JP2014150478A - 無線センサーネットワークシステム、無線端末、および、無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法 - Google Patents

無線センサーネットワークシステム、無線端末、および、無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データ発生源から送信したデータが渦巻き状にデータ転送されながら収集先に届くようにして、収集先周辺の通信輻輳による到達率の悪化を軽減する。
【解決手段】データ発生源Wは自分より時計廻りに自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源Oを選択してデータ転送し、データ発生源Oも同様に、自分より時計廻りに自分と同じゾーンに属するデータ発生源Pを選択してデータ転送し、さらにデータ発生源Pは自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源Hを選択してデータ転送し、またデータ発生源Hはデータ発生源Oと同様に、自分より時計廻りに自分と同じゾーンに属するデータ発生源Iを選択してデータ転送し、さらにデータ発生源Iは自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源Cを選択してデータ転送し、データ発生源Cは最終的に収集先にデータを転送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多数の散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集するセンサーネットワークシステムに関し、特にデータ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中で幾つかのデータ発生源がデータを中継することで収集先にデータを届けるセンサーネットワークシステムに関する。
近年、無線センサーネットワークシステムについては多くの提案がなされているので、無線センサーネットワークシステムとはいかなる性質のシステムであるかを改めて説明する。
図7は、従来の無線センサーネットワークシステムの構成を示す図である。図7に示す無線センサーネットワークシステムは、無数のデータ発生源(図中の白丸参照)と、データ発生源からのデータを収集する収集先(図中の黒丸参照)から構成されている。図例では、収集先100および200の二つの収集先が設けられている。データ発生源(図中の白丸)から発生されたセンサデータ(以下、単に、“データ”と称する)は、電波の到達距離が制限されているため、直接には収集先に届けることができないため、途中、他のデータ発生源を幾つか中継しながら収集先(図中の黒丸)に届ける。この場合、データは収集先100および200のいずれにも通信の状況次第で届けられ得る。また経路(ルート)は決まっておらず、電波状況の良い経路をダイナミックに選択する。この経路の選択手法の一例として、図8で説明されるような、間欠的受信端末駆動型データ通信方式が採用されている。
上記無線センサーネットワークシステムを大規模化するため、下記非特許文献1には「大規模無線センサネットワークにおける管理型自己組織制御に基づくポテンシャルルーティング」と題した論文が発表されている。
その中で、データリンク層に省電力性に優れる間欠的受信端末駆動型データ通信方式(Intermittent Receiver-driven Data Transmission :以下、単に“IRDT”方式と称する)が開示されているので、図8を用いてこの技術について説明する。
図8においてIRDT方式は、“スリープ”と“起動”を定期的に繰り返すようにして動作する。つまり、IRDT方式では、受信端末が定期的に自身の端末ID(identification code:識別符号)を周囲に送信して、自身がデータ受信可能状態であることを通知する。データを所持しているノード(図示例では、node 3 )が端末IDの受信を待機し、受信した端末IDが通信先候補からのものであれば、送信要求(Send-REQuest (SREQと略記))であるSREQパケットを送信する。SREQ受信確認を通知するRACK(Receive-ACKnowledge)パケットの到着後は、データパケットを送信(Send Data)してデータ受信確認のDACKパケットを待つ。
ポテンシャルの通知は、IRDT方式が用いる定期的な端末IDの送信時に自身のポテンシャルを含めて送信することで行う。そのためポテンシャルの通知に要するオーバヘッドはごく僅かである。ただしIRDT方式はスリープ制御を用いたMACプロトコルであるため、このポテンシャルの通知が必ず通信範囲内にあるノードに受信されるとは限らない。定期的に周囲のノードのポテンシャルを受け取るためには、各ノードが周期的に無線インタフェースを受信状態にする必要がある。
非特許文献1では、データ発生源(論文では‘sensor node’)は一定の周期で新たなデータが発生し、その都度収集先(論文では‘sink node’)へ向けてデータを送信する。
また下記特許文献1には、ネットワークや収集サーバに過大な負荷を生じさせることなく、データ収集サーバが多数のセンサノードからセンサデータを集中的に繰り返し収集できるようにするために、一のセンサノードから送信されたセンサデータD1および他の一のセンサノードから送信されたセンサデータD2の平均値が統計量Dsとして求められ、当該統計量Dsの現在時刻t0までの推移実績に基づいて、今後の推移が例えば、外挿や最小二乗法により予測されるため、現在時刻t0における統計量Ds(t0)と予測値Ds(tx)との偏差ΔDsが所定の閾値Ds_refを越える時刻txを算出し、これを基にセンサデータDの通信タイミングtpを決定するようにしたデータ収集システムが記載されている。
図9は、上記IRDT方式を用いた従来の無線センサーネットワークシステムの概略構成を示す図である。
図9では、データ発生源(図中の白丸)と収集先(図中の黒丸)は各々無線通信によってデータの授受を行う。無線通信の到達距離には制限があり、収集先から離れたデータ発生源のデータは、途中のデータ発生源がデータ中継して収集先まで転送される。
すなわち、図9においては、ゾーン4に置かれたデータ発生源Wから、ゾーン3に置かれたデータ発生源Oにデータ転送され、さらに、ゾーン3に置かれたデータ発生源Oから、ゾーン2に置かれたデータ発生源Bにデータ転送され、またゾーン2に置かれたデータ発生源Gから、ゾーン1に置かれたデータ発生源Bにデータ転送されて、データ発生源Bから収集先(図中の黒丸)にデータが届けられ、その間における転送に要した通信回数は4回である。中継転送を行いながらデータ発生源から収集先へ中継転送する様子を図9では矢印で示している。図9におけるデータ発生源は自分より収集先に近い、すなわち、若番のゾーンに属するデータ発生源を選択して中継先を決定する“ポテンシャルルーティング”と呼ばれるルーティング手法を使っている。ポテンシャルルーティングの方法は、下記非特許文献1に記載されている。
ここで、ゾーンとは、破線のリングにより表現され、無線通信の到達距離により決められる帯域を表しており、老番のゾーンから若番のゾーンにデータが次々に転送されて収集先までデータが届けられる。ゾーンは、上記IRDT方式における“ポテンシャルの場”に相当する。なお、上記IRDT方式では、ポテンシャルの高いデータ発生源からポテンシャルの低いデータ発生源へ順次転送し、収集先までデータが届けられるようにしている。
図10は、図9に示した上記IRDT方式を用いた従来の無線センサーネットワークシステムの通信輻輳の様子を示す図である。
図10は、非同期で発生するデータが、複数のデータ発生源でほぼ同時に発生し、収集先の周辺でデータが輻輳する様子を示している。図10では、収集先の周辺のデータ発生源A及びCにおける通信輻輳が深刻であること、並びに、収集先の周辺のデータ発生源B及びDは現況では輻輳が発生していないが収集先へ転送待ちになって輻輳が発生していること、を示している。
そのうち、データ発生源Aのデータ集中が起きた原因は、一つはデータ発生源V→データ発生源M→データ発生源E→データ発生源Aへのデータ転送であり、もう一つは、データ発生源N→データ発生源F→データ発生源Aへのデータ転送である。
またデータ発生源Cのデータ集中が起きた原因は、一つはデータ発生源Q→データ発生源I→データ発生源Cへのデータ転送であり、もう一つは、データ発生源S→データ発生源J→データ発生源Cへのデータ転送である。
このような状況に陥ると、現ゾーンのデータ発生源から転送中のデータをさらに若番のゾーンのデータ発生源を選択してデータを転送しようとすると通信が失敗する可能性が高くなる。またデータ消失や再送による更なる輻輳の原因ともなる。したがって、このような輻輳を発生させる要因を少なくする無線センサーネットワークシステムの出現が望まれている。
特開2011−142439号公報
小南大智、菅野正嗣、村田正幸、畠内孝明「大規模無線センサネットワークにおける管理型自己組織制御に基づくポテンシャルルーティング」電子情報通信学会技術研究報告 Vol.110,No.377、pp.25-30、2011.1.20
上記非特許文献1では、データ発生源(論文では‘sensor node’)は一定の周期で新たなデータが発生し、その都度収集先(論文では‘sink node’)へ向けてデータを送信する。上記非特許文献1や図9に示した技術では、送信したデータが収集先へ到達するまでの時間に対して、データ発生周期が十分に長くなければ収集先周辺でデータが集中し、場合によっては通信の輻輳によるデータ紛失によって到達率が悪化する可能性がある。収集先周辺でデータの集中が起こらない方法として、収集先が順に発生源を指定してデータを送信させる方法があるが、本方法によると発生源を指定する周期より、データ送信周期を短くすることができない。
また上記特許文献1では、統計量と予測値との偏差が所定の閾値を越える時刻を算出してセンサデータDの通信タイミングtpを決定することで、データ収集サーバが多数のセンサノードからセンサデータを集中的に繰り返し収集できるようにしているが、通信タイミングを決定する処理が複雑で且つ決定するまでに相当の時間を要するという問題がある。
そこで本発明の目的は、データ発生源から送信したデータが渦巻き状にデータ転送されながら収集先に届くようにして、収集先周辺の通信輻輳による到達率の悪化を軽減することにある。
上記目的を達成するために本発明の無線センサーネットワークシステムは、データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおいて、
前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれは、
前記データ発生源から前記収集先まで時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する中継先選択手段を備える、ことを特徴とする。
上記において、前記中継先選択手段は、自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択できない場合は、時計廻りに自ゾーンと同じゾーンに属する無線端末を選択することを特徴とする。
また上記において、前記無線センサーネットワークシステムは、あらかじめ設置場所が判明している3点以上の基準器を備え、また前記無線端末のそれぞれは、時計廻り方向を特定する手段を有し、
該時計廻り方向を特定する手段は、前記3点以上の基準器までの距離を、基準器の位置と基準器までの通信数とにより取得し比較し、自無線端末がどの基準器に近いかを決定するともにその方向を特定することを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の無線端末は、データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおける無線端末であって、該無線端末は、
少なくとも、無線送受信回路と、アンテナと、次の無線端末を選択するルーティング回路とを備え、
前記ルーティング回路は、
前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する無線端末を選択するための時計廻りを高優先順位に設定したルーティングテーブルを有し、
前記ルーティングテーブルを参照して前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する、ことを特徴とする。
上記において、無線端末は、時計廻り方向を特定する手段を有し、
該時計廻り方向を特定する手段は、前記無線センサーネットワークシステム内に設けられた3点以上の基準器までの距離を、基準器の位置と基準器までの通信数とにより取得し比較し、自無線端末がどの基準器に近いかを決定するともにその方向を特定する、ことを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法は、データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法において、
前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれが、前記データ発生源から前記収集先まで時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を次々に選択することで、渦巻き状にデータ転送して収集先にデータを届けることを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の無線センサーネットワークシステムは、データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおいて、
前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれは、
前記データ発生源から前記収集先まで反時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する中継先選択手段を備える、ことを特徴とする。
上記において、前記中継先選択手段は、自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択できない場合は、反時計廻りに自ゾーンと同じゾーンに属する無線端末を選択することを特徴とする。
また上記目的を達成するために本発明の無線端末は、データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおける無線端末であって、該無線端末は、
少なくとも、無線送受信回路と、アンテナと、次の無線端末を選択するルーティング回路とを備え、
前記ルーティング回路は、
前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する無線端末を選択するための反時計廻りを高優先順位に設定したルーティングテーブルを有し、
前記ルーティングテーブルを参照して前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する、ことを特徴とする。
上記において、無線端末は、反時計廻り方向を特定する手段を有し、
該反時計廻り方向を特定する手段は、前記無線センサーネットワークシステム内に設けられた3点以上の基準器までの距離を、基準器の位置と基準器までの通信数とにより取得し比較し、自無線端末がどの基準器に近いかを決定するともにその方向を特定する、ことを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法は、データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法において、
前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれが、前記データ発生源から前記収集先まで反時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を次々に選択することで、渦巻き状にデータ転送して収集先にデータを届けることを特徴とする。
本発明によれば、非同期でデータが同時に多数発生した場合にも、直線的に収集先へ向かうよりも収集先へデータが到達するまでの時間がトータルで延長されるため収集先に到達する時刻が分散し、通信輻輳を緩和することができる。
また本発明によれば、多数のデータ発生源が収集先の周辺に存在し、データ発生源が自律的にデータを送信する場合において、ほぼ同時に発生したデータが収集先周辺に集中して発生する通信輻輳による到達率の悪化を軽減することができる。
本発明の実施形態1に係る無線センサーネットワークシステムの構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係るデータ発生源において次のデータ発生源を選択するための優先順位テーブルの例を示す図である。 本発明の実施形態1に係るデータ発生源および収集先の構成を示す図である。 複数のデータ発生源でほぼ同時に発生したデータが収集先へ到達するまでの時間を本発明と従来例とで対比させた図である。 本発明の実施形態1に係る無線センサーネットワークシステムにおける方向性を特定するための一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る無線センサーネットワークシステムの構成を示す図である。 従来の無線センサーネットワークシステムの構成を示す図である。 間欠的受信端末駆動型データ通信方式(IRDT)のタイミングチャートを示す図である。 IRDT方式を用いた従来の無線センサーネットワークシステムの概略構成を示す図である。 図9に示したIRDT方式を用いた従来の無線センサーネットワークシステムの通信輻輳の様子を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る無線センサーネットワークシステムの構成を示す図である。図1において、図9と同様に、データ発生源(図中の白丸)と収集先(図中の黒丸)は各々無線通信によってデータの授受を行う。無線通信の到達距離には制限があり、収集先から離れたデータ発生源のデータは、途中のデータ発生源がデータ中継して収集先まで転送される。
図1においては、ゾーン4に置かれたデータ発生源Wから、ゾーン3に置かれたデータ発生源Oにデータ転送され、ゾーン3に置かれたデータ発生源Oから同一ゾーンのデータ発生源Pにデータ転送され、データ発生源Pからゾーン2に置かれたデータ発生源Hにデータ転送され、ゾーン2に置かれたデータ発生源Hから同一ゾーンに置かれたデータ発生源Iにデータ転送され、さらにゾーン2に置かれたデータ発生源Iから、ゾーン1に置かれたデータ発生源Cにデータ転送されて、データ発生源Cから収集先(図中の黒丸)にデータが届けられ、その間における転送に要した通信回数は6回であり、図9に示した従来のデータ発生源Wを起点したデータ発信の場合に比して通信回数が2回多くなるようにしている。中継転送を行いながらデータ発生源Wから収集先へ中継転送する様子を図1では矢印で示している。
図1においては、データ発生源Wは自分より時計廻りに自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源Oを選択してデータ転送し、データ発生源Oも同様に、自分より時計廻りに自分と同じゾーンに属するデータ発生源Pを選択してデータ転送し、さらにデータ発生源Pは自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源Hを選択してデータ転送し、またデータ発生源Hはデータ発生源Oと同様に、自分より時計廻りに自分と同じゾーンに属するデータ発生源Iを選択してデータ転送し、さらにデータ発生源Iは自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源Cを選択してデータ転送し、データ発生源Cは最終的に収集先にデータを転送する。
本実施形態1に係る無線センサーネットワークシステムでは、“ポテンシャルルーティング”と呼ばれるルーティング手法を使ってデータの中継先を時計廻りに近隣に存在するデータ発生源にデータを転送する。こうすることで、非同期でデータが同時に多数発生した場合にも、直線的に収集先へ向かうよりも収集先へ到達するまでの時間が延長される。その結果、トータルのデータ転送時間が延長されるため、収集先にデータが到達する時刻が分散し、通信輻輳が大幅に緩和される。
上記では、データ発生源Wを起点にしたデータ中継を説明したが、データ発生源V、データ発生源Q、データ発生源Sを各起点にするデータ中継でも、データ中継のアルゴリズムは同様である。これを上記と同様に説明するといささか冗長になるため省略することにする。
図2は、本発明の実施形態1に係るデータ発生源において次のデータ発生源(無線端末)を選択するための優先順位テーブルの例を示す図である。
図2において、各データ発生源は、データを転送する条件として収集先に近いことに加えて、自己位置から見て選択すべきデータ発生源(無線端末)が時計廻り方向に存在することを条件にして優先順位1(最優先)を設定する。
次の優先順位2としては、データを転送する条件として収集先に近いことに加えて、自己位置から見て選択すべきデータ発生源(無線端末)が時計廻り方向に収集先に近いデータ発生源が存在しない場合は、時計廻り方向に見て自身と同じゾーンに属するデータ発生源を選択してデータを転送する。つまりこの場合は、自データ発生源と選択されたデータ発生源とでは収集先に至る通信回数が等しいものが選択される。
図2では、優先順位3〜6についても設定しているが、これら優先順位3〜6の優先順位に基づく運用を実施するには、無線センサーネットワークシステムの実情を考慮する必要がある。
図3は、本発明の実施形態1に係るデータ発生源と収集先の構成を示す図である。
図3(a)は、データ発生源の構成であり、データ発生源10は、データ発生回路11、無線送受信回路12、ルーティング回路13、および、アンテナ14を備えて構成される。データ発生源10は、センサーなどのデータ発生回路11を有しており、定期あるいは日定期にセンサーなどのデータが発生する。発生したデータは、ルーティング回路13により決定された経路先に無線送受信回路12、アンテナ14を経て送信される。データ発生源10は、他のデータ発生源から中継データを、アンテナ14、無線送受信回路12を経て受信し、ルーティング回路13により決定されたデータ中継のための経路先に無線送受信回路12、アンテナ14を経て送信する。
図3(b)は、収集先の構成であり、収集先30は、アンテナ31、無線送受信回路32、および、データ処理部33を備えて構成される。収集先30は、データ発生源10から送信されてきたセンサーなどのデータを無線送受信回路32で受信し、受信したデータをデータ処理部33に渡し、データ処理部33でデータ処理する。データ処理としては、データを一旦格納したのち、図示せざる収集サーバなどにデータ転送する。また収集先30は、データ処理部33からデータ発生源10を制御するに必要なデータを無線送受信回路32を経てアンテナ31から送信することもできる。
図4は、複数のデータ発生源でほぼ同時に発生したデータが収集先に到達するまでの時間を本発明と従来例とで対比させた図である。図4(a)は、図1に示した本発明の実施形態1における渦巻き状に中継転送を行った場合の到達時間を表した図である。また図4(b)は、図9に示した従来例におけるほぼ直線的な中継転送による到達時間を表した図である。
図4に示すように、本発明の実施形態1における渦巻き状に中継転送した場合は、到達時間が長くなり、ほぼ同時に発生したデータが収集先へ到達する時間の間隔が従来例よりも長くなっており、収集先におけるデータ集中が緩和されることが図から看てとれる。
図5は、本発明の実施形態1に係る無線センサーネットワークシステムにおける方向性を特定する構成の一例を示す図である。時計廻り方向を特定する手段には、様々な方法が考えられる。その一つはGPSや方位センサーなどをつかって収集先の方向を特定する方法である。他の一つはあらかじめ設置場所が判明している3点以上の基準器までの距離によって決定する方法である。図5に示す例は、基準器を使って方向を特定する例である。
図5において、基準器X乃至Zは収集先と同様のポテンシャル情報を発信する機能を有しており、各データ発生源は基準器の位置と基準器までの通信回数を知っている。例えば図5におけるデータ発生源は、(基準器Xまでの距離)<(基準器Zまでの距離)<(基準器Yまでの距離)であるから、基準器Xと基準器Zの間にあり、基準器Xの方向が時計回りであることが分かる。
[実施形態2]
図6は、本発明の実施形態2に係る無線センサーネットワークシステムの構成を示す図である。図6において、図9と同様に、データ発生源(図中の白丸)と収集先(図中の黒丸)は各々無線通信によってデータの授受を行う。無線通信の到達距離には制限があり、収集先から離れたデータ発生源のデータは、途中のデータ発生源がデータ中継して収集先まで転送される。
図6においては、ゾーン4に置かれたデータ発生源W’から、ゾーン3に置かれたデータ発生源O’にデータ転送され、ゾーン3に置かれたデータ発生源O’から同一ゾーンのデータ発生源P’にデータ転送され、データ発生源P’からゾーン2に置かれたデータ発生源H’にデータ転送され、ゾーン2に置かれたデータ発生源H’から同一ゾーンに置かれたデータ発生源I’にデータ転送され、さらにゾーン2に置かれたデータ発生源I’から、ゾーン1に置かれたデータ発生源C’にデータ転送されて、データ発生源C’から収集先(図中の黒丸)にデータが届けられ、その間における転送に要した通信回数は6回であり、図9に示した従来のデータ発生源Wを起点したデータ発信の場合に比して通信回数が2回多くなるようにしている。中継転送を行いながらデータ発生源Wから収集先へ中継転送する様子を図6では矢印で示している。
図6においては、データ発生源W’は自分より反時計廻りに自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源O’を選択してデータ転送し、データ発生源O’も同様に、自分より反時計廻りに自分と同じゾーンに属するデータ発生源P’を選択してデータ転送し、さらにデータ発生源P’は自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源H’を選択してデータ転送し、またデータ発生源H’はデータ発生源O’と同様に、自分より反時計廻りに自分と同じゾーンに属するデータ発生源I’を選択してデータ転送し、さらにデータ発生源I’は自分より収集先に近い若番のゾーンに属するデータ発生源C’を選択してデータ転送し、データ発生源C’は最終的に収集先にデータを転送する。
本実施形態2に係る無線センサーネットワークシステムも、上記実施形態1と同様に、“ポテンシャルルーティング”と呼ばれるルーティング手法を使ってデータの中継先を反時計廻りに近隣に存在するデータ発生源にデータを転送する。こうすることで、非同期でデータが同時に多数発生した場合にも、直線的に収集先へ向かうよりも収集先へ到達するまでの時間が延長される。その結果、トータルのデータ転送時間が延長されるため、収集先にデータが到達する時刻が分散し、通信輻輳が大幅に緩和される。
上記では、データ発生源W’を起点にしたデータ中継を説明したが、データ発生源V’、データ発生源Q’、データ発生源S’を各起点にするデータ中継でも、データ中継のアルゴリズムは同様である。これを上記と同様に説明するといささか冗長になるため省略することにする。
なお、本実施形態2に係る無線センサーネットワークシステムでは、上記した実施形態1に係る無線センサーネットワークシステムで説明した、データ発生源において次のデータ発生源(無線端末)を選択するための優先順位テーブル(図2参照)、データ発生源と収集先の構成(図3参照)、方向を特定する手段(図5参照)については、方向が“反時計廻り”になるだけであるので、敢えて説明を省略している。つまり、それらについて詳細に記述するまでもなく当該分野の技術者なら理解可能であろう。
10 データ発生源(無線端末)
11 データ発生回路
12 無線送受信回路
13 ルーティング回路
14 アンテナ
30 収集先(無線端末)
31 アンテナ
32 無線送受信回路
33 データ処理部
A〜W、A’〜W’ データ発生源(無線端末)
X〜Z 基準器

Claims (11)

  1. データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおいて、
    前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれは、
    前記データ発生源から前記収集先まで時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する中継先選択手段を備える、
    ことを特徴とする無線センサーネットワークシステム。
  2. 前記中継先選択手段は、自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択できない場合は、時計廻りに自ゾーンと同じゾーンに属する無線端末を選択することを特徴とする請求項1に記載の無線センサーネットワークシステム。
  3. 前記無線センサーネットワークシステムは、あらかじめ設置場所が判明している3点以上の基準器を備え、また
    前記無線端末のそれぞれは、
    時計廻り方向を特定する手段を有し、
    該時計廻り方向を特定する手段は、前記3点以上の基準器までの距離を、基準器の位置と基準器までの通信数とにより取得し比較し、自無線端末がどの基準器に近いかを決定するともにその方向を特定することを特徴とする請求項1に記載の無線センサーネットワークシステム。
  4. データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおける無線端末であって、該無線端末は、
    少なくとも、無線送受信回路と、アンテナと、次の無線端末を選択するルーティング回路とを備え、
    前記ルーティング回路は、
    前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する無線端末を選択するための時計廻りを高優先順位に設定したルーティングテーブルを有し、
    前記ルーティングテーブルを参照して前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する、
    ことを特徴とする無線端末。
  5. 時計廻り方向を特定する手段を有し、
    該時計廻り方向を特定する手段は、前記無線センサーネットワークシステム内に設けられた3点以上の基準器までの距離を、基準器の位置と基準器までの通信数とにより取得し比較し、自無線端末がどの基準器に近いかを決定するともにその方向を特定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線端末。
  6. データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法において、
    前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれが、前記データ発生源から前記収集先まで時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を次々に選択することで、渦巻き状にデータ転送して収集先にデータを届けることを特徴とする無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法。
  7. データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおいて、
    前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれは、
    前記データ発生源から前記収集先まで反時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する中継先選択手段を備える、
    ことを特徴とする無線センサーネットワークシステム。
  8. 前記中継先選択手段は、自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択できない場合は、反時計廻りに自ゾーンと同じゾーンに属する無線端末を選択することを特徴とする請求項7に記載の無線センサーネットワークシステム。
  9. データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークシステムにおける無線端末であって、該無線端末は、
    少なくとも、無線送受信回路と、アンテナと、次の無線端末を選択するルーティング回路とを備え、
    前記ルーティング回路は、
    前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する無線端末を選択するための反時計廻りを高優先順位に設定したルーティングテーブルを有し、
    前記ルーティングテーブルを参照して前記データ発生源から前記収集先まで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を選択する、
    ことを特徴とする無線端末。
  10. 反時計廻り方向を特定する手段を有し、
    該反時計廻り方向を特定する手段は、前記無線センサーネットワークシステム内に設けられた3点以上の基準器までの距離を、基準器の位置と基準器までの通信数とにより取得し比較し、自無線端末がどの基準器に近いかを決定するともにその方向を特定する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線端末。
  11. データ発生源から収集先までの距離が無線通信の到達距離よりも長く、途中、無線端末がデータ中継することで多数散在するデータ発生源のデータを無線通信によって一箇所に収集する無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法において、
    前記データ発生源による自律的なデータの送信を受けてデータ中継を担う無線端末のそれぞれが、前記データ発生源から前記収集先まで反時計廻りで前記収集先へ到達する方向に存在する自ゾーンより前記収集先に近いゾーンの無線端末を次々に選択することで、渦巻き状にデータ転送して収集先にデータを届けることを特徴とする無線センサーネットワークを用いるデータ収集方法。
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