JP2014149401A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷枚数の増加に伴う画質の低下を抑制することができるトナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】
帯電制御樹脂微粒子が分散された帯電制御樹脂微粒子懸濁液と、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液とを混合し、得られた混合液を、トナー粒子のカチオン当量が一旦極大値を示した後に所定のカチオン当量に収束するまで加熱する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法や静電記録法などに用いられ、可視像を形成するためのトナーの製造方法に関する。
従来、電子写真法や静電記録法などに用いられるトナーとして、正帯電性の非磁性1成分トナーが知られている。
たとえば、トナーに正帯電性を付与する帯電制御樹脂の微粒子と、結着樹脂および着色剤を含むトナー母粒子とを液相中で混合し、トナー母粒子の表面に帯電制御樹脂の微粒子を付着させることにより得られる正帯電性トナーが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2008−186002号公報
しかるに、上記した特許文献1に記載の製造方法で得られた正帯電性トナーでは、印刷枚数の増加に伴って、画質が低下する場合がある。
そこで、本発明の目的は、印刷枚数の増加に伴う画質の低下を低減することができるトナーの製造方法を提供することにある。
(1)上記した課題を解決するため、本発明のトナーの製造方法は、帯電制御樹脂微粒子が分散された帯電制御樹脂微粒子懸濁液を調製する第1調製工程と、結着樹脂と着色剤とを含有するトナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液を調製する第2調製工程と、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合して混合液を調製する混合工程と、混合液を加熱して、帯電制御樹脂微粒子をトナー母粒子に固着させてトナー粒子を形成する固着工程とを含む。
固着工程では、トナー粒子の所定の極性を有する官能基の官能基当量が一旦極大値を示した後に所定の官能基当量に収束するまで加熱する。
(2)また、トナー母粒子のアニオン当量が、−1.5×10−5mol/g以上、0mol/g未満であってもよい。
(3)また、トナー母粒子のアニオン当量と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が、7.0×10−5mol/g以上、1.3×10−4mol/g以下であってもよい。
(4)また、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が、7.0×10−5mol/g以上、1.3×10−4mol/g以下であってもよい。
(5)また、トナー母粒子のアニオン当量の絶対値よりも、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量の絶対値の方が、5.0×10−5mol/g以上大きくてもよい。
(6)また、固着工程において、トナー粒子のカチオン当量が、極大値に対して95%以下となるまで加熱してもよい。
本発明のトナーの製造方法によれば、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合して得られる混合液を、トナー粒子のカチオン当量が一旦極大値を示した後に所定のカチオン当量に収束するまで加熱している。
その結果、印刷枚数の増加に伴う画質の低下を抑制することができる。
図1は、トナー母粒子懸濁液Hと帯電制御樹脂微粒子懸濁液Fとを混合した場合において、固着工程における加熱時間と、トナー粒子のカチオン当量との関係を示す折れ線グラフである。 図2は、トナー母粒子懸濁液Fと帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bとを混合した場合において、固着工程における加熱時間と、トナー粒子のカチオン当量との関係を示す折れ線グラフである。 図3は、トナー母粒子懸濁液Aと帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bとを混合した場合において、固着工程における加熱時間と、トナー粒子のカチオン当量との関係を示す折れ線グラフである。
1.帯電制御樹脂微粒子の合成
本発明のトナーの製造方法では、まず、帯電制御樹脂、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた帯電制御樹脂乳化液から有機溶剤を除去して、帯電制御樹脂微粒子が分散された帯電制御樹脂微粒子懸濁液を調製する。この工程が第1調製工程である。
(1)帯電制御樹脂
帯電制御樹脂としては、例えば、所定の極性を有する官能基の一例としてのカチオン性基を有する合成樹脂などが挙げられる。帯電制御樹脂は、トナーに正帯電性を安定的に付与するために配合される。帯電制御樹脂が合成樹脂であれば、後述のトナー母粒子に良好に固着させることができる。
カチオン性基としては、例えば、第4級アンモニウム基、第4級アンモニウム塩含有基、アミノ基、ホスホニウム塩含有基などが挙げられる。カチオン性基のうち、好ましくは、第4級アンモニウム塩含有基が挙げられる。カチオン性基が第4級アンモニウム塩含有基であれば、帯電制御樹脂を安定的に乳化させることができ、得られるトナーの帯電の安定性を向上させることができる。
また、合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。合成樹脂のうち、好ましくは、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂が挙げられ、さらに好ましくは、アクリル−スチレン樹脂が挙げられる。合成樹脂がアクリル−スチレン樹脂であれば、後述のトナー母粒子の結着樹脂がポリエステル樹脂である場合に、結着樹脂と相溶しにくいため、帯電制御樹脂がトナー母粒子に相溶されることを抑制することができ、トナーに安定した帯電性を付与することができる。これらの合成樹脂は、1種類のみで使用することもでき、2種以上併用することもできる。
帯電制御樹脂は、例えば、カチオン性基を有する重合性単量体、すなわちカチオン性基含有ビニルモノマーと、そのカチオン性基を有する重合性単量体と共重合可能な重合性単量体、すなわち共重合可能ビニルモノマーとの共重合により、得ることができる。例えば、アクリル樹脂やアクリル−スチレン樹脂は、カチオン性基を有するアクリレートやメタクリレートと、それと共重合可能なアクリレートやメタクリレートまたはスチレンとをラジカル共重合させることにより、得られる。
また、帯電制御樹脂をラジカル共重合させるときには、必要により、共重合可能ビニルモノマーとして、ジアクリレート、トリアクリレート、テトラアクリレートなどの多官能アクリレートや、ジビニルベンゼンなどの多官能性の重合性単量体を共重合させて、帯電制御樹脂を架橋させることもできる。
また、帯電制御樹脂をラジカル共重合させるときには、カチオン性基含有ビニルモノマーの配合量を適宜選択することにより、帯電制御樹脂中のカチオン性基の含有量を、任意に調整することができる。
この場合、カチオン性基含有ビニルモノマーの配合量は、すべての重合性単量体の総量に対して、例えば、5質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
また、重合性単量体すべてに対するカチオン性基含有ビニルモノマーのモル比率は、例えば、1モル%以上、例えば、40モル%以下、好ましくは、30モル%以下である。
また、第4級アンモニウム塩含有基を含有する帯電制御樹脂は、特開昭63−60458号公報、特開平3−175456号公報、特開平3−243954号公報、特開平11−15192号公報などの記載に準じて製造することができる。また、第4級アンモニウム塩含有基を含有する帯電制御樹脂としては、例えば、FCA−207P(藤倉化成株式会社製)、FCA−161P(藤倉化成株式会社製)、FCA−78P(藤倉化成株式会社製)、FCA−201PS(藤倉化成株式会社製)などが挙げられる。
また、帯電制御樹脂のガラス転移点Tgは、トナーの保存安定性や熱定着性から、例えば、40℃以上、好ましくは、55℃以上、例えば、100℃以下、好ましくは、80℃以下である。
(2)有機溶剤
有機溶剤としては、帯電制御樹脂を溶解または膨潤させることができれば特に制限されないが、水系媒体との乳化時に帯電制御樹脂のカチオン性基の解離が促進されるように、ある程度の水溶性を有していることが好ましい。
そのような有機溶剤として、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトンなどが挙げられる。これらの有機溶剤は、1種類のみで使用することもでき、2種以上併用することもできる。
(3)水系媒体
水系媒体は、水、または、水を主成分として、例えば、アルコール類、グリコール類などの若干の水溶性溶媒、または、例えば、界面活性剤、分散剤などの添加剤が配合されている水系媒体が挙げられる。水系媒体は、下記の乳化方法によれば、好ましくは、水のみが用いられる。
(4)帯電制御樹脂乳化液の調製
帯電制御樹脂乳化液を調製するには、例えば、まず、帯電制御樹脂が有機溶剤によって溶解または膨潤された帯電制御樹脂液を調製し、次いで、その帯電制御樹脂液を水系媒体中で乳化させる。
帯電制御樹脂液を調製するには、有機溶剤100質量部に対して、帯電制御樹脂を、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下の配合割合で配合する。
帯電制御樹脂を有機溶剤に配合する方法は、特に制限されず、例えば、帯電制御樹脂を有機溶剤に配合して、帯電制御樹脂が溶解または膨潤するように、攪拌混合する。
これにより、帯電制御樹脂が有機溶剤によって溶解または膨潤された帯電制御樹脂液が調製される。
次いで、帯電制御樹脂液を水系媒体中で乳化させるには、水系媒体100質量部に対して、帯電制御樹脂液を、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、150質量部以下、好ましくは、100質量部以下の配合割合で配合する。
その後、帯電制御樹脂液が配合された水系媒体を、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌する。このとき、例えば、容量が1L〜3L以下の場合、例えば、先端周速が4m/s以上、好ましくは、7m/s以上、例えば、14m/s以下、好ましくは、17m/s以下となるように、例えば、5000rpm以上、好ましくは、7000rpm以上、例えば、20000rpm以下、好ましくは、16000rpmの回転数で、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下攪拌する。
これにより、帯電制御樹脂液が液滴となって、水系媒体中に乳化され、帯電制御樹脂乳化液が調製される。
なお、帯電制御樹脂乳化液は、まず、水系媒体と有機溶剤とを配合した後、得られた水系媒体と有機溶剤との混合液に帯電制御樹脂を配合して、上記と同様に攪拌することにより、調製することもできる。
この場合、水系媒体と有機溶剤との混合液を得るには、水系媒体100質量部に対して、有機溶剤を、例えば、4質量部以上、好ましくは、60質量部以上、例えば、140質量部以下、90質量部以下の配合割合で配合する。
また、水系媒体と有機溶剤との混合液に帯電制御樹脂を配合するには、混合液100質量部に対して、帯電制御樹脂を、例えば、2質量部以上、好ましくは、5質量部以上、例えば、50質量部以下、好ましくは、25質量部以下の配合割合で配合する。
上記した帯電制御樹脂乳化液の調製においては、帯電制御樹脂のカチオン性基を利用して、界面活性剤、分散剤または中和剤などの乳化安定化剤を配合しないで、帯電制御樹脂を乳化させることができる。これにより、得られるトナー中に含有される乳化安定化剤を低減することができ、トナーの帯電性を安定化させることができる。
(5)帯電制御樹脂微粒子懸濁液の調製
そして、帯電制御樹脂微粒子懸濁液を得るには、帯電制御樹脂乳化液から有機溶剤を除去する。
なお、この方法では、帯電制御樹脂がカチオン性基を有しているので、帯電制御樹脂乳化液の調製において、有機溶剤に溶解または膨潤されている帯電制御樹脂は、水系媒体中で安定に乳化している。そして、帯電制御樹脂微粒子懸濁液は、この帯電制御樹脂乳化液から有機溶剤を除去することにより得られるため、凝集物の少ない帯電制御樹脂微粒子の懸濁液として調製される。
帯電制御樹脂乳化液から有機溶剤を除去するには、送風、加熱、減圧またはこれらの併用など、公知の方法が用いられる。具体的には、帯電制御樹脂乳化液から有機溶剤を除去するには、例えば、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、例えば、常温、好ましくは、50℃以上、例えば、90℃以下、好ましくは、80℃以下で、初期の有機溶剤量の80質量%以上、95質量%以下程度が除去されるまで加熱する。
これにより、水系媒体から有機溶剤が除去されて、帯電制御樹脂微粒子が水系媒体中に分散された帯電制御樹脂微粒子懸濁液が調製される。
帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、50nm、好ましくは、90nm、例えば、600nm以下である。
帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径は、帯電制御樹脂を有機溶剤に配合したときの粘度、帯電制御樹脂液と水との配合割合、帯電制御樹脂乳化液を調製するときの高速分散機の攪拌速度などを適宜制御することにより、上記範囲内に設定することができる。
帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、例えば、5.0×10−6mol/g以上、好ましくは、5.0×10−5mol/g以上、例えば、5.0×10−4mol/g以下、好ましくは、4.5×10−4mol/g以下である。なお、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、後述する実施例に記載する方法により、測定される。
カチオン当量が上記下限値より低いと、トナーの帯電が不十分となる場合があり、画像形成不良を生じる場合がある。また、カチオン当量が上記上限値より高いと、トナーが過度に帯電する場合があり、感光体上へ現像されるトナー量が減少し十分な濃度が得られず、また、感光体と現像ローラとが圧力により接触した接触現像方式においては、帯電が高すぎて押圧かぶりが発生する場合がある。カチオン当量を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、トナーに適正な帯電能力を付与することが可能となり、帯電立ち上がり性や帯電の経時安定性を向上させることができ、また、十分な帯電性を確保して、かぶりを低減することができる。
2.トナー母粒子の合成
本発明のトナーの製造方法では、別途、結着樹脂、着色剤、ワックス、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去して、結着樹脂と着色剤とワックスとを含有する母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液を調製し、母体微粒子懸濁液を加熱することにより母体微粒子を凝集させて、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液を調製する。この工程が第2調製工程である。
(1)結着樹脂
結着樹脂は、トナーの主成分であり、例えば、カルボキシル基などの酸価を有する官能基を有するポリエステル樹脂が挙げられる。結着樹脂は、加熱および/または加圧されることにより、紙やOHPシートなどの記録媒体の表面上に、固着する。
酸価を有するポリエステル樹脂としては、酸価が、例えば、0.5mgKOH/g以上、好ましくは、1.0mgKOH/g以上、例えば、40mgKOH/g以下、好ましくは、20mgKOH/g以下で、標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による重量平均分子量が、例えば、9,000以上、好ましくは、20,000以上、例えば、200,000以下、好ましくは、150,000以下で、テトラヒドロフラン不溶分、すなわちゲル分が、例えば、10質量%以下、例えば、0.5質量%以上で、ガラス転移点Tgが、例えば、50℃以上、好ましくは、55℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下のポリエステル樹脂が挙げられる。具体的には、市販のポリエステル樹脂として、例えば、FC1565(三菱レイヨン製)、FC023(三菱レイヨン製)、FC1494(三菱レイヨン製)、FC1233(三菱レイヨン製)、ER508(三菱レイヨン製)、ER502(三菱レイヨン製)が挙げられる。
酸価が上記下限値より低い場合には、後に添加する水酸化ナトリウムなどの塩基と反応する量が少ないために、乳化が不安定となって安定したスラリーが得られない場合がある。一方、酸価が上記上限値よりも高い場合には、トナーの正帯電性が低下し、画像濃度の低下などを生じる場合がある。
また、重量平均分子量が上記下限値よりも低い場合には、トナーの機械的強度が不足してトナーの耐久性が低くなる場合がある。一方、重量平均分子量が上記上限値よりも高い場合には、トナーの溶融粘度が過度に高くなり、乳化液滴が大きくなってしまい粗大粒子が発生しやすくなる場合がある。
また、ゲル分は、全くなくてもよいが、トナーの強度や定着性、特に高温側のオフセットに対しては、ある程度存在していることが好適である。ただし、上記上限値より多いと、乳化液滴が大きくなってしまい粗大粒子が発生する場合がある。
(2)着色剤
着色剤は、トナーに所望の色を付与するものであって、ポリエステル樹脂内に分散または浸透される。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、例えば、キノフタロンイエロー、ハンザイエロー、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、ペリノンオレンジ、ペリノンレッド、ペリレンマルーン、ローダミン6Gレーキ、キナクリドンレッド、ローズベンガル、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、ジケトピロロピロール系顔料などの有機顔料、例えば、チタンホワイト、チタンイエロー、群青、コバルトブルー、べんがら、アルミニウム粉、ブロンズなどの無機顔料または金属粉、例えば、アゾ系染料、キノフタロン系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、トリフェニルメタン系染料、フタロシアニン系染料、インドフェノール系染料、インドアニリン系染料などの油溶性染料または分散染料、例えば、ロジン、ロジン変性フェノール、ロジン変性マレイン酸樹脂などのロジン系染料、さらには、高級脂肪酸や樹脂などよって加工された染料や顔料などが挙げられる。
これらの着色剤は、所望する色に応じて、1種類のみで使用することもでき、2種以上併用することもできる。例えば、有彩単一色のトナーには、同色系の顔料と染料、例えば、ローダミン系の顔料と染料、キノフタロン系の顔料と染料、フタロシアニン系の顔料と染料を、それぞれ配合することができる。
着色剤は、結着樹脂100質量部に対して、例えば、2質量部以上、好ましくは、4質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下の割合で配合される。
(3)ワックス
ワックスは、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させるために添加される。
ワックスとしては、特に制限されず、公知のワックスが用いられ、例えば、エステル系ワックス、炭化水素系ワックスなどが挙げられる。
エステル系ワックスとしては、例えば、ステアリン酸エステル、パルミチン酸エステルなどの脂肪族エステル化合物、例えば、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテートなどの多官能エステル化合物などが挙げられる。
炭化水素系ワックスとしては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレンなどのポリオレフィンワックス類、例えば、キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、ホホバなどの植物系天然ワックス、例えば、パラフィン系ワックス、マイクロクリスタリン、ペトロラタムなどの石油系ワックスおよびその変性ワックス、例えば、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックスなどが挙げられる。
これらワックスは、1種類のみで使用することもでき、2種以上併用することもできる。
これらのワックスのうち、好ましくは、融点が50℃以上、100℃以下のワックス、具体的にはエステル系ワックス、パラフィン系ワックスが挙げられる。融点が低く溶融粘度の低いワックスは、定着器の加熱温度が低い場合でも、結着樹脂よりも先に溶融してトナー表面に染み出すことで、オフセットを防止することができる。
ワックスは、結着樹脂100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下の割合で配合される。
(4)結着樹脂乳化液
(4−1)結着樹脂液の調製
結着樹脂乳化液を調製するには、まず、結着樹脂、着色剤およびワックスを有機溶剤と混合し、結着樹脂液を調製する。
結着樹脂液を調製するには、まず、有機溶剤100質量部に対して、結着樹脂を、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、40質量部以下、好ましくは、30質量部以下、着色剤を、例えば、0.25質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、3質量部以下、好ましくは、2質量部以下、ワックスを、例えば、0.25質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、4質量部以下、好ましくは、3質量部以下の配合割合で配合し、混合する。
次いで、結着樹脂、着色剤、ワックスおよび有機溶剤の混合物を、ワックスが溶解可能な温度以上かつ有機溶剤の沸点未満となる温度、具体的には、ワックスや有機溶剤の種類にもよるが、例えば、30℃を超過する温度、好ましくは、32℃以上、例えば、79℃以下に加熱して、ワックスを有機溶剤に溶解させる。
なお、結着樹脂液は、予め着色剤を有機溶剤に分散させて着色剤分散液を調製し、この着色剤分散液を有機溶剤に配合することで調製することもできる。この場合には、着色剤を分散させるために、分散剤や、分散剤に代替して結着樹脂を添加することができる。好ましくは、結着樹脂を添加する。
着色剤分散液を調製するには、着色剤100質量部に対して、結着樹脂を、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、200質量部以下、好ましくは、150質量部以下、有機溶剤を、例えば、100質量部以上、好ましくは、400質量部以上、例えば、3600質量部以下、好ましくは、3500質量部以下の配合割合で配合して、ディスパーやホモジナイザーなどの攪拌機により予備分散させ、次いで、ビーズミルや高圧ホモジナイザーなどの分散機により微分散させる。
(4−2)水系媒体
第2調製工程における水系媒体としては、例えば、上記した第1調製工程と同様の水系媒体や、アルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、アミン類などの塩基性有機化合物を水に溶解した有機塩基水溶液や、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などを水に溶解した無機塩基水溶液が挙げられる。
無機塩基水溶液は、例えば、0.1規定以上、好ましくは、0.2規定以上、例えば、5規定以下、好ましくは、2規定以下の、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液として、調製される。
なお、水の混入により結着樹脂液に溶解しにくいワックスが配合される場合には、ワックスの析出防止の観点から、好ましくは、有機塩基水溶液が用いられる。この場合には、有機塩基水溶液は、例えば、0.1規定以上、好ましくは、0.2規定以上、例えば、5規定以下、好ましくは、2規定以下の水溶液として、調製される。
第2調製工程における水系媒体を調製するには、水100質量部に対して、無機塩基水溶液を、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、40質量部以下、好ましくは、20質量部以下の配合割合で配合する。
また、第2調製工程における水系媒体を調製するには、水100質量部に対して、有機塩基水溶液を、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下の配合割合で配合する。
(4−3)結着樹脂乳化液の調製
結着樹脂乳化液を調製するには、水系媒体100質量部に対して、結着樹脂液を、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、150質量部以下、好ましくは、120質量部以下の配合割合で配合する。
なお、結着樹脂液にワックスが含まれる場合は、ワックスが溶解可能な温度以上かつ有機溶剤の沸点未満となる温度範囲、例えば、30℃以上、好ましくは、40℃以上、例えば、80℃以下、好ましくは、70℃以下で、結着樹脂液と水系媒体とを配合する。
その後、結着樹脂液が配合された水系媒体を、例えば、スリーワンモーターなど、タービン翼やプロペラ翼を有する攪拌機、例えば、ローター・ステーター方式のホモジナイザーなどの高速分散機、例えば、高圧ホモジナイザーなどの分散機で攪拌する。
結着樹脂液が配合された水系媒体をホモジナイザーなどの高速分散機で攪拌する場合には、例えば、5m/s以上、好ましくは、7m/s以上、例えば、20m/s以下、好ましくは、14m/s以下の先端周速で、例えば、10分以上、好ましくは、15分以上、例えば、120分以下、好ましくは、60分以下攪拌する。
これにより、結着樹脂液が100nm以上、1000nm以下の液滴となって水系媒体中に乳化され、結着樹脂乳化液が調製される。
なお、結着樹脂乳化液の調製においては、結着樹脂液を水系媒体に配合してもよく、また、水系媒体を結着樹脂液に配合することもできる。水系媒体を結着樹脂液に配合する場合には、転相乳化法を用いることもできる。通常、転相乳化法では、結着樹脂液に水系媒体を少量ずつ添加するため、乳化に多大な時間を要するが、本発明によれば、水系媒体を添加する速度を上げることができ、生産性を向上させることができる。
また、結着樹脂液に予めアルカリ性水溶液を配合して中和しておき、それに水を配合してもよく、さらには、予め中和した結着樹脂液に水を配合することもできる。
(5)母体微粒子懸濁液の調製
次いで、この方法では、結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去して、結着樹脂、着色剤およびワックスを含有する母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液を得る。結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去するには、上記した帯電制御樹脂微粒子懸濁液の調製と同様にして、除去することができる。
なお、この工程で有機溶剤を揮発しないで、後述のトナー母粒子懸濁液を調製してもよい。この場合、母体微粒子を凝集・融合させて後述のトナー母粒子の大きさに液滴形成させた後、送風、加熱、減圧等の方法により溶剤を除去する。
得られた母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の濃度、すなわち、母体微粒子懸濁液の固形分濃度は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。また、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、30nm以上、好ましくは、50nm以上、例えば、1000nm以下、好ましくは、500nm以下である。
(6)トナー母粒子懸濁液の調製
次いで、この方法では、母体微粒子懸濁液を、その固形分濃度が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下となるように、水系媒体で希釈する。
なお、母体微粒子懸濁液を希釈するときには、必要により、水系媒体とともに界面活性剤を添加することができる。なお、母体微粒子懸濁液に界面活性剤を添加する場合には、予め界面活性剤水溶液を調製し、その界面活性剤水溶液を、母体微粒子懸濁液に添加してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンデシルエーテル、ポリオキシアルキレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが挙げられる。
母体微粒子懸濁液に界面活性剤を添加する場合には、母体微粒子懸濁液の固形分100質量部に対して、界面活性剤を、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下の配合割合で配合する。
次いで、この方法では、母体微粒子懸濁液に凝集剤を添加して母体微粒子を凝集させ、その後、加熱により、凝集させた母体微粒子を融合させることにより、母体微粒子の粒径を成長させて、トナー母粒子を得る。
凝集剤としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウムなどの無機金属塩、例えば、ポリ塩化アルミニウムなどの無機金属塩の重合体などが挙げられる。
母体微粒子を凝集させるには、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.05規定以下、例えば、1.0規定以下、好ましくは、0.5規定以下に調製された凝集剤の水溶液を、母体微粒子懸濁液100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下となる割合で添加し、攪拌する。
凝集剤が添加された母体微粒子懸濁液を攪拌するには、例えば、まず、ホモジナイザーなどの高速分散機で、凝集剤を母体微粒子懸濁液に分散させ、次いで、攪拌機で、凝集剤が添加された母体微粒子懸濁液を攪拌する。攪拌機としては、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などの攪拌翼を備える攪拌機が挙げられる。また、攪拌機に代えて、超音波分散機で母体微粒子懸濁液を攪拌することもできる。
凝集剤を添加するときの母体微粒子懸濁液の液温は、例えば、10℃以上、好ましくは、20℃以上、例えば、60℃以下、好ましくは、30℃以下である。また、攪拌機による攪拌時間は、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下である。
その後、必要により、母体微粒子が融合しない程度の温度、具体的には、結着樹脂のガラス転移点以下の温度で加熱して、母体微粒子の凝集状態を均一化する。加熱温度は、例えば、35℃以上、例えば、60℃以下である。
その後、凝集停止剤を添加して、母体微粒子の凝集を停止させる。
凝集停止剤としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。また、凝集停止剤としては、イオン性界面活性剤を使用することもできる。
凝集停止剤の添加では、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.1規定以上、例えば、5.0規定以下、好ましくは、2.0規定以下に調製された凝集停止剤の水溶液を、母体微粒子懸濁液100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1.0質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下となる割合で添加し、攪拌を継続する。
なお、凝集停止剤を添加するときには、補助添加剤として、例えば、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルなどの界面活性剤を添加することもできる。
次いで、母体微粒子懸濁液を加熱することにより、凝集した母体微粒子を融合させる。
凝集した母体微粒子を融合させるには、母体微粒子懸濁液を、攪拌しながら、母体微粒子のガラス転移点以上の温度で、母体微粒子が所望する形状に融合するまで加熱する。
このときの加熱温度は、例えば、55℃以上、好ましくは、65℃以上、例えば、100℃以下である。また、加熱時間は、結着樹脂の種類にもよるが、例えば、0.5時間以上、例えば、10時間以下である。
加熱時間を短くすれば、異形、言い換えると、真球状でないトナー母粒子を得ることができ、加熱時間を長くすれば、真球状のトナー母粒子を得ることができる。
このようにして、凝集した母体微粒子が融合され、トナー母粒子が形成される。これにより、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液が調製される。
その後、必要により、トナー母粒子懸濁液を冷却し、酸により逆中和する。
逆中和するには、例えば、塩酸、硫酸または硝酸などの無機酸を、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.1規定以上、例えば、5規定以下、好ましくは、2規定以下の水溶液に調製して、それを、懸濁液100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.1質量部以上、例えば、2質量部以下、好ましくは、1質量部以下となる割合で添加し、その後、10分以上、好ましくは、15分以上、例えば、180分以下、好ましくは、120分以下、懸濁液が流動する程度で攪拌する。
トナー母粒子の体積基準の平均粒子径Dvは、例えば、3μm以上、好ましくは、6μm以上、例えば、12μm以下、好ましくは、10μm以下である。また、トナー母粒子のガラス転移点Tgは、例えば、20℃以上、好ましくは、40℃以上、例えば、80℃以下、好ましくは、70℃以下である。なお、体積基準の平均粒子径Dv、および、ガラス転移点Tgは、後述する実施例に記載の方法で測定する。
また、トナー母粒子のアニオン当量は、例えば、−1.5×10−5mol/g以上、好ましくは、−1.45×10−5mol/g以上、例えば、0mol/g以下、好ましくは、−1.0×10−8mol/g以下である。
アニオン当量が上記下限値より低いと、帯電制御樹脂微粒子とトナー母粒子との間に過剰な引力が発生し、過剰な凝集を生じる場合がある。また、アニオン当量が上記上限値より高いと、十分な量の帯電制御樹脂微粒子がトナー母粒子に付着しない場合がある。アニオン当量を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、収率を上げつつ、トナー母粒子を適正に帯電することができる。
また、トナー母粒子のカチオン当量は、例えば、6×10-7mol/g以上、好ましくは、1.1×10-6mol/g以上、例えば、3×10-6mol/g以下、好ましくは、2×10-6mol/g以下である。
また、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和は、例えば、−1.25×10−5mol/g以上、好ましくは、−1×10-5mol/g以上、例えば、1.0×10−6mol/g以下、好ましくは、0mol/g以下である。
アニオン当量とカチオン当量との総和が上記下限値より低いと、帯電制御樹脂微粒子とトナー母粒子との間に過剰な引力が発生し、過剰な凝集を生じる場合がある。また、アニオン当量とカチオン当量との総和が上記上限値より高いと、十分な量の帯電制御樹脂微粒子がトナー母粒子に付着しない場合がある。アニオン当量とカチオン当量との総和を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、収率を挙げつつ、トナー母粒子を適正に帯電することができる。
なお、トナー母粒子のアニオン当量およびカチオン当量は、後述する実施例に記載する方法により、測定される。
3.トナーの調製
(1)帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液との混合液の調製
本発明のトナーの製造方法では、次いで、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合して混合液を調製する。この工程が混合工程である。
混合工程において、トナー母粒子のアニオン当量と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差の絶対値は、例えば、7.0×10−5mol/g以上、例えば、1.3×10−4mol/g以下である。
混合工程において、トナー母粒子のアニオン当量と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が上記下限値より低いと、トナー母粒子の分散状態が不安定となり、凝集する場合がある。また、トナー母粒子のアニオン当量と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が上記上限値より高いと、分散された粒子同士が電気的に引き合い凝集する場合がある。トナー母粒子のアニオン当量と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、収率を上げ、トナーを適正に帯電させることができる。
また、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差は、例えば、7.0×10−5mol/g以上、例えば、1.3×10−4mol/g以下である。
混合工程において、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が上記下限値より低いと、十分な量の帯電制御樹脂微粒子がトナー母粒子に付着しない場合がある。また、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が上記上限値より高いと、帯電制御樹脂微粒子とトナー母粒子との間に過剰な引力が発生し、過剰な凝集を生じる場合がある。トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、収率を上げつつ、トナー母粒子を適正に帯電することができる。
また、トナー母粒子表面のアニオン当量の絶対値よりも、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量の絶対値の方が、例えば、5.0×10−5mol/g以上大きい。
混合工程において、トナー母粒子のアニオン当量の絶対値よりも、帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量の絶対値の方が上記値より小さいと、トナーを適正に帯電させられない場合がある。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合するには、例えば、トナー母粒子懸濁液と帯電制御樹脂微粒子懸濁液とを、10℃以上、トナー母粒子および帯電制御樹脂微粒子のガラス転移点以下の範囲の温度に保ちながら、帯電制御樹脂微粒子懸濁液をトナー母粒子懸濁液に配合し、例えば、平板タービン翼、より具体的には、直径75mmの6枚平板タービン翼を有する攪拌機を用いて、先端周速が、例えば、0.4m/s以上、好ましくは、0.6m/s以上、例えば、2.0m/s以下、好ましくは、1.6m/s以下となるように、例えば、100rpm以上、好ましくは、150rpm以上、例えば、500rpm以下、好ましくは、400rpm以下の回転数で、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下、攪拌する。
これにより、混合液中において、トナー母粒子に帯電制御樹脂微粒子が静電気的に付着される。
(2)トナー母粒子と帯電制御樹脂微粒子との融合
本発明のトナーの製造方法では、次いで、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液との混合液を加熱する。この工程が固着工程である。
そして、固着工程において混合液を加熱するには、混合液を、例えば、結着樹脂のガラス転移点よりも3℃低い温度以上、好ましくは、結着樹脂のガラス転移点よりも1℃低い温度以上、例えば、結着樹脂のガラス転移点より20℃高い温度以下、好ましくは、結着樹脂のガラス転移点より10℃高い温度以下に保持しながら、トナー粒子のカチオン当量が一旦極大値を示した後に所定のカチオン当量に収束するまで加熱する。
詳しくは、図1に示すように、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合した後、トナー粒子のカチオン当量が、一旦上昇してピークを示した後に低下し、トナー母粒子のカチオン当量より大きく、トナー粒子のカチオン当量の極大値より小さなカチオン当量に収束するまで加熱する。
トナー粒子のカチオン当量の極大値とは、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合した後におけるトナー粒子のカチオン当量のピーク値である。
単位時間当たりのカチオン当量の変動量が上記上限値より高いと、印刷枚数の増加に伴って画質が低下する場合がある。単位時間当たりのカチオン当量の変動量を上記上限値以下にすることにより、印刷枚数の増加に伴う画質の低下を抑制することができる。
より具体的には、トナー粒子のカチオン当量が、極大値に対して、例えば、95%以下、好ましくは、90%以下、より好ましくは、85%以下、例えば、80%以上のカチオン当量に収束するまで加熱する。
トナー粒子のカチオン当量が上記上限値より高いと、印刷枚数の増加に伴って画質が低下する場合がある。また、トナー粒子のカチオン当量が上記下限値より低いと、トナーの収率が低下する場合がある。トナー粒子のカチオン当量を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、トナーの収率を確保しながら、印刷枚数の増加に伴う画質の低下を抑制することができる。
また、トナー粒子のカチオン当量が、極大値を示した後、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上、例えば、600分以下、加熱する。
固着工程における加熱時間が上記上限値より長いと、トナーの収率が低下する場合がある。また、加熱時間が上記下限値より短いと、印刷枚数の増加に伴って画質が低下する場合がある。加熱時間を上記下限値以上かつ上記上限値以上にすることにより、トナーの収率を確保しながら、印刷枚数の増加に伴う画質の低下を抑制することができる。
なお、固着工程における混合液の加熱時間は、結着樹脂のガラス転移点などの物性、帯電持制御樹脂のガラス転移点などの物性、帯電制御樹脂微粒子の粒子径、および、混合液の加熱温度などの条件に応じて、適宜、設定される。
これにより、トナー母粒子の表面に帯電制御樹脂微粒子が固着され、トナー粒子が形成される。
(3)外添剤
その後、必要により、外添剤を添加する。外添剤は、トナーの帯電性、流動性、保存安定性などを調整するために添加され、トナー母粒子よりも非常に小さい粒径の極微粒子からなる。
外添剤としては、例えば、無機粒子や合成樹脂粒子が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪素アルミニウム共酸化物、珪素チタン共酸化物、および、これらの疎水性化処理物などが挙げられる。例えば、シリカの疎水化処理物は、シリカの微粉体を、シリコーンオイルや、例えば、ジクロロジメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザンなどのシランカップリング剤で処理することにより、得ることができる。
合成樹脂粒子としては、例えば、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、コアがスチレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル重合体からなるコアシェル型粒子などが挙げられる。
外添剤の添加は、特に制限されず、例えば、ヘンシェルミキサーなどの高速攪拌機などを用いて、上記により得られたトナーと外添剤とを攪拌混合する。外添剤の添加量は、特に制限されないが、上記により得られたトナー100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、例えば、6質量部以下である。
4.トナー
上記したトナーの製造方法によれば、帯電制御樹脂微粒子懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合して得られる混合液を、トナー粒子のカチオン当量が一旦極大値を示した後に所定のカチオン当量に収束するまで加熱している。
そのため、トナー母粒子の表面に帯電制御樹脂微粒子をより安定に固着させることができる。言い換えると、トナー母粒子の表面に帯電制御樹脂微粒子をより一体的に融合させることができる。
これにより、上記したトナーの製造方法により得られたトナーを用いて印刷した場合には、印刷枚数の増加に伴う帯電制御樹脂微粒子のトナー母粒子表面からの脱落を抑制することができ、印刷枚数が増加したときにもトナーを安定に帯電させることができる。
その結果、印刷枚数の増加に伴うかぶりの発生を低減することができる。
以下、実施例を挙げて本発明のトナーの製造方法をさらに具体的に説明するが、本発明のトナーの製造方法は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、配合割合を示す部および%は質量基準によるものである。また、実施例中の配合割合などの数値は、上記の実施形態において記載される対応箇所の上限値または下限値に代替することができる。
1.第1調製工程
(1)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Aの調製
(1−1)帯電制御樹脂A
帯電制御樹脂Aとして、FCA−201PS(藤倉化成株式会社製)を準備した。
なお、FCA−201PSは、その重量平均分子量Mwは15000、そのガラス転移点Tgは66℃である。
(1−2)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Aの調製
メチルエチルケトン765部と、帯電制御樹脂A135部とを混合攪拌し、帯電制御樹脂Aをメチルエチルケトンに溶解させて、帯電制御樹脂液を得た。
この帯電制御樹脂液900部に、蒸留水900部を混合し、ホモジナイザー(DIAX−900型、ハイドルフ製、ローター・ステーター式、シャフト18F、ローター径12.5mm)を用いて、回転数8000rpm、先端周速に換算すると5.25m/sで20分間攪拌して乳化させて帯電制御樹脂乳化液Aを得た。
得られた帯電制御樹脂乳化液Aを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、80℃で加熱しながら、直径75mmの6枚平板タービン翼を用いて90分間攪拌してメチルエチルケトンを揮発させて除去し、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Aを得た。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液Aの固形分濃度は、17.8%であった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液A中の帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、185nmであった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液A中の帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、7.060×10−5mol/gであった。
(2)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bの調製
メチルエチルケトンの配合部数を742.5部とし、帯電制御樹脂Aの配合部数を157.5部とし、ホモジナイザーの回転数を16000rpmとした以外は、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Aの調製と同様にして、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bを調製した。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bの固形分濃度は、23.4%であった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液B中の帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、99nmであった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液B中の帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、1.131×10−4mol/gであった。
(3)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Cの調製
帯電制御樹脂Aの代わりに、帯電制御樹脂BとしてFCA−207P(藤倉化成株式会社製)を用い、メチルエチルケトンの配合部数を832.5部とし、帯電制御樹脂Bの配合部数を67.5部とした以外は、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bの調製と同様にして、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Cを調製した。
なお、FCA−207Pは、その重量平均分子量Mwは、12,000、そのガラス転移点Tgは、67℃である。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液Cの固形分濃度は、23.6%であった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液C中の帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、240nmであった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液C中の帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、5.155×10−5mol/gであった。
(4)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Dの調製
(4−1)帯電制御樹脂Cの合成
1Lのセパラブルフラスコに、メチルエチルケトン50部と、メタノール150部とを仕込み、回転直径140mmの三日月型インペラーを用いて、回転速度100rpmで攪拌した。
次いで、そのセパラブルフラスコに、スチレン225部と、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩(三菱レイヨン製、商品名アクリエステルDMC)15部と、アクリル酸ブチル30部とを加えた後、アゾ系重合開始剤(和光純薬製、商品名V65)5部を添加した。
その後、窒素ガスを流速50ml/minにて吹き込み、30分間バブリングした後、さらに、流速30ml/minで気相部分に送気しながら、セパラブルフラスコを65℃に加熱し、約10時間溶液重合した。
得られた帯電制御樹脂液から、加熱減圧によって溶剤分、具体的にはメチルエチルケトンや未反応モノマーなどを除去することにより、帯電制御樹脂Cを得た。
(4−2)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Dの調製
帯電制御樹脂Aの代わりに帯電制御樹脂Cを用いた以外は、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bの調製と同様にして、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Dを調製した。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液Dの固形分濃度は、28.3%であった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液D中の帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、122nmであった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液D中の帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、1.000×10−4mol/gであった。
(5)帯電制御樹脂微粒子懸濁液Eの調製
(5−1)帯電制御樹脂Dの合成
スチレンの配合部数を210部とし、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩(三菱レイヨン製、商品名アクリエステルDMC)の配合部数を20部とした以外は帯電制御樹脂Cと同様にして、帯電制御樹脂Dを得た。
(5−2)
帯電制御樹脂Aの代わりに帯電制御樹脂Dを用いた以外は、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bの調製と同様にして、帯電制御樹脂微粒子懸濁液Eを調製した。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液Eの固形分濃度は、31.0%であった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液E中の帯電制御樹脂微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、98nmであった。また、帯電制御樹脂微粒子懸濁液E中の帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量は、1.278×10−4mol/gであった。
2.第2調製工程
(1)母体微粒子懸濁液
(1−1)着色剤分散液の調製
表1に示すポリエステル樹脂15部と、カーボンブラック(#260、三菱化学製)15部と、メチルエチルケトン70部とを混合し、ホモジナイザー(サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製、シャフト18F)にて回転数10000rpmで10分間攪拌することにより、着色剤を予備分散した。
次いで、着色剤の予備分散液100部を、直径1mmのジルコニアビーズ450部とともにビーズミル(RMB−04、アイメックス製)に投入し、攪拌速度2000rpmで60分間処理し、着色剤分散液を得た。
なお、ER502(三菱レイヨン製)の物性は、ガラス転移点Tgが58℃、酸価が11.1KOHmg/gである。
また、FC1494(三菱レイヨン製)の物性は、ガラス転移点Tgが63℃、数平均分子量Mnが5100、重量平均分子量Mwが150000、ゲル分が1.2重量%、酸価が6.5KOHmg/gである。
また、FC1233(三菱レイヨン製)の物性は、ガラス転移点Tgが66℃、数平均分子量Mnが5200、重量平均分子量Mwが105000、ゲル分が10重量%、酸価が7.1KOHmg/gである。
(1−2)結着樹脂液の調製
次いで、表2に示す着色剤分散液60部にメチルエチルケトン678部をゆっくりと混合した後、表2に示すポリエステル樹脂と、表2に示すワックス12.6部とを混合して攪拌し、これを液温70℃に加熱攪拌して結着樹脂液を得た。
なお、FC1588(三菱レイヨン製)の物性は、ガラス転移点Tgが50℃、酸価が4.1KOHmg/gである。
また、wep3(日本油脂製)は、融点73℃のモノエステルワックスである。
また、WA−1(日本油脂製)は、アミドワックスである。
また、wep5(日本油脂製)は、融点82℃の多価エステルワックスである。
また、500−5S(日本化成製)は、融点76℃の芳香族アルキルエステルワックスである。
(1−3)結着樹脂乳化液の調製
得られた結着樹脂液900部と、70℃に加熱された蒸留水900部と、表2に示す部数の1規定水酸化ナトリウム水溶液とを混合し、ホモジナイザー(シャフト22F)にて回転数15000rpm、先端周速に換算して13.0m/sで20分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液を得た。
(1−4)母体微粒子懸濁液の調製
これを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、80℃で150分間加熱攪拌してメチルエチルケトンを除去し、母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液を得た。
母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50を表2に示す。
(2)トナー母粒子懸濁液
次いで、表3に示す母体微粒子懸濁液を固形分濃度10%となるように希釈し、得られた希釈液1600部と、分散安定剤として表3に示す界面活性剤とを2Lセパラブルフラスコに仕込み、混合した。
なお、表3において、界面活性剤Aは、エパン785(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、第一工業製薬製)であり、界面活性剤Bは、ノイゲンXL70(ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテル、第一工業製薬製)である。
この混合液に、表3に示す凝集剤を添加し、ホモジナイザーを用いて回転数8000rpmで10分間混合した。
なお、表3において、凝集剤Aは、0.2規定の塩化アルミニウム水溶液であり、凝集剤Bは、1規定の塩化マグネシウム水溶液である。
その後、混合液を、直径75mmの6枚平板タービン翼を用いて回転数300rpmで攪拌しながら、45℃で30分加熱して母体微粒子を凝集させた。その後、凝集停止剤として、表3に示す部数の0.2規定水酸化ナトリウム水溶液と、必要により、補助添加剤として表3に示す部数のノイゲンXL50(ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテル、第一工業製薬製)とを投入した後、1℃/分の速度で98℃まで昇温し、98℃で表3に示す加熱時間攪拌して、トナー母粒子懸濁液を得た。なお、この実施例では、同様のトナー母粒子懸濁液を複数ロット作製し、それらを混合した。
得られたトナー母粒子懸濁液の一部を採取し、濾過してトナー母粒子を濾別した。濾別されたトナー母粒子に蒸留水を加えて、濾液の導電率が4μS/cm以下になるまで繰り返し濾過洗浄した。
トナー母粒子の体積基準の平均粒子径Dv、トナー母粒子のアスペクト比、トナー母粒子のガラス転移点Tg、トナー母粒子のアニオン当量、トナー母粒子のカチオン当量、および、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和を表3に示す。
一方、残りのトナー母粒子懸濁液を濾過し、濾別されたトナー母粒子を、蒸留水で洗浄した後、セパラブルフラスコへ投入した。そこへ蒸留水を注いで、トナー母粒子を再び分散させ、固形分10質量%のトナー母粒子懸濁液を得た。
4.トナーの調製
表4に示す処理温度の湯浴中で、インペラー、具体的には直径75mmの6枚平板タービン翼2段を用いて200rpmで攪拌しながら、表4に示すトナー母粒子懸濁液1600部に表4に示す帯電制御樹脂微粒子懸濁液を表4に示す配合部数で配合して混合した。
トナー母粒子のアニオン当量と帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差d1を表4に示す。また、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差d2を表4に示す。また、トナー母粒子のアニオン当量の絶対値と帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量の絶対値との差d3を表4に示す。また、トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和の絶対値と帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量の絶対値との差d4を表4に示す。
その後、トナー母粒子懸濁液と帯電制御樹脂微粒子懸濁液との混合液を、表4に示す処理時間、攪拌した。
次いで、混合液を冷却した後、目開き150μmのメッシュで濾過した。濾別されたトナー粒子に蒸留水を加えて、メッシュを通過しない粗大粒子のみをメッシュ上に残した。
次いで、メッシュを通過した混合液をペーパーフィルタで濾過し、濾液を回収した。さらに、濾別されたトナー粒子に蒸留水を加えて、濾液の導電率が4μS/cm以下になるまで繰り返し濾過洗浄し、その濾液も回収した。
また、濾別されたトナー粒子の全量に対する、トナー母粒子に付着した帯電制御樹脂微粒子の割合、すなわち、帯電制御樹脂微粒子付着量を、下記式から算出した。結果を表4に示す。
式:(帯電制御樹脂微粒子懸濁液10部中の帯電制御樹脂微粒子の量−濾液中の固形分の量)/(トナー母粒子懸濁液1600部中のトナー母粒子の量)×100
その後、50℃で、水分量0.5質量%以下まで乾燥し、トナー粒子を得た。トナー粒子のアニオン当量、カチオン当量、アニオン当量とカチオン当量との総和、および、粗大粒子の割合を表5に示す。また、固着工程における加熱時間と、トナー粒子のカチオン当量との関係を示す折れ線グラフを図1〜図3に示す。
表5および図1に示すように、トナー母粒子懸濁液Hと帯電制御樹脂微粒子懸濁液Fとを混合した場合、比較例1におけるトナー粒子のカチオン当量が極大値であった。そして、実施例1におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例1におけるトナー粒子のカチオン当量の93.6%であった。また、実施例2におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例1におけるトナー粒子のカチオン当量の90.0%であった。また、実施例3におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例1におけるトナー粒子のカチオン当量の88.8%であった。
また、表5および図2に示すように、トナー母粒子懸濁液Fと帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bとを混合した場合、比較例2におけるトナー粒子のカチオン当量が極大値であった。また、比較例3におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例2におけるトナー粒子のカチオン当量の85.0%であった。そして、実施例5におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例2におけるトナー粒子のカチオン当量の72.4%であった。また、実施例6におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例2におけるトナー粒子のカチオン当量の71.0%であった。
また、表5および図3に示すように、トナー母粒子懸濁液Aと帯電制御樹脂微粒子懸濁液Bとを混合した場合、比較例4におけるトナー粒子のカチオン当量が極大値であった。また、比較例5におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例4におけるトナー粒子のカチオン当量の85.8%であった。そして、実施例9におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例4におけるトナー粒子のカチオン当量の79.7%であった。また、実施例10におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例4におけるトナー粒子のカチオン当量の78.8%であった。また、実施例11におけるトナー粒子のカチオン当量は、比較例4におけるトナー粒子のカチオン当量の78.9%であった。
その後、トナー粒子100部に対して、HVK2150(疎水性シリカ、クラリアント製)1部と、NA50H(疎水性シリカ、アエロジル製)1部とを配合し、メカノミル(岡田精工製)にて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーを得た。
5.各種物性試験方法
(1)ガラス転移点の測定
示差走査熱分析装置(DSC6220、SIIナノテクノロジー製)を使用して測定した。
測定対象を乾燥して得られた粉末試料約5mgを、専用のアルミニウム製パンに投入し、−10℃から170℃まで10℃/minで昇温し(1st run)、次いで、10℃/minで−10℃まで冷却した後、再び170℃まで10℃/minで昇温した(2nd run)。2nd runにおける中点ガラス転移点を、ガラス転移点Tgとした。
なお、リファレンスの測定は、アルミニウム板9.7mgを、同じアルミニウム製パンに投入して、同様に測定した。
(2)固形分の測定方法
アルミ容器に測定対象を2〜20g採取して乾燥前の質量を測定し、50℃の乾燥機中で乾燥させ、不揮発分の質量を測定した。乾燥前の質量に対する不揮発分の質量の百分率を、固形分として算出した。
(3)帯電制御樹脂微粒子および母体微粒子の平均粒子径の測定
ナノトラック粒度分布測定装置(UPA150、日機装製)を使用して、帯電制御樹脂微粒子懸濁液中の帯電制御樹脂微粒子、および、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径を測定した。
希釈溶媒に純水を使用し、溶媒の屈折率は1.33に設定した。また、帯電制御樹脂微粒子の屈折率は、1.51に設定し、母体微粒子の屈折率は、1.91に設定した。
帯電制御樹脂微粒子懸濁液または母体微粒子懸濁液を、ナノトラック粒度分布測定装置(UPA150、日機装製)の測定部に、測定条件の適正濃度範囲に入るように、スポイドで数滴投入し、測定時間60秒で測定した。同じサンプルを3回測定した平均値のメジアン径D50を体積平均粒子径の代表値とした。
(4)トナー母粒子の平均粒子径の測定
粒度分布測定装置(コールターマルチサイザーIII、ベックマン・コールター製)を使用した。アパーチャ径が100μmのものを使用して測定した。
トナー母粒子懸濁液を乾燥させて得られたトナー母粒子0.2gを、分散剤(ペレックスOT−P、花王製)を用いて50mlの蒸留水に分散、必要により超音波分散させ、スラリー状の試料を調製した。
次いで、試料を、粒度分布測定装置の測定器に、2mlのスポイトで3〜5滴投入して、約50000個の粒子の体積基準の平均粒子径Dvを計測した。
(5)トナー母粒子のアスペクト比の測定
フロー式粒子像分析装置(FPIA?3000、シスメックス製)を使用して測定した。
詳しくは、まず、トナー母粒子0.02gを50mlの蒸留水と分散剤(ペレックスOT−P、花王製)を0.1%の水溶液にしたものを数滴混合して、必要に応じて超音波分散などして、測定試料を調製した。なお、製造途中のトナー母粒子については懸濁液から2mlスポイトで0.2ml程度採取して約50mlの蒸留水で希釈し、測定試料を調製した。
これらの測定試料を、測定器に5ml程度充填し、高倍率モードで約3,600個のアスペクト比を計測した。有効データの平均値をアスペクト比の代表値として採用した。
(6)導電率の測定方法
導電率計(COND METER ES−51、堀場製作所製)を使用して、液温が25±1℃の温度範囲で測定した。
(7)トナー母粒子のアニオン当量およびカチオン当量の測定方法
流動電位測定装置(Automatic Potentiometric Titrator AT−510:京都電子工業製(設定条件 wait time:300s、cut−off time:5s、unit volume:0.1ml、dispense speed:10s/ml、gain:1、data sanp.pot:4mV、data sanp.vol:0.1ml))を準備した。
滴定試薬として、アニオン試薬(ラウリル硫酸ナトリウム:和光純薬製)の濃度0.004mol/l、密度1.00g/mlの水溶液を調製した。
また、滴定試薬として、カチオン試薬(塩化ベンゼトニウム:和光純薬製)0.0016mol/l、密度1.00g/mlの水溶液を調製した。なお、これら試薬は、同じ濃度なら、等量で変曲点になることを確認済みである。
ビーカーにマグネチックスターラーを入れ、重量を秤量し、この重量をAとした。次いで、ビーカーにトナー母粒子(1g)を充填し、秤量し、この重量をBとした。
さらに、ビーカーの器壁伝いに上記のアニオン試薬水溶液5mlをビュレットで充填し、超音波を1分間印加しながら、トナー母粒子にアニオン試薬を馴染ませ、その後、蒸留水95gを追加した。揮発防止のために時計皿で覆い、マグネチックスターラーで10分間攪拌し、懸濁液を得た。攪拌後、時計皿を除いた全重量を秤量し、この重量をCとした。また、マグネチックスターラーを入れたトールビーカーを別途用意し、秤量し、この重量をDとした。
メンブレンフィルター(セルロースアセテート、0.45μm、φ47mm)を用いて得られた懸濁液を濾過し、秤量済みのトールビーカーに濾液を受け、濾液の入ったトールビーカーを秤量した。
そして、濾液の入ったトールビーカーを流動電位測定装置に設置し、電極窓の1/3から1/2を沈めた。5分間マグネチックスターラーでトールビーカー中の濾液を攪拌するとともに、電極ピストンを測定感度が適正となるように振幅運動させた。カチオン試薬水溶液を5秒間隔で0.1mlずつ滴下し、変曲点までに要した滴定量を測定し、滴下したカチオン試薬の重量をFとした。
トナー母粒子のアニオン当量を以下の式で計算した。
トナー母粒子のアニオン当量(mol/g)=トナー母粒子に吸着したラウリル硫酸ナトリウムのmol数/投入したトナー母粒子の重量
={(0.004×5/1000)−0.0016×(F/1000)×(C−A−B)/(E−D)}/B
また、トナー母粒子のカチオン当量は、アニオン試薬とカチオン試薬とを上記手順と逆にして、同様の手順で測定した。
具体的には、同じく流動電位測定装置を準備し、滴定試薬として、濃度0.004mol/lのアニオン試薬水溶液の代わりに、同じ濃度のカチオン試薬水溶液(塩化ベンゼトニウム、和光純薬製)を調製し、濃度0.0016mol/lのカチオン試薬水溶液の代わりに、同じ濃度のアニオン試薬水溶液(ラウリル硫酸ナトリウム、和光純薬製)を調製した。
ビーカーにマグネチックスターラーを入れ、この重量をA’とし、次いで、ビーカーにトナー母粒子(1g)を充填し、この重量をB’とした。
さらに、ビーカーの器壁伝いに、アニオン試薬水溶液の代わりにカチオン試薬水溶液5mlをビュレットで充填し、超音波を1分間印加して試薬を馴染ませ、その後、蒸留水95gを追加し、10分間攪拌し、懸濁液を得た。懸濁液の入ったビーカーの全重量を秤量し、この重量をC’とした。マグネチックスターラーを入れたトールビーカーを別途用意し、秤量し、この重量をD’とした。
メンブレンフィルター(セルロースアセテート、0.45μm、φ47mm)を用いて得られた懸濁液を濾過し、秤量済みのトールビーカーに濾液を受け、濾液の入ったトールビーカーを秤量した。
そして、濾液の入ったトールビーカーを流動電位測定装置に設置し、マグネチックスターラーでトールビーカー中の濾液を攪拌するとともに、アニオン試薬水溶液を5秒間隔で0.1mlずつ滴下し、変曲点までに要した滴定量を測定し、滴下したアニオン試薬の重量をF’とした。
トナー母粒子のカチオン当量を以下の式で計算した。
トナー母粒子のカチオン当量(mol/g)=トナー母粒子に吸着した塩化ベンゼトニウムのmol数/投入したトナー母粒子の重量
={(0.004×5/1000)−0.0016×(F’/1000)×(C’−A’−B’)/(E’−D’)}/B’
(8)帯電制御樹脂微粒子およびトナー粒子のカチオン当量の測定方法
帯電制御樹脂微粒子懸濁液またはトナー粒子の固形分濃度が0.1質量%になるように蒸留水で希釈し、得られた希釈液をビーカーに100g採取した。
流動電位測定器(Automatic Potentiometric Titrator AT−510、京都電子工業製)を準備し、wait timeを300sに、cut−off timeを5sに、unit volumeを0.1mlに、dispense speedを10s/mlに、gainを1に、data sanp.potを4mVに、data sanp.volを0.1mlに設定した。
流動電位測定器に希釈液の入ったトールビーカーを設置し、電極窓の1/3から1/2を沈め、5分間マグネチックスターラーでトールビーカー中の希釈液を攪拌するとともに、電極ピストンを測定感度が適正になるように振幅運動させた。
その後、アニオン試薬(0.004mol/l、ラウリル硫酸ナトリウム水溶液:和光純薬製、密度1.00g/ml)を5秒間隔で0.1ml滴下し、変曲点までに要した量を測定して、カチオン当量を、以下の式で計算した。
カチオン当量(mol/g)=帯電制御樹脂微粒子またはトナー粒子に吸着したラウリル硫酸ナトリウムのmol数/投入した帯電制御樹脂微粒子またはトナー粒子の重量
=(0.004×ラウリル硫酸ナトリウムの滴下量/1000)/{100×(0.1/100)}
(9)粗大粒子の割合
上記した製造方法において、トナー母粒子懸濁液と帯電制御樹脂微粒子懸濁液との混合液を濾過した150μmのメッシュを乾燥器に入れ、水分を取り除いたものの重量W2(g)を測定した。そして、濾過前のメッシュの重量W1(g)と、トナー母粒子懸濁液中のトナー母粒子の重量160gと、トナー母粒子に付着した帯電制御樹脂微粒子の重量W3(g)とを用いて、下記式により粗大粒子の割合(%)を算出した。
式:粗大粒子の割合=(W2−W1)÷(160+W3)×100
6.トナーの性能試験
HL−5340(印刷速度30枚/分、ブラザー工業製)を用いて、各実施例および各比較例のトナーについて、初期の印刷画質、および、3000枚印刷後の印刷画質を評価した。
まず、用紙(4200 20lb、Xerox製)に白色画像を印刷した。白色画像が印刷された用紙の白色度Y1を、白色度計(REFLECT METER MODEL TC−6MC、東京電色製)で測定した。
そして、印刷していない用紙の白色度Y0と、白色画像が印刷された用紙の白色度Y1との差ΔYを算出した。このΔYを初期ΔYとして表5に示す。
また、印刷面積率1%の条件で用紙3000枚に印刷した後に、用紙に白色画像を印刷し、その用紙の白色度Y2を、白色度計で測定した。
そして、印刷していない用紙の白色度Y0と、白色画像が印刷された用紙の白色度Y2との差ΔYを算出した。このΔYを耐久ΔYとして表5に示す。
なお、これらのΔYが5.0未満であれば、用紙上のかぶりはほとんど目視で確認されず、良好な印刷画質である。
Figure 2014149401
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Figure 2014149401
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Claims (6)

  1. 帯電制御樹脂微粒子が分散された帯電制御樹脂微粒子懸濁液を調製する第1調製工程と、
    結着樹脂と着色剤とを含有するトナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液を調製する第2調製工程と、
    前記帯電制御樹脂微粒子懸濁液と前記トナー母粒子懸濁液とを混合して混合液を調製する混合工程と、
    前記混合液を加熱して、前記帯電制御樹脂微粒子を前記トナー母粒子に固着させてトナー粒子を形成する固着工程と
    を含み、
    前記固着工程において、前記トナー粒子の所定の極性を有する官能基の官能基当量が一旦極大値を示した後に所定の官能基当量に収束するまで加熱する
    ことを特徴とする、トナーの製造方法。
  2. 前記トナー母粒子のアニオン当量が、−1.5×10−5mol/g以上、0mol/g未満である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記トナー母粒子のアニオン当量と、前記帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差の絶対値が、7.0×10−5mol/g以上、1.3×10−4mol/g以下である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記トナー母粒子のアニオン当量とカチオン当量との総和と、前記帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量との差が、7.0×10−5mol/g以上、1.3×10−4mol/g以下である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記トナー母粒子のアニオン当量の絶対値よりも、前記帯電制御樹脂微粒子のカチオン当量の絶対値の方が、5.0×10−5mol/g以上大きい
    ことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記固着工程において、前記トナー粒子のカチオン当量が、極大値に対して95%以下となるまで加熱する
    ことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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