JP2014151869A - 動揺低減機能付き浮体 - Google Patents

動揺低減機能付き浮体 Download PDF

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Abstract

【課題】海洋等に浮かべて利用される浮体の渦励起動揺(VIM)を効率的に抑制する動揺低減機能付き浮体及び発電システムを備えた動揺低減機能付き浮体を提供する。
【解決手段】浮体本体10と、浮体本体10から周囲に構造的に張り出した張出構造12と、張出構造12に軸20を介して取り付けられ、浮体本体10に対する相対的な流体の流れにより回転可能な回転手段14を備えた浮体100とする。軸20は、発電機16に機械的に接続され、回転手段14の回転力を発電機16に伝達する。
【選択図】図1

Description

本発明は、動揺低減機能付き浮体及び発電システムを備えた動揺低減機能付き浮体に関する。
近年、海洋資源開発施設、レジャー施設、ホテル等として浮体が利用されるようになっている。浮体にはモノコラムハル型や浮体スパー型がある。モノコラムハル型浮体は、船型に比べて低動揺で貯蔵能力があり、建造コストが低いため、海底資源の掘削、生産の両面から注目されている。また、近年注目されている洋上浮体型発電施設等の海洋構造物では、スパー型浮体が採用される場合がある。このような浮体では、海洋における強潮流等によって生ずる大振幅・長周期の渦励起揺動(VIM:Vortex Induced Motion)や係留索との干渉から特有の長周期動揺(ロール、ピッチ成分)が発生し易い。
また、特許文献1には、浮体を海面上に設置し、浮体の下部の縮流部に設けた発電機によって波力エネルギーを電力に変換する波力発電用の浮体が開示されている。しかし、この波力発電用の浮体は、海洋の波動に同期して往復水流を発生させるものであり、積極的に動揺低減を図っているものではない。
特許文献2には、円板状のロワーハルと円筒状のコラムとを組み合わせた浮遊式海洋構造物において、ロワーハルの外周部にフィンを設けることにより動揺を軽減する技術が開示されている。ここで、ロワーハルにスラスタを設け、スラスタを回転させ、回転数及び回転方向を制御することにより動揺を軽減できることも記されている。
特許文献3には、浮体構造物に動揺低減用タンクを設け、その動揺低減用タンクの流出入口に配置されたプロペラの回転を電動機で制御することにより、動揺低減用タンク内の水位を調整することにより浮体構造物の動揺を低減する技術が開示されている。
特許文献4には、浮体構造物の下端外周に張り出し構造部を設け、張り出し構造部の回りにさらに囲い壁を設けて、その空間の内部に滞留している水が上部の面積を下部の20%以下に設定した隙間を通って移動することや隣の区画へ移動することを妨げることにより動揺を低減する技術が開示されている。
特開平09−144642号公報 特開平06−56074号公報 特開平09−142380号公報 特開2008−74297号公報
海洋等で利用される浮体において、浮体の動揺を低減すると共に、自然エネルギーを有効に活用することができる浮体を実現することが望まれている。また、海洋構造物において必要とされる電力の確保及び送電による近傍の施設への電力供給を可能とすることが望まれている。
本発明は、動揺低減機能付き浮体及び発電システムを備えた動揺低減機能付き浮体を提供することを目的とする。
本発明の動揺低減機能付き浮体は、浮体本体と、前記浮体本体から周囲に構造的に張り出した張出構造と、前記張出構造に軸を介して取り付けられ、前記浮体本体に対する相対的な流体の流れにより回転可能な回転手段を備える。また、例えば、前記浮体本体に対する水平方向の流れにより前記回転手段が回転可能であることが好ましい。
ここで、前記軸の回転の動力を受けて発電する発電機を備えることが好適である。
また、前記回転手段は、前記軸に取り付けられた平板状の回転翼を備えることが好適である。また、前記回転翼は、翼形状や対称翼形状としてもよい。
また、前記回転手段は、前記軸の1つに前記回転翼を複数備えることが好適である。このとき、複数の前記回転翼は、前記軸に対して軸方向に見て角度を変えて取り付けられていることがより好ましい。例えば、前記軸に対して互いに等角度の間隔で前記回転翼を設けることが好適である。
また、複数の前記回転翼は、前記軸方向に沿って大きさが異なることが好適である。例えば、鉛直方向に沿って上部から下部へ向かって回転翼の大きさが小さくなるようにすることが好ましい。
また、前記回転翼は、前記軸方向の端部に端板を有することが好適である。
また、前記回転手段を複数有することが好適である。このとき、前記軸は略鉛直方向に複数に分割して設けられ、分割された前記軸のそれぞれに前記回転手段を設けることが好適である。
また、前記浮体本体の鉛直方向下部に周囲に張り出した浮体本体張出部を備え、前記浮体本体張出部は、前記張出構造を兼ねていることが好適である。このとき、前記浮体本体張出部は、前記浮体本体の周囲に間隔を開けて複数個設けられていることがより好適である。
また、前記発電機の負荷を調整する負荷調整手段を備えることが好適である。前記発電機は、インバータ手段又はコンバータ手段と蓄電手段とを接続して備えることが好適である。
また、前記発電機を電動機として使用して前記回転手段を駆動し、前記流れにより前記浮体本体に誘起される渦による渦励起動揺を低減することが好適である。
本発明の動揺低減機能付き浮体は、浮体本体と、前記浮体本体から周囲に構造的に張り出した張出構造と、前記張出構造に軸を介して取り付けられ、前記浮体本体に対する相対的な流体の流れにより回転可能な回転手段を備えることによって、前記浮体本体に生ずるVIMを抑制することができる。すなわち、前記回転手段の回転によって、前記浮体本体の周囲の流体の流れのエネルギーを吸収することにより、前記浮体本体に生ずるVIMを効果的に低減することができる。また、前記張出構造を設けることによって、前記浮体本体の周囲に発生する渦が剥離し易くなり、前記浮体本体に生ずるVIMを効果的に低減することができる。また、例えば、前記回転手段が前記浮体本体に対する水平方向の流れにより回転可能であると、VIMや係留索の干渉の原因である水平方向の流れである潮流や海流の影響を低減できる。
ここで、前記軸の回転の動力を受けて発電する発電機を備えることによって、前記発電機を前記回転手段の回転負荷として利用して前記浮体本体の周囲の流体の流れのエネルギーを吸収でき、VIMの抑制効果が顕著となる。さらに、前記浮体本体の周囲の流体の流れのエネルギーを前記発電機により電力に変換でき、エネルギーを効率的に利用することが可能となる。
また、前記回転手段を前記軸に取り付けられた平板状の回転翼とすることによって、簡易な構造の翼によって、前記浮体本体の周囲の流体の流れを前記回転手段の回転により吸収することができる。また、流体の流れの特性に応じて前記回転翼を翼形状や対称翼形状とすることによって、前記回転手段の回転によるエネルギーの吸収をより効率的にすることができる。
また、前記回転手段として前記軸の1つに前記回転翼を複数備えることによって、前記浮体本体の周辺の流体の流れの状況に応じてより効果的にエネルギーを吸収できる構成とすることができる。このとき、複数の前記回転翼を前記軸に対して軸方向に見て角度を変えて取り付けることによって、前記回転手段が1回転する間の回転角度に依存した回転速度のむらを低減することができ、VIMの抑制効果を高めることができる。特に、前記軸に対して互いに等角度の間隔で前記回転翼を設けることで、前記回転手段の回転速度のむらをより低減することができる。
また、複数の前記回転翼の大きさを前記軸方向に沿って異ならせることによって、前記浮体本体の鉛直方向に沿って流れの速さに応じてエネルギーの吸収が最適となるようにすることができる。例えば、鉛直方向に沿って上部から下部へ向かって前記回転翼の大きさが小さくなるようにすることによって、海面近くの潮流の流れが速いことが多い海洋において流れのエネルギーを効果的に吸収することができ、VIMの抑制効果を高め、発電効率を向上させることができる。
また、前記回転翼に前記軸方向の端部に端板を設けることによって、前記回転翼の端部に発生する渦の発生を抑制し、回転の効率を高めることができる。
また、前記回転手段を複数備えることによって、あるいは前記軸を略鉛直方向に複数に分割して設けることによって、前記浮体本体の周辺部各領域毎において流れに応じて前記回転翼の形状や大きさを設定することができ、また流れに応じた負荷を設定することができる。
また、前記浮体本体の鉛直方向下部に周囲に張り出した浮体本体張出部を備え、前記浮体本体張出部に前記張出構造を兼ねさせることによって、前記張出構造の端部において渦の分散又は剥離が促進され、浮体の安定性を高めることができる。このとき、例えば、前記浮体本体張出部を前記浮体本体の周囲に間隔を開けて複数個設けることによって、空いた間隔に係留索を臨ませて浮体の周辺への係留索の張り出しの負担が軽減でき、また張り出し範囲を小さくすることができ、浮体の設置に必要な面積を小さくすることができる。
また、前記発電機の負荷を調整する負荷調整手段を備えることによって、前記浮体本体の周辺の流れに応じて前記回転手段の負荷を調整することができ、また前記回転手段の過回転等が抑制できる。
また、前記発電機を電動機として使用して前記回転手段を駆動することによって、前記流れにより前記浮体本体に誘起される渦による渦励起動揺を低減することができる。
本発明の実施の形態における浮体の構造を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における浮体の係留状態を示す図である。 本発明の実施の形態における電力制御部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における浮体の別例の構造を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における回転翼の取付角度を示す平面図である。 本発明の実施の形態における浮体の別例の構造を示す斜視図である。
本実施の形態における浮体100は、図1に示すように、浮体本体10、張出構造12、回転手段14、発電機16及び電力制御部18を含んで構成される。浮体100は、海洋等の流体上に浮かべられて使用される。浮体100は、例えば、海洋資源開発施設、レジャー施設、ホテル等の用途に用いられる。
浮体本体10は、浮かべられる流体よりも密度が小さい浮き構造部を有し、流体状に浮かべられて用いられる。浮体本体10を海洋等の水の上に浮かべて用いる場合、水よりも密度が小さい浮き構造部を備えるようにすればよい。浮体本体10は、外部環境に耐えられる機械的強度、化学的耐性を備えた材料で構成される。浮体本体10は、これに限定されるものではないが、直径は数m〜数100m、高さは数m〜数100mとすることができる。
浮体本体10を海洋等の水上に浮かべる場合、浮体本体10は鋼板によって形成された中空の円筒形状の構造物とすることができる。また、円筒形状の一端を他端より重くすることによって、浮かべられた浮体本体10の姿勢を安定に保つことができる。
張出構造12は、浮体本体10の周囲に張り出した構造部である。流体中に臨んだ張出構造12は、潮流等の流体の流れによって発生する浮体本体10周辺の渦を拡散させ、浮体本体10から渦を剥離し易くさせ、VIMによる浮体本体10の動揺を抑制する働きを有する。また、波浪による浮体本体10の動揺時に、流体的な抵抗として機能し、動揺を低減する。張出構造12は、浮体本体10の上部及び下部の少なくとも一方に設けることが好適である。これにより、張出構造12を後述する回転手段14の支持体として利用することができる。
また、張出構造12は、浮体本体10の全周に亘って設けてもよいが、浮体本体10の周囲に間隔を開けて複数個設けることがより好適である。例えば、張出構造12は、後述する回転手段14の数に合わせて分割して設けることが好ましい。張出構造12を分割して複数個設けることによって、張出構造12の端部において渦の分散又は剥離が促進され、浮体100の安定性を高めることができる。
また、図2に示すように、浮体100の一部を海面A下に沈めて係留索200によって海底等に係留する場合に、張出構造12間の空いた隙間を通して係留索200を海底方向に延ばして設置することができる。これにより、係留に係る機構を外部に張り出す負担が軽減される。また、必要に応じ、浮体100の周辺への係留索200の張り出しの範囲を小さくすることができ、浮体100の設置に必要な面積を小さくでき、浮体100の適用範囲を広げることができる。
また、張出構造12の少なくとも一部をメッシュ構造とすることが好適である。張出構造12をメッシュ構造とすることによって、各メッシュにおいて細かい渦を分散又は剥離させ易くなり、浮体100の安定性をより高めることができる。
回転手段14は、浮体本体10の周囲に設置された回転体を含んで構成される。回転手段14は、浮体本体10の周囲の流体の流れによって回転し、回転に何らかの負荷を与えられる構成であればよい。回転手段14は、浮体本体10の周囲の流体の流れによって回転し、流れのエネルギーを吸収して、浮体本体10に発生するVIMを抑制する。
回転手段14は、複数セット設けてもよい。例えば、浮体本体10の周囲に沿って回転手段14を複数セット設ける。このとき、浮体本体10の周囲において、線対称又は点対称となる位置に回転手段14を配置することが好適である。これにより、浮体本体10のバランスを良くし、浮体本体10の周囲の流れによって発生するVIMを均等に抑制することができる。
回転手段14は、例えば、軸20、端板22及び回転翼24を含んで構成することができる。軸20は、回転手段14の回転中心となる。軸20は、後述の発電機16に機械的に接続され、回転手段14の回転力を発電機16に伝達する。軸20から張り出す方向に端板22が設けられ、端板22から軸20方向に沿って回転翼24が設けられる。端板22は、回転翼24を構造的に支持すると共に、回転翼24の端部に発生する渦の発生を抑制し、回転の効率を高める。また、回転翼24は、浮体本体10の周囲の流体の流れによって軸20に回転力を与えられる形状であればよいが、平板、翼形状、対称翼形状等とすることができる。
なお、軸20の方向は略鉛直方向に限定されるものでなく、浮体本体10周辺における流体の流れの状況に応じて軸20を鉛直方向以外の様々な方向に設定してもよい。例えば、軸20を略水平方向に向けて設けてもよい。ただし、VIMの原因となる潮流や海流等の水平方向の流れにより回転可能であることが好ましい。
発電機16は、回転手段14の回転を電力に変換する。発電機16は、回転手段14に対する負荷として機能する。発電機16は、回転手段14毎に設けてもよいし、回転伝達機構を介して複数の回転手段14に対して1つの発電機16を設けてもよいし、複数の発電機16に1つの回転手段14を接続してもよい。
電力制御部18は、発電機16(交流)から電力を受けて、入力された電力を制御する。電力制御部18は、図3のシステム構成図に示すように、整流器30、コンバータ32、インバータ34、浮体内電源36、負荷調整器38、負荷40、蓄電制御器42、蓄電池44、回転数検出器46及びシステム制御器48を含んで構成することができる。
発電機16(交流)により発電された電力は整流器30に入力される。整流器30によって交流から直流に変換された電力は、コンバータ32(DC/DC)によって電圧変換される。コンバータ32から出力された直流電力の一部は、インバータ34(DC/AC)によって交流に再変換され、浮体内電源36に入力される。浮体内電源36は、浮体100内で使用される電力を供給する。浮体内電源36から供給される電力は、システム制御器48により制御される。また、コンバータ32からの直流電力の一部は蓄電制御器42に入力され、蓄電池44に蓄電される。また、浮体100内で消費される電力がコンバータ32からの出力電力で賄えない場合、蓄電池44に蓄えられていた電力が蓄電制御器42を介してインバータ34に供給され、交流電力に変換されたうえで浮体内電源36に供給される。蓄電池44での充放電は、システム制御器48によって制御される。システム制御器48は、発電機16で発電された電力が効果的に使用されるように、浮体内電源36からの電力の供給及び蓄電池44での充放電を統合的に制御する。また、システム制御器48は、発電機16を電動機として機能させるときは、蓄電制御器42、負荷調整器38、発電機16を制御して電動機運転を行う。
また、電力制御部18には、負荷調整器38及び負荷40を設け、回転手段14に対する負荷を調整可能とすることが好適である。例えば、負荷40は整流器30に接続される抵抗体とし、負荷調整器38によって整流器30に接続される負荷40の抵抗値を変更可能とする。負荷調整器38は、システム制御器48によって制御される。負荷40の抵抗値を変更することによって整流器30で整流された電力の負荷40での消費量が変更され、発電機16を介して回転手段14の負荷を増減させることができる。
このように、負荷調整器38及び負荷40を設けることによって、浮体100の周辺の流れに対する回転手段14の回転の負荷を調整することができる。例えば、システム制御器48によって、浮体100の周辺の流れの速さや浮体100に発生するVIMの大きさに応じて負荷40を調整する。具体的には、浮体100の周辺の流れの速さや浮体100に発生するVIMが大きくなるほど負荷40が大きくなるように制御してもよい。これによって、VIMの発生をより効果的に抑制することができる。
このように、回転手段14の負荷を増減することにより、浮体100の揺動を有効に低減できるが、有効発電量の調整や、回転手段14や発電機16の過回転も防止することも可能となる。
また、発電機16に回転数検出器46を設けることも好適である。回転数検出器46により、浮体100の周辺の流れの速さを検出することができる。そこで、システム制御器48は、回転数検出器46により検出された回転数に応じて負荷40を調節するようにしてもよい。また、回転数検出器46により検出された回転数が所定の閾値以上となった場合に、回転手段14に回転負荷を与えるために負荷40を整流器30に接続するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、整流器30に負荷調整器38及び負荷40を接続する構成としたが、整流器30、コンバータ32、インバータ34及び浮体内電源36の少なくとも1つに負荷調整手段を備えればよい。また、整流器30、コンバータ32及びインバータ34は必要に応じて設ければよい。また、発電機16は、直流発電機とすることも可能である。なお、発電機16は、潮流や海流の流れ方向の変化や浮体本体10に対する回転手段14の配置によっても回転方向が変わるため、正転及び逆転が可能であるものが好ましい。
また、発電機16を電動機としても使用できるモータ・ジェネレータとし、外部や蓄電池44から電力を供給することにより回転手段14を強制的に回転させることができる構成とすることも好適である。このように回転手段14を回転させることによって、流れにより浮体本体10に誘起される渦によるVIMを能動的に低減することができる。
なお、図1に示すように、回転手段14の回転翼24の大きさ(幅)を軸20の方向に沿って変えることも好適である。例えば、浮体本体10の鉛直方向に沿って流れの速さが異なる場合、流れの速さに応じて回転翼24の大きさを設定するとよい。具体的には、流れが速い箇所ほど回転翼24を大きくして回転手段14による負荷が大きくなるようにすればよい。浮体100を海洋に浮かべて用いる場合、海面近くは潮流や海流の流れが速いことが多いので、海面に近いほど、すなわち鉛直方向に沿って下部から上部へ向かって回転翼24を大きくすることが好適である。また、潮流や海流から十分な回転力が得られる場合は、過回転とならないように下部から上部に向かって回転翼24を小さくする、あるいは同一にすることも可能である。
また、図4に示すように、回転手段14は、軸20の1つに回転翼24を複数備える構成としてもよい。複数の回転翼24は軸20に固定されていてもよいし、各回転翼24と軸20との間に動力伝達機構を設けてもよい。
複数の回転翼24は軸20に固定して設ける場合、図5に示すように、各回転翼24は、軸20に対して軸方向に見て角度を変えて取り付けることが好適である。例えば、複数の回転翼24の角度が軸方向に見て等間隔となるように配置することが好適である。これにより、回転手段14が1回転する間の回転角度に依存した回転速度のむらを低減することができ、VIMの抑制効果を高めることができる。特に、浮体本体10からの距離に応じて流れが変化する状況において、回転手段14の回転速度のむらを低減することができる。
また、複数の独立した回転翼24の回転を1つの軸20に伝達させる機構を設けてもよい。例えば、各回転翼24と軸20との間にラチェット機構を設け、最も回転数の高い回転翼24に合わせて軸20が回転するようにすればよい。また、プラネタリギア等を用いて複数の回転翼24の回転数を一致させて軸20に伝達するようにしてもよい。これにより、複数の回転翼24のうち最も速く回転する回転翼24の回転を軸20に伝達することができ、流れのエネルギーの吸収をより効果的にし、発電機16による発電の効率を高くすることができる。
また、図6に示すように、軸20は略鉛直方向に複数に分割し、分割された軸20のそれぞれに回転手段14を設けてもよい。この場合、それぞれの軸20に発電機16を設けることが好適である。このような構成とすることによって、浮体本体10の周辺部各領域毎にその周辺の流れに応じて回転翼24の形状や大きさを設定することができ、また負荷40を設定することができる。したがって、VIMをより効果的に抑制することができると共に、発電効率を高めることができる。なお、図6では、軸20を2分割した構成を示したが、3つ以上に分割してもよい。
以上のように、本実施の形態における浮体100によれば、浮体100のVIMを抑制できると共に、自然エネルギーを発電に利用することができる。
本発明は、浮体の動揺を低減すると共に、自然エネルギーを有効に活用するために利用することができる。本発明は、海洋資源開発施設、レジャー施設及びホテル等の構造物に限定されず、流れのある流体に浮かべて用いられる浮体全般に適用することができる。
10 浮体本体、12 張出構造、14 回転手段、16 発電機、18 電力制御部、20 軸、22 端板、24 回転翼、30 整流器、32 コンバータ、34 インバータ、36 浮体内電源、38 負荷調整器、40 負荷、42 蓄電制御器、44 蓄電池、46 回転数検出器、48 システム制御器、100 浮体、200 係留索。

Claims (14)

  1. 浮体本体と、
    前記浮体本体から周囲に構造的に張り出した張出構造と、
    前記張出構造に軸を介して取り付けられ、前記浮体本体に対する相対的な流体の流れにより回転可能な回転手段を備えることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  2. 請求項1に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記軸の回転の動力を受けて発電する発電機を備えることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  3. 請求項1又は2に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記回転手段は、前記軸に取り付けられた平板状の回転翼を備えることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  4. 請求項3に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記回転手段は、前記軸の1つに前記回転翼を複数備えることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  5. 請求項4に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    複数の前記回転翼は、前記軸に対して軸方向に見て角度を変えて取り付けられていることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  6. 請求項4又は5に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    複数の前記回転翼は、前記軸方向に沿って大きさが異なることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記回転翼は、前記軸方向の端部に端板を有することを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記回転手段を複数有することを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記軸は略鉛直方向に複数に分割して設けられ、
    分割された前記軸のそれぞれに前記回転手段が設けられていることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記浮体本体の鉛直方向下部に周囲に張り出した浮体本体張出部を備え、
    前記浮体本体張出部は、前記張出構造を兼ねていることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  11. 請求項10に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記浮体本体張出部は、前記浮体本体の周囲に間隔を開けて複数個設けられていることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  12. 請求項2に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記発電機の負荷を調整する負荷調整手段を備えることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  13. 請求項2又は12に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記発電機に接続されたインバータ手段又はコンバータ手段と蓄電手段とを備えることを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
  14. 請求項2、12又は13のいずれか1項に記載の動揺低減機能付き浮体であって、
    前記発電機を電動機として使用して前記回転手段を駆動し、
    前記流れにより前記浮体本体に誘起される渦による渦励起動揺を低減することを特徴とする動揺低減機能付き浮体。
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