JP2014150609A - ベルトクランプ及びワイヤーハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】車体固定部の位置に拘らず、ベルト部の引張り方向を設定でき、かつ、ベルト部の引張り作業中に、ベルト部の引張り方向をより確実に一定位置に維持できるようにすることを目的とする。
【解決手段】ベルトクランプ20は、長手方向に沿って複数の被位置決部34が形成されたベルト部32と、ベルト部32の一端部に設けられ、ベルト部32をその長手方向に沿った一定位置で挿通固定可能なベルト固定部36とを含むベルト部品30と、ベルト部32を挿通可能なベルト挿通孔44が形成されると共にベルト挿通孔44周りに位置決用開口46が形成されたベルト支持部42と、車体に固定可能な車体固定部50とを含む車体固定部品40と、位置決用開口46に嵌め込み可能に形成されると共に、位置決用開口46に嵌め込まれた状態で被位置決部34に係止可能な位置決部64が設けられた抑え部品60とを備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、ワイヤーハーネス本体の外周に巻付けられ、当該ワイヤーハーネス本体を車体に固定するための技術に関する。
従来、ワイヤーハーネス本体の外周に巻付けられ、当該ワイヤーハーネス本体を車体に固定するためのクランプとして、次の3つのタイプのものがある。
一つ目は、図44及び図45に示すように、車体に固定されるクランプ部502の頭部に、ベルト固定部504が設けられ、ベルト部506の一端部がベルト固定部504に連結されると共に、ベルト部506の他端部がベルト固定部504に挿通固定されるタイプのものである。このタイプのベルトクランプは、特許文献1に開示されている。
二つ目は、図46及び図47に示すように、一端部にベルト固定部514が設けられたベルト部516の長手方向中間部の一定位置に、クランプ部512が設けられたタイプのものである。このタイプのベルトクランプは、特許文献2に開示されている。
三つ目は、図48に示すように、車体に固定されるクランプ部522の頭部にベルト挿通部523が設けられ、一端部にベルト固定部524が設けられたベルト部526が前記ベルト挿通部523に挿通された状態で、ベルト固定部524に挿通固定されるタイプのものである。このタイプのベルトクランプは、特許文献3及び4に開示されている。
なお、特許文献5には、ワイヤーハーネスに長さ方向に沿って長尺の連結板を設け、この連結板に鋸歯状凹凸からなる係止部を形成し、車体パネルに取付けられるクリップに、連結板の貫通穴を設けると共に貫通穴の内部に係止部をロックする係止片を突設した構成が開示されている。
実公平5−43344号公報 特開平5−223110号公報 特開平7−67232号公報 特開2006−14481号公報 実開平5−45372号公報
しかしながら、一つ目のタイプのベルトクランプでは、ワイヤーハーネス本体WHの周方向において、クランプ部502の位置とベルト固定部504の位置とは同じになってしまう。このため、ワイヤーハーネス本体WHの組付姿勢及び車体との位置関係に応じて、ワイヤーハーネス本体WHの周方向におけるクランプ部502の位置を変更すると、これと同じ位置にベルト固定部504を配設する必要がある。そして、ベルト固定部504の位置に応じてベルト部506の引張り方向を変更する必要がある。例えば、図44に示すように、ワイヤーハーネス本体WHの下方にクランプ部502を配設する必要があるときには、ベルト固定部504もWHの下方位置に配設する必要がある。この場合、ベルト部506を、ワイヤーハーネス本体WHの下方位置でその側方に引張って(矢符A1参照)、当該ワイヤーハーネス本体WHに締付け固定する必要がある。また、図45に示すように、ワイヤーハーネス本体WHの側方にクランプ部502を配設する必要があるときには、ベルト固定部504もWHの側方位置に配設する必要がある。この場合、ベルト部506を、ワイヤーハーネス本体WHの側方位置でその上下方向(図45では下方、矢符A2参照)に引張って、当該ワイヤーハーネス本体WHに締付け固定する必要がある。このため、ワイヤーハーネス本体WHの周方向におけるクランプ部502の位置に応じて、ベルト部506の引張り方向を変える必要があり、ベルト部506の締付け作業性が悪くなる恐れがある。
また、二つ目のタイプのベルトクランプでは、クランプ部512とベルト固定部514とは別々の位置にあるものの、両者の位置関係は一定であるため、上記一つ目のタイプのベルトクランプと同様の問題が生じうる。
しかも、ワイヤーハーネス本体WHの周方向におけるクランプ部512の位置が一定であったとしても、ワイヤーハーネス本体WHの外径が異なると、ベルト固定部514の位置が変ってしまう。例えば、図46に示すように、ある外径のワイヤーハーネス本体WHにベルト部516を締付け固定した場合に、ベルト固定部514がクランプ部512の反対の位置に配設されるとする。この場合、ベルト部516を上方に引張ればよい(矢符B1参照)。ところが、同じベルトクランプを、より外径が大きいワイヤーハーネス本体WHaに締付け固定すると、図47に示すように、ベルト固定部514はクランプ部512の反対の位置からずれた位置に配設されてしまう。このため、ベルト部516を斜め上方に引張る必要がある(矢符B2参照)。このように、ワイヤーハーネス本体WH、WHaの外径が異なる場合にも、ベルト部516の引張り方向を変える必要があり、ベルト部516の締付け作業性が悪くなる恐れがある。
また、三つ目のタイプのベルトクランプでは、クランプ部522に対してベルト固定部524の位置が自由に変更してしまう。このため、ベルト部526の締付け作業中に、ベルト固定部524の位置がワイヤーハーネス本体WHの周方向に移動してしまう(図48の2点鎖線参照)。従って、ベルト部526の締付け作業中におけるベルト部526の引張り方向が安定せず(図48の矢符C1、C2、C3参照)、締付け作業との締付力が不安定になり、場合によっては、締付け力不足が生じ得るという問題がある。
なお、特許文献4では、ベルト部に対してその外周側から係止する係止アーム部が、クリップ部に設けられた構成を開示しているが、係止アーム部がベルト部に対して係止する方向及び係止アーム部の形状等からして、ベルト部の締付け作業に耐え得る十分な位置決め保持力を期待できない。
また、特許文献5では、連結板は、ワイヤーハーネスの長さ方向において、クリップの位置を決める機能を持つに過ぎない。
そこで、本発明は、車体固定部の位置に拘らず、ベルト部の引張り方向を設定でき、かつ、ベルト部の引張り作業中に、ベルト部の引張り方向をより確実に一定位置に維持できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、ワイヤーハーネス本体に巻付けられるベルトクランプであって、長手方向に沿って複数の被位置決部が形成されたベルト部と、前記ベルト部の一端部に設けられ、前記ベルト部をその長手方向に沿った一定位置で挿通固定可能なベルト固定部とを含むベルト部品と、前記ベルト部を挿通可能なベルト挿通孔が形成されると共に前記ベルト挿通孔周りに位置決用開口が形成されたベルト支持部と、車体に固定可能な車体固定部とを含む車体固定部品と、前記位置決用開口に嵌め込み可能に形成されると共に、前記位置決用開口に嵌め込まれた状態で前記被位置決部に係止可能な位置決部が設けられた抑え部品と、を備える。
第2の態様は、第1の態様にかかるベルトクランプであって、前記ベルト支持部は、前記ワイヤーハーネス本体に対向するハーネス側部分と、前記車体固定部を支持する固定部側部分と、前記ハーネス側部分と前記固定部側部分の両側部を連結する一対の側壁部とを含む筒形状に形成され、前記一対の側壁部の少なくとも一方に、前記位置決用開口が形成されているものである。
第3の態様は、第2の態様にかかるベルトクランプであって、前記ベルト部の少なくとも一方の側部に前記複数の被位置決部が形成され、前記位置決部は、前記抑え部品が前記位置決用開口に嵌め込まれた状態で、前記ベルト部の前記被位置決部に係止可能に形成されているものである。
第4の態様は、第1の態様にかかるベルトクランプであって、前記ベルト支持部は、前記ワイヤーハーネス本体に対向するハーネス側部分と、前記車体固定部を支持する固定部側部分と、前記ハーネス側部分と前記固定部側部分の両側部を連結する一対の側壁部とを含む筒形状に形成され、前記ハーネス側部分に、前記位置決用開口が形成されているものである。
第5の態様は、第1又は第4の態様にかかるベルトクランプであって、前記複数の被位置決部は、前記ベルト部を貫通する複数の位置決孔であり、前記位置決部は、前記位置決孔に挿入される位置決突部とされている。
第6の態様は、第4の態様にかかるベルトクランプであって、前記ベルト部の少なくとも一方の側部に前記複数の被位置決部が形成され、前記位置決部は、前記抑え部品が前記位置決用開口に嵌め込まれた状態で、前記ベルト部の前記被位置決部に係止可能に形成されているものである。
上記課題を解決するため、第7の態様にかかるワイヤーハーネスは、少なくとも1本の電線を含むワイヤーハーネス本体と、前記ワイヤーハーネス本体に巻付けられた第1〜第6のいずれか1つの態様にかかるベルトクランプとを備える。
第1〜第7の態様によると、ベルト支持部には、ベルト部を挿通可能なベルト挿通孔が形成されているため、ベルト部を、ベルト挿通孔を通って移動させることで、ベルト部に対するベルト支持部の位置を変更することができる。これにより、車体固定部に対するベルト固定部の位置を調整して、車体固定部の位置に拘らず、ベルト部の引張り方向を設定することができる。また、抑え部品を位置決用開口に嵌め込むと、抑え部品の位置決部がベルト部の被位置決部に係止して、ベルト部に対する車体固定部品の位置決めがなされる。このため、ベルト部の引張り作業中に、ベルト部がベルト支持部から位置ずれし難くなり、ベルト部の引張り方向をより確実に一定方向に維持できる。
第2の態様によると、抑え部品を位置決用開口に嵌め込む際に、ワイヤーハーネス本体及び車体固定部が邪魔になり難く、抑え部品を位置決用開口に嵌め込む際に容易に嵌め込み作業することができる。
第3の態様によると、前記ベルト部の少なくとも一方の側部に前記複数の被位置決部が形成されているため、ベルト部に位置決用の凹凸形状を形成し易い。
第4の態様によると、ベルト部をワイヤーハーネス本体に巻付けてベルト固定部に挿通固定した状態で、ワイヤーハーネス本体によって抑え部品が位置決用開口内に抑え込まれる。このため、ベルト部に対する車体固定部品の位置決めをより確実に行える。
第5の態様によると、位置決突部を位置決孔に挿入することで、ベルト部に対する車体固定部品の位置決めをより確実に行える。
第6の態様によると、前記ベルト部の少なくとも一方の側部に前記複数の被位置決部が形成されているため、ベルト部に位置決用の凹凸形状を形成し易い。
第1実施形態に係るワイヤーハーネスを示す部分側面図である。 図1のII−II線概略断面図である。 ベルトクランプを示す概略斜視図である。 ベルト部品を示す概略斜視図である。 図4のV−V線における概略断面図である。 車体固定部品を示す概略斜視図である。 図6のVII−VII線概略断面図である。 図6のVIII−VIII線概略断面図である。 抑え部品を示す概略斜視図である。 抑え部品を示す概略斜視図である。 図9のXI−XI線概略断面図である。 抑え部品を示す概略背面図である。 抑え部品を位置決用開口内に嵌め込む際の様子を示す説明図である。 抑え部品を位置決用開口内に嵌め込んだ状態を示す説明図である。 抑え部品がベルト部の被位置決部に位置決係止している状態を示す概念図である。 ベルトクランプをワイヤーハーネス本体に取付ける作業手順例を示す説明図である。 ベルトクランプをワイヤーハーネス本体に取付ける作業手順例を示す説明図である。 ベルトクランプをワイヤーハーネス本体に取付ける作業手順例を示す説明図である。 ベルトクランプをワイヤーハーネス本体に取付ける作業手順例を示す説明図である。 ベルトクランプをワイヤーハーネス本体に取付ける作業手順例を示す説明図である。 第2実施形態に係るベルトクランプを示す概略斜視図である。 ベルト部品を示す概略斜視図である。 ベルト部品を示す概略斜視図である。 図22のXXII−XXI線断面図である。 車体固定部品を示す概略斜視図である。 図25のXXVI−XXVI線概略断面図である。 図25のXXVII−XXVII線概略断面図である。 抑え部品の概略斜視図である。 抑え部品の概略正面図である。 抑え部品の概略側面図である。 抑え部品を位置決用開口内に嵌め込む途中状態を示す説明図である。 抑え部品を位置決用開口内に嵌め込む途中状態を示す説明図である。 抑え部品を位置決用開口に嵌め込んだ状態を示す説明図である。 抑え部品を位置決用開口に嵌め込んだ状態を示す説明図である。 第3実施形態に係るベルトクランプを示す概略斜視図である。 抑え部品の概略斜視図である。 抑え部品の概略正面図である。 抑え部品の概略側面図である。 抑え部品の部分斜視図である。 抑え部品の部分底面図である。 抑え部品を位置決用開口内に嵌め込む途中状態を示す説明図である。 抑え部品を位置決用開口に嵌め込んだ状態を示す説明図である。 位置決部が被位置決部に係止している状態を示す説明図である。 従来例に係るベルトクランプを示す概略図である。 従来例に係るベルトクランプを示す概略図である。 他の従来例に係るベルトクランプを示す概略図である。 他の従来例に係るベルトクランプを示す概略図である。 さらに他の従来例に係るベルトクランプを示す概略図である。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るベルトクランプ及びワイヤーハーネスについて説明する。図1はワイヤーハーネス10を示す部分側面図であり、図2は図1のII−II線概略断面図である。
このワイヤーハーネス10は、ワイヤーハーネス本体12と、ベルトクランプ20とを備える。
ワイヤーハーネス本体12は、少なくとも1本の電線を含んでいる。ここでは、ワイヤーハーネス本体12は、複数の電線を含む。電線は、車体等において各種電気機器間を電気的に相互接続する配線材である。ワイヤーハーネス本体12に光ケーブル等が含まれていてもよい。ワイヤーハーネス本体12の外周は、円形断面をなす形状に形成されていることが多いが、これは必須ではない。
図3はベルトクランプ20を示す概略斜視図である。図1〜図3に示すように、ベルトクランプ20は、ワイヤーハーネス本体12に巻付けられ、当該ワイヤーハーネス本体12を車体に取付固定するためのものである。
ベルトクランプ20は、ベルト部品30と、車体固定部品40と、抑え部品60とを備える。
図4はベルト部品30を示す概略斜視図であり、図5は図4のV−V線における概略断面図である。
ベルト部品30は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、ベルト部32と、ベルト固定部36とを備える。
ベルト部32は、ワイヤーハーネス本体12に巻付け可能な帯状に形成されている。ベルト部32の一方主面には、長手方向に沿って複数の突部33が形成されている。各突部33は、ベルト部32の幅方向に沿って延びる凸形状、ここでは、断面三角形状の凸形状に形成されている。各突部33は、隣設するように形成されている。ここでは、ベルト部32の上記一方主面(つまり、突部33が形成された側の面)は、当該ベルト部32をワイヤーハーネス本体12に巻付けた状態で、内周側に位置する面である。
また、ベルト部32の少なくとも一方側の側部、ここでは、両側部に、複数の被位置決部34が形成されている。ここでは、各被位置決部34は、ベルト部32の平面視において三角板形状に形成されており、ベルト部32の側部において連続的に形成されている。
ベルト固定部36は、上記ベルト部32の一端部である基端部に設けられ、ベルト部32をその長手方向に沿った一定位置で挿通固定可能に構成されている。ここでは、ベルト固定部36は、角筒状に形成されたベルト固定本体部37と、当該ベルト固定本体部37内に形成された弾性係止片38とを含む。弾性係止片38は、ベルト固定本体部37の一つの内側面からその反対側の内側面に向けて、ベルト固定本体部37の軸方向一方側に向けて傾斜しつつ延びるように形成されている。そして、ベルト部32を、その突部33を弾性係止片38側に向けた姿勢で、ベルト固定本体部37内に弾性係止片38の基端側から先端側に向けた方向に挿通する。この際、弾性係止片38の上記傾斜姿勢からして、ベルト部32をその先端側に引張る際には、弾性係止片38はベルト固定本体部37の一つの内側面側に容易に弾性変形できるので、弾性係止片38の先端部は各突部33を容易に順次乗越えていくことができる。一方、弾性係止片38の先端部が各突部33間の溝に嵌まって突部33に係止した状態で、ベルト部32をその基端側に引張ると、弾性係止片38は、ベルト固定本体部37の一つの内側面とベルト部32の一方主面との間に斜め突っ張り物として介在する。このため、ベルト固定部36に対してベルト部32がその基端部側に移動することが抑制される。
上記ベルト部品30をワイヤーハーネス本体12に巻付けた状態で、ベルト部32をベルト固定部36に挿通し、ワイヤーハーネス本体12を締付けるようにベルト部32を引張ると、締付け力に対する反作用として、ベルト固定部36に対してベルト部32をその基端部側に引張る力が作用する。ところが、上記したように、弾性係止片38と突部33との係止によって、ベルト固定部36に対してベルト部32がその基端部側に移動することが抑制されているため、ベルト部32はベルト固定部36に対してその長手方向一定位置に挿通固定されることになる。
図6は車体固定部品40を示す概略斜視図であり、図7は図6のVII−VII線概略断面図であり、図8は図6のVIII−VIII線概略断面図である。
車体固定部品40は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、ベルト支持部42と、車体固定部50とを備える。
ベルト支持部42は、ベルト部32を挿通可能なベルト挿通孔44が形成されると共に、当該ベルト挿通孔44周りに位置決用開口46が形成された形状、ここでは、直方体形状に形成されている。
ベルト挿通孔44は、ベルト支持部42の一方主面から他方主面に向けて貫通する方形孔形状に形成されている。より具体的には、ベルト支持部42は、ワイヤーハーネス本体12に対向するハーネス側部分42aと、車体固定部50を支持する固定部側部分42bと、これらハーネス側部分42a及び固定部側部分42bの両側部を連結する一対の側壁部42cとを含む筒形状、ここでは、角筒形状に形成されており、これらの内部を通るようにベルト挿通孔44が形成されている。
ベルト挿通孔44の幅は、ベルト部32の幅と同じか当該幅よりも大きく(好ましくは僅かに大きく)形成され、ベルト挿通孔44の高さは、ベルト部32の厚みと同じか当該厚みよりも大きく(好ましくは僅かに大きく)形成されている。そして、ベルト部32を、一定姿勢に規制しつつベルト挿通孔44内に移動可能に挿通できるようになっている。
また、位置決用開口46は、抑え部品60を嵌め込み可能な形状であって、ベルト支持部42の外面及びベルト挿通孔44内に開口する形状に形成されている。そして、ベルト支持部42の外側から抑え部品60を位置決用開口46内に嵌め込んで、抑え部品60の一部をベルト挿通孔44内に突出配置できるようになっている。
ここでは、位置決用開口46は、ベルト支持部42の側面、即ち、上記一対の側壁部42cの一方に方形開口形状に形成されている。
また、ベルト支持部42のうち上記位置決用開口46に対向する部分、即ち、一対の側壁部42cの他方に、当該位置決用開口46の開口よりも大きく開口する対向側開口48が形成されており、位置決用開口46の奥側に対向側開口48が連続して開口している。
位置決用開口46から対向側開口48に連続する周囲4方の内側面のうち左右の両側面は、位置決用開口46の外側開口の両側縁部に近い位置で凹んでおり、この部分に位置決用開口46の奥側に面する一対の段部47aが形成されている。また、位置決用開口46から対向側開口48に連続する周囲4方の内側面のうち上下の側面は、ベルト挿通孔44に達した位置で凹んでおり、この部分に位置決用開口46の奥側に面する一対の段部47bが形成されている。そして、これらの段部47a、47bを利用して、抑え部品60が位置決用開口46内に抜止め状に保持される。
なお、ベルト支持部42の両側面に位置決用開口46が形成され、それらの両方に又は選択的に抑え部品60を嵌め込み可能とされていてもよい。
車体固定部50は、車体に固定可能に構成されている。ここでは、車体固定部50は、車体の一部である車体パネルに形成された取付孔に取付固定可能に構成されている。かかる車体固定部50としては、ベルト支持部42から突出する基部52と、当該基部52の先端部から基端部に向けて順次広がる弾性係止ロック片54とを備え、車体固定部50を取付孔に挿入すると、弾性係止ロック片54が取付孔の周縁部に抜止め係止する構成等、周知構成を含む種々構成を採用することができる。
この車体固定部50は、上記固定部側部分42b外方に突出するように設けられている。そして、この車体固定部50を車体パネルに形成された取付孔に取付固定すると、ワイヤーハーネス本体12を当該車体パネルに対して一定位置で支持することができる。
なお、ベルト支持部42のうち車体固定部50が設けられた側の部分であって、当該ベルト支持部42を挟む両側縁部の位置に外方に向けて車体固定部50側に向うばね片58が設けられている。ここでは、ばね片58は、車体固定部50の突出方向とは反対側に凸となるように湾曲する板形状に形成されている。そして、車体固定部50を車体パネルに形成された取付孔に取付固定した状態で、ばね片58が車体パネルに対して弾性変形した状態で当接し、当該ばね片58と車体固定部50の弾性係止ロック片54との間に車体パネルが挟み込まれるようになっている。
図9及び図10は抑え部品60を示す概略斜視図であり、図11は図9のXI−XI線概略断面図であり、図12は抑え部品60を示す概略背面図である。
抑え部品60は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、位置決用開口46に嵌め込み可能に形成されると共に、位置決用開口46に嵌め込まれた状態で、ベルト部32の被位置決部34に係止可能な位置決部64が設けられた構成とされている。
より具体的には、抑え部品60は、抑え本体部62と、位置決部64と、一対の抜止片66とを備える。
抑え本体部62は、上記位置決用開口46に嵌め込み可能な直方体形状に形成されている。そして、抑え本体部62の外面がベルト支持部42の側壁部42cの外面に一致するまで、抑え本体部62を位置決用開口46に嵌め込んだ状態で、抑え本体部62の内向き面が、ベルト挿通孔44内に挿通されたベルト部32の一側部に対向して配設されるようになっている。
また、抑え本体部62の両側面に抜止突部63が形成されている。抜止突部63は、抜止片66が突出する側に向けて順次高さ寸法が低くなる形状に形成されている。
また、一対の抜止片66は、抑え本体部62のうち、位置決用開口46内に嵌め込まれた状態で内側を向く面の両側部からベルト挿通孔44内に向けて延出するように形成されている。抜止片66の先端部の外向き部分には、その先端部に向けて順次突出寸法が小さくなる抜止突部66aが形成されている。なお、この抜止突部66aは、後述するように抑え部品60を、ベルト部32を位置決めする位置まで嵌め込む前の状態で、段部47bに係止することで、ベルト支持部42から外れないように仮保持する役割を果す。
そして、抑え本体部62の外面がベルト支持部42の側壁部42cの外面に一致するまで、抑え本体部62を位置決用開口46に嵌め込んだ状態で、抜止突部63が位置決用開口46内の段部47aに抜止係止する。
位置決部64は、抑え本体部62のうち、位置決用開口46内に嵌め込まれた状態で内側を向く面からベルト挿通孔44内に向けて突出するように形成されている。位置決部64は、ベルト挿通孔44内に挿通されたベルト部32が延在する面において、当該ベルト部32の側部側に向けて三角形状に突出する形状部分64aを含む。ここでは、位置決部64は、三角形状部分64aが複数(ここでは2つ)隣接するようにして形成されている。位置決部64の頂点の間隔は、ベルト部32の被位置決部34の間の溝間隔と同一とされていることが好ましい。
図13は抑え部品60を位置決用開口46内に嵌め込む際の様子を示す説明図であり、図14は抑え部品60を位置決用開口46内に嵌め込んだ状態を示す説明図であり、図15は抑え部品60がベルト部32の被位置決部34に位置決係止している状態を示す概念図である。
すなわち、ベルト部32をベルト挿通孔44に挿通した状態で、抑え部品60をベルト支持部42の位置決用開口46内に挿入する。すると、抜止突部63が位置決用開口46の内面に当接し、位置決用開口46の開口を広げるようにベルト支持部42が弾性変形する。そして、抜止突部63が位置決用開口46の内面を越えて、段部47aに達すると、ベルト支持部42が元の形状に戻り、抜止突部63が段部47aに抜止係止する。この状態で、ベルト部32が抑え本体部62の内側を向く面とベルト部32のうち前記面とは反対側の側部との間に挟み込まれる状態となる。すると、上記位置決部64がベルト部32の被位置決部34の間の溝に嵌り込んで、被位置決部34に係止する。これにより、ベルト挿通孔44の軸方向に沿ったベルト部32の移動が規制されるようになっている。
なお、抑え部品60の抜止突部63、抜止片66が省略され、抑え部品が接着剤等で位置決用開口内に抜止保持されるようにしてもよい。
上記ベルトクランプ20をワイヤーハーネス本体12に取付ける作業手順例について説明する。
まず、図16に示すように、直径R1のワイヤーハーネス本体12にベルトクランプ20を取付ける場合、ベルト支持部42とベルト固定部36との距離L1がワイヤーハーネス本体12の半周長程度になるように、ベルト支持部42の位置を調整する。この状態では、ベルト支持部42の位置決用開口46に抑え部品60が嵌め込まれていないので、ベルト支持部42のベルト挿通孔44に沿ってベルト部32を容易に移動させることができる。
そして、ベルト部32におけるベルト支持部42の位置を調整した後、位置決用開口46に抑え部品60を嵌め込んで、位置決部64がベルト部32の被位置決部34に係止する。すると、ベルト部32に対して一定位置にベルト支持部42が取付固定される。
そして、車体固定部品40をワイヤーハーネス本体12の下方に配設した状態で、ベルト部32をワイヤーハーネス本体12に巻付けると、その一端側のベルト固定部36がワイヤーハーネス本体12の上方に配設される。この状態で、ベルト部32の先端側部分をベルト固定部36に挿通して上方(矢符P1参照)に引張ると、ベルト部32がワイヤーハーネス本体12に締付けられた状態で、ベルト固定部36に対して一定位置に挿通固定される。
ベルト部32の先端側部分を引張る作業中には、ベルト部32に対して一定位置にベルト支持部42が取付固定されているため、ワイヤーハーネス本体12の外周におけるベルト固定部36の位置変動も抑制され、ベルト部32の先端側部分の引張り方向を安定させた状態で、当該引張り作業を行うことができる。
なお、ベルト部32のうちベルト固定部36から引出された余剰部分は、上記引張り作業後に、切断除去されることが好ましい。
また、図17に示すように、上記直径R1よりも大きい直径R2のワイヤーハーネス本体12にベルトクランプ20を取付ける場合には、ベルト支持部42とベルト固定部36との距離L2(L2>L1)がワイヤーハーネス本体12の半周長程度になるように、ベルト支持部42の位置を調整する。
そして、位置決用開口46に抑え部品60を嵌め込んで、位置決部64がベルト部32の被位置決部34に係止する。これにより、ベルト部32に対して一定位置にベルト支持部42が取付固定される。
そして、車体固定部品40をワイヤーハーネス本体12の下方に配設した状態で、ベルト部32をワイヤーハーネス本体12に巻付けると、上記の場合と同様に、その一端側のベルト固定部36がワイヤーハーネス本体12の上方に配設される。この状態で、ベルト部32の先端側部分をベルト固定部36に挿通して上方(矢符P2参照)に引張ると、ベルト部32がワイヤーハーネス本体12に締付けられた状態で、ベルト固定部36に対して一定位置に挿通固定される。
このため、ワイヤーハーネス本体12の太さが異なる場合であっても、ワイヤーハーネス本体12の外周におけるベルト部32の引張り方向を一定にすることができる。
また、図18に示すように、ワイヤーハーネス本体12と車体パネルとの位置関係等からして、ワイヤーハーネス本体12の側部に車体固定部品40を配設する必要がある場合、ベルト支持部42とベルト固定部36との距離L3がワイヤーハーネス本体12の1/4周長程度になるように、ベルト支持部42の位置を調整する。
そして、位置決用開口46に抑え部品60を嵌め込んで、ベルト部32に対して一定位置にベルト支持部42を取付固定する。
そして、車体固定部品40をワイヤーハーネス本体12の側方に配設した状態で、ベルト部32をワイヤーハーネス本体12に巻付けると、上記の場合と同様に、その一端側のベルト固定部36がワイヤーハーネス本体12の上方に配設される。この状態で、ベルト部32の先端側部分をベルト固定部36に挿通して上方(矢符P3参照)に引張ると、ベルト部32がワイヤーハーネス本体12に締付けられた状態で、ベルト固定部36に対して一定位置に挿通固定される。
このため、ワイヤーハーネス本体12の外周における車体固定部品40の位置が異なる場合であっても、ワイヤーハーネス本体12の外周におけるベルト部32の引張り方向を一定にすることができる。
図19は、底部82と側壁部84とを含む車体パネル80にワイヤーハーネス10を配設した例を示している。このように、底部82の上方に十分な空間が広がっている場合には、ベルト固定部36をワイヤーハーネス本体12の上方に配設することができる。
これに対して、図20に示すように、底部92と側壁部94と天井部96を含む車体パネル90にワイヤーハーネス10を配設する場合を想定する。この場合に、底部92と天井部96との距離が小さいと、ワイヤーハーネス本体12の上方にベルト固定部36及びベルト固定部36から延びるベルト部32の余剰部分(切り残り部分)を配設可能な空間を確保できない事態が生じ得る。このような場合には、例えば、ベルト支持部42とベルト固定部36との距離がワイヤーハーネス本体12の3/4周長程度になるように、ベルト支持部42の位置を調整し、位置決用開口46に抑え部品60を嵌め込んで、ベルト部32に対して一定位置にベルト支持部42を取付固定する。すると、車体固定部品40をワイヤーハーネス本体12の下方に配設した状態で、ベルト固定部36を、側壁部94及び天井部96に干渉しないように、ワイヤーハーネス本体12の側方位置に配設することができる。
以上のように構成されたベルトクランプ20及びワイヤーハーネス10によると、ベルト支持部42には、ベルト部32を挿通可能なベルト挿通孔44が形成されているため、ベルト部32を、ベルト挿通孔44を通って移動させることで、ベルト部32に対するベルト支持部42の位置を変更、調整することができる。これにより、車体固定部50に対するベルト固定部36の位置を調整して、車体固定部50の位置に拘らず、ベルト部32の引張り方向を設定することができる。また、抑え部品60を位置決用開口46に嵌め込むと、抑え部品60の位置決部64がベルト部32の被位置決部34に係止して、ベルト部32に対する車体固定部品40の位置決めがなされる。このため、ベルト部32の引張り作業中に、ベルト部32がベルト支持部42から位置ずれし難くなり、ベルト部32の引張り方向をより確実に一定方向に維持できる。
また、上記実施形態では、ベルト支持部42の側壁部42cに位置決用開口46が形成されているため、抑え部品60を位置決用開口46に嵌め込む際に、ワイヤーハーネス本体12及び車体固定部50が邪魔になり難い。このため、抑え部品60を位置決用開口46に嵌め込む作業を容易に行える。
また、上記実施形態では、ベルト部32の少なくとも一方の側部に被位置決部34が形成されているため、ベルト固定部36における固定用の突部33の形状、位置による影響をなるべく考慮せずに、当該被位置決部34の凹凸形状、間隔等を自由に設定し易い。
もっとも、ベルト部の一方主面に突起が形成されており、ベルト固定部の側方より嵌め込まれた抑え部品の先端側の突起部分が前記ベルト部の一方主面の突起に係止する構成であってもよい。
{第2実施形態}
第2実施形態に係るベルトクランプ120について説明する。図21はベルトクランプ120を示す概略斜視図である。なお、本実施の形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
このベルトクランプ120は、上記第1実施形態におけるベルトクランプ20と同様に、ワイヤーハーネス本体12に巻付けられ、当該ワイヤーハーネス本体12を車体に取付固定するためのものである。
このベルトクランプ120は、ベルト部品130と、車体固定部品140と、抑え部品160とを備える。
図22及び図23はベルト部品130を示す概略斜視図であり、図24は図22のXXII−XXI線断面図である。
ベルト部品130は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、ベルト部132と、ベルト固定部136とを備える。
ベルト部132は、ワイヤーハーネス本体12に巻付け可能な帯状に形成されている。ベルト部132の一方主面には、長手方向に沿って複数の突部133が形成されている。各突部133は、ベルト部132の幅方向に沿って延びる凸形状、ここでは、断面三角形状の凸形状に形成されている。また、各突部133は、ベルト部132のうち当該ベルト部132をワイヤーハーネス本体12に巻付けた状態で外周側に位置する面に設けられている。
また、各突部133は、ベルト部132の長手方向において間隔をあけて設けられており、各突部133間に、複数の被位置決部として、複数の位置決孔134が形成されている。各位置決孔134は、ベルト部132の幅方向に沿って延びる細長い方形状の孔であり、ベルト部132の両面に貫通している。
また、このベルト部132の両側部は、第1実施形態におけるベルト部32とは異なり直線状形状に形成されている。
ベルト固定部136は、上記弾性係止片38に相当する弾性係止片138がベルト部132の反対側にある点を除いて、上記ベルト固定部36と同様構成とされている。
そして、ベルト部品130をワイヤーハーネス本体12に巻付けた状態で、ベルト部132をベルト固定部136に挿通し、ワイヤーハーネス本体12を締付けるようにベルト部132を引張ると、ベルト部132はベルト固定部136に対してその長手方向一定位置に挿通固定され、ベルト部品130がワイヤーハーネス本体12に巻付けられた状態に維持される。
図25は車体固定部品140を示す概略斜視図であり、図26は図25のXXVI−XXVI線概略断面図であり、図27は図25のXXVII−XXVII線概略断面図である。
車体固定部品140は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、ベルト支持部142と、車体固定部50とを備える。
ベルト支持部142は、ベルト部132を挿通可能なベルト挿通孔144が形成されると共に、当該ベルト挿通孔144周りに位置決用開口146が形成された形状、ここでは、直方体形状に形成されている。
ベルト挿通孔144は、ベルト支持部142の一方主面から他方主面に向けて貫通する方形孔形状に形成されている。より具体的には、ベルト支持部142は、ワイヤーハーネス本体12に対向するハーネス側部分142aと、車体固定部50を支持する固定部側部分142bと、これらハーネス側部分142a及び固定部側部分142bの両側部を連結する一対の側壁部142cとを含む筒形状、ここでは、角筒形状に形成されており、これらの内部を通るようにベルト挿通孔144が形成されている。
ベルト挿通孔144は、上記ベルト挿通孔44と同様に、ベルト部132を、一定姿勢に規制しつつベルト挿通孔144内に移動可能に挿通できる形状とされている。
位置決用開口146は、抑え部品160を嵌め込み可能な形状であって、ベルト支持部142の外面及びベルト挿通孔144内に開口する形状に形成されている。そして、ベルト支持部142の外側から抑え部品160を位置決用開口146内に嵌め込んで、抑え部品160の一部をベルト挿通孔144内に突出配置できるようになっている。ここでは、位置決用開口146は、ベルト支持部142のうちハーネス側部分142aに形成されている。
また、位置決用開口146の開口形状は、方形状開口部分の1つの長辺側部分の両端部を、両側短辺の延在方向に沿って外方に部分的に開口させた形状とされている。位置決用開口146の上記部分的な開口の先端部の縁部の内側がさらに部分的に凹むように形成されており、この部分にベルト挿通孔144側に向く段部147aが形成されている。また、位置決用開口146の幅は、ベルト挿通孔144の幅よりも小さく、従って、位置決用開口146とベルト挿通孔144との間に、ベルト挿通孔144側に向く段部147aが形成されている。
車体固定部50は、上記第1実施形態で説明したものと同様構成である。また、このベルト支持部142にも、第1実施形態で説明したものと同様のばね片58が設けられている。
図28は抑え部品160の概略斜視図であり、図29は抑え部品160の概略正面図であり、図30は抑え部品160の概略側面図である。
抑え部品160は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、位置決用開口146に嵌め込み可能に形成されると共に、位置決用開口146に嵌め込まれた状態で、ベルト部132の被位置決部としての位置決孔134に係止可能な位置決部としての位置決突部164が設けられた構成とされている。
より具体的には、抑え部品160は、抑え本体部162と、位置決突部164と、一対の抜止片166とを備える。
抑え本体部162は、上記位置決用開口146に嵌め込み可能形状、ここでは、直方体形状部分162aの長辺側の面の両側部に一対の突出部分162bが設けられた形状に形成されている。そして、抑え本体部162の外面がベルト支持部142のハーネス側部分142aの外面に一致するまで、抑え本体部162を位置決用開口146に嵌め込んだ状態で、抑え本体部162の内向き面が、ベルト挿通孔144内に挿通されたベルト部132の一主面に対向して配設されるようになっている。
また、抑え本体部162のうち直方体形状部分162a及び突出部分162bの外向き面に、抜止突部163が形成されている。抜止突部163は、抜止片166が突出する側に向けて順次高さ寸法が低くなる形状に形成されている。
また、一対の抜止片166は、直方体形状部分162aのうち、位置決用開口146内に嵌め込まれた状態で内側を向く面の両側部からベルト挿通孔144内に向けて延出するように形成されている。抜止片166の先端部の外向き部分には、その先端部に向けて順次突出寸法が小さくなる抜止突部166aが形成されている。
そして、抑え本体部162の外面がベルト支持部142のハーネス側部分142aの外面に一致するまで、抑え本体部162を位置決用開口146に嵌め込んだ状態で、抜止突部163が段部147aに抜止係止する。
位置決突部164は、抑え本体部162のうち、位置決用開口146内に嵌め込まれた状態で内側を向く面からベルト挿通孔144内に向けて突出するように形成されている。位置決突部164は、ベルト挿通孔144内に挿通されたベルト部132に対して直交する方向に平たい直方体板形状に形成されており、位置決孔134に挿入可能に形成されている。位置決突部164の突出方向に直交する面における位置決突部164の断面形状は、位置決孔134になるべくがたつき無く挿入できるように、当該位置決孔134の開口形状と同じであることが好ましい。また、位置決突部164の先端部は、先端側に向けて徐々に薄くなる形状に形成されている。
位置決突部164は複数設けられていてもよい。この場合、位置決突部164は、位置決孔134の間隔と同じ間隔で設けられていることが好ましい。
図31及び図32は抑え部品160を位置決用開口146内に嵌め込む途中状態を示す説明図であり、図33及び図34は抑え部品160を位置決用開口146に嵌め込んだ状態を示す説明図である。
すなわち、ベルト部132をベルト挿通孔144に挿通した状態で、抑え部品160をベルト支持部142の位置決用開口146内に挿入する。すると、抜止突部163が位置決用開口146の内面に当接し、位置決用開口146の開口を広げるようにベルト支持部142が弾性変形する。そして、抑え部品160をさらに押込み、抜止突部163が位置決用開口146の内面を越えて、段部147aに達すると、ベルト支持部142が元の形状に戻り、抜止突部163が段部147aに抜止係止する。この前後に、位置決突部164がベルト部132のいずれかの位置決孔134に挿入される。
この状態で、ベルト部132は、ベルト支持部142の固定部側部分142bの内面と抑え本体部162の内側を向く面とに配設された状態となり、また、位置決突部164がベルト部132のいずれかの位置決孔134に挿入された状態に維持される。これにより、ベルト挿通孔144の軸方向に沿ったベルト部132の移動が規制されるようになっている。
この第2実施形態に係るベルトクランプ120によっても、上記第1実施形態と同様に、車体固定部50に対するベルト固定部136の位置を調整して、車体固定部50の位置に拘らず、ベルト部132の引張り方向を設定することができ、また、ベルト部132の引張り方向をより確実に一定方向に維持できる。
また、本実施形態によると、位置決用開口146及び抑え部品160がワイヤーハーネス本体12側に設けられることになるため、ベルト部132ワイヤーハーネス本体12に巻付けてベルト固定部136に挿通固定した状態で、ワイヤーハーネス本体12によって抑え部品160が位置決用開口146内に抑え込まれる状態となる。このため、ベルト部132に対する車体固定部品140の位置決めをより確実に行える。
また、本実施形態によると、位置決突部164は、ベルト部132に貫通して形成された位置決孔134に挿入された状態で係止されているため、この点からも、ベルト部132に対する車体固定部品140の位置決めをより確実に行えることになる。
{第3実施形態}
第3実施形態に係るベルトクランプ220について説明する。図35はベルトクランプ220を示す概略斜視図である。なお、本実施の形態の説明において、第1実施形態又は第2実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
このベルトクランプ220は、上記第1実施形態におけるベルトクランプ20と同様に、ワイヤーハーネス本体12に巻付けられ、当該ワイヤーハーネス本体12を車体に取付固定するためのものである。
このベルトクランプ220は、ベルト部品30と、車体固定部品140と、抑え部品260とを備える。
ベルト部品30は第1実施形態で説明したものと同様構成であり、車体固定部品140は第2実施形態で説明したものと同様構成であるので、ここでは、これらの説明を省略する。
図36は抑え部品260の概略斜視図であり、図37は抑え部品260の概略正面図であり、図38は抑え部品260の概略側面図である。図39は抑え部品260の部分斜視図であり、図40は抑え部品260の部分底面図である。
抑え部品260は、PP(ポリプロピレン)等の樹脂による一体形成部品であり、位置決用開口146に嵌め込み可能に形成されると共に、位置決用開口146に嵌め込まれた状態で、ベルト部32の被位置決部34に係止可能な位置決部264が設けられた構成とされている。
より具体的には、抑え部品260は、抑え本体部162と、位置決部264と、一対の抜止片166とを備える。
抑え本体部162及び一対の抜止片166は、上記第2実施形態で説明したものと同様構成である。この抑え部品260が、第2実施形態の抑え部品160と異なるのは、第2実施形態における位置決突部164が省略され、代りに、位置決部264が形成されている点である。
すなわち、一対の抜止片166の内向き面に位置決部264が形成されている。位置決部264は、抜止片166の長手方向に沿って細長い凸形状に形成されている。また、位置決部264は、その先端側に向けて徐々に薄くなる形状に形成されており、抜止片166の長手方向に対して直交する面では、抜止片166の内側に向けて尖る三角形状を呈している。
ここでは、位置決部264は、抜止片166の幅方向中央部に設けられているが、いずれかの側に偏っていてもよい。また、1つの抜止片に、複数の位置決部が形成されていてもよい。
なお、一対の抜止片166の間隔は、ベルト部32の幅と同程度に設定されており、一対の抜止片166間にベルト部32を配設すると、一対の抜止片166の位置決部264がベルト部32の両側で被位置決部34に係止するようになっている。もっとも、一方の抜止片のみに位置決部が設けられていてもよい。
図41は抑え部品260を位置決用開口146内に嵌め込む途中状態を示す説明図であり、図42は抑え部品260を位置決用開口146に嵌め込んだ状態を示す説明図であり、図43は位置決部264が被位置決部34に係止している状態を示す説明図である。
すなわち、ベルト部32をベルト挿通孔144に挿通した状態で、抑え部品260をベルト支持部142の位置決用開口146内に挿入する。すると、抜止突部163が位置決用開口146の内面に当接し、位置決用開口146の開口を広げるようにベルト支持部142が弾性変形する。そして、抑え部品260をさらに押込み、抜止突部163が位置決用開口146の内面を越えて、段部147aに達すると、ベルト支持部142が元の形状に戻り、抜止突部163が段部147aに抜止係止する。この前後に、位置決部264がベルト部32のいずれかの被位置決部34間の凹部に嵌り込み、被位置決部34に係止する。これにより、ベルト挿通孔144の軸方向に沿ったベルト部32の移動が規制されるようになっている。
この第3実施形態に係るベルトクランプ220によっても、上記第1実施形態と同様に、車体固定部50に対するベルト固定部36の位置を調整して、車体固定部50の位置に拘らず、ベルト部32の引張り方向を設定することができ、また、ベルト部32の引張り方向をより確実に一定方向に維持できる。
また、本実施形態では、ベルト支持部142のハーネス側部分142aに位置決用開口146が形成され、当該位置決用開口146に抑え部品260が嵌め込まれているため、上記第2実施形態と同様に、ベルト部32に対する車体固定部品140の位置決めをより確実に行える。
また、ベルト部32の少なくとも一方の側部に複数の被位置決部34が形成され、抑え部品260が位置決用開口146に嵌め込まれた状態で、位置決部264がベルト部32の側部の被位置決部34に係止するため、ベルト固定部36における固定用の突部38の形状、位置による影響をなるべく考慮せずに、当該被位置決部34の凹凸形状、間隔等を自由に設定し易い。
{変形例}
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
12 ワイヤーハーネス本体
20、120、220 ベルトクランプ
30、130 ベルト部品
32、132 ベルト部
34 被位置決部
36、136 ベルト固定部
40、140 車体固定部品
42、142 ベルト支持部
42a、142a ハーネス側部分
42b、142b 固定部側部分
42c 側壁部
44、144 ベルト挿通孔
46、146 位置決用開口
50 車体固定部
60、160、260 抑え部品
64、264 位置決部
134 位置決孔
164 位置決突部

Claims (7)

  1. ワイヤーハーネス本体に巻付けられるベルトクランプであって、
    長手方向に沿って複数の被位置決部が形成されたベルト部と、前記ベルト部の一端部に設けられ、前記ベルト部をその長手方向に沿った一定位置で挿通固定可能なベルト固定部とを含むベルト部品と、
    前記ベルト部を挿通可能なベルト挿通孔が形成されると共に前記ベルト挿通孔周りに位置決用開口が形成されたベルト支持部と、車体に固定可能な車体固定部とを含む車体固定部品と、
    前記位置決用開口に嵌め込み可能に形成されると共に、前記位置決用開口に嵌め込まれた状態で前記被位置決部に係止可能な位置決部が設けられた抑え部品と、
    を備えるベルトクランプ。
  2. 請求項1記載のベルトクランプであって、
    前記ベルト支持部は、前記ワイヤーハーネス本体に対向するハーネス側部分と、前記車体固定部を支持する固定部側部分と、前記ハーネス側部分と前記固定部側部分の両側部を連結する一対の側壁部とを含む筒形状に形成され、
    前記一対の側壁部の少なくとも一方に、前記位置決用開口が形成されている、ベルトクランプ。
  3. 請求項2記載のベルトクランプであって、
    前記ベルト部の少なくとも一方の側部に前記複数の被位置決部が形成され、
    前記位置決部は、前記抑え部品が前記位置決用開口に嵌め込まれた状態で、前記ベルト部の前記被位置決部に係止可能に形成されている、ベルトクランプ。
  4. 請求項1記載のベルトクランプであって、
    前記ベルト支持部は、前記ワイヤーハーネス本体に対向するハーネス側部分と、前記車体固定部を支持する固定部側部分と、前記ハーネス側部分と前記固定部側部分の両側部を連結する一対の側壁部とを含む筒形状に形成され、
    前記ハーネス側部分に、前記位置決用開口が形成されている、ベルトクランプ。
  5. 請求項1又は請求項4記載のベルトクランプであって、
    前記複数の被位置決部は、前記ベルト部を貫通する複数の位置決孔であり、
    前記位置決部は、前記位置決孔に挿入される位置決突部である、ベルトクランプ。
  6. 請求項4記載のベルトクランプであって、
    前記ベルト部の少なくとも一方の側部に前記複数の被位置決部が形成され、
    前記位置決部は、前記抑え部品が前記位置決用開口に嵌め込まれた状態で、前記ベルト部の前記被位置決部に係止可能に形成されている、ベルトクランプ。
  7. 少なくとも1本の電線を含むワイヤーハーネス本体と、
    前記ワイヤーハーネス本体に巻付けられた請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のベルトクランプと、
    を備えるワイヤーハーネス。
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