JP2014151125A - シャワー装置および流路構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に湯水が通過する流路2を形成し、この流路2の先端に上記湯水を吐出する散水口3を形成したシャワー本体を有するシャワー装置1において、内部を貫通する弁軸内流路21を形成した弁軸8を上記流路2中に操作可能に配置し、上記弁軸内流路21を上記流路2に合致させることによって上記散水口3からの吐水を行い、上記弁軸内流路21を上記流路2から相違させることによって上記散水口3からの吐水を止める止水弁を設けるとともに、上記弁軸8には外気に連通して上記流路2に空気を導入する空気混入孔23を形成した。
【選択図】図7
Description
また、第1空気導入孔が外部に露出しており、外観を損なうとともに、使用者がシャワー装置を使用する際に手で第1空気導入孔を塞いでしまうことがあるため、安定的な空気の混入を行うことができなかった。
特許文献2のシャワー装置では、散水中にはテーパ部材により空気混入部材への湯水の逆流を防止することができる。
また、空気混入孔と連通する空気導入孔が外部に露出しており、外観を損なうとともに、使用者がシャワー装置を使用する際に手で第1空気導入孔を塞いでしまうことがあるため、安定的な空気の混入を行うことができなかった。
しかし、この逆止弁は、弁座を形成する部材と、弁体と、弁体を弁座へ付勢する付勢部材とからなるため、シャワー装置が大型化してしまうとともに、部品点数が増えて材料コストおよび加工コストが大きくなっていた。
第1の発明は、内部に湯水が通過する流路を形成し、この流路の先端に上記湯水を吐出する散水口を形成したシャワー本体を有するシャワー装置において、内部を貫通する弁軸内流路を形成した弁軸を上記流路中に操作可能に配置し、上記弁軸内流路を上記流路に合致させることによって上記散水口からの吐水を行い、上記弁軸内流路を上記流路から相違させることによって上記散水口からの吐水を止める止水弁を設けるとともに、上記弁軸には外気に連通して上記流路に空気を導入する空気混入孔を形成したことを特徴とする。
図1、図3に示すように、シャワー装置1は、内部に湯水の流路2を形成し、流路2の先端に散水口3を形成したシャワー本体に、止水弁を具備してなる。
本明細書において、湯水とは、湯、水、または湯水の混合水を意味する。
止水弁は、弁軸8と、止水ボタン9と、吐水ボタン10と、2つのOリング11、11とを組み立ててなり、把持部4の流路2中に操作可能に配置される。
第一実施形態では、各部品にABS樹脂を使用した。
シール部材12の材料には、各種の樹脂およびゴムを使用することができるが、耐塩素性に優れたEPDM(エチレン−プロピレンゴム)が好ましい。
また、把持部4の下流端の近傍には、流路2に交差する弁収納筒16を形成している。弁収納筒16は、把持部4の腹部から背部へと把持部4を上下に貫通している。
散水板6は、頭部5の下部を覆う大きさの円板状に形成され、多数の小孔からなる散水口3が形成されている。散水板6の外縁には頭部5の中空部17に内接する筒状の立ち上がり部18が設けられるとともに、この立ち上がり部18から外方に突出する環状のフランジ部19が設けられている。
散水板止めリング7は、頭部の外周にネジ結合される円筒状の部材であって、内方に支持部20を突出させている。この支持部20と頭部5の下部との間に、散水板6のフランジ部19を挟持することによって散水板6を頭部5に固定することができる。
図4に示すように、止水弁の弁軸8は円柱状に形成された部材であって、径方向に貫通する弁軸内流路21を有するとともに、この弁軸内流路21中に流路断面積を絞るオリフィス部22を4つ形成している(図4(c)(e))。オリフィス部22は、小さな楕円状に形成され、弁軸8をシャワー本体に取り付けた状態で、左右に並ぶように配置されている(図4(a))。
弁軸8の外周面では、弁軸内流路21の上下に、水漏れ防止用のOリング11、11を取り付ける溝が刻設されている。
弁軸8は、止水ボタン9に取り付けられる下端部が細く形成され、吐水ボタン10に取り付けられる上端部にはフランジが形成されている。
図5(a)(b)に示すように、下端部の周面には止水ボタン9に形成された1本の凸条26aに対応する位置に1本の凹溝25aが形成されている。下端面には、空気導入路24から径方向に延びる通気溝27、27が形成されている。
上端部の周面には吐水ボタン10に形成された2本の凸条26b、26cに対応する位置に2本の凹溝25b、25cが形成されている。上端面には空気導入路24からこの凹溝25b、25cへ延びる通気溝27、27が形成されている。
下端部の1本の凹溝25aおよび上端部の2本の凹溝25b、25cは全て位置や形状が異なり、それぞれを取り付けるべき凸条26a、26b、26c以外の凸条には取り付けることができないため、組み立てミスを防止することができる。
弁軸8、止水ボタン9および吐水ボタン10は弾性変形可能な材料で形成されているため、強く引っ張ると弾性変形して嵌合を解除することができる。
吐水ボタン10は有蓋の筒状に形成され、弁軸8の上側に取り付けられる。吐水ボタン10の内周面には、弁軸8の2本の凹溝25b、25cにそれぞれ対応する2本の凸条26b、26cが形成されている。
また、図5に示すように、止水ボタン9の底部の中心および吐水ボタン10の蓋部の中心には、弁軸8の空気導入路24、24に連通するボタン空気導入孔31が形成されている。
上記外径を8mm未満にすると、止水ボタン9および吐水ボタン10が薄肉になってしまい、強度が不足してしまう。上記外径を10mm以上にするのがより好ましく、12mm以上にするのが特に好ましい。
また、上記外径を40mmよりも大きくすると、シャワー装置が大型化してしまう。上記外径を35mm以下にするのがより好ましく、30mm以下にすることが特に好ましい。
上記長さを30mm未満に設定すると、止水ボタン9および吐水ボタン10のシャワー本体からの突出量が小さすぎて、押し込むときに力が入りにくくなってしまう。上記長さを35mm以上とするのがより好ましく、45mm以上にするのが特に好ましい。
上記長さを70mmよりも大きく設定すると、止水ボタン9および吐水ボタン10のシャワー本体からの突出量が大きすぎて、指がかかりにくくなってしまう。上記長さを65mm以下とするのがより好ましく、60mm以下にするのが特に好ましい。
凸条26b、26c、26d、26eと摺動溝32とが、止水ボタン9および吐水ボタン10と把持部4との間で回転を防止するため、弁軸内流路21を把持部4の流路2に平行に保つことができる。
さらに、止水ボタン9および吐水ボタン10の凸条26b、26c、26d、26eと摺動溝32との係合により、シャワー本体に対して止水弁を上下逆に取り付けることができなくなるため、組み立てミスを防止することができる。
次いで、把持部4の接続筒部14にOリング13を取り付けて、頭部5の接続筒部15に接続する。その後、頭部5の下部の開口から把持部4の接続筒部14にCリング33を取り付けて、把持部4と頭部5とを抜け止めする。
最後に、パッキン34および散水板6を間に挟み込んで散水板止めリング7を頭部5に取り付ける。
第一実施形態では、シール部材12の内径(直径)を5.5mmとし、P1の断面積を23.76mm2とした。
第一実施形態では、P2の内径を6.5mmとした。
また、散水口3が目詰まりして上記流路2の水圧が大きくなった場合にも湯水が空気混入孔23から漏出するのを防止するために、P3の断面積の合計は散水口3の断面積の合計の80%以下となるようにすることがより好ましい。
また、P3の断面積の合計は、P2の断面積よりも小さく形成することが好ましい。P3の断面積の合計をP2の断面積以上にすると、オリフィス部22で湯水を高速化することができない。
第一実施形態では、P3の断面積の合計を10.72mm2とした。
水が流出するオリフィス部22と、空気混入孔23が形成される弁軸内流路21の内壁面との間に上記のような距離を設けることで、空気混入孔23から確実に空気を混入させることができる。
第一実施形態では、P4でオリフィス部22出口のふちと下流の弁軸内流路21の内壁面との間に1.2mmの距離を設けた。
第一実施形態では、P5の内径を、シール部材12の外径以上の10mmに設定した。
第一実施形態では空気混入孔23、23の断面積の合計を、5.58mm2とした。
このシャワー装置では、図7(a)に示すように、上側の吐水ボタン10を押し込むと、把持部4の流路2に弁軸内流路21が合致し、散水口3から吐水を行うことができる。
このとき、湯水がオリフィス部22を通過して高速化し、オリフィス部22の下流で発生する負圧によって空気混入孔23から空気を湯水に混合し、肌の感触のよい散水を行うことができるとともに、湯水の消費量を見かけよりも少なくして節水することができる。
このとき、弁軸内流路21および空気混入孔23は弁収納筒16の内周面によって塞がれ、上流および下流の流路2に連通しないため、水が空気混入孔23、空気導入路24を通過してボタン空気導入孔31から漏出することがない。
このとき、頭部5に残った湯水は、弁軸8の空気混入孔23の下流に形成された留水室35(図4(d)参照)に溜まり、空気混入孔23がこの湯水に水没する。留水室35は、オリフィス部22や、オリフィス部22の上流の弁軸内流路21よりも広く形成されている。留水室35の湯水は、表面張力によってオリフィス部22や空気混入孔23から漏れ出すことなく留水室35に留まる。
第一実施形態では散水板止めリング7によって散水板6を頭部5に取り付けていたのに対し、第二実施形態のシャワー装置1は、図9に示すように、散水板6の中心を貫通する止めネジ36によって散水板6を頭部5に取り付けている。
このため、第二実施形態の散水板6の中心には止めネジ36を通すための孔が穿設されている。また、頭部5のドーム状の中空部17には、止めネジ36に螺合する雌ネジを内面に刻設した雌ネジ筒(図示せず)が天面から下垂されている。
頭部5の下方から散水板6を当て、止めネジ36を散水板6に通して雌ねじ筒に螺合することにより、止めネジ36の笠部37が下方から散水板6を支持して頭部5に固定することができる。
図11(a)(b)に示すように、弁軸8の空気導入路24の内周面には、上部と下部で各3本の凸条39a、39b、39c、39d、39e、39fを形成している。上部の3本の凸条39a、39b、39cと下部の3本の凸条39d、39e、39fとでは、形成される位置および軸方向長さが異なり、弁軸8の上部には吐水ボタン10を正しい角度でしか取り付けられず、弁軸8の下部には止水ボタン9を正しい角度でしか取り付けられないようになっている。
止水ボタン9および吐水ボタン10には、弁軸8に内嵌する内筒40、41をそれぞれ形成している。それぞれの内筒40、41は、弁軸8の凸条39a、39b、39c、39d、39e、39fを取り付けるべき位置に切り欠き38a、38b、38c、38d、38e、38fを形成している。
第一実施形態と同様に、弁軸8、止水ボタン9および吐水ボタン10は弾性変形可能な材料で形成されているため、強く引っ張ると弾性変形して嵌合を解除することができる。
このように弁軸8と止水ボタン9および吐水ボタン10とが着脱可能であることにより、第一実施形態と同様に、弁軸8その他の止水弁の部品をシャワー本体に対して着脱可能に取り付けることができ、容易にメンテナンスや交換をすることができる。
図12に示すように、把持部4では、シャワー装置1組み立て時にこの延長部44a、44bが位置する箇所の左右に凸条45、45を設けているため、把持部4と止水弁との回転が防止され、弁軸内流路21を把持部4の流路2に平行に保つことができる。
また、把持部4では、シャワー装置1組み立て時にこの延長部44a、44bが位置する箇所の反対側に突起46、46を設けている。止水弁の上流および下流を逆にして把持部4に取り付けようとすると、延長部44a、44bがこの突起46、46にぶつかって組み立てることができないため、組み立てミスを防止することができる。
第二実施形態の弁軸のオリフィス部22は、第一実施形態のオリフィス部よりも小さく細長い楕円状に形成されている。弁軸8をシャワー本体に取り付けた状態で、5つのオリフィス部22が左右に並ぶように配置されている点は、第一実施形態と同様である。
図9、図13に示すように、第二実施形態では、弁収納筒16の上端に刻設された溝にOリング11が収容され、Oリング押さえ部材47によって上方に外れないように押さえられる。また、弁収納筒16の下端に刻設された溝にもOリング11が収容され、Oリング押さえ部材47によって下方に外れないように押さえられる。
各Oリング押さえ部材47は、弁軸8を通すことができるとともにOリング11を通さない内径の環状部48と、この環状部48から軸方向に延びる2本の取付アーム部49とを有し、取付アーム部49先端の突出部が頭部5に形成された溝(図示せず)に嵌合することによってシャワー本体に取り付けられる。
第一実施形態では空気混入孔23に連通するボタン空気導入孔31を止水ボタン9および吐水ボタン10に穿設していたのに対し、第二実施形態の止水弁では、図13に示すように、止水ボタン9および吐水ボタン10にボタン空気導入孔は設けられず、空気は、止水ボタン9または吐水ボタン10とシャワー本体との間隙から取り入れられ、止水ボタン9または吐水ボタン10と弁軸8との間隙、通気溝27、弁軸8の空気導入路24を順次経由して、空気混入孔23から流路2の湯水に混合される。
このため、止水ボタン9および吐水ボタン10によって、弁軸8やその空気導入路24、空気混入孔23が遮蔽されて外部から視認することができない。
また、弁軸8やその空気導入路24、空気混入孔23が遮蔽されて外部から視認することができないため、シャワー装置1の外観を損なうことがない。
また、止水ボタン9または吐水ボタン10と把持部4との間隙にゴミ等が詰まっても、把持部4に対して止水ボタン9または吐水ボタン10が移動することでゴミ等を除去することができ、安定的に湯水に空気を混合することができる。
散水口3は、第一実施形態や第二実施形態のようにシャワー状の散水を行うものには限られず、ストレート状の散水を行うものや、その他の形状の散水を行うものであってもよい。
また、第一実施形態や第二実施形態では弁軸8を上下に移動させる止水弁を設けたが、弁軸を軸回りに回転させることにより、弁軸内流路を把持部の流路に合致させたり相違させる止水弁を設けてもよい。
また、長孔と円形の孔とを混在させて左右一列に配置してもよい(図14(c))。このとき、それぞれのオリフィス部の高さの中央は揃えて配置する。
また、図に示すように、中心に円形の孔を設け、その左右に円弧状の孔を配置してもよい(図14(d))。
このほかにも、各種の形状の孔を採用してよく、また、それぞれの孔を適宜上下左右にずらして配置してもよい(図14(e))。
また、湯水に空気を混合することにより節水することができるため、浄水器の寿命を長期化することができる。
第三実施形態は、図7、図13に示すような第一実施形態、第二実施形態、または変形例の止水弁を有する流路構造を含んだ継手である。
この継手は、内部に湯水が通過する流路2を形成し、この流路2の上流端および下流端に他の部材との接続部を有している。この接続部としては、ネジ結合用のネジ溝のほか、あらゆる取付構造を採用してよい。
この弁軸8の弁軸内流路21には、オリフィス部22と、外気に連通して空気を導入する空気混入孔23が形成されている。これにより、流路2を通過する湯水に空気を混合することができる。
これにより、湯水に空気を混入する機構や止水弁を有しないシャワーヘッド等の水栓や吐水装置に、後からこれらの機能を付加することができる。
2 流路
3 散水口
4 把持部
5 頭部
8 弁軸
9 止水ボタン
10 吐水ボタン
11 Oリング
12 シール部材
21 弁軸内流路
22 オリフィス部
23 空気混入孔
24 空気導入路
25a、25b、25c 凹溝
26a、26b、26c、26d、26e 凸条
27 通気溝
28 膨出部
29 溝
30 内筒
31 ボタン空気導入孔
32 摺動溝
35 留水室
38a、38b、38c、38d、38e、38f 凹溝
39a、39b、39c、39d、39e、39f 凸条
40、41 内筒
42a、42b、42c、42d 突起
43a、43b、43c、43d 嵌合孔
44a、44b 延長部
45 凸条
46 突起
Claims (8)
- 内部に湯水が通過する流路を形成し、この流路の先端に上記湯水を吐出する散水口を形成したシャワー本体を有するシャワー装置において、
内部を貫通する弁軸内流路を形成した弁軸を上記流路中に操作可能に配置し、上記弁軸内流路を上記流路に合致させることによって上記散水口からの吐水を行い、上記弁軸内流路を上記流路から相違させることによって上記散水口からの吐水を止める止水弁を設けるとともに、
上記弁軸には外気に連通して上記流路に空気を導入する空気混入孔を形成したことを特徴とするシャワー装置。 - 上記弁軸には手動操作用の操作ボタンが取り付けられ、上記空気混入孔がこの操作ボタンに遮蔽されて外部から視認できなくなっていることを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。
- 上記弁軸は、上記空気混入孔の形成位置よりも上流側の上記弁軸内流路に、上記湯水を高速化するオリフィス部を有し、
上記弁軸と上記シャワー本体との間の水漏れを防止するシール部材が、上記オリフィス部より上流のシャワー本体の流路に配置されることを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。 - 上記弁軸内流路を上記流路から相違させて上記散水口からの吐出を止めたときに、上記空気混入孔が上記シャワー本体の流路に対し非連通状態になることを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。
- 上記弁軸が、上記シャワー本体に対して着脱可能に取り付けられていることを特徴する請求項1記載のシャワー装置。
- 上記空気混入孔より下流の上記流路中に留水室を設け、
上記シャワー本体を定置すべき所定のシャワーハンガーに取り付けた姿勢において、上記留水室に湯水が溜まり、上記空気混入孔がこの湯水に水没することを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。 - 上記空気混入孔は、上記シャワー本体と上記弁軸の操作ボタンとの間隙に連通し、この間隙から外気が取り入れられることを特徴とする請求項1または2記載のシャワー装置。
- 湯水が通過する流路を形成し、
内部を貫通する弁軸内流路を形成した弁軸を上記流路中に操作可能に配置し、上記弁軸内流路を上記流路に合致させることによって湯水を通過させ、上記弁軸内流路を上記流路から相違させることによって上記散水口からの吐水を止める止水弁を設けるとともに、
上記弁軸には外気に連通して上記流路に空気を導入する空気混入孔を形成したことを特徴とする流路構造。
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