JP2014150849A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理を適切に実行する。
【解決手段】 本発明に係るパチンコ機1は、設定された払出数に基づいて、遊技球払出手段440による遊技球払出動作を制御する払出動作制御手段400と、払い出された遊技球を検出する払出球検出手段422と、遊技球払出動作により払い出されるべき遊技球の数と払出球検出手段422により検出された遊技球の数との比較結果に基づいて、払出エラーの発生を判定する払出エラー判定手段400と、払出エラーの発生が判定された回数を計数する払出エラー回数計数手段と、払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達した場合に、所定の払出エラー処理を実行する払出エラー処理実行手段400と、遊技球検出手段422により検出された遊技球の数が所定減算基準数に達した場合に、エラー回数計数手段の計数値から所定値を減算する計数値減算手段400と、を備える。
【選択図】 図23

Description

本発明は、遊技球を遊技球払出路に払い出すための遊技球払出動作を実行する遊技球払出手段を備える遊技機に関する。
従来、遊技盤の遊技領域に設けられた入賞口への遊技球の入賞に基づいて、所定数の遊技球を球受け皿に払い出す払い出し動作(遊技球払出動作)を実行する球払出装置と、球払出装置を制御する制御部と、を備える遊技機が知られている(特許文献1参照)。
球払出装置は、遊技球貯留タンクから供給される遊技球を球受け皿に通じる球通路(遊技球払出路)に送り出すスプロケット(遊技球払出手段)と、球通路を通過する遊技球を検出する払出計数センサと、を備えている。
制御部は、払い出し動作の実行中において、払出計数センサにより検出した遊技球の数とスプロケットにより送り出した遊技球の数との差を監視し、この差が閾値を超えた場合に、第1のウエイト時間の間だけ払い出し動作が停止されるリトライ処理を実行する。また、制御部は、リトライ処理を実行したリトライ回数を計数して、リトライ回数が閾値を超えた場合に、第1のウエイト時間より長い第2のウエイト時間の間だけ払い出し動作が停止されるエラー処理を実行する。
これにより、この遊技機では、エラー処理において長時間のウエイト時間が設定されているため、不正行為による遊技球の払い出しに時間を要することになり、不正行為者の意欲を削ぐことができ、不正行為を防止することができる。
特開2011−110124号公報
しかしながら、従来の遊技機では、遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理の実行が不適切となる恐れがある。
すなわち、従来の遊技機では、リトライ回数の計数値を制御部のRAMがクリアされるまで保持する構成とすると、制御部のRAMがクリアされない限り、一度、リトライ回数が閾値を超えた場合には、その後は、スプロケットによる遊技球の空送りの発生等、不正行為ではない原因の発生によってもエラー処理が実行されるため、遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理の実行が不適切となる。
本発明の課題は、遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理を適切に実行することである。
上記目的を達成するために、第一の発明に係る遊技機は、遊技球払出路に払い出す遊技球の払出数を設定する払出数設定手段と、遊技球を前記遊技球払出路に払い出すための遊技球払出動作を実行する遊技球払出手段と、前記払出数設定手段により設定された前記払出数に基づいて、前記遊技球払出手段による前記遊技球払出動作を制御する払出動作制御手段と、前記遊技球払出路に払い出された遊技球を検出する払出球検出手段と、前記遊技球払出動作により払い出されるべき遊技球の数と前記払出球検出手段により検出された遊技球の数との比較結果に基づいて、払出エラーの発生を判定する払出エラー判定手段と、
前記払出エラー判定手段により前記払出エラーの発生が判定された回数を計数する払出エラー回数計数手段と、前記払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達した場合に、所定の払出エラー処理を実行する払出エラー処理実行手段と、前記遊技球検出手段により検出された遊技球の数が所定減算基準数に達した場合に、前記エラー回数計数手段の計数値から所定値を減算する計数値減算手段と、を備えることを特徴とする。
第一の発明に係る遊技機では、遊技球検出手段により検出された遊技球の数が所定減算基準数に達した場合に、払出エラー回数計数手段の計数値から所定値が減算される。
これによって、スプロケットによる遊技球の空送りの発生等、不正行為ではない原因の発生によって払出エラーの発生が判定された場合には、その後、所定減算基準数の遊技球が遊技球検出手段により検出されることによって、払出エラー回数計数手段の計数値が減算される。
ここで、不正行為としては、例えば、電波の送信等により遊技球の検出が不能となるように遊技球検出手段を誤作動させることによって、払出数設定手段により設定された払出数を超える数の遊技球の払い出しを受ける行為をいう。
一方、不正行為によって払出エラーの発生が判定された場合には、遊技球検出手段による遊技球の検出が不能となっているため、その後、払出エラー回数計数手段の計数値が減算されることがなく、不正行為の継続によって払出エラー回数計数手段の計数値が増加する。
以上により、不正行為ではない原因の発生によって払出エラーの発生が判定された場合には、その後、払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達することがなく、所定のエラー処理が実行されることを回避することができる。一方、不正行為によって払出エラーの発生が判定された場合には、その後、不正行為の継続により、払出エラー回数計数手段の計数値が所定基準値に達して、所定のエラー処理が実行される。
したがって、本発明によれば、遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理を適切に実行することが可能となる。
ここで、遊技球払出路としては、後述する遊技球払出路444が該当する。払出数設定手段としては、後述する払出制御装置400(払出待機処理(ステップS433、ステップS435))が該当する。遊技球払出手段としては、後述するスプロケット443及びモータ443aが該当する。払出動作制御手段としては、後述する払出制御装置400(正常払出動作処理)が該当する。払出球検出手段としては、後述する払出計数スイッチ422が該当する。払出エラーとしては、後述する払出中エラーが該当する。払出エラー判定手段としては、後述する払出制御装置400(正常払出動作後ウエイト処理(ステップS452))が該当する。払出エラー回数計数手段としては、後述する払出制御装置400のエラーカウンタが該当する。所定エラー基準値としては、後述するエラーカウンタに係る所定基準値が該当する。所定の払出エラー処理としては、後述するウエイト時間(20.0[s])の設定が該当する。払出エラー処理実行手段としては、後述する払出制御装置400(ステップS458)が該当する。所定減算基準数としては、後述する払出球数確認カウンタに係る所定値が該当する。計数値減算手段としては、後述する払出制御装置400(ステップS414)が該当する。
第二の発明に係る遊技機は、第一の発明に係る遊技機において、前記払出エラー回数計数手段の計数値が前記所定エラー基準値に達した場合に、当該払出エラー回数計数手段の計数値として初期値を設定する初期値設定手段を備え、前記払出エラー処理実行手段は、前記払出エラー回数計数手段の計数値に基づいて、前記遊技球払出動作を停止する払出動作停止時間として、当該計数値に対応する払出動作停止時間を設定し、前記払出エラー回数計数手段の計数値が前記所定エラー基準値に達した場合には、前記所定の払出エラー処理として、当該所定エラー基準値に対応する前記払出動作停止時間を設定し、前記所定エラー基準値に対応する前記払出動作停止時間は、前記払出エラー回数計数手段が取り得る計数値のうち前記所定エラー基準値に達する前の他の値に対応する前記払出動作停止時間より長いことを特徴とする。
第二の発明に係る遊技機では、払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達した場合には、所定の払出エラー処理として、当該所定エラー基準値に対応する払出動作停止時間が設定される。そして、所定エラー基準値に対応する払出動作停止時間は、払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達していない場合に設定される払出動作停止時間より長くなっている。
これによって、不正行為ではない原因の発生によって払出エラーの発生が判定された場合には、その後、払出エラー回数計数手段の計数値が減算されて、計数値が所定エラー基準値に達することがないため、所定のエラー処理に係る長い払出動作停止時間が設定されることを回避することができる。一方、不正行為によって払出エラーの発生が判定された場合には、その後、不正行為の継続により、払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達することによって、所定のエラー処理に係る長い払出動作停止時間が設定される。
したがって、本発明によれば、エラー処理に基づく払出動作停止時間の設定を適切に行うことが可能となる。
ここで、初期値設定手段としては、後述する払出制御装置400(ステップS415)が該当する。払出動作停止時間としては、後述するウエイト時間(6.0[s]又は20.0[s])が該当する。
第三の発明に係る遊技機は、第二の発明に係る遊技機において、前記払出エラー処理実行手段は、前記他の値に対応する前記払出動作停止時間として、所定時間を設定し、前記遊技球払出動作により前記所定減算基準数の遊技球を前記遊技球払出路に払い出すために必要となる時間と前記所定時間とを加算して、当該加算した時間に前記所定エラー基準値を乗算した時間は、前記払出エラー回数計数手段が取り得る各計数値に対応する前記払出動作停止時間を、当該払出エラー回数計数手段が取り得る全ての計数値について加算した時間より長いことを特徴とする。
第三の発明に係る遊技機によれば、払出エラー回数計数手段の計数値に基づいて設定される払出動作停止時間を、不正行為を防止し得る適切な長さとすることが可能となる。
具体的には、第三の発明に係る遊技機では、例えば、払出エラー回数計数手段が取り得る計数値として「1」〜「5」が設定されている場合に、払出エラー回数計数手段の計数値が「1」〜「4」の各値(他の値)となっているときには、所定時間に係る払出動作停止時間(以下、「第1払出動作停止時間」とする)が設定される。一方、払出エラー回数計数手段の計数値が「5」(所定エラー基準値)となっているときには、第1払出停止時間より長い払出動作停止時間(以下、「第2払出動作停止時間」とする)が設定される。なお、以下の説明では、第1払出動作停止時間は、6.0[s]であり、第2払出停止時間は、20.0[s]であるものとする。また、払出エラー回数計数手段の計数値が減算される契機となる所定減算基準数は、「100」であるものとする。
ここで、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させずに不正行為を行う場合には、払出エラー回数計数手段の計数値が初期値(例えば、「0」)に設定されている状態(クリアされている状態)から、5回の払出エラーが判定されて、再度、該計数値がクリアされるまでに必要となる不正行為の最少時間は、5回の払出エラーについての払出動作待機時間の合計である44.0[s](6.0[s]×4[回]+20.0[s])となる。
一方、払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達することがないように、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させつつ不正行為を行う場合には、払出エラーが判定されるごとに、6.0[s]の払い出し停止時間の経過後において、不正行為を停止して、「100」球の遊技球の払い出しを受けて(「100」球の遊技球を遊技球検出手段により検出させて)、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させる必要がある。なお、以下の説明では、「100」球の遊技球の払い出しを受けるために必要となる時間は、7.5[s]であるものとする。
したがって、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させつつ不正行為を行う場合には、不正行為の開始から5回の払い出しエラーが判定されるまでに必要となる不正行為の最少時間は、5回の払出エラーについての払出動作待機時間及び「100」球の遊技球の払い出しを受けるために必要となる時間の合計である67.5[s]((6.0[s]+7.5[s])×5[回])となる。
このように、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させつつ不正行為を行う場合に必要となる不正行為の最少時間が、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させずに不正行為を行う場合に必要となる不正行為の最少時間より長くなるように、払出動作停止時間(第1払出動作停止時間及び第2払出動作停止時間)を設定することによって、払出エラー回数計数手段の計数値を減算させつつ行う不正行為の効率が悪くなり、該不正行為を防止することができる。
よって、第三の発明によれば、払出エラー回数計数手段の計数値に基づいて設定される払出動作停止時間を、不正行為を防止し得る適切な長さとすることが可能となる。
ここで、所定時間としては、後述するウエイト時間(6.0[s])が該当する。
第四の発明に係る遊技機は、第一乃至第三のうちいずれか一の発明に係る遊技機において、前記払出エラー判定手段は、前記払出数設定手段により設定された前記払出数の遊技球を前記遊技球払出路に払い出すための前記遊技球払出動作の実行中において、前記遊技球払出動作により払い出されるべき遊技球の数と前記払出球検出手段により検出された遊技球の数との差に基づいて、前記払出エラーの発生を判定するとともに、当該払出数の遊技球を前記遊技球払出路に払い出すための前記遊技球払出動作の完了後において、当該払出数と前記払出球検出手段により検出された遊技球の数との差に基づいて、前記払出エラーの発生を判定することを特徴とする。
第四の発明に係る遊技機では、払出数設定手段により設定された払出数の遊技球を遊技球払出路に払い出すための遊技球払出動作の完了後のみならず、当該払出数の遊技球を遊技球払出路に払い出すための遊技球払出動作の実行中においても、払出エラーの判定が行われる。
これによって、第四の発明に係る遊技機によれば、払出数設定手段により設定された払出数の遊技球を遊技球払出路に払い出すための遊技球払出動作の完了後にのみ払出エラーの判定を行う場合と比較して、より早く払出エラーの発生を検出することが可能となる。
本発明によれば、遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理を適切に実行することが可能となる。
パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。 遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。 パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。 遊技球払出装置の構成を示すブロック図である。 遊技球払出装置が備えるスプロケットの断面図である。 各種抽選における当たりの種類を示す図である。 主制御装置から演出制御装置に対して送信される制御コマンドを説明する図である。 主制御装置から払出制御装置に対して送信される制御コマンド及び払出制御装置から主制御装置に対して送信される制御コマンドを説明する図である。 主制御装置が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。 主制御装置が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 特図乱数記憶処理を示すフローチャートである。 特図変動処理を示すフローチャートである。 大当たり遊技処理を示すフローチャートである。 普図乱数記憶処理を示すフローチャートである。 普図変動処理を示すフローチャートである。 普図当たり遊技処理を示すフローチャートである。 エラー監視処理を示すフローチャートである。 払出制御装置が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。 払出制御装置が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 払出スイッチ検出処理を示すフローチャートである。 払出待機処理を示すフローチャートである。 正常払出動作処理を示すフローチャートである。 正常払出動作後ウエイト処理を示すフローチャートである。 エラー待機処理を示すフローチャートである。 位置検索処理を示すフローチャートである。 位置検索後ウエイト処理を示すフローチャートである。 位置検索終了処理を示すフローチャートである。 励磁更新処理を示すフローチャートである。 正常時における遊技球払出動作を示すタイムチャートである。 エラー発生時における遊技球払出動作を示すタイムチャートである。 エラーカウンタの各値に対応するウエイト時間及び減算必要時間を示す図である。 エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合における処理の流れを示す図である。 エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合における1[h]あたりの不正獲得球数を示す図である。 エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行った場合における処理の流れを示す図である。 エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行った場合における1[h]あたりの不正獲得球数を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すパチンコ機1は、矩形状の枠本体2と、枠本体2の前側に開閉可能に配設された前枠3と、前枠3の前側上部に開閉可能に配設された前扉4と、前扉4の下方に配設された受皿ユニット5と、受皿ユニット5の側方に配設された発射ハンドル6と、を備えている。
前枠3の前側には、遊技盤10(図2参照)が配設さている。前扉4は、前枠3に配設された遊技盤10の正面側に配設された透明板4aと、透明板4aの周囲に配設された装飾部4bと、を有している。装飾部4bは、前方に向かって膨出する形状を有している。装飾部4bには、装飾部4bの内部に配設された音発生装置(スピーカ)22(図3参照)が出力する音声を通過させるための複数の音抜孔4cが設けられている。
受皿ユニット5は、遊技球(貸し球及び払出球(賞球))を受ける受皿5aと、受皿5aの前側に配設された入力ボタン5bと、を有している。入力ボタン5bは、遊技者による回転操作及び押し込み操作が可能となるように構成されている。入力ボタン5bは、回転操作及び押し込み操作に応じて、操作信号を演出制御装置300(図3参照)に対して出力する。
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読出し及び更新を行うことが可能なCRユニット500(図3参照)と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニット500に挿入されると、CRユニット500に挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数(有価価値に関する情報)が度数表示装置7cに表示される。そして、プリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。また、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニット500からプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
(遊技盤10の構成)
次に、遊技盤10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
図2に示すように、遊技盤10の略中央部には、演出画像を表示することが可能な画像表示装置20が設けられている。遊技盤10の正面には、発射ハンドル6が操作されることに応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。
画像表示装置20は、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。そして、画像表示装置20は、演出図柄z1,z2(図示せず)が表示される4つの演出図柄表示領域a1〜a4(図示せず)を構成することが可能となっている。
各演出図柄表示領域a1〜a4では、演出図柄z1,z2の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。各演出図柄表示領域a1〜a3で表示される演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクタ等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。本実施形態では、演出図柄z1は、数字(「1」〜「9」のうちいずれか一つ)を含んで構成されている。また、本実施形態では、演出図柄表示領域a4で表示される演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。
そして、演出図柄z1,z2の変動表示とは、各演出図柄表示領域a1〜a3において、複数種類の演出図柄z1をスクロールさせた状態で表示するとともに、演出図柄表示領域a4において、カラーバーが表す色が順次変化される状態で表示することをいう。また、演出図柄z1,z2の停止表示とは、各演出図柄表示領域a1〜a3の抽選結果表示位置において、一つの演出図柄z1を停止させた状態で表示するとともに、演出図柄表示領域a4において、カラーバーが所定の色を表している状態で表示することをいう。そして、演出図柄表示領域a1〜a4では、4つの領域a1〜a4において停止表示された演出図柄z1,z2の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
画像表示装置20の左方には、始動ゲート41が設けられている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41には、普図始動球検知センサ104(図3参照)が配設されている。普図始動球検知センサ104は、遊技球による始動ゲート41の通過の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。主制御装置200は、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。
画像表示装置20の下方には、第1始動口51が設けられている。第1始動口51は、上向きに開口した入球口(いわゆる「ヘソ」)であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51内には、特図1始動球検知センサ101(図3参照)が配設されている。特図1始動球検知センサ101は、第1始動口51への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。主制御装置200は、特図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。
第1始動口の下方には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と遊技球の入球を可能にする開放状態とに変位することが可能な第1開閉部材52aが設けられている。そして、第2始動口52と第1開閉部材52aとにより、いわゆる「電動チューリップ」が構成される。第1開閉部材52aは、始動口ソレノイド64(図3参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、第1開閉部材52aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、普通図柄抽選に当選した場合に、第1開閉部材52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第2始動口52内には、特図2始動球検知センサ102(図3参照)が配設されている。特図2始動球検知センサ102は、第2始動口52への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。主制御装置200は、特図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。
第2始動口52の下方には、大入賞口53が設けられている。大入賞口53には、大入賞口53への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と遊技球の入球を可能にする開放状態とに変位することが可能な第2開閉部材53aが設けられている。そして、大入賞口53と第2開閉部材53aとにより、いわゆる「アタッカー」)が構成される。第2開閉部材53aは、大入賞口ソレノイド65(図3参照)によって開閉される。大入賞口53は、通常時は、第2開閉部材53aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選に当選した場合に、第2開閉部材53aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。大入賞口53内には、大入賞球検知センサ103(図3参照)が配設されている。大入賞球検知センサ103は、大入賞口53への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。主制御装置200は、大入賞球検知センサ103からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440(図3参照)による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作を実行する。
遊技領域30における第1始動口51の下方には、いずれの入球口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口54が設けられている。
第2始動口52の右方には、普図表示装置60、特図1表示装置61及び特図2表示装置62が設けられている。各表示装置60,61,62は、7セグメントLED、ドットマトリクスLED等によって構成されている。
普図表示装置60は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置60では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。ここで、普図表示装置60に停止表示された普通図柄が特定の図柄となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である普図当たり遊技状態が生起される。
特図1表示装置61は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特図1表示装置61では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。特図2表示装置62は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特図2表示装置62では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図表示装置61,62における特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の表示と、演出図柄表示領域a1〜a4における演出図柄z1,z2の表示とは、変動表示が開始される時期、変動表示が終了して停止表示が行われる時期及び停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
そして、特図1表示装置61に停止表示された第1特別図柄が特定の図柄となった場合又は特図2表示装置62において停止表示された第2特別図柄が特定の図柄となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である大当たり遊技状態が生起される。
第2始動口52の右方には、状態表示装置63が設けられている。状態表示装置63は、LED等によって構成されている。状態表示装置63には、第1特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(いわゆる「保留数」)、第2特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数、普通図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数、大当たり遊技状態の種類(ラウンド回数)等が表示される。
なお、遊技領域30には、各入球口51,52,53やゲート41に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図3は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、パチンコ機1は、主制御装置200と、演出制御装置(サブ制御装置)300と、払出制御装置400と、各制御装置200,300,400に電源(電力)を供給する電源装置600と、を備えている。
各制御装置200,300,400は、CPU(Central Processing Unit)と、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータを格納するROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されているプログラムに基づく処理を進行するために使用される一時記憶領域となるRAM(Random Access Memory)と、を備えるマイクロコンピュータである。
主制御装置200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、入力ポート240と、出力ポート250と、周波数発生回路260と、ハード乱数発生回路270と、を備える。
入力ポート240は、各検知センサ・スイッチ101〜106から入力された検出信号及び払出制御装置400から入力された制御コマンドのそれぞれを、CPU210に対して出力する。出力ポート250は、演出制御装置300及び払出制御装置400のそれぞれに対して制御コマンドを出力するとともに、各表示装置60〜63及び各ソレノイド64,65に対して制御信号を出力する。また、出力ポート250は、パチンコ機1の賞球の払い出しに関する情報やエラー信号をホールコンピュータ(図示せず)に対して出力する。
ROM220には、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータが格納されている。特に、ROM220には、遊技の進行に必要なデータとして、各種抽選を実行するための判定テーブル、演出制御装置300を制御するために必要な各種制御コマンドが格納されている。
RAM230には、主制御装置200における入出力データ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタ等の各種カウンタ、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が一時的に記憶される。特に、RAM230は、特図1始動球検知センサ101、特図2始動球検知センサ102及び普図始動球検知センサ104のそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される始動情報を記憶する領域が設けられている。ここで、始動情報とは、各検出信号の入力を契機として取得された各種乱数値等の情報をいう。
ここで、パチンコ機1は、電源装置600による電源の供給が遮断された際に主制御装置200に対して電源を供給することが可能なバックアップ電源回路(図示せず)を備えている。これにより、RAM230は、電源装置600による電源の供給時には、この電源に基づいて記憶された情報を保持することができ、電源装置600による電源の供給の遮断時には、バックアップ電源回路から供給される電源に基づいて記憶された情報を保持(保存)することができる。そして、主制御装置200は、電源装置600による電源の供給の遮断を検出した場合には、バックアップ電源回路から供給される電源に基づいてRAM230に記憶されている情報を維持(保存)する保存処理を実行するとともに、電源装置600による電源の供給の復帰を検出した場合に、保存処理により保存した情報に基づいて、RAM230に記憶されている情報を該保存処理が実行される前の状態に復帰させる。なお、電源復帰には、電源の投入が含まれるものとする。
周波数発生回路260は、クロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及びハード乱数発生回路270のそれぞれに対して出力する。ハード乱数発生回路270は、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の当たり乱数及び第2特別図柄抽選の当たり乱数のそれぞれを発生させる。ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごと(例えば、0.005[s]ごと)に、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0〜65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、当たり乱数を発生させる。なお、ループカウンタは、普通図柄抽選、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
また、主制御装置200には、エラー検知センサ105及び扉開放スイッチ106が接続されている。エラー検知センサ105は、電波検出センサと、磁気検出センサと、を含んでいる。電波検出センサは、所定の電波の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。磁気検出センサは、所定の磁気の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。扉開放スイッチ106は、前枠3又は前扉4の開放の検出に応じて、検出信号を主制御装置200に対して出力する。
演出制御装置300は、主制御装置200から受信した制御コマンドに基づいて、画像表示装置20における演出画像の表示、ランプ21の点灯・点滅及び音発生装置22による音の出力のそれぞれを制御する。
演出制御装置300のROMには、演出の進行に係るプログラム、演出の進行に必要なデータが格納されている。演出制御装置300のRAMには、主制御装置200から受信した制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
演出制御装置300のCPUは、主制御装置200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出を決定する。そして、決定した演出に係る演出プログラムにしたがって、画像データ、ランプ制御データ、音制御データを読み出して、読み出した制御データを画像表示装置20、ランプ21及び音発生装置22のそれぞれに対して出力する。
払出制御装置400は、発射ハンドル6が備える発射ボリューム(図示せず)から入力された信号に基づいて、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
具体的には、払出制御装置400には、発射ボリューム及び遊技球発射装置423が接続されている。発射ボリュームは、発射ハンドル6が回転操作されると、この回転操作量に応じた信号を払出制御装置400に対して出力する。そして、払出制御装置400は、発射ボリュームから入力された信号に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
また、払出制御装置400は、主制御装置200から受信した制御コマンド及びCRユニット500から受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
具体的には、払出制御装置400には、モータ443aが接続されている。遊技球払出装置440は、遊技球を後述する遊技球払出路444を介して受皿5aに払い出す遊技球払出動作を実行する。そして、払出制御装置400は、主制御装置200から受信した制御コマンドに基づいて、遊技球払出装置440による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作を制御する。
また、払出制御装置400には、皿満タンスイッチ421が接続されている。皿満タンスイッチ421は、受皿5aの内部に配設されており、受皿5aにおいて所定量の遊技球が貯留されている状態(満杯の状態)である満タン状態の検出に応じて、検出信号を払出制御装置400に対して出力する。そして、払出制御装置400は、皿満タンスイッチ421から検出信号を受信した場合には、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を停止する。
また、払出制御装置400には、払出計数スイッチ422が接続されている。払出計数スイッチ422は、遊技球払出路444に配設されており、遊技球払出路444に払い出された遊技球の検出に応じて、検出信号を払出制御装置400に対して出力する。
また、払出制御装置400には、接続基板410を介して、球貸スイッチ401、返却スイッチ402、度数表示装置7c及びCRユニット500のそれぞれが接続されている。
球貸スイッチ401は、球貸ボタン7aが操作されたことに応じて、球貸操作信号を、接続基板410を経由してCRユニット500に対して送信する。
CRユニット500は、球貸スイッチ401から球貸操作信号を受信すると、挿入されているプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数から所定数の貸球を払い出すために必要な度数を減算して、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新するとともに、所定数の遊技球の払い出しを指示する球貸指示信号を、接続基板410を経由して払出制御装置400に対して送信する。この際、CRユニット500は、遊技球払出装置440による貸球の払い出しに係る遊技球払出動作の実行中(後述する総貸球数カウンタの値が「1」以上である場合)には、払出制御装置400に対する球貸指示信号の送信を行わない。
そして、払出制御装置400は、CRユニット500から受信した球貸指示信号に基づいて、遊技球払出装置440による貸球の払い出しに係る遊技球払出動作を制御する。具体的には、CRユニット500から球貸指示信号を受信するごとに、25個の遊技球の払い出しに係る遊技球払出動作を制御する。
また、CRユニット500は、プリペイドカートが挿入されたとき及びプリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新したときのそれぞれにおいて、有価媒体の残存度数を示す度数信号を、接続基板410を経由して度数表示装置7cに送信する。そして、度数表示装置7cは、度数信号を受信すると、この度数信号が示す有価媒体の残存度数を表示する。
返却スイッチ402は、返却ボタン7bが操作されたことに応じて、返却操作信号を、接続基板410を経由してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、返却操作信号を受信すると、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードを返却(排出)する。
(遊技球払出装置の構成)
次に、遊技球払出装置440の構成について説明する。
図4は、遊技球払出装置の構成を示すブロック図である。図5は、遊技球払出装置が備えるスプロケットの断面図である。
図4に示すように、遊技球払出装置440は、遊技球貯留タンク441と、遊技球整列路442と、スプロケット443と、モータ443aと、遊技球払出路444と、払出計数スイッチ422と、を有している。
遊技球貯留タンク441は、枠本体2の背面側の上部に配設され、遊技場の島設備の上部に設置された上部タンク(図示せず)から供給される遊技球を貯留する。遊技球整列路442は、遊技球貯留タンク441の下流側に配設され、遊技球貯留タンク441から排出された遊技球を整列させてスプロケット443に誘導する。
図5に示すように、スプロケット443は、遊技球整列路442の下流側に配設されている。スプロケット443は、その外周面において遊技球を保持することが可能な凹部443bを有し、歯車状に形成されている。本実施形態では、スプロケット443は、その外周面において4つの凹部443bを有している。モータ443aは、ステッピングモータ等により構成され、その回転角度を正確に制御することが可能となっている。そして、スプロケット443は、モータ443aによって回転駆動され、遊技球整列路442から誘導されてきた遊技球を、1球ずつ遊技球払出路444に払い出すことが可能となっている。
遊技球払出路444は、スプロケット443の下流側に配設され、スプロケット443から払い出された遊技球を受皿5aに誘導する。払出計数スイッチ422は、遊技球払出路444に払い出された遊技球を検出することが可能となるように配設されている。払出計数スイッチ422は、遊技球払出路444に払い出された遊技球の検出に応じて、検出信号を払出制御装置400に対して出力する。
払出制御装置400は、主制御装置200から受信した賞球指定コマンド及びCRユニット500から受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、所定数の遊技球の払い出すための遊技球払出動作を遊技球払出装置440に実行させる。具体的には、払出制御装置400は、モータ443aを駆動することによって、スプロケット443を回転駆動させて、スプロケット443に遊技球の払い出しを行わせる。この際、払出制御装置400は、スプロケット443が所定数の遊技球を払い出すように、モータ443aの回転角度を制御する。
(各種抽選について)
次に、パチンコ機1で実行される各種抽選について説明する。
図6は、各種抽選における当たりの種類を示す図である。
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。そして、普通図柄抽選に当選した場合に、普図当たり遊技状態が生起される。普図当たり遊技状態では、第1開閉部材52aが閉止状態から開放状態に変位(開放)されて、第2始動口52への遊技球の入球が可能な状態となる。
図6(a)に示すように、本実施形態では、普通図柄抽選に当選した場合に生起される普図当たり遊技状態の種類として、「普図当たり」の1種類が設定されている。
「普図当たり」に当選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄を「普図当たり図柄」で停止表示させるように制御する。一方、普通図柄抽選に落選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。
ここで、パチンコ機1では、補助制御として、時短制御を実行することが可能となっている。時短制御とは、該制御が実行されていないときと比較して、特別図柄の変動表示を行う時間(以下、「変動時間」とする)が短縮される制御をいう。また、本実施形態では、時短制御が実行されているときは、該制御が実行されていないときと比較して、普通図柄抽選の当選確率が向上され、普図当たり遊技状態における第1開閉部材52aの開放時間が延長され、かつ、普通図柄の変動表示を行う時間が短縮される。
「普図当たり」に当選した場合には、第1開閉部材52aの開放回数が1回又は3回に設定され、各回における第1開閉部材52aの開放時間が0.5[s]又は2.0[s]に設定される。この際、第1開閉部材52aの開放時間及び開放回数は、時短制御の実行中には、2.0[s]×3回に設定され、時短制御の停止中には、0.5[s]×1回に設定される。各回における第1開閉部材52aの開放は、第1開閉部材52aが開放状態とされてから、開放時間が経過したこと及び第2始動口52への遊技球の入球数が所定数(例えば、10個)に達したことのうち一方が達成された場合に終了する。
また、パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。そして、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選に当選した場合に、大当たり遊技状態が生起される。大当たり遊技状態では、第2開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞口53への遊技球の入球が可能な状態となる。
図6(b)に示すように、本実施形態では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の抽選結果として、「大当たり1」〜「大当たり4」、「小当たり」及び「はずれ」の6種類が設定されている。そして、「大当たり1」〜「大当たり4」のそれぞれに当選した場合には、大当たり遊技状態が生起される。
「大当たり1」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「通常大当たり1図柄」で停止表示させるように制御する。この際、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「通常大当たり1図柄」で停止表示させるように制御する。画像表示装置20において表示される「通常大当たり1図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「2、2、2」等の同一の偶数の数字が揃うとともに、演出図柄表示領域c4に停止表示された演出図柄z2が青色を示す態様とする。
「大当たり2」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「確変大当たり1図柄」で停止表示させるように制御する。この際、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「確変大当たり1図柄」で停止表示させるように制御する。画像表示装置20において表示される「確変大当たり1図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「1、1、1」等の同一の奇数の数字が揃うとともに、演出図柄表示領域c4に停止表示された演出図柄z2が赤色を示す態様とする。
「大当たり3」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「通常大当たり2図柄」で停止表示させるように制御する。この際、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「通常大当たり2図柄」で停止表示させるように制御する。画像表示装置20において表示される「通常大当たり2図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「1、3、5」等の規則性のある不揃いの組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域c4に停止表示された演出図柄z2が青色を示す態様とする。
「大当たり4」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「確変大当たり2図柄」で停止表示させるように制御する。この際、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「確変大当たり2図柄」で停止表示させるように制御する。画像表示装置20において表示される「確変大当たり2図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「1、3、5」等の規則性のある不揃いの組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域c4に停止表示された演出図柄z2が赤色を示す態様とする。
「小当たり」に当選した場合には、表示装置61,62において、特別図柄を「小当たり図柄」で停止表示させるように制御する。この際、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「小当たり図柄」で停止表示させるように制御する。画像表示装置20において表示される「小当たり図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1が、「1、3、5」等の規則性のある不揃いの組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域c4に停止表示された演出図柄z2が白色を示す態様とする。
一方、特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、表示装置61,62において特別図柄を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。この際、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2を「はずれ図柄」で停止表示させるように制御する。画像表示装置20において停止表示される「はずれ図柄」は、例えば、3つの演出図柄表示領域a1〜a3に停止表示された演出図柄z1を、「1、6、9」等のように、少なくとも一の領域に停止表示された演出図柄z1が他の領域に停止表示された演出図柄z1と異なる組み合わせとするとともに、演出図柄表示領域c4に停止表示された演出図柄z2が白色を示す態様とする。
ここで、パチンコ機1では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選)の当選確率に係る遊技状態として、「特図低確率状態」及び「特図高確率状態」を有している。「特図低確率状態」では、特別図柄抽選の当選確率が、第1の確率(以下、「低確率」とする)(例えば、1/390)に設定される。一方、「特図高確率状態」では、特別図柄抽選の当選確率が、第1の確率より高い第2の確率(以下、「高確率」とする)(例えば、1/39)に設定される。なお、主制御装置200は、第1特別図柄抽選の当選確率と第2特別図柄抽選の当選確率とが同期するように、各抽選の当選確率を設定する。ここで、特別図柄抽選の当選確率とは、大当たり遊技状態が生起される「当たり」(「大当たり1」〜「大当たり4」)に当選する確率をいう。
「大当たり1」又は「大当たり2」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が15回に設定され、各回のラウンド遊技における第2開閉部材53aの最長開放時間が第2の開放時間(例えば、30.0[s])に設定される。各回のラウンド遊技における第2開閉部材53aの開放は、第2開閉部材53aが開放状態とされてから、最長開放時間が経過するか、または、大入賞口53への遊技球の入球数が所定数(例えば、10個)に達することにより終了する(以下、同様)。これにより、「大当たり1」及び「大当たり2」は、ぞれぞれ、各回のラウンド遊技における第2開閉部材53a最長開放時間が大入賞口53への遊技球の入球を期待できる時間(第1の開放時間より長い第2の開放時間)に設定されるため、出玉のある大当たり遊技状態となる。
また、「大当たり3」(いわゆる「突時」)又は「大当たり4」(いわゆる「突確」)に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が2回に設定され、各回のラウンド遊技における第2開閉部材53aの最長開放時間が第1の開放時間(例えば、0.5[s])に設定される。これにより、「大当たり3」及び「大当たり4」は、それぞれ、各回のラウンド遊技における第2開閉部材53a最長開放時間が大入賞口53への遊技球の入球を期待できない時間(第2の開放時間より短い第1の開放時間)に設定されるため、出玉のない大当たり遊技状態となる。
さらに、「小当たり」に当選した場合には、第2開閉部材53aの開放回数が2回に設定され、各回における第2開閉部材53aの最長開放時間が第1の開放時間に設定される。これにより、「小当たり」は、各回における第2開閉部材53aの最長開放時間が大入賞口53への遊技球の入球を期待できない時間に設定されるため、出玉のない遊技となる。
「大当たり1」又は「大当たり3」に当選した場合には、この大当たり遊技状態が終了した後から次の大当たり遊技状態が生起される前までの期間において、「特図低確率状態」が生起される。また、「大当たり2」又は「大当たり4」に当選した場合には、この大当たり遊技状態が終了した後から次の大当たり遊技状態が生起される前までの期間において、「特図高確率状態」が生起される。さらに、「小当たり」に当選した場合には、この「小当たり」に当選する直前に設定されていた遊技状態(「特図低確率状態」又は「特図高確率状態」)が、第2開閉部材53aの開放が終了した後においても継続する。
また、「大当たり1」又は「大当たり2」に当選した場合には、この大当たり遊技状態の終了後において、時短制御が実行される。この時短制御は、「大当たり1」又は「大当たり2」の終了に応じて開始され、この時短制御の開始後、大当たり遊技状態が生起されることなく、所定回数(例えば、70回)の特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が実行されたことに応じて終了される。
一方、「大当たり3」又は「大当たり4」に当選した場合には、この大当たり遊技状態の終了後において、時短制御が実行されない。また、「小当たり」に当選した場合には、この「小当たり」に当選する直前における時短制御の実行状態(実行又は停止)が、第2開閉部材53aの開放が終了した後においても継続する。
(制御コマンドについて)
次に、主制御装置200から演出制御装置300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御装置200と払出制御装置400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
図7は、主制御装置から演出制御装置に対して送信される制御コマンドを説明する図である。図8は、主制御装置から払出制御装置に対して送信される制御コマンド及び払出制御装置から主制御装置に対して送信される制御コマンドを説明する図である。
主制御装置200と演出制御装置200とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御装置200と演出制御装置300との間における通信は、主制御装置200から演出制御装置300への一方向のみで行われ、演出制御装置300から主制御装置200への通信は行われない。
主制御装置200から演出制御装置300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの先行データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの後続データと、から構成されている。
そして、主制御装置200は、シリアル通信によって、先行データ及び後続データから構成される制御コマンドを演出制御装置300に対して送信する。演出制御装置300では、主制御装置200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
図7に示すように、パチンコ機1では、主制御装置200から演出制御装置300に対して送信される制御コマンドとして、図柄種別指定コマンド、変動パターン指定コマンド、停止指定コマンド、状態指定コマンド、エラー指定コマンド等が設定されている。
図柄種別指定コマンドは、停止表示される演出図柄z1,z2の態様(特別図柄抽選の抽選結果)を指定するコマンドである。図柄種別指定コマンドは、停止表示させる演出図柄z1,z2の態様として、「はずれ図柄」、「通常大当たり1図柄」、「確変大当たり1図柄」、「通常大当たり2図柄」、「確変大当たり2図柄」及び「小当たり図柄」のうち一のものを指定する。図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動開始時に送信される。なお、図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されていても構わない。
変動パターン指定コマンドは、演出図柄z1,z2の変動時間(変動パターン)を指定するコマンドである。本実施形態では、演出図柄z1,z2の変動時間として、m種類の変動時間(例えば、0.5[s]、30[s]等)が設定されている。そして、変動パターン指定コマンドは、m種類の変動時間のうち一の変動時間を指定する。変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動開始時に送信される。
本実施形態では、変動パターンとして、「通常変動パターン」、「疑似連続変動パターン」、「リーチ変動パターン」、等が設定されている。そして、主制御装置200は、変動時間を指定することによって、指定した変動時間に対応する変動パターンを指定する。
ここで、「通常変動パターン」とは、「疑似連続変動パターン」、「リーチ変動パターン」とは異なり、大当たり図柄の停止表示を期待させることがない、単調な変動を行う変動パターンをいう。
「疑似連続変動パターン」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、演出図柄z1,z2の疑似連続変動表示を1回以上行う変動パターンをいう。ここで、疑似連続変動表示とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示を継続しつつ、全ての演出図柄表示領域a1〜a3の抽選結果表示位置において演出図柄z1の仮停止表示を行った後に、全ての演出図柄表示領域a1〜a3において演出図柄z1の通常変動表示を行う表示をいう。なお、仮停止表示とは、演出図柄表示領域a1〜a3の抽選結果表示位置において、演出図柄z1の入れ替え(表示されている演出図柄z1の変更)を行うことなく、一の種類の演出図柄z1が揺れた状態で表示されることをいう。また、通常変動表示とは、演出図柄表示領域a1〜a3の抽選結果表示位置において、演出図柄z1の入れ替えを行う表示をいう。
「リーチ変動パターン」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に、演出図柄z1,z2がリーチ状態を形成する変動パターンをいう。ここで、リーチ状態とは、演出図柄表示領域a4における演出図柄z2の変動表示を継続しつつ、演出図柄表示領域a1〜a3のうち二以上の領域において演出図柄z1の仮停止表示を行い、かつ、二以上の領域において仮停止表示されている演出図柄z1の種類が同一となっている状態(いわゆる、大当たり図柄が停止表示される可能性がある状態)をいう。ここで、「リーチ変動パターン」として、演出内容が異なる複数種類のリーチ変動パターンが設定されていても構わない。
なお、変動パターン指定コマンドとして、演出図柄の変動表示のうち前半の変動時間を指定するものと、演出図柄の変動表示のうち後半の変動時間と、が設定されていても構わない。この場合には、例えば、前半の変動時間を指定する変動パターン指定コマンドにより、演出図柄z1,z2の変動表示の開始後から演出図柄z1,z2がリーチ状態を形成する前までの期間における変動表示の態様(疑似連続変動表示の有無等)を指定し、後半の変動時間を指定する変動パターン指定コマンドにより、演出図柄z1,z2がリーチ状態を形成した後から演出図柄z1,z2が停止表示される前までの期間中における変動表示の態様(リーチ変動パターンの種類)を指定する。
停止指定コマンドは、演出図柄z1,z2の停止表示を指定するコマンドである。停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示時に送信される。
状態指定コマンドは、遊技状態を指定するコマンドである。状態指定コマンドは、時短制御の開始、時短制御の終了、特図高確率状態の設定及び特図低確率状態の設定のうち一のものを指定する。状態指定コマンドは、各制御の開始時又は終了時、各確率の設定時に送信される。
エラー指定コマンドは、エラーの発生又は解除を指定するコマンドである。エラー指定コマンドは、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、払出計数スイッチエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除、過剰賞球エラーの発生・解除、及び、扉開放エラーの発生・解除のうち一のものを指定する。エラー指定コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
主制御装置200と払出制御装置400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御装置200と払出制御装置400との間における通信は、双方向に行われる。主制御装置200と払出制御装置400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御装置200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御装置400に対して送信する。払出制御装置400では、主制御装置200から制御コマンドを受信すると、RXI割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御装置400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御装置200に対して送信する。主制御装置200では、払出制御装置400から制御コマンドを受信すると、RXI割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
図8(a)に示すように、パチンコ機1では、主制御装置200から払出制御装置400に対して送信される制御コマンドとして、払出動作開始指定コマンド、払出動作停止指定コマンド、賞球数指定コマンド等が設定されている。
払出動作開始指定コマンドは、払出動作停止状態の解除を指定するコマンドである。ここで、払出動作停止状態とは、遊技球払出装置440による遊技球払出動作が停止される状態をいう。払出動作開始指定コマンドは、払出動作停止状態の解除時に送信される。
払出動作停止指定コマンドは、払出動作停止状態の設定を指定するコマンドである。払出動作停止指定コマンドは、払出動作停止状態の設定時に送信される。
賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1〜15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、遊技球払出装置400による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作の実行時に送信される。
図8(b)に示すように、パチンコ機1では、払出制御装置400から主制御装置200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、払出計数スイッチエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除、及び、過剰賞球エラーの発生・解除のそれぞれを指定するコマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
(主制御装置で実行される処理)
次に、主制御装置200で実行される処理を説明する。
図9は、主制御装置が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御装置200のハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごと(例えば、0.005sごと)に、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0〜65535の範囲内)において1ずつ更新するハード乱数更新処理を開始する。そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の普図当たり乱数、第1特別図柄抽選の大当たり乱数及び第2特別図柄抽選の大当たり乱数のそれぞれが更新される。なお、ハード乱数更新処理は、図9に示すメインループ処理と非同期で実行される。
また、パチンコ機1に対して電源が投入されると、主制御装置200のCPU210は、所定の初期化処理を実行した後に、図9に示すメインループ処理を繰り返し実行する。
メインループ処理は、CPU210により実行されると、まず、ステップS10に移行する。
ステップS10では、割込み禁止処理を実行して、ステップS11に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS11では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS12に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。初期値乱数とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(大当たり図柄乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を更新(変更)するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタは、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの乱数値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタに設定される初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
ステップS12では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS13に移行する。制御コマンド解析処理では、払出制御装置400から受信した制御コマンドの解析を行う。
ステップS13では、制御コマンド送信処理を実行し、ステップS14に移行する。制御コマンド送信処理では、演出制御装置300に対する制御コマンドの送信を行う。具体的には、制御コマンド送信処理では、ポート出力要求バッファに記憶されている制御コマンドを、演出制御装置300に対して送信する。
ステップS14では、割込み許可処理を実行し、ステップS15に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS14に係る処理が実行されてからステップS10に係る処理が実行されるまでの期間中が、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS15では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS10に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち大当たり図柄乱数を除いたもの(変動パターン乱数等)の更新を行う。
次に、CPU210が実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
図10は、主制御装置が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
CPU210は、メインループ処理に係る割込み許可期間中又はタイマ割込み処理に係る割込み許可期間中において、払出制御装置400から制御コマンドを受信した場合に、シリアル通信受信割込み処理を実行する。なお、シリアル通信受信割込み処理は、多重割込みを禁止する処理となっている。
図10に示すように、シリアル通信受信割込み処理は、CPU210により実行されると、まず、ステップS20に移行する。
ステップS20では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS21に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していたレジスタ(アキュムレータA及びフラグレジスタF)の値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS21では、制御コマンドを受信するための受信バッファにデータが存在するか否かを判定し、受信バッファにデータが存在すると判定した場合(Yes)には、ステップS22に移行し、受信バッファにデータが存在しないと判定した場合(No)には、ステップS23に移行する。
ステップS22では、受信データ格納処理を実行し、ステップS23に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに存在するデータをRAM230の所定領域に格納する。
ステップS23では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS20で退避しておいたレジスタの値を復帰させ、割込みを許可する。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
次に、CPUが実行するタイマ割込み処理を説明する。
図11は、主制御装置が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
周波数発生回路260は、所定周期(例えば、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、CPU210は、メインループ処理に係る割込み許可期間中において、割込み要求信号の発生に応じて、タイマ割込み処理を実行する。なお、タイマ割込み処理は、多重割込みを許可する処理となっている。
図11に示すように、タイマ割込み処理は、CPU210により実行されると、まず、ステップS30に移行する。
ステップS30では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS31に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS31では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS32に移行する。ステップS31の初期値乱数更新処理は、ステップS11の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。
ステップS32では、ソフト乱数更新処理を実行し、ステップS33に移行する。ソフトランス更新処理では、ソフト乱数のうち大当たり図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS33では、スイッチチェック処理を実行し、ステップS34に移行する。スイッチチェック処理では、入力ポート240における各検知センサ・スイッチ101〜106からの検出信号の入力の有無をチェックする。そして、いずれかの検知センサ・スイッチ101〜106からの検出信号の入力を検出した場合には、該検出を示す情報をRAM230の所定領域に記憶する。
ステップS34では、特別図柄抽選に係る各種乱数を記憶する特図乱数記憶処理を実行し、ステップS35に移行する。特図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS35では、特別図柄抽選の抽選結果を報知する特図変動処理を実行し、ステップS36に移行する。特図変動処理については、後述する。
ステップS36では、大当たり遊技状態を制御する大当たり遊技処理を実行し、ステップS37に移行する。大当たり遊技処理については、後述する。
ステップS37では、普通図柄抽選に係る各種乱数を記憶する普図乱数記憶処理を実行し、ステップS38に移行する。普図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS38では、普通図柄抽選の抽選結果を報知する普図変動処理を実行し、ステップS39に移行する。普図変動処理については、後述する。
ステップS39では、普図当たり遊技状態を制御する普図当たり遊技処理を実行し、ステップS40に移行する。普図当たり遊技処理については、後述する。
ステップS40では、賞球の払い出し動作を実行する賞球払出処理を実行し、ステップS41に移行する。賞球払出処理では、ステップS33の処理結果に基づいて、各検知センサ101〜103からの検出信号の入力の有無を判定する。そして、各検知センサ101〜103からの検出信号の入力があった場合には、賞球数指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。さらに、賞球払出処理では、払出制御装置400に対する制御コマンドの送信を行う。
本実施形態では、第1始動球検知センサ101から検出信号の入力があった場合には、「3個」の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、第2始動球検知センサ102から検出信号の入力があった場合には、「5個」の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、大入賞球検知センサ103から検出信号の入力があった場合には、「15個」の賞球数を指定する賞球数指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。そして、ポート出力要求バッファに記憶されている制御コマンドを、払出制御装置400に対して送信する。
ステップS41では、エラー監視処理を実行し、ステップS42に移行する。エラー監視処理については、後述する。
ステップS42では、ポート出力処理を実行し、ステップS43に移行する。ポート出力処理では、各種制御信号が、普図表示装置60、特図1表示装置61、特図2表示装置62、状態表示装置63、始動口ソレノイド64、大入賞口ソレノイド65等に対して出力される。
ステップS43では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS30で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
次に、ステップS34の特図乱数記憶処理を説明する。
図12は、特図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
特図乱数記憶処理は、ステップS34において実行されると、図12に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、ステップS33の処理結果に基づいて、特図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS101に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、ステップS103に移行する。
ステップS101では、特図1保留数が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS102に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS103に移行する。
ここで、特図1保留数とは、特図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、特図1保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS102では、特図1乱数記憶処理を実行し、ステップS103に移行する。特図1乱数記憶処理では、第1特別図柄抽選の大当たり乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特図1始動情報として、RAM230の特図1始動情報記憶領域に記憶する。
ステップS103では、ステップS33の処理結果に基づいて、特図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS104に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS104では、特図2保留数が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS105に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、特図2保留数とは、特図2表示装置62における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、特図2保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS105では、特図2乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。特図2乱数記憶処理では、第2特別図柄抽選の大当たり乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特図2始動情報として、RAM230の特図2始動情報記憶領域に記憶する。
次に、ステップS35の特図変動処理を説明する。
図13は、特図変動処理を示すフローチャートである。
特図変動処理は、ステップS35において実行されると、図13に示すように、まず、ステップS110に移行する。
ステップS110では、当たり中であるか否かを判定し、当たり中でないと判定した場合(No)には、ステップS111に移行し、当たり中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、当たり中とは、大当たり遊技状態の生起中又は小当たり中であることをいう。また、大当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている大当たり遊技状態フラグに基づいて判定し、小当たり中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている小当たりフラグに基づいて判定する。
ステップS111では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の報知表示中であるか否かを判定し、特別図柄の報知表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS112に移行し、特別図柄の報知表示中であると判定した場合(Yes)には、ステップS117に移行する。ここで、特別図柄の報知表示中とは、特別図柄の変動表示又は停止表示が行われている期間中をいう。
ステップS112では、特図保留数が「0」であるか否かを判定し、特図保留数が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS113に移行し、特図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、特図保留数とは、特図1保留数及び特図2保留数の合計数をいう。
ステップS113では、大当たり判定処理を実行し、ステップS114に移行する。大当たり判定処理では、RAM230の始動情報記憶領域(特図1始動情報記憶領域又は特図2始動情報記憶領域)に記憶されている始動情報(特図1始動情報又は特図2始動情報)に含まれる大当たり乱数を読み出して、この大当たり乱数の値が大当たり値と一致しているか否かを判定(大当たり判定)する。そして、大当たり乱数の値が大当たり値と一致している場合には、「大当たり」と判定する。
また、大当たり判定処理では、読み出した大当たり乱数の値が大当たり値と一致していないと判定した場合には、当該大当たり乱数の値が小当たり値と一致しているか否かを判定(小当たり判定)する。そして、大当たり乱数の値が小当たり値と一致している場合には、「小当たり」と判定し、大当たり乱数の値が小当たり値と一致していない場合には、「はずれ」と判定する。
この際、本実施形態では、特図2始動情報記憶領域において特図2始動情報が記憶されている場合には、特図1始動情報に対して優先して、該特図2始動情報に基づく大当たり判定及び小当たり判定を行う。
ROM220には、大当たり乱数と大当たり値との対応が登録された特別図柄抽選テーブルが格納されている。また、特別図柄抽選テーブルとして、特図低確率状態に対応する特別図柄抽選テーブル及び特図高確率状態に対応する特別図柄抽選テーブルが格納されている。特図低確率状態に対応する特別図柄抽選テーブルでは、当選確率が第1の確率(例えば、1/390)となるように、大当たり値が登録されている。一方、特図高確率状態に対応する特別図柄抽選テーブルでは、当選確率が第1の確率より高い第2の確率(例えば、1/39)となるように、大当たり値が登録されている。そして、大当たり判定処理では、現在設定されている遊技状態に対応する特別図柄抽選テーブルを読み出して、大当たり判定を行う。
また、ROM220には、大当たり乱数と小当たり値との対応が登録された小当たり抽選テーブルが格納されている。そして、大当たり判定により大当たり(「大当たり1」〜「大当たり4」)に落選したと判定された場合には、小当たり抽選テーブルを読み出して、小当たり判定を行う。
これにより、特別図柄抽選の抽選結果(「大当たり」、「小当たり」又は「はずれ」)が判定される。ここで、現在設定されている遊技状態は、RAM230の所定領域において特図低確率状態フラグ及び特図低確率状態フラグのうちいずれのフラグが記憶されているかに基づいて判定する。
ステップS114では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS115に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS113の処理結果に基づいて、停止表示させる特別図柄の態様(停止図柄)を設定する。
具体的には、ステップS113において第1特別図柄抽選により「大当たり」に当選したと判定された場合には、この判定に係る特図1始動情報に含まれる大当たり図柄乱数を読み出して、読み出した大当たり図柄乱数に基づいて、停止図柄を決定する。一方、ステップS113において第2特別図柄抽選により「大当たり」に当選したと判定された場合には、この判定に係る特図2始動情報に含まれる大当たり図柄乱数を読み出して、読み出した大当たり図柄乱数に基づいて、停止図柄を決定する。
ROM220には、大当たり図柄乱数と停止図柄(大当たり図柄)との対応が登録された大当たり図柄決定テーブルが格納されている。また、大当たり図柄決定テーブルとして、第1特別図柄抽選に対応する大当たり図柄決定テーブル及び第2特別図柄抽選に対応する大当たり図柄決定テーブルが格納されている。第1特別図柄抽選に対応する大当たり図柄決定テーブルと第2特別図柄抽選に対応する大当たり図柄決定テーブルとでは、各大当たり図柄が選択される確率が異なっている。
そして、停止図柄設定処理では、特図1始動情報に含まれる大当たり図柄決定乱数に基づいて停止図柄を決定する場合には、第1特別図柄抽選に対応する大当たり図柄決定テーブルを用い、特図2始動情報に含まれる大当たり図柄決定乱数に基づいて停止図柄を決定する場合には、第2特別図柄抽選に対応する大当たり図柄決定テーブルを用いて、大当たり図柄(「通常大当たり1図柄」、「確変大当たり1図柄」、「通常大当たり2図柄」又は「確変大当たり2図柄」)を決定する。
一方、ステップS113において「小当たり」に当選したと判定された場合には、停止図柄として、「小当たり図柄」を決定する。また、ステップS113において特別図柄抽選に落選したと判定された場合(「はずれ」と判定された場合)には、停止図柄として、「はずれ図柄」を決定する。
さらに、停止図柄設定処理では、決定した停止図柄に対応する図柄種別指定コマンド(特図1図柄種別指定コマンド又は特図2図柄種別指定コマンド)を、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、図柄種別指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
ステップS115では、変動時間設定処理を実行し、ステップS116に移行する。変動時間設定処理では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動時間を設定する。
具体的には、ステップS113において実行された大当たり判定に係る始動情報(特図1始動情報又は特図2始動情報)に含まれる変動パターン乱数を読み出して、この変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動時間を決定する。
ROM220には、変動パターン乱数と変動時間との対応が登録された変動時間決定テーブルが格納されている。また、変動時間決定テーブルとして、時短制御の実行中に対応する変動時間決定テーブル及び時短制御の停止中に対応する変動時間決定テーブルが格納されている。時短制御の実行中に対応する変動時間決定テーブルでは、変動時間として第1の変動時間(例えば、0.5[s])が決定されるようになっている。一方、時短制御の停止中に対応する変動時間決定テーブルでは、変動時間として第1の変動時間より長い第2の変動時間(例えば、10.0[s]、30.0[s]、60.0[s]等)が決定されるようになっている。
そして、変動時間設定処理では、現在の時短制御の実行状況に対応する変動時間決定テーブルに基づいて、特別図柄の変動時間を決定する。ここで、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に記憶されている時短制御フラグに基づいて判定する。
また、変動時間設定処理では、決定した特別図柄の変動時間に対応する特図変動パターン指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、変動パターン指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
そして、演出制御装置300は、変動パターン指定コマンドを受信した場合には、演出図柄z1,z2の報知演出開始処理を実行する。具体的には、報知演出開始処理では、まず、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動時間に基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示の態様(変動パターン)を決定する。この際、RAMの所定領域における確変演出フラグ及び時短演出フラグの設定状況に基づいて、演出図柄z1,z2の変動パターンが決定される。なお、本実施形態では、変動パターンとして、「通常変動パターン」、「リーチ変動パターン」、「疑似連続変動パターン」等が設定されている。
また、報知演出開始処理では、受信した図柄種別指定コマンドに基づいて、停止表示させる演出図柄z1,z2の態様(「はずれ図柄」、「通常大当たり1図柄」、「確変大当たり1図柄」、「通常大当たり2図柄」、「確変大当たり2図柄」又は「小当たり図柄」)を設定する。
そして、報知演出開始処理では、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、決定した変動パターンによる演出図柄z1,z2の変動表示を開始する。
ステップS116では、報知表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。報知表示開始処理では、ステップS115で決定した特別図柄の変動時間を、特図変動時間タイマに設定する。そして、特図1表示装置61又は特図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を開始するとともに、設定した特図変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。
ステップS117では、特図変動時間タイマに基づいて、ステップS116で設定した特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、設定した特別図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS118に移行し、設定した特別図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS118では、報知表示終了処理を実行し、ステップS119に移行する。報知表示終了処理では、特図1表示装置61又は特図2表示装置62において、ステップS114で設定された停止図柄による特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を行う。なお、特別図柄の停止表示は、予め設定されている所定時間行われる。
また、報知表示終了処理では、停止指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、停止指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
そして、演出制御装置300は、停止指定コマンドを受信した場合には、報知演出終了処理を実行する。具体的には、報知演出終了処理では、画像表示装置20の演出図柄表示領域a1〜a4において、演出図柄z1,z2の変動表示を終了して、先に受信した図柄種別指定コマンドに基づいて予め設定した態様による演出図柄z1,z2の停止表示を行う。
ステップS119では、ステップS118で停止表示された停止図柄が大当たり図柄(「通常大当たり1図柄」、「確変大当たり1図柄」、「通常大当たり2図柄」又は「確変大当たり2図柄」)であるか否かを判定し、大当たり図柄であると判定した場合(Yes)には、ステップS120に移行し、大当たり図柄でないと判定した場合(No)には、ステップS121に移行する。
ステップS120では、大当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。大当たり遊技状態開始処理では、まず、ステップS118で停止表示された大当たり図柄(停止図柄)に基づいて、生起させる大当たり遊技状態の種類(「大当たり1」、「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり4」)を確認する。
次に、生起させる大当たり遊技状態の種類に対応する大当たり遊技状態フラグを、RAM230の所定領域に設定(記憶)するとともに、この大当たり遊技状態の種類に対応するラウンド遊技回数(「2回」又は「15」回)を、ラウンド遊技カウンタに設定する。
また、生起させる大当たり遊技状態の種類に対応する最長開放時間(0.5[s]又は30.0[s])を、ラウンド遊技タイマに設定する。そして、第2開閉部材53aの開放を開始するとともに、設定したラウンド遊技タイマによる第2開閉部材53aの開放時間の計測を開始する。さらに、大入賞口入球数カウンタによる大入賞口53への遊技球の入球数のカウントを開始する。
さらに、大当たり遊技開始処理では、時短制御を実行中である場合には、時短制御を停止して、RAM230の所定領域に記載されている時短制御フラグを消去する。また、時短カウンタの値をリセットする。そして、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、状態指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
そして、演出制御装置300は、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、RAMの所定領域に設定されている時短演出フラグを解除する。
ステップS121では、ステップS118で停止表示された停止図柄が小当たり図柄であるか否かを判定し、小当たり図柄であると判定した場合(Yes)には、ステップS122に移行し、小当たり図柄でないと判定した場合(No)には、ステップS123に移行する。
ステップS122では、小当たり開始処理を実行し、ステップS123に移行する。小当たり開始処理では、小当たりフラグを、RAM230の所定領域に設定(記憶)して、第2開閉部材53aの開放を開始する。
ここで、小当たりは、所定回数(「2回」)の第2開閉部材53aの開放が完了した場合に終了する。各回の第2開閉部材53aの開放は、最長開放時間(0.5[s])が経過したこと及び大入賞口53への遊技球の入球数が所定数(例えば、10個)に達したことのうち一方が達成された場合に終了する。そして、小当たりが終了した場合には、RAM230の所定領域に設定されている小当たりフラグを解除(消去)する。
ステップS123では、時短制御を実行中であるか否かを判定し、時短制御を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS124に移行し、時短制御を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、時短制御を実行中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている時短制御フラグに基づいて判定する。
ステップS124では、時短制御を終了するか否かを判定し、時短制御を終了すると判定した場合(Yes)には、ステップS125に移行し、時短制御を終了しないと判定した場合(No)には、ステップS126に移行する。
本実施形態では、後述する時短カウンタの値が「0」となっている場合には、時短制御を終了すると判定し、時短カウンタの値が「1」以上の場合には、時短制御を終了しないと判定する。
ステップS125では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。時短制御停止処理では、時短制御を停止して、RAM230の所定領域に記憶されている時短制御フラグを消去する。また、時短カウンタの値をリセットする。
また、時短制御停止処理では、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、状態指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
そして、演出制御装置300は、時短制御の終了を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、RAMの所定領域に設定されている時短演出フラグを解除する。
ステップS126では、時短カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。時短カウンタ更新処理では、時短カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに時短カウンタに設定する。
次に、ステップS36の大当たり遊技処理を説明する。
図14は、大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
大当たり遊技処理は、ステップS36において実行されると、図14に示すように、まず、ステップS130に移行する。
ステップS130では、大当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS131に移行し、大当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、大当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている大当たり遊技状態フラグに基づいて判定する。
ステップS131では、第2開閉部材53aの開放中(ラウンド遊技中)であるか否かを判定し、第2開閉部材53aの開放中であると判定した場合(Yes)には、ステップS132に移行し、第2開閉部材53aの開放中でないと判定した場合(No)には、ステップS134に移行する。
ステップS132では、第2開放部材53aの閉鎖条件(ラウンド遊技の終了条件)を満たすか否かを判定し、第2開閉部材53aの閉鎖条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS133に移行し、第2開閉部材53aの閉鎖条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、ラウンド遊技タイマに設定された最長開放時間が経過したこと及び大入賞口入球数カウンタによりカウントされた大入賞口53への遊技球の入球数が所定数(例えば、10個)に達したことのうち一方が達成された場合に、第2開放部材53aの閉鎖条件を満たすと判定する。
ステップS133では、ラウンド遊技終了処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。ラウンド遊技終了処理では、第2開閉部材53aを閉鎖して、ラウンド遊技タイマ及び大入賞口入球数カウンタのそれぞれの値をリセットする。また、ラウンド遊技カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たにラウンド遊技カウンタに設定する。
ステップS134では、大当たり遊技条件を終了するか否かを判定し、大当たり遊技状態を終了しないと判定した場合(No)には、ステップS135に移行し、大当たり遊技状態を終了すると判定(Yes)した場合には、ステップS136に移行する。
ここで、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「0」となった場合に、大当たり遊技状態を終了すると判定する。
ステップS135では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。ラウンド遊技開始処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の大当たり遊技状態の種類(「大当たり1」、「大当たり2」、「大当たり3」又は「大当たり4」)を確認する。
次に、現在の大当たり遊技状態の種類に対応する最長開放時間(0.5[s]又は30.0[s])を、ラウンド遊技タイマに設定する。そして、第2開閉部材53aの開放を開始するとともに、設定したラウンド遊技タイマによる第2開閉部材53aの開放時間の計測を開始する。さらに、大入賞口入球数カウンタによる大入賞口53への遊技球の入球数のカウントを開始する。
ステップS136では、大当たり遊技状態終了処理を実行し、ステップS137に移行する。大当たり遊技状態終了処理では、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグを解除(消去)する。
さらに、大当たり遊技状態終了処理では、終了に係る大当たり遊技状態の種類が「大当たり2」又は「大当たり4」である場合には、特図高確率状態フラグをRAM230の所定領域に設定して、特図高確率状態の設定を指定する状態指定コマンドをRAM230の所定領域に格納する。また、終了に係る大当たり遊技状態の種類が「大当たり1」又は「大当たり3」である場合には、特図低確率状態フラグをRAM230の所定領域に設定して、特図低確率状態の設定を指定する状態指定コマンドをRAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、状態指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
そして、演出制御装置300は、特図高確率状態を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、確変演出フラグをRAMの所定領域に設定し、特図低確率状態を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、RAMの所定領域に設定されている確変演出フラグを解除する。
ステップS137では、時短制御を開始するか否かを判定し、時短制御を開始すると判定した場合(Yes)には、ステップS138に移行し、時短制御を開始しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、ステップS136で終了した大当たり遊技状態の種類が「大当たり1」又は「大当たり2」である場合には、時短制御を開始すると判定し、「大当たり3」又は「大当たり4」である場合には、時短制御を開始しないと判定する。
ステップS138では、時短制御実行処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。時短制御実行処理では、時短制御フラグをRAM230の所定領域に設定して、時短制御を開始する。また、所定回数(本実施形態では、「70」回)を、時短カウンタに設定する。
また、時短制御実行処理では、時短制御の開始を指定する状態指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、状態指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
そして、演出制御装置300は、時短制御の開始を指定する状態指定コマンドを受信した場合には、時短演出フラグをRAMの所定領域に設定する。
次に、ステップS37の普図乱数記憶処理を説明する。
図15は、普図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
普図乱数記憶処理は、ステップS37において実行されると、図15に示すように、まず、ステップS140に移行する。
ステップS140では、ステップS33の処理結果に基づいて、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS141に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS141では、普図保留数が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS142に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、普図保留数とは、普図表示装置60における普通図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、普図保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS142では、普図乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。普図乱数記憶処理では、普通図柄抽選の普図当たり乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した乱数(乱数値)を、普図始動情報として、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶する。
次に、ステップS38の普図変動処理を説明する。
図16は、普図変動処理を示すフローチャートである。
普図変動処理は、ステップS38において実行されると、図16に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、普図当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、ステップS151に移行し、普図当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている普図当たり遊技状態フラグに基づいて判定する。
ステップS151では、普通図柄の報知表示中であるか否かを判定し、普通図柄の報知表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS152に移行し、普通図柄の報知表示中であると判定した場合(Yes)には、ステップS157に移行する。ここで、普通図柄の報知表示中とは、普通図柄の変動表示又は停止表示が行われている期間中をいう。
ステップS152では、普図保留数が「0」であるか否かを判定し、普図保留数が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS153に移行し、普図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS153では、普図当たり判定処理を実行し、ステップS154に移行する。普図当たり判定処理では、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶されている普図始動情報に含まれる普図当たり乱数を読み出して、この普図当たり乱数の値が当たり値と一致しているか否かを判定(普図当たり判定)する。
ROM220には、普図当たり乱数と当たり値との対応が登録された普通図柄抽選テーブルが格納されている。また、普通図柄抽選テーブルとして、時短制御停止時に対応する普通図柄抽選テーブル及び時短制御実行時に対応する普通図柄抽選テーブルが格納されている。時短制御停止時に対応する普通図柄抽選テーブルでは、当選確率が第1の確率(例えば、1/80)となるように、当たり値が登録されている。一方、時短制御実行時に対応する普通図柄抽選テーブルでは、当選確率が第1の確率より高い第2の確率(例えば、1/1.1)となるように、当たり値が登録されている。そして、普図当たり判定処理では、現在の時短制御の実行状況に対応する普通図柄抽選テーブルを読み出して、普図当たり判定を行う。これにより、普通図柄抽選の抽選結果(当選又は落選)が判定される。なお、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に記憶されている時短制御フラグに基づいて判定する。
ステップS154では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS155に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS153の処理結果に基づいて、停止表示させる普通図柄の態様(停止図柄)を設定する。
具体的には、ステップS153において普通図柄抽選に当選したと判定された場合には、停止図柄として「普図当たり図柄」を決定し、普通図柄抽選に落選したと判定された場合には、停止図柄として「はずれ図柄」を決定する。
ステップS155では、変動時間設定処理を実行し、ステップS156に移行する。変動時間設定処理では、普通図柄の変動時間を設定する。
本実施形態では、普通図柄の変動時間として、1つの変動時間(例えば、2.0[s])のみが設定されている。したがって、普通図柄の変動時間は、2.0[s]に設定される。
なお、普通図柄の変動時間として複数の変動時間を設定しておき、ステップS155において抽選により普通図柄の変動時間を決定しても構わない。
ステップS156では、報知表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。報知表示開始処理では、ステップS155で決定した普通図柄の変動時間を、普図変動時間タイマに設定する。そして、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示を開始するとともに、設定した普図変動時間タイマによる変動時間の計測を開始する。
ステップS157では、普図変動時間タイマに基づいて、ステップS156で設定した普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、設定した普通図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS158に移行し、設定した普通図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS158では、報知表示終了処理を実行し、ステップS159に移行する。報知表示終了処理では、普図表示装置60において、ステップS154で設定された停止図柄による普通図柄の停止表示を行う。なお、普通図柄の停止表示は、予め設定されている所定時間行われる。
ステップS159では、ステップS158で停止表示された停止図柄が「普図当たり図柄」であるか否かを判定し、「普図当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS160に移行し、普図当たり図柄でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS160では、普図当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
普図当たり遊技状態開始処理では、普図当たり遊技状態フラグを、RAM230の所定領域に設定するとともに、現在の時短制御の実行状況に応じて開放時間(0.5[s]又は2.0[s])を、第1開閉部材開放タイマに設定する。
そして、第1開閉部材52aの開放を開始するとともに、設定した第1開閉部材開放タイマによる第1開閉部材52aの開放時間の計測を開始する。さらに、第2始動口入球数カウンタによる第2始動口52への遊技球の入球数のカウントを開始する。
次に、ステップS39の普図当たり遊技処理を説明する。
図17は、普図当たり遊技処理を示すフローチャートである。
普図当たり遊技処理は、ステップS39において実行されると、図17に示すように、まず、ステップS170に移行する。
ステップS170では、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、普図当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS171に移行し、普図当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、普図当たり遊技状態の生起中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている普図当たり遊技状態フラグに基づいて判定する。
ステップS171では、第1開放部材52aの閉鎖条件を満たすか否かを判定し、第1開閉部材52aの閉鎖条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS172に移行し、第1開閉部材52aの閉鎖条件を満たさない(No)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、第1開閉部材開放タイマに設定された開放時間が経過したこと及び第2始動口入球数カウンタによりカウントされた第2始動口52への遊技球の入球数が所定数(例えば、10個)に達したことのうち一方が達成された場合に、第1開放部材52aの閉鎖条件を満たすと判定する。
ステップS172では、普図当たり遊技状態終了処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。普図当たり遊技状態終了処理では、第1開閉部材52aを閉鎖して、RAM230の所定領域に設定されている普図当たり遊技状態フラグを解除する。また、第1開閉部材開放タイマ及び第2始動口入球数カウンタのそれぞれの値をリセットする。
次に、ステップS41のエラー監視処理を説明する。
図18は、エラー監視処理を示すフローチャートである。
エラー監視処理は、ステップS41において実行されると、図18に示すように、まず、ステップS180に移行する。
ステップS180では、払出制御装置400から払出中エラー発生指定コマンドを受信したか否かを判定し、払出中エラー発生指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS181に移行し、払出中エラー発生指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS182に移行する。
ステップS181では、払出中エラー発生処理を実行し、ステップS182に移行する。払出中エラー発生処理では、払出中エラーフラグをRAM230の所定領域に設定する。また、払出中エラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、払出中エラー発生指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から払出中エラー発生指定コマンドを受信すると、画像表示装置20において、払出中エラーの発生を示す画像の表示を開始する。
ステップS182では、払出制御装置400から払出中エラー解除指定コマンドを受信したか否かを判定し、払出中エラー解除指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS183に移行し、払出中エラー解除指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS184に移行する。
ステップS183では、払出中エラー解除処理を実行し、ステップS184に移行する。払出中エラー解除処理では、RAM230の所定領域に設定されている払出中エラーフラグを解除する。また、払出中エラー解除指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、払出中エラー解除指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から払出中エラー解除指定コマンドを受信すると、画像表示装置20における払出中エラーの発生を示す画像の表示を終了する。
ステップS184では、払出制御装置400から満タンエラー発生指定コマンドを受信したか否かを判定し、満タンエラー発生指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS185に移行し、満タンエラー発生指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS186に移行する。
ステップS185では、満タンエラー発生処理を実行し、ステップS186に移行する。満タンエラー発生処理では、満タンエラーフラグをRAM230の所定領域に設定する。また、満タンエラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、満タンエラー発生指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から満タンエラー発生指定コマンドを受信すると、画像表示装置20において、満タンエラーの発生を示す画像(受皿5aに貯留されている遊技球を球箱に移すことを促す画像)の表示を開始する。
ステップS186では、払出制御装置400から満タンエラー解除指定コマンドを受信したか否かを判定し、満タンエラー解除指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS187に移行し、満タンエラー解除指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS188に移行する。
ステップS187では、満タンエラー解除処理を実行し、ステップS188に移行する。満タンエラー解除処理では、RAM230の所定領域に設定されている満タンエラーフラグを解除する。また、満タンエラー解除指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、満タンエラー解除指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から満タンエラー解除指定コマンドを受信すると、画像表示装置20における満タンエラーの発生を示す画像の表示を終了する。
ステップS188では、払出制御装置400から払出計数スイッチエラー発生指定コマンドを受信したか否かを判定し、払出計数スイッチエラー発生指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS189に移行し、払出計数スイッチエラー発生指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS190に移行する。
ステップS189では、払出計数スイッチエラー発生処理を実行し、ステップS190に移行する。払出計数スイッチエラー発生処理では、払出計数スイッチエラーフラグをRAM230の所定領域に設定する。また、払出計数スイッチエラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、払出計数スイッチエラー発生指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から払出計数スイッチエラー発生指定コマンドを受信すると、画像表示装置20において、払出計数スイッチエラーの発生を示す画像の表示を開始する。
ステップS190では、払出制御装置400から払出計数スイッチエラー解除指定コマンドを受信したか否かを判定し、払出計数スイッチエラー解除指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS191に移行し、払出計数スイッチエラー解除指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS192に移行する。
ステップS191では、払出計数スイッチエラー解除処理を実行し、ステップS192に移行する。払出計数スイッチエラー解除処理では、RAM230の所定領域に設定されている払出計数スイッチエラーフラグを解除する。また、払出計数スイッチエラー解除指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、払出計数スイッチエラー解除指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から払出計数スイッチエラー解除指定コマンドを受信すると、画像表示装置20における払出計数スイッチエラーの発生を示す画像の表示を終了する。
ステップS192では、払出制御装置400から球詰まりエラー発生指定コマンドを受信したか否かを判定し、球詰まりエラー発生指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS193に移行し、球詰まりエラー発生指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS194に移行する。
ステップS193では、球詰まりエラー発生処理を実行し、ステップS194に移行する。球詰まりエラー発生処理では、球詰まりエラーフラグをRAM230の所定領域に設定する。また、球詰まりエラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、球詰まりエラー発生指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から球詰まりエラー発生指定コマンドを受信すると、画像表示装置20において、球詰まりエラーの発生を示す画像の表示を開始する。
ステップS194では、払出制御装置400から球詰まりエラー解除指定コマンドを受信したか否かを判定し、球詰まりエラー解除指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS195に移行し、球詰まりエラー解除指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS196に移行する。
ステップS195では、球詰まりエラー解除処理を実行し、ステップS196に移行する。球詰まりエラー解除処理では、RAM230の所定領域に設定されている球詰まりエラーフラグを解除する。また、球詰まりエラー解除指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、球詰まりエラー解除指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から球詰まりエラー解除指定コマンドを受信すると、画像表示装置20における球詰まりエラーの発生を示す画像の表示を終了する。
ステップS196では、払出制御装置400から過剰賞球エラー発生指定コマンドを受信したか否かを判定し、過剰賞球エラー発生指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS197に移行し、過剰賞球エラー発生指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS198に移行する。
ステップS197では、過剰賞球エラー発生処理を実行し、ステップS198に移行する。過剰賞球エラー発生処理では、過剰賞球エラーフラグをRAM230の所定領域に設定する。また、過剰賞球エラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、過剰賞球エラー発生指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から過剰賞球エラー発生指定コマンドを受信すると、画像表示装置20において、過剰賞球エラーの発生を示す画像の表示を開始する。
ステップS198では、払出制御装置400から過剰賞球エラー解除指定コマンドを受信したか否かを判定し、過剰賞球エラー解除指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS199に移行し、過剰賞球エラー解除指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS200に移行する。
ステップS199では、過剰賞球エラー解除処理を実行し、ステップS200に移行する。過剰賞球エラー解除処理では、RAM230の所定領域に設定されている過剰賞球エラーフラグを解除する。また、過剰賞球エラー解除指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、過剰賞球エラー解除指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から過剰賞球エラー解除指定コマンドを受信すると、画像表示装置20における過剰賞球エラーの発生を示す画像の表示を終了する。
ステップS200では、扉開放エラーの発生中であるか否かを判定し、扉開放エラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS201に移行し、扉開放エラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS203に移行する。
ここで、扉開放エラーの発生中であるか否かは、RAM230の所定領域に記憶されている扉開放エラーフラグに基づいて判定する。
ステップS201では、扉開放エラーの解除条件を満たすか否かを判定し、扉開放エラーの解除条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS202に移行し、扉開放エラーの解除条件を満たしていないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
本実施形態では、扉開放スイッチ106から検出信号が入力されていない状態が所定時間継続した場合に、扉開放エラーの解除条件を満たすと判定する。
ステップS202では、扉開放エラー解除処理を実行し、ステップS203に移行する。扉開放エラー解除処理では、RAM230の所定領域に設定されている扉開放エラーフラグを解除する。また、扉開放エラー解除指定コマンド及び払出動作開始指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、扉開放エラー解除指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。また、ステップS40の賞球払出処理において、払出動作開始指定コマンドが払出制御装置400に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から扉開放エラー解除指定コマンドを受信すると、後述する画像表示装置20における扉開放エラーの発生を示す画像の表示を終了する。
ステップS203では、扉開放エラーの発生条件を満たすか否かを判定し、扉開放エラーの発生条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS204に移行し、扉開放エラーの発生条件を満たしていないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
本実施形態では、扉開放スイッチ106から検出信号が入力されている状態が所定時間継続した場合に、扉開放エラーの発生条件を満たすと判定する。
ステップS204では、扉開放エラー発生処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。扉開放エラー発生処理では、扉開放エラーフラグをRAM230の所定領域に設定する。また、扉開放エラー発生指定コマンド及び払出動作停止指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS13の制御コマンド送信処理において、扉開放エラー発生指定コマンドが演出制御装置300に対して送信される。また、ステップS40の賞球払出処理において、払出動作停止指定コマンドが払出制御装置400に対して送信される。
演出制御装置300は、主制御装置200から扉開放エラー発生指定コマンドを受信すると、画像表示装置20において、扉開放エラーの発生を示す画像の表示を開始する。
(払出制御装置で実行される処理)
次に、払出制御装置400で実行される処理を説明する。
図19は、払出制御装置が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
パチンコ機1に電源が投入されると、払出制御装置400のCPUは、所定の初期化処理を実行した後に、図19に示すメインループ処理を繰り返し実行する。
メインループ処理は、払出制御装置400のCPUにより実行されると、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、割込み禁止処理を実行して、ステップS301に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS301では、受信コマンド解析処理を実行し、ステップS302に移行する。受信コマンド解析処理では、主制御装置200から受信した制御コマンドの解析を行う。
そして、主制御装置200から賞球数指定コマンドを受信した場合には、該賞球数指定コマンドが指定する賞球数の値を把握し、把握した賞球数の値を総賞球数カウンタに設定されている値に加算して、加算後の値を、新たに総賞球数カウンタに設定する。
また、主制御装置200から払出動作停止指定コマンドを受信した場合には、払出動作停止フラグをRAMの所定領域に設定する。一方、主制御装置200から払出動作開始指定コマンドを受信した場合には、RAMの所定領域において設定されている払出動作停止フラグを解除する。
ステップS302では、コマンド送信関連処理を実行し、ステップS303に移行する。コマンド送信関連処理では、RAMの所定領域における各エラーフラグ(後述する満タンエラーフラグ、払出計数スイッチエラーフラグ、球詰まりエラーフラグ、過剰賞球エラーフラグ、払出中エラーフラグ等)の設定状況を確認して、設定状況の更新があった場合には、更新された設定状況に対応する制御コマンドを主制御装置200に対して送信する。
具体的には、ステップS325のエラー監視処理において、満タンエラーフラグがRAMの所定領域に設定された場合には、満タンエラー発生指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶し、一方、RAMの所定領域において設定されていた満タンエラーフラグが解除された場合には、満タンエラー解除指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。
また、ステップS325のエラー監視処理において、払出計数スイッチエラーフラグがRAMの所定領域に設定された場合には、払出計数スイッチエラー発生指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶し、一方、RAMの所定領域において設定されていた払出計数スイッチエラーフラグが解除された場合には、払出計数スイッチエラー解除指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。
また、ステップS325のエラー監視処理において、球詰まりエラーフラグがRAMの所定領域に設定された場合には、球詰まりエラー発生指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶し、一方、RAMの所定領域に設定されていた球詰まりエラーフラグが解除された場合には、球詰まりエラー解除指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。
また、ステップS424の過剰賞球エラー処理において、過剰賞球エラーフラグがRAMの所定領域に設定された場合には、過剰賞球エラー発生指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。一方、エラー解除ボタンの操作に基づいて実行される過剰賞球エラー解除処理において、RAMの所定領域に設定されていた過剰賞球エラーフラグが解除された場合には、過剰賞球エラー解除指定コマンドをポート出力要求バッファに記憶する。
さらに、ステップS458の「エラー待機処理」移行用データ設定処理において、払出中エラーフラグがRAMの所定領域に設定された場合には、払出中エラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに記憶する。一方、ステップS461のエラー復帰時「払出待機処理」移行用データ設定処理において、RAMの所定領域に設定されていた払出中エラーフラグが解除された場合には、払出中エラー解除指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。
そして、コマンド送信関連処理では、ポート出力要求バッファに記憶されている制御コマンドを、主制御装置200に対して送信する。
ステップS303では、割込み許可処理を実行し、ステップS300に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS303に係る処理が実行されてからステップS300に係る処理が実行されるまでの期間中が、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
次に、払出制御装置400のCPUが実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
図20は、払出制御装置が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
払出制御装置400のCPUは、メインループ処理に係る割込み許可期間中又はタイマ割込み処理に係る割込み許可期間中において、主制御装置200から制御コマンドを受信した場合に、シリアル通信受信割込み処理を実行する。なお、シリアル通信受信割込み処理は、多重割込みを禁止する処理となっている。
図20に示すように、シリアル通信受信割込み処理は、払出制御装置400のCPUにより実行されると、まず、ステップS310に移行する。
ステップS310では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS311に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していたレジスタ(アキュムレータA及びフラグレジスタF)の値をRAMの退避領域に退避させる。
ステップS311では、制御コマンドを受信するための受信バッファにデータが存在するか否かを判定し、受信バッファにデータが存在すると判定した場合(Yes)には、ステップS312に移行し、受信バッファにデータが存在しないと判定した場合(No)には、ステップS313に移行する。
ステップS312では、受信データ格納処理を実行し、ステップS313に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに存在するデータをRAMの所定領域に格納する。
ステップS313では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS310で退避しておいたレジスタの値を復帰させ、割込みを許可する。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
次に、払出制御装置400のCPUが実行するタイマ割込み処理を説明する。
図21は、払出制御装置が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
払出制御装置400は、所定周期(例えば、1.4[ms])ごとに割込み要求信号を発生させるタイマ回路(図示せず)を有している。そして、払出制御装置400のCPUは、メインループ処理に係る割込み許可期間中において、割込み要求信号の発生に応じて、タイマ割込み処理を実行する。なお、タイマ割込み処理は、多重割込みを許可する処理となっている。
図21に示すように、タイマ割込み処理は、払出制御装置400のCPUにより実行されると、まず、ステップS320に移行する。
ステップS320では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS321に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS321では、スイッチチェック処理を実行し、ステップS322に移行する。スイッチチェック処理では、払出制御装置400の入力ポート(図示せず)におけるCRユニット500からの球貸指示信号の受信の有無、及び、各スイッチ421,422からの検出信号の入力の有無をチェックする。そして、いずれかのスイッチ421,422からの検出信号の入力を検出した場合には、該検出を示す情報をRAMの所定領域に記憶する。
ステップS322では、CR通信処理を実行し、ステップS323に移行する。CR通信処理では、ステップS321の処理結果に基づいて、CRユニット500からの球貸指示信号を受信したか否かを判定する。そして、CRユニット500からの球貸指示信号の受信があった場合には、総貸球数カウンタの値として所定値(本実施形態では、「25」)を設定する。また、RAMの所定領域において、貸球中フラグを設定する。なお、RAMの所定領域において設定されている貸球中フラグは、総貸球数カウンタの値が「0」になった場合に解除される。
ステップS323では、払出制御処理を実行し、ステップS324に移行する。払出制御処理については、後述する。
ステップS324では、発射制御処理を実行し、ステップS325に移行する。発射制御処理では、CRユニット500と払出制御装置400が電気的に接続されていることに基づき、発射制御回路(図示せず)に対して発射の許可信号を出力する。この発射制御回路は、発射の許可信号が出力されていることを条件として、発射ハンドル6が備える発射ボリュームから入力された信号に基づいて、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。具体的には、発射制御回路は、発射ボリュームから入力された信号に基づいて、発射ハンドル6の回転操作量に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
ステップS325では、エラー監視処理を実行し、ステップS326に移行する。エラー監視処理では、各スイッチ421,422からの検出信号の入力状況に応じて、各エラーの発生又は解除に関する処理を実行する。
具体的には、エラー監視処理では、皿満タンスイッチ421から検出信号が入力されている状態が所定時間(本実施形態では、300.0[ms])継続した場合には、満タンエラーの発生を検出する。そして、満タンエラーの発生を検出すると、満タンエラーフラグをRAMの所定領域に設定する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、満タンエラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
一方、満タンエラーの発生を検出した後において、皿満タンスイッチ421から検出信号が入力されていない状態が所定時間(本実施形態では、300.0[ms])継続した場合には、満タンエラーの解除を検出する。そして、満タンエラーの解除を検出すると、RAMの所定領域において設定されている満タンエラーフラグを解除する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、満タンエラー解除指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
ここで、払出制御装置400は、払出計数スイッチ422と払出制御装置400とを接続するケーブルの断線を検出する断線検出手段を有している。そして、エラー監視処理では、断線検出手段によりケーブルの断線が検出されている状態が所定時間(本実施形態では、300.0[ms])継続した場合には、払出計数スイッチエラーの発生を検出する。そして、払出計数スイッチエラーの発生を検出すると、払出計数スイッチエラーフラグをRAMの所定領域に設定する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、払出計数スイッチエラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
一方、払出計数スイッチエラーの発生を検出した後において、断線検出手段によりケーブルの断線が検出されていない状態が所定時間(本実施形態では、300.0[ms])継続した場合には、払出計数スイッチエラーの解除を検出する。そして、払出計数スイッチエラーの解除を検出すると、RAMの所定領域において設定されている払出計数スイッチエラーフラグを解除する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、払出計数スイッチエラー解除指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
また、エラー監視処理では、払出計数スイッチ422から検出信号が入力されている状態が所定時間(本実施形態では、50.0[ms])継続した場合には、球詰まりエラーの発生を検出する。そして、球詰まりエラーの発生を検出すると、球詰まりエラーフラグをRAMの所定領域に設定する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、球詰まりエラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
一方、球詰まりエラーの発生を検出した後において、払出計数スイッチ422から検出信号が入力されていない状態が所定時間(本実施形態では、50.0[ms])継続した場合には、球詰まりエラーの解除を検出する。そして、球詰まりエラーの解除を検出すると、RAMの所定領域に設定されている球詰まりエラーフラグを解除する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、球詰まりエラー解除指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
ステップS326では、ポート出力処理を実行し、ステップS327に移行する。ポート出力処理では、所定の制御信号が、モータ443a等に対して出力される。
ステップS327では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS320で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
次に、ステップS323の払出制御処理を説明する。
図22は、払出制御処理を示すフローチャートである。
払出制御処理は、遊技球払出装置440による貸球又は賞球の払い出しに係る遊技球払出動作に関するゼネラルモジュールとなっている。
払出制御処理は、ステップS323において実行されると、図22に示すように、まず、ステップS400に移行する。
ステップS400では、払出スイッチ検出処理を実行し、ステップS401に移行する。払出スイッチ検出処理については、後述する。
ステップS401では、ウエイト状態中であるか否かを判定し、ウエイト状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS402に移行し、ウエイト状態中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、ウエイト状態とは、遊技球払出装置440のモータ443aの駆動が禁止された状態をいう。本実施形態では、通常時ウエイト時間タイマ及びエラー時ウエイト時間タイマの両方がタイムアウトしている場合には、ウエイト状態中でないと判定し、通常時ウエイト時間タイマ及びエラー時ウエイト時間タイマのうち少なくとも一方がタイムアウトしていない(計測中である)場合には、ウエイト状態中であると判定する。
ステップS402では、励磁更新待機状態中であるか否かを判定し、励磁更新待機状態中でないと判定した場合には、ステップS403に移行し、励磁更新待機状態中であると判定した場合には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、励磁更新待機状態とは、モータ443aの励磁パターンの更新が禁止された状態をいう。本実施形態では、払出速度タイマがタイムアウトしている場合には、励磁更新待機状態中でないと判定し、払出速度タイマがタイムアウトしていない(計測中である)場合には、励磁更新待機状態中であると判定する。
ステップS403では、モータフェーズ番号取得処理を実行し、ステップS404に移行する。モータフェーズ番号取得処理では、払出制御装置400のRAMの所定領域に設定されているモータフェーズ番号の読出しを行う。
ステップS404では、ステップS403で取得したモータフェーズ番号に対応するモータ制御処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
本実施形態では、モータフェーズ番号として「0」〜「6」が設定されている。また、モータ制御処理として、払出待機処理、正常払出動作処理、正常払出動作後ウエイト処理、エラー待機処理、位置検索処理、位置検索後ウエイト処理及び位置検索終了処理が設定されている。
そして、取得したモータフェーズ番号が「0」である場合には、払出待機処理を実行し、取得したモータフェーズ番号が「1」である場合には、正常払出動作処理を実行し、取得したモータフェーズ番号が「2」である場合には、正常払出動作後ウエイト処理を実行し、取得したモータフェーズ番号が「3」である場合には、エラー待機処理を実行し、取得したモータフェーズ番号が「4」である場合には、位置検索処理を実行し、取得したモータフェーズ番号が「5」である場合には、位置検索後ウエイト処理を実行し、取得したモータフェーズ番号が「6」である場合には、位置検索終了処理を実行する。
各モータフェーズ番号に対応するモータ制御処理については、後述する。
次に、ステップS400の払出スイッチ検出処理を説明する。
図23は、払出スイッチ検出処理を示すフローチャートである。
払出スイッチ検出処理は、ステップS400において実行されると、図23に示すように、まず、ステップS410に移行する。
ステップS410では、ステップS321の処理結果に基づいて払出計数スイッチ422からの検出信号の入力の有無を判定し、払出計数スイッチ422からの検出信号の入力があったと判定した場合(Yes)には、ステップS411に移行し、払出計数スイッチ422からの検出信号の入力がないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS411では、エラーカウンタの値が「0」であるか否かを判定し、エラーカウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS412に移行し、エラーカウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS416に移行する。ここで、エラーカウンタは、払出中エラーの発生が判定された回数を計数する。
ステップS412では、払出球数確認カウンタ更新処理を実行し、ステップS413に移行する。払出球数確認カウンタ更新処理では、払出球数確認カウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに払出球数確認カウンタに設定する。ここで、払出球数確認カウンタは、払出計数スイッチ422により検出された遊技球数を計数する。そして、払出球数確認カウンタの値に基づいて、後述するエラーカウンタ減算処理を実行するか否かが判定される。
ステップS413では、払出球数確認カウンタの値が所定値(本実施形態では、「100」)に達しているか否かを判定し、払出球数確認カウンタの値が所定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS414に移行し、払出球数確認カウンタの値が所定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS416に移行する。
ステップS414では、エラーカウンタ減算処理を実行し、ステップS415に移行する。エラーカウンタ減算処理では、エラーカウンタに設定されている値から所定値(本実施形態では、「1」)を減算した値を、新たにエラーカウンタに設定する。
ステップS415では、払出球数確認カウンタクリア処理を実行し、ステップS416に移行する。払出球数確認カウンタクリア処理では、払出球数確認カウンタの値をクリア(「0」に設定)する。
ステップS416では、払出実行球数カウンタ更新処理を実行し、ステップS417に移行する。払出実行球数カウンタ更新処理では、払出実行球数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに払出実行球数カウンタに設定する。
ステップS417では、貸球の払い出し中であるか否かを判定し、貸球の払い出し中であると判定した場合(Yes)には、ステップS418に移行し、貸球の払い出し中でないと判定した場合(No)には、ステップS420に移行する。
ここで、貸球の払い出し中であるか否かは、RAMの所定領域に記憶されている貸球中フラグに基づいて判定する。
ステップS418では、総貸球数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、総貸球数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS419に移行し、総貸球数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS422に移行する。
ステップS419では、総貸球数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。総貸球数カウンタ更新処理では、総貸球数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに総貸球数カウンタに設定する。
ステップS420では、総賞球数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、総賞球数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS421に移行し、総賞球数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS422に移行する。
ステップS421では、総賞球数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。総賞球数カウンタ更新処理では、総賞球数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに総賞球数カウンタに設定する。
ステップS422では、過剰賞球カウンタ更新処理を実行し、ステップS423に移行する。過剰賞球カウンタ更新処理では、過剰賞球カウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに過剰賞球カウンタに設定する。
ステップS423では、過剰賞球カウンタの値が所定値(本実施形態では、「10」)に達しているか否かを判定し、過剰賞球カウンタの値が所定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS424に移行し、過剰賞球カウンタの値が所定値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS424では、過剰賞球エラー処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。過剰賞球エラー処理では、過剰賞球エラーフラグをRAMの所定領域に設定する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、過剰賞球エラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
ここで、パチンコ機1には、過剰賞球エラーを解除するためのエラー解除ボタン(図示せず)を有している。そして、過剰賞球エラーの発生中においてエラー解除ボタンが操作されると、払出制御装置400は、過剰賞球エラー解除処理を実行する。過剰賞球エラー解除処理では、RAMの所定領域において設定されている過剰賞球エラーフラグを解除する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、過剰賞球エラー解除指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
次に、モータフェーズ番号が「0」に設定されている場合に実行される払出待機処理を説明する。
図24は、払出待機処理を示すフローチャートである。
払出待機処理は、遊技球払出装置440による遊技球払出動作の実行前において、各種エラーのチェック、払い出しを行う遊技球の数(以下、「払出個数」とする)の設定等を行う処理である。
払出待機処理は、ステップS404において実行されると、図24に示すように、まず、ステップS430に移行する。
ステップS430では、払出動作停止状態中であるか否かを判定し、払出動作停止状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS431に移行し、払出動作停止状態中であると判定した場合(Yes)には、ステップS439に移行する。
ここで、RAMの所定領域において、払出動作停止フラグが設定されている場合には、払出動作停止状態中であると判定し、払出動作停止フラグが設定されていない場合には、払出動作停止状態中でないと判定する。
ステップS431では、所定のエラーの発生中であるか否かを判定し、所定のエラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS432に移行し、所定のエラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS439に移行する。
所定のエラーとは、球詰まりエラー、払出計数スイッチエラー及び満タンエラーのうち少なくとも一のエラーが該当する。ここで、RAMの所定領域において、球詰まりエラーフラグが設定されている場合には、球詰まりエラーの発生中であると判定し、払出計数スイッチエラーフラグが設定されている場合には、払出計数スイッチエラーの発生中であると判定し、満タンエラーフラグが設定されている場合には、満タンエラーの発生中であると判定する。
ステップS432では、総貸球数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、総貸球数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS433に移行し、総貸球数カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合(No)には、ステップS434に移行する。
本実施形態では、払出制御装置400は、CRユニット500から球貸指示信号を受信した場合に、総貸球数カウンタの値として「25」を設定して、25球の貸球の払い出しに係る遊技球払出動作を遊技球払出装置440に実行させ、当該遊技球払出動作の完了に応じて、球貸完了信号をCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、球貸指示信号を送信した後、球貸完了信号を受信していない場合には、新たに球貸指示信号を払出制御装置400に対して送信することがない。したがって、総貸球数カウンタの最大値は、「25」となる。
ステップS433では、貸球数設定処理を実行して、ステップS436に移行する。貸球数設定処理では、払出個数の値を払出実行球数カウンタに設定する。
ここで、払出実行球数カウンタには、払出個数が設定される。この際、払出実行球数カウンタには、所定最大値(本実施形態では、「25」)を上限として、貸球数又は賞球数の値を設定することが可能となっている。そして、貸球数設定処理では、払出実行球数カウンタの値として、総貸球数カウンタの値を設定する。
ステップS434では、総賞球数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、総賞球数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS435に移行し、総賞球数カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合(No)には、ステップS439に移行する。
ステップS435では、賞球数設定処理を実行して、ステップS436に移行する。賞球数設定処理では、払出個数の値を払出実行球数カウンタに設定する。賞球数設定処理では、総賞球数カウンタの値が「25」(払出実行球数カウンタに係る所定最大値)以上である場合には、払出実行球数カウンタの値として、「25」を設定する。一方、総賞球数カウンタの値が「25」未満である場合には、払出実行球数カウンタの値として、当該総賞球数カウンタの値を設定する。
ステップS436では、モータ443aについて初期位置の検出が完了しているか否かを判定し、初期位置の検出が完了していると判定した場合(Yes)には、ステップS437に移行し、初期位置の検出が完了していないと判定した場合(No)には、ステップS438に移行する。
ここで、RAMの所定領域において、初期位置検出フラグが設定されている場合には、初期位置の検出が完了していると判定し、初期位置検出フラグが設定されていない場合には、初期位置の検出が完了していないと判定する。
ステップS437では、「正常払出動作処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「正常払出動作処理」移行用データ設定処理では、正常払出動作処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「1」を設定する。また、単位回転動作数カウンタの値として、払出実行球数カウンタに設定した値と同一の値(払出個数の値)を設定する。ここで、単位回転動作数カウンタは、後述するモータ443aの単位回転動作の実行回数を計数する。また、通常時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、4.2[ms])を設定して、通常時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。さらに、モータ443aを励磁保持状態に設定する。
ステップ438では、「位置検索処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「位置検索処理」移行用データ設定処理では、位置検索処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「4」を設定する。また、払出実行球数カウンタの値として「1」を設定する。
ステップS439では、弱励磁設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。弱励磁設定処理では、モータ443aを弱励磁状態に設定する。
次に、モータフェーズ番号が「1」に設定されている場合に実行される正常払出動作処理を説明する。
図25は、正常払出動作処理を示すフローチャートである。
正常払出動作処理は、払出待機処理において設定された払出個数の遊技球を払い出すためにモータ443aを回転駆動させる処理である。
正常払出動作処理は、ステップS404において実行されると、図25に示すように、まず、ステップS440に移行する。
ここで、スプロケット443は、所定角度(本実施形態では、90°)回転されるごとに、1球の遊技球の払い出しを行うことが可能となっている。そして、正常払出動作処理では、スプロケット443が1球の遊技球の払い出しを行うために必要なモータ443aの回転動作(以下、「単位回転動作」とする)を、払出待機処理で設定された払出個数に係る回数だけ実行する。本実施形態では、単位回転動作は、90°の回転となっている。
ステップS440では、払出速度タイマ設定処理を実行し、ステップS441に移行する。払出速度タイマ設定処理では、払出速度タイマに励磁更新待機時間を設定して、払出速度タイマによる励磁更新待機時間の計測を開始する。本実施形態では、図21に示すタイマ割込み処理が2回実行されるごとに励磁パターンの更新を行うように、励磁更新待機時間として、2.8[ms]を設定する。
ステップS441では、モータ励磁更新処理を実行し、ステップS442に移行する。モータ励磁更新処理については、後述する。
ステップS442では、モータ443aの単位回転動作が終了したか否かを判定し、単位回転動作が終了したと判定した場合(Yes)には、ステップS443に移行し、単位回転動作が終了していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS443では、単位回転動作数カウンタ更新処理を実行し、ステップS444に移行する。単位回転動作数カウンタ更新処理では、単位回転動作数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに単位回転動作数カウンタに設定する。
ステップS444では、単位回転動作数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、単位回転動作数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS445に移行し、単位回転動作数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS449に移行する。
ステップS445では、払出動作停止状態中であるか否かを判定し、払出動作停止状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS446に移行し、払出動作停止状態中であると判定した場合(Yes)には、ステップS449に移行する。
ここで、払出動作停止状態中であるか否かは、RAMの所定領域における払出動作停止フラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS446では、所定のエラーの発生中であるか否かを判定し、所定のエラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS447に移行し、所定のエラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS449に移行する。ここで、ステップS446における判定方法は、ステップS431における判定方法と同様である。
ステップS447では、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS448に移行し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合(No)には、ステップS449に移行する。
ステップS448では、払出誤差の値が所定値に達したか否かを判定し、払出誤差の値が所定値に達したと判定した場合(Yes)には、ステップS449に移行し、払出誤差の値が所定値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、払出誤差とは、単位回転動作数カウンタの値と払出実行球数カウンタの値との差(単位回転動作数カウンタの値から払出実行球数カウンタの値を減算した値)をいう。また、本実施形態では、所定値として、「5」が設定されている。
ステップS449では、「正常払出動作後ウエイト処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「位置検索処理」、「正常払出動作後ウエイト処理」移行用データ設定処理では、正常払出動作後ウエイト処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「2」を設定する。また、通常時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、200.2[ms])を設定して、通常時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
次に、モータフェーズ番号が「2」に設定されている場合に実行される正常払出動作後ウエイト処理を説明する。
図26は、正常払出動作後ウエイト処理を示すフローチャートである。
正常払出動作後ウエイト処理は、正常払出動作処理の終了後に必ず実行され、各種エラーのチェック等を行い、払出待機処理又はエラー待機処理に移行するための処理である。
正常払出動作後ウエイト処理は、ステップS404において実行されると、図26に示すように、まず、ステップS450に移行する。
ステップS450では、計数スイッチ関連エラーの発生中であるか否かを判定し、計数スイッチ関連エラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS451に移行し、計数スイッチ関連エラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS458に移行する。
ここで、計数スイッチ関連エラーとは、球詰まりエラー及び払出計数スイッチエラーが該当する。計数スイッチ関連エラーの発生中であるか否かは、RAMの所定領域における球詰まりエラーフラグ及び払出計数スイッチエラーフラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS451では、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS452に移行し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合(No)には、ステップS459に移行する。
ステップS452では、払出誤差の値が「0」であるか否かを判定し、払出誤差の値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS453に移行し、払出誤差の値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS455に移行する。
ステップS453では、払出動作停止状態中であるか否かを判定し、払出動作停止状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS454に移行し、払出動作停止状態中であると判定した場合(Yes)には、ステップS459に移行する。
ここで、払出動作停止状態中であるか否かは、RAMの所定領域における払出動作停止フラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS454では、満タンエラーの発生中であるか否かを判定し、満タンエラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS455に移行し、満タンエラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS459に移行する。
ここで、満タンエラーの発生中であるか否かは、RAMの所定領域における満タンエラーフラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS455では、エラーカウンタ更新処理を実行し、ステップS456に移行する。エラーカウンタ更新処理では、エラーカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たにエラーカウンタに設定する。
ステップS456では、エラーカウンタの値が所定基準値に達したか否かを判定し、エラーカウンタの値が所定基準値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS457に移行し、エラーカウンタの値が所定基準値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS458に移行する。
ステップS457では、不良時「払出待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。不良時「払出待機処理」移行用データ設定処理では、払出不良時(払出中エラーが発生したが、エラーカウンタの値が所定基準値に達してないとき)における払出待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「0」を設定する。また、RAMの所定領域に設定されている初期位置検出フラグを解除する。さらに、エラー時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、6.0[s])を設定して、エラー時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
ステップS458では、「エラー待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「エラー待機処理」移行用データ設定処理では、エラー待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「3」を設定する。また、RAMの所定領域に設定されている初期位置検出フラグを解除する。また、エラー時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、20.0[s])を設定して、エラー時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。さらに、払出中エラーフラグをRAMの所定領域に設定する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、払出中エラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。なお、本実施形態では、払出中エラーの発生時のうち、エラーカウンタが所定基準値に達した場合にのみ、払出中エラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信されるようになっている。
ステップS459では、正常時「払出待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。正常時「払出待機処理」移行用データ設定処理では、正常時における払出待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「0」を設定する。
次に、モータフェーズ番号が「3」に設定されている場合に実行されるエラー待機処理を説明する。
図27は、エラー待機処理を示すフローチャートである。
エラー待機処理は、遊技球払出装置440による遊技球払出動作の実行中にエラーが発生した場合に移行する処理である。
エラー待機処理は、ステップS404において実行されると、図27に示すように、まず、ステップS460に移行する。
ステップS460では、払出計数スイッチ422から検出信号が入力されている状態か否かを判定し、検出信号が入力されている状態でないと判定した場合(No)には、ステップS461に移行し、検出信号が入力されている状態であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS461では、エラー復帰時「払出待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。エラー復帰時「払出待機処理」移行用データ設定処理では、エラー復帰時における払出待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「0」を設定する。また、エラーカウンタの値及びリトライカウンタの値のそれぞれをクリアする。さらに、RAMの所定領域において設定されている払出中エラーフラグを解除する。これにより、ステップS302のコマンド送信関連処理において、払出中エラー解除指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。ここで、エラーカウンタの値をクリアするとは、エラーカウンタの値として初期値(本実施形態では、「0」)を設定することをいう。
次に、モータフェーズ番号が「4」に設定されている場合に実行される位置検索処理を説明する。
図28は、位置検索処理を示すフローチャートである。
位置検索処理は、パチンコ機1に電源が投入された後における最初の遊技球払出動作を実行するとき、払出中エラーから復帰したとき等に実行され、モータ443aの初期位置を検索するための処理である。
ここで、初期位置とは、遊技球整列路442により誘導されてきた遊技球をスプロケット443の凹部443bに受け入れることが可能となるモータ443aの位置(回転位置)をいう。本実施形態では、スプロケット443の外周面において4つの凹部443bが設けられているため、4つの初期位置が定義される。本実施形態では、スプロケット443の初期位置を検出するためのセンサを設けていないため、1球の遊技球を払い出したことに基づき、スプロケット443の初期位置を検出するようにしている。
また、スプロケット443は、1回転(360°の回転)ごとに、4球の遊技球の払い出しを行うことが可能となっている。すなわち、スプロケット443は、90°回転されるごとに、1球の遊技球の払い出しを行うことが可能となっている。そして、モータ励磁更新処理を24ステップ実行することによって、スプロケット443が90°回転するように構成されている。
そして、位置検索処理では、モータ443aの初期位置を検索するために、モータ443aを15°回転させるごと(モータ励磁更新処理を4ステップ実行するごと)に、払出計数スイッチ422により遊技球が検出されたか否かの判定を行う。
位置検索処理は、ステップS404において実行されると、図28に示すように、まず、ステップS470に移行する。
ステップS470では、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS471に移行し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合(No)には、ステップS481に移行する。
ステップS471では、ステップ区切りカウンタの値が所定区切値に達したか否かを判定し、ステップ区切りカウンタの値が所定区切値に達したと判定した場合(Yes)には、ステップS472に移行し、ステップ区切りカウンタの値が所定区切値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS473に移行する。
ここで、ステップ区切りカウンタの値は、モータ励磁更新処理が1ステップ実行されるごとに更新される。そして、本実施形態では、モータ励磁更新処理を4ステップ実行するごとに、払出計数スイッチ422により遊技球が検出されたか否かの判定を行うため、所定区切値は、「4」に設定されている。
ステップS472では、ウエイト時間タイマ設定処理を実行し、ステップS474に移行する。ウエイト時間タイマ設定処理では、通常時ウエイト時間タイマに所定時間(本実施形態では、200.2[ms])を設定して、通常時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
ステップS473では、払出速度タイマ設定処理を実行し、ステップS474に移行する。払出速度タイマ設定処理では、払出速度タイマに励磁更新待機時間を設定して、払出速度タイマによる励磁更新待機時間の計測を開始する。本実施形態では、図21に示すタイマ割込み処理が2回実行されるごとに励磁パターンの更新を行うように、励磁更新待機時間として、2.8[ms]を設定する。
ステップS474では、ステップ区切りカウンタ更新処理を実行し、ステップS475に移行する。ステップ区切りカウンタ更新処理では、ステップS471の判定結果に基づいて、ステップ区切りカウンタに設定されている値が所定区切値に達していない場合には、ステップ区切りカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たにステップ区切りカウンタに設定する。一方、ステップ区切りカウンタに設定されている値が所定区切値に達している場合には、ステップ区切りカウンタの値をクリア(「0」に設定)する。
ステップS475では、モータ励磁更新処理を実行し、ステップS476に移行する。モータ励磁更新処理については、後述する。
ステップS476では、駆動ステップカウンタの値が所定最大値に達したか否かを判定し、駆動ステップカウンタの値が所定最大値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS477に移行し、駆動ステップカウンタの値が所定最大値に達したと判定した場合(Yes)には、ステップS481に移行する。
ここで、駆動ステップカウンタの値は、モータ励磁更新処理が1ステップ実行されるごとに更新される。そして、払出計数スイッチ422により遊技球が検出されることなくモータ443aが単位回転動作(90°の回転)を完了した場合に、後述するリトライカウンタの値を更新するために、所定最大値は、「24」に設定される。
ステップS477では、モータ443aの励磁パターンが特定の励磁パターンであるか否かを判定し、特定の励磁パターンであると判定した場合(Yes)には、ステップS478に移行し、特定の励磁パターンでないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、特定の励磁パターンとは、スプロケット443が初期位置に停止している際の励磁パターンをいう。具体的には、モータ443aの励磁パターンとして、励磁パターン「0」〜「3」が設定されている。そして、励磁パターン「0」が、スプロケット443が初期位置に停止している際の励磁パターンとなっている。
ステップS478では、払出動作停止状態中であるか否かを判定し、払出動作停止状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS479に移行し、払出動作停止状態中であると判定した場合(Yes)には、ステップS481に移行する。
ここで、払出動作停止状態中であるか否かは、RAMの所定領域における払出動作停止フラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS479では、計数スイッチ関連エラーの発生中であるか否かを判定し、計数スイッチ関連エラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS480に移行し、計数スイッチ関連エラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS481に移行する。
ここで、計数スイッチ関連エラーの発生中であるか否かは、RAMの所定領域における球詰まりエラーフラグ及び払出計数スイッチエラーフラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS480では、満タンエラーの発生中であるか否かを判定し、満タンエラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS481に移行し、満タンエラーの発生中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、満タンエラーの発生中であるか否かは、RAMの所定領域における満タンエラーフラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS481では、「位置検索後ウエイト処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「位置検索後ウエイト処理」移行用データ設定処理では、位置検索後ウエイト処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「5」を設定する。また、ステップ区切りカウンタの値及び駆動ステップカウンタの値それぞれをクリアする。また、通常時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、200.2[ms])を設定して、通常時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
次に、モータフェーズ番号が「5」に設定されている場合に実行される位置検索後ウエイト処理を説明する。
図29は、位置検索後ウエイト処理を示すフローチャートである。
位置検索後ウエイト処理は、位置検索処理が実行された後に移行する処理である。
位置検索後ウエイト処理は、ステップS404において実行されると、図29に示すように、まず、ステップS490に移行する。
ステップS490では、計数スイッチ関連エラーの発生中であるか否かを判定し、計数スイッチ関連エラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS491に移行し、計数スイッチ関連エラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS502に移行する。
ここで、計数スイッチ関連エラーの発生中であるか否かは、RAMの所定領域における球詰まりエラーフラグ及び払出計数スイッチエラーフラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS491では、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS492に移行し、払出実行球数カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合(No)には、ステップS493に移行する。
ステップS492では、リトライカウンタ更新処理を実行し、ステップS494に移行する。リトライカウンタ更新処理では、リトライカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たにリトライカウンタに設定する。
ステップS493では、「位置検索終了処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「位置検索終了処理」移行用データ設定処理では、位置検索終了処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「6」を設定する。また、通常時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、501.2[ms])を設定して、通常時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
ステップS494では、リトライカウンタの値が所定基準値に達したか否かを判定し、リトライカウンタの値が所定基準値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS495に移行し、リトライカウンタの値が所定基準値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS499に移行する。
ステップS495では、払出動作停止状態中であるか否かを判定し、払出動作停止状態中でないと判定した場合(No)には、ステップS496に移行し、払出動作停止状態中であると判定した場合(Yes)には、ステップS498に移行する。
ここで、払出動作停止状態中であるか否かは、RAMの所定領域における払出動作停止フラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS496では、満タンエラーの発生中であるか否かを判定し、満タンエラーの発生中でないと判定した場合(No)には、ステップS497に移行し、満タンエラーの発生中であると判定した場合(Yes)には、ステップS498に移行する。
ここで、満タンエラーの発生中であるか否かは、RAMの所定領域における満タンエラーフラグの設定状況に基づいて判定する。
ステップS497では、「位置検索処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「位置検索処理」移行用データ設定処理では、位置検索処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「4」を設定する。
ステップS498では、正常時「払出待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。正常時「払出待機処理」移行用データ設定処理では、正常時における払出待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「0」を設定する。
ステップS499では、エラーカウンタ更新処理を実行し、ステップS500に移行する。エラーカウンタ更新処理では、エラーカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たにエラーカウンタに設定する。
ステップS500では、エラーカウンタの値が所定基準値(本実施形態では、「5」)に達したか否かを判定し、エラーカウンタの値が所定基準値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS501に移行し、エラーカウンタの値が所定基準値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS502に移行する。
ステップS501では、不良時「払出待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。不良時「払出待機処理」移行用データ設定処理では、払出不良時(払出中エラーが発生したが、エラーカウンタの値が所定基準値に達してないとき)における払出待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「0」を設定する。また、リトライカウンタの値をクリア(「0」に設定)する。さらに、エラー時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、6.0[s])を設定して、エラー時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
ステップS502では、「エラー待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。「エラー待機処理」移行用データ設定処理では、エラー待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「3」を設定する。また、RAMの所定領域に設定されている初期位置検出フラグを解除する。また、エラー時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、20.0[s])を設定して、エラー時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。さらに、払出中エラー発生指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS326のポート出力処理において、払出中エラー発生指定コマンドが主制御装置200に対して送信される。
次に、モータフェーズ番号が「6」に設定されている場合に実行される位置検索終了処理を説明する。
図30は、位置検索終了処理を示すフローチャートである。
位置検索終了処理は、位置検索処理が実行されて、払出計数スイッチ422により遊技球が検出された後に、スプロケット443(モータ443a)を初期位置に調整する処理である。
すなわち、図5に示すように、スプロケット443の初期位置を0°とした場合に、初期位置にあるスプロケット443が回転されて保持している遊技球を放出する位置(以下、「放出位置」とする)は、初期位置から約75°回転された位置となる。したがって、位置検索処理が実行されて、払出計数スイッチ422により遊技球が検出されたときには、スプロケット443は、放出位置に配置されている。そこで、位置検索終了処理では、放出位置に配置されているスプロケット443を15°回転させること(モータ励磁更新処理を4ステップ実行すること)によって、スプロケット443を初期位置に配置する。
位置検索終了処理は、ステップS404において実行されると、図30に示すように、まず、ステップS510に移行する。
ステップS510では、払出速度タイマ設定処理を実行し、ステップS511に移行する。払出速度タイマ設定処理では、払出速度タイマに励磁更新待機時間を設定して、払出速度タイマによる励磁更新待機時間の計測を開始する。本実施形態では、図21に示すタイマ割込み処理が2回実行されるごとに励磁パターンの更新を行うように、励磁更新待機時間として、2.8[ms]を設定する。
ステップS511では、モータ励磁更新処理を実行し、ステップS476に移行する。モータ励磁更新処理については、後述する。
ステップS512では、ステップ区切りカウンタ更新処理を実行し、ステップS513に移行する。ステップ区切りカウンタ更新処理では、ステップ区切りカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たにステップ区切りカウンタに設定する。
ステップS513では、ステップ区切りカウンタの値が所定区切値に達したか否かを判定し、ステップ区切りカウンタの値が所定区切値に達したと判定した場合(Yes)には、ステップS514に移行し、ステップ区切りカウンタの値が所定区切値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ここで、ステップ区切りカウンタの値は、モータ励磁更新処理が1ステップ実行されるごとに更新される。本実施形態では、位置検索終了処理において、モータ励磁更新処理を4ステップ実行するために、所定区切値は、「4」に設定されている。
ステップS514では、位置検索完了時「払出待機処理」移行用データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。位置検索完了時「払出待機処理」移行用データ設定処理では、位置検索完了時における払出待機処理に移行するための各種データの設定を実行する。
具体的には、RAMの所定領域においてモータフェーズ番号として「0」を設定する。また、ステップ区切りカウンタの値及びリトライカウンタの値のそれぞれをクリア(「0」に設定)する。また、RAMの所定領域において、初期位置検出フラグを設定する。さらに、通常時ウエイト時間タイマに所定ウエイト時間(本実施形態では、501.2[ms])を設定して、通常時ウエイト時間タイマによるウエイト時間の計測を開始する。
次に、ステップS441、ステップS475及びステップS511のそれぞれにおいて実行される励磁更新処理を説明する。
図31は、励磁更新処理を示すフローチャートである。
励磁更新処理は、ステップS441、ステップS475及びステップS511のそれぞれにおいて実行されると、図31に示すように、まず、ステップS520に移行する。
ステップS520では、励磁パターンカウンタ更新処理を実行し、ステップS521に移行する。
ここで、励磁パターンカウンタは、後述するステップS442において励磁パターンを更新するためのオフセット値としての役割を有している。励磁パターンカウンタの値は、「0」〜「3」の間において更新される。
そして、励磁パターンカウンタ更新処理では、励磁パターンカウンタに設定されている値が「0」〜「2」である場合には、励磁パターンカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに励磁パターンカウンタに設定し、励磁パターンカウンタに設定されている値が「3」である場合には、「0」を、新たに励磁パターンカウンタに設定する。
ステップS521では、励磁パターン更新処理を実行し、ステップS522に移行する。励磁パターン更新処理では、モータ443aの励磁パターンとして、励磁パターンカウンタの値に対応する励磁パターンを設定する。
ステップS522では、励磁パターン出力設定処理を実行し、ステップS523に移行する。励磁パターン出力設定処理では、ステップS521で更新した励磁パターンを、ポート出力バッファに設定する。これにより、ステップS326のポート出力処理において、設定された励磁パターンに係る信号がモータ443aに対して送信される。
ステップS523では、駆動ステップカウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。励磁パターンカウンタ更新処理では、駆動ステップカウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに駆動ステップカウンタに設定する。
(パチンコ機1の動作)
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
図32は、正常時における遊技球払出動作を示すタイムチャートである。図33は、エラー発生時における遊技球払出動作を示すタイムチャートである。
パチンコ機1では、球貸ボタン7aが操作されると、CRユニット500は、球貸指示信号を払出制御装置400に対して送信する。
また、パチンコ機1では、各入球口51,52,53への遊技球の入球があると、主制御装置200は、遊技球の入球があった入球口51,52,53に対応する賞球数指定コマンドを、払出制御装置400に対して送信する。具体的には、主制御装置200は、第1始動口への遊技球の入球があった場合には、「3個」の賞球数を指定する賞球数指定コマンドを、第2始動口52への遊技球の入球があった場合には、「5個」の賞球数を指定する賞球数指定コマンドを、大入賞口53への遊技球の入球があった場合には、「15個」の賞球数を指定する賞球数指定コマンドを、払出制御装置400に対して送信する。
そして、払出制御装置400は、CRユニット500から受信した球貸指示信号及び主制御装置200から受信した賞球数指定コマンドのそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
すなわち、払出制御装置400は、球貸指示信号を受信した場合には、総貸球数カウンタの値として「25」を設定する。一方、賞球数指示コマンドを受信した場合には、該賞球数指示コマンドが指示する賞球数の値を、総賞球数カウンタの値に加算する。
そして、払出制御装置400は、総貸球数カウンタの値及び総賞球数カウンタの値のうち少なくとも一方が「1」以上である場合には、遊技球払出動作を実行する。
具体的には、まず、払出待機処理において、総貸球数カウンタの値又は総貸球数カウンタの値のうち少なくとも一方が「1」以上であると判定された場合には、総貸球数カウンタの値又は総貸球数カウンタの値に基づいて払出個数が決定され、決定された払出個数が、払出実行球数カウンタに設定される。
この際、総貸球数カウンタの値又は総賞球数カウンタの値のうちから、所定最大値(本実施形態では、「25」)を上限として払出個数が決定され、決定された払出個数に係る値が払出実行球数カウンタに設定される。また、総貸球数カウンタの値が「1」以上である場合(「25」である場合)には、該総貸球数カウンタの値が、総賞球数カウンタの値に対して優先して払出実行球数カウンタに設定される。これにより、貸球の払い出しに係る遊技球払出動作が、賞球の払い出しに係る遊技球払出動作に対して優先して実行される。
また、払出待機処理において、払出実行球数カウンタに設定した値と同一の値(払出個数の値)が、単位回転動作数カウンタに設定される。
そして、払出待機処理の完了後に、正常払出動作処理に移行する。
次に、正常払出動作処理において、単位回転動作数カウンタに設定された値に係る回数(以下、「設定回数」とする)だけ、モータ443aの単位回転動作(スプロケット443が1球の遊技球の払い出しを行うために必要なモータ443aの回転動作)が実行される。
この際、設定回数に係るモータ443aの単位回転動作の実行中において、払出誤差(単位回転動作数カウンタの値と払出実行球数カウンタの値との差)の値が所定値に達した場合には、払出中エラーが発生したものとして、エラーカウンタの値に「1」が加算されて、正常払出動作後ウエイト処理に移行する。
そして、設定回数に係るモータ443aの単位回転動作が完了すると、所定のウエイト時間(本実施形態では、200.2[ms])が経過した後に、正常払出動作後ウエイト処理に移行する。
次に、正常払出動作後ウエイト処理において、払出実行球数カウンタの値が「0」となっているか否かが判定される。
そして、払出実行球数カウンタの値が「0」となっている場合には、遊技球払出動作が正常に完了したものとして、ウエイト時間が設定されることなく、払出待機処理に移行し、次回の遊技球払出動作に備える。
一方、払出実行球数カウンタの値が「0」となっていない場合には、払出中エラーが発生したもとして、エラーカウンタの値に「1」が加算される。
その後、正常払出動作後ウエイト処理において、エラーカウンタの値が所定基準値(本実施形態では、「5」)に達しているか否かが判定され、エラーカウンタの値が所定基準値に達していると判定された場合には、所定のウエイト時間(本実施形態では、20.0[s])が設定される。そして、該ウエイト時間が経過した後に、エラー待機処理に移行する。一方、エラーカウンタの値が所定基準値に達していないと判定された場合には、所定のウエイト時間(本実施形態では、6.0[s])が設定される。そして、該ウエイト時間が経過した後に、払出待機処理に移行する。
例えば、3球の賞球に係る遊技球払出動作が実行され、該遊技球払出動作が正常に完了した場合には、以下に示す動作となる。
この場合、まず、払出待機処理において、払出実行球数カウンタ及び単位回転動作数カウンタに「3」が設定された後、図32に示すように、正常払出動作処理において、モータ443aの単位回転動作が3回だけ実行される。ここで、モータ443aの単位回転動作を3回実行するために必要な時間は、201.6[ms](2.8(タイマ割込み処理2回分の時間)×24(ステップ回数)×3(球)[ms])となっている。
そして、正常払出動作処理が完了後、所定のウエイト時間(本実施形態では、200.2[ms])が経過した後に、正常払出動作後ウエイト処理が実行され、該正常払出動作後ウエイト処理において、払出実行球数カウンタの値が「0」と判定(払出計数スイッチ422により3球の遊技球が検出されたと判定)され、遊技球払出動作が正常に完了したものとされる。そして、正常払出動作後ウエイト処理の完了後、ウエイト時間が設定されることなく、払出待機処理に移行する。
一方、3球の賞球に係る遊技球払出動作が実行され、該遊技球払出動作が正常に完了しなかった場合には、以下に示す動作となる。
この場合、まず、払出待機処理において、払出実行球数カウンタ及び単位回転動作数カウンタに「3」が設定された後、図33に示すように、正常払出動作処理において、モータ443aの単位回転動作が3回だけ実行される。
そして、正常払出動作処理が完了後、所定のウエイト時間(本実施形態では、200.2[ms])が経過した後に、正常払出動作後ウエイト処理が実行され、該正常払出動作後ウエイト処理において、払出実行球数カウンタの値が「0」ではないと判定(図33では、払出計数スイッチ422により2球の遊技球しか検出されていないと判定された例を示している)され、払出中エラーが発生したもとされる。そして、エラーカウンタの値に「1」が加算され、エラーカウンタの値が所定基準値に達したと判定された後、所定のウエイト時間(20.0[s])が設定される。さらに、設定された所定のウエイト時間が経過した後に、エラー待機処理に移行する。なお、図33に示す例では、正常払出動作処理の開始時においてエラーカウンタの値が「4」であったものとする。
特に、パチンコ機1では、上記遊技球払出動作中において、払出計数スイッチ422による遊技球の検出に応じて、エラーカウンタの値が減算される。すなわち、払出制御装置400は、払出球数確認カウンタによって、払出計数スイッチ422により検出された遊技球数をカウントする。そして、払出球数確認カウンタの値が所定値(本実施形態では、「100」)に達した場合には、エラーカウンタの値から所定値(本実施形態では、「1」)を減算する。
これにより、不正行為ではない原因の発生によって払出中エラーの発生が判定された場合には、その後、払出計数スイッチ422により検出された遊技球数が100球に達するごと(言い換えると、エラーを挟まずに正常に100球の払い出し動作を行うごと)に、エラーカウンタの値が減算されるため、エラーカウンタの値が所定基準値に達することがなく、所定のウエイト時間(20.0[s])が設定されることを回避できる。
(パチンコ機1の作用)
次に、パチンコ機1の作用について説明する。
図34は、エラーカウンタの各値に対応するウエイト時間及び減算必要時間を示す図である。図35は、エラーカウンタの値を減算させずに不正行為を行った場合における処理の流れを示す図である。図36は、エラーカウンタの値を減算させずに不正行為を行った場合における1[h]あたりの不正獲得球数を示す図である。図37は、エラーカウンタの値を減算させつつ不正行為を行った場合における処理の流れを示す図である。図38は、エラーカウンタの値を減算させつつ不正行為を行った場合における1[h]あたりの不正獲得球数を示す図である。
パチンコ機1では、払出計数スイッチ422により検出された遊技球の数が所定基準値に達した場合に、エラーカウンタの計数値から所定値が減算される。
これによって、スプロケット443による遊技球の空送りの発生等、不正行為ではない原因の発生によって払出中エラーの発生が判定された場合には、その後、所定基準値に係る数の遊技球が払出計数スイッチ422により検出されることによって、エラーカウンタの計数値が減算される。
ここで、不正行為としては、例えば、電波の送信等により遊技球の検出が不能となるように遊技球検出手段を誤作動させることによって、払出制御装置400により払出実行球数カウンタ及び単位回転動作数カウンタに設定された払出数を超える数の遊技球の払い出しを受ける行為をいう。
一方、不正行為によって払出中エラーの発生が判定された場合には、払出計数スイッチ422による遊技球の検出が不能となっているため、その後、エラーカウンタの計数値が減算されることがなく、不正行為の継続によってエラーカウンタの計数値が増加する。
以上により、不正行為ではない原因の発生によって払出中エラーの発生が判定された場合には、その後、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達することがなく、所定のエラー処理(本実施形態では、20.0[s]のウエイト時間の設定)が実行されることを回避することができる。一方、不正行為によって払出中エラーの発生が判定された場合には、その後、不正行為の継続により、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達して、所定のエラー処理が実行される。
したがって、本発明によれば、遊技球の払い出し動作に基づくエラー処理を適切に実行することが可能となる。
特に、パチンコ機1では、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達した場合には、所定の払出エラー処理として、当該所定基準値に対応するウエイト時間(本実施形態では、20.0[s])が設定される。そして、所定基準値に対応するウエイト時間は、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達していない場合に設定されるウエイト時間(本実施形態では、6.0[s])より長くなっている。
これによって、不正行為ではない原因の発生によって払出中エラーの発生が判定された場合には、その後、エラーカウンタの計数値が減算されて、計数値が所定基準値に達することがないため、長いウエイト時間(20.0[s])が設定されることを回避することができる。一方、不正行為によって払出中エラーの発生が判定された場合には、その後、不正行為の継続により、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達することによって、長いウエイト時間が設定される。
したがって、本発明によれば、エラー処理に基づくウエイト時間の設定を適切に行うことが可能となる。
また、パチンコ機1では、エラーカウンタの計数値に基づいて設定されるウエイト時間が、不正行為を防止し得る適切な長さとなっている。
すなわち、パチンコ機1では、エラーカウンタの計数値が取り得る値のうち所定基準値に達する前の他の値(初期値「0」を除く)に対応するウエイト時間として、所定時間(6.0[s])を設定している。
そして、減算必要時間と上記所定時間とを加算して、当該加算した時間に所定基準値を乗算した時間は、エラーカウンタが取り得る各計数値に対応するウエイト時間を、当該エラーカウンタが取り得る全ての計数値について加算した時間より長くなっている。ここで、減算必要時間とは、遊技球払出動作により、エラーカウンタの計数値が減算される契機となる所定数(100球)の遊技球を払い出すために必要となる時間(エラーを挟まずに正常に所定数(100球)の遊技球を払い出すために必要となる時間)をいう。
具体的には、本実施形態では、エラーカウンタが取り得る計数値として「1」〜「5」が設定されている。そして、エラーカウンタの計数値が「1」〜「4」の各値(他の値)となっているときには、6.0[s]に係るウエイト時間が設定される。一方、エラーカウンタの計数値が「5」となっているときには、6.0[s]より長い20.0[s]に係るウエイト時間が設定される。さらに、エラーカウンタの計数値が減算される契機となる所定基準値は、「100」に設定されている。
まず、エラーカウンタの計数値がクリアされている状態から、5回の払出中エラーが判定されて、再度、該計数値がクリアされるまでに必要となる最少時間(以下、「計数値クリア最少時間」とする)を基準として、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合と、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合とを比較した第1の例について説明する。ここで、第1の例では、計数値クリア最少時間として、エラーカウンタの計数値に基づくウエイト時間及び減算必要時間のみを考慮している。
図34に示すように、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合には、計数値クリア最少時間は、5回の払出中エラーについてのウエイト時間の合計である44.0[s](6.0[s]×4[回]+20.0[s])となる。
一方、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達することがないように、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合には、払出エラーが判定されるごとに、6.0[s]の払い出し停止時間の経過後において、不正行為を停止して、「100」球の遊技球の払い出しを受けて(「100」球の遊技球を遊技球検出手段により検出させて)、エラーカウンタの計数値を減算させる必要がある。なお、本実施形態では、減算必要時間(100球の遊技球の払い出しを受けるために必要となる時間)は、7.5[s](100球の払い出しを最短時間で行う場合、25球の払出処理を4回行うことになる。25球の払出処理に要する時間は、2.8[ms]×24[ステップ]×25[球]+ウエイト時間200.2[ms]=1880.2[ms]となる。したがって、100球の払出処理に要する時間は、1880.2[ms]×4[回]=7520.8[ms]≒7.5[s]となる。)となる。
したがって、図34に示すように、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合には、計数値クリア最少時間は、5回の払出中エラーについてのウエイト時間及び減算必要時間の合計である67.5[s]((6.0[s]+7.5[s])×5[回])となる。
以上のように、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合の計数値クリア最少時間は、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合の計数値クリア最少時間と比較して長くなる。すなわち、不正行為により所定数の遊技球を得るために必要となる時間は、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合の方が、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合よりも長くなる。
このように、パチンコ機1では、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合に必要となる不正行為の最少時間が、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合に必要となる不正行為の最少時間より長くなるように、エラーカウンタが取り得る各計数値に対応するウエイト時間が設定されていることによって、エラーカウンタの計数値を減算させつつ行う不正行為の効率が悪くなり、該不正行為を防止することができる。よって、エラーカウンタの計数値に基づいて設定されるウエイト時間を、不正行為を防止し得る適切な長さとすることが可能となる。
次に、1時間(1[h])あたりに不正行為に基づいて獲得することが可能な遊技球数(以下、「不正獲得球数」とする)を基準として、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合と、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行った場合とを比較した第2の例について説明する。ここで、第2の例では、不正行為の開始時において、モータ443aの初期位置が未検出の状態であり、かつ、エラーカウンタの計数値が「0」であるものとする。また、第2の例では、不正獲得球数が最大となる場合(各セットにおいて、不正行為により5球(ステップS448における「所定値」と同数)の遊技球の払い出しを行う場合を説明する。
図35に示すように、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う際には、5回の「セット処理A」からなる「サイクル処理」が繰り返し実行される。
各回の「セット処理A」では、まず、モータ443aの初期位置を検索する処理(図35に示す「a:初期位置検出処理」)が行われ、不正行為に基づく5球の遊技球の払い出し処理(図35に示す「b:不正払出処理」)が行われると、エラーカウンタの計数値に「1」が加算され、その後、所定ウエイト時間(6.0[s]又は20.0[s])に係るウエイト処理(図35に示す「c:ウエイト処理」)が行われて、モータ443aの初期位置が未検出の状態となる。すなわち、各回の「セット処理A」は、初期位置検出処理×1回と、不正払出処理×1回と、ウエイト処理×1回と、からなる。
ここで、各回の「セット処理A」では、不正払出処理に基づいて「1」が加算された後のエラーカウンタの計数値が「1」〜「4」の場合には、6.0[s]のウエイト時間に係るウエイト処理が行われ、不正払出処理に基づいて「1」が加算された後のエラーカウンタの計数値が「5」の場合には、20.0[s]のウエイト時間に係るウエイト処理が行われる。
そして、各回の「サイクル処理」は、エラーカウンタの計数値が初期値(「0」)の状態で開始し、不正払出処理が行われるごとに、エラーカウンタの計数値に「1」が加算され、エラーカウンタの計数値が「5」に達した場合に、20.0[s]のウエイト時間に係るウエイト処理が行われ、その後、エラーカウンタの計数値がクリア(初期値に設定)されて終了する。すなわち、各回の「サイクル処理」は、6.0[s]のウエイト時間に係るウエイト処理を含む「セット処理A」(以下、「第1セット処理A」とする)×4回と、20・0[s]のウエイト時間に係るウエイト処理を含む「セット処理A」(以下、「第2セット処理A」とする)×1回と、からなる。
図36に示すように、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合の不正獲得球数は、1599[球]となる。以下に、その算出根拠を示す。
まず、各回の「サイクル処理」に要する時間を算出する。各回の「サイクル処理」に要する時間は、4回の「第1セット処理A」に要する時間と、1回の「第2セット処理A」に要する時間と、を加算した時間となる。また、各回の「セット処理A」に要する時間は、初期位置検出処理に要する時間と、不正払出処理に要する時間と、ウエイト処理に要する時間と、を加算した時間となる。
本実施形態では、スプロケット443の初期位置を検出するためのセンサを設けていないため、1球の遊技球を払い出したことに基づき、モータ443a(スプロケット443)の初期位置を検出するようにしている。このため、初期位置検出処理では、モータ443aを15°(4ステップ)回転された後に200.2[ms]停止させる処理(以下、「単位検索処理」)が、払出計数スイッチ422により1球の遊技球の払い出しが検出されるまで繰り返し実行される。
ここで、正常時(遊技球整列路442等において球詰まりが発生していないとき)の初期位置検出処理では、モータ443aが75°(4ステップ×5回)回転されると、スプロケット443により1球の遊技球が払い出され、当該遊技球が払出計数スイッチ422により検出される。すなわち、正常時の初期位置検出処理では、5回の単位検索処理が実行される。
そして、初期位置検出処理では、払出計数スイッチ422により1球の遊技球の払い出しが検出された後、501.2[ms]のウエイト時間が設定された後に、さらに、モータ443aが15°(4ステップ)回転されて、その後、501.2[ms]のウエイト時間が設定される。
したがって、初期位置検出処理に要する時間は、単位検索処理(2.8[ms]×4[ステップ]+200.2[ms])×5[回]+ウエイト時間501.2[ms]+15°の回転(2.8[ms]×4[ステップ])+ウエイト時間501.2[ms]≒2.0[s]となる。
また、不正払出処理(5球の遊技球を払い出す処理)に要する時間は、2.8[ms]×24[ステップ]×5[球]+ウエイト時間200.2[ms]≒0.5[s]となる。
したがって、各回の「第1セット処理A」に要する時間は、初期位置検索処理2.0[s]+不正払出処理0.5[s]+ウエイト処理6.0[s]=8.5[s]となる。また、各回の「第2セット処理A」に要する時間は、初期位置検索処理2.0[s]+不正払出処理0.5[s]+ウエイト処理20.0[s]=22.5[s]となる。
よって、各回の「サイクル処理」に要する時間は、第1セット処理A(8.5[s])×4[回]+第2セット処理A(22.5[s])×1[回]=56.5[s]となる。
次に、1[h]に実行される「セット処理A」の回数を求める。
図36に示すように、1[h]あたりに実行される「サイクル処理」の回数は、3600[s]/サイクル処理56.5[s]=63.7[回]となる。
そして、63.7[回]の「サイクル処理」において実行される「セット処理A」の回数は、5[回](1回の「サイクル処理」において実行される「セット処理A」の回数)×63.7[回]=318.5[回]となる。
よって、1[h]に実行される「セット処理A」の回数は、318.5[回]となる。
次に、不正獲得球数を求める。
上述したように、各回の「セット処理A」では、不正払出処理に基づいて5球の遊技球の払い出しを行っている。したがって、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合の不正獲得球数は、5[球]×1[h]あたりに実行される「セット処理A」の回数318.5[回]=1592.5[球]となる。
なお、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合において、1[h]あたりに払い出される遊技球の総数(図36に示す「払出球数」)は、各回の「セット処理A」で払い出される遊技球の総数(初期位置検出処理1[球]+不正払出処理5[球])×1[h]あたりに実行される「セット処理A」の回数318.5[回]=1911[球]となる。また、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合において、1[h]あたりに正規に払い出される遊技球の数(図36に示す「正規払出球数」)は、各回の「セット処理A」で正規に払い出される遊技球の総数(初期位置検出処理1[球])×1[h]あたりに実行される「セット処理A」の回数318.5[回]=318.5[球]となる。
一方、図37に示すように、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う際には、初期位置検出処理が行われた後、「セット処理B」が繰り返し実行される。
各回の「セット処理B」では、不正払出処理に基づいてエラーカウンタの計数値に「1」が加算された後に、当該エラーカウンタの計数値を減算させるために、正常な払い出しに基づく100球の遊技球の払い出し処理(図37に示す「d:正規払出処理」)が行われる。すなわち、各回の「セット処理B」では、不正払出処理が行われることにより、エラーカウンタの計数値に「1」が加算された後、ウエイト処理が行われ、その後、初期位置検索処理が行われた後に、正規払出処理が行われることにより、エラーカウンタの計数値から「1」が減算される。すなわち、各回の「セット処理B」は、不正払出処理×1回と、ウエイト処理×1回と、初期位置検出処理×1回と、正規払出処理×1回と、からなる。
ここで、各回の「セット処理B」では、エラーカウンタの計数値が「5」に達することがないため、6.0[s]のウエイト時間に係るウエイト処理が行われる。
図38に示すように、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行った場合(ウエイト時間=6.0[s])の不正獲得球数は、1124[球]となる。以下に、その算出根拠を示す。
まず、各回の「セット処理B」に要する時間を算出する。各回の「セット処理B」に要する時間は、不正払出処理に要する時間と、ウエイト処理に要する時間と、初期位置検出処理に要する時間と、正規払出処理に要する時間と、を加算した時間となる。
不正払出処理(5球の遊技球を払い出す処理)に要する時間は、2.8[ms]×24[ステップ]×5[球]+ウエイト時間200.2[ms]≒0.5[s]となる。
また、上述のように、初期位置検出処理は、払出計数スイッチ422により1球の遊技球の払い出しが検出された後、501.2[ms]のウエイト時間を経た後に、モータ443aが15°(4ステップ)回転され、その後、501.2[ms]のウエイト時間を経ることによって完了する。したがって、初期位置検出処理に要する時間は、単位検索処理(2.8[ms]×4[ステップ]+200.2[ms])×5[回]+ウエイト時間501.2[ms]+15°の回転(2.8[ms]×4[ステップ])+ウエイト時間501.2[ms]≒2.0[s]となる。
さらに、上述のように、100球の払い出しを最短時間で行う場合、25球の払出処理を4回行うことになる。また、25球の払出処理に要する時間は、2.8[ms]×24[ステップ]×25[球]+ウエイト時間200.2[ms]=1880.2[ms]となる。したがって、正規払出処理(100球の遊技球を払い出す処理)に要する時間は、1880.2[ms]×4[回]=7520.8[ms]≒7.5[s]となる。
したがって、各回の「セット処理B」に要する時間は、不正払出処理0.5[s]+ウエイト処理6.0[s]+初期位置検出処理2.0[s]+正規払出処理7.5[s]=16.0[s]となる。
次に、1[h]に実行される「セット処理B」の回数を求める。
図38に示すように、1[h]あたりに実行される「サイクル処理」の回数は、(3600[s]−初回の初期位置検出処理2.0[s])/セット処理B16.0[s]=224.8[回]となる。
次に、不正獲得球数を求める。
上述したように、各回の「セット処理B」では、不正払出処理に基づいて5球の遊技球の払い出しを行っている。したがって、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合(ウエイト時間=6.0[s])の不正獲得球数は、5[球]×1[h]あたりに実行される「セット処理B」の回数224.8[回]=1124[球]となる。
なお、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合(ウエイト時間=6.0[s])において、1[h]あたりに払い出される遊技球の総数(図38に示す「払出球数」)は、各回の「セット処理B」で払い出される遊技球の総数(不正払出処理5[球]+初期位置検出処理1[球]+正規払出処理100[球])×1[h]あたりに実行される「セット処理」の回数224.8[回]=23828.8[球]となる。エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合(ウエイト時間=6.0[s])において、1[h]あたりに正規に払い出される遊技球の数(図38に示す「正規払出球数」)は、各回の「セット処理」で正規に払い出される遊技球の総数(初期位置検出処理1[球]+正規払出処理100[球])×1[h]あたりに実行される「セット処理」の回数224.8[回]=22704.8[球]となる。
以上のように、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行った場合(ウエイト時間=6.0[s])の不正獲得球数(1125[球])は、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行った場合の不正獲得球数(1599[球])と比較して少なくなる。
このように、パチンコ機1では、エラーカウンタの計数値を減算させつつ不正行為を行う場合の不正獲得球数が、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合の不正獲得球数より少なくなるように、エラーカウンタが取り得る各計数値に対応するウエイト時間が設定されていることによって、エラーカウンタの計数値を減算させつつ行う不正行為の効率が悪くなり、該不正行為を防止することができる。よって、エラーカウンタの計数値に基づいて設定されるウエイト時間を、不正行為を防止し得る適切な長さとすることが可能となる。
なお、図38に示すように、エラーカウンタの計数値が「1」〜「4」のときに設定されるウエイト時間を1.4[s]とした場合、不正獲得球数は、1578[球]となり、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合の不正獲得球数(1599[球])と比較して少なくなる。したがって、この場合にも、エラーカウンタの計数値を減算させつつ行う不正行為を防止することが可能となる。
さらに、パチンコ機1では、払出制御装置400により払出実行球数カウンタ及び単位回転動作数カウンタに設定された払出数の遊技球を払い出すための遊技球払出動作の完了後のみならず、当該払出数の遊技球を払い出すための遊技球払出動作の実行中においても、払出中エラーの判定が行われる。
これによって、払出制御装置400により払出実行球数カウンタ及び単位回転動作数カウンタに設定された払出数の遊技球を払い出すための遊技球払出動作の完了後にのみ払出中エラーの判定を行う場合と比較して、より早く払出中エラーの発生を検出することが可能となる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、エラーカウンタの計数値が所定基準値に達した場合に、所定の払出エラー処理として、所定のウエイト時間を設定する。しかしながら、所定の払出しエラー処理は、他の処理であっても構わない。
また、上記実施形態では、エラーカウンタの計数値が「1」〜「4」の各値(他の値)となっているときには、一律に6.0[s]に係るウエイト時間が設定されるが、エラーカウンタの計数値を減算させずに不正行為を行う場合に必要となる不正行為の最少時間より長くなるように、エラーカウンタが取り得る各計数値に対応するウエイト時間が設定されていれば、それぞれの時間を異ならせても良い。例えば、エラーカウンタの計数値が「1」の場合は、1.4[s]、エラーカウンタの計数値が「2」又は「3」の場合は、6.0[s]、エラーカウンタの計数値が「4」の場合は、10.6[s]とする。この様にすれば、不正行為ではなく稀に起こる払い出し不足エラー時には、早期に復帰させることが可能となる。
また、上記実施形態では、所定個数の正常な払い出しが連続で行われた場合にエラーカウンタの計数値を減算させたが、それに限らず、エラーカウンタの計数値をクリアする(初期値「0」に設定する)構成でも良い。その際には、エラーカウンタの計数値がクリアされている状態から、5回の払出中エラーが判定されて、再度、該計数値がクリアされるまでに必要となる不正行為の最少時間を、エラーカウンタの計数値を減算させずに、該計数値がクリアされるまでに必要となる不正行為の最少時間、上記実施形態では、5回の払出中エラーについてのウエイト時間の合計である44.0[s](6.0[s]×4[回]+20.0[s])よりも長い時間になる様に設定するのが好ましい。
また、上記実施形態においては、本発明をパチンコ機1に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。
1 パチンコ機
10 遊技盤
20 画像表示装置
30 遊技領域
41 始動ゲート
51 第1始動口
52 第2始動口
52a 第1開閉部材
53 大入賞口
53a 第2開閉部材
60 普図表示装置
61 特図1表示装置
62 特図2表示装置
63 状態表示装置
64 始動口ソレノイド
65 大入賞口ソレノイド
101 特図1始動球検知センサ
102 特図2始動球検知センサ
103 大入賞球検知センサ
104 普図始動球検知センサ
105 エラー検知センサ
106 扉開放スイッチ
200 主制御装置
210 CPU
220 ROM
230 RAM
240 入力ポート
250 出力ポート
260 周波数発生回路
270 ハード乱数発生回路
300 演出制御装置
400 払出制御装置
421 皿満タンスイッチ
422 払出計数スイッチ
440 遊技球払出装置
500 CRユニット
600 電源装置

Claims (4)

  1. 遊技球払出路に払い出す遊技球の払出数を設定する払出数設定手段と、
    遊技球を前記遊技球払出路に払い出すための遊技球払出動作を実行する遊技球払出手段と、
    前記払出数設定手段により設定された前記払出数に基づいて、前記遊技球払出手段による前記遊技球払出動作を制御する払出動作制御手段と、
    前記遊技球払出路に払い出された遊技球を検出する払出球検出手段と、
    前記遊技球払出動作により払い出されるべき遊技球の数と前記払出球検出手段により検出された遊技球の数との比較結果に基づいて、払出エラーの発生を判定する払出エラー判定手段と、
    前記払出エラー判定手段により前記払出エラーの発生が判定された回数を計数する払出エラー回数計数手段と、
    前記払出エラー回数計数手段の計数値が所定エラー基準値に達した場合に、所定の払出エラー処理を実行する払出エラー処理実行手段と、
    前記遊技球検出手段により検出された遊技球の数が所定減算基準数に達した場合に、前記エラー回数計数手段の計数値から所定値を減算する計数値減算手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記払出エラー回数計数手段の計数値が前記所定エラー基準値に達した場合に、当該払出エラー回数計数手段の計数値として初期値を設定する初期値設定手段を備え、
    前記払出エラー処理実行手段は、
    前記払出エラー回数計数手段の計数値に基づいて、前記遊技球払出動作を停止する払出動作停止時間として、当該計数値に対応する払出動作停止時間を設定し、
    前記払出エラー回数計数手段の計数値が前記所定エラー基準値に達した場合には、前記所定の払出エラー処理として、当該所定エラー基準値に対応する前記払出動作停止時間を設定し、
    前記所定エラー基準値に対応する前記払出動作停止時間は、前記払出エラー回数計数手段が取り得る計数値のうち前記所定エラー基準値に達する前の他の値に対応する前記払出動作停止時間より長いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記払出エラー処理実行手段は、
    前記他の値に対応する前記払出動作停止時間として、所定時間を設定し、
    前記遊技球払出動作により前記所定減算基準数の遊技球を前記遊技球払出路に払い出すために必要となる時間と前記所定時間とを加算して、当該加算した時間に前記所定エラー基準値を乗算した時間は、
    前記払出エラー回数計数手段が取り得る各計数値に対応する前記払出動作停止時間を、当該払出エラー回数計数手段が取り得る全ての計数値について加算した時間より長いことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記払出エラー判定手段は、
    前記払出数設定手段により設定された前記払出数の遊技球を前記遊技球払出路に払い出すための前記遊技球払出動作の実行中において、前記遊技球払出動作により払い出されるべき遊技球の数と前記払出球検出手段により検出された遊技球の数との差に基づいて、前記払出エラーの発生を判定するとともに、
    当該払出数の遊技球を前記遊技球払出路に払い出すための前記遊技球払出動作の完了後において、当該払出数と前記払出球検出手段により検出された遊技球の数との差に基づいて、前記払出エラーの発生を判定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
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