JP2014146468A - 導光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】光が入射された導光板の出射面から出射される光について、輝度計などの計測機器を用いて照度の均一度を計測した場合には検出されない不具合であって、導光板の出射面を肉眼視した場合に観察され得る明暗による模様が視認されることを抑制することができる導光板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置を提供する。
【解決手段】導光板は、導光板基材部33と光拡散ドット34とを備える。導光板基材部33は、光が入射される入射面30cと、入射面30cに交差すると共に、入射面30cから入射された光を出射する出射面30bと、出射面30bとは反対側の背面30aとを有する。光拡散ドット34は、導光板基材部33の背面30a側に設けられ、出射面30b光を反射する。導光板基材部33は、光を拡散させるための凹凸面を出射面30bに形成するためのマット化剤が含有され、マット化剤の平均粒径が1μm以上15μm以下である。
【選択図】図1
【解決手段】導光板は、導光板基材部33と光拡散ドット34とを備える。導光板基材部33は、光が入射される入射面30cと、入射面30cに交差すると共に、入射面30cから入射された光を出射する出射面30bと、出射面30bとは反対側の背面30aとを有する。光拡散ドット34は、導光板基材部33の背面30a側に設けられ、出射面30b光を反射する。導光板基材部33は、光を拡散させるための凹凸面を出射面30bに形成するためのマット化剤が含有され、マット化剤の平均粒径が1μm以上15μm以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は導光板、これを備えた面光源装置及び導光板に関する。
液晶表示装置等の透過型画像表示装置は、一般に、液晶表示パネルといった透過型画像表示部の背面側に配置され、透過型画像表示部にバックライトを供給する面光源装置を有する。このような面光源装置としてエッジライト型の面光源装置が知られている。
エッジライト型の面光源装置は、透光性を有する導光板と、導光板の側方に配置され、導光板の側面に光を供給するための光源とを備える。このような導光板は、所望の輝度均斉度の光が出射されるように背面(透過型画像表示部が配置される側とは反対側の面)に機能部が形成されている。また、背面とは反対側の出射面にも、輝度均斉度を調整するために微細な凹凸(粗面)が形成されていることもある(例えば、特許文献1及び2)。このような微細な凹凸を形成する方法として、導光板を形成する樹脂に粒子成分を添加して、表面を凹凸化する方法が考えられる。
しかしながら、導光板を形成する樹脂に粒子成分を添加する方法により、導光板の表面に微細な凹凸を形成した導光板では、出射面から出射される光について輝度計などの計測機器を用いて輝度均斉度を計測すると良好な数値が得られる場合であっても、導光板に光を入射させて出射面を肉眼視すると、明暗による模様が観察されることがある。
そこで、本発明の主な目的は、光が入射された導光板の出射面から出射される光について、輝度計などの計測機器を用いて照度の均一度を計測した場合には検出されない不具合であって、導光板の出射面を肉眼視した場合に観察され得る明暗による模様が視認されることを抑制することができる導光板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置を提供することにある。
本願発明者らは、このような肉眼視した場合に観察される、明暗による模様を抑制する方法について鋭意検討を重ねた結果、導光板基材部を形成する樹脂に含有される粒子成分の大きさ(粒子径)を調整することにより、当該明暗による模様を抑制できることを見出した。
本発明に係る導光板は、光が入射される入射面と、入射面に交差すると共に、入射面からの入射された光を出射する出射面と、出射面とは反対側の背面と、を有し、透光性材料により形成される導光板基材部と、導光板基材部の背面側に設けられており、反射機能又は拡散機能を有する機能部と、を備えている。導光板基材部には、光を拡散させるための凹凸面を出射面に形成するためのマット化剤が含有されており、このマット化剤の平均粒径が1μm以上15μm以下である。
ここでいうマット化剤とは、光を拡散させるための凹凸面を導光板基材部の表面に形成するための粒子成分をいう。
この導光板によれば、導光板基材部が、光を拡散させるための凹凸面を出射面に形成するためのマット化剤が含有されている場合であっても、このマット化剤の平均粒径が1μm以上15μm以下であるので、光が入射された導光板を出射面側から肉眼視した場合に観察される、明暗による模様を抑制することができる。
本発明に係る導光板では、マット化剤は、透光性材料と同じ屈折率の粒子成分、又は、当該透光性材料との屈折率の差が0.01以下の粒子成分であってもよい。
本発明に係る導光板では、マット化剤の平均粒径が2μm以上8μm以下であってもよい。
本発明に係る導光板では、導光板基材部が多層構成の場合に出射面側の最外層にマット化剤が含有されていてもよい。この場合には、表層となる層にマット化剤が含有されることとなるので、導光板基材部の表面にマット化剤による凹凸を形成することが容易となる。
本発明に係る導光板では、機能部が、光拡散ドット又はレンチキュラーレンズであってもよい。
本発明に係る導光板では、マット化剤が含有される層を形成する透光性材料に対するマット化剤の添加量が、0.1〜15重量%であってもよい。
本発明に係る面光源装置は、上記の導光板と、導光板における入射面と対向して配置されており、入射面に光を供給する光源部と、を備えている。
本発明に係る透過型画像表示装置は、上記の導光板と、導光板における入射面と対向して配置されており、入射面に光を供給する光源部と、導光板の出射面側に配置されており、導光板から出射される光により照明され画像を表示する透過型画像表示部と、を備えている。
本発明によれば、光が入射された導光板の出射面から出射される光について、輝度計などの計測機器を用いて照度の均一度を計測した場合には検出されない不具合であって、導光板の出射面を肉眼視した場合に観察され得る明暗による模様が視認されることを抑制することができる導光板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。また、説明中、「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示された状態に基づいた便宜的な語である。
図1は、本発明に係る導光板の一実施形態を示す斜視図である。図1に示す導光板30は、平面視形状が矩形であり互いに対向する背面30a及び出射面30bと、背面30a及び出射面30bに直交する4つの側面30c〜30fを有する導光板基材部33と、背面30aに形成され、表面に凹凸形状を形成する凸条部(機能部)34とを有している。
凸条部34は透明であり、導光板30内を伝搬する光を乱反射させて、出射面30b側から出射させるためのものである。凸条部34の外形形状は、レンチキュラーレンズの形状となっている。凸条部34は、光源部21からの光の入射面となる側面30cの長手方向に沿う方向に延在している。凸条部34の延在方向に直交する断面形状は、延在方向におけるどの部分でもほぼ均一である。凸条部34により形成される凹凸形状は、例えば、押出成形法における転写型からの転写により形成することができる。凸条部34の被覆率は、側面30cと直交する方向(図1ではX軸方向)に沿って、側面30cから離れるに従って高くなる。
導光板30は、光を透過させる透光性樹脂からなり板状に形成されている。また、導光板基材部33は、図1及び図2に示すように、基層31及び出射面30b側の最外層を構成する拡散層32からなる2種2層の構成となっている。
導光板30を形成する透光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、カーボネート樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂(MS樹脂)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA樹脂)を用いることができる。
導光板30を形成する透光性樹脂には、本発明の趣旨を逸脱しない程度に拡散剤が添加されてもよい。ここでいう拡散剤とは、導光板30を主に構成する上述したような透光性材料(又は透明材料)とは屈折率が異なる粒子成分(粉末)のことを言い、これを透光性材料中に分散させて用いられる。このような拡散剤としては、例えばスチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子などの有機粒子、炭酸カリウム粒子、シリカ粒子、酸化チタン粒子、炭酸カルシウム粒子などの無機粒子が用いられ、その粒子径は通常0.8μm以上50μm以下である。
拡散層32を形成する透光性樹脂には、マット化剤が添加されている。ここでいうマット化剤とは、拡散層32を形成する上述したような透光性材料(又は透明材料)と屈折率が同じか、又は透光性材料との屈折率の差が0.01以下の粒子成分(粉末)であり、拡散層32の表面から粒子成分を突出させることにより、出射面30bをマット化(粗面化)させるものをいう。
導光板30の基材31がPMMA樹脂の場合、拡散層32の厚みを50μm〜300μmとすることができ、この拡散層32には、マット化剤として重量平均粒径(平均粒径)が1〜15μmのPMMA樹脂の粒子が0.1〜15重量%濃度含有されてもよい。このようなマット化剤としては、例えば、スチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子などの有機粒子が構成樹脂に応じて用いられる。なお、マット化剤としての重量平均粒径は、2〜8μmであることがより好ましい。ここでの平均粒径とは、電気的検知帯法(コールター原理)によって求めた粒度分布における平均の粒径をいう。
また、導光板30には、本発明の趣旨に逸脱しなければ、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、加工安定剤、難燃剤、滑剤などの添加剤を添加することもできる。これらの添加剤はそれぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
図2は、図1に示す導光板を含む透過型画像表示装置の一実施形態の概略構成を示す模式図であり、透過型画像表示装置の断面構成を分解して示している。透過型画像表示装置1は、携帯電話や各種電子機器の表示装置やテレビ装置として好適に利用することができる。
透過型画像表示部10としては、例えば液晶セル11の両面に直線偏光板12,13が配置されたカラー液晶表示パネルが挙げられる。この場合、透過型画像表示装置1は、カラー液晶表示装置(又はカラー液晶テレビ)である。液晶セル11及び偏光板12,13は、従来の液晶表示装置などの透過型画像表示装置で用いられているものを用いることができる。液晶セル11としてはTFT(Thin Film Transistor)型の液晶セル、STN(SuperTwisted Nematic)型の液晶セルなど、公知の液晶セルが例示される。
面光源装置20は、図2に示すように、導光板30と、導光板30における側面30cに対向して配置された光源部21と、導光板30における背面30aに対向して配置された反射シート25とを備えたエッジライト型面光源装置である。この反射シート25は、必要に応じて適宜配置される。
上記導光板30は、出射面30bが透過型画像表示部10側に位置すると共に、凸条部34の形成された背面30aが透過型画像表示部10とは反対側に位置するように配置される。また、導光板30は、背面30aに形成された凸条部34が、光源部21からの光が入射される側面(以後、「入射面」とも称す)30cの長手方向に平行な方向に延在するように配置される。これにより、導光板30における入射面30cから入射した光が、凸条部34で乱反射され、出射面30bから出射されるようになる。
光源部21は、導光板30の側面30cに対向して配置された複数のLED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)とすることができる。LEDは、側面30cの長手方向(Y軸方向)に沿って、離散的に配置される。光源部21は、互いに対向する二辺と対向するように配置される構成であってもよいし、何れか1辺のみに配置される構成でもよい。なお、光源部21としては、上記のような点状光源に限定されず、冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)のような線状光源が配置される構成でもよい。
透過型画像表示装置1は、導光板30の出射面30b側において、導光板30と透過型画像表示部10との間に、各種光学フィルム40が配置されている構成でもよい。各種光学フィルム40としては、拡散フィルム、プリズムフィルム、輝度向上フィルム、レンチキュラーレンズフィルム、マイクロレンズフィルム、及び反射型偏光フィルムなどが挙げられる。
上記導光板30の作用効果について説明する。上述した導光板30によれば、導光板基材部33に、光を拡散させるための凹凸面を出射面30bに形成するためのマット化剤が含有されており、このマット化剤の重量平均粒径が1μm以上15μm以下である。このため、光が入射された導光板30の出射面30bから出射される光について、輝度計などの計測機器を用いて輝度均斉度を計測した場合には検出されない不具合であって、導光板30の出射面30bを肉眼視した場合に観察され得る明暗による模様が視認されることを抑制することができる。
次に、本実施形態の導光板基材部33に重量平均粒径が1μm以上15μm以下のマット化剤が添加されることにより、上記「明暗による模様」が視認されることが抑制できる点について、以下に示す実施例1〜7及び比較例1及び2に基づいて説明する。ただし、本発明の導光板は、これらの実施例1〜7に限定されるものではない。図3は、実施例及び比較例を説明するための斜視図である。以下、説明の便宜のため、図1に示した構成要素に対応する構成要素には、導光板30MのようにMを付して記載する。
(実施例1)
実施例1では、図3に示すように、長辺方向(X軸方向)の長さW1が590mmであり、短辺方向(Y軸方向)の長さW2が200mmである導光板30Mを準備した。そして、この導光板30Mを水平面に設置し、この導光板30Mの短辺側の1つの側面30Mcに対向する位置に点状光源21Mを配置し、この場合に、出射面30Mbの正面方向から目視した場合の上記「明暗による模様」について評価を行った。
実施例1では、図3に示すように、長辺方向(X軸方向)の長さW1が590mmであり、短辺方向(Y軸方向)の長さW2が200mmである導光板30Mを準備した。そして、この導光板30Mを水平面に設置し、この導光板30Mの短辺側の1つの側面30Mcに対向する位置に点状光源21Mを配置し、この場合に、出射面30Mbの正面方向から目視した場合の上記「明暗による模様」について評価を行った。
点状光源21Mは、46インチサイズのバックライトユニットに搭載されているものであり、互いに隣り合う光源同士の距離Lは8mmである(図3では、便宜的に2つの点状光源21Mのみを示している)。また、点状光源21Mは、1つの光源の幅が6mm、高さが2mmである。図4は、点状光源21Mの指向特性(配光特性)の一例を示す図面である。図4の横軸は出射角度θ21(°)を示しており、縦軸は、最大の出射光強度で規格化した規格化出射光強度を示している。本実施形態において、θ21=0は、図3におけるX軸方向に対応する。点状光源21Mは、いわゆるランバーシアン(Lambertian)型の光源を仮定し、点状光源21Mの例としては、発光ダイオードが挙げられる。ランバーシアン型の光源は、出射光強度が最大である最大出射光強度の出射角度が0°付近(正面方向)にあり、正面方向からの傾き(出射角度)が大きくなるにしたがって略単調減少していくという特徴を有している。図4中のPDは、理論的な完全拡散の場合の指向特性を示しており、本実施例においてはこの特性が得られる点状光源21Mを採用した。
次に、上記「明暗による模様」を目視による評価を行う対象となる導光板サンプル30Mについて説明する。導光板サンプル30Mの導光板基材部33Mの厚みt30は、3mmとした。導光板基材部33Mの構成材料は、基層31M、拡散層32M及び凸条部34MともPMMA(屈折率:1.49)とした。拡散層32Mの厚みt32は、50μmとした。拡散層32Mには、重量濃度が15%となるように以下に示すマット化剤が添加された。なお、ここでのマット化剤の添加量は、以下に示す形状の凸条部34Mが後述する被覆率分布で設けられた導光板の出射面から出射される光量及び輝度均斉度が所定の値となるように適宜調整された添加量である。
MBX−2H(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:2μm
MBX−2H(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:2μm
次に、導光板30Mに形成される凸条部34Mについて説明する。凸条部34Mの配置は、一辺入光タイプの面光源装置に用いられる導光板用の配置であり、図5に示すように、入射面30Mcから離れるにしたがって凸条部34Mの被覆率が大きくなるように配置されている。この導光板30Mの凸条部34Mは、延在方向に直交する断面の輪郭線が式(1)で示す円錐曲線v(u)で表される、図6に示される形状の凹部69Maが形成された転写型からの転写により成形される。
式(1)において、waは凹部69Maのu軸方向の長さであり、凹部69Maの幅に対応する(以下、幅waとも称す)。式(1)において、haは凹部69Maをv(u)で示される形状とした場合におけるv軸方向の長さであり、凹部69Maの高さに対応する(以下、高さhaとも称す)。式(1)において、kaは円錐曲線の尖り方を示すパラメータであり、転写型に形成される凹部69Maの先端部の尖り方を表している(以下、尖り度kaとも称す)。例えば尖り度kaが0のとき、凹部69Maの外形は放物線形状となり、尖り度kaが1のとき、凹部69Maの外形はプリズム形状となり、尖り度kaが−1のとき、凹部69Maの外形は楕円を半分に切った形状となる。
転写型は、円周方向(図6の横軸方向)に沿って所定の位置までは同じピッチ(500μm)で上記凹部69Maが形成されている。この部分では、上記凹部69Maの形状が徐々に大きくなる。所定の位置からは形状が一定でピッチが徐々に短くなるように凹部69Maが形成されている。この凹部69Maの形状の大きさを深さhaで示すと、図6で示したようになる。すなわち、円周方向に沿って所定の位置までは凹部69Maの深さhaが徐々に深くなり、所定の位置からは凹部69Maの深さhaが一定となるように形成されている。このとき、最小の凹部69Ma及び最大の凹部69Maの形状を上記幅wa、高さha及び尖り度kaで示すと以下のようになる。なお、ARとは、アスペクト比を示し、幅waに対する最大高さhaの比を示している。
最大 kamax=0.550、ARmax=0.060、wamax= 200μm
最小 kamin=0.834、ARmin=0.022、wamin=35.8μm
最大 kamax=0.550、ARmax=0.060、wamax= 200μm
最小 kamin=0.834、ARmin=0.022、wamin=35.8μm
このように凹部69Maが形成された転写型の円周方向における凹部69Maの被覆率分布を示すと図7に示す結果となる。なお、ここでの被覆率分布の設定は、上記「明暗による模様」が視認されることを抑制するというマット化剤の効果を確認するための設定であり、良好な輝度均斉度を得るために設定されたわけではない。そして、転写型からの形状が転写された導光板30M(例えば、転写率77%)では、凸条部34Mの被覆率が、図6に示すように、入射面30Mcから離れるにしたがって大きくなるように形成される。本実施例では、このような転写型からの転写によって製造された導光板30Mの側面30Mcに上記光源部21Mからの光を入射させて、導光板サンプル30Mの出射面30Mbを肉眼視した場合に、特に入光側側面30Mc近傍において見られる上記「明暗による模様」の視認状況について評価を行った。
(実施例2)
実施例2として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が10%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
MBX−5(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:5μm
実施例2として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が10%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
MBX−5(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:5μm
(実施例3)
実施例3として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が8%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
MBX−8(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:8μm
実施例3として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が8%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
MBX−8(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:8μm
(実施例4)
実施例4として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が5%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
EXM−12(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:12μm
実施例4として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が5%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
EXM−12(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:12μm
(実施例5)
実施例5として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、導光板基材部33Mの構成材料は、基層31M、拡散層32M及び凸条部34MともPS(屈折率:1.59)とした。拡散層32Mには、重量濃度が7%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−6(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:6μm
実施例5として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、導光板基材部33Mの構成材料は、基層31M、拡散層32M及び凸条部34MともPS(屈折率:1.59)とした。拡散層32Mには、重量濃度が7%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−6(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:6μm
(実施例6)
実施例6として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例5と同様の評価を行った。ここでは、実施例5と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が6%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−8(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:8μm
実施例6として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例5と同様の評価を行った。ここでは、実施例5と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が6%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−8(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:8μm
(実施例7)
実施例7として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例5と同様の評価を行った。ここでは、実施例5と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が4%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−12(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:12μm
実施例7として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例5と同様の評価を行った。ここでは、実施例5と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が4%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−12(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:12μm
(比較例1)
比較例1として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が4%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
MMX−30(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:30μm
比較例1として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例1と同様の評価を行った。ここでは、実施例1と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が4%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
MMX−30(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PMMA(屈折率1.49)、重量平均粒径:30μm
(比較例2)
比較例2として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例5と同様の評価を行った。ここでは、実施例5と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が3%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−30(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:30μm
比較例2として製造した導光板サンプル30Mについて、実施例5と同様の評価を行った。ここでは、実施例5と共通する点についての説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、拡散層32Mには、重量濃度が3%となるように以下に示すマット化剤が添加された。
SBX−30(積水化成品工業株式会社製)
粒子材料:PS(屈折率1.59)、重量平均粒径:30μm
実施例1〜7及び比較例1〜2に係る導光板サンプル30Mの目視評価の結果は、図8の図表に示すとおりである。図8の図表中の「○」は上記「明暗による模様」が確認されなかったことを示し、「×」は、上記「明暗による模様」が確認されたことを示している。なお、実施例1〜3、5及び6に係る導光板サンプル30Mの側面30Mcに光を入射させた場合には、上記「明暗による模様」は全く確認されなかった。実施例4及び7に係る導光板サンプル30Mの側面30Mcに光を入射させた場合には、上記「明暗による模様」はほとんど確認されなかった。
図8の図表によれば、実施例1〜7に係る導光板サンプル30M、すなわち、マット化剤の重量平均粒径が15μm以下のマット化剤が含有された拡散層32Mを有する導光板サンプル30Mの側面30Mcに光を入射させて出射面30Mbを肉眼視した場合であっても、上記「明暗による模様」については確認されなかった。一方、比較例1及び2に係る導光板サンプル30M、すなわち、マット化剤の重量平均粒径が15μmより大きなマット化剤が含有された拡散層32Mを有する導光板サンプル30Mの側面30Mcに光を入射させて出射面30Mbを肉眼視すると、上記「明暗による模様」が確認された。
以上、本発明の一実施形態及び実施例について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態及び実施例1〜7の導光板基材部33の構成では、基層31及び出射面30b側の最外層を構成する拡散層32からなる2種2層の構成を例に挙げて説明したが本発明はこれに限定されるものではない。導光板基材部は、単層により構成されていてもよいし、3種以上の多層構成であってもよい。3種以上の多層構成の場合、導光板基材部の最外層を構成する層に上記平均粒径のマット化剤が含有されていればよい。
上記実施形態及び実施例1〜7の導光板30では、機能部としてレンチキュラーレンズが背面30aに形成されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、機能部は、延在方向の断面形状が三角形状であってもよいし、又、マイクロレンズ、ピラミッド型のプリズムなど二次元的な凹凸形状であってもよい。
上記実施形態及び実施例1〜7の導光板30では、導光板基材部33の背面に機能部としての凸条部34が賦形されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、背面に機能部として光拡散ドットを所定のパターンで配置してもよい。光拡散ドットの例には、白色ドット、透明ドットが含まれる。また、光拡散ドットには、光を拡散させる拡散粒子を有するインクが使用されてもよい。
上記導光板の製造方法により製造される導光板の一実施形態として、図2に示すような4つの側面30c〜30fのうち1つの側面30cを光入射面とする構成の面光源装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、互いに対向する2つの側面30c,30dが光入射面となるような構成の面光源装置であってもよい。この場合、凸条部34は、配列方向に沿って光源部21から遠い位置ほど密に配置することができる。すなわち、配列方向に沿って光源部21から遠い位置(導光板30中心部)ほど、凸条部34の被覆率が高くなるような被覆率分布とすることができる。ここでいう被覆率とは、平面視において凸条部34が形成された背面30aに対して凸条部34が占める割合をいう。例えば、それぞれの凸条部34が略同一形状の場合には、凸条部34同士の間隔を変えることにより被覆率を調整することができる。
上記実施形態では、平均粒径としての重量平均粒径が1μm以上15μm以下のマット化剤を導光板基材部33に含有する例を挙げて説明したが、ここでの平均粒径は、例えば、体積平均粒径などであってもよい。
1…透過型画像表示装置、10…透過型画像表示部、11…液晶セル、12,13…偏光板、20…面光源装置、21…光源部、25…反射シート、30…導光板、30a…背面、30b…出射面、30c…側面(入射面)、30d,30e,30f…側面、31…基層、32…拡散層、33…導光板基材部、34…凸条部(機能部)、40…各種光学フィルム。
Claims (8)
- 光が入射される入射面と、前記入射面に交差すると共に、前記入射面からの入射された光を出射する出射面と、前記出射面とは反対側の背面とを有し、透光性材料により形成される導光板基材部と、
前記導光板基材部の背面側に設けられており、反射機能又は拡散機能を有する機能部と、
を備え、
前記導光板基材部には、光を拡散させるための凹凸面を前記出射面に形成するためのマット化剤が含有されており、前記マット化剤の平均粒径が1μm以上15μm以下である、
導光板。 - 前記マット化剤は、前記透光性材料と同じ屈折率の粒子成分、又は、当該透光性材料との屈折率の差が0.01以下の粒子成分である、
請求項1に記載の導光板。 - 前記マット化剤の平均粒径が2μm以上8μm以下である、
請求項1又は2に記載の導光板。 - 前記導光板基材部が多層構成の場合には、前記出射面側の最外層に前記マット化剤が含有されている、
請求項1〜3の何れか一項に記載の導光板。 - 前記機能部は、光拡散ドット又はレンチキュラーレンズである、
請求項1〜4の何れか一項に記載の導光板。 - 前記マット化剤が含有される層を形成する前記透光性材料に対する前記マット化剤の添加量は、0.1〜15重量%である、
請求項1〜5の何れか一項に記載の導光板。 - 請求項1〜6の何れか一項に記載の導光板と、
前記導光板における前記入射面と対向して配置されており、前記入射面に光を供給する光源部と、
を備えている面光源装置。 - 請求項1〜6の何れか一項に記載の導光板と、
前記導光板における前記入射面と対向して配置されており、前記入射面に光を供給する光源部と、
前記導光板の前記出射面側に配置されており、前記導光板から出射される光により照明され画像を表示する透過型画像表示部と、
を備えている透過型画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013013440A JP2014146468A (ja) | 2013-01-28 | 2013-01-28 | 導光板 |
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JP (1) | JP2014146468A (ja) |
Cited By (1)
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JP2019033044A (ja) * | 2017-08-09 | 2019-02-28 | 株式会社小糸製作所 | 導光体および車両用灯具 |
-
2013
- 2013-01-28 JP JP2013013440A patent/JP2014146468A/ja active Pending
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