JP2014154834A - 固体撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部から入射される光の集光効率を向上させると共に、混色化を防止できるようにする。
【解決手段】固体撮像素子は、第1の面及び該第1の面と対向する第2の面を有する半導体基板1と、半導体基板1の内部に設けられた受光部2と、半導体基板1における第1の面上に受光部2と対向して設けられた光導波路部7と、光導波路部7の受光部2に対向する面とは反対側の面上に設けられたカラーフィルタ8と、光導波路部7の側面及びカラーフィルタ8の側面を連続して覆う側壁膜とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】固体撮像素子は、第1の面及び該第1の面と対向する第2の面を有する半導体基板1と、半導体基板1の内部に設けられた受光部2と、半導体基板1における第1の面上に受光部2と対向して設けられた光導波路部7と、光導波路部7の受光部2に対向する面とは反対側の面上に設けられたカラーフィルタ8と、光導波路部7の側面及びカラーフィルタ8の側面を連続して覆う側壁膜とを備えている。
【選択図】図1
Description
本開示は、固体撮像素子に関する。
近年、固体撮像素子の集光効率を高める手段として、導波路構造を利用する技術が登場している。導波路構造は、入力された光を受光して光電変換を行う受光部の上に、光透過性材料からなる導波路を設け、さらに、該導波路の上にオンチップレンズ(on chip lens)を設けた構成とすることにより、オンチップレンズで集光された光を効率良く受光部に入射することができる。
図19に、特許文献1に記載されたCMOS型固体撮像素子30の断面構成を示す。
図19に示すように、CMOS型固体撮像素子30には、半導体基板31内の所定の位置に受光センサ部32が形成されている。半導体基板31上には、絶縁や表面保護又は表面平坦化の機能を有する、例えばシリコン酸化膜(SiO膜)33が形成され、シリコン酸化膜33上には、表面保護や受光センサ部32へ水素を供給する機能を有する、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)34が形成されている。シリコン窒化膜34上には、例えば非添加珪酸ガラス膜(NSG膜)35が形成され、NSG膜35上には、配線層36が形成されている。
配線層36は、3層の配線層361,362,363により構成されており、各配線層361,362,363は、絶縁膜(例えばSiO2膜)37中の所定の位置に形成された溝38内に配線材料(例えばCu)39が埋め込まれた構成となっている。
なお、40は、配線材料(Cu)が絶縁膜37中に拡散することを防ぐために、各配線層36間に形成された所謂バリア膜(例えばSiN膜、SiC膜)である。また、図示はしていないが、例えば溝38の周囲にも配線材料が絶縁膜中に拡散することを防ぐためのバリア膜40が形成されている。
最上層の配線層363の上方には、絶縁膜37を介して、パッシベーション膜41が形成され、該パッシべーション膜41上には、平坦化膜42を介してカラーフィルタ43が形成されている。
カラーフィルタ43上の受光センサ部32と対応する位置には、オンチップマイクロレンズ44が形成されている。
受光センサ部32上の絶縁層(例えば絶縁膜37の他、NSG膜35、バリア膜40及びSiN膜34の一部を含む)には、入射効率を向上させるための導波路45がパッシべーション膜41の下端まで形成されている。
導波路45は、絶縁層(例えば絶縁膜37の他、NSG膜35、バリア膜40及びSiN膜34の一部を含む)に形成された穴(開口)46の側壁461のみが反射膜47で覆われ、このような構成の穴46内に、可視光に対して透明な材料膜(例えばSiO2膜)48が埋め込まれた構成である。
反射膜47としては、高反射率が得られる薄膜、例えばAl膜、Ag膜、Au膜、Cu膜及びW膜を用いることが可能であるが、半導体プロセスで長く使用されている点及び加工がし易い点、並びに高反射率を有しているという点で、Al膜が最も適している。
このような構成のCMOS型固体撮像素子30では、例えばオンチップレンズ44を介して導波路45内に入射した光が、穴46の側壁461を覆う反射膜47により反射されながら受光センサ部32へと導かれる。
また、カラーフィルタの加工精度の向上及び混色の抑制等を目的として、カラーフィルタの側壁に遮光膜として金属膜を設ける構造も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
固体撮像素子において、近年のさらなる画素の微細化による受光部の拡大に伴って、隣り合う光導波路部同士の間隔及びカラーフィルタの隔壁の幅が縮小する傾向にある。その結果、光漏れによる集光効率の低下、並びに光路内での光の吸収及び散乱によって、受光部が受ける光の量が低下することによる感度の低下と、隣接する画素領域に光が漏れることによる混色化との問題がより顕著になってきている。
本開示は、前記の問題に鑑み、外部から入射される光の集光効率を向上させると共に、混色化を防止できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本開示に係る固体撮像素子は、第1の面及び該第1の面と対向する第2の面を有する半導体基板と、半導体基板の内部に設けられた受光部と、半導体基板における第1の面上又は第2の面上に、受光部と対向して設けられた光導波路部と、光導波路部の受光部に対向する面とは反対側の面上に設けられたカラーフィルタと、光導波路部の側面及びカラーフィルタの側面を連続して覆う側壁膜とを備えている。
本開示の固体撮像素子によると、光導波路部の側面とカラーフィルタの側面とは、側壁膜により連続して覆われているため、光導波路部とカラーフィルタとの接続部からの光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
本開示の固体撮像素子において、側壁膜は、光導波路部の側面及びカラーフィルタの側面の全体に形成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、側壁膜は、光を反射する反射膜により構成されているか、又は光導波路部及びカラーフィルタを構成する材料よりも屈折率が低い材料で形成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、反射膜は、アルミニウム、銀、金、銅若しくはタングステン、又はこれらの合金により構成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、側壁膜は、光導波路部及びカラーフィルタとの間に設けられた下地膜を有していてもよい。
本開示の固体撮像素子において、光導波路部の側面及びカラーフィルタの側面は、半導体基板に垂直な方向から見て揃っていてもよい。
本開示の固体撮像素子は、半導体基板における第1の面上に設けられた層間絶縁膜をさらに備え、光導波路部は、層間絶縁膜中に側壁膜を介在させて形成されていてもよい。
このようにすると、光導波路部7配線を含む層間絶縁膜に形成されるような、いわゆるFSI(Front Side Illumination:前面照射)構造に適用することができる。
本開示の固体撮像素子において、カラーフィルタの少なくとも一部は、層間絶縁膜中に側壁膜を介在させて形成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、カラーフィルタの側方に側壁膜を介在させて設けられたカラーフィルタ隔壁部をさらに備えていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、光導波路部は、半導体基板における第2の面に設けられた凹部に側壁膜を介在させて形成されていてもよい。
このようにすると、少なくとも光導波路部が半導体基板の内部に形成されるような、いわゆるBSI(Back Side Illumination:裏面照射)構造に適用することができる。
本開示の固体撮像素子において、カラーフィルタの少なくとも一部は、半導体基板における第2の面に設けられた凹部に側壁膜を介在させて形成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、カラーフィルタの側方に側壁膜を介在させて設けられたカラーフィルタ隔壁部をさらに備えていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、側壁膜は、少なくとも半導体基板中に下地絶縁膜を介在させて形成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、半導体基板における第2の面上に設けられたカラーフィルタ隔壁部をさらに備え、カラーフィルタ及び光導波路部は、カラーフィルタ隔壁部中に側壁膜を介在させて形成されていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、光導波路部と受光部との間に設けられた反射防止膜をさらに備えていてもよい。
この場合に、反射防止膜は、光導波路部の受光部に対向する面にのみ設けられていてもよい。
本開示の固体撮像素子において、光導波路部の受光部に対向する面と、光導波路部の側面と、カラーフィルタの側面とに跨って設けられた反射防止膜をさらに備えていてもよい。
本開示に係る固体撮像素子によると、外部から入射される光の集光効率を向上させると共に、混色化を防止することができる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る固体撮像素子、ここでは前面照射(FSI:Front SideIllumination)構造を持つ固体撮像素子の一例について図1を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係る固体撮像素子、ここでは前面照射(FSI:Front SideIllumination)構造を持つ固体撮像素子の一例について図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。図1に示すように、固体撮像素子101は、半導体基板1の上部、すなわち半導体基板1の第1の主面側に設けられた受光部2と、受光部2を覆うように設けられた層間絶縁膜5と、層間絶縁膜5における受光部2と対応する位置に設けられた光導波路部7と、光導波路部7における受光部2と対向する面と反対側の面上に接して設けられたカラーフィルタ8と、隣り合うカラーフィルタ8同士の間にそれぞれ設けられたカラーフィルタ隔壁部9と、カラーフィルタ8における光導波路部7と対向する面と反対側の面上に接して設けられたオンチップレンズ10とを備えている。
半導体基板1における受光部2の上には該受光部2を覆うように反射防止膜3が設けられている。半導体基板1の上部における受光部2の側方の領域には、該受光部2とトランジスタ等の素子(図示せず)とを絶縁する素子分離絶縁膜4が設けられている。層間絶縁膜5の内部には、複数の配線6が設けられている。ここで、反射防止膜3と光導波路部7の底面との間の領域にも層間絶縁膜5が介在していてもよい。
本実施形態の特徴として、光導波路部7とカラーフィルタ8との各側面は、反射膜11により連続して、すなわち一体に形成された反射膜11によって取り囲まれている。なお、ここでは、反射膜11と層間絶縁膜5との間及び反射膜11とカラーフィルタ隔壁部9との間には、下地膜12が一体に形成されている。
反射膜11及び下地膜12は、光導波路部7の側面とカラーフィルタ8の側面とを連続して覆う側壁膜である。光導波路部7における受光部2と対向する底面には、反射膜11及び下地膜12は形成されていない。
上述したように、側壁膜である反射膜11及び下地膜12は、それぞれ一体に形成されている。すなわち、層間絶縁膜5及びカラーフィルタ隔壁部9における受光部2の上側部分に対して連続的にエッチングして設けられた凹部内に、該凹部の壁面を覆うように該凹部の壁面の全面に下地膜12が連続して形成され、さらに、該下地膜12を覆うように壁面の全面に反射膜11が連続して形成されている。
また、側壁膜は、光に対して反射性を有する膜(以下、単に反射膜と呼ぶ。)、又はカラーフィルタ8及び光導波路部7を構成する材料よりも屈折率が低い材料で構成される。このようにすると、入射光をカラーフィルタ8及び光導波路部7に集めることができる。反射膜11として、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)若しくはタングステン(W)、又はこれらの合金等を用いることができる。
図1においては、光導波路部7のカラーフィルタ8と対向する面は、層間絶縁膜5の上面とほぼ同一の位置に設定されているが、これに限られない。すなわち、層間絶縁膜5の上面よりも低く、半導体基板1側にあってもよい。また、これとは逆に、層間絶縁膜5の上面よりも高く、オンチップレンズ10側にあってもよい。
このような構成とすることにより、オンチップレンズ10によって集光された光は、カラーフィルタ8及び光導波路部7を順次通過して、受光部2に入射される。カラーフィルタ8及び光導波路部7の各側面は、連続して形成された反射膜11によって覆われているため、入射光がカラーフィルタ8から光導波路部7を通過する際に、周囲のカラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5に漏れることがなくなる。その結果、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
(第1の実施形態の製造方法)
以下、第1の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法について図2及び図3を参照しながら説明する。
以下、第1の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法について図2及び図3を参照しながら説明する。
図2(a)及び図2(b)は本実施形態に係る固体撮像素子のプロセスフローの一例を示し、図2(a)は側壁膜に反射膜を用いない場合であり、図2(b)は側壁膜に反射膜を用いる場合である。また、図2(c)は参考として、他の従来例に係るプロセスフローの一例を示している。図3(a)〜図3(f)は本実施形態に係る固体撮像素子の製造方法の一例を工程順の断面構成として示している。
まず、図3(a)に示すように、まず、イオン注入法等により、半導体基板1の第1の主面側で、その上部に、光電変換を行う受光部2を選択的に形成する。受光部2は、埋め込み型フォトダイオードとして構成される。受光部2の厚さは、0.5μm〜3.0μm程度であってよい。続いて、半導体基板1の第1の主面側で、その上部に素子分離絶縁膜4を選択的に形成する。その後、熱酸化法等により、半導体基板1の第1の主面の全面に、ゲート絶縁膜(図示せず)を形成する。その後、半導体基板1の上にゲート絶縁膜を介在させ且つ受光部2を覆うように反射防止膜3を形成する。反射防止膜3には、例えば、プラズマ化学気相堆積(Plasma Enhanced-Chemical Vapor Deposition:以下、PE−CVD)法によるシリコン窒化(SiN)膜等を用いることができる。なお、SiN膜の屈折率は、約2.0である。以上が図2(a)及び図2(b)に示す素子分離形成工程に対応する。
次に、図3(b)に示すように、半導体基板1の上に層間絶縁膜5を、反射防止膜3、ゲート絶縁膜及び素子分離絶縁膜4を含めその全面を覆うように形成する。層間絶縁膜5の屈折率は1.5程度である。層間絶縁膜5には、例えば、非ドープドシリコン酸化膜を用いることができる。具体例としては、NSG(Non-Doped Silicate Glass)膜を用いることができる。また、層間絶縁膜5は、例えば、リン(P)、フッ素(F)及びボロン(B)のうちの少なくとも一種をドープした酸化シリコンにより構成することもできる。具体例としては、BPSG(Boron Phosphorous Silicate Glass)、FSG(FluorineSilicate Glass)及びPSG(Phosphorous Silicate Glass)のうちのいずれかから構成することができる。また、層間絶縁膜5には、例えば、炭素含有酸化シリコン(SiOC)等から構成される低誘電率膜を用いることもできる。また、層間絶縁膜5は、例えば、常圧CVD法又はPE−CVD法によって形成することができる。層間絶縁膜5の内部には、所望の配線6、拡散防止膜(図示せず)及び導電プラグ(図示せず)をそれぞれ形成する。
配線6は、例えば銅(Cu)を用いたダマシンプロセスにより形成することができる。ここでは、配線6は多層構造としている。図示しない拡散防止膜は、配線6に用いた銅等の金属が層間絶縁膜5中に拡散することを防止する。また、拡散防止膜は、各配線6の上面にのみ形成する。なお、拡散防止膜は、半導体基板1の主面に垂直な方向から見て(以下、平面視と呼ぶ。)受光部2を除く領域に配置されるように、受光部2の上方の領域に形成された拡散防止膜を選択的に除去してもよい。また、拡散防止膜は、例えば配線6を構成する金属原子の拡散が起こらない場合、又は金属原子の拡散量が微量である場合等には形成しなくてもよい。また、拡散防止膜に加え、配線6の下面及び側面を覆うことにより該配線6を構成する金属原子の拡散を防止するバリアメタル層を形成してもよい。例えば、バリアメタル層は、タンタル(Ta)と窒化タンタル(TaN)等により構成される。また、導電性プラグは、多層に配置された配線6同士を互いに電気的に接続する。例えば、導電プラグは、配線6と同様に、銅等の金属により構成される。以上が図2(a)及び図2(b)に示す配線層形成工程に対応する。
次に、図3(c)に示すように、カラーフィルタ隔壁部9を構成するカラーフィルタ隔壁材料9Aを、層間絶縁膜5の上に全面にわたって形成する。カラーフィルタ隔壁材料9Aには、例えば、非ドープド酸化シリコン(屈折率は1.5程度)を用いることができる。具体例としては、NSGにより構成することができる。また、カラーフィルタ隔壁材料9Aは、例えば、リン、フッ素及びボロンのうちの少なくとも一種をドープした酸化シリコン(屈折率は1.5程度)により構成することもできる。具体例としては、BPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかにより構成することができる。
ここで、後述するカラーフィルタ隔壁部9の壁面上に反射膜11を設ける構造とする場合には、カラーフィルタ隔壁材料9Aには、例えば、窒化シリコン(屈折率は2.0程度)等を用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁材料9Aは、例えば、熱CVD法若しくはPE−CVD法等、又はSOD(Spin On Dielectric)法等によって形成することができる。以上が図2(a)及び図2(b)に示すカラーフィルタ隔壁材料形成工程に対応する。
次に、図3(d)に示すように、カラーフィルタ隔壁材料9A及び層間絶縁膜5に対して異方性エッチングを行って、該カラーフィルタ隔壁材料9A及び層間絶縁膜5に光導波路部7を構成する隔壁を一括に形成する。これにより、カラーフィルタ隔壁材料9Aから、カラーフィルタ隔壁部9が形成される。具体的には、カラーフィルタ隔壁材料9Aの上に開口パターンを有するレジストパターン(図示せず)を形成し、続いて、カラーフィルタ隔壁材料9A及び層間絶縁膜5に対して異方性エッチングを行って隔壁を一括に形成する。すなわち、カラーフィルタと光導波路部を形成するための凹部を一度のエッチングで形成する。以上が図2(a)及び図2(b)に示す導波路隔壁及びカラーフィルタ隔壁形成工程に対応する。
ここで、仮に、カラーフィルタ隔壁材料9Aとして、アルミニウム(Al)等の反射性を有する金属を用いた場合には、異方性エッチングによる一括形成では、Al等の金属と層間絶縁膜5とのエッチング選択比を十分に取り難い。このため、層間絶縁膜5に隔壁(凹部)を形成することが困難となる。
なお、カラーフィルタ隔壁部9と層間絶縁膜5とを同一の材料により形成することができる。カラーフィルタ隔壁部9と層間絶縁膜5とに同一の材料を用いると、凹部を形成する際のエッチング選択条件を同一にすることができる。このため、カラーフィルタ隔壁部9と層間絶縁膜5との間で凹部内に段差を生じることがなくなる。これにより、後工程で凹部の壁面上に形成する側壁膜(下地膜12及び反射膜11)の表面を滑らかにすることができる。従って、形成された反射膜11に段差を生じないことから、カラーフィルタ及び光導波路部により、受光部2に入射光を十分に集光することができる。
なお、図2(c)に示すように、従来例に係るプロセスフローにおいては、導波路の形成工程とカラーフィルタ隔壁の形成工程とを異なる工程で実施している。
次に、図3(e)に示すように、光導波路部を構成する隔壁の壁面上に、側壁膜を形成してもよい。例えば、CVD法又はスパッタ法等により、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5に形成された凹部を覆うように、下地膜12及び反射膜11を順次形成してもよい。反射膜11の裏面を覆う下地膜12は、該反射膜11を構成する金属原子の拡散を防止するバリアメタル層として又は密着層として形成してもよい。下地膜12は、例えば、チタン(Ti)/窒化チタン(TiN)等により構成することができる。また、反射膜11は、高反射率を得られる薄膜、例えばAl膜等の金属膜で形成することができる。
続いて、例えば、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)法等により、下地膜12及び反射膜11に対して、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上部分及び層間絶縁膜5の凹部の壁面上部分を除く領域を選択的に除去する。これにより、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上及び層間絶縁膜5における光導波路部が形成される凹部の壁面上にのみ反射膜11及び下地膜12が形成される。以上が図2(b)に示す反射膜形成工程に対応する。
次に、図3(f)に示すように、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部を形成した後、又は反射膜11を形成した後の、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部に、例えば、高密度プラズマCVD法、熱CVD法若しくはPE−CVD法、又はSOD法等により光透過性材料を埋め込んで、光導波路部7を形成する。ここで、光透過性材料のカラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部への埋め込み状態は、該凹部の上端までではなく、途中までであってもよい。
光透過性材料には、例えば、屈折率が2.0程度の窒化シリコンを用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部に反射膜11を形成する場合には、光透過性材料として、例えば、屈折率が1.5程度の非ドープド酸化シリコンを用いることができる。具体例としては、NSGを用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部に反射膜11を形成する場合には、光透過性材料には、例えば、リン、フッ素及びボロンのうちの少なくとも一種をドープした酸化シリコン(屈折率は1.5程度)を用いることもできる。具体例としては、BPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかから構成することができる。
その後、成膜された光透過性材料に対して、エッチバック法又は化学機械研磨(ChemicalMechanical Polishing:CMP)法等の平坦化処理を行って、光透過性材料におけるカラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部に形成された部分を除く領域を除去する。
なお、光透過性材料には、酸化ハフニウム(HfO2:以下、ハフニアとも呼ぶ。)を含む光感光性有機溶剤レジスト材を用いてもよい。この場合、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部を形成した後、又は反射膜11を形成した後のカラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部に、例えば塗布等により、ハフニアを含む光透過性材料を埋め込む。ここで、光透過性材料のカラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部への埋め込み状態は、該凹部の途中までであってもよい。その後、波長が365nmのi線等の、比較的に長波長である露光光を用いたリソグラフィによって、ハフニアを含む光透過性材料に対して全面的な露光を行う。このとき、ハフニアを含むレジスト材における開口領域以外の膜厚が相対的に薄い部分にのみi線等の光が届いて感光される。このため、次のレジスト除去工程の際に、カラーフィルタ隔壁部9及び光導波路部7の凹部以外の感光されたレジスト材を除去することにより、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部内に所望の光透過性材料を形成することも可能である。その後、埋め込まれた光透過性材料に対してエッチバック法等を用いて、層間絶縁膜5の凹部内の所望の位置となるまで光透過性材料を除去してもよい。
続いて、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部の上部に、蒸着法又は塗布法等により、カラーフィルタ材料を埋め込む。カラーフィルタ材料には、屈折率が1.6程度で感光剤を含有する顔料レジスト材を用いることができる。形成されたカラーフィルタ材料に対して、例えばリソグラフィによってパターニングすることにより、カラーフィルタ8を形成する。これ以外にも、形成されたカラーフィルタ材料に対して、エッチバック又はCMP等の平坦化処理を行って、カラーフィルタ隔壁部9の凹部以外のカラーフィルタ材料を除去して、カラーフィルタ8を形成してもよい。また、この後、埋め込まれたカラーフィルタ材料に対してエッチバック等を行うことにより、カラーフィルタ隔壁部9内の所望の位置にまでカラーフィルタ材料を除去してもよい。以上が図2(a)及び図2(b)に示す導波路及びカラーフィルタ形成工程に対応する。
なお、本実施形態においては、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部が、光透過性材料及びカラーフィルタ材料で埋め込まれる構成としたが、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部にカラーフィルタ材料のみを埋め込んで、光導波路部7を形成せずにカラーフィルタ8のみで構成してもよい。
次に、形成されたカラーフィルタ8及びカラーフィルタ隔壁部9の上に、塗布法等により、オンチップレンズ材料を堆積する。オンチップレンズ材料には、例えば、感光性を有する有機材料を用いる。続いて、堆積されたオンチップレンズ材料に対して、リソグラフィ法によって、平面方形状にパターニングする。その後、熱フローによって曲面を形成し、さらに、紫外線照射により可視光に対して透明化することにより、オンチップレンズ10を形成する。これにより、図1に示す固体撮像素子101を得ることができる。以上が図2(a)及び図2(b)に示すオンチップレンズ形成工程に対応する。
上記のように形成された固体撮像素子101は、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部を一括に形成する構造及びその形成プロセスを用いることにより、カラーフィルタ隔壁部9と光導波路部7とがアライメントずれを起こすことなく直結した構造となる。また、光導波路部7及びカラーフィルタ8を形成するための一続きの凹部の側面に、下地膜12と反射膜11とからなる側壁膜を形成する場合には、カラーフィルタ8の側面と光導波路部7の側面とには、滑らかで凹凸がない連続した側壁膜を形成することができる。
これにより、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部を一括に形成することにより、製造工程が簡略化され、工程数の削減によるコストの低減が可能となる。
また、上記の構造及び形成プロセスにおいて、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上及び光導波路部7の凹部の壁面上に反射膜11を形成しない構造を採用した場合は、カラーフィルタ隔壁材料9Aとして、例えば、屈折率が1.5程度である酸化シリコン等を用い、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の凹部内に埋め込む光透過性材料として、例えば、屈折率が2.0程度である窒化シリコン等を用いる。すなわち、光導波路7及びカラーフィルタ8の材料として、カラーフィルタ隔壁部9及び層間絶縁膜5の各構成材料よりも高い屈折率を持つ材料を用いることにより、側壁膜(反射膜11及び下地膜12)を形成しない構成、又は下地膜12のみで側壁膜を構成することが可能となる。
(第1の実施形態の一変形例)
以下、第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像素子、すなわち前面照射(FSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図4を参照しながら説明する。
以下、第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像素子、すなわち前面照射(FSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図4を参照しながら説明する。
図4は、本変形例に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。図4において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。
本変形例に係る固体撮像素子102が第1の実施形態に係る固体撮像素子101と異なる点は、隣り合うカラーフィルタ8同士の間に、カラーフィルタ隔壁部9が設けられていない点である。従って、カラーフィルタ8は、層間絶縁膜5の凹部に形成される。
このような構成とすることにより、オンチップレンズ10で集光された光は、カラーフィルタ8及び光導波路部7を順次通過して、受光部2に入射される。カラーフィルタ8及び光導波路部7の各側面は、連続して形成された側壁膜(下地膜12及び反射膜11)で覆われているため、入射光がカラーフィルタ8から光導波路部7を通過する際に、層間絶縁膜5に漏れることがなくなる。その結果、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、カラーフィルタ8を層間絶縁膜5の中に設けることにより、オンチップレンズ10から受光部2までの距離を短くすることができる。このため、集光効率をより高めることが可能となる。
(第1の実施形態の一変形例の製造方法)
以下、第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像素子の製造方法について図5及び図6を参照しながら説明する。
以下、第1の実施形態の一変形例に係る固体撮像素子の製造方法について図5及び図6を参照しながら説明する。
図5(a)及び図5(b)は本変形例に係る固体撮像素子のプロセスフローの一例を示し、図5(a)は側壁膜に反射膜を用いない場合であり、図5(b)は側壁膜に反射膜を用いる場合である。また、図5(c)は参考として、従来例に係るプロセスフローの一例を示している。図6(a)〜図6(c)は本変形例に係る固体撮像素子の製造方法の一例を工程順の断面構成として示している。
まず、配線層形成工程までは、第1の実施形態と同様である。
次に、図6(a)に示すように、層間絶縁膜5に光導波路部とカラーフィルタとを形成するための凹部を形成する。具体的には、層間絶縁膜5の上に開口パターンを有するレジストパターン(図示せず)を形成し、続いて、層間絶縁膜5に対して異方性エッチングを行って凹部を形成する。以上が図5(a)及び図5(b)に示す導波路隔壁及びカラーフィルタ隔壁形成工程に対応する。
次に、図6(b)に示すように、光導波路部を構成する凹部の壁面上に、側壁膜を形成してもよい。例えば、CVD法又はスパッタ法等により、層間絶縁膜5に形成された凹部を覆うように、下地膜12及び反射膜11を順次形成してもよい。反射膜11の裏面を覆う下地膜12は、該反射膜11を構成する金属原子の拡散を防止するバリアメタル層として、又は密着層として形成されていてもよい。例えば、下地膜12には、チタン/窒化チタン等を用いることができる。また、反射膜11には、高反射率を得られる薄膜、例えばAl膜等の金属膜を用いることができる。
続いて、例えば、RIE法等により、下地膜12及び反射膜11に対して、層間絶縁膜5の凹部の壁面上部分を除く領域を選択的に除去する。これにより、層間絶縁膜5における光導波路部が形成される凹部の壁面上にのみ反射膜11及び下地膜12が形成される。以上が図5(b)に示す反射膜形成工程に対応する。
次に、図6(c)に示すように、層間絶縁膜5に凹部を形成した後、又は反射膜11を形成した後の層間絶縁膜5の凹部に、例えば、高密度プラズマCVD法、熱CVD法若しくはPE−CVD法、又はSOD法等により光透過性材料を埋め込んで、光導波路部7を形成する。ここで、光透過性材料の層間絶縁膜5の凹部への埋め込み状態は、該凹部の上端までではなく、途中までであってもよい。
光透過性材料には、例えば、屈折率が2.0程度の窒化シリコンを用いることができる。また、層間絶縁膜5の凹部に反射膜11を形成する場合には、光透過性材料として、例えば、屈折率が1.5程度の、非ドープド酸化シリコン(NSG)又はリン、フッ素及びボロンのうちの少なくとも一種をドープしたドープド酸化シリコンを用いることができる。ドープド酸化シリコンとしては、BPSG膜、FSG膜及びPSG膜のうちのいずれかを用いることができる。
その後、成膜された光透過性材料に対して、エッチバック法又はCMP法等の平坦化処理を行って、光透過性材料における層間絶縁膜5の凹部に形成された部分を除いた領域を除去する。
なお、光透過性材料には、ハフニアを含む光感光性有機溶剤レジスト材を用いてもよい。その後、埋め込まれた光透過性材料に対してエッチバック法等を用いて、層間絶縁膜5の凹部内の所望の位置となるまで光透過性材料を除去してもよい。
続いて、層間絶縁膜5の凹部の上部に、蒸着法又は塗布法等により、カラーフィルタ材料を埋め込んで、カラーフィルタ8を形成する。カラーフィルタ材料には、屈折率が1.6程度で感光剤を含有する顔料レジスト材を用いることができる。形成されたカラーフィルタ材料に対して、例えばリソグラフィによってパターニングすることにより、カラーフィルタ8を形成する。これ以外にも、形成されたカラーフィルタ材料に対して、エッチバック又はCMP等の平坦化処理を行って、層間絶縁膜5の凹部以外のカラーフィルタ材料を除去して、カラーフィルタ8を形成する。また、この後、埋め込まれたカラーフィルタ材料に対してエッチバック等を行うことにより、層間絶縁膜5内の所望の位置にまでカラーフィルタ材料を除去してもよい。以上が図5(a)及び図5(b)に示す導波路及びカラーフィルタ形成工程に対応する。
また、本変形例においても、層間絶縁膜5の凹部が、光透過性材料及びカラーフィルタ材料で埋め込まれる構造としたが、層間絶縁膜5の凹部にカラーフィルタ材料のみを埋め込んで、光導波路部7を形成せずにカラーフィルタ8のみで構成してもよい。
次に、形成されたカラーフィルタ8及び層間絶縁膜5の上に、塗布法等により、オンチップレンズ材料を堆積する。オンチップレンズ材料は、例えば、感光性を有する有機材料を用いる。続いて、堆積されたオンチップレンズ材料に対して、リソグラフィ法によって、平面方形状にパターニングする。その後、熱フローによって曲面を形成し、さらに、紫外線照射によって可視光に対して透明化することにより、オンチップレンズ10を形成する。これにより、図4に示す固体撮像素子102を得ることができる。以上が図5(a)及び図5(b)に示すオンチップレンズ形成工程に対応する。
上記のように形成された固体撮像素子102は、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部を一括に形成する構造及びその形成プロセスを用いることにより、カラーフィルタ8と光導波路部7とがアライメントずれを起こすことなく直結した構造となる。また、光導波路部7及びカラーフィルタ8を形成するための一続きの凹部の側面に、下地膜12と反射膜11とからなる側壁膜を形成するため、カラーフィルタ8の側面と光導波路部7の側面とには、滑らかで凹凸がない連続した側壁膜(下地膜、反射膜)を形成することができる。
これにより、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、層間絶縁膜5の凹部内において、光導波路部7の上に接してカラーフィルタ8を形成することにより、カラーフィルタ隔壁部9を製造する工程が簡略化され、工程数の削減によるコストの低減が可能となる。
また、上記の構造及び形成プロセスにおいて、光導波路部7の材料として、屈折率が高い材料、例えば、屈折率が2.0程度であるシリコン窒化膜等を用いることにより、光導波路部7及びカラーフィルタ8の側面上に側壁膜(反射膜11及び下地膜12)を形成しない構成、又は下地膜12のみで側壁膜を構成した反射膜11を設けない構造としてもよい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る固体撮像素子、ここでは裏面照射(BSI:Back SideIllumination)構造を持つ固体撮像素子の一例について図7を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態に係る固体撮像素子、ここでは裏面照射(BSI:Back SideIllumination)構造を持つ固体撮像素子の一例について図7を参照しながら説明する。
図7は、本実施形態に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。図7において、第1の実施形態の図1と同一の構成部材には同一の符号を付している。
図7に示すように、固体撮像素子103は、半導体基板1の上部、すなわち該半導体基板1の第1の主面側に設けられた受光部2と、受光部2を含め半導体基板1の第1の主面を覆うように設けられた層間絶縁膜5と、層間絶縁膜5と接して設けられ該層間絶縁膜5を保持する保持基板13と、半導体基板1の下部、すなわち該半導体基板1の第2の主面側で、受光部2と対向する位置に設けられた光導波路部7と、光導波路部7における受光部2と対向する面と反対側の面上に接して設けられたカラーフィルタ8と、隣り合うカラーフィルタ8同士の間にそれぞれ設けられたカラーフィルタ隔壁部9と、カラーフィルタ8における光導波路部7と対向する面と反対側の面上に接して設けられたオンチップレンズ10とを備えている。
半導体基板1における光導波路部7の側面及びカラーフィルタ8の側面には、両側面をを連続して取り囲む反射膜11が設けられている。反射膜11と半導体基板1との間及び該反射膜11とカラーフィルタ隔壁部9との間には、下地膜12が設けられている。また、下地膜12と半導体基板1との間及び該下地膜12とカラーフィルタ隔壁部9との間、並びに光導波路部7におけるカラーフィルタ8と反対側の面(上面)には、下地絶縁膜14が取り囲むように設けられている。また、下地絶縁膜14と受光部2との間には、該下地絶縁膜14と接して反射防止膜3が設けられている。
また、半導体基板1の上部における受光部2の側方の領域には、該受光部2とトランジスタ等の素子(図示せず)とを絶縁する素子分離絶縁膜4が設けられている。また、層間絶縁膜5の内部には、複数の配線6が設けられている。
光導波路部7の受光部2と対向する面には、反射膜11及び下地膜12は設けられておらず、反射防止膜3と下地絶縁膜14とが設けられている。
本実施形態の特徴として、反射膜11、下地膜12及び下地絶縁膜14は、それぞれ、一体に形成された膜である。すなわち、カラーフィルタ隔壁部9と半導体基板1とを連続してエッチングして設けられた凹部において、該凹部の壁面及び底面を覆うように、下地絶縁膜14が形成されている。さらに、該下地絶縁膜14を介して凹部の壁面を覆うように、該凹部の壁面の全面に下地膜12が連続して形成されている。その下地膜12を覆うように凹部の壁面の全面に反射膜11が連続して形成されている。下地膜12と反射膜11とは、カラーフィルタ8の側面及び光導波路部7の側面を覆う側壁膜である。
また、下地絶縁膜14は、入射光をカラーフィルタ8及び光導波路部7に集めることができるように、カラーフィルタ8及び光導波路部7を構成する材料よりも屈折率が低い材料によって構成される。反射膜としては、アルミニウム、銀、金、銅若しくはタングステン、又はこれらの合金等を用いることができる。
また、図7において、光導波路部7のカラーフィルタ8と対向する面は、半導体基板1の第2の主面と同一の位置であるが、これに限定されず、半導体基板1の第2の主面よりも低く、オンチップレンズ10側にあってもよい。また、これとは逆に、半導体基板1の第2の主面よりも高く、受光部2側にあってもよい。
このような構成とすることにより、オンチップレンズ10によって集光された光は、カラーフィルタ8及び光導波路部7を順次通過して、受光部2に入射される。カラーフィルタ8及び光導波路部7の側面は、連続して形成された反射膜11によって覆われているため、入射光がカラーフィルタ8から光導波路部7を通過する際に、周囲のカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1に漏れることがなくなる。その結果、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
(第2の実施形態の製造方法)
以下、第2の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法について図8〜図10を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態に係る固体撮像素子の製造方法について図8〜図10を参照しながら説明する。
図8(a)及び図8(b)は本実施形態に係る固体撮像素子のプロセスフローの一例を示し、図8(a)は側壁膜に反射膜を用いない場合であり、図8(b)は側壁膜に反射膜を用いる場合である。また、図8(c)は参考として、従来例に係るプロセスフローの一例を示している。
まず、図9(a)に示すように、まず、イオン注入法等により、半導体基板1の第1の主面側で、その上部に、光電変換を行う受光部2を選択的に形成する。受光部2は、埋め込み型フォトダイオードとして構成される。受光部2の厚さは、0.5μm〜3.0μm程度であってよい。続いて、半導体基板1の第1の主面側で、その上部に素子分離絶縁膜4を選択的に形成する。その後、熱酸化法等により、半導体基板1の第1の主面の全面に、ゲート絶縁膜(図示せず)を形成する。以上が図8(a)及び図8(b)に示す素子分離形成工程に対応する。
次に、図9(b)に示すように、例えば、常圧CVD法又はPE−CVD法によって、半導体基板1の第1の主面上に層間絶縁膜5を、ゲート絶縁膜及び素子分離絶縁膜4を含めその全面を覆うように形成する。層間絶縁膜5の屈折率は1.5程度である。層間絶縁膜5には、前述したように、非ドープドシリコン酸化膜である、例えばNSG膜を用いることができる。また、層間絶縁膜5には、非ドープドシリコン酸化膜に代えて、例えばBPSG膜、FSG膜又はPSG等のドープドシリコン酸化膜を用いることができる。また、層間絶縁膜5には、例えばSiOC等からなる低誘電率膜を用いることができる。層間絶縁膜5の内部には、多層構造を有する配線6、拡散防止膜(図示せず)及び導電プラグ(図示せず)をそれぞれ形成する。
配線6は、例えば銅(Cu)を用いたダマシンプロセスにより形成する。図示しない拡散防止膜は、各配線6の上面にのみ形成する。なお、受光部2の上方の領域に形成された拡散防止膜は除去してもよい。また、第1の実施形態と同様に、拡散防止膜は、配線6を構成する金属原子の拡散量が無視できる程度であれば形成しなくてもよい。また、拡散防止膜に加え、タンタル/窒化タンタル等からなり、配線6の下面及び側面を覆うバリアメタル層を形成してもよい。以上が図8(a)及び図8(b)に示す配線層形成工程に対応する。
次に、図9(c)に示すように、層間絶縁膜5の上に、例えばシリコン(Si)ウェハからなる保持基板13を接着して貼り合わせる。その後、研磨等によって、半導体基板1の第2の主面を半導体基板1の厚さが、例えば10μm以下となるまで薄膜化する。続いて、カラーフィルタ隔壁部9を構成するカラーフィルタ隔壁材料9Aを、薄膜化された半導体基板1の第2の主面の上に全面にわたって形成する。カラーフィルタ隔壁材料9Aには、例えば、非ドープド酸化シリコン(屈折率は1.5程度)である、例えばNSG、又はドープド酸化シリコンである、例えばBPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかを用いることができる。
第1の実施形態と同様に、後述するカラーフィルタ隔壁部9の壁面上に反射膜11を設ける構造とする場合には、カラーフィルタ隔壁材料9Aには、例えば、窒化シリコン(屈折率は2.0程度)等を用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁材料9Aは、例えば、熱CVD法若しくはPE−CVD法等、又はSOD法等によって形成することができる。以上が図8(a)及び図8(b)に示す保持基板貼り合わせ及びカラーフィルタ隔壁材料形成工程に対応する。
次に、図9(d)に示すように、カラーフィルタ隔壁材料9A及び半導体基板1に対して異方性エッチングを行って、該カラーフィルタ隔壁材料9A及び半導体基板1から、それぞれカラーフィルタ隔壁部9及び光導波路部を構成する凹部を一括に形成する。従って、第1の実施形態と同様に、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部は、一度のエッチングによって形成される。
なお、必要に応じて、カラーフィルタ隔壁材料9A及び半導体基板1に対するエッチング条件を変更してもよい。このとき、カラーフィルタ隔壁材料9Aの上に開口パターンを有するレジストパターンを形成して、カラーフィルタ隔壁材料9A及び半導体基板1のエッチングマスクとして用いてもよい。また、該レジストパターンによりカラーフィルタ隔壁材料9Aのみをエッチングし、その後、該レジストパターンを除去し、凹部が形成されたカラーフィルタ隔壁部9をエッチングマスクとして、半導体基板1に凹部を設けてもよい。
また、受光部2の形成は、上述した素子分離形成工程において実施するのではなく、本工程において実施してもよい。例えば、イオン注入法等により、不純物イオンをカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部を通じて半導体基板1に導入することによって形成してもよい。ここで、仮に、カラーフィルタ隔壁材料9Aとして、Al等の反射性を有する金属を用いた場合には、異方性エッチングによる一括形成では、Al等の金属と半導体基板1とのエッチング選択比が取り難い。このため、半導体基板1に隔壁(凹部)を形成することが困難となる。
続いて、高密度プラズマCVD法等により、例えば、窒化シリコン等からなる反射防止膜材料を、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部を埋め込むように堆積する。その後、堆積した反射防止膜材料に対してエッチバック又はCMP処理を施して平坦化処理を行うことにより、凹部の底部に所望の膜厚を有する反射防止膜3を形成してもよい。
続いて、CVD法又はスパッタ法等により、底部に反射防止膜3が形成されたカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部の底面及び壁面を覆うように、酸化シリコンからなる下地絶縁膜14を形成する。
以上が図8(a)及び図8(b)に示す導波路隔壁及びカラーフィルタ隔壁形成工程に対応する。
次に、図9(e)に示すように、CVD法又はスパッタ法等により、カラーフィルタ隔壁部9の上及び下地絶縁膜14の上に、例えば、チタン/窒化チタン等からなる下地膜12、及びAl等の反射率が高い金属からなる反射膜11を順次成膜する。ここで、反射膜11の裏面を覆う下地膜12は、該反射膜11を構成する金属原子の拡散を防止するバリアメタル層として、又は密着層として形成してもよい。
続いて、例えば、RIE法等により、下地膜12及び反射膜11に対して、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上部分及び半導体基板1の凹部の壁面上部分を除く領域を選択的に除去する。これにより、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上及び半導体基板1における光導波路部が形成される凹部の壁面上にのみ反射膜11及び下地膜12が形成される。このとき、凹部の底面から、下地絶縁膜14が露出した状態となる。以上が図8(b)に示す反射膜形成工程に対応する。
次に、図10(a)に示すように、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部を形成し、下地絶縁膜14を形成した後、又は反射膜11を形成した後の、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部に、例えば、高密度プラズマCVD法、熱CVD法若しくはPE−CVD法、又はSOD法等により光透過性材料を埋め込んで、光導波路部7を形成する。ここで、光透過性材料のカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部への埋め込み状態は、該凹部の上端までではなく、途中までであってもよい。
光透過性材料には、例えば、屈折率が2.0程度の窒化シリコンを用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部に反射膜11を形成する場合には、光透過性材料として、例えば、屈折率が1.5程度の非ドープド酸化シリコンである、例えばNSGを用いることができる。さらに、この場合には、光透過性材料に、屈折率が1.5程度のドープド酸化シリコンとして、例えばBPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかを用いることができる。
その後、成膜された光透過性材料に対して、エッチバック法又はCMP法等の平坦化処理を行って、光透過性材料におけるカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部に形成された部分を除く領域を除去する。なお、第1の実施形態で説明したように、光透過性材料には、窒化シリコン又は酸化シリコン等のシリコン化合物に代えて、ハフニアを含む光感光性有機溶剤レジスト材を用いてもよい。
続いて、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部の上部に、蒸着法又は塗布法等により、例えば、屈折率が1.6程度で感光剤を含有する顔料レジストからなるカラーフィルタ材料を埋め込む。形成されたカラーフィルタ材料に対して、例えばリソグラフィによってパターニングすることにより、カラーフィルタ8を形成する。また、エッチバック又はCMP等の平坦化処理を行うことにより、カラーフィルタ8を形成してもよい。また、この後、埋め込まれたカラーフィルタ材料に対してエッチバック等を行うことにより、カラーフィルタ隔壁部9内の所望の位置にまでカラーフィルタ材料を除去してもよい。以上が図8(a)及び図8(b)に示す導波路及びカラーフィルタ形成工程に対応する。
なお、本実施形態においては、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部が、光透過性材料及びカラーフィルタ材料で埋め込まれる構成としたが、カラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部にカラーフィルタ材料のみを埋め込んで、光導波路部7を形成せずにカラーフィルタ8のみで構成してもよい。
次に、図10(b)に示すように、形成されたカラーフィルタ8及びカラーフィルタ隔壁部9の上に、塗布法等により、例えば感光性有機材料であるオンチップレンズ材料を堆積する。続いて、平面方形状のパターニング、熱フローによる曲面の形成、及び紫外線照射による可視光に対する透明化を行って、オンチップレンズ10を形成する。以上が図8(a)及び図8(b)に示すオンチップレンズ形成工程に対応する。
上記のように形成された固体撮像素子103は、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部を一括に形成する構造及びその形成プロセスを用いることにより、カラーフィルタ隔壁部9と光導波路部7とがアライメントずれを起こすことなく直結した構造となる。また、光導波路部7及びカラーフィルタ8を形成するための一続きの凹部の側面に、下地膜12と反射膜11とからなる側壁膜を形成する場合には、カラーフィルタ8の側面と光導波路部7の側面とには、滑らかで凹凸がない連続した側壁膜を形成することができる。
これにより、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部を一括に形成することにより、製造工程が簡略化され、工程数の削減によるコストの低減が可能となる。
(第2の実施形態の第1変形例)
以下、第2の実施形態の第1変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図11を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態の第1変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図11を参照しながら説明する。
図11は、本変形例に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。図11において、図1及び図7に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。これは、以下の他の変形例においても同様とする。
本変形例に係る固体撮像素子104が第2の実施形態に係る固体撮像素子103と異なる点は、隣り合うカラーフィルタ8同士の間に、カラーフィルタ隔壁部9が設けられていない点である。従って、カラーフィルタ8は、半導体基板1の第2の主面側に設けられた凹部に形成されている。
このような構成とすることにより、オンチップレンズ10で集光された光は、カラーフィルタ8及び光導波路部7を順次通過して、受光部2に入射される。カラーフィルタ8及び光導波路部7の側面は、連続して形成された側壁膜(下地絶縁膜14、下地膜12及び反射膜11)で覆われているため、入射光がカラーフィルタ8から光導波路部7を通過する際に、半導体基板1に漏れることがなくなる。その結果、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、カラーフィルタ8を半導体基板1の中に設けることにより、オンチップレンズ10から受光部2までの距離を短くすることができる。このため、集光効率をより高めることが可能となる。
(第2の実施形態の第1変形例の製造方法)
以下、第2の実施形態の第1変形例に係る固体撮像素子の製造方法について図12及び図13を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態の第1変形例に係る固体撮像素子の製造方法について図12及び図13を参照しながら説明する。
図12(a)及び図12(b)は本変形例に係る固体撮像素子のプロセスフローの一例を示し、図12(a)は側壁膜に反射膜を用いない場合であり、図12(b)は側壁膜に反射膜を用いる場合である。また、図12(c)は参考として、従来例に係るプロセスフローの一例を示している。図13(a)〜図13(d)は本変形例に係る固体撮像素子の製造方法の一例を工程順の断面構成として示している。
まず、保持基板貼り合わせ工程までは、第2の実施形態と同様である。
次に、図13(a)に示すように、半導体基板1における研磨された第2の主面に、光導波路部とカラーフィルタとを形成するための凹部を形成する。具体的には、半導体基板1の第2の主面上に開口パターンを有するレジストパターン(図示せず)を形成し、続いて、半導体基板1に対して異方性エッチングを行って凹部を形成する。
また、第2の実施形態と同様に、受光部2の形成は、素子分離形成工程において実施するのではなく、本工程において、イオン注入法等により半導体基板1の凹部の底部に形成してもよい。
続いて、高密度プラズマCVD法等により、例えば、窒化シリコン等からなる反射防止膜材料を、半導体基板1の凹部を埋め込むように堆積する。その後、堆積した反射防止膜材料に対してエッチバック又はCMP処理を施して平坦化処理を行うことにより、凹部の底部に所望の膜厚を有する反射防止膜3を形成してもよい。
続いて、CVD法又はスパッタ法等により、底部に反射防止膜3が形成された半導体基板1の凹部の底面及び壁面を覆うように、酸化シリコンからなる下地絶縁膜14を形成する。以上が図12(a)及び図12(b)に示す導波路隔壁及びカラーフィルタ隔壁形成工程に対応する。
次に、図13(b)に示すように、CVD法又はスパッタ法等により、下地絶縁膜14の上に、例えば、チタン/窒化チタン等からなる下地膜12、及びAl等の反射率が高い金属からなる反射膜11を順次成膜する。ここで、反射膜11の裏面を覆う下地膜12は、該反射膜11を構成する金属原子の拡散を防止するバリアメタル層として、又は密着層として形成してもよい。
続いて、例えば、RIE法等により、下地膜12及び反射膜11に対して、半導体基板1の凹部の壁面上部分を除く領域を選択的に除去する。これにより、半導体基板1における光導波路部が形成される凹部の壁面上にのみ反射膜11及び下地膜12が形成される。このとき、凹部の底面から、下地絶縁膜14が露出した状態となる。以上が図12(b)に示す反射膜形成工程に対応する。
次に、図13(c)に示すように、半導体基板1の凹部を形成し、下地絶縁膜14を形成した後、又は反射膜11を形成した後の半導体基板1の凹部に、例えば、高密度プラズマCVD法、熱CVD法若しくはPE−CVD法、又はSOD法等により光透過性材料を埋め込んで、光導波路部7を形成する。ここでも、光透過性材料のカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部への埋め込み状態は、該凹部の上端までではなく、途中までであってもよい。
光透過性材料には、例えば、屈折率が2.0程度の窒化シリコンを用いることができる。また、半導体基板1の凹部に反射膜11を形成する場合には、光透過性材料として、例えば、屈折率が1.5程度の非ドープド酸化シリコンである、例えばNSGを用いることができる。さらに、この場合には、光透過性材料に、屈折率が1.5程度のドープド酸化シリコンとして、例えばBPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかを用いることができる。
その後、成膜された光透過性材料に対して、エッチバック法又はCMP法等の平坦化処理を行って、光透過性材料における半導体基板1の凹部に形成された部分を除く領域を除去する。なお、第2の実施形態と同様に、光透過性材料として、窒化シリコン又は酸化シリコン等のシリコン化合物に代えて、ハフニアを含む光感光性有機溶剤レジスト材を用いてもよい。
続いて、半導体基板1の凹部の上部に、蒸着法又は塗布法等により、例えば、屈折率が1.6程度で感光剤を含有する顔料レジストからなるカラーフィルタ材料を埋め込む。形成されたカラーフィルタ材料に対して、例えばリソグラフィによってパターニングすることにより、カラーフィルタ8を形成する。また、エッチバック又はCMP等の平坦化処理を行うことにより、カラーフィルタ8を形成してもよい。その後、埋め込まれたカラーフィルタ材料に対してエッチバック等を行うことにより、カラーフィルタ隔壁部9内の所望の位置にまでカラーフィルタ材料を除去してもよい。以上が図12(a)及び図12(b)に示す導波路及びカラーフィルタ形成工程に対応する。
なお、本変形例においては、半導体基板1の凹部が、光透過性材料及びカラーフィルタ材料で埋め込まれる構成としたが、半導体基板1の凹部にカラーフィルタ材料のみを埋め込んで、光導波路部7を形成せずにカラーフィルタ8のみで構成してもよい。
次に、図13(d)に示すように、形成されたカラーフィルタ8及び半導体基板1の第2の主面の上に、塗布法等により、例えば感光性有機材料であるオンチップレンズ材料を堆積する。続いて、平面方形状のパターニング、熱フローによる曲面の形成、及び紫外線照射による可視光に対する透明化を行って、オンチップレンズ10を形成する。以上が図12(a)及び図12(b)に示すオンチップレンズ形成工程に対応する。
上記のように形成された固体撮像素子104は、カラーフィルタ8と光導波路部7とを形成するための凹部を一括に形成する構造及びその形成プロセスを用いることにより、カラーフィルタ8と光導波路部7とがアライメントずれを起こすことなく直結した構造となる。また、光導波路部7及びカラーフィルタ8を形成するための一続きの凹部の側面に、下地膜12と反射膜11とからなる側壁膜を形成する場合には、カラーフィルタ8の側面と光導波路部7の側面とには、滑らかで凹凸がない連続した側壁膜を形成することができる。
これにより、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、半導体基板1の凹部内において、光導波路部7の上に接してカラーフィルタ8を形成することにより、カラーフィルタ隔壁部9を製造する工程が簡略化され、工程数の削減によるコストの低減が可能となる。
(第2の実施形態の第2変形例)
以下、第2の実施形態の第2変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図14を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態の第2変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図14を参照しながら説明する。
図14は、本変形例に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。
本変形例に係る固体撮像素子105は、図7に示す第2の実施形態とは異なり、反射防止膜3がカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部の壁面及び底面を覆うように一体に設けられている。すなわち、本変形例に係る反射防止膜3は、下地絶縁膜14とカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部との間の全面に形成されている。
このような構成とすることにより、第2の実施形態に係る固体撮像素子103と同様の効果を得ることができる。さらに、例えば窒化シリコンからなる反射防止膜3をカラーフィルタ隔壁部9及び半導体基板1の凹部内の全面に形成することにより、反射防止膜3自体が、反射膜11を構成する金属の半導体基板1への拡散防止膜として機能する。従って、本変形例においては、下地絶縁膜14を設けない構成とすることも可能となる。下地絶縁膜14を設けない構成とすると、固体撮像素子105の製造工程を簡略化することができる。
(第2の実施形態の第2変形例の製造方法)
第2変形例に係る固体撮像素子105の製造方法について、第2の実施形態と異なる工程について説明する。
第2変形例に係る固体撮像素子105の製造方法について、第2の実施形態と異なる工程について説明する。
まず、第2の実施形態と同様に、半導体基板1の第1主面側の上部に受光部2を選択的に形成する工程の後に、半導体基板1の第2主面上にカラーフィルタ隔壁部9及び光導波路部7を設けるための凹部を形成する。
次に、例えば高密度プラズマCVD法等により、反射防止膜3の構成材料である、例えば窒化シリコン等を、カラーフィルタ隔壁部9の壁面並びに半導体基板1の凹部の底面及び壁面を含む半導体基板1の第2主面上の全体に成膜する。その後、反射防止膜3が形成された凹部にレジスト膜等を埋め込む。続いて、エッチバック法又はCMP法等によって、反射防止膜3に対して平坦化処理を行って、半導体基板1における第2主面上のレジスト膜及び反射防止膜3を除去する。その後、凹部内に残存するレジスト膜を、通常のアッシング処理又は洗浄処理によって除去する。
続いて、凹部内に形成された反射防止膜3の上の全面に、下地絶縁膜14を形成する。下地絶縁膜14には、高温CVD法による、いわゆるHTO(High Temperature Oxide)膜又はPE−CVD法によるシリコン酸化膜を用いることができる。
これ以降は、第2の実施形態で説明した方法と同様の工程を経て、下地膜12及び反射膜11からなる側壁膜、光導波路7、カラーフィルタ8及びオンチップレンズ10を順次形成する。
なお、下地絶縁膜14を設けない構成とする場合は、上記の下地絶縁膜14を形成する工程を省略すればよい。
また、本変形例は、第2の実施形態の第1変形例と同様に、カラーフィルタ隔壁部9を設けない構成にも適用することができる。
(第2の実施形態の第3変形例)
以下、第2の実施形態の第3変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図15を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態の第3変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図15を参照しながら説明する。
図15は、本変形例に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。
本変形例に係る固体撮像素子106は、第2の実施形態の第1変形例と同様に、カラーフィルタ8をカラーフィルタ隔壁部9を設けずに、半導体基板1の凹部に設けている。さらに、反射膜11Aとして、金属膜に代えてHTO膜等のシリコン酸化膜を用いることにより、下地絶縁膜14及び下地膜12を設けることなく、絶縁性を有する反射膜11Aのみで側壁膜を構成している。
また、反射防止膜3は、光導波路7における受光部2と対向する面側にのみ形成されている。これに対し、光導波路7の側面上及びカラーフィルタ8の側面上には、反射膜11Aのみが形成されている。すなわち、光導波路部7における受光部2と対向する面には、反射膜11Aは形成されておらず、反射防止膜3のみが形成されている。
反射膜11Aは、HTO膜等のシリコン酸化膜であり、半導体基板1の凹部の壁面上に一体に形成されている。例えば、反射防止膜3は、半導体基板1の第2主面をエッチングにより形成した凹部に、該凹部の底面上のみを覆うように形成されている。また、反射膜11Aは、凹部の壁面のみを覆うように、該凹部の壁面の全面に連続して形成されている。反射膜11Aの屈折率は、光導波路部7を構成する材料及びカラーフィルタ8を構成する材料よりも屈折率が低い材料であれば、シリコン酸化膜に限定されない。
このような構成とすることにより、第2の実施形態に係る固体撮像素子103及び第2の実施形態の第1変形例に係る固体撮像素子104と同様の効果を得ることができる。さらに、側壁膜を酸化シリコンからなる単層の反射膜11Aとすることにより、半導体基板1側への金属の拡散防止膜としての下地膜12及び下地絶縁膜14を設ける必要がなくなるので、固体撮像素子106の製造工程を簡略化することができる。
(第2の実施形態の第3変形例の製造方法)
第3変形例に係る固体撮像素子106の製造方法について、第2の実施形態の第1変形例と異なる工程について説明する。
第3変形例に係る固体撮像素子106の製造方法について、第2の実施形態の第1変形例と異なる工程について説明する。
まず、第2の実施形態の第1変形例と同様に、半導体基板1の第1主面側の上部に受光部2を選択的に形成する工程の後に、半導体基板1の第2主面上に、カラーフィルタ8及び光導波路部7を設けるための凹部を形成する。
次に、反射膜11Aを構成する材料、例えば酸化シリコンからなるHTO膜を、半導体基板1の凹部の壁面及び底面を含む半導体基板1の第2の主面の全面に形成する。続いて、形成されたHTO膜に対してRIE法等を行って、該HTO膜を半導体基板1の凹部の壁面上にのみ、反射膜11Aを形成する。これにより、半導体基板1の凹部の底面からは半導体基板1が露出する。その後、半導体基板1における凹部の底面から露出する領域を選択的に窒化して、凹部の底面上に窒化シリコンからなる反射防止膜3を形成する。
これ以降は、第2の実施形態の第1変形例で説明した方法と同様の工程を経て、光導波路7、カラーフィルタ8及びオンチップレンズ10を順次形成する。
また、本変形例は、第2の実施形態と同様に、カラーフィルタ隔壁部9を設ける構成にも適用することができる。
(第2の実施形態の第4変形例)
以下、第2の実施形態の第4変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図16を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態の第4変形例に係る固体撮像素子、すなわち裏面照射(BSI)構造を持つ固体撮像素子の他の例について図16を参照しながら説明する。
図16は、本変形例に係る固体撮像素子の1画素に対応する断面構成を示している。
本変形例に係る固体撮像素子107が第2の実施形態に係る固体撮像素子103と異なる点は、光導波路部7及びカラーフィルタ8が共に、カラーフィルタ隔壁部9に設けられている点である。従って、本変形例においては、カラーフィルタ隔壁部9が、隣り合う光導波路部7同士の隔壁部としても機能する。
これにより、反射膜11にアルミニウム等の金属膜を用いる場合であっても、該反射膜11が、酸化シリコン等の絶縁性材料からなるカラーフィルタ隔壁部9の中に形成されるため、金属の拡散防止用としても機能する下地絶縁膜14を省略することができる。
このような構成とすることにより、オンチップレンズ10によって集光された光は、カラーフィルタ8及び光導波路部7を順次通過して、受光部2に入射される。カラーフィルタ8及び光導波路部7の各側面は、連続して形成された側壁膜(下地膜12及び反射膜11)で覆われているため、入射光がカラーフィルタ8から光導波路部7を通過する際に、周辺の領域に漏れることがなくなる。その結果、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、本変形例においては、カラーフィルタ隔壁部9の中に、光導波路部7とカラーフィルタ8とを設けることにより、カラーフィルタ隔壁材料に凹部を形成する際のエッチングが容易となる。このため、カラーフィルタ隔壁部9として、良好な形状を持つ凹部を形成することができる。これにより、下地膜12及び反射膜11からなる側壁膜は、カラーフィルタ8及び光導波路部7の接続部においても段差がない滑らかな形状とすることができるので、集光効率をより高めることが可能となる。
(第2の実施形態の第4の変形例の製造方法)
以下、第2の実施形態の第4変形例に係る固体撮像素子の製造方法について図17及び図18を参照しながら説明する。
以下、第2の実施形態の第4変形例に係る固体撮像素子の製造方法について図17及び図18を参照しながら説明する。
図17(a)及び図17(b)は本変形例に係る固体撮像素子のプロセスフローの一例を示し、図17(a)は側壁膜に反射膜を用いない場合であり、図17(b)は側壁膜に反射膜を用いる場合である。また、図17(c)は参考として、従来例に係るプロセスフローの一例を示している。図18(a)〜図18(d)は本変形例に係る固体撮像素子の製造方法の一例を工程順の断面構成として示している。
まず、保持基板貼り合わせ工程までは、第2の実施形態と同様である。
次に、図18(a)に示すように、研磨等によって、半導体基板1の第2の主面を半導体基板1の厚さが、例えば10μm以下となるまで薄膜化する。このとき、半導体基板1の第1の主面側に形成された受光部2が、半導体基板1の第2の主面から露出するまで薄膜化する。すなわち、受光部2は、薄膜化された半導体基板1を貫通する状態となる。
続いて、EP−CVD法により、半導体基板1の第2の主面上に、例えば屈折率が約2.0であるシリコン窒化膜を成膜する。その後、成膜されたシリコン窒化膜における受光部2と接する領域を残すようにシリコン窒化膜をパターニングして、該シリコン窒化膜から反射防止膜3を形成する。
続いて、カラーフィルタ隔壁部9を構成するカラーフィルタ隔壁材料9Aを、薄膜化された半導体基板1の第2の主面の上に全面にわたって形成する。カラーフィルタ隔壁材料9Aには、例えば、非ドープド酸化シリコン(屈折率は1.5程度)である、例えばNSG、又はドープド酸化シリコンである、例えばBPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかを用いることができる。
また、後述するカラーフィルタ隔壁部9の壁面上に反射膜11を設ける構造とする場合には、カラーフィルタ隔壁材料9Aには、例えば、窒化シリコン等を用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁材料9Aは、例えば、熱CVD法若しくはPE−CVD法等、又はSOD法等によって形成することができる。
このように、本変形例においては、カラーフィルタ隔壁材料9Aは、後工程において、隣り合うカラーフィルタ8同士の間に形成されるカラーフィルタ隔壁部9を構成すると共に、光導波路部7の凹部を形成する材料としても用いられる。以上が図17(a)及び図17(b)に示すカラーフィルタ隔壁材料形成工程に対応する。
次に、図18(b)に示すように、カラーフィルタ隔壁材料9Aに対して異方性エッチングを行って、該カラーフィルタ隔壁材料9Aから、カラーフィルタ及び光導波路部を構成する凹部を形成する。このとき、カラーフィルタ隔壁材料9Aからカラーフィルタ隔壁部9が形成される。具体的には、リソグラフィ法により、カラーフィルタ隔壁材料9Aの上に、所定の凹部の開口パターンを有するレジストパターンを形成する。その後、形成したレジストパターンをマスクとして、カラーフィルタ隔壁材料9Aに対して異方性エッチングを行って、カラーフィルタ隔壁材料9Aからカラーフィルタ隔壁部9を形成する。以上が図17(a)及び図17(b)に示す導波路隔壁及びカラーフィルタ隔壁形成工程に対応する。
また、受光部2の形成は、前工程の素子分離形成工程において実施するのではなく、本工程において実施してもよい。例えば、イオン注入法等により、不純物イオンをカラーフィルタ隔壁部9の凹部を通じて半導体基板1に導入することによって形成してもよい。
次に、図18(c)に示すように、CVD法又はスパッタ法等により、カラーフィルタ隔壁9の上及びその凹部の壁面上に、例えば、チタン/窒化チタン等からなる下地膜12、及びAl等の反射率が高い金属からなる反射膜11を順次成膜する。ここで、反射膜11の裏面を覆う下地膜12は、該反射膜11を構成する金属原子の拡散を防止するバリアメタル層として、又は密着層として形成してもよい。
続いて、例えば、RIE法等により、下地膜12及び反射膜11に対して、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上部分を除く領域を選択的に除去する。これにより、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上にのみ、反射膜11及び下地膜12が形成される。以上が図17(b)に示す反射膜形成工程に対応する。
次に、図18(d)に示すように、カラーフィルタ隔壁部9を形成した後、又は反射膜11を形成した後の、カラーフィルタ隔壁部9の凹部に、例えば、高密度プラズマCVD法、熱CVD法若しくはPE−CVD法、又はSOD法等により光透過性材料を埋め込んで、光導波路部7を形成する。ここで、光透過性材料のカラーフィルタ隔壁部9への埋め込み状態は、凹部の上端までではなく、途中までであってもよい。
光透過性材料には、例えば、屈折率が2.0程度の窒化シリコンを用いることができる。また、カラーフィルタ隔壁部9の凹部に反射膜11を形成する場合には、光透過性材料として、例えば、屈折率が1.5程度の非ドープド酸化シリコン、例えばNSGを用いることができる。さらに、この場合には、光透過性材料として、例えば、屈折率が1.5程度のドープド酸化シリコンである、例えばBPSG、FSG及びPSGのうちのいずれかを用いることができる。
その後、成膜された光透過性材料に対して、エッチバック法又はCMP法等の平坦化処理を行って、光透過性材料におけるカラーフィルタ隔壁部9の凹部に形成された部分を除く領域を除去する。なお、第1の実施形態で説明したように、光透過性材料には、窒化シリコン又は酸化シリコン等のシリコン化合物に代えて、ハフニアを含む光感光性有機溶剤レジスト材を用いてもよい。
続いて、カラーフィルタ隔壁部9の凹部の上部に、蒸着法又は塗布法等により、例えば、屈折率が1.6程度で感光剤を含有する顔料レジストからなるカラーフィルタ材料を埋め込む。形成されたカラーフィルタ材料に対して、例えばリソグラフィによってパターニングすることにより、カラーフィルタ8を形成する。また、エッチバック又はCMP等の平坦化処理を行うことにより、カラーフィルタ8を形成してもよい。また、この後、埋め込まれたカラーフィルタ材料に対してエッチバック等を行うことにより、カラーフィルタ隔壁部9内の所望の位置にまでカラーフィルタ材料を除去してもよい。以上が図17(a)及び図17(b)に示す導波路及びカラーフィルタ形成工程に対応する。
なお、本実施形態においては、カラーフィルタ隔壁部9の凹部が、光透過性材料及びカラーフィルタ材料で埋め込まれる構成としたが、カラーフィルタ隔壁部9の凹部にカラーフィルタ材料のみを埋め込んで、光導波路部7を形成せずにカラーフィルタ8のみで構成してもよい。
次に、形成されたカラーフィルタ8及びカラーフィルタ隔壁部9の上に、塗布法等により、例えば感光性有機材料であるオンチップレンズ材料を堆積する。続いて、平面方形状のパターニング、熱フローによる曲面の形成、及び紫外線照射による可視光に対する透明化を行って、オンチップレンズ10を形成する。これにより、図16に示す固体撮像素子107を得ることができる。以上が図17(a)及び図17(b)に示すオンチップレンズ形成工程に対応する。
上記のように形成された固体撮像素子107は、カラーフィルタ隔壁材料9Aに、カラーフィルタ隔壁部9と光導波路部7の凹部とを一括に形成する構造及びその形成プロセスを用いることにより、カラーフィルタ隔壁部9の壁面上及び光導波路部7が形成される凹部の壁面上に設けられる反射膜11が一体に形成される。すなわち、カラーフィルタ8と光導波路部7とがアライメントずれを起こすことなく直結した構造となる。また、光導波路部7及びカラーフィルタ8を形成するための一続きの凹部の側面に、下地膜12と反射膜11とからなる側壁膜を形成する場合には、カラーフィルタ8の側面と光導波路部7の側面とには、滑らかで凹凸がない連続した側壁膜を形成することができる。
これにより、光漏れによる集光効率の低下、光路内での光の散乱による感度の低下、及び混色化を低減することができる。
また、カラーフィルタ隔壁部9を、隣り合うカラーフィルタ8同士及び隣り合う光導波路部7同士をそれぞれ分離する隔壁とすることにより、製造工程が簡略化され、工程数の削減によるコスト低減が可能となる。
本開示に係る固体撮像素子は、例えば、デジタルカメラ等の撮像装置等に有用である。
101、102、103、104、105、106、107 固体撮像素子
1 半導体基板
2 受光部
3 反射防止膜
4 素子分離絶縁膜
5 層間絶縁膜
6 配線
7 光導波路部
8 カラーフィルタ
9 カラーフィルタ隔壁部
9A カラーフィルタ隔壁材料
10 オンチップレンズ
11 反射膜
11A 反射膜
12 下地膜(密着層)
13 保持基板(シリコンウェハ)
14 下地絶縁膜
1 半導体基板
2 受光部
3 反射防止膜
4 素子分離絶縁膜
5 層間絶縁膜
6 配線
7 光導波路部
8 カラーフィルタ
9 カラーフィルタ隔壁部
9A カラーフィルタ隔壁材料
10 オンチップレンズ
11 反射膜
11A 反射膜
12 下地膜(密着層)
13 保持基板(シリコンウェハ)
14 下地絶縁膜
Claims (17)
- 第1の面及び該第1の面と対向する第2の面を有する半導体基板と、
前記半導体基板の内部に設けられた受光部と、
前記半導体基板における前記第1の面上又は前記第2の面上に、前記受光部と対向して設けられた光導波路部と、
前記光導波路部の前記受光部に対向する面とは反対側の面上に設けられたカラーフィルタと、
前記光導波路部の側面及び前記カラーフィルタの側面を連続して覆う側壁膜とを備えている固体撮像素子。 - 請求項1に記載の固体撮像素子において、
前記側壁膜は、前記光導波路部の側面及び前記カラーフィルタの側面の全体に形成されている固体撮像素子。 - 請求項1又は2に記載の固体撮像素子において、
前記側壁膜は、光を反射する反射膜により構成されているか、又は前記光導波路部及び前記カラーフィルタを構成する材料よりも屈折率が低い材料で形成されている固体撮像素子。 - 請求項3に記載の固体撮像素子において、
前記反射膜は、アルミニウム、銀、金、銅若しくはタングステン、又はこれらの合金により構成されている固体撮像素子。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記側壁膜は、前記光導波路部及びカラーフィルタとの間に設けられた下地膜を有している固体撮像素子。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記光導波路部の側面及び前記カラーフィルタの側面は、前記半導体基板に垂直な方向から見て揃っている固体撮像素子。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記半導体基板における前記第1の面上に設けられた層間絶縁膜をさらに備え、
前記光導波路部は、前記層間絶縁膜中に前記側壁膜を介在させて形成されている固体撮像素子。 - 請求項7に記載の固体撮像素子において、
前記カラーフィルタの少なくとも一部は、前記層間絶縁膜中に前記側壁膜を介在させて形成されている固体撮像素子。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記カラーフィルタの側方に前記側壁膜を介在させて設けられたカラーフィルタ隔壁部をさらに備えている固体撮像素子。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記光導波路部は、前記半導体基板における前記第2の面に設けられた凹部に前記側壁膜を介在させて形成されている固体撮像素子。 - 請求項1から6及び10のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記カラーフィルタの少なくとも一部は、前記半導体基板における前記第2の面に設けられた凹部に前記側壁膜を介在させて形成されている固体撮像素子。 - 請求項1から6、10及び11のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記カラーフィルタの側方に前記側壁膜を介在させて設けられたカラーフィルタ隔壁部をさらに備えている固体撮像素子。 - 請求項1から6及び10から12のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記側壁膜は、少なくとも前記半導体基板中に下地絶縁膜を介在させて形成されている固体撮像素子。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記半導体基板における前記第2の面上に設けられたカラーフィルタ隔壁部をさらに備え、
前記カラーフィルタ及び光導波路部は、前記カラーフィルタ隔壁部中に前記側壁膜を介在させて形成されている固体撮像素子。 - 請求項1から14のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記光導波路部と前記受光部との間に設けられた反射防止膜をさらに備えている固体撮像素子。 - 請求項15に記載の固体撮像素子において、
前記反射防止膜は、前記光導波路部の前記受光部に対向する面にのみ設けられている固体撮像素子。 - 請求項1から6及び10から14のいずれか1項に記載の固体撮像素子において、
前記光導波路部の前記受光部に対向する面と、前記光導波路部の側面と、前記カラーフィルタの側面とに跨って設けられた反射防止膜をさらに備えている固体撮像素子。
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