JP2014152075A - 接合レンズの心出し方法、及び接合レンズの製作装置 - Google Patents

接合レンズの心出し方法、及び接合レンズの製作装置 Download PDF

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洋 黒澤
Hiroshi Nakabashi
浩 中橋
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Abstract

【課題】接合レンズの形状の組み合わせ、弾性係数、曲率半径と直径の比率、重量等の機械的特性の相違、屈折率等の光学特性の相違に柔軟に対処でき、高精度の透過偏角の仕様の接合レンズを迅速に製造できる接合レンズの心出し方法を提供する。
【解決手段】本発明の接合レンズの心出し方法は、下側のレンズL1と上側のレンズL2との間の貼り合わせ面Lsに未硬化の紫外線硬化型樹脂を介在させて下側のレンズL1をレンズホルダ3により保持すると共に、上側のレンズL2の空間的姿勢を保持する押圧ホルダ7cを有する押圧機構7により上側のレンズL2を押圧保持した状態で、偏心検査機4により透過偏角を測定し、透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合には上側のレンズL2の姿勢を基準にしてレンズホルダ3を傾斜機構13、14により接合レンズLの透過偏角が小さくなる方向に傾斜させた後、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより下側のレンズL1と上側のレンズL2とを接合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合レンズの心出し方法及び接合レンズの製作装置の改良に関する。
従来から、接合レンズの製作方法として、下部のレンズホルダと上部のレンズホルダとの間に接着剤を介在させ、両レンズを保持かつ挟持しつつ回転させることにより両レンズの心出しを機械的に行って接合レンズの心出しを行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数のレンズを軸心方向から支持すると共にこれと直交する方向からレンズを機械的にチャッキングしつつ接着剤により接合して、接合レンズの心出しを行う技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、二枚のレンズの偏心を偏心検査機を用いて測定して偏心がなくなる方向にアームを駆動してレンズの傾き姿勢を変更することによりレンズの心出しを行う技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
更に、接着剤を塗布して上下に重ね合わせた接合レンズをレンズホルダーに搭載し、下側レンズを外径方向から光軸が出るように保持し、上側レンズを上方から4つの押圧ピンで把持し、次いで、偏心量(接合レンズを回転させたときの偏角の最大値である透過偏角を含む)を偏心検査機によって測定し、偏心量に応じて押圧ピンを上下に微動させることにより、上側レンズの姿勢を制御して上下のレンズの光軸合わせを行った後、紫外線を照射して接合レンズを接合する技術も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特公昭62−35983号公報 特公平6−49600号公報 特開平6ー94955号公報 特許第4009736号
ところで、特許文献1、特許文献2に開示の技術は、偏心検査機を用いずに機械的に接合レンズの心出しを行う構成であるので、高精度の心出しを行うことはできないという不都合がある。
また、接合レンズの精度が、曲率半径と直径の比率に依存する傾向があるという問題もある。
特許文献3に開示の技術は、レンズの浮き上がりを防止しつつ偏心を測定して接合を行うことができるので、正確な光軸調整を行うことができるが、レンズの心出し調整が難しいという不都合がある。
特許文献4に開示の技術も、レンズを抑えつつ偏心を測定して測定を行うことができるので、正確な光軸調整を行うことができるが、薄肉のレンズの場合、点接触に近い加圧を行うと変形し、このまま紫外線を照射して接合レンズを接合すると、接合面に歪が生じるという不都合がある。
このように、特許文献1ないし特許文献4に開示の技術は、接合レンズの形状、弾性係数、曲率半径と直径の比率、屈折率等の光学特性に依存するという不都合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、接合レンズの形状、及びレンズの曲率半径と直径の比率、弾性係数、屈折率等の光学特性に柔軟に対処でき、高精度の透過偏角の仕様の接合レンズを迅速に製造できる接合レンズの心出し方法及び接合レンズの製作装置を提供することにある。
本発明に係る接合レンズの心出し方法は、下側のレンズと上側のレンズとの間の貼り合わせ面に未硬化の紫外線硬化型樹脂を介在させて下側のレンズをレンズホルダにより保持すると共に、上側のレンズの空間的姿勢を保持する押圧ホルダを有する押圧機構により前記上側のレンズを押圧保持した状態で、偏心検査機により透過偏角を測定し、該透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合には前記上側のレンズの姿勢を基準にして前記レンズホルダを傾斜機構により前記接合レンズの透過偏角が小さくなる方向に傾斜させた後、紫外線を照射して前記紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより前記下側のレンズと前記上側のレンズとを接合することを特徴とする。
本発明によれば、上側のレンズを基準にして下側のレンズを傾斜させることにより下側のレンズに上側のレンズに対する相対的な滑りを与えて接合レンズの心出しを行うことができるので、レンズに歪を与えることなく、レンズの曲率半径、弾性係数、曲率半径と直径の比率、屈折率等の光学特性に柔軟に対処でき、高精度の透過偏角の仕様の接合レンズを迅速に製造できる。
また、接合レンズを回転させずに透過偏角を測定して心出しを行うことができるので、迅速に下側のレンズと上側のレンズとを精度よく接合できるという効果を奏する。
図1は本発明の実施例に係る接合レンズの製作装置の全体構成を示す説明図である。 図2は図1に示す載置基板とレール状板部材とを示す斜視図である。 図3は図2に示す偏心検査機の光学系の一例を示す説明図である。 図4は図2に示す光電検出スイッチと十字光束との関係を拡大して示す説明図である。 図5は図1に示す傾斜機構の概要を示す斜視図である。 図6はゴム製カップ型ホルダの作用を説明するための説明図であって、レンズホルダを傾斜させる前の状態を示す説明図である。 図7はレンズホルダを傾斜させた状態を示す説明図である。 図8は図7に示すレンズホルダの傾斜状態のときに検出される十字光束の交差輝度点の一例を示す説明図である。 図9は樹脂製カップ型ホルダの作用を説明するための説明図であって、樹脂製カップ型ホルダと上側のレンズとが非接触の状態を示す説明図である。 図10は樹脂製カップ型ホルダの作用を説明するための説明図であって、樹脂製カップ型ホルダを上側のレンズに接触させることにより上側のレンズが下側のレンズに対して滑りを起こした状態を示す説明図である。 本発明に係る接合レンズの製作装置が適用可能なレンズの説明図である。
(本発明に係る接合レンズの心出し方法に使用する接合レンズの製作装置の全体構成)
図1は本発明に係る接合レンズの製作装置の概要を示す全体構成図である。
図1において、1は基台、2はレンズホルダ3を有する載置台、4は偏心検査機、UVは紫外線照射装置、5は制御装置、6は後述する押圧機構の位置を調整する調整装置である。
(調整装置6の構成)
調整装置6は、三枚の基盤6a、6b、6cから構成されている。基盤6aには基盤6bをX方向に移送するマイクロメータ6dが設けられている。基盤6bには基盤6cをY方向に移送するマイクロメータ(図示を略す)が設けられている。
基盤6cには角形状支柱6eが設けられ、この角形状支柱6eにはラック(図示を略す)が設けられている。このラック(図示を略す)にはピニオンを内蔵するブラケット部材6fが設けられている。
このブラケット部材6fは、調整ダイヤル6gによってZ方向(上下方向)に可動される。
そのブラケット部材6fには、押圧機構7の一部を構成する取付けブラケット部材7aが取り付けられている。その取付けブラケット部材7aには、押圧ホルダ7cを一体に有する押圧板7bが着脱可能に取り付けられる。押圧ホルダ7c、押圧板7bの詳細構成については後述する。
(載置台2の構成)
載置台2は、図2に示すように載置基盤2aと、レール状板部材2bと載置円筒2z(図1参照)とからなる。
その載置円筒2zには交換可能に載置基盤2aが取り付けられる。その載置基盤2aとレール状板部材2bとにはその中央に開口2cが形成されている。その載置基盤2aには駆動モータ2dが設けられている。また、気泡管BTUが設けられている。
その駆動モータ2dは減速ギヤボックス2eに連結されている。その減速ギヤボックス2eにはモータ固定板2fが設けられている。駆動モータ2dと減速ギヤボックス2eとはそのモータ固定板2fとネジ2gとにより載置基盤2aに固定される。
そのレール状板部材2bは一対のレール部2b’、2b’と載置面2b”とを有する。その載置面2b”には駆動ブロック部材2hと従動ブロック部材2iとが設けられている。減速ギヤボックス2eには出力軸2jが設けられ、この出力軸2jには駆動プーリ2kが固定されている。
駆動ブロック部材2hには従動プーリ2mと摩擦車2nとが設けられている。その摩擦車2nの外周にはOリング2n’が設けられている。その駆動プーリ2kと従動プーリ2mとの間にタイミングベルト2Oが架け渡されている。このタイミングベルト2Oはネジ2O’と長穴2O”との関係によりその張力を調節可能である。
その駆動ブロック部材2hには2個一対のレンズホルダ3としてのカムフォロワー2p、2pが回転可能に設けられている。従動ブロック部材2iにも2個一対のレンズホルダ3としてのカムフォロワー2p、2pが回転可能に設けられている。
これらのカムフォロワー2pにはカラー部材2qが挿通され、接合レンズLとしての凹レンズ(下側のレンズL1)が回転可能に支持される。
その従動ブロック部材2iはレール部2b’、2b’に沿って移動調節可能とされ、これにより、所定範囲の直径のレンズL1が支持可能である。
この実施例では、レンズホルダ3にレンズL1の直径が20mmから60mmの範囲のものを載置可能であるが、この載置基板2aをレンズL1の径に応じて適宜準備して載置円筒2zに交換して取り付けることにより、レンズL1の直径が8mmから20mmの範囲のもの、60mmから100mmのものを載置可能である。この載置基板2aは後述する傾斜機構により水平出しが行われる。
(偏心検査機4の光学系の構成の概要)
載置円筒2zの内部には、図3に示すように、照明光源7a”、十字チャート板(コリメータスケール)7b”、反射プリズム7c”、コリメータレンズ7d”が設けられている。そのコリメータレンズ7d”は照明光束を平行光束に変換して開口2cに導く。
偏心検査機4の上部には、対物レンズ8a、接眼スケール8b、接眼レンズ8c、CCDカメラ8dが設けられている。
そのCCDカメラ8dは図1に示す制御装置5の一部を構成するモニタ装置9に接続されている。そのモニタ装置9の画面9aには、図4に拡大して示すように、接眼スケール8bによる基準十字基線10と照明光束による十字光束11とが映し出される。
その図4において、符号10xはX軸方向基準線であり、符号10yはY軸方向基準線、符号Oxyは基準交点である。また、その図4において、符号11xはX軸方向十字光束、符号11yはY軸方向十字光束、符号Oxy’は交差輝度点である。その画面9aにはX軸方向十字光束11xを検出することにより交差輝度点Oxy’のY方向位置を検出する一対のY方向光電検出センサ(光電検出スイッチ)12y、12y’、Y軸方向十字光束11yを検出することにより交差輝度点Oxy’のX方向位置を検出する一対のX方向光電検出センサ(光電検出スイッチ)12x、12x’が設けられている。
そのY方向光電検出センサ12y、12y’はX軸方向基準線10xを境にして互いに対称位置に設けられ、X軸方向光電検出センサ12x、12x’はY軸方向基準線10yを境にして互いに対称位置に設けられている。
そのY軸方向光電検出センサ12y、12y’によってX軸方向十字光束11xを検出する領域がY軸方向感応帯12y”、12y”であり、そのX軸方向光電検出センサ12x、12x’によってY軸方向十字光束11y、11yを検出する領域がX軸方向感応帯12x”、12x”であり、これらの感応帯以外の領域が不感応帯である。これらの不感応帯のうち、4個の感応帯で囲まれた正方形の不感応帯12x”y”が透過偏角εの予め定めた交差範囲に対応している。
なお、その図3には、押圧機構7の構成、調整装置の構成の図示は省略されている。
Y軸方向光電検出センサ12y、12y’、X軸方向光電検出センサ12x、12x’は後述する傾斜機構を制御するのに用いられる。傾斜機構は図1に示す基台1に設けられている。その基台1は図5に示すように傾斜機構としての2個のアクチュエータ13、14、ピボット式の台座15とから構成されている。
(傾斜機構の構成)
そのアクチュエータ13は台座13aと駆動本体部13bと送りネジ部13cとを有する。そのアクチュエータ14は台座(図示を略す)と駆動本体部14bと送りネジ14cとから構成されている。そのアクチュエータ13はY軸回りに基台1を傾動させる機能を有し、アクチュエータ14はX軸回りに基台1を傾動させる機能を有する。
X軸方向光電検出センサ12xはY軸方向十字光束11yを検出すると時計方向(Y軸方向基準線10yに近づく方向)に回動させる制御信号を駆動本体部13bに向かって出力し、X軸方向光電検出センサ12x’はY軸方向十字光束11yを検出すると反時計方向(Y軸方向基準線10yに近づく方向)に回動させる制御信号を駆動本体部13bに向かって出力する。
Y軸方向光電検出センサ12yはX軸方向十字光束11xを検出すると時計方向(X軸方向基準線10xに近づく方向)に回動させる制御信号を駆動本体部14bに向かって出力し、Y軸方向光電検出センサ12y’はX軸方向十字光束11xを検出すると反時計方向(X軸方向基準線10xに近づく方向)に回動させる制御信号を駆動本体部14bに向かって出力する。
(押圧ホルダ7c、押圧板7bの構成及びその作用)
押圧板7bは、図1に示すように剛性板から構成されている。押圧ホルダ7cは押圧板7bの先端部に固定されている。その押圧ホルダ7cにはゴム製カップ型ホルダか樹脂製カップ型ホルダを用いる。なお、カップ型ホルダには十字光束11を透過させる中空部(透過部)7c‘が形成されている。
ゴム製カップ型ホルダ(押圧ホルダ7c)は、図6、図7に示す下側のレンズL1と上側のレンズL2とからなる接合レンズLの上側のレンズL2の空間的姿勢を保持する役割を有する。
そのゴム製カップ型ホルダには、硬質のシリコンゴムを用いても良いが、摩擦係数の大きな硬質のクロロプレンゴムを用いるのが上側のレンズL2の空間的姿勢を保持するうえで望ましい。また、必要に応じて、エチレンゴム又は硬質シリコンゴムを用いても良い。
接合レンズLの貼り合わせ面Lsには未硬化の紫外線硬化型樹脂が塗布されている。押圧ホルダ7cにより上側のレンズL2を押圧すると、図6に示すように上側のレンズL2の空間的姿勢が保持され、この状態のときで透過偏角εが予め定めた公差範囲外の場合には、偏心検査機4と光電検出センサ12x、12x’、12y、12y’により交差輝度点Oxy’の位置(透過偏角ε)が検出される。
光電検出センサ12x、12x’、12y、12y’からの制御信号によって、アクチュエータ13、14が駆動され、これにより、交差輝度点Oxy’が基準交点Oxyに近づく方向に基台1が傾動される。
すなわち、図7に示すように、下側のレンズL1がレンズホルダ3と一体に傾斜され、下側のレンズL1と上側のレンズL2との光軸合わせが行われ、透過偏角εの修正が行われる。
図8は透過偏角ε修正後の交差輝度点Oxy’位置を示している。制御装置5は、交差輝度点Oxy’が不感応帯12x”y”に位置するときに接合レンズLの心出しが終了したと判断して自動的に図1に示す紫外線照射装置UVを駆動して紫外線を接合レンズLの貼り合わせ面Lsに照射すると共に、駆動モータ2dを駆動して接合レンズLを回転させ、紫外線硬化型樹脂を硬化させる。
これにより、下側のレンズL1と上側のレンズL2とが接合される。なお、制御装置5をマニュアル操作することにより紫外線を照射すると共に接合レンズLを回転させる構成としても良い。
押圧ホルダ7cとして樹脂製カップ型ホルダを用いる場合には、摩擦係数の小さい自己潤滑性を有するカップ型ホルダを用いるのが望ましく、なかでも、高弾性のポリエチレン樹脂を用いるのが望ましい。必要に応じて、ポリプロピレン樹脂又はポリアセタール樹脂を用いることもできる。
取付けブラケット部材7aにはその樹脂製カップ型ホルダとゴム製カップ型ホルダとが交換可能に取り付けられる。
この樹脂製カップ型ホルダ(押圧ホルダ7c)を用いた場合には、上側のレンズL2と樹脂製カップ型ホルダとの間の摩擦が小さいこと、紫外線硬化型樹脂の粘性が小さいこと、樹脂製カップ型ホルダが弾性を有することにより、図9に示すように、樹脂製カップ型ホルダが上側のレンズL2に非接触の状態から図10に示すように樹脂製カップ型ホルダを上側のレンズL2に接触させると、上側のレンズL2が樹脂製カップ型ホルダと下側のレンズL1とに対して矢印で示すように滑りを起こして、下側のレンズL1と上側のレンズL2との心出しが行われる。
この樹脂製カップ型ホルダを用いた場合には、光電検出センサを用いることなく、機械的に心出しを行うことができる。また、下側のレンズL1に対して上側のレンズL2を滑らせて心出しを行う構成であるので、接合レンズLに歪が生じるのを防止できる。
ついで、偏心検査機4により透過偏角εを測定する。その結果、透過偏角εが予め定めた公差範囲外と判断された場合には、再度、偏心検査機4と光電検出センサ12x、12x’、12y、12y’とにより交差輝度点Oxy’の位置(透過偏角ε)を検出し、透過偏角εが予め定めた公差範囲内となるように傾斜機構を傾斜させる。
透過偏角εが予め定めた公差範囲内の場合には、自動的に紫外線照射装置UVを駆動すると共に、接合レンズLを回転させて、紫外線硬化型樹脂を硬化させても良いし、マニュアル操作により紫外線照射装置UVを駆動すると共に、接合レンズLを回転させて紫外線硬化型樹脂を硬化させても良い。
この実施例によれば、図11(a)〜図11(f)に示した接合レンズLの組み合わせのほか,上側レンズL2の上面が凹面の場合でも心出しが行なえる.
特に、上側のレンズL2の上面側が凸面の曲率半径が小さなレンズの心出しでは、樹脂製カップ型ホルダ(押圧ホルダ7c)を用いただけで機械的に心出しが完了し易い。
更にまた、上側のレンズL2の重量が大きいレンズの場合,どのような押圧ホルダ7cも必要とすることなく自重でその姿勢を保ち,アクチュエータ(傾斜機構)13、14により下側のレンズL1の姿勢を調整することのみで心出しを行なうこともできる。
以上説明したように、この実施例によれば、下側のレンズL1と上側のレンズL2との間の貼り合わせ面Lsに未硬化の紫外線硬化型樹脂を介在させて泡抜きを行った下側のレンズL1をレンズホルダ3により保持する。そして、上側のレンズL2の空間的姿勢を保持する押圧ホルダ7cを有する押圧機構7により上側のレンズL2を押圧保持した状態で、偏心検査機4により透過偏角εを測定し、透過偏角εが予め定めた公差範囲外の場合には上側のレンズL2の姿勢を基準にしてレンズホルダ3をアクチュエータ(傾斜機構)13、14により接合レンズLの透過偏角が小さくなる方向に傾斜させた後、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより下側のレンズL1と上側のレンズL2とを接合することができる。また、下側のレンズL1を基準にして上側のレンズL2を滑らせて心出しを行うこともできる。
接合レンズLの心出し作業の事前準備は以下に説明するようにして行う。
偏心検査機4とレンズホルダ3と押圧ホルダ7cとのアライメント調整は、以下のようにして行う。まず、レンズホルダ3に接合レンズL(接合済みレンズ)を載置して、接合レンズLを回転させて、接合レンズLの回転中心と偏心検査機4の光軸との位置合わせを行う。
ついで、押圧ホルダ7cのアライメント調整を行う。この押圧ホルダ7cのアライメント調整には未接合の下側のレンズL1と上側のレンズL2との間の貼り合わせ面Lsにグリセリンを滴下し、下側のレンズL1と上側のレンズL2との滑りを良くする。
ついで、調整装置6により押圧ホルダ7cの左右上下方向の位置を調整し、押圧ホルダ7cにより上側のレンズL2を押圧する。これにより、レンズL1の光軸とレンズL2の光軸とが合致する方向にレンズL1とレンズL2とが相対的に滑りを起こす。偏心検査機4を用いて押圧ホルダ7cによる押圧後の透過偏角εを測定し、透過偏角εが不感応帯12x”y”に入るように微調整する。その後、接合レンズLの心出し作業を行う。
なお、偏心検査機4には、光電オートコリメータ、レーザオートコリメータ、光学式オートコリメータ等の市販のオートコリメータを用いることができる。
また、この実施例では、コスト低減の観点から傾斜機構の一部を構成する基台1を1枚の基板から構成したが、基台1を上下に重ねた2枚の基板から構成し、一方の基板に他方の基盤をX軸回りに傾動させるアクチュエータとピボット台座を設け、他方の基板にレンズホルダをY軸回りに傾動させるアクチュエータとピボット台座とを設ける構成としても良い。
L1、L2…レンズ
Ls…貼り合わせ面
3…レンズホルダ
7c…押圧ホルダ
4…偏心検査機
13、14…アクチュエータ(傾斜機構)

Claims (9)

  1. 下側のレンズと上側のレンズとの間の貼り合わせ面に未硬化の紫外線硬化型樹脂を介在させて下側のレンズをレンズホルダにより保持すると共に、上側のレンズの空間的姿勢を保持する押圧ホルダを有する押圧機構により前記上側のレンズを押圧保持した状態で、偏心検査機により透過偏角を測定し、該透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合には前記上側のレンズの姿勢を基準にして前記レンズホルダを傾斜機構により前記接合レンズの透過偏角が小さくなる方向に傾斜させた後、紫外線を照射して前記紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより前記下側のレンズと前記上側のレンズとを接合する接合レンズの心出し方法。
  2. 前記押圧ホルダがゴム製カップ型ホルダであることを特徴とする請求項1に記載の接合レンズの心出し方法。
  3. 前記押圧機構に取り付けられる押圧ホルダがゴム製カップ型ホルダと自己潤滑性を有する樹脂製カップ型ホルダとの間で交換可能であることを特徴とする請求項1に記載の接合レンズの心出し方法。
  4. 前記ゴム製カップ型ホルダがクロロプレンゴム又はエチレンゴム又は硬質シリコンゴムからなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の接合レンズの心出し方法。
  5. 前記樹脂製カップ型ホルダがポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂又はポリアセタール樹脂からなることを特徴とする請求項3に記載の接合レンズの心出し方法。
  6. 下側のレンズと上側のレンズとの間の貼り合わせ面に未硬化の紫外線硬化型樹脂を介在させて下側のレンズを保持するレンズホルダと、
    前記上側のレンズの空間的姿勢を保持する押圧ホルダを有する押圧機構と、
    前記レンズホルダを互いに直交する方向に傾斜させることが可能な傾斜機構と、
    前記接合レンズの透過偏角を測定する偏心検査機と、
    該偏心検査機により測定された前記透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合には前記上側のレンズの姿勢を基準にして前記レンズホルダを傾斜機構により前記接合レンズの透過偏角が小さくなる方向に傾斜させた後、紫外線を照射して前記紫外線硬化型樹脂を硬化させる制御装置とを備えていることを特徴とする接合レンズの製作装置。
  7. 前記押圧機構に取り付けられる押圧ホルダがゴム製カップ型ホルダと自己潤滑性を有する樹脂製カップ型ホルダとの間で交換可能であることを特徴とする請求項6に記載の接合レンズの製作装置。
  8. 下側のレンズと上側のレンズとの間の貼り合わせ面に未硬化の紫外線硬化型樹脂を介在させて下側のレンズを保持するレンズホルダと、前記上側のレンズを押圧するゴム製カップ型ホルダと自己潤滑性を有する樹脂製カップ型ホルダとが交換可能に取り付け可能な押圧機構と、前記レンズホルダを互いに直交する方向に傾斜させることが可能な傾斜機構と、前記接合レンズの透過偏角を測定する偏心検査機と、前記貼り合わせ面に紫外線を照射する紫外線照射装置とを備え、
    前記透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合であってかつ前記ゴム製カップ型ホルダが前記押圧機構に取り付けられているときには前記上側のレンズの姿勢を基準にして前記レンズホルダを前記傾斜機構により前記接合レンズの透過偏角が小さくなる方向に傾斜させた後、前記紫外線を前記紫外線硬化型樹脂に照射して該紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより前記接合レンズを接合し、前記透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合であってかつ前記樹脂製カップ型ホルダが前記押圧機構に取り付けられているときには前記下側のレンズの姿勢を基準にして前記樹脂製カップ型ホルダの押圧力により前記上側のレンズを前記下側のレンズに対して滑らせて透過偏角が小さくなる方向に修正した後、前記紫外線を前記紫外線硬化型樹脂に照射して該紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、前記接合レンズを接合することを特徴とする接合レンズの製作装置。
  9. 前記下側のレンズの姿勢を基準にして前記樹脂製カップ型ホルダの押圧力により前記上側のレンズを前記下側のレンズに対して滑らせて透過偏角を前記偏心検査機により測定し該透過偏角が予め定めた公差範囲外の場合には、前記傾斜機構により前記透過偏角が小さくなる方向に修正した後前記紫外線を前記紫外線硬化型樹脂に照射して該紫外線硬化型樹脂を硬化させることを特徴とする請求項8に記載の接合レンズの製作装置。
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