JP2014152749A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Masaru Shiotani
優 塩谷
Hirofumi Yoshida
裕文 吉田
Shingo Oyagi
信吾 大八木
Hiroaki Nakai
啓晶 中井
Ryuichi Ono
竜一 大野
Takeshi Karino
健 苅野
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Abstract

【課題】吸入冷媒の受熱を防ぐとともに、断熱性能を向上させた圧縮機技術を提供する。
【解決手段】ロータリ圧縮機100は、密閉容器1、第2シリンダ15、第2ピストン28、下軸受部材7、第2ベーン33、第2吸入口20、吐出口41及び第2区画部材10を有する。第2区画部材10は、吐出口41を通じて第2吐出室26bから吐出された冷媒の流路としての冷媒吐出空間52を形成するように、下軸受部材7に取り付けられている。下軸受部材7には、第2ベーン33が第2シリンダ15の中心軸に向かって最も突出したときの第2ベーン33の中心と第2シリンダ15の中心軸とを含む基準平面から見て第2吸入口20と同じ側に第1凹部7tが設けられている。オイル溜まり22に溜められたオイルの一部が第1凹部7tに浸入することによって形成されたオイル保持部53の中に、第1締結ボルト80の頭部80aを配置する。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷媒を吸入して圧縮した後、吐出するロータリ圧縮機に関するものである。
ロータリ圧縮機は、空気調和装置、暖房装置、給湯機などの電化製品に広く使用されている。ロータリ圧縮機の効率を改善するための取り組みの1つとして、圧縮室に吸入された冷媒(吸入冷媒)が周囲から熱を受け取ることによる効率の低下、いわゆる熱ロスを抑制する技術が提案されている。
特許文献1のロータリ圧縮機は、吸入冷媒の受熱を抑制する手段として、シリンダの吸入側部分に密閉空間を有している。この密閉空間は、密閉容器内の高温の冷媒やオイルからシリンダの内壁への熱の伝達を抑制する。
特開平2−140486号公報
しかし、特許文献1のようにシリンダに密閉空間を形成することは必ずしも容易ではない。そのため、吸入冷媒の受熱を効果的に抑制できる別の技術が望まれている。
そこで、本発明は、オイル溜まりを有する密閉容器と、前記密閉容器の内部に配置されたシリンダと、前記シリンダの内部に配置されたピストンと、前記シリンダと前記ピストンとの間にシリンダ室を形成するように、前記シリンダに取り付けられた軸受部材と、前記シリンダ室を吸入室と吐出室とに仕切るベーンと、圧縮されるべき冷媒を前記吸入室に導く吸入口と、前記軸受部材に形成され、圧縮された冷媒を前記吐出室から吐出させる吐出口と、前記軸受部材に取り付けられ、前記軸受部材とともに、前記吐出口を通じて前記吐出室から吐出された冷媒が滞在できる冷媒吐出空間を形成している区画部材と、前記軸受部材に形成された第1凹部と、を備えるロータリ圧縮機であって、前記オイル溜まりに溜められたオイルの一部が前記第1凹部に浸入することによってオイル保持部を形成し、前記ロータリ圧縮機は前記シリンダと前記軸受部材とを締結する第1締結ボルトをさらに備え、前記第1締結ボルトの頭部は前記オイル保持部の内部に配置されていることを特徴とする。
本発明に係るロータリ圧縮機は、軸受部材とシリンダを締結するための第1締結ボルトを備えており、その頭部はオイル保持部の内部空間に配置されているため、第1締結ボルトの頭部の周囲が、吐出冷媒雰囲気である場合やオイル溜りである場合よりも温度の低い雰囲気となるので、第1締結ボルト自体を経由した熱伝導によって密閉容器内の高温部の熱がシリンダ室内へと伝わることを防止でき、断熱の効果を向上させることができる。
本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機のIIA−IIA線に沿った横断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機のIIB−IIB線に沿った横断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の連通路の位置、及び第1締結ボルトを示す拡大断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の下軸受部材の下面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる第1締結ボルトと第2締結ボルトの投影図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる第1締結ボルトと第2締結ボルトのB−B線およびD−D線に沿った横断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる第1締結ボルトと第2締結ボルトのC−C線およびE−E線に沿った横断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる下軸受部材の部分拡大図
第1の発明は、オイル溜まりを有する密閉容器と、前記密閉容器の内部に配置されたシリンダと、前記シリンダの内部に配置されたピストンと、前記シリンダと前記ピストンとの間にシリンダ室を形成するように、前記シリンダに取り付けられた軸受部材と、前記シリンダ室を吸入室と吐出室とに仕切るベーンと、圧縮されるべき冷媒を前記吸入室に導く吸入口と、前記軸受部材に形成され、圧縮された冷媒を前記吐出室から吐出させる吐出口と、前記軸受部材に取り付けられ、前記軸受部材とともに、前記吐出口を通じて前記吐出室から吐出された冷媒が滞在できる冷媒吐出空間を形成している区画部材と、前記軸受部材に形成された第1凹部と、を備えるロータリ圧縮機であって、前記オイル溜まりに溜められたオイルの一部が前記第1凹部に浸入することによってオイル保持部を形成し、前記ロータリ圧縮機は前記シリンダと前記軸受部材とを締結する第1締結ボルトをさらに備え、前記第1締結ボルトの頭部は前記オイル保持部の内部に配置されていることを特徴とする。このようにすることにより、第1締結ボルトの頭部の周囲が、吐出冷媒雰囲気である場合やオイル溜りである場合よりも温度の低い雰囲気となるので、ボルト自体を経由した熱伝導によって密閉容器内の高温部の熱がシリンダ室内へと伝わることを防止でき、断熱の効果を向上させることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、第1締結ボルトは、前記軸受部材よりも熱伝導率の小さな金属で構成されていることを特徴とする。このようにすることにより、軸受部材と同じ熱伝導率のボルトを用いるよりもボルトを経由した熱伝導による熱の移動量を小さくすることができるので、断熱の効果が向上する。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、第1締結ボルトには、その頭部から軸部へ向けて貫通穴もしくはざぐり穴が設けられていることを特徴とする。このようにすることにより、ボルトの軸方向に垂直な断面積が減少するので、熱伝導量を抑制して断熱効果を高めることができる。
第4の発明は、特に、第2または第3の発明において、ロータリ圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構をさらに備え、前記圧縮機構と前記シリンダおよび前記軸受部材とを共締め状態で締結する第2締結ボルトを備え、前記第1締結ボルトは、前記第2締結ボルトよりも頭部の軸方向断面積もしくは軸方向長さが小さく形成されていることを特徴とする。このようにすることにより、ボルト頭部の軸方向に垂直な断面の面積を通常用いるボルトよりも小さくし熱伝導量を抑制できるので、断熱の効果を向上することができる。また、ボルト頭部の軸方向長さが小さくなることでオイル保持部の中心軸方向の距離が長くなるので、オイルによる断熱層の厚みが大きくなり、断熱の効果を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の縦断面図を示すものである。図1に示すように、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、密閉容器1、モータ2、圧縮機構102及びシャフト4を備えている。圧縮機構102は、密閉容器1の下部に配置されている。モータ2は、密閉容器1の内部において、圧縮機構102の上に配置されている。シャフト4によって、圧縮機構102とモータ2とが連結されている。密閉容器1の上部には、モータ2に電力を供給するための端子21が設けられている。密閉容器1の底部には、潤滑用のオイルを保持するためのオイル溜まり22が形成されている。
モータ2は、ステータ17及びロータ18で構成されている。ステータ17は、密閉容器1の内壁に固定されている。ロータ18は、シャフト4に固定されており、かつシャフト4とともに回転する。
密閉容器1の上部には、吐出管11が設けられている。吐出管11は、密閉容器1の上部を貫通しているとともに、密閉容器1の内部空間13に向かって開口している。吐出管11は、圧縮機構102で圧縮された冷媒を密閉容器1の外部に導く吐出流路としての役割を担う。ロータリ圧縮機100の動作時において、密閉容器1の内部空間13は、圧縮された冷媒で満たされる。
圧縮機構102は、冷媒を圧縮するようにモータ2によって動かされる。具体的に、圧縮機構102は、第1圧縮ブロック3、第2圧縮ブロック30、上軸受部材6、下軸受部材7、中板38、第1区画部材9(第1マフラー部材又は第1閉塞部材)及び第2区画部材10(第2マフラー部材又は第2閉塞部材)を有する。冷媒は、第1圧縮ブロック3又は第2圧縮ブロック30で圧縮される。第1圧縮ブロック3及び第2圧縮ブロック30は、オイル溜まり22に溜められたオイルに浸漬されている。本実施の形態1において、第1圧縮ブロック3は、第2圧縮ブロック30を構成する部品と共通の部品で構成されている。従って、第1圧縮ブロック3は、第2圧縮ブロック30の吸入容積に等しい吸入容積を有する。
図2は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機のIIA−IIA線に沿った横断面図を示すものである。図2に示すように、第1圧縮ブロック3は、第1シリンダ5、第1ピストン8、第1ベーン32、第1吸入口19、第1吐出口40及び第1ばね36で構成されている。
図3は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機のIIB−IIB線に沿った横断面図を示すものである。図3に示すように、第2圧縮ブロック30は、第2シリンダ15、第2ピストン28、第2ベーン33、第2吸入口20、第2吐出口41及び第2ばね37で構成されている。第1シリンダ5及び第2シリンダ15は、互いに上下方向に同心状に配置されている。
シャフト4は、第1偏心部4a及び第2偏心部4bを有する。第1偏心部4a及び第2偏心部4bは、それぞれ、半径方向の外向きに突出している。第1ピストン8及び第2ピストン28は、それぞれ、第1シリンダ5及び第2シリンダ15の内部に配置されている。第1シリンダ5の内部において、第1偏心部4aに第1ピストン8が取り付けられている。第2シリンダ15の内部において、第2偏心部4bに第2ピストン28が取り付けられている。第1シリンダ5及び第2シリンダ15には、それぞれ、第1ベーン溝34及び第2ベーン溝35が形成されている。シャフト4の回転方向において、第1ベーン溝34
の位置は、第2ベーン溝35の位置に一致している。第1偏心部4aは、第2偏心部4bの突出方向と180度反対の方向に突出している。つまり、第1ピストン8と第2ピストン28との間の位相差が180度である。この構成は、振動及び騒音を低減する効果を奏する。
上軸受部材6は、第1シリンダ5の内周面と第1ピストン8の外周面との間に第1シリンダ室25を形成するように第1シリンダ5に取り付けられている。下軸受部材7は、第2シリンダ15の内周面と第2ピストン28の外周面との間に第2シリンダ室26を形成するように第2シリンダ15に取り付けられている。詳細には、上軸受部材6は第1シリンダ5の上部に取り付けられ、下軸受部材7は第2シリンダ15の下部に取り付けられている。第1シリンダ5と第2シリンダ15との間には中板38が配置されている。
第1吸入口19及び第2吸入口20は、それぞれ、第1シリンダ5及び第2シリンダ15に形成されている。第1吸入口19及び第2吸入口20は、それぞれ、第1シリンダ室25及び第2シリンダ室26に向かって開口している。第1吸入口19及び第2吸入口20には、それぞれ、第1吸入管14及び第2吸入管16が接続されている。
第1吐出口40及び第2吐出口41は、それぞれ、上軸受部材6及び下軸受部材7に形成されている。第1吐出口40及び第2吐出口41は、それぞれ、第1シリンダ室25及び第2シリンダ室26に向かって開口している。第1吐出口40を開閉するように、第1吐出口40に第1吐出弁43が設けられている。第2吐出口41を開閉するように、第2吐出口41に第2吐出弁44が設けられている。
第1ベーン溝34には、第1ベーン32(ブレード)がスライドできるように配置されている。第1ベーン32は、第1シリンダ室25を第1ピストン8の周方向に沿って仕切っている。つまり、第1シリンダ室25が第1吸入室25aと第1吐出室25bとに仕切られている。第2ベーン溝35には、第2ベーン33(ブレード)がスライドできるように配置されている。第2ベーン33は、第2シリンダ室26を第2ピストン28の周方向に沿って仕切っている。つまり、第2シリンダ室26が第2吸入室26aと第2吐出室26bとに仕切られている。第1吸入口19及び第1吐出口40は、それぞれ、第1ベーン32の左右に位置している。第2吸入口20及び第2吐出口41は、それぞれ、第2ベーン33の左右に位置している。第1吸入口19を通じて、圧縮されるべき冷媒が第1シリンダ室25(第1吸入室25a)に供給される。第2吸入口20を通じて、圧縮されるベき冷媒が第2シリンダ室26(第2吸入室26a)に供給される。第1シリンダ室25で圧縮された冷媒は、第1吐出弁43を押し開き、第1吐出口40を通じて第1吐出室25bから吐出される。第2シリンダ室26で圧縮された冷媒は、第2吐出弁44を押し開き、第2吐出口41を通じて第2吐出室26bから吐出される。
第1ピストン8と第1ベーン32とが単一の部品、すなわち、スイングピストンで構成されていてもよい。第2ピストン28と第2ベーン33とが単一の部品、すなわち、スイングピストンで構成されていてもよい。第1ベーン32及び第2ベーン33は、それぞれ、第1ピストン8及び第2ピストン28に結合していてもよい。ロータリ圧縮機の詳細な型式は特に限定されず、ローリングピストン型、スイングピストン型などの型式を広く採用できる。
第1ベーン32の背後及び第2ベーン33の背後には、それぞれ、第1ばね36及び第2ばね37が配置されている。第1ばね36及び第2ばね37は、それぞれ、第1ベーン32及び第2ベーン33をシャフト4の中心に向かって押している。第1ベーン溝34の後部及び第2ベーン溝35の後部は、それぞれ、密閉容器1の内部空間13に連通している。従って、密閉容器1の内部空間13の圧力が第1ベーン32の背面及び第2ベーン3
3の背面に加えられる。また、第1ベーン溝34及び第2ベーン溝35には、オイル溜まり22に溜められたオイルが供給される。
図1に示すように、第1区画部材9は、第1吐出口40を通じて第1吐出室25bから吐出された冷媒が滞在できる冷媒吐出空間51を上軸受部材6から見て第1シリンダ室25の反対側に形成するように、上軸受部材6に取り付けられている。詳細には、第1区画部材9は、冷媒吐出空間51を上軸受部材6の上方に形成するように、上軸受部材6の上部に取り付けられている。第1区画部材9は、上軸受部材6とともに冷媒吐出空間51を形成している。第1吐出弁43は、第1区画部材9によって覆われている。第1区画部材9には、冷媒吐出空間51から密閉容器1の内部空間13に冷媒を導くための吐出口9aが形成されている。第2区画部材10は、第2吐出口41を通じて第2吐出室26bから吐出された冷媒が滞在できる冷媒吐出空間52を下軸受部材7から見て第2シリンダ室26の反対側に形成するように、下軸受部材7に取り付けられている。詳細には、第2区画部材10は、冷媒吐出空間52を下軸受部材7の下方に形成するように、下軸受部材7の下部に取り付けられている。第2区画部材10は、下軸受部材7とともに冷媒吐出空間52を形成している。第2吐出弁44は、第2区画部材10によって覆われている。冷媒吐出空間51及び52は、それぞれ、冷媒の流路としての役割を担う。シャフト4は、第1区画部材9の中央部及び第2区画部材10の中央部を貫通しているとともに、上軸受部材6及び下軸受部材7によって回転可能に支持されている。
冷媒吐出空間52は、下軸受部材7に第2凹部7sを設けることによって構成され、貫通流路46を介して冷媒吐出空間51に連通している。貫通流路46は、下軸受部材7、第2シリンダ15、中板38、第1シリンダ5及び上軸受部材6をシャフト4の回転軸と平行な方向に貫通している。第2圧縮ブロック30で圧縮された冷媒は、第1圧縮ブロック3で圧縮された冷媒と第1区画部材9の内部空間、すなわち、冷媒吐出空間51において合流する。そのため、冷媒吐出空間52の容積が不足気味であったとしても、第1区画部材9の内部で冷媒吐出空間51による消音効果を得ることができる。また、貫通流路46の断面積(流路面積)は、第2吐出口41の断面積(流路面積)よりも大きい。これにより、圧力損失の増大を防ぐことができる。
図1に示すように、圧縮機構102は、さらに、オイル保持部53を有する。オイル保持部53は、下軸受部材7に設けられた第1凹部7tを含む。オイル保持部53は、下軸受部材7から見て第2シリンダ室26の反対側に形成されている。詳細には、オイル保持部53は、下軸受部材7の下面に接している。オイル保持部53は、後述する連通路7pを通じて、オイル溜まり22に溜められたオイルの一部が第1凹部7tに浸入することによって形成されている。オイル保持部53は、このオイル保持部53におけるオイルの流れがオイル溜まり22におけるオイルの流れよりも抑制されるように構成されている。オイル保持部53におけるオイルの流れは、オイル溜まり22におけるオイルの流れよりも緩やかである。
ロータリ圧縮機100において、オイル溜まり22の油面は、第1シリンダ5の下面よりも上に位置している。信頼性を確保するために、オイル溜まり22の油面は、運転時において、第1シリンダ5の上面よりも上、モータ2の下端よりも下にあることが望ましい。第2シリンダ15、下軸受部材7及び第2区画部材10は、オイル溜まり22のオイルの中に浸漬されている。従って、オイル溜まり22のオイルはオイル保持部53(第1凹部7t)に浸入できる。
オイル保持部53は、下軸受部材7の下面に接している。オイル保持部53のオイルは、第2シリンダ室26に吸入された冷媒(吸入冷媒)が周囲から熱を受け取ることを抑制する。詳細には、以下の主要な理由により、オイル保持部53は吸入冷媒の受熱を抑制す
る。
オイルは液体であり、大きい粘度を有している。また、オイル保持部53を形成している第1凹部7tにオイル溜まり22からオイルが浸入することによって、第1凹部7tにおいてオイルを淀ませることができる。従って、オイル保持部53のオイルの流速は、オイル溜まり22のオイルの流速よりも遅い。一般に、物体の表面における熱伝達率は、流体の速度の平方根に比例するので、オイル保持部53のオイルの流速が遅いとき、下軸受部材7の下面における熱伝達率も小さい。その結果、熱は、オイル保持部53のオイルから下軸受部材7に穏やかに移動する。下軸受部材7がオイルから熱を受け取りにくいので、低温の吸入冷媒が下軸受部材7から熱を受け取ることも抑制される。このような理由により、オイル保持部53は、吸入冷媒の受熱を抑制する。なお、オイル保持部53と下軸受部材7の下面との間に別の部材が配置されていたとしても、そのような別の部材は下軸受部材7の一部とみなすことができる。
オイル溜まり22のオイルは密閉容器1内の圧縮後の高温の冷媒と油面において接触しており、吸入冷媒よりも高温となっている。オイル保持部53は、オイル溜まり22の熱が第2シリンダ室26へと下軸受部材7を経由して伝達することを抑制する効果も有している。
図4は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の連通路の位置、及び第1締結ボルトを示す拡大断面図を示すものである。図4に示すように、下軸受部材7と第2シリンダ15は第1締結ボルト80で締結され、また、第2区画部材10、下軸受部材7、第2シリンダ15、中板38および第1シリンダ5は、第2締結ボルト81によって締結されている。この第1締結ボルト80および第2締結ボルト81は、以下に示す組み立て工程により次のような構成を取っている。組み立て工程においては、まず、上軸受部材6と第1シリンダ5とで組み立てを行い、上アセンブリを構成する。次に、下軸受部材7と第2シリンダ15とで組み立てを行い、第1締結ボルト80で締結することにより下アセンブリを構成する。その後、上アセンブリにシャフト4を通し、上アセンブリ内に第1ピストン8と第1ベーン32を配置した上で中板38を取り付ける。最後に、第2ピストン28と第2ベーン33を配置して下アセンブリを取り付け、第2締結ボルト81で第2区画部材10、下軸受部材7、第2シリンダ15、中板38および第1シリンダ5を共締めして組み立て完了となる。このように、下アセンブリを上アセンブリとを別個に組み立てる工程と最後にそれらを合体させる工程との2つの工程が存在するので、第1締結ボルト80と第2締結ボルト81の2種類のボルトが前述のように配置されることとなる。
図4に示すように、第1締結ボルト80は頭部80aがオイル保持部53内に配置され、2箇所に配置されている。また、第2締結ボルト81は4箇所に配置されている。第2締結ボルト81は第1締結ボルト80よりも多くの部材を締結するため、第1締結ボルト80よりも本数が多くなっている。
本実施の形態1の第1締結ボルト80の頭部80aは前記オイル保持部53の内部に配置されている。これにより、第1締結ボルト80の頭部80aはオイル保持部53の滞留されたオイルに囲まれる。オイル保持部53に滞留されたオイルはオイル溜まり22と吸入冷媒の間の温度となっており、オイル溜まり22よりも低温である。よって、第1締結ボルト80の頭部80aがオイル溜まり22にある場合に比べて頭部80aの周囲温度が低いので、第1締結ボルト80を経由して熱が伝わるのを抑制することができる。
さらに、本実施の形態1では、第1締結ボルト80は下軸受部材7よりも熱伝導率の低い材料で構成されている。これにより、第1締結ボルト80と接する第2シリンダ15、下軸受部材7およびオイル保持部53内のオイルとの間で発生する熱交換が下軸受部材7
と同じ熱伝導率の材料を用いた場合に比べて抑制されるので、断熱効果がさらに向上する。
図6は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる第1締結ボルトと第2締結ボルトの投影図を示すものである。図6に示すように、第1締結ボルト80の頭部80aの高さH1は、第2締結ボルト81の頭部81aの高さH2よりも小さく形成されている。よって、第2締結ボルト81の頭部81aと同様の高さH2とした場合に比べて、図5に示す第1締結ボルト80の頭部80aと第2区画部材10との距離L1は大きくなるので、オイル保持部53の断熱層の伝熱経路の距離を長くとることができる。フーリエの法則より、伝熱量は伝熱経路の距離に反比例するので、L1を大きくとることで伝熱量を低減させることができる。
なお、第1締結ボルト80の軸部80b、第2締結ボルト81の軸部81bの表面にねじ切りを施しているが、図5では割愛している。
図7は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる第1締結ボルトと第2締結ボルトのB−B線およびD−D線に沿った横断面図を示すものである。図7から分かるように、第1締結ボルト80の頭部80aの断面積は第2締結ボルト81の頭部81aの断面積よりも小さく構成されている。こうすることで頭部80a経由の熱抵抗が増加するとともに、頭部80aが縮小された分、オイル保持部53においてオイルが占める範囲が増加するので、断熱効果がさらに向上する。
第1締結ボルト80の頭部80aを小さくすることは第1締結ボルト80の締め付け力の低下を招くが、第1締結ボルト80は組み立て手順上、第2シリンダ15と下軸受部材7とを一時的に固定するためのものであって、最終的には第2締結ボルト81によってその他の部材とともに締結されるため、第1締結ボルト80の締め付け力が低下して第2締結ボルト81よりも締め付け力が低下しても問題がない。
第1締結ボルト80には、さらに頭部80aから軸部80bへと貫通する穴80cが設けられている。
図8は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる第1締結ボルトと第2締結ボルトのC−C線およびE−E線に沿った横断面図を示すものである。図8から分かるように、第1締結ボルト80の熱伝導経路の断面積が削減されるため、熱抵抗が増加し、第1締結ボルト80と接する第2シリンダ15、下軸受部材7およびオイル保持部53内のオイルとの間で発生する熱交換が抑制され、断熱効果がさらに向上する。なお、穴80cは貫通穴でなく、ざぐり穴であっても熱伝導経路の断面積を削減することができるので、断熱効果を向上させることができる。
図9は、本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機に用いる下軸受部材の部分拡大図を示すものである。図9に示すように、第1締結ボルト80の頭部80aとオイル保持部53の壁面が接触しないように配置されている。このようにすることによってオイル保持部53の壁面から第1締結ボルト80への熱伝達を抑制し、オイル保持部53による断熱効果を高めることができるとともに、第1締結ボルト80の締め付け工具も入りやすくなる。
本実施の形態1のロータリ圧縮機100を用いた冷凍サイクルでは、R410a、R32、CO2などの冷媒を用いることができる。特に、R32やCOなどの吐出冷媒の温度が高くなる冷媒では、オイル溜まり22の温度も上昇し、オイル保持部53による断熱の効果も大きく現れるため、効果的である。
以上のように、本発明にかかるロータリ圧縮機は、給湯機、温水暖房装置、空気調和装置などの電気製品に利用できる冷凍サイクル装置の圧縮機にも適用できる。
1 密閉容器
2 モータ
3 第1圧縮ブロック
4 シャフト
4a 第1偏心部
4b 第2偏心部
5 第1シリンダ
6 上軸受部材
7 下軸受部材
7p 連通路
7t 第1凹部
7s 第2凹部
8 第1ピストン
9 第1区画部材
10 第2区画部材
11 吐出管
13 内部空間
14 第1吸入管
15 第2シリンダ
16 第2吸入管
17 ステータ
18 ロータ
19 第1吸入口
20 第2吸入口
21 端子
22 オイル溜まり
25 第1シリンダ室
25a 第1吸入室
25b 第1吐出室
26 第2シリンダ室
26a 第2吸入室
26b 第2吐出室
28 第2ピストン
30 第2圧縮ブロック
32 第1ベーン
33 第2ベーン
34 第1ベーン溝
35 第2ベーン溝
36 第1ばね
37 第2ばね
80 第1締結ボルト
80a 頭部
80b 軸部
80c 穴
81 第2締結ボルト
81a 頭部
81b 軸部
H1 頭部80aの高さ
H2 頭部81aの高さ
L1 第1締結ボルト80の頭部80aと第2区画部材10との距離

Claims (4)

  1. オイル溜まりを有する密閉容器と、前記密閉容器の内部に配置されたシリンダと、前記シリンダの内部に配置されたピストンと、前記シリンダと前記ピストンとの間にシリンダ室を形成するように、前記シリンダに取り付けられた軸受部材と、前記シリンダ室を吸入室と吐出室とに仕切るベーンと、圧縮されるべき冷媒を前記吸入室に導く吸入口と、前記軸受部材に形成され、圧縮された冷媒を前記吐出室から吐出させる吐出口と、前記軸受部材に取り付けられ、前記軸受部材とともに、前記吐出口を通じて前記吐出室から吐出された冷媒が滞在できる冷媒吐出空間を形成している区画部材と、前記軸受部材に形成された第1凹部と、を備えるロータリ圧縮機であって、前記オイル溜まりに溜められたオイルの一部が前記第1凹部に浸入することによってオイル保持部を形成し、前記ロータリ圧縮機は前記シリンダと前記軸受部材とを締結する第1締結ボルトをさらに備え、前記第1締結ボルトの頭部は前記オイル保持部の内部に配置されていることを特徴とする、ロータリ圧縮機。
  2. 前記第1締結ボルトは、前記軸受部材よりも熱伝導率の小さな金属で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記第1締結ボルトには、その頭部から軸部へ向けて貫通穴もしくはざぐり穴が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
  4. 前記ロータリ圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構をさらに備え、前記圧縮機構と前記シリンダおよび前記軸受部材とを共締め状態で締結する第2締結ボルトを備え、前記第1締結ボルトは、前記第2締結ボルトよりも頭部の軸方向断面積もしくは軸方向長さが小さく形成されていることを特徴とする、請求項2または3に記載のロータリ圧縮機。
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