JP2014156896A - ディスク式スチームトラップ - Google Patents

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Tadashi Koike
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Abstract

【課題】低温時にバイメタルが弁ディスクを持ち上げて内外輪弁座から離座開弁させたときに出口通路の開度を大きくできるディスク式スチームトラップを提供する。
【解決手段】内外輪弁座6,7の間の環状溝8の一部から形成した出口通路の近傍横の環状溝8にバイメタル収容凹部12を形成し、バイメタル収容凹部12にバイメタル13を配置し、低温時にバイメタル13が弁ディスク11の出口通路の近傍側を持上げて内外輪弁座6,7から離座開弁させ、高温時にバイメタル13が弁ディスク11に干渉しなくなる。低温時にバイメタル13が弁ディスク11の出口通路の近傍側を持上げて内外輪弁座6,7から離座開弁させるものであるので、出口通路の開度を大きくでき、短時間でエアバインディングを解消できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、変圧室すなわち熱力学的蒸気室の圧力変化に応じて弁ディスクが開閉することにより、蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するディスク式スチームトラップに関し、特に、バイメタルを用いてエアバインディングを解消できるようにしたものに関する。
ディスク式スチームトラップは内外輪弁座からなる弁座面に対して離着座する弁ディスクを、弁ディスクの背後に形成した変圧室の圧力変化によって自力的に制御して開閉弁させ復水を自動的に排出するものである。このものにおいては、始動時に空気が流入してきても、蒸気の場合と同様に瞬時に閉弁してしまい、一旦閉弁すると空気は蒸気と異なり凝縮作用を起こさないので、その後は開弁できない、いわゆるエアバインディングが起こる。そこで、従来からバイメタルを用いてこのエアバインディングを解消することが行なわれている。これは、バイメタルの温度変化による湾曲作用を利用して、低温時に弁ディスクを強制的に持上げて開弁させ、高温時に弁ディスクに干渉しない様にしたものである。この一例が特許文献1に示されている。これは、内外輪弁座の間の環状溝の一部から形成した出口通路の反対側の環状溝にバイメタル収容凹部を形成し、バイメタル収容凹部にバイメタルを配置し、低温時にバイメタルが弁ディスクの出口通路とは反対側を持上げて内外輪弁座から離座開弁させ、高温時にバイメタルが弁ディスクに干渉しなくなるものである。
実公昭62−42239号公報
上記従来のディスク式スチームトラップは、低温時にバイメタルが弁ディスクの出口通路とは反対側を持上げて内外輪弁座から離座開弁させたときに出口通路の開度が比較的小さいために、エアバインディングの解消に時間が掛かる問題点があった。
したがって本発明が解決しようとする課題は、低温時にバイメタルが弁ディスクを持ち上げて内外輪弁座から離座開弁させたときに出口通路の開度を大きくできるディスク式スチームトラップを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明のディスク式スチームトラップは、内外輪弁座の間の環状溝の一部から形成した出口通路の近傍横の環状溝にバイメタル収容凹部を形成し、バイメタル収容凹部にバイメタルを配置し、低温時にバイメタルが弁ディスクの出口通路の近傍側を持上げて内外輪弁座から離座開弁させ、高温時にバイメタルが弁ディスクに干渉しなくなることを特徴とするものである。
本発明によれば、低温時にバイメタルが弁ディスクの出口通路の近傍側を持上げて内外輪弁座から離座開弁させるものであるので、出口通路の開度を大きくでき、短時間でエアバインディングを解消できるという優れた効果を生じる。
本発明の実施の形態に係わるディスク式スチームトラップの断面図である。 図1のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図3を参照して説明する。本体1に同一軸上に入口2と出口3を形成し、この入口2及び出口3と連通する変圧室4を蓋部材5と本体1とで形成する。入口2と出口3の変圧室4側開口端に内輪弁座6と外輪弁座7を同心円状で同一平面に形成してその間に環状溝8を形成する。内外輪弁座6,7に離着座する円板状の弁ディスク11を変圧室4内に配置する。入口2と変圧室4は内輪弁座6に形成した入口通路9を介して連通し、変圧室4と出口3は環状溝8の一部から形成した出口通路10を介して連通する。
出口通路10の近傍横の環状溝8にバイメタル収容凹部12を形成し、バイメタル収容凹部12にバイメタル13を配置する。バイメタル13はその下端を外輪弁座7の横孔14にねじ込んだ固定部材15により固定してバイメタル収容凹部12に配置する。変圧室4と出口3は出口通路10とは別にバイメタル収容凹部12の底壁から形成した第2出口通路16を介して連通する。また、変圧室4と出口3は出口通路10及び第2出口通路16とは別に環状溝の一部から形成した第3出口通路17及び第4出口通路18を介して連通する。バイメタルは熱膨張係数の異なる2種類の金属または合金を強固に一体に接着して板状に仕上げたもので、温度変化に応じて湾曲するものであり、本実施の形態のバイメタル13は、短冊状のバイメタル平板を螺旋状に巻いて作ったつる巻き形をもう一度螺旋状に巻いて2重つる巻き形に形成する。最初のつる巻き形のときに内側が高膨張材料に外側が低膨張材料に成るようにする。このつる巻き形の場合、低温になると半径が小さくなり長さが長くなり、高温になるとこれとは逆に作用する。そして、これを用いて作った2重つる巻き形の場合、低温になると半径が小さくなり長さが長くなり、高温になるとこれとは逆に作用する。
上記実施の形態の作動を説明する。トラップ本体が低温の場合、バイメタル13は伸張して弁ディスク11の出口通路10の近傍側を持上げて内外輪弁座6,7から離座開弁させ、出口通路10の開度を大きくすることにより、また、流体を第2乃至第4出口通路を通して排出することにより、低温の復水や空気を短時間に排出する。これにより、エアバインディングを短時間に解消する。
そして高温復水が流入すれば、バイメタル13は収縮して弁ディスク11に関与しなくなる。以後周知のディスク式スチームトラップの作動原理に基づいて蒸気は逃さず復水のみを自動的に排出する。
本発明は、蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するディスク式スチームトラップに利用することができる。
1 本体
2 入口
3 出口
4 変圧室
5 蓋部材
6 内輪弁座
7 外輪弁座
8 環状溝
9 入口通路
10 出口通路
11 弁ディスク
12 バイメタル収容凹部
13 バイメタル
14 横孔
15 固定部材
16 第2出口通路
17 第3出口通路
18 第4出口通路

Claims (1)

  1. 内外輪弁座の間の環状溝の一部から形成した出口通路の近傍横の環状溝にバイメタル収容凹部を形成し、バイメタル収容凹部にバイメタルを配置し、低温時にバイメタルが弁ディスクの出口通路の近傍側を持上げて内外輪弁座から離座開弁させ、高温時にバイメタルが弁ディスクに干渉しなくなることを特徴とするディスク式スチームトラップ。
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