JP2014147231A - 分散型電源システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分散型電源システムであって、発電装置20は、補助電源装置10の電源制御部12が連系運転状態又は自立運転状態の夫々の運転状態で蓄電手段11を動作制御している場合に、交流線2の電力品質が連系時用又は自立時用の電力品質条件を満足していれば発電手段21から交流線2への供給電力を調節し及び交流線2の電力品質が連系時用又は自立時用の電力品質条件を満足していなければ発電手段21を交流線2から電気的に切断するように構成され、上記電力品質は電力の電圧及び周波数の少なくとも何れか一方であり、電力品質条件は基準となる電力品質から許容偏差内にあることを条件とし、自立時用の電力品質条件の許容偏差は連系時用の電力品質条件の許容偏差よりも大きい。
【選択図】図1
Description
加えて、特許文献1には、発電装置が、交流線における電力検出部(センサ33)の検出結果を参照して、その発電電力を電力消費装置の消費電力よりも小さいものとすること、そして、発電装置からその上流側の電力系統側へと電力が流れる状態が発生していることを検出するとその運転を停止することが記載されている。
前記補助電源装置は、前記蓄電手段と、前記電力系統から前記交流線への電力供給が正常に行われている正常供給状態であるか或いは電力供給が正常に行われていない非正常供給状態であるかを判定する電力供給状態判定部と、前記電力系統側から前記電力消費装置へ向かう電力を正の電力とした場合、前記電力供給状態判定部の判定結果を参照して、前記正常供給状態であるとき前記電力系統側から前記第1接続箇所へ向かう電力が負の電力とはならないように前記蓄電手段から前記交流線への出力電力を調節する連系運転状態と、前記非正常供給状態であるとき前記交流線での電力品質が所定の電力品質条件を満足するように前記蓄電手段から前記交流線への出力電力を調節する自立運転状態とを切り換えて前記蓄電手段の動作を制御する電源制御部と、前記電源制御部が前記連系運転状態及び前記自立運転状態の何れの運転状態で前記蓄電手段の動作の制御を行っているかを示す運転情報を前記発電装置に対して伝達する第1情報通信部とを有し、
前記発電装置は、前記発電手段と、前記補助電源装置から、前記電源制御部が前記連系運転状態及び前記自立運転状態の何れの運転状態で前記蓄電手段の動作制御を行っているかを示す前記運転情報を受け取る第2情報通信部と、前記第2情報通信部が受け取った前記運転情報を参照して、前記連系運転状態のときに前記第1接続箇所と前記第2接続箇所との間に設定される品質監視部位での前記交流線の電力品質が連系時用の電力品質条件を満足していれば及び前記自立運転状態のときに前記品質監視部位での前記交流線の電力品質が自立時用の電力品質条件を満足していれば、前記第1接続箇所側から前記第2接続箇所へ向かう電力が負の電力とはならないように前記発電手段から前記交流線への供給電力を調節する発電制御を行い、前記連系運転状態のときに前記品質監視部位での前記交流線の電力品質が前記連系時用の電力品質条件を満足していなければ及び前記自立運転状態のときに前記品質監視部位での前記交流線の電力品質が前記自立時用の電力品質条件を満足していなければ前記発電手段を前記交流線から電気的に切断する発電制御部とを有し、
前記電力品質は電力の電圧及び周波数の少なくとも何れか一方であり、前記電力品質条件は基準となる電力品質から許容偏差内にあることを条件とし、前記自立時用の電力品質条件の前記許容偏差は前記連系時用の電力品質条件の前記許容偏差よりも大きく設定されている点にある。
これに対して、発電装置は、補助電源装置の電源制御部が上記連系運転状態で蓄電手段の動作の制御を行っているときは(即ち、交流線の電力品質が主に電力系統によって維持されているときは)、電力系統から正常に電力供給が行われていれば交流線の電力品質が大きく変動することはほとんど無い(即ち、電力品質が変動すれば、電力系統から正常に電力供給が行われていないと即座に判定してもよい)ことを考慮して、自らが交流線から電気的に切断され易くなる連系時用の電力品質条件を設定している。その結果、電力系統から交流線への電力供給が正常に行われているときは、発電装置が電力系統の停電等に応じて電力系統から電気的に切断され易くなるので、発電装置の単独運転が適切に防止される。
これに対して、発電装置は、上記運転情報として、電力系統から交流線への電力供給が正常に行われていない非正常供給状態であることを示す情報を受けると、交流線の電力品質が主に補助電源装置によって維持されていると判断できる。その結果、補助電源装置が正常に動作していても交流線の電力品質が大きく変動し得ることを考慮して、自らが交流線から電気的に切断され難い自立時用の電力品質条件を設定することができる。
これに対して、発電装置は、上記運転情報として、遮断装置が上記途中部位より下流側の交流線を電力系統から解列していることを示す情報を受けると、交流線の電力品質が主に補助電源装置によって維持されていると判断できる。その結果、補助電源装置が正常に動作していても交流線の電力品質が大きく変動し得ることを考慮して、自らが交流線から電気的に切断され難い自立時用の電力品質条件を設定することができる。
図1は、分散型電源システムの構成を説明する図である。図1に示すように、分散型電源システムは、電力系統1に接続される交流線2と、交流線2の第1接続箇所P1に接続される蓄電部11aを有する補助電源装置10と、交流線2の第2接続箇所P2に接続される発電部21aを有する発電装置20と、交流線2に対して第3接続箇所P3で接続される電力消費装置30とを備える。交流線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2と第3接続箇所P3とがその並び順で設けられている。尚、図1において、電力消費装置30は第3接続箇所P3を介して第2接続箇所P2に接続されているため、電力消費装置30は第2接続箇所P2に接続されていると見なすことができる。つまり、発電装置20と電力消費装置30の両方が、交流線2に対して第2接続箇所P2で接続されていると見なすことができる。以下の説明において、電力系統1側から電力消費装置30へ向かう電力を正の電力とする。
補助電源装置10は、蓄電手段11と、電力供給状態判定部13と、電源制御部12と、第1情報通信部14とを有する。
蓄電手段11は、交流線2の第1接続箇所P1に接続される。蓄電手段11は、蓄電部11aと、蓄電部11aから交流線2への出力電力を調節する電力変換回路部11bとを有する。蓄電部11aは、蓄電池(化学電池)や電気二重層キャパシタなど、蓄電機能を有する各種機器で構成することができる。電力変換回路部11bは、蓄電部11aの電力を所望の電圧、周波数、位相などに変換して交流線2に供給することができる。例えば、電力変換回路部11bは、半導体スイッチング素子を用いたインバータ回路とDC/DCコンバータ回路とを有する構成とすることができる。そして、電源制御部12が、それら半導体スイッチング素子のオン・オフを切り換えることで、電力変換回路部11bに対して所望の電力変換動作を行わせることができる。
遮断装置3が開作動しているとき、出力電力検出部16が検出する電圧値は、交流線2の電圧値と等しい。従って、電源制御部12は、出力電力検出部16から伝達される電圧値が、基準電圧値となるように(即ち、所定の電力品質条件を満足するように)、蓄電手段11から交流線2への出力電力を調節すればよい。
発電装置20は、発電手段21と、第2情報通信部24と、発電制御部22とを有する。
発電手段21は、交流線2の第2接続箇所P2に接続される。発電手段21は、発電部21aと、発電部21aから交流線2への供給電力を調節する電力変換回路部21bとを有する。発電部21aは、例えば、燃料電池や、エンジンの駆動力によって動作する発電機など、自身の発電電力を制御可能な装置を用いて構成できる。電力変換回路部21bは、発電部21aでの発電電力を所望の電圧、周波数、位相などに変換して交流線2に供給する。そして、発電制御部22が、発電部21aの運転制御及び電力変換回路部21bの半導体スイッチング素子のオン・オフを切り換えることで、発電手段21から交流線2への供給電力が調節される。
そして、発電制御部22は、交流線2の電力品質が電力品質条件を満足していれば、停電等の異常の影響が交流線2にないと見なして、発電手段21から交流線2への供給電力を上述のように調節する。これに対して、発電制御部22は、交流線2の電力品質が電力品質条件を満足していなければ、停電等の異常の影響が交流線2にあると見なして、発電手段21を交流線2から電気的に切断してその異常の影響が発電手段21に及ばないようにする。
これに対して、発電制御部22は、工程#203において、遮断器25を開作動させて発電手段21を交流線2から電気的に切断する。
これに対して、発電装置20は、補助電源装置10の電源制御部12が上記連系運転状態で蓄電手段11の動作の制御を行っているときは(即ち、交流線2の電力品質が主に電力系統1によって維持されているときは)、電力系統1から正常に電力供給が行われていれば交流線2の電力品質が大きく変動することはほとんど無い(即ち、電力品質が変動すれば、電力系統1から正常に電力供給が行われていないと即座に判定してもよい)ことを考慮して、自らが交流線2から電気的に切断され易くなる連系時用の電力品質条件を設定している。その結果、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われているときは、発電装置20が電力系統1の停電等に応じて電力系統1から電気的に切断され易くなるので、発電装置20の単独運転が適切に防止される。
加えて、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われているときに、自らが交流線2から電気的に切断され難い電力品質条件を設定していると、電力系統1の電圧が不安定になったときにも補助電源装置10や発電装置20が交流線2への出力を行うので、電力系統1側が安定状態に戻そうとするときの外乱となり、不安定状態が収束し難いことや、単独運転が防止できないなどの悪影響が出る。逆に、自立運転時は、補助電源装置10や発電装置20の出力が電力系統1には影響しないので、切断され難くすることにより、電力消費装置30への給電が継続され、使用者の利便性が向上する。
<1>
上記実施形態で例示した分散型電源システムの構成については適宜変更可能である。
例えば、図1では補助電源装置10と遮断装置3とを分離して描いたが、補助電源装置10の内部に遮断装置3が組み込まれていてもよい。
また、図4に示した電力品質条件は単に例示目的で記載したものであり、許容偏差の大きさは適宜設定可能である。また、基準となる電力品質に対して均等でない許容偏差を設定してもよい。例えば、基準となる電力品質としての基準電圧があるとき、その基準電圧を上回る側の許容偏差の大きさと下回る側の許容偏差の大きさとを異ならせてもよい(即ち、基準電圧:AC100Vがあるとき、上回る側に5Vの許容偏差を設定し、下回る側に8Vの許容偏差を設定する等)。
上記実施形態では、発電装置20が有する発電制御部22が、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力が負の電力とはならないように発電手段21から交流線2への供給電力を調節する発電制御を行うことを説明したが、発電制御部22は、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力を負の電力にしないという条件を満たせば、発電手段21から交流線2への供給電力を適宜変更できる。
例えば、発電手段21の稼働率を向上させたいのであれば、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力を負の電力にしないという条件を満たしつつ、発電手段21から交流線2への供給電力を最大にすればよい(即ち、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力が最小になり且つ負の電力とはならないように発電手段21から交流線2への供給電力を調節すればよい)。
他にも、発電制御部22は、発電手段21から交流線2への供給電力を、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力を負の電力にしないという条件を満たすために許容される上述のような最大電力にするのではなく、その最大電力未満の電力に調節してもよい。例えば、発電手段21が熱電併給装置として機能するとき、即ち、発電手段21として用いられる燃料電池やエンジンの駆動力によって動作する発電機などから排出される熱を回収して熱消費装置(図示せず)で利用させるとき、その熱消費装置での熱需要に応じて発電手段21の発電出力(即ち、発電手段21から交流線2への供給電力)を調節してもよい。具体的な数値を挙げて説明すると、発電制御部22は、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力を負の電力にしないという条件を満たすために700Wの発電出力が発電手段21に許容されていたとしても、熱出力を抑制するという目的のために250Wの発電出力で発電手段21を運転するような調節を行ってもよい。
2 交流線
3 遮断装置
10 補助電源装置
11 蓄電手段
11a 蓄電部
11b 電力変換回路部
12 電源制御部
13 電力供給状態判定部
14 第1情報通信部
15 状態監視部位
16 出力電力検出部
20 発電装置
21 発電手段
21a 発電部
21b 電力変換回路部
22 発電制御部
23 電力検出部(電力品質検出部)
24 第2情報通信部
25 遮断器
26 品質監視部位
30 電力消費装置
Claims (4)
- 電力系統に接続される交流線と、前記交流線の第1接続箇所に接続される蓄電手段を有する補助電源装置と、前記交流線の第2接続箇所に接続される発電手段を有する発電装置と、前記交流線の前記第2接続箇所に接続される電力消費装置とを備え、前記交流線に対する前記電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって前記第1接続箇所と前記第2接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムであって、
前記補助電源装置は、前記蓄電手段と、前記電力系統から前記交流線への電力供給が正常に行われている正常供給状態であるか或いは電力供給が正常に行われていない非正常供給状態であるかを判定する電力供給状態判定部と、前記電力系統側から前記電力消費装置へ向かう電力を正の電力とした場合、前記電力供給状態判定部の判定結果を参照して、前記正常供給状態であるとき前記電力系統側から前記第1接続箇所へ向かう電力が負の電力とはならないように前記蓄電手段から前記交流線への出力電力を調節する連系運転状態と、前記非正常供給状態であるとき前記交流線での電力品質が所定の電力品質条件を満足するように前記蓄電手段から前記交流線への出力電力を調節する自立運転状態とを切り換えて前記蓄電手段の動作を制御する電源制御部と、前記電源制御部が前記連系運転状態及び前記自立運転状態の何れの運転状態で前記蓄電手段の動作の制御を行っているかを示す運転情報を前記発電装置に対して伝達する第1情報通信部とを有し、
前記発電装置は、前記発電手段と、前記補助電源装置から、前記電源制御部が前記連系運転状態及び前記自立運転状態の何れの運転状態で前記蓄電手段の動作制御を行っているかを示す前記運転情報を受け取る第2情報通信部と、前記第2情報通信部が受け取った前記運転情報を参照して、前記連系運転状態のときに前記第1接続箇所と前記第2接続箇所との間に設定される品質監視部位での前記交流線の電力品質が連系時用の電力品質条件を満足していれば及び前記自立運転状態のときに前記品質監視部位での前記交流線の電力品質が自立時用の電力品質条件を満足していれば、前記第1接続箇所側から前記第2接続箇所へ向かう電力が負の電力とはならないように前記発電手段から前記交流線への供給電力を調節する発電制御を行い、前記連系運転状態のときに前記品質監視部位での前記交流線の電力品質が前記連系時用の電力品質条件を満足していなければ及び前記自立運転状態のときに前記品質監視部位での前記交流線の電力品質が前記自立時用の電力品質条件を満足していなければ前記発電手段を前記交流線から電気的に切断する発電制御部とを有し、
前記電力品質は電力の電圧及び周波数の少なくとも何れか一方であり、前記電力品質条件は基準となる電力品質から許容偏差内にあることを条件とし、前記自立時用の電力品質条件の前記許容偏差は前記連系時用の電力品質条件の前記許容偏差よりも大きく設定されている分散型電源システム。 - 前記補助電源装置の前記第1情報通信部から前記発電装置の前記第2情報通信部に伝達される前記運転情報は、前記電力系統から前記交流線への電力供給が正常に行われている前記正常供給状態であるか或いは電力供給が正常に行われていない前記非正常供給状態であるかを示す情報である請求項1に記載の分散型電源システム。
- 前記第1接続箇所よりも前記電力系統側の前記交流線の途中部位に設けられて、前記電力供給状態判定部が前記非正常供給状態であると判定したときには前記途中部位より下流側の前記交流線を前記電力系統から解列するように動作し、前記電力供給状態判定部が前記正常供給状態であると判定したときには前記途中部位より下流側の前記交流線と前記電力系統との電気的な接続を維持するように動作する遮断装置を備える請求項1又は2に記載の分散型電源システム。
- 前記補助電源装置の前記第1情報通信部から前記発電装置の前記第2情報通信部に伝達される前記運転情報は、前記遮断装置が前記途中部位より下流側の前記交流線を前記電力系統から解列しているか或いは前記遮断装置が前記途中部位より下流側の前記交流線と前記電力系統との電気的な接続を維持しているかを示す情報である請求項3に記載の分散型電源システム。
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