、決定(選択ボタン)146Oに関する切替情報「0」を生成する。
なお、図16に示す情報表示ボタン検出情報更新処理は、所定の周期(本実施例では2msに1回)で実行される第1副制御部タイマ割込処理の一処理であるから、情報表示ボタン検出情報は、情報表示ボタン146の操作受付が可能であるか否か(情報表示ボタン操作可能期間であるか情報表示ボタン操作不可能期間であるか)に関係なく、1割込時間ごとに更新される。すなわち、情報表示ボタン146に対する押下/非押下の検出は常時行われている。
<情報表示ボタン受付処理>
次に、図18を用いて、情報表示ボタン受付処理について説明する。図18は、図14(a)のステップS2005の情報表示ボタン受付処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2701では、情報表示ボタン146に対する操作受付が可能(有効)であるか否か(情報表示ボタン操作可能期間であるか否か)を判定する。情報表示ボタン146に対する操作受付が可能(有効)である場合には、ステップS2702に進み、情報表示ボタン146に対する操作受付が不可能(無効)である場合には、情報表示ボタン受付処理を終了する。
ステップS2702では、RAM408に記憶されている情報表示ボタン検出情報を取得する。
ステップS2703では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、6つのすべてのボタンがOFF状態であるか否かを判定する。6つのすべてのボタンがOFF状態である場合には、情報表示ボタン受付処理を終了し、そうでない場合には、ステップS2704に進む。
ステップS2704では、取得した情報表示ボタン検出情報の切替情報に基づいて、情報表示ボタン146のいずれかのボタンのON/OFF状態に状態変化があったか否かを判定する。いずれかのボタンのON/OFF状態に状態変化があった場合には、ステップS2705に進み、そうでない場合には、ステップS2708に進む。
ステップS2705では、長押し検知判定値に350を設定する。ここで、長押し検知判定値とは、情報表示ボタン146の長押しを判別するための閾値であり、350は350msを意味する(図14(a)に示すように、情報表示ボタン受付処理は10msごとに実行されるループ処理である)。すなわち、本実施形態では、いずれかのボタンに状態変化があった場合、350msを閾値として設定し、当該閾値以上の時間経過により、長押しありと判定するようになっている。これは、所定時間(本実施形態では350ms)内の継続押下は1回の押下と判断して、遊技者が長押しと意図しない押下を長押しと判断されないようにするための方策である。これにより、長押しが許可されている選択ボタン146Sの1回押し、長押しの違いを正確に判断することが可能となる。
ステップS2706では、取得した情報表示ボタン検出情報の切替情報に基づいて、OFF状態からON状態に状態変化したボタンを取得する。なお、OFF状態からON状態に状態変化したボタンがない場合は、取得なしとする。
ステップS2707では、ステップS2706で取得したボタン情報に基づいて、OFF状態からON状態に変化したボタンがあるか否かを判定する。押下状態がOFF状態からON状態に変化したボタンがある場合には、ステップS2711に進み、そうでない場合には、情報表示ボタン受付処理を終了する。
一方、ステップS2708では、いずれかのボタンが押され続けている(ON状態が維持されている)ので、長押し検知判定値を10減算する。ここで、長押し検知判定値の10減算は、10msの減算を意味する。
ステップS2709では、減算された長押し検知判定値が0であるか否かを判定する。減算された長押し検知判定値が0である場合には、ステップS2710に進み、そうでない場合には、情報表示ボタン受付処理を終了する。
ステップS2710では、長押し検知判定値に50を設定し、ステップS2711に進む。ここで、長押し検知判定値の50は、50msを意味する。すなわち、長押しと判断された場合には、情報表示ボタン受付処理で毎回、後述する実行ボタン決定処理を実行するのではなく、いずれかのボタンの押下/非押下状態に状態変化があってから350msが経過した場合、あるいは{350+50×n(nは自然数)}ms経過した場合だけ、実行ボタン決定処理を実行する。
ステップS2711では、情報表示ボタン146の中から実行ボタンを決定する実行ボタン決定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS2712では、ステップS2711で決定された実行ボタンの機能に応じた処理を実行する。
詳しくは、(1)ユーザメニューが表示されていない場合、または(2)ユーザメニューが表示されている場合において、以下のような処理を行う。
(1)ユーザメニューが表示されていない場合
実行ボタンが「なし」、キャンセルボタン146C、選択ボタン146S(上選択ボタン146U、下選択ボタン146D、左選択ボタン146L、右選択ボタン146R)のいずれかに決定されたときには、実行ボタンに割り当てられた処理を行わない。すなわち、本実施形態では、ユーザメニューが表示されていない場合には、選択ボタン146Sの操作受付は不可能(無効)である。
一方、実行ボタンが決定(呼出)ボタン146Oのときには、ユーザメニューの表示を行う。
(2)ユーザメニューが表示されている場合
実行ボタンに割り当てられた処理を実行する。例えば、実行ボタンが上選択ボタン146Uのときには、カーソルの位置をひとつ上のオブジェクトに移動させ、実行ボタンが決定(呼出)ボタン146Oのときには、カーソルが位置付いているオブジェクトに決定する機能を実行する。
なお、ステップS2707の判定において、NOとなり、情報表示ボタン受付処理を終了する場合とは、例えば、決定(呼出)ボタン146O及び選択ボタン146SがともにON状態(一の検出タイミングにおける同時ON状態)から、いずれか一方のボタンがOFF状態になった場合である。
<実行ボタン決定処理>
次に、図19を用いて、実行ボタン決定処理について説明する。図19は、図18のステップS2711の実行ボタン決定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2801では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、上選択ボタン146UのみがON状態(図17の押下情報のビット0が1)であるか否かを判定する。上選択ボタン146UのみがON状態である場合には、ステップS2802に進み、そうでない場合には、ステップS2803に進む。
ステップS2802では、上選択ボタン146Uだけが押下されているので、上選択ボタン146Uを実行ボタンに決定する。
ステップS2803では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、下選択ボタン146DのみがON状態(図17の押下情報のビット1が1)であるか否かを判定する。下選択ボタン146DのみがON状態である場合には、ステップS2804に進み、そうでない場合には、ステップS2805に進む。
ステップS2804では、下選択ボタン146Dだけが押下されているので、下選択ボタン146Dを実行ボタンに決定する。
ステップS2805では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、左選択ボタン146LのみがON状態(図17の押下情報のビット2が1)であるか否かを判定する。左選択ボタン146LのみがON状態である場合には、ステップS2806に進み、そうでない場合には、ステップS2807に進む。
ステップS2806では、左選択ボタン146Lだけが押下されているので、左選択ボタン146Lを実行ボタンに決定する。
ステップS2807では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、右選択ボタン146RのみがON状態(図17の押下情報のビット3が1)であるか否かを判定する。右選択ボタン146RのみがON状態である場合には、ステップS2808に進み、そうでない場合には、ステップS2809に進む。
ステップS2808では、右選択ボタン146Rだけが押下されているので、右選択ボタン146Rを実行ボタンに決定する。
ステップS2809では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態(図17の押下情報のビット4または5のみが1)であるか否かを判定する。決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態である場合には、ステップS2811に進み、そうでない場合には、ステップS2810に進む。
ステップS2810では、2つ以上のボタンが同時に押されているので、実行ボタンは「なし」に決定する(図4(b)〜図4(d)、図5(a)及び(c)、図6(b)〜(d)参照)。
ステップS2811では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致するか否かを判定する。取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致する場合には、ステップS2813に進み、そうでない場合には、ステップS2812に進む。ここで、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態で、かつ取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致する場合とは、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cが長押しでない場合を示し、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146CのみがON状態で、かつ取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報と切替情報が一致しない場合とは、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cが長押しである場合を示す。
ステップS2812では、決定(呼出)ボタン146Oまたはキャンセルボタン146Cのみが長押しされているので、実行ボタンは「なし」に決定する。
ステップS2813では、取得した情報表示ボタン検出情報の押下情報に基づいて、決定(呼出)ボタン146OのみがON状態(ビット4が1)であるか否かを決定する。決定(呼出)ボタン146OのみがON状態(ビット4が1)である場合には、ステップS2815に進み、そうでない、つまり、キャンセルボタン146CのみがON状態(ビット5が1)である場合には、ステップS2814に進む。
ステップS2814では、キャンセルボタン146Cだけが押下されているので、キャンセルボタン146Cを実行ボタンに決定する。
ステップS2815では、決定(呼出)ボタン146Oだけが押下されているので、決定(呼出)ボタン146Oを実行ボタンに決定する。
なお、決定(呼出)ボタン146O及び選択ボタン146SがON状態から、いずれか一方のボタンがOFF状態になった場合には、上述したように図18に示す情報表示ボタン受付処理のステップS2707でNOと判定されるので、当該情報表示ボタン受付処理においては図19に示す実行ボタン受付処理は実行されないが、当該情報表示ボタン受付処理から350ms以降の情報表示ボタン受付処理において実行ボタン受付処理が実行され、実行ボタンが決定される。
例えば、決定(呼出)ボタン146O及び選択ボタン146SがON状態から、決定(呼出)ボタン146OがOFF状態となり、選択ボタン146SがON状態のまま(選択ボタン146Sは長押し)の場合には、350ms以降の情報表示ボタン受付処理の実行ボタン決定処理のステップS2801、S2803、S2805またはS2807のいずれかのステップでYESと判定されるので、ON状態のままの選択ボタン146Sが実行ボタンとして決定される。すなわち、決定(呼出)ボタン146O及び選択ボタン146SがON状態から、決定(呼出)ボタン146OだけをOFF状態にした場合には、選択ボタン146Sの押下(長押し)は有効である。
一方、決定(呼出)ボタン146O及び選択ボタン146SがON状態から、選択ボタン146SがOFF状態となり、決定(呼出)ボタン146OがON状態のまま(決定(呼出)ボタン146Oは長押し)の場合には、350ms後の情報表示ボタン受付処理の実行ボタン決定処理のステップS2811でNOと判定されるので、実行ボタンは「なし」と決定される。すなわち、決定(呼出)ボタン146O及び選択ボタン146SがON状態から、選択ボタン146SだけをOFF状態にした場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下(長押し)は無効である(図5(b)参照)。
<第2副制御部の処理>
図20を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずS4001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。
ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS4004では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS4005では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS4006では、ステップS4005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS4007では、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS4002へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS4201では、同図(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。
ステップS4202では、演出用乱数値などを更新する各種更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500の画像制御処理について説明する。同図(d)は、同図(a)のステップS4007の画像制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS4302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS4303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS4303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS4301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS4304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS4305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS4306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS4306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2実施形態>
上記実施形態では、情報表示ボタン可能期間であっても、(1)決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sが同時に押下された場合、(2)決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sが同時に押下された状態から決定(呼出)ボタン146Oだけが押下されている状態に移行した場合には、決定(呼出)ボタン146Oの操作受付を不可能(無効)としたが、決定(呼出)ボタン146Oの操作受付を不可能(無効)とする条件はこれに限定されない。例えば、決定(呼出)ボタン146Oと選択ボタン146Sが同時に押下されなくてもよい。すなわち、選択ボタン146Sが押下されてから微小な一定時間が経過する前(例えば、750ms未満)に決定(呼出)ボタン146Oの操作受付は不可能(無効)とする構成を採用してもよい(第2実施形態)。この場合でも、情報表示ボタン146の効率的な拭き掃除に好適に適用できる。一方、逆の操作順序である決定(呼出)ボタン146Oが押下されてから微小な一定時間が経過する前(例えば、750ms未満)に選択ボタン146Sの押下の場合は、決定(呼出)ボタン146Oの操作受付を不可能(無効)としてはならない。ユーザメニューを表示させる際の通常の操作手順であるからである。
図21は、第2実施形態の実行ボタン決定処理の流れを示すフローチャート、図22は、図21のステップS3016の決定ボタン再確認処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
第2実施形態の実行ボタン決定処理におけるステップS3001〜S3015は、第1実施形態の実行ボタン決定処理と同一であるため、説明を省略する。第2実施形態の実行ボタン決定処理では、ステップS3002、S3004、S3006、S3008、ステップS3010、S3012、S3014またはS3015の処理の後に、ステップS3016で、決定ボタン再確認処理(詳しくは後述)を行う。
ここで、図22を用いて、決定ボタン再確認処理について詳しく説明する。
ステップS3101では、ユーザメニューが表示されているか否かを判定する。ユーザメニューが表示されていない場合には、ステップS3102に進み、ユーザメニューが表示されている場合には、決定ボタン再確認処理を終了する。
ステップS3102では、決定された実行ボタンは「なし」であるか否かを判定する。決定された実行ボタンが「なし」である場合には、決定ボタン再確認処理を終了し、決定された実行ボタンが「なし」でない、つまり、情報表示ボタン146のいずれかのボタンが実行ボタンとして決定された場合には、ステップS3103に進む。
ステップS3103では、決定された実行ボタンが決定(呼出)ボタン146Oであるか否かを判定する。決定された実行ボタンが決定(呼出)ボタン146Oである場合には、ステップS3105に進み、そうでない場合には、ステップS3104に進む。
ステップS3104では、電源起動から10msごとにカウントアップされているタイマ(以下、第1タイマという)の現在の値を最終押下タイマ値に設定する。すなわち、決定(呼出)ボタン146O以外のボタン(選択ボタン146S、キャンセルボタン146C)が押下された時点の第1タイマの値を最終押下タイマ値として設定する。なお、ステップS3104の処理終了後は、決定ボタン再確認処理を終了する。
一方、ステップS3105では、ステップS3104で設定された最終押下タイマ値に750msを加算する。本実施形態では、上述した微小な一定時間を750msとしているためである。
ステップS3106では、第1タイマの現在のタイマ値がステップS3105で加算された最終押下タイマ値よりも小さいか否かを判定する。この判定は、決定(呼出)ボタン146O以外のボタン(選択ボタン146S、キャンセルボタン146C)が押下されてから750msが経過する前に決定(呼出)ボタン146Oが押下されたか否かを判定するものである。第1タイマの現在のタイマ値がステップS3105で加算された最終押下タイマ値よりも小さい場合[決定(呼出)ボタン146O以外のボタン(選択ボタン146S、キャンセルボタン146C)が押下されてから750msが経過する前に決定(呼出)ボタン146Oが押下された場合]には、ステップS3107に進み、そうでない場合[決定(呼出)ボタン146O以外のボタン(選択ボタン146S、キャンセルボタン146C)が押下されてから750ms以上経過して決定(呼出)ボタン146Oが押下された場合]には、決定ボタン再確認処理を終了する。
ステップS3107では、実行ボタンを「なし」に決定する。すなわち、決定(呼出)ボタン146O以外のボタン(選択ボタン146S、キャンセルボタン146C)が押下されてから750msが経過する前に決定(呼出)ボタン146Oが押下された場合には、一旦決定された実行ボタンを取り消して、実行ボタンを「なし」とする。
なお、図22に示す決定ボタン再確認処理においては、微小な一定時間を750msに設定したが、微小な一定時間の値はこれに限定されるものではない。すなわち、スロットマシン100の情報表示ボタン146の仕様(例えば、各ボタン間の距離、押下ストロークの長さなど)によって好適な値が種々想定されるものである。
<その他実施形態>
また、上記実施形態においては、情報表示ボタン146を操作されたとき表示されるユーザメニュー(遊技者用情報)を、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニューとしたが、情報表示ボタン146を操作されたとき表示される表示画面はこれに限定されない。例えば、遊技者個人の演出を設定するメニュー画面、遊技説明のテロップを表示する画面、台データを表示する画面(ボーナス当選回数やスランプグラフなどの表示画面)、ランプや音に関して省電力モードを設定できる画面などの遊技者用情報でもよい。ここで、遊技者個人の演出を設定するメニュー画面とは、具体的には、複数の演出モードの中からユーザの好みの演出モードを選択するメニュー画面が想定され、例えば、各演出モードに対応するキャラクタやステージを選択する画面としてもよい(いずれかを固定的に選択する方式でも、ランダムに設定する方式でもよい)。また、ユーザメニュー(遊技者用情報)としては、遊技媒体の払出率(出玉)に関する選択を行うメニューとしてもよい。例えば、ART(アシストリプレイタイム)に関する2つのモードを予め設けておき、ユーザメニューからいずれかを選択するようにしてもよい。一例としては、1セット10ゲームで構成されるARTを確率αでセット継続する出玉モードAと、1セット20ゲームで構成されるARTを確率β(<α)でセット継続する出玉モードBと、を用意し、遊技者の好みに応じていずれかを選択させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、遊技状態(ボーナス中であるか否か)に関係なく、情報表示ボタン操作可能期間においては、情報表示ボタン146の操作受付を可能としたが、遊技状態を加味して情報表示ボタン操作可能期間を設定してもよい。例えば、遊技状態がボーナス中のときには情報表示ボタン操作可能期間を設定せず、ボーナス中以外のときに、情報表示ボタン操作可能期間を設定するようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、先に選択ボタン146Sを操作した後に、決定(呼出)ボタン146Oを操作しても、決定(呼出)ボタン146Oの操作受付を無効としたが、この操作制御を以下の処理により実現してもよい。例えば、(1)スロットマシン100が待機状態にあり、先に選択ボタン146Sの押下検出がある場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下検出の結果(押下情報)を取得しない処理、(2)スロットマシン100が待機状態にあり、先に選択ボタン146Sの押下検出がある場合には、決定(呼出)ボタン146Oの押下検出の結果(押下情報)を、選択ボタン146Sの押下検出時から所定時間、取得しない処理、などである。このような処理を実行することにより、スロットマシン100が待機状態にあり、先に選択ボタン146Sの押下検出がある場合には、決定(呼出)ボタン146Oに対する操作があっても、決定(呼出)ボタン146Oの押下情報が取得されないので、決定(呼出)ボタン146Oの操作受付が有効となることはない。
また、上記実施形態及び上記変形例の情報表示ボタンは、複数の選択ボタン146Sの右側に決定(呼出)ボタン146Oを配置する構成であったが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、複数の選択ボタンの中央に決定(呼出)ボタンを配置する構成としてもよい(変形例2)。図23(a)は、このような変形例2の情報表示ボタン148が設けられた情報表示ボタンユニット151を長手方向から見た側面図であり、左選択ボタン148L、右選択ボタン148R、決定(呼出)ボタン148O及びキャンセルボタン148Cの高さを示す図である。なお、上記実施形態と同様に、選択ボタン148Sの高さはすべて等しく、選択ボタン148Sは決定(呼出)ボタン148Oよりも高くなっている。
また、上記実施形態及び上記変形例では、選択ボタンの高さ及び決定(呼出)ボタンの押下面は、均一の高さを有する平面であったが、これに限定されず、押下面の高さが均一でない情報表示ボタンとしてもよい(変形例3)。また、変形例2と変形例3を組み合わせてもよく、複数の選択ボタンの中央に決定(呼出)ボタンを配置し、かつ複数の選択ボタンの押下面の高さが均一でない情報表示ボタンとしてもよい(変形例4)。
図23(b)は、このような変形例4の情報表示ボタン149が設けられた情報表示意ボタンユニット151を長手方向から見た側面図であり、左選択ボタン149L、右選択ボタン149R、決定(呼出)ボタン149O及びキャンセルボタン149Cの高さを示す図である。情報表示ボタン149は、決定(呼出)ボタン149Oの上下左右にそれぞれ上選択ボタン149U、下選択ボタン149D、左選択ボタン149L、右選択ボタン149Rを配置し、かつ各選択ボタン149Sは、各選択ボタン149Sの外側(決定(呼出)ボタン149Oと対向しない側)縁部が最大の高さとなるとともに決定(呼出)ボタンに向かって低くなるように傾斜する押下面が形成されている。勿論、この場合にも、複数の選択ボタン149Sの最大の高さは等しく、複数の選択ボタン148Sの最大の高さは決定(呼出)ボタン148Oの最大の高さよりも高くなっている。そのため、上方から下方に対して情報表示ボタン149を押下する場合には、まず、選択ボタン148Sの押下状態が検出され、次いで、決定(呼出)ボタン148Oの押下状態が検出されるようになっている。また、この場合には、外側から情報表示ボタン149を拭き掃除する場合、先に選択ボタン149Sに触れるとともに傾斜を利用して拭き掃除を行うことができるので、より早く拭き掃除を行うことができる。
さらには、上記実施形態においては、スロットマシンの情報表示ボタンについて述べたが、パチンコなど他の遊技台の情報表示ボタンにも適用可能である。
例えば、図24に示すような「所定の遊技領域1002に遊技球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された遊技球を入球可能に構成された始動入賞口1006と、始動入賞口1006に入球した遊技球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が遊技球を検知した場合に遊技球を払出す払出手段1012(または遊技球に相当する対価を付与する付与手段)と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、検知手段1008により遊技球が検出されたことを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」に情報表示ボタン146を設けてもよい。この場合、例えば、大当たり以外の遊技における非遊技状態のとき(特図の変動が停止中のとき)に情報表示ボタン146の操作受付を可能(有効)としてもよい。また、これに加えて特図の変動開始からいずれかの装飾図柄の変動停止までを可能(有効)としてもよい。勿論、これは一例であり、大当たり中も情報表示ボタン146の操作受付を可能(有効)としてもよい。そして、このようなパチンコ機1000に上述した情報表示ボタン146に対する操作制御機能を実装させてもよい。
なお、上述した情報表示ボタン146の操作受付を可能(有効)な期間に、情報表示ボタン146の操作受付により表示されたユーザメニューは、ユーザメニューからの終了指示、または上記始動入賞口1006へ入球した遊技球を検出手段1008が検出したことにより、閉じられる(非表示となる)。
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、遊技に関連する情報を表示する表示手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、情報表示受付処理S2005)と、遊技者が操作可能な操作ボタン(例えば、情報表示ボタン146、147、148、149)と、前記操作ボタンの押下検出を行う検出手段(例えば、操作部センサ431、第1副制御部400、情報表示ボタン検出情報更新処理S2302と、を備えた遊技台であって、前記情報には、遊技が行われていない待機状態(例えば、情報表示ボタン操作可能期間)において閲覧可能な遊技者用情報(例えば、遊技者個々の遊技履歴情報を示すユーザメニュー)が含まれ、前記操作ボタンには、第一の操作ボタン(例えば、決定(呼出)ボタン146O、147O、148O、149O)と該第一の操作ボタンとは異なる第二の操作ボタン(例えば、選択ボタン146S、147S、148S、149S)が含まれ、前記第一の操作ボタンおよび前記第二の操作ボタンは、所定のユニット(例えば、情報表示ボタンユニット150)の所定の面上に並んで配置され、かつ、前記所定の面に垂直な方向(例えば、図7(b)に示す上から下方向)に押下されるものであり、前記検出手段は、記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンのそれぞれの押下検出を行うものであり、前記表示手段は、前記第一の操作ボタンの押下検出があり、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がない第一の状態の場合には、前記遊技者用情報を表示するものであり、前記表示手段は、前記第一の操作ボタンの押下検出があり、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がある第二の状態の場合には、前記遊技者情報を表示しないものであり、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンの双方が前記垂直な方向に押下される場合、前記検出手段は、まず、前記第二のボタンの押下検出を行い(例えば、図6(b)など)、次いで、前記第一のボタンの押下検出を行う(例えば、図6(c)など)ものである(例えば、図7(b)及び図8(a)に示す情報表示ボタン146、図8(b)に示す情報表示ボタン147、図23(a)に示す情報表示ボタン148、図23(b)に示す情報表示ボタン149)ことを基本的構成とする。
上記基本的構成においては、上方から下方に向けて情報表示ボタンを拭き掃除する場合には、まず、第二の操作ボタンの押下検出が行われ、次いで、第二の操作ボタンと第一の操作ボタンの同時押下の検出が行われるので、一連の動作の中で遊技者用情報は表示されない。すなわち、上方から下方に向けて拭き掃除の際に、情報を表示させる第一の操作ボタンに触れたとしても、情報表示を取り消す作業が不要となり、効率的に拭き掃除を行うことができる。したがって、情報表示ボタンの特定箇所だけを拭き掃除したい場合に特に有効である。
一例としては、前記第二の操作ボタンの前記所定の面に対する最大の高さ(T2)は、前記第一の操作ボタンの前記所定の面に対する最大の高さ(T1)よりも高いものであり、前記第二の操作ボタンの押下検出までのストローク(S2)は、S2<T2−T1の関係を有する(例えば、図7及び図8(a)に示す情報表示ボタン146)ことが好ましい。
この場合には、第一の操作ボタンと第二の操作ボタンの高さに差があっても、上方から下方に向けて情報表示ボタンを拭き掃除する場合には、まず、第二の操作ボタンの押下検出が行われ、次いで、第二の操作ボタンと第一の操作ボタンの同時押の検出が行われるので、上方から下方に向けて拭き掃除の際に、情報を表示させる第一ボタンに触れたとしても、情報表示を取り消す作業が不要となり、効率的に拭き掃除を行うことができる。
上記一例はさらに、前記第二の操作ボタンの押下面は前記第一の操作ボタンに向かって低くなるように傾斜していることが好ましい。
この場合には、第二の操作ボタンから第一の操作ボタンの方向に対する拭き掃除が容易となり、より早く拭き掃除を行うことができる。
一例として、前記第二の操作ボタンの前記所定の面に対する最大の高さ(T2)は、前記第一の操作ボタンの前記所定の面に対する最大の高さ(T1)と同一であり、前記第二の操作ボタンの押下検出までのストローク(S2)及び前記第一の操作ボタンの押下検出までのストローク(S1)は、S2<S1の関係を有する(例えば、図8(b)に示す情報表示ボタン147)ことが好ましい。
この場合には、第一の操作ボタンと第二の操作ボタンの高さが同一であっても、上方から下方に向けて情報表示ボタンを拭き掃除する場合には、まず、第二の操作ボタンの押下検出が行われ、次いで、第二の操作ボタンと第一の操作ボタンの同時押下の検出が行われるので、上方から下方に向けて拭き掃除の際に、情報を表示させる第一の操作ボタンに触れたとしても、情報表示を取り消す作業が不要となり、効率的に拭き掃除を行うことができる。
一例として、前記表示手段は、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンの双方が前記垂直な方向に押下されて、前記第二の状態になった後、前記第一の操作ボタンだけが前記第二の状態から継続して押下されている第三の状態の場合には、前記遊技者情報を表示しないものであり、前記表示手段は、前記第三の状態の後に、再度、前記第二の状態になり、前記第一の操作ボタンが前記第三の状態から継続して押下されている場合には、前記遊技者情報を表示しないものであることが好ましい。
この場合には、遊技店の店員が往復動作を伴う拭き掃除の際に、情報を表示させる第一のボタンに触れたとしても、情報表示を取り消す作業が不要となり、効率的に拭き掃除を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、遊技に関連する情報を表示する表示手段と、遊技者が操作可能な操作ボタンと、前記操作ボタンの押下検出を行う検出手段と、を備えた遊技台であって、前記情報には、遊技が行われていない待機状態において閲覧可能な遊技者用情報が含まれ、前記操作ボタンには、第一の操作ボタンと該第一の操作ボタンとは異なる第二の操作ボタンが含まれ、前記第一の操作ボタンおよび前記第二の操作ボタンは、所定のユニットの所定の面に並んで配置され、かつ、前記所定の面に垂直な方向に押下されるものであり、前記検出手段は、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンのそれぞれの押下検出を行うものであり、前記表示手段は、前記第一の操作ボタンの押下検出があり、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がない第一の状態の場合には、前記遊技者用情報を表示するものであり、前記表示手段は、前記第一の操作ボタンの押下検出があり、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がある第二の状態の場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであり、前記第一のボタン及び前記第二のボタンの双方が前記垂直な方向に押下される場合、前記検出手段は、まず、前記第二のボタンの押下検出を行い、次いで、前記第一のボタンの押下検出を行うものであることを特徴とする。
一例として、前記表示手段は、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンの双方が前記垂直な方向に押下されて、前記第二の状態になった後、前記第一の操作ボタンだけが前記第二の状態から継続して押下されている第三の状態の場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであり、前記表示手段は、前記第三の状態の後に、再度、前記第二の状態になり、前記第一の操作ボタンが前記第三の状態から継続して押下されている場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであることが好ましい。
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、遊技に関連する情報を表示する表示手段と、遊技者が操作可能な操作ボタンと、前記操作ボタンの押下検出を行う検出手段と、を備えた遊技台であって、前記情報には、遊技が行われていない待機状態において閲覧可能な遊技者用情報が含まれ、前記操作ボタンには、第一の操作ボタンと該第一の操作ボタンとは異なる第二の操作ボタンが含まれ、前記第一の操作ボタンおよび前記第二の操作ボタンは、所定のユニットの所定の面に並んで配置され、かつ、前記所定の面に垂直な方向に押下されるものであり、前記検出手段は、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンのそれぞれの押下検出を行うものであり、前記表示手段は、前記遊技者用情報を表示していない状態であって前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンの双方の押下検出がない第一の状態から、前記第一の操作ボタンの押下検出があり、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がない第二の状態に変化した場合には、前記遊技者用情報を表示するものであり、前記表示手段は、前記第一の状態から、前記第一の操作ボタンの押下検出がなく、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がある第三の状態に変化した場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであり、前記表示手段は、前記第一の状態から、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンの双方の押下検出がある第四の状態に変化した場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであり、前記所定の面に対する前記第二の操作ボタンの最大の高さ(T2)は、前記所定の面に対する前記第一の操作ボタンの最大の高さ(T1)よりも高いものであり、前記第二の操作ボタンの押下検出までのストローク(S2)は、S2<T2−T1の関係を有することを特徴とする。
また、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、遊技に関連する情報を表示する表示手段と、遊技者が操作可能な操作ボタンと、前記操作ボタンの押下検出を行う検出手段と、を備えた遊技台であって、前記情報には、遊技が行われていない待機状態において閲覧可能な遊技者用情報が含まれ、前記操作ボタンには、第一の操作ボタンと該第一の操作ボタンとは異なる第二の操作ボタンが含まれ、前記第一の操作ボタンおよび前記第二の操作ボタンは、所定のユニットの所定の面に並んで配置され、かつ、前記所定の面に垂直な方向に押下されるものであり、前記検出手段は、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンのそれぞれの押下検出を行うものであり、前記表示手段は、前記遊技者用情報を表示していない状態であって前記第一の操作ボタンおよび前記第二の操作ボタンの双方の押下検出がない第一の状態から、前記第一の操作ボタンの押下検出があり、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がない第二の状態に変化した場合には、前記遊技者用情報を表示するものであり、前記表示手段は、前記第一の状態から、前記第一の操作ボタンの押下検出がなく、かつ前記第二の操作ボタンの押下検出がある第三の状態に変化した場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであり、前記表示手段は、前記第一の状態から、前記第一の操作ボタン及び前記第二の操作ボタンの双方の押下検出がある第四の状態に変化した場合には、前記遊技者用情報を表示しないものであり、前記所定の面に対する前記第二の操作ボタンの最大の高さ(T2)は、前記所定の面に対する前記第一の操作ボタンの最大の高さ(T1)と同一であり、前記第二の操作ボタンの押下検出までのストローク(S2)及び前記第一の操作ボタンの押下検出までのストローク(S1)は、S2<S1の関係を有することを特徴とする。