JP2014154306A - セルモジュールと燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤によるセパレーターの接着界面の剥離を回避もしくは抑制する。
【解決手段】セルモジュール7を構成する単セル10は、膜電極接合体215と、両面に配置された一対のガス拡散層228、229とを有する電極体217を、樹脂フレーム300にて取り囲む。その上で、単セル10は、電極体217と樹脂フレーム300を第1セパレーター60と第2セパレーター70とで両側から挟む。第1セパレーター60は、発電領域200gを取り囲んで、短辺接着領域部80aにて樹脂フレーム300と接着され、第2セパレーター70とは、短辺接着領域部80aより外側の環状接着領域部100aにて接着される。また、第1セパレーター60は、短辺接着領域部80aのコーナーの外側に形状変形を来す変形凹所62を備え、この変形凹所62は、発電領域対応部位66、76を電解質膜210の側から押し上げるセパレーター押上力を緩和するよう形状変形する。
【選択図】図6

Description

本発明は、セルモジュールと燃料電池スタックに関する。
燃料電池は、電解質膜の両膜面にアノード、カソードの電極触媒層を接合した膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)を備え、アノードに燃料ガスの供給を受け、カソードに酸化ガスの供給を受けて発電する。MEAは、通常、上記したガスの拡散透過を図るガス拡散層で挟持されたMEGA(Membrane-Electrode&Gas. Diffusion Layer Assembly)の状態で発電体を構成し、樹脂等のフレームに保持される。その上で、MEGAは、フレームと共にセパレーターにて保持され単セルを構成する。こうした単セルを積層することで一つのセルモジュールが形成され、セルモジュールは、その複数が積層されて、積層方向に沿って所定の荷重が掛かるように締結され、燃料電池スタックを形成する。こうしたセルモジュールにおいて、MEAの発電領域における圧力分布がばらつくと性能低下を来すことから、セルモジュールの厚さ方向ピッチを揃えて性能低下を抑制する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−272474号公報
単セルは、セパレーターをフレームに接着剤にて接着して備え、セル製造の際には、複数枚の単セルが積層したセルモジュールを構成し、接着剤の溶融固着を図るための熱圧着をセルモジュール単位で受ける。セル製造後、セルモジュールは、燃料電池スタックを形成すべく積層されて締結され、セルモジュールに含まれる各単セルは、その締結力に基づく押圧を受ける。上記の特許文献1は、この締結力に基づく押圧を受けた際の厚さ方向ピッチを揃えるとはいえ、押圧が解かれた場合への配慮に欠け、次のような問題点が指摘されるに到った。
複数の単セルが積層済みのセルモジュールは、燃料電池のスタック化を図る工程に搬送等される。この搬送の間においては、セル製造に伴う熱圧着の際の押圧が解かれていることから、単セルにおけるMEGAは、ガス拡散層が膨らむような反力を生じる。この反力は、セパレーターをMEGAから離間させるように、セルモジュールに含まれるそれぞれの単セルにおいて作用するので、接着剤によるセパレーターの接着界面に剥離力を及ぼしかねない。セパレーターの接着界面の剥離は、シール不良を引き起こすので、接着界面の剥離を回避もしくは抑制することが要請される。この場合、接着剤の接着強度を高めることは剥離回避の有益であるが、単セルはその発電運転の過程で高低温の環境に晒されるので、種々の温度下においても接着強度を高めることは困難であり、接着強度の向上は、現実的な解決をもたらし難いのが実情である。なお、上記した接着界面の剥離は、燃料電池スタックに組み付け済みの単セルを分解して保守点検する場合や、再利用する場合にも起き得る。また、セルモジュールにおいて、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上、或いは、コストアップを招かないことも要請されている。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、セルモジュールが提供される。このセルモジュールは、複数の単セルを積層したセルモジュールであって、前記単セルは、電解質膜の両膜面に電極触媒層を接合した膜電極接合体と、該膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層とを有する電極体と、該電極体を取り囲むように前記電極体の周縁部に配置されたフレームと、前記電極体と前記フレームを両側から挟むように配置されたセパレーターであって、前記膜電極接合体の発電領域を押圧する発電領域対応部位に該発電領域対応部位を取り囲む周囲部位を繋げて有する第1セパレーターと第2セパレーターと、前記発電領域を取り囲んで、前記フレームの周縁部を前記第1セパレーターの前記周囲部位に接着する第1接着部と、前記第1セパレーターと第2セパレーターとを、前記第1接着部より外側において接着する第2接着部とを備える。そして、前記セパレーターのうち、少なくとも前記第1セパレーターは、前記第1接着部のコーナーの外側に形状変形を来す変形部を備え、該変形部は、前記発電領域対応部位を前記膜電極接合体の側から押し上げるセパレーター押上力が前記発電領域対応部位に作用すると、該セパレーター押上力を緩和するよう形状変形する。本発明の上記形態のセルモジュールによれば、発電領域対応部位にこれを膜電極接合体の側から押し上げるようセパレーター押上力が作用しても、その力を変形部の形状変形を通して緩和するので、第1接着部における第1セパレーターの周囲部位との接着界面の剥離を回避もしくは抑制できる。また、上記のセパレーター押上力の緩和は、温度の影響を受けずに起きるので、温度に対する耐性に優れた特異な接着剤を用いる必要がない。よって、上記形態のセルモジュールによれば、接着界面の剥離を簡便且つ低コストで回避もしくは抑制できる。
(2)上記形態のセルモジュールにおいて、前記変形部は、前記第2セパレーターの側にV字状に窪んだ窪みを備え、該窪みの開口部が開くことで前記セパレーター押上力を緩和するよう形状変形するようにできる。こうすれば、変形部の形状の複雑化を招かないので、より簡便且つ低コストとなる。
(3)上記したいずれかの形態のセルモジュールにおいて、少なくとも前記第1セパレーターは、前記第2接着部がなすコーナーの外側においても前記変形部を有するようにできる。こうすれば、発電領域を取り囲む第1接着部より外側の第2接着部においても、接着界面の剥離を回避もしくは抑制できる。
(4)上記したいずれかの形態のセルモジュールにおいて、隣り合う前記単セルの前記第1セパレーターと前記第2セパレーターとを接着する第3接着部を備え、該第3接着部は、前記単セルの積層方向に沿って前記第1、第2接着部と重ならない位置に形成されているようにできる。こうすれば、第1、第2セパレーターに上記した力が作用した際に、第1接着部と第2接着部との間において、セパレーターの一部分を積層方向に撓ませることができる。これにより、膜電極接合体の発電領域のセル積層方向の変形に、フレームの周縁領域および/または第1、第2セパレーターの変形を追従させることができ、この追従は、既述した変形部の形状変形により、より起きやすくなる。この結果、上記形態のセルモジュールによれば、第3接着部を第1、第2接着部に対して重ならない位置に形成するという簡易な構成を用いることで、セルモジュールの過度の変形を抑制できる。
(5)本発明の他の形態によれば、燃料電池スタックが提供される。この燃料電池スタックは、上記のセルモジュールを複数備え、前記複数のセルモジュールは、前記積層方向に積層されて締結されている。この形態の燃料電池スタックによれば、接着界面の剥離を回避もしくは抑制できるセルモジュールを備えた燃料電池スタックを提供できる。
本発明は、単セルやその製造方法、或いは、燃料電池スタックの製造方法、燃料電池を搭載した車両、燃料電池にて電力を得る燃料電池システムや発電システムとしても適用できる。
実施例の燃料電池システム5の概略構成を示す説明図である。 燃料電池スタック200を構成するセルモジュール7を概略的に示す説明図である。 セルモジュール7を構成する単セル10の要部を平面視した上で接着領域と変形凹所との関係を示す説明図である。 図3における4−4線断面と電極体217を概略的に示す説明図である。 図3における5−5線断面図である。 マニホールドM1の回りの変形凹所62の陥没の様子と接着領域との関係を概略的に示す説明図である。 図6における7−7線断面図である。 ホットプレス処理の際のセルモジュール7の様子とプレス処理後のセルモジュール7の様子とを対比して模式的に示す説明図である。 変形凹所62の形状変形の様子を示す説明図である。 他の実施形態の単セル10Aの要部を平面視した上で接着領域と変形凹所との関係を示す説明図である。 図10における11−11線断面である。 図10における12−12線断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。図1は実施例の燃料電池システム5の概略構成を示す説明図、図2は燃料電池スタック200を構成するセルモジュール7を概略的に示す説明図である。図示するように、燃料電池システム5は、燃料電池スタック200と、燃料電池スタック200に供給する水素を貯蔵する水素タンク50と、燃料電池スタック200に圧縮空気を供給するためのエアーコンプレッサー40と、燃料電池システム5全体の制御を担う制御部26とを備える。
燃料電池スタック200は、複数のセルモジュール7と、エンドプレート21と、絶縁板22と、集電板23とを備える。そして、積層方向(Z軸方向)の両側には、それぞれ集電板23、絶縁板22およびエンドプレート21が、セルモジュール7側から外側に向かってこの順に配置されている。2枚のエンドプレート21の間は、テンションロッド24及びナット25により、所定の締結力で締結されている。これにより、各セルモジュール7には、所定の荷重が積層方向の両側から加えられる。ナット25の少なくとも一方には、ナット25を回転させて締結力を調製するための駆動部27が設けられている。
セルモジュール7は、10〜50個の単セル10を積層して備え、隣り合う単セル10が接着されることで構成される。隣り合う単セル10は、既存の接着剤を用いて接着される。セルモジュール7は、反応ガス(燃料ガスや酸化剤ガス)や冷却媒体を積層方向(Z軸方向)に流通させるためのマニホールドM1〜M6を有する。具体的には、マニホールドM1には、アノード供給ガス(水素)が流通する。マニホールドM2には、アノード排ガスが流通する。マニホールドM3には、カソード供給ガス(空気)が流通する。マニホールドM4には、カソード排ガスが流通する。マニホールドM5には、外部から供給された冷却媒体が流通する。マニホールドM6には、単セル10を通過した冷却媒体が流通する。図2に示すように、セルモジュール7は、各マニホールドM1〜M6の内側の領域に発電領域200gを形成し、隣接するセルモジュール7の間には、マニホールドを含むセル全域にガスケット16が配置される。ガスケット16が隣接する2つセルモジュール7に密着することで、外部に反応ガスや冷却媒体が漏れ出すことを防止する。
単セル10は、それぞれが燃料電池として機能することで発電を行う。単セル10としては種々の種類の燃料電池を用いることが可能である。本実施形態では、単セル10として固体高分子型燃料電池を用いている。単セル10は燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(空気に含まれる酸素)との電気化学反応により発電を行う。なお、本実施形態において、各単セル10の構成や仕様は互いに同一である。単セル10の具体的な構成については、後述する。
水素タンク50に貯蔵された燃料ガスとしての水素は、減圧弁51によって減圧された後に水素ガス供給路53を流通する。流通する水素は、水素ガス供給路53に設けられた圧力調整弁52によって所定の圧力に調整されて、燃料電池スタック200に供給される。燃料電池スタック200に供給された水素を含有するガス(アノード供給ガス)は、燃料電池スタック200の内部に形成されるアノードガス供給マニホールド(図示せず)を介して各単セル10に供給され、各単セル10における発電に利用される。各単セル10において利用されなかった水素を含有するガス(アノード排ガス)は、燃料電池スタック200の内部に形成されるアノードガス排出マニホールド(図示せず)を介して集約される。そして、アノード排ガスは、アノード排ガス路54を介して燃料電池スタック200の外部に排出される。なお、燃料電池システム5は、アノード排ガスを供給側に再循環させる構成であっても良い。
エアーコンプレッサー40は、外部から取り込んだ酸化剤ガスとしての空気を加圧する。加圧された空気は、酸化ガス供給路41を介して燃料電池スタック200に供給される。燃料電池スタック200に供給された酸素を含む空気(カソード供給ガス)は、カソードガス供給マニホールド(図示せず)を介して各単セル10に供給され、各単セル10における発電に利用される。各単セル10において利用されなかった空気(カソード排ガス)は、カソードガス排出マニホールド(図示せず)を介して集約され、カソード排ガス路48を介して燃料電池スタック200の外部に排出される。
冷媒循環ポンプ46は、冷媒循環流路47を介して、燃料電池スタック200に冷媒を供給する。燃料電池スタック200で暖められた冷却媒体は、ラジエータ45で冷却され、再び燃料電池スタック200に供給される。冷却媒体は、冷媒供給マニホールド(図示せず)を介して各単セル10に供給され、各単セル10を冷却する。各単セル10を通過した後の冷却媒体は、冷媒排出マニホールド(図示せず)を介して集約され、冷媒循環流路43を介してラジエータ45に流通する。冷却媒体としては、水や、水とエチレングリコールとの混合液などの不凍水を用いることができる。本実施形態では、冷却媒体として液体を用いているが、冷却媒体として空気を用いる構成であってもよい。
制御部26は、図示しないCPUやメモリ等を備えたコンピュータである。制御部26は、燃料電池システム5の各部に配された温度センサや圧力センサ、電圧計等からの信号を受信し、受信した信号に基づき燃料電池システム5全体の制御を行う。
次に、単セル10の構成について説明する。図3はセルモジュール7を構成する単セル10の要部を平面視した上で接着領域と変形凹所との関係を示す説明図、図4は図3における4−4線断面と電極体217を概略的に示す説明図、図5は図3における5−5線断面図、図6はマニホールドM1の回りの変形凹所62の陥没の様子と接着領域との関係を概略的に示す説明図、図7は図6における7−7線断面図である。図4と図5では、セルモジュール7を便宜的に二つの単セル10が積層された構成として示している。
図示するように、単セル10は、電極体217と、樹脂フレーム300と、第1セパレーター60と、第2セパレーター70とを備える。電極体217は、発電領域200gを形成する。電極体217は、膜電極接合体215と、膜電極接合体215の両面を挟むように配置された一対のガス拡散層228、229とを備え、後述の樹脂フレーム300との接着領域の内部を発電領域200gとする。
膜電極接合体215は、電解質膜210と、電解質膜210の両面を挟むように配置された一対の触媒電極層221、222とを備える。電解質膜210は、固体高分子材料としてのフッ素系スルホン酸ポリマーにより形成された高分子電解質膜であり、湿潤状態において良好なプロトン伝導性を有する。電解質膜210としては、フッ素系スルホン酸膜の他に、フッ素系ホスホン酸膜、フッ素系カルボン酸膜、フッ素炭化水素系グラフト膜、炭化水素系グラフト膜、芳香族膜等を用いても良い。
触媒電極層221、222は、カソード221とアノード222とも呼ぶ。両触媒電極層は、例えば、電気化学反応を進行する触媒金属(例えば、白金)を担持した触媒担持担体(例えば、カーボン粒子)と、プロトン伝導性を有する高分子電解質(例えばフッ素系樹脂)を含んで構成されている。触媒担持担体としては、カーボン粒子の他に、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどの炭素材料のほか、炭化ケイ素などに代表される炭素化合物等を用いても良い。また、触媒金属としては、白金の他に、例えば、白金合金、パラジウム、ロジウム、金、銀、オスミウム、イリジウム等を使用しても良い。
一対のガス拡散層228、229は、カソード側拡散層228とアノード側拡散層229とも呼ぶ。両ガス拡散層は、電極反応に用いられる反応ガスを電解質膜210の面方向に沿って拡散透過させる層であり、多孔質のガス拡散層基材により構成されている。ガス拡散層基材としては、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロス等のカーボン多孔質体や、金属メッシュや発泡金属等の金属多孔質体を用いることができる。本実施形態では、カソード側拡散層228とアノード側拡散層229とを、膜電極接合体215の周縁領域より内側に形成し、膜電極接合体215の周縁領域を、樹脂フレーム300にて電極体217を接着保持する周縁部200eとする。
樹脂フレーム300は、枠状をなし、電極体217を取り囲むようにこの電極体217の周縁部に配置される。詳しくは、樹脂フレーム300は、その枠領域に膜電極接合体215の発電領域200gを収め、枠部分を膜電極接合体215の周縁部200eに接着剤を用いて接着させる。これにより、発電領域200gの回りには、図4に示すように、発電領域200gを取り囲むよう、短辺接着領域部80aと長辺接着領域部80bとが形成される。樹脂フレーム300は、一対の第1セパレーター60と第2セパレーター70との間に位置することで、セパレーターの短絡を防止すると共に、セルモジュール7内部を通過する反応ガスなどの流体が外部に漏れ出すことを防止する。樹脂フレーム300は、ポリプロピレンにより形成されている。樹脂フレーム300は、シート状である。なお、樹脂フレーム300は、フェノール樹脂やエポキシ樹脂などの他の樹脂を用いて形成してもよい。
第1セパレーター60と第2セパレーター70とは、図4〜図5に示すように、電極体217と樹脂フレーム300とを両側から挟むように配置されている。第1セパレーター60は膜電極接合体215の一方の側であるカソード221側に配置され、第2セパレーター70は他方の側であるアノード222側に配置されている。この両セパレーターは、ガス遮断性および電子伝導性を有する部材、例えば、カーボン粒子を圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン等のカーボン製部材や、プレス成形したステンレス鋼などの金属部材によって形成されている。
第1セパレーター60と第2セパレーター70は、図3に示すように、膜電極接合体215の発電領域200gを押圧する発電領域対応部位66、76に当該部位を取り囲む周囲部位67、77を繋げて有する。そして、両セパレーターは、周囲部位67、77に、マニホールドM1〜M6の一部を構成する貫通孔68、78を備える。なお、図3では、マニホールドM1について示しているが、他のマニホールドについても同様である。
第1セパレーター60は、樹脂フレーム300に接着剤を用いて接着される。これにより、発電領域200gを取り囲んで、樹脂フレーム300の周縁部を第1セパレーター60の周囲部位67に接着する接着部が、既述した短辺接着領域部80aと長辺接着領域部80bとして形成される。一つの単セル10を構成する第1セパレーター60と第2セパレーター70とは、第1セパレーター60と樹脂フレーム300とを接着する短辺接着領域部80aより外側において接着される。つまり、マニホールドM1の形成箇所には、両セパレーターの間に環状の接着体100が配設され、その上下面に既述した接着剤を用いて、第1セパレーター60と第2セパレーター70とは接着体100で接着され、マニホールド回りに環状接着領域部100aを形成する。なお、図3では、接着体100と樹脂フレーム300とを個別に示しているが、樹脂フレーム300をマニホールドに達するまで延ばし、フレーム端部に接着体100を有するようにできる。
また、第1セパレーター60は、図3と図6に示すように、第1セパレーター60と樹脂フレーム300の接着領域である短辺接着領域部80aと長辺接着領域部80bとのコーナーの外側、および環状接着領域部100aの各コーナーの外側に、変形凹所62を備える。この変形凹所62は、第1セパレーター60をその上面側から押圧して形成され、上記の各コーナーから外側に延びるよう、略菱形形状の開口をセパレーター上面に残してテーパ状に陥没形成される。そして、変形凹所62は、図7に示すように、第2セパレーター70の側にV字状に窪んだ窪みであることから、この窪みの開口が開くよう変形可能である。このように変形凹所62が変形可能であることから、第1セパレーター60は、変形凹所62が向かい合う領域、具体的には、短辺接着領域部80aと長辺接着領域部80bを取り囲む電極周囲領域部302と、各マニホールドを取り囲むマニホールド周囲領域部63とを、変形凹所62の形状変形に追従して、持ち上げ可能とする。
隣り合う単セル10は、一方の単セルの第1セパレーター60と他方の単セル10の第2セパレーター70との間で接着されている。つまり、隣り合う単セル10の間には、第1セパレーター間接着部90と第2セパレーター間接着部110と、これらを繋ぐ第3セパレーター間接着部112が配設され、それぞれの上下面に既述した接着剤を用いて、隣り合う10の第1セパレーター60と第2セパレーター70とは接着され、第1セパレーター間接着領域部90aと、第2セパレーター間接着領域部110aと、第3セパレーター間接着領域112aとが形成される。この場合、第1セパレーター間接着領域部90aは、第1セパレーター60と樹脂フレーム300との接着領域である短辺接着領域部80aの外側であって、短辺接着領域部80aと環状接着領域部100aとの間に位置する。つまり、隣り合う単セル10の第1セパレーター60と第2セパレーター70との接着領域である第1セパレーター間接着領域部90aは、単セル10の積層方向に沿って短辺接着領域部80aと環状接着領域部100aとに重ならない位置に形成されている。
上記の構成を有する単セル10は、マニホールドM1から入り込んだ空気を、マニホールドM1における接着体100から受け入れて、カソード側拡散層228に導入する。単セル10は、マニホールドM3から入り込んだ水素を、マニホールドM3における接着体100から受け入れて、アノード側拡散層229に導入する。単セル10は、マニホールドM5から入り込んだ冷却水を、隣り合う単セル10の第1セパレーター60と第2セパレーター70との間に導入する。こうした構成は、本発明の要旨と直接関係しないので、その構成については、これを省略する。
ここで、第1セパレーター60と第2セパレーター70は、三層構造のセパレーターであっても良い。三層構造のセパレーターは、例えば、3つの金属製のプレートによって形成される。中間プレートは冷却媒体を流通させるための流路が形成される。また、中間プレートを挟む2つのセパレーターは反応ガスを電極体217に流通させるための開口と、電極体217を通過した反応ガスをマニホールドに流通させるための開口とが形成されている。また、三層構造のセパレーターには、マニホールドM1〜M6の一部を構成する貫通孔が形成されている。
上記した構成の単セル10の複数を積層してセルモジュール7は、その製造時に、短辺接着領域部80a等の各接着領域部での接着剤による接着を図るに当たり、通常、ホットプレス処理を受ける。図8はホットプレス処理の際のセルモジュール7の様子とプレス処理後のセルモジュール7の様子とを対比して模式的に示す説明図、図9は変形凹所62の形状変形の様子を示す説明図である。なお、図8では、構成部材の挙動を説明するために、誇張して各部材が示されている。
セルモジュール7の製造に当たっては、アッパー金型Puとアンダー金型Pdとにより、セルモジュール7は、セル製造に伴う熱圧着を受ける。これにより、セルモジュール7を構成するそれぞれの単セル10は、電極体217を挟んで上下に位置する第1セパレーター60と第2セパレーター70の発電領域対応部位66、67にて、電極体217のカソード側拡散層228とアノード側拡散層229とを押圧する。この押圧状況は、ホットプレス処理が終了するまで、継続される。
ホットプレス処理が終了すると、上記の両金型は退避され、セルモジュール7は、型から取り除かれる。そうすると、セルモジュール7は、それまで受けていた押圧が解かれて無荷重状態となるので、図8の右図に示すように、電極体217のカソード側拡散層228とアノード側拡散層229は、その厚みが増すように、第1セパレーター60と第2セパレーター70、詳しくは、発電領域対応部位66、67を膜電極接合体215の側から押し上げる。この押上力が発電領域対応部位66、67に作用すると、この発電領域対応部位66、67に続く周囲部位67、77の電極周囲領域部302(図3参照)は、膜電極接合体215の側から離れるように動くことになるが、この動きは、変形凹所62の形状変形に追従して起きる。つまり、V字状に窪んだ変形凹所62は、窪みの開口が開くよう変形することで、上記のセパレーター押上力を緩和して、電極周囲領域部302の動きの自由度を増すことから、樹脂フレーム300と第1セパレーター60との接着領域である短辺接着領域部80aおよび長辺接着領域部80bにおける接着界面の剥離を回避もしくは抑制する。しかも、セパレーター押上力の緩和は、変形凹所62の形状変形によるものであって、温度の影響を受けないので、温度に対する耐性に優れた特異な接着剤を用いる必要がなく、既存の接着剤で十分である。よって、本実施形態のセルモジュール7によれば、接着界面の剥離を簡便且つ低コストで回避もしくは抑制できる。
また、本実施形態のセルモジュール7は、変形凹所62を、第2セパレーター70の側にV字状に窪むよう第1セパレーター60に押圧形成すれば良いので、簡便且つ低コストとなる。この際、変形凹所62の形状は単純であるので、より簡便且つ低コストとなる。
また、本実施形態のセルモジュール7では、同じセルに含まれる第1セパレーター60と第2セパレーター70とを、短辺接着領域部80aより外側の環状接着領域部100aにおいて接着する。そして、この環状接着領域部100aがなすコーナーの外側においても変形凹所62を有する(図3参照)。よって、本実施形態のセルモジュール7によれば、周縁部200eを取り囲む短辺接着領域部80aより外側の環状接着領域部100aにおいても、変形凹所62の形状変形を通して接着界面の剥離を回避もしくは抑制できる。
また、本実施形態のセルモジュール7では、隣り合う単セル10の第1セパレーター60と第2セパレーター70とを、第1セパレーター間接着部90を介して第1セパレーター間接着領域部90aで接着する。そして、この第1セパレーター間接着領域部90aは、第1セパレーター60と樹脂フレーム300との接着領域である短辺接着領域部80aの外側であって、短辺接着領域部80aと環状接着領域部100aとの間に位置させ、単セル10の積層方向に沿って短辺接着領域部80aと環状接着領域部100aとに重ならない位置に形成されている。この結果、本実施形態のセルモジュール7によれば、第1セパレーター60と第2セパレーター70に上記したセパレーター押上力が作用した際に、短辺接着領域部80aと環状接着領域部100aとの間において、上記の両セパレーターをその周囲部位67、77において積層方向に撓ませることができる。これにより、発電領域200gにおけるカソード側拡散層228とアノード側拡散層229のセル積層方向の変形に、樹脂フレーム300の周縁領域の変形、および/または、第1セパレーター60と第2セパレーター70の変形を追従させることができ、この追従は、変形凹所62の形状変形により、より起きやすくなる。この結果、本実施形態のセルモジュール7によれば、第1セパレーター間接着領域部90aを短辺接着領域部80aと環状接着領域部100aに対して重ならない位置に形成するという簡易な手法で、セルモジュールの過度の変形を抑制できる。
次に、他の実施形態について説明する。図10は他の実施形態の単セル10Aの要部を平面視した上で接着領域と変形凹所との関係を示す説明図、図11は図10における11−11線断面、図12は図10における12−12線断面図である。この実施形態は、短辺接着領域部80aと長辺接着領域部80bを取り囲む電極周囲領域部302において、外側短辺接着領域部81aと外側長辺接着領域部81bとを備える。この両接着領域部は、同一の単セル10Aに含まれる第1セパレーター60と第2セパレーター70とを既述した接着剤を用いて接着している。そして、この実施形態の単セル10Aは、第1セパレーター60と樹脂フレーム300の接着領域である短辺接着領域部80aと長辺接着領域部80bとのコーナーの外側に加え、第1セパレーター60と第2セパレーター70の接着領域である外側短辺接着領域部81aと外側長辺接着領域部81bとのコーナーの外側にも変形凹所62を備える。この実施形態によっても、既述した効果を奏することができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
また、上記の実施形態では、変形凹所62を第1セパレーター60に設けたが、第2セパレーター70においても、変形凹所62を有するようにしてもよい。
5…燃料電池システム
7…セルモジュール
10…単セル
16…ガスケット
21…エンドプレート
22…絶縁板
23…集電板
24…テンションロッド
25…ナット
26…制御部
27…駆動部
40…エアーコンプレッサー
41…酸化ガス供給路
43…冷媒循環流路
45…ラジエータ
46…冷媒循環ポンプ
47…冷媒循環流路
48…カソード排ガス路
50…水素タンク
51…減圧弁
52…圧力調整弁
53…水素ガス供給路
54…アノード排ガス路
60…第1セパレーター
62…変形凹所
63…マニホールド周囲領域部
66…発電領域対応部位
67…周囲部位
68…貫通孔
70…第2セパレーター
80a…短辺接着領域部
80b…長辺接着領域部
81a…外側短辺接着領域部
81b…外側長辺接着領域部
90…第1セパレーター間接着部
90a…第1セパレーター間接着領域部
100…接着体
100a…環状接着領域部
110…第2セパレーター間接着部
110a…第2セパレーター間接着領域部
112…第3セパレーター間接着部
112a…第3セパレーター間接着領域
200…燃料電池スタック
200e…周縁部
200g…発電領域
210…電解質膜
215…膜電極接合体
217…電極体
221…カソード
222…アノード
228…カソード側拡散層
229…アノード側拡散層
300…樹脂フレーム
302…電極周囲領域部
M1〜M6…マニホールド
Pd…アンダー金型
Pu…アッパー金型

Claims (5)

  1. 複数の単セルを積層したセルモジュールであって、
    前記単セルは、
    電解質膜の両膜面に電極触媒層を接合した膜電極接合体と、該膜電極接合体の両面に配置された一対のガス拡散層とを有する電極体と、
    該電極体を取り囲むように前記電極体の周縁部に配置されたフレームと、
    前記電極体と前記フレームを両側から挟むように配置されたセパレーターであって、前記膜電極接合体の発電領域を押圧する発電領域対応部位に該発電領域対応部位を取り囲む周囲部位を繋げて有する第1セパレーターと第2セパレーターと、
    前記発電領域を取り囲んで、前記フレームの周縁部を前記第1セパレーターの前記周囲部位に接着する第1接着部と、
    前記第1セパレーターと第2セパレーターとを、前記第1接着部より外側において接着する第2接着部とを備え、
    前記セパレーターのうち、少なくとも前記第1セパレーターは、
    前記第1接着部のコーナーの外側に形状変形を来す変形部を備え、該変形部は、前記発電領域対応部位を前記膜電極接合体の側から押し上げるセパレーター押上力が前記発電領域対応部位に作用すると、該セパレーター押上力を緩和するよう形状変形する
    セルモジュール。
  2. 前記変形部は、前記第2セパレーターの側にV字状に窪んだ窪みを備え、該窪みの開口部が開くことで前記セパレーター押上力を緩和するよう形状変形する請求項1に記載のセルモジュール。
  3. 少なくとも前記第1セパレーターは、前記第2接着部がなすコーナーの外側においても前記変形部を有する請求項1または請求項2に記載のセルモジュール。
  4. 隣り合う前記単セルの前記第1セパレーターと前記第2セパレーターとを接着する第3接着部を備え、該第3接着部は、前記単セルの積層方向に沿って前記第1、第2接着部と重ならない位置に形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のセルモジュール。
  5. 燃料電池スタックであって、
    請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の前記セルモジュールを複数備え、
    前記複数のセルモジュールは、前記積層方向に積層されて締結されている、燃料電池スタック。
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