JP2014146483A - バッテリーコネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】従来のバックアップ部材を必要とせずに、耐久性の問題を解決し、コスト減及び小型化に寄与することのできるバッテリーコネクタの提供。
【解決手段】金属板材の前面をバッテリー収容部２１側に向けて基板２２に立設される立ち上がり片部３１と、その下端に基板２２に対して半田付けされる半田付け片部３２と、そのバッテリー収容部２１側に、バッテリー２４の端子部２４ａに弾性的に接触して電気接続させる弾性接触片部４０と、立ち上がり片部３１の背面側にこれと一体に突設された縦向きの補強リブ３４と、補強リブ３４の下端に基板２２に対する補強リブ用半田付け部３６を一体に備えたコンタクトを使用し、立ち上がり片部３１の下端の半田付け片部３２と補強リブ下端の補強リブ用半田付け部３６を基板２２に半田付けする。
【選択図】 図１

Description

本発明は、例えば、小型カメラ、携帯電話機等の携帯電子機器に収容するバッテリーを基板の電子回路に接続させるためのバッテリーコネクタに関する。

従来、携帯用電子機器の基板の電子回路に半田付けして使用するバッテリーコネクタとしては、図４に示すように、基板１表面に半田付けによって電気接続させるとともに該基板１に固定するコンタクト２を使用したバッテリーコネクタが知られている（例えば特許文献１）。

この種の従来のバッテリーコネクタに使用されているコンタクト２は、バネ性を有する金属板材を切断し、折り曲げることによって全体が一体に形成されたものを使用しており、金属板材の表面側をバッテリー収容部側に向けた立ち上がり片部３の下端に、基板のパターンに対して半田付けする舌片状のはんだ付け部４が、立ち上がり片部３の前後側に折り曲げて形成され、該立ち上がり片部３上端をバッテリー収容部側に折り返した形状の弾性接触片部５が形成されており、この弾性接触片部５に形成された接触部６にバッテリー７の端子部８が接触させるようになっている。

また、この種のバッテリーコネクタは、バッテリー７が挿入されることによって弾性接触片部５が弾性変形するが、その反力を受けるために、立ち上がり片部３の背面側に、電子機器のモールドケース等の躯体に備えたバックアップ部材９が添えられており、これによってバッテリー挿入時における立ち上がり片部３に対する曲げモーメントを小さくし、半田付け部４に対する応力の集中を防止し、これによって耐久性を高くしている。

特開２００７−１５７４４４公報

上記の従来のバッテリーコネクタは、コンタクトの立ち上がり片部３の背面にバックアップ部材９が必要であるため、その分だけ小型化に限界が生じるとともに、モールドケース等の躯体内部の形状が複雑化したり、部品点数が多くなったりせざるを得ず、その分だけコスト高となる。

また、モールド成形されるバックアップ部材の位置の精度にバラつきによりバックアップ部材とコンタクトとの間に隙間ができる場合があり、この隙間の分だけバッテリー挿入時に立ち上がり片部３が変形し、その根元部分に曲げ応力が集中することとなり、耐久性に問題が生じる。

本発明は、このような従来の問題に鑑み、前述した従来のバックアップ部材を必要とせずに、耐久性の問題を解決し、コスト減及び小型化に寄与することのできるバッテリーコネクタの提供を目的としてなされたものである。

上述の如き従来の問題を解決し、上記目的を達成するための請求項１に記載の発明の特徴は、バネ性を有する金属板材を切り抜き折り曲げ形成したコンタクトを備え、該コンタクトは、前記金属板材の前面をバッテリー収容部側に向けて基板に立設される立ち上がり片部を有し、該立ち上がり片部の下端に前記基板に対して半田付けされる半田付け片部を一体に備えるとともに、該立ち上がり片部の前記バッテリー収容部側に、バッテリーの端子部に弾性的に接触して電気接続させる弾性接触片部を一体に備え、前記半田付け片部を基板のパターンに半田付けすることによって前記立ち上がり片部を基板上に立設させるようにしてなるバッテリーコネクタにおいて、前記立ち上がり片部の背面側に、該立ち上がり片部と一体に突設された縦向きの補強リブを備え、該補強リブの下端に前記基板に対する補強リブ用半田付け部を一体に備え、前記立ち上がり片部の下端の半田付け片部と前記補強リブ下端のる補強リブ用半田付け部とを前記基板に半田付けしたことにある。

請求項２に記載の発明の特徴は、請求項１の構成に加え、前記補強リブが、前記立ち上がり片部の側縁部よりその背面側に折り曲げて一体に形成されていることにある。

請求項３に記載の発明の特徴は、請求項１の構成に加え、前記補強リブが、前記立ち上がり片部の両縁より背面側に折り曲げて形成され、該両補強リブに、その下端を互いに向き合う側に折り曲げた舌片形状に補強リブ用半田付け部を備えるとともに、前記立ち上がり片部の下端を前面側に折り曲げた舌片状に前記半田付け部を備えていることにある。

本発明においては、請求項１に記載のように、立ち上がり片部の背面側に、該立ち上がり片部と一体に突設された縦向きの補強リブを備え、該補強リブの下端に前記基板に対する補強リブ用半田付け部を一体に備え、前記立ち上がり片部の下端の半田付け片部と前記補強リブ下端の補強リブ用半田付け部とを前記基板に半田付けしたことにより、半田付け片部に対する上向きの分力と、補強リブ用半田付け部に対する下向きの分力によって反力を分担して受けることとなり、立ち上がり片は、背面側の補強リブによって曲げ耐力が増強されているとともに、その背面側が補強リブを介して補強リブ用半田付け部によって支えられることとなり、立ち上がり片部及び半田付け片部の何れの部分に対しても曲げ応力が集中することがなくなり、従来のようなハウジングに固定したバックアップ部材がない場合でも、耐久性が保たれ、その結果、従来のようにモールドケース等に設置するバックアップ部材が不要となり、製造コストが削減されるとともに、小型化や空間の有効利用が可能となる。

本発明は、請求項２に記載のように、前記補強リブが、前記立ち上がり片部の側縁部よりその背面側に折り曲げて一体に形成されていることにより、従来のコンタクトに変形を加えるのみで所望の目的が達成できる。

本発明は、請求項３に記載のように、前記補強リブが、前記立ち上がり片部の両縁より背面側に折り曲げて形成され、該両補強リブに、その下端を互いに向き合う側に折り曲げた舌片形状に補強リブ用半田付け部を備えるとともに、前記立ち上がり片部の下端を前面側に折り曲げた舌片状に前記半田付け部を備えることにより、バッテリー装着時の加圧力に対し、力学的にバランスのよい構造とすることができる。

本発明に係るバッテリーコネクタの使用状態の一例を示す、部分縦断面図１である。 本発明に使用するコンタクトの一例を示すもので（ａ）は左側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は右側面図、（ｄ）は背面図である。 同上の斜視図である。 従来のバッテリーコネクタの一例を示す縦断面図である。

次に本発明の実施の態様を図面に示した実施例に基づいて説明する。

図において２０は携帯電子機器のハウジングであり、２１はハウジングに設けたバッテリー収容部、２２はハウジング２０内に収容したバッテリー接続用のパターン２３をプリント配線した基板である。基板２２表面のパターン２３にはバッテリー２４の端子部に導通させるためのコンタクト３０が半田付けされている。この半田付けによってコンタクト３０がパターンと２３と導通されるとともに基板２２に対して固定されている。

コンタクト３０は、バネ性を有する導電性金属板材を打ち抜き・折り曲げ加工することによって形成されておいる。コンタクト３０には縦長の立ち上がり片部３１を有している。

立ち上がり片部３１には、その下端にはほぼ長方形上をした半田付け片部３２が一体に形成されている。半田付け片部３２は、先端からほぼ２／３の位置にて直角に折り曲げられ、その折り曲げ部から先端側が半田付け部３２ａとなっている。半田付け片部３２にはその中央部分にスリット状の窓孔３３が形成されている。

立ち上がり片部３１の両縁には背面側に向けてほぼ直角に折り曲げた形状の一対の補強リブ３４，３４が一体に形成されており、立ち上がり片部３１と補強リブ３４，３４によって水平方向の断面がコ字状となっている。

両補強リブ３４，３４の下端には、垂下片３５がそれぞれ形成されており、その下端を互いに向き合う方向に折り曲げることによって舌片状の補強リブ用半田付け部３６，３６が一体に形成されている。この両補強リブ用半田付け部３６，３６と前述した立ち上がり片部３１の下端の半田付け片部３２を基板表面のパターン２３に半田付けすることによって立ち上がり片部３１と補強リブ３４，３４とから構成される水平断面がコ状をした柱状体が基板２２に立設されるようになっている。

コンタクト３０には、立ち上がり片部３１の前面側に弾性接触片部４０を有している。この弾性接触片部４０は、立ち上がり片部３１の上端を前面側にほぼ水平方向に折り曲げた水平部４１と、水平部４１の先端を前面側斜め下向きに折り曲げた形状の垂下片部４２と、該垂下片部４２、垂下片部４２の下端を前面上側にほぼＵ字状に湾曲させた形状のＵ字状折り返し部４３、Ｕ字状折り返し部４３と、該Ｕ字状折り返し部４３の先端を横向きのＵ字状に湾曲させた接触部４４とから構成されている。

Ｕ字状折り返し部４３のほぼ中間高さ位置から接触部４４の全域にかけて、その幅方向の中央部分に背面側から表面側に打ち出した補強用凸条４５が連続して形成されており、この部分は、後述するバッテリー装着時に変形しないようになっている。

このように構成されるコンタクト３０の立ち上がり片部下端の半田付け片部３２と補強リブ下端の補強リブ用半田付け部３６，３６を基板表面のパターン２３の所定の位置に半田付けすることによってバッテリーコネクタ―が構成されるようになっており、図１に示すように、バッテリー収容部２１にバッテリー２４を挿入することにより、該バッテリー２４の端子部２４ａがコンタクト３０の接触部４４を押圧した状態でこれに電気接続され、この時コンタクト３０は、その弾性接触片部４０の接触部４４を除く位置の弾性変形によって接触部４４がほぼ平行に後退する。即ち、垂下片部４２とＵ字状折り返し部４３の変形によって上下方向の移動が互いに打ち消し合うように作用することとなり接触部４４が僅かに上下動しながら後退するようになっている。

また、バッテリー装着時の弾性接触片部４０の弾性変形の反力は、立ち上がり片部３１によって受けられるが、立ち上がり片部３１は、その前面側の半田付け片部３２がパターン２３に対して半田付けされているとともに、背面側の補強リブ下端の補強リブ用半田付け部３６，３６がパターンに対して半田付けされているため、半田付け片部３２に対する上向きの分力と、補強リブ用半田付け部３６，３６に対する下向きの分力によって反力を分担して受けることとなり、立ち上がり片部３１は、背面側の補強リブ３４，３４によって曲げ耐力が増強されているとともに、その背面側が補強リブ３４，３４を介して補強リブ用半田付け部３６，３６によって支えられることとなり、立ち上がり片部３１及び半田付け片部３２の何れの部分に対しても曲げ応力が集中することがなくなり、耐久性が向上する。

尚、上述した例では、立ち上がり片部３１の上端を前面側に折り曲げた水平部４１と、水平部４１の先端を前面側斜め下向きに折り曲げた形状の垂下片部４２と、該垂下片部４２の下端を前面上側にほぼＵ字状に湾曲させた形状のＵ字状折り返し部４３と、該Ｕ字状折り返し部４３の先端を横向きのＵ字状に湾曲させた接触部４４とから弾性接触片部４０を構成した例を示しているが、この他、図には示してないが、立ち上がり片部の上端を、その前面側に折り返した形状のものや、立ち上がり片部の一部を切り起こして構成したもの等、各種の形状のものが使用できる。

また、上述した例では立ち上がり片部３１の両縁に補強リブ３４，３４を一体に折り曲げ形成した例を示しているが、この他、立ち上がり片部３１の中央部分を切り起こすことによって縦向きの補強リブを形成する等、各種の構造とすることができる。

２０ ハウジング
２１ バッテリー収容部
２２ 基板
２３ バッテリー接続用のパターン
２４ バッテリー
２４ａ 端子部
３０ コンタクト
３１ 立ち上がり片部
３２ 半田付け片部
３２ａ 半田付け部
３３ 窓孔
３４ 補強リブ
３５ 垂下片
３６ 補強リブ用半田付け部
４０ 弾性接触片部
４１ 水平部
４２ 垂下片部
４３ Ｕ字状折り返し部
４４ 接触部
４５ 補強用凸条

Claims (3)

1. バネ性を有する金属板材を切り抜き折り曲げ形成したコンタクトを備え、該コンタクトは、前記金属板材の前面をバッテリー収容部側に向けて基板に立設される立ち上がり片部を有し、該立ち上がり片部の下端に前記基板に対して半田付けされる半田付け片部を一体に備えるとともに、該立ち上がり片部の前記バッテリー収容部側に、バッテリーの端子部に弾性的に接触して電気接続させる弾性接触片部を一体に備え、前記半田付け片部を基板のパターンに半田付けすることによって前記立ち上がり片部を基板上に立設させるようにしてなるバッテリーコネクタにおいて、
   前記立ち上がり片部の背面側に、該立ち上がり片部と一体に突設された縦向きの補強リブを備え、該補強リブの下端に前記基板に対する補強リブ用半田付け部を一体に備え、
   前記立ち上がり片部の下端の半田付け片部と前記補強リブ下端の補強リブ用半田付け部とを前記基板に半田付けしたことを特徴としてなるバッテリーコネクタ。
2. 前記補強リブが、前記立ち上がり片部の側縁部よりその背面側に折り曲げて一体に形成されている請求項１に記載のバッテリーコネクタ。
3. 前記補強リブが、前記立ち上がり片部の両縁より背面側に折り曲げて形成され、該両補強リブに、その下端を互いに向き合う側に折り曲げた舌片形状に補強リブ用半田付け部を備えるとともに、前記立ち上がり片部の下端を前面側に折り曲げた舌片状に前記半田付け部を備えてなる請求項１に記載のバッテリーコネクタ。

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