JP2014151530A - バギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置 - Google Patents

バギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバの損傷の発生を抑制することができ、バギングフィルムに容易に着脱することができるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置を得る。
【解決手段】シール装置3において、取付具4は、第1の貫通孔17が設けられた取付具本体11を有している。第2の貫通孔21が設けられた蓋5は、第2の貫通孔21の開口部の少なくとも一部を第1の貫通孔17の開口部に対向させて配置されている。取付具本体11と蓋5との間には、弾性のシール部材6が設けられている。シール部材6には、第1の貫通孔17の開口部を塞ぐ第1のシール面6aと第2の貫通孔21の開口部を塞ぐ第2のシール面6bとが設けられているとともに、第1及び第2の貫通孔17,21を通された光ファイバ2が貫通している。
【選択図】図1

Description

この発明は、プリプレグ(前駆体)をオートクレーブ成形(加熱加圧成形)するために使用されるオートクレーブ装置内へ光ファイバセンサを導入するのに適したバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置に関するものである。
従来、複合材料基材の積層体であるプリプレグ(前駆体)と光ファイバとをバギングフィルムで覆った後、バギングフィルムで覆われた空間を減圧し、その後、プリプレグを光ファイバとともに一体的にオートクレーブ成形(加熱加圧成形)することにより、光ファイバが埋設された複合材料成形体を得る複合材料成形体の製造方法が知られている。バギングフィルムで覆われた空間内には、バギングフィルムに設けられた光ファイバ貫通シール構造を通して光ファイバが導入されている。光ファイバ貫通シール構造は、バギングフィルムの開口縁部の全周に気密にシールされた真空保持部材と、真空保持部材の貫通孔に圧入され、光ファイバが貫通するゴム製又は樹脂製のシール部材とを有している(例えば特許文献1参照)。
特開2008−26611号公報
しかし、従来の光ファイバ貫通シール構造では、光ファイバが貫通するシール部材が真空保持部材の貫通孔に圧入されているので、真空保持部材の貫通孔にシール部材を圧入するときに、光ファイバを曲げたり弛ませたりすることが多くなってしまい、光ファイバが損傷して光ファイバ内での光の損失が発生してしまうおそれがある。また、真空保持部材の貫通孔からシール部材を取り外すときにも、光ファイバを引っ張りながらシール部材を貫通孔から抜く必要があり、光ファイバが損傷してしまう可能性が大きくなってしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、光ファイバの損傷の発生を抑制することができ、バギングフィルムに容易に着脱することができるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置を得ることを目的とする。
この発明に係るバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置は、加熱加圧成形されるプリプレグを光ファイバとともに覆うバギングフィルムに設けられ、バギングフィルムの光ファイバ取り出し口に光ファイバを通した状態で光ファイバ取り出し口をシールするためのバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置であって、第1の貫通孔が設けられた取付具本体を有し、光ファイバ用取り出し口の周縁部と取付具本体との間の隙間を密閉させた状態でバギングフィルムに取り付けられ、第1の貫通孔を通してバギングフィルムの表側と裏側とを連通させる取付具、第2の貫通孔が設けられ、第2の貫通孔の開口部の少なくとも一部を第1の貫通孔の開口部に対向させて配置された蓋、取付具本体と蓋との間に設けられ、第1の貫通孔の開口部を塞ぐ第1のシール面と第2の貫通孔の開口部を塞ぐ第2のシール面とが設けられ、第1及び第2の貫通孔を通された光ファイバが貫通する弾性のシール部材、及び蓋がシール部材を介して取付具本体に押圧される方向へ取付具及び蓋を締め付ける締結具を備えている。
この発明に係るバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置によれば、光ファイバの損傷の発生を抑制することができ、バギングフィルムに容易に着脱することができる。
この発明の実施の形態1によるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置を示す要部断面図である。 図1のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置を示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態2によるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置のシール部材を示す構成図である。 この発明の実施の形態3によるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置のシール部材を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置を示す要部断面図である。また、図2は、図1のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置を示す分解斜視図である。図において、バギングフィルム1には、光ファイバ2を通す円形の開口部である光ファイバ取り出し口1aが設けられている。また、バギングフィルム1には、光ファイバ取り出し口1aに光ファイバ2を通した状態で光ファイバ取り出し口1aをシールするためのバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置(以下、単に「シール装置」という)3が設けられている。
シール装置3は、光ファイバ取り出し口1aの位置に合わせてバギングフィルム1に取り付けられた取付具(グロメット)4と、取付具4に対向して配置された蓋5と、取付具4と蓋5との間に設けられた弾性のシール部材6と、シール部材6の外周面を囲む拡大防止リング7と、取付具4及び蓋5を互いに締結する締結具である複数のねじ(又は、ボルト)8とを有している。
取付具4は、取付具本体11と、取付具本体11との間で光ファイバ取り出し口1aの周縁部を挟む環状の挟持用リング(挟み部材)12と、光ファイバ取り出し口1aの周縁部と取付具本体11との間に介在し、光ファイバ取り出し口1aの周縁部と取付具本体11との間の隙間を密閉するゴム製又は樹脂製の環状パッキン13とを有している。
取付具本体11は、軸線を持つ胴部14と、胴部14の外周面から径方向外側へ全周にわたってそれぞれ突出し、胴部14の軸線方向について互いに離して配置された第1のフランジ部15及び第2のフランジ部16とを有している。
胴部14は、円柱状の胴部本体20と、胴部本体20から同軸に突出し、光ファイバ取り出し口1a内に挿入される円柱状の挿入部30とを有している。胴部本体20の外径と挿入部30の外径とは、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。この例では、胴部本体20及び挿入部30のそれぞれの外径が同一とされている。
第1のフランジ部15は、胴部14の軸線方向について胴部本体20の挿入部30側の端部に設けられている。また、第1のフランジ部15は、光ファイバ取り出し口1aの周縁部及び環状パッキン13を挟持用リング12との間でまとめて挟むようになっている。この例では、第1のフランジ部15の外形が円形状となっており、第1のフランジ部15の外径が光ファイバ取り出し口1aの内径よりも大きくなっている。
第2のフランジ部16は、胴部14の軸線方向について胴部本体20の挿入部30と反対側の端部に設けられている。また、第2のフランジ部16は、胴部14の軸線方向について蓋5と対向している。この例では、第2のフランジ部16の外形が円形状となっており、第2のフランジ部16の外径が第1のフランジ部15の外径よりも小さくなっている。第2のフランジ部16には、複数(この例では、4つ)のねじ穴19が第2のフランジ部16の周方向へ互いに間隔を置いて設けられている。
胴部14には、所定の内径を持つ第1の貫通孔17と、第1の貫通孔17よりも大きな内径を持つ凹部18とが、胴部14の軸線に沿った方向について連続して設けられている。この例では、第1の貫通孔17及び凹部18が胴部14と同軸に設けられている。凹部18は、胴部14の軸線方向両端面のうち、胴部本体20に形成された端面に設けられている。第1の貫通孔17は、凹部18の底部から、挿入部30に向かって延び、胴部14の軸線方向についての挿入部30に形成された端面に達している。挿入部30に形成された端面及び凹部18の底面には、第1の貫通孔17の開口部がそれぞれ形成されている。
挿入部30の外周面には、ねじ部30aが設けられている。挟持用リング12の内周面には、ねじ部12aが設けられている。挟持用リング12は、ねじ部12aを挿入部30のねじ部30aに螺合させることにより、取付具本体11に対して着脱可能に取り付けられている。第1のフランジ部15と挟持用リング12との間の隙間は、挿入部30のねじ部30aに対する挟持用リング12のねじ部12aの螺合量を変化させることにより変化する。取付具本体11は、第1のフランジ部15と挟持用リング12との間に光ファイバ取り出し口1aの周縁部及び環状パッキン13をまとめて挟んだ状態で、第1のフランジ部15と挟持用リング12との間の隙間が小さくなる方向へ挟持用リング12を回して締め付けることにより、バギングフィルム1に取り付けられている。取付具本体11がバギングフィルム1に取り付けられた状態では、第1の貫通孔17を通してバギングフィルム1の表側と裏側とが連通されている。
環状パッキン13は、光ファイバ取り出し口1aの周縁部と第1のフランジ部15との間に介在して、光ファイバ取り出し口1aの周縁部及び第1のフランジ部15のそれぞれに密着することにより、光ファイバ取り出し口1aの周縁部と第1のフランジ部15との間の隙間を密閉している。即ち、光ファイバ取り出し口1aの周縁部と取付具本体11との間の隙間は、環状パッキン13によって密閉されている。環状パッキン13はバギングフィルム1よりも柔軟性の高い材料により構成されている。これにより、取付具4をバギングフィルム1に取り付けるときにバギングフィルム1の捩れや擦れによる損傷が防止される。
蓋5には、第2の貫通孔21と、第2の貫通孔21の周囲に位置する複数の通し穴22とが設けられている。この例では、第2のフランジ部16の外径と同じ外径を持つ円板状の蓋5の中心に第2の貫通孔21が設けられている。また、この例では、第2の貫通孔21の内径が第1の貫通孔17の内径と同一とされている。各通し穴22は、第2のフランジ部16の各ねじ穴19の位置に合わせて、蓋5の周方向へ互いに間隔を置いて設けられている。各通し穴22には、ねじ8が通される。
蓋5は、第1の貫通孔17の2つの開口部のうち、凹部18の底面に形成された開口部に第2の貫通孔21の開口部の少なくとも一部を対向させ、かつ各通し穴22を各ねじ穴19にそれぞれ対向させた状態で配置されている。この例では、第2の貫通孔21の開口部を第1の貫通孔17の開口部に胴部14の軸線方向について完全に対向させて蓋5が配置されている。蓋5は、各通し穴22に通されたねじ8をねじ穴19に螺合した状態でねじ8を回して締め付けることにより、取付具本体11に締結されている。
シール部材6は、中心軸線を持つ円柱状部材である。シール部材6の外径は、第1及び第2の貫通孔17,21のそれぞれの内径よりも大きく、凹部18の内径よりも小さくなっている。シール部材6は、凹部18内に配置されている。これにより、シール部材6は、胴部本体20に設けられた凹部18の底面と、蓋5の取付具本体11と対向する面との間に挟まれている。シール部材6の材料としては、柔軟性及び弾性を持つ材料(例えばシリコンゴムや樹脂等)が用いられている。
シール部材6には、第1の貫通孔17の開口部を塞ぐ第1のシール面6aと、第2の貫通孔21の開口部を塞ぐ第2のシール面6bとが設けられている。即ち、シール部材6の中心軸線についての両端面のうち、第1の貫通孔17に向けられた端面が第1のシール面6aとされ、第2の貫通孔21に向けられた端面が第2のシール面6bとされている。
各ねじ8は、蓋5がシール部材6を介して取付具本体11に押圧される方向へ取付具4及び蓋5を締め付けている。これにより、第1のシール面6aが取付具本体11に密着するとともに、第2のシール面6bが蓋5に密着する。これにより、第1及び第2の貫通孔17,21のそれぞれの開口部がシール部材6によって塞がれた状態で、取付具本体11及び蓋5のそれぞれとシール部材6との間の隙間が密閉されている。
また、シール部材6には、図2に示すように、第1のシール面6aから第2のシール面6bにそれぞれ達する複数(この例では、8つ)のスリット(切り込み部)31がシール部材6の外周面からシール部材6の内側に向かって延びて設けられている。この例では、各スリット31がシール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線に向かって延びている。即ち、この例では、各スリット31がシール部材6の中心軸線を中心に放射状に設けられている。また、この例では、各スリット31がシール部材6の中心軸線に沿って設けられている。シール部材6は、第1及び第2の貫通孔17,21のそれぞれの開口部内に各スリット31の一部をそれぞれ露出させて、取付具本体11と蓋5との間に配置されている。
光ファイバ2は、スリット31内を通ってシール部材6を貫通している。光ファイバ2は、シール部材6を貫通した状態で、第1の貫通孔17及び第2の貫通孔21を通されている。これにより、光ファイバ2は、光ファイバ取り出し口1aをシール装置3でシールした状態でバギングフィルム1の表側から裏側へ通されている。
拡大防止リング7は、シール部材6の外周面を囲むことにより、ねじ8の締め付けによって生じるシール部材6の径方向への拡大(即ち、シール部材6における第1及び第2のシール面6a,6b間の部分の拡大)を防止している。また、拡大防止リング7は、伸縮性を持たない例えば金属製の帯状部材を湾曲させて帯状部材の両端部同士を締結用ねじで締結することにより構成されている。帯状部材の両端部には、図2に示すように、締結用ねじが通される締結用穴41が設けられている。拡大防止リング7の内周面には、シール部材6に対する拡大防止リング7の位置ずれを防止するための突起42が拡大防止リング7の周方向に沿って設けられている。拡大防止リング7の幅寸法は、図1に示すように、シール部材6の厚さ寸法(シール部材6の軸線方向寸法)よりも小さくなっている。
シール部材6は、拡大防止リング7によって径方向への拡大が防止された状態で、蓋5と取付具本体11との間で押圧されることにより弾性変形している。これにより、シール部材6がスリット31内で光ファイバ2に密着し、光ファイバ2とシール部材6との間の密閉状態が確保されている。
複合材料基材の積層体であるプリプレグをオートクレーブ成形(加熱加圧成形)することによって複合材料成形体を製造するときには、光ファイバ2の一部をプリプレグに埋設した状態でプリプレグを型に配置し、この後、プリプレグを光ファイバとともにバギングフィルム1で覆う。このとき、バギングフィルム1の光ファイバ取り出し口1aにはシール装置3が取り付けられ、シール装置3には光ファイバ2が通される。これにより、光ファイバ取り出し口1aに光ファイバ2が通された状態で光ファイバ取り出し口1aがシール装置3によってシールされる。
この後、バギングフィルム1で覆われた空間外に出された光ファイバ2の先端部に取り付けられたコネクタを計測装置(この例では、ひずみ計測装置)に接続するとともに、バギングフィルム1で覆われた空間を真空ポンプ等で減圧する。この後、光ファイバ2を通してプリプレグのひずみを計測装置でモニタリングしながら、プリプレグをオートクレーブ装置内でオートクレーブ成形する。これにより、プリプレグが複合材料成形体となる。この後、光ファイバ2のコネクタを計測装置から外すとともに、光ファイバ2をシール装置3から外し、複合材料成形体を型及びバギングフィルム1から外す。これにより、光ファイバ2が埋設された複合材料成形体が製造される。
次に、シール装置3をバギングフィルム1に取り付けるときには、取付具本体11の挿入部30を光ファイバ取り出し口1aに挿入した状態で挟持用リング12のねじ部12aを挿入部30のねじ部30aに螺合し、第1のフランジ部15と挟持用リング12との間で光ファイバ取り出し口1aの周縁部及び環状パッキン13をまとめて挟みながら挟持用リング12を回して締め付けることにより、バギングフィルム1に取付具4を取り付ける。
この後、光ファイバ2の先端部に取り付けられたコネクタを第1及び第2の貫通孔17,21のそれぞれに通過させながら、第1及び第2の貫通孔17,21のそれぞれに光ファイバ2を通す。この後、光ファイバ2の途中の部分をシール部材6の外周面からスリット31内に挿入することにより、光ファイバ2をシール部材6に貫通させる。この後、拡大防止リング7をシール部材6の外周面に取り付ける。
この後、蓋5と取付具本体11との間にシール部材6を配置して、複数のねじ8で蓋5を取付具本体11に締め付ける。これにより、バギングフィルム1に対するシール装置3の取り付け作業が完了する。
このようなシール装置3では、取付具本体11と蓋5との間にシール部材6を配置した状態で、蓋5及び取付具4を各ねじ8によって締め付けるので、シール部材6を貫通孔に圧入しなくても、光ファイバ取り出し口1aに光ファイバ2を通した状態で光ファイバ取り出し口1aをより確実にシールすることができる。これにより、バギングフィルム1に対するシール装置3の着脱時に光ファイバ2が曲げられたり引っ張られたりすることを抑制することができ、光ファイバ2の損傷の発生を抑制することができる。これにより、複合材料成形体の成形プロセスにおいて、ひずみ等の計測をより正確に行うことができる。また、シール部材6を貫通孔に圧入する必要がなくなるので、バギングフィルム1に対するシール装置3の着脱を容易にすることができる。さらに、取付具本体11及び蓋5のそれぞれとシール部材6との間の隙間をより確実に密閉することができ、しかも、気泡が発生しやすい接着剤を用いる必要もないので、バギングフィルム1で覆われた空間内が減圧されているときに空間内の真空度の悪化をより確実に抑制することができる。
また、バギングフィルム1で覆われた空間内に光ファイバ2が導入された状態でプリプレグがオートクレーブ成形されるので、プリプレグのひずみの変化等の状況を、光ファイバ2を通して計測装置でモニタリングすることができる。これにより、計測装置の情報に応じてオートクレーブ成形の条件等を制御することができ、高い信頼性を持つ複合材料成形体を製造することができ、複合材料成形体の製品不良数を減らすことができる。
さらに、製品としての複合材料成形体に光ファイバ2を残しておくことにより、成形後の複合材料成形体の加工や組立プロセス、運用時にも引き続き、複合材料成形体のひずみ変化等のモニタリングを行うことができ、複合材料成形体のライフサイクルを通じたモニタリングを行うことができる。
ここで、シール部材に光ファイバ2を貫通させるために、スリット31ではなく光ファイバ用貫通穴がシール部材に設けられている場合には、光ファイバ2の先端部に計測装置用のコネクタが取り付けられていると、光ファイバ2をシール部材に貫通させることができないので、光ファイバ2を光ファイバ用貫通穴に貫通させた後にコネクタを光ファイバ2の先端部に取り付ける必要がある。また、複合材料成形体を成形した後に光ファイバ2をシール部材から外すときには、シール部材を壊すか、又は光ファイバ2を切断してコネクタを光ファイバ2から取り外す必要がある。このように、光ファイバ用貫通穴がシール部材に設けられている場合には、光ファイバ2をシール部材に貫通させる作業に手間がかかってしまうだけでなく、光ファイバ2をシール部材から外すときに、光ファイバ2を切断したり、シール部材を壊したりする必要があるので、複合材料成形体のひずみ変化のモニタリングやシール部材の繰り返しの使用を行うことができなくなってしまう。
これに対して、この実施の形態では、第1のシール面6aから第2のシール面6bに達するスリット31がシール部材6の外周面からシール部材6の内側に向かって延びて設けられ、光ファイバ2がスリット31内を通ってシール部材6を貫通しているので、光ファイバ2の途中の部分をシール部材6の外周面からスリット31に挿入するだけで、シール部材6に光ファイバ2を貫通させることができる。これにより、光ファイバ2の先端部にコネクタが取り付けられている場合であっても、コネクタを光ファイバ2に取り付けた状態で、シール部材6に光ファイバ2を容易に貫通させることができる。また、複合材料成形体を成形した後に光ファイバ2をシール部材6から外すときにも、光ファイバ2の途中の部分をスリット31内でシール部材6の外周面に向かってスライドさせることにより、シール部材6から光ファイバ2を外すことができる。これにより、光ファイバ2の先端部にコネクタが取り付けられている場合であっても、シール部材6を壊したり光ファイバ2を切断したりすることなく、シール部材6から光ファイバ2を容易に外すことができる。このように、シール部材6に対する光ファイバ2の着脱作業を容易にすることができ、しかも、光ファイバ2にコネクタが取り付けられている場合であっても、光ファイバ2及びシール部材6をいずれも壊すことなく、シール部材6に光ファイバ2を着脱することができる。
また、シール部材6には、複数のスリット31が設けられているので、共通のシール部材6に複数本の光ファイバ2を貫通させることができる。これにより、プリプレグの複数の箇所でのひずみの変化等をモニタリングすることができ、プリプレグのひずみ変化等についての詳細な情報に基づいてオートクレーブ成形の制御条件を設定することができる。これにより、複合材料成形体の部分的な成形不良(例えば加圧不足の領域等)を減らすことができ、製品不良数をさらに減らすことができる。また、複数本の光ファイバ2を共通のシール装置3に通すことができるので、シール装置3の数を少なくすることができ、シール装置3をバギングフィルム1に取り付ける手間をさらに軽減することができるとともに、コストの低減を図ることもできる。
また、シール部材6には、シール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線に向かって延びる複数のスリット31が放射状に設けられているので、スリット31内で光ファイバ2に密着するシール部材6の圧力を各スリット31で均等に近づけることができるとともに、複数の光ファイバ2同士を干渉させにくくすることもできる。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2によるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置のシール部材を示す構成図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は側面図である。シール部材6には、シール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線を外す方向へ延びる複数(この例では、4つ)のスリット31が設けられている。即ち、各スリット31は、図3(a)に示すように、シール部材6の中心軸線から外れた位置に向かってシール部材6の外周面からシール部材6の内側へ延びている。この例では、複数のスリット31がシール部材6に全体として渦状になるように設けられている。他の構成は実施の形態1と同様である。
このように、シール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線を外す方向へ延びる複数のスリット31を全体として渦状になるようにシール部材6に設けても、スリット31内で光ファイバ2に密着するシール部材6の圧力を各スリット31で均等に近づけることができ、複数の光ファイバ2同士を干渉させにくくすることもできる。
実施の形態3.
図4は、この発明の実施の形態3によるバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置のシール部材を示す構成図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は側面図である。シール部材6には、シール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線に向かって延びる複数(この例では、6つ)のスリット31が設けられている。各スリット31は、シール部材6の中心軸線に対して傾斜している。この例では、各スリット31がシール部材6の中心軸線に対して同じ方向へ傾斜している。他の構成は実施の形態1と同様である。
このように、スリット31がシール部材6の中心軸線に対して傾斜しているので、シール部材6が蓋5及び取付具本体11から受ける押圧力の分力を、光ファイバ2にシール部材6を密着させる方向へ作用させることができる。これにより、スリット31内で光ファイバ2にシール部材6をより確実に密着させることができ、光ファイバ2とシール部材6との間の密閉状態をより確実に確保することができる。また、シール部材6から出ている光ファイバ2をシール部材6の中心軸線に対して傾斜させることができるので、例えば第1の貫通孔17内で光ファイバ2を弛ませやすくすることができ、光ファイバ2の負荷を軽減させることができる。
なお、上記の例では、シール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線に向かって延びる複数のスリット31がシール部材6の中心軸線に対して傾斜しているが、シール部材6の外周面からシール部材6の中心軸線を外す方向へ延びる実施の形態2のような複数のスリット31をシール部材6の中心軸線に対して傾斜させてもよい。
また、上記の例では、シール部材6の中心軸線に対する各スリット31の傾斜角度をスリット31ごとに異ならせてもよい。
また、各上記実施の形態では、シール部材6の外周面を囲む拡大防止リング7がシール部材6に取り付けられているが、スリット31を通された光ファイバ2とシール部材6との間の密閉状態が確保されるのであれば、拡大防止リング7はなくてもよい。
また、各上記実施の形態では、シール部材6が配置される凹部18が取付具本体11に設けられているが、蓋5及び取付具4のねじ8による締結が可能であれば、凹部18は取付具本体11に設けなくてもよい。
また、各上記実施の形態では、シール部材6にスリット31が設けられ、光ファイバ2がスリット31を通されているが、第1のシール面6aから第2のシール面6bに達する分割面でシール部材6を複数の分割片に分割し、各分割片の分割面間に光ファイバ2を挟んだ状態で各分割片を組み合わせてシール部材6を構成するようにしてもよい。このようにしても、シール部材6に対する光ファイバ2の着脱作業を容易にすることができ、しかも、光ファイバ2にコネクタが取り付けられている場合であっても、光ファイバ2及びシール部材6をいずれも壊すことなく、シール部材6に光ファイバ2を着脱することができる。
また、各上記実施の形態では、光ファイバ2をシール部材6に貫通させるためにスリット31がシール部材6に設けられているが、光ファイバ2をシール部材6に貫通させるために光ファイバ用貫通穴をシール部材6に設けてもよい。このようにしても、シール部材6を貫通孔に圧入させる必要がなくなり、光ファイバ2の損傷の発生を抑制することができるとともに、バギングフィルム1に対するシール装置3の着脱を容易にすることができる。
1 バギングフィルム、1a 光ファイバ取り出し口、2 光ファイバ、3 シール装置(光ファイバ取り出し口用シール装置)、4 取付具、5 蓋、6 シール部材、6a 第1のシール面、6b 第2のシール面、7 拡大防止リング、8 ねじ(締結具)、11 取付具本体、17 第1の貫通孔、21 第2の貫通孔、31 スリット。

Claims (6)

  1. 加熱加圧成形されるプリプレグを光ファイバとともに覆うバギングフィルムに設けられ、上記バギングフィルムの光ファイバ取り出し口に上記光ファイバを通した状態で上記光ファイバ取り出し口をシールするためのバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置であって、
    第1の貫通孔が設けられた取付具本体を有し、上記光ファイバ用取り出し口の周縁部と上記取付具本体との間の隙間を密閉させた状態で上記バギングフィルムに取り付けられ、上記第1の貫通孔を通して上記バギングフィルムの表側と裏側とを連通させる取付具、
    第2の貫通孔が設けられ、上記第2の貫通孔の開口部の少なくとも一部を上記第1の貫通孔の開口部に対向させて配置された蓋、
    上記取付具本体と上記蓋との間に設けられ、上記第1の貫通孔の開口部を塞ぐ第1のシール面と上記第2の貫通孔の開口部を塞ぐ第2のシール面とが設けられ、上記第1及び第2の貫通孔を通された上記光ファイバが貫通する弾性のシール部材、及び
    上記蓋が上記シール部材を介して上記取付具本体に押圧される方向へ上記取付具及び上記蓋を締め付ける締結具
    を備えているバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置。
  2. 上記シール部材には、上記第1のシール面から上記第2のシール面に達するスリットが上記シール部材の外周面から上記シール部材の内側に向かって延びて設けられ、
    上記光ファイバは、上記スリット内を通って上記シール部材を貫通している請求項1に記載のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置。
  3. 上記シール部材には、上記シール部材の外周面から上記シール部材の中心軸線に向かって延びる複数の上記スリットが放射状に設けられている請求項2に記載のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置。
  4. 上記シール部材には、上記シール部材の外周面から上記シール部材の中心軸線を外す方向へ延びる複数の上記スリットが全体として渦状になるように設けられている請求項2に記載のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置。
  5. 上記スリットは、上記シール部材の中心軸線に対して傾斜している請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置。
  6. 上記シール部材の外周面を囲み、上記シール部材の上記第1及び第2のシール面間の部分の拡大を防止するための拡大防止リング
    をさらに備えている請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のバギングフィルムの光ファイバ取り出し口用シール装置。
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