JP2014152827A - 開閉弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉弁において、熱応力の発生を抑制可能とすると共に構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制可能とする。
【解決手段】主蒸気が流通可能な流路12が設けられるケーシング11と、ケーシング11における流路12の上方に設けられる空間部13と、流路12を閉塞する位置と流路12から空間部13に退避する位置とに回動可能な弁体22と、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材としての凹凸部31とを設ける。
【選択図】図1
【解決手段】主蒸気が流通可能な流路12が設けられるケーシング11と、ケーシング11における流路12の上方に設けられる空間部13と、流路12を閉塞する位置と流路12から空間部13に退避する位置とに回動可能な弁体22と、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材としての凹凸部31とを設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、蒸気タービンシステムにおける蒸気供給ラインに主蒸気止め弁などとして使用される開閉弁に関するものである。
一般的な蒸気タービンシステムは、ボイラ、高圧タービン、中圧タービン、低圧タービン、発電機などを有して構成されている。そして、ボイラで発生した主蒸気を高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンの順に送り、発電機を駆動して発電を行っている。
このように構成された蒸気タービンシステムにて、主蒸気が600℃以上の高温となることから、発生した蒸気が各ラインを流れるとき、この各ラインに設けられた各主要弁が高温状態に加熱されることとなる。即ち、蒸気タービンシステムに設けられる主要弁は、ケーシング内に弁体が移動自在に支持され、蓋がボルトにより締結された構造となっている。そのため、メンテナンスなどの観点から蓋に断熱材を設けて完全に保温することができず、ケーシングと蓋との間に温度差が発する。また、ケーシングは、高温の蒸気が流れることから早期に温度が上昇するが、蓋は、この高温の流路から離間していることから、温度が上昇しにくく、この点でも、ケーシングと蓋との間に温度差が発生する。特に、タービンの起動時に、ケーシングと蓋との間の温度差が発生しやすい。このようにケーシングと蓋との間に温度差が発生すると、局所的な熱伸びが偏在することとなり、ケーシングや蓋に熱応力が発生して耐久性が低下してしまう。
このような問題を解決するものとして、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
上述した従来の主要弁では、ケーシングを二重化したり、内部をサイクロン形状としたりすることで、熱応力の発生を抑制している。そのため、構造が複雑化して製造コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、熱応力の発生を抑制可能とすると共に構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制可能とする開閉弁を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の開閉弁は、流体が流通可能な流路が設けられるケーシングと、前記ケーシングにおける流路の側方に設けられる空間部と、前記流路を閉塞する位置と前記流路から前記空間部に退避する位置とに移動可能な弁体と、前記流路と前記空間部との温度差を近似させる熱伝達部材と、を有することを特徴とするものである。
従って、流路に高温の流体が流れ始めたとき、流路の温度が上昇して空間部との間で温度差が生じやすいが、熱伝達部材によりこの流路と空間部との温度差が近似されることから、両者の間における熱応力の発生を抑制することができると共に、構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制することができる。
本発明の開閉弁では、前記熱伝達部材は、前記空間部の内壁面に設けられる凹凸部を有することを特徴としている。
従って、流路に高温の流体が流れ始めたとき、空間部は、内壁面に設けられた凹凸部により表面積が大きくなって主蒸気から熱が伝達しやすくなり、簡単な構造で、流路と空間部における熱応力の発生を抑制することができる。
本発明の開閉弁では、前記凹凸部は、フィン形状をなすことを特徴としている。
従って、凹凸部がフィン形状をなすことで空間部の表面積が大きくなって流路から熱伝達しやすくなることから、流路と空間部における熱応力の発生を効果的に抑制することができる。
本発明の開閉弁では、前記凹凸部は、前記流路から前記空間部に侵入した流体の流れを乱す乱流促進部材を有することを特徴としている。
従って、流路から空間部に侵入した流体は、乱流促進部材によりその流れが乱されることから、流路から空間部へ熱伝達しやすくなり、流路と空間部における熱応力の発生を効果的に抑制することができる。
本発明の開閉弁では、前記熱伝達部材は、前記空間部に隣接する前記流路に設けられる遮熱部材を有することを特徴としている。
従って、流路に高温の流体が流れ始めたとき、流路に設けられた遮熱部材により、流路の温度変化が抑制されることとなり、簡単な構造で、流路と空間部における熱応力の発生を抑制することができる。
本発明の開閉弁では、前記弁体は、前記空間部側における流体の流通方向の下流側に支持軸を有し、前記流路を閉塞する位置と前記空間部に退避する位置とに回動可能であることを特徴としている。
従って、弁体が流路を閉塞する位置と空間部に退避する位置とで回動可能としたことで、流路の開閉操作を効率的に行うことができる。
本発明の開閉弁によれば、ケーシングに流路と空間部を設けると共に、流路を閉塞する位置と流路から空間部に退避する位置とに移動可能な弁体を設け、流路と空間部との温度差を近似させる熱伝達部材を設けるので、この熱伝達部材により流路と空間部との温度差が近似されることから、両者の間における熱応力の発生を抑制することができると共に、構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る開閉弁の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る開閉弁としての主蒸気止め弁を表す断面図、図2は、実施例1の主蒸気止め弁の開放状態を表す断面図、図3は、図2のIII−III断面図、図4は、蒸気タービンシステムを表す概略構成図である。
実施例1の蒸気タービンシステムにおいて、図4に示すように、高圧タービン101と中圧タービン102と低圧タービン103は、同軸上に連結されると共に、発電機104が同軸上で連結されている。ボイラ105は、主蒸気ライン106により高圧タービン101に連結され、主蒸気ライン106に主蒸気止め弁(MSV)107と蒸気加減弁(GV)108が設けられている。
高圧タービン101は、低温再熱ライン109によりボイラ105の再熱器(図示略)に連結され、更に高温再熱ライン110により中圧タービン102に連結され、高温再熱ライン110に再熱蒸気止め弁111とインターセプト弁112が設けられている。中圧タービン102は、クロスオーバライン113により低圧タービン103に連結されている。そして、この低圧タービン103は、復水器114が設けられ、この復水器114は、復水ライン115によりボイラ105に連結され、復水ライン115に給水ポンプ116が設けられている。
従って、ボイラ105で発生した主蒸気は、主蒸気ライン106を通り、主蒸気止め弁107及び蒸気加減弁108を経て高圧タービン101に送られて膨張仕事を行う。そして、高圧タービン101で仕事をした蒸気は、低温再熱ライン109を経て再熱器に送られて再熱され、高温再熱ライン110を通り、再熱蒸気止め弁111及びインターセプト弁112を経て中圧タービン102に送られる。その後、中圧タービン102で仕事をした蒸気は、クロスオーバライン113を通って低圧タービン103に送られる。この低圧タービン103で仕事をした蒸気は、復水器114で復水にされ、給水ポンプ116により復水ライン115を通ってボイラ105に還流される。そして、発電機104は、各タービン101,102,103により駆動されることで発電を行う。
ここで、本発明の開閉弁として適用される主蒸気止め弁107について詳細に説明する。
主蒸気止め弁107において、図1及び図3に示すように、ケーシング11は、円筒形状をなし、内部にほぼ直線形状をなす流路12が設けられており、この流路12に流体としての主蒸気が流通可能となっている。また、ケーシング11は、この流路12の側方(本実施例では、上方)に空間部13が設けられている。即ち、ケーシング11は、上方に突出するように円筒部14が一体に形成され、上部に蓋15がボルト16により固定されている。そして、この円筒部14と蓋15により、流路12に連通する空間部13が形成される。
ケーシング11は、円筒部14に支持軸21が回動自在に支持されている。この支持軸21は、空間部13における主蒸気の流通方向の下流側であって、水平をなすと共に流路12の長手方向(流体の流通方向)に交差する方向に沿って設けられている。弁体22は、基端部が支持軸21に固定される支持アーム22aと、円板形状をなして支持アーム22aの先端部にボルト22bにより固定される本体部22cとを有している。この場合、弁体22は、支持アーム22aが支持軸21に連結部材(図示略、例えば、キーなど)をもって固定されていることから、ケーシング11内で、支持軸21と一体に回動自在となっている。
また、支持軸21は、一端部がケーシング11の外部に延出しており、アクチュエータ23の出力軸が支持軸21に連結されている。そのため、アクチュエータ23を駆動すると、支持軸21を介して弁体22を回動することができる。
また、弁体22は、流路12を閉塞する位置(図1に示す位置)と、空間部13に退避する位置(図2に示す位置)とに回動可能となっている。即ち、アクチュエータ23により支持軸21を介して弁体22を回動し、図1に示すように、流路12を閉塞する位置に回動すると、流路12における主蒸気の流れを停止することができる。一方、アクチュエータ23により支持軸21を介して弁体22を回動し、図2に示すように、空間部13に退避する位置に回動すると、流路12に主蒸気を流すことができる。
そして、実施例1では、図1及び図3に示すように、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材として、空間部13の内壁面に凹凸部31が設けられている。この凹凸部31は、フィン形状をなしている。即ち、円筒部14は、支持軸21側を除く内壁面に水平方向に沿ってフィン32が形成され、このフィン32は、鉛直方向に所定間隔で複数形成されている。但し、この各フィン32は、その高さを弁体22に回動軌跡外に制限することで、この弁体22と干渉しないようになっている。
なお、本実施例では、凹凸部31としてのフィン32を、空間部13における水平方向に沿って鉛直方向に所定間隔で複数形成することで構成したが、この配置や形状が限定されるものではない。例えば、フィン32を、円筒部14の内壁面に鉛直方向に沿うと共に水平方向に所定間隔で複数形成してもよい。そして、フィン32の方向は、水平方向や鉛直方向に限らず傾斜した方向であってもよい。また、フィン32を円筒部14に設けたが、蓋15の下面(内面)に設けてもよい。
従って、図1に示すように、弁体22が流路12を閉塞する位置にあるとき、アクチュエータ23により支持軸21を介して弁体22を回動し、図2に示すように、空間部13に退避する位置に回動すると、流路12に主蒸気が流れる。このとき、主蒸気の熱により流路12の温度が上昇するが、主蒸気が空間部13に流れにくいことからこの空間部13の温度が上昇しにくくなり、流路12と空間部13との間に大きな温度差が発生しやすい。
ところが、本実施例では、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材として、円筒部14の内壁面に凹凸部31、つまり、フィン32が形成されている。そのため、空間部13は、多数のフィン32によりその表面積が大きくなることから、流路12から空間部13に流れ込む少量の主蒸気から効率的に熱を受けて温度上昇することができる。その結果、流路12と空間部13、即ち、円筒部14や蓋15を含むケーシング11全体として、局部的な高温部の発生が抑制され、局部的な熱応力の発生が抑制される。
このように実施例1の主蒸気止め弁107にあっては、主蒸気が流通可能な流路12が設けられるケーシング11と、ケーシング11における流路12の上方に設けられる空間部13と、流路12を閉塞する位置と流路12から空間部13に退避する位置とに回動可能な弁体22と、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材としての凹凸部31とを設けている。
従って、流路12に高温の主蒸気が流れ始めたとき、この高温の主蒸気により流路12が早期に加熱されて温度上昇する一方、主蒸気が流れにくい空間部13では早期に温度上昇せず、この流路12と空間部13との間で温度差が生じやすい。しかし、空間部13に熱伝達部材としての凹凸部31が設けられていることから、この凹凸部31により主蒸気による温度上昇が促進されることとなり、流路12と空間部13との温度差が近似される。そのため、流路12と空間部13との間における熱応力の発生を抑制することができ、また、円筒部14の内壁面に凹凸部31を形成するという簡単な構成であり、構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制することができる。
この場合、熱伝達部材として、空間部13を形成する円筒部14の内壁面に凹凸部31を設けており、流路12に高温の主蒸気が流れ始めたとき、空間部13は、この凹凸部31により表面積が拡大されて主蒸気から熱が伝達しやすくなり、簡単な構造で、流路12と空間部13における熱応力の発生を抑制することができる。
そして、この凹凸部31をフィン32としており、更なる構造の簡素化を可能とすることができる。
実施例1の主蒸気止め弁107では、弁体22を空間部13側における主蒸気の流通方向の下流側に設けられた支持軸21により回動自在とし、流路12を閉塞する位置と空間部13に退避する位置とに回動可能としている。従って、弁体22が流路12を閉塞する位置と空間部13に退避する位置とで回動可能としたことで、流路12の開閉操作を効率的に行うことができる。
図5は、本発明の実施例2に係る開閉弁としての主蒸気止め弁を表す断面図、図6は、実施例2の主蒸気止め弁の開放状態を表す断面図、図7は、図6のVII−VII断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2において、図5及び図7に示すように、主蒸気止め弁201は、ケーシング11と、このケーシング11内に設けられてほぼ直線形状をなす流路12と、流路12の上方に円筒部14及び蓋15により形成される空間部13と、支持軸21により回動自在に支持されてアクチュエータ23により流路12を閉塞する位置(図5に示す位置)と空間部13に退避する位置(図6に示す位置)とに回動可能な弁体22とを有している。
そして、実施例2では、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材として、空間部13の内壁面に凹凸部41が設けられている。この凹凸部41は、流路12から空間部13に侵入した流体の流れを乱す乱流促進部材42により構成されている。即ち、円筒部14は、流路12(主蒸気の流れ方向)に沿った内壁面に円柱形状をなす乱流促進部材42が突出するように形成され、この各乱流促進部材42は、所定間隔で複数形成されている。但し、この各乱流促進部材42は、その高さを弁体22に回動軌跡外に制限することで、この弁体22と干渉しないようになっている。
なお、本実施例では、凹凸部41としての乱流促進部材42を、空間部13を形成する円筒部14における流路12に沿った内壁面に円柱形状をなして構成したが、この配置や形状が限定されるものではない。例えば、円筒部14における支持軸21の配置側を除く全ての内壁面に形成してもよい。また、乱流促進部材42の形状を円柱に限らず、角柱や球面突起などとしてもよい。
従って、図5に示すように、弁体22が流路12を閉塞する位置にあるとき、アクチュエータ23により支持軸21を介して弁体22を回動し、図6に示すように、空間部13に退避する位置に回動すると、流路12に主蒸気が流れる。このとき、主蒸気の熱により流路12の温度が上昇するが、主蒸気が空間部13に流れにくいことからこの空間部13の温度が上昇しにくくなり、流路12と空間部13との間に大きな温度差が発生しやすい。
ところが、本実施例では、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材として、円筒部14の内壁面に凹凸部41、つまり、乱流促進部材42が形成されている。そのため、流路12を流れる主蒸気は、その一部が空間部13に侵入したとき、各乱流促進部材42に衝突して乱流となって空間部13を流れることから、空間部13は、流路12から空間部13に流れ込む少量の主蒸気から効率的に熱を受けて温度上昇することができる。その結果、流路12と空間部13、即ち、円筒部14や蓋15を含むケーシング11全体として、局部的な高温部の発生が抑制され、局部的な熱応力の発生が抑制される。
このように実施例2の主蒸気止め弁201にあっては、主蒸気が流通可能な流路12が設けられるケーシング11と、ケーシング11における流路12の上方に設けられる空間部13と、流路12を閉塞する位置と流路12から空間部13に退避する位置とに回動可能な弁体22と、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材としての凹凸部41とを設けている。
従って、流路12に高温の主蒸気が流れ始めたとき、この高温の主蒸気により流路12が早期に加熱されて温度上昇する一方、主蒸気が流れにくい空間部13では早期に温度上昇せず、この流路12と空間部13との間で温度差が生じやすい。しかし、空間部13に熱伝達部材としての凹凸部41が設けられていることから、この凹凸部41により主蒸気による温度上昇が促進されることとなり、流路12と空間部13との温度差が近似される。そのため、流路12と空間部13との間における熱応力の発生を抑制することができ、また、円筒部14の内壁面に凹凸部41を形成するという簡単な構成であり、構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制することができる。
この場合、凹凸部41として複数の乱流促進部材42を設けており、流路12に高温の主蒸気が流れ始めたとき、主蒸気の一部が空間部13に侵入し、各乱流促進部材42に衝突して乱流となって空間部13を流れることから、空間部13は、主蒸気から熱が伝達しやすくなり、簡単な構造で、流路12と空間部13における熱応力の発生を効果的に抑制することができる。
なお、この実施例2でも、実施例1と同様に、熱伝達部材として凹凸部41を設けていることから、凹凸部41により空間部13の表面積が拡大されて主蒸気から熱が伝達しやすくなり、この点でも、流路12と空間部13における熱応力の発生を抑制することができる。
図8は、本発明の実施例3に係る開閉弁としての主蒸気止め弁を表す断面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3において、図8に示すように、主蒸気止め弁301は、ケーシング11と、このケーシング11内に設けられてほぼ直線形状をなす流路12と、流路12の上方に円筒部14及び蓋15により形成される空間部13と、支持軸21により回動自在に支持されてアクチュエータ23により流路12を閉塞する位置と空間部13に退避する位置とに回動可能な弁体22とを有している。
そして、実施例3では、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材として、空間部13に隣接する流路12に遮熱部材51を設けている。この遮熱部材51は、流路12における空間部13の下方の領域に固定されており、円筒形状をなすと共に、弁体22の回動軌跡に対応して部分的に切欠部51aが形成されている。遮熱部材51は、ケーシング11の材料より熱伝達率の低い材料により構成されるものであり、例えば、SUS304により形成されている。但し、SUS304に限定されるものではなく、その他、ハステロイ(登録商標)などを用いてもよい。
従って、弁体22が流路12を閉塞する位置にあるとき、アクチュエータ(図示略)により支持軸21を介して弁体22を回動し、空間部13に退避する位置に回動すると、流路12に主蒸気が流れる。このとき、主蒸気の熱により流路12の温度が上昇するが、主蒸気が空間部13に流れにくいことからこの空間部13の温度が上昇しにくくなり、流路12と空間部13との間に大きな温度差が発生しやすい。
ところが、本実施例では、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材として、空間部13に隣接する流路12に遮熱部材51を設けている。そのため、主蒸気が流路12を流れとき、主蒸気の熱が遮熱部材51により遮断されて流路12を構成するケーシング11に伝達されにくくなることから、ケーシング11の温度上昇が抑制される。その結果、流路12と空間部13、即ち、円筒部14や蓋15を含むケーシング11全体として、局部的な高温部の発生が抑制され、局部的な熱応力の発生が抑制される。
このように実施例3の主蒸気止め弁301にあっては、主蒸気が流通可能な流路12が設けられるケーシング11と、ケーシング11における流路12の上方に設けられる空間部13と、流路12を閉塞する位置と流路12から空間部13に退避する位置とに回動可能な弁体22と、流路12と空間部13との温度差を近似させる熱伝達部材としての遮熱部材51とを設けている。
従って、流路12に高温の主蒸気が流れ始めたとき、この高温の主蒸気により流路12が早期に加熱されて温度上昇する一方、主蒸気が流れにくい空間部13では早期に温度上昇せず、この流路12と空間部13との間で温度差が生じやすい。しかし、流路12に熱伝達部材としての遮熱部材51が設けられていることから、この遮熱部材51により主蒸気による温度上昇が抑制されることとなり、流路12と空間部13との温度差が近似される。そのため、流路12と空間部13との間における熱応力の発生を抑制することができ、また、流路12の内壁面に遮熱部材51を設けるという簡単な構成であり、構造の複雑化及び製造コストの増加を抑制することができる。
なお、上述した実施例では、本発明の開閉弁を、蒸気タービンシステムにおける主蒸気止め弁107に適用したが、蒸気加減弁108、再熱蒸気止め弁111、インターセプト弁112に適用することもできる。また、本発明の開閉弁は、蒸気タービンシステムに限らず、同様の構成を有する弁であれば、いずれの開閉弁にでも適用することができる。
11 ケーシング
12 流路
13 空間部
21 支持軸
22 弁体
23 アクチュエータ
31 凹凸部(熱伝達部材)
32 フィン
41 凹凸部(熱伝達部材)
42 乱流促進部材
51 遮熱部材(熱伝達部材)
101 高圧タービン
102 中圧タービン
103 低圧タービン
104 発電機
107,201,301 主蒸気止め弁(開閉弁)
108 蒸気加減弁
111 再熱蒸気止め弁
112 インターセプト弁
12 流路
13 空間部
21 支持軸
22 弁体
23 アクチュエータ
31 凹凸部(熱伝達部材)
32 フィン
41 凹凸部(熱伝達部材)
42 乱流促進部材
51 遮熱部材(熱伝達部材)
101 高圧タービン
102 中圧タービン
103 低圧タービン
104 発電機
107,201,301 主蒸気止め弁(開閉弁)
108 蒸気加減弁
111 再熱蒸気止め弁
112 インターセプト弁
Claims (6)
- 流体が流通可能な流路が設けられるケーシングと、
前記ケーシングにおける流路の側方に設けられる空間部と、
前記流路を閉塞する位置と前記流路から前記空間部に退避する位置とに移動可能な弁体と、
前記流路と前記空間部との温度差を近似させる熱伝達部材と、
を有することを特徴とする開閉弁。 - 前記熱伝達部材は、前記空間部の内壁面に設けられる凹凸部を有することを特徴とする請求項1に記載の開閉弁。
- 前記凹凸部は、フィン形状をなすことを特徴とする請求項2に記載の開閉弁。
- 前記凹凸部は、前記流路から前記空間部に侵入した流体の流れを乱す乱流促進部材を有することを特徴とする請求項1に記載の開閉弁。
- 前記熱伝達部材は、前記空間部に隣接する前記流路に設けられる遮熱部材を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の開閉弁。
- 前記弁体は、前記空間部側における流体の流通方向の下流側に支持軸を有し、前記流路を閉塞する位置と前記空間部に退避する位置とに回動可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の開閉弁。
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JP2013021591A JP2014152827A (ja) | 2013-02-06 | 2013-02-06 | 開閉弁 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11066956B2 (en) | 2017-02-15 | 2021-07-20 | Mitsubishi Power, Ltd. | On-off valve and steam turbine |
JP6996968B2 (ja) | 2017-12-26 | 2022-01-17 | 三菱パワー株式会社 | 蒸気止め弁、蒸気タービン |
-
2013
- 2013-02-06 JP JP2013021591A patent/JP2014152827A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11066956B2 (en) | 2017-02-15 | 2021-07-20 | Mitsubishi Power, Ltd. | On-off valve and steam turbine |
JP6996968B2 (ja) | 2017-12-26 | 2022-01-17 | 三菱パワー株式会社 | 蒸気止め弁、蒸気タービン |
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