JP2014145157A - 砂層の振動締固め工法およびその管理方法 - Google Patents

砂層の振動締固め工法およびその管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】他の砂層の沈下を低減可能で、細粒分含有率Fcが高い砂層であっても十分な締固め効果を得ることができる振動締固め工法およびその管理方法を提供する。
【解決手段】この砂層の振動締固め工法は、液状化対策が必要とされる砂層にキャップ付プラスチックドレーンを打設する工程と、前記キャップ付プラスチックドレーンを介して前記砂層に負圧を作用させて間隙水を吸引する工程と、前記負圧を作用させた状態で前記砂層に振動を与えることで生じた余剰間隙水を吸引する工程と、前記負圧の作用により吸引された水量に関する測定結果に基づいて前記振動・吸引工程の完了を判断する工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空吸引を併用した砂層の振動締固め工法およびその管理方法に関する。
地震時には飽和したゆるい砂層が液状化を起こし、甚大な被害を与えることがある。砂層の液状化対策としては、密度増加、排水(地震時)、固化処理、せん断変形抑止(格子状固化改良)、不飽和化などがある。このうち、密度増加を図る締固め工法に着目し、かつ地盤内に砂の供給を伴うSCP工法を除くと、締固め工法には振動棒締固め工法(RC工法)と、吸水型振動締固め工法(吸水RC工法)がある(非特許文献1参照)。振動締固め工法の公知文献として特許文献1〜3がある。また、排水(地震時)にはグラベルドレーン工法(砕石排水層の形成)、グリッドドレーン工法(GD工法、大断面PBD:幅161mm×厚さ30mmの打設)などがある。
RC工法は地盤内に振動棒を挿入して、振動エネルギーで地盤の初期構造を破壊し、地盤を締め固める工法である。一方、吸水RC工法は、図9に示すように、振動源(図示省略)に接続された振動棒100を振動させながら、同時に、ゆるい砂層G0内に配置されかつ振動棒100の先端近傍に位置する給水管101により吸水を行う方法である。この吸水RC工法には、振動ロッドの鉛直振動を利用したロッドコンパクションタイプのSIMAR工法(登録商標)およびロッド先端の水平振動を利用したバイブロフロットタイプのSVF工法がある。
なお、GD工法は大断面PBD(プラスチックボードドレーン)を打設し、地震時に発生した過剰間隙水圧を、ドレーンを通じて消散させる工法であり、地震時が発生した際に効果を発揮する工法であり、締固め工法とは異なる。
特開平04-161608号公報 特開平04-272313号公報 特開平04-272314号公報
「吸水型振動締固め工法」パンフレット(吸水型振動締固め工法協会発行)
しかし、上記従来の各工法には以下のような問題点(1)〜(4)がある。
(1)RC工法は振動エネルギーの減衰が大きいため、1箇所あたりの改良範囲が小さく、かつ締固め効果も小さい。
(2)振動締固め工法は、液状化対策が必要でない砂層の沈下を生じさせることがあり、この沈下が好ましくない場合がある。
(3)吸水RC工法はRC工法を改良し、振動時に吸水を併用することで、改良効果をより高めた工法である。しかしながら、(a)振動棒先端に取り付けた吸水口に細粒分が塊状に張り付き、塊状の砂が透水係数を低下させて締固め時間が長くなる、(b)締固め後に張り付けた砂を取り除く必要があるなど、施工効率が大きく低下する場合がある。
(4)吸水RC工法の締固め原理は、液状化対策が必要な砂層(たとえば、図9の振動影響範囲A)を液状化させ同時に吸水によって、液状化により発生した過剰間隙水圧を同時に消散させることにある。しかしながら、細粒分含有率Fcが高い砂層の場合には、十分な締固め効果を得るための振動・吸水時間の管理方法が不明である。また、上記SIMAR工法の適用範囲はFcが30%以下となっており、細粒分含有率Fcの高い砂には適用できない。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、他の砂層の沈下を低減可能で、細粒分含有率Fcが高い砂層の場合であっても十分な締固め効果を得ることができる振動締固め工法およびその管理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態による砂層の振動締固め工法は、液状化対策が必要とされる砂層にキャップ付プラスチックドレーンを打設する工程と、前記キャップ付プラスチックドレーンを介して前記砂層に負圧を作用させて間隙水を吸引する工程と、前記負圧を作用させた状態で前記砂層に振動を与えることで生じた余剰間隙水を吸引する工程と、前記負圧の作用により吸引された水量に関する測定結果に基づいて前記振動・吸引工程の完了を判断する工程と、を含むことを特徴とする。
この砂層の振動締固め工法によれば、液状化対策が必要とされる砂層に対し、振動のみではなく負圧吸引による吸水を併用することで締固め効果を向上させることができ、しかもキャップ付プラスチックドレーンにより液状化対策が必要な砂層のみを対象として吸水を行うので、他の砂層の沈下を低減できる。また、負圧吸引による水量に関する測定結果に基づいて振動・吸引工程の完了を判断するので、細粒分含有率Fcが高い砂層の場合であっても十分な締固め効果を得ることができるとともに、振動締固め工程の終期を精度よく管理することができる。負圧吸引による水量に関する測定結果として、たとえば、測定した吸引水量の時間による増分値を用い、この増分吸引水量がほぼゼロまたはほぼ一定値(砂層内に浸透流がある場合)になった時点を振動・吸引工程の完了と判断することができる。
上記砂層の振動締固め工法において、前記判断工程において前記振動を与えた後に生じた余剰間隙水の吸引された水量の時間変化に基づいて前記完了を判断することが好ましい。たとえば、余剰間隙水の増分吸引水量の時間変化がほぼゼロになった時点を振動・吸引工程の完了と判断することができる。また、余剰間隙水の増分吸引水量がほぼゼロまたはほぼ一定値になった時点でもよい。
また、前記キャップ付プラスチックドレーンは、キャップを介してドレーン材と非透水性の排水ホースとが連結されており、前記ドレーン材は、前記ドレーン材の下端が前記砂層の最下部近傍に、上端が前記砂層の最上部近傍に位置するように打設されることで、液状化対策が必要な砂層のみを対象とした吸水を確実に行うことができ、上部に液状化対策の不要な砂層等が存在しても非透水性の排水ホースを用いるのでかかる効果がいっそう確実になる。
また、前記砂層に対する振動は、前記砂層内に挿入した振動装置により行い、複数の前記キャップ付プラスチックドレーンを、前記振動装置から離して配置することで、細粒分含有率Fcが高い砂層であっても、従来技術のように吸水口に砂が塊状に張り付くことがないので、施工効率を改善できる。なお、複数のキャップ付プラスチックドレーンを、振動装置を包囲するように配置することが好ましい。
前記振動装置の振動部を前記砂層内で上下に移動させながら前記砂層に振動を与えることが好ましい。
本実施形態による砂層の振動締固め工法の管理方法は、液状化対策が必要とされる砂層にキャップ付プラスチックドレーンを打設する工程と、前記キャップ付プラスチックドレーンを介して前記砂層に負圧を作用させて間隙水を吸引する工程と、前記負圧を作用させた状態で前記砂層に振動を与えることで生じた余剰間隙水を吸引する工程と、を含む砂層の振動締固め工法の管理方法であって、前記負圧の作用により吸引された水量に関する測定結果に基づいて前記振動・吸引工程の完了を判断することを特徴とする。
この砂層の振動締固め工法の管理方法によれば、負圧吸引による水量に関する測定結果に基づいて振動・吸引工程の完了を判断するので、振動固締め工程の終期を精度よく管理することができる。
本発明によれば、他の砂層の沈下を低減可能で、細粒分含有率Fcが高い砂層の場合であっても十分な締固め効果を得ることができる振動締固め工法およびその管理方法を提供することができる。
本実施形態による振動締固め工法を説明するための改良対象地盤の縦断面を概略的に示す図である。 図1の地盤の平面を概略的に示す図である。 本実施形態による振動締固め工法の施工サイクルの一例を説明するためのグラフである。 本実施形態による振動締固め工法の各工程を説明するためのフローチャートである。 本実験例に使用した実験装置を概略的に示す図であって、実験装置の平面図(a)および縦断面図(b)である。 図5の実験装置に用いた真空ポンプ設備を概略的に示す図である。 本実験例で得られた振動・負圧吸水時間と吸引水量との関係を示すグラフである。 図7の積算吸引水量から求めた1分毎の増分吸引水量と、振動・負圧吸水時間との関係を示すグラフである。 従来の吸水RC工法を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による振動締固め工法を説明するための改良対象地盤の縦断面を概略的に示す図、図2は図1の地盤の平面を概略的に示す図、図3は本実施形態による振動締固め工法の施工サイクルを説明するためのグラフ、図4は本実施形態による振動締固め工法の各工程S01〜S11を説明するためのフローチャートである。
図1〜図4により本実施形態による振動締固め工法およびその管理方法を説明する。
図4を参照し説明すると、まず、液状化対策が必要とされる地盤改良対象域において、土質調査(標準貫入試験、粒度試験など)を行い(S01)、この土質調査の結果(N値や粒度分布など)から、各砂層の液状化の可能性について判定をする(S02)。
液状化の可能性が高いと判定された砂層の最大・最小密度(最大・最小間隙比emax・emin)試験を実施し、砂層が相対密度Dr=80%(締固め完了時の想定密度)になった際の排水量VWを次式(1)で求める。
VW=V0×(0.8-Dr)(emax-emin)/{1+ Dr×(emax-emin)+ emin} (1)
ただし、Dr:N値から換算できる現地土の相対密度、V0:ドレーンの打設間隔と改良対象の砂層厚で決まる数値で、たとえば、ドレーンの打設平面間隔(m)を2×2、砂層厚(m)を3とすると、2×2×3=12m3である。
上述のようにして排水量VW、ドレーンの打設間隔、液状化対策のための改良対象の砂層等を決めることで締固め仕様を決定する(S03)。たとえば、図1のように、改良対象の地盤Gにおいて、上部から順に、液状化対策を必要としない砂層G1,液状化対策が必要な砂層G2,硬い砂層G3が存在すると判定された場合には、砂層G2に対する締固めを行うように仕様が決められる。かかる仕様に基づいて締固め施工を以下のようにして行う(S04)。
本実施形態では、キャップ付プラスチックボードドレーン10(キャップ付PBD)を用いるが、このキャップ付PBD10は、図1のように、地盤内に打設されて地盤中の間隙水を吸引するためのプラスチックボードからなるドレーン材11と、非透水性の排水ホース13と、ドレーン材11の上端と排水ホース13の端部とを接続するキャップ12と、を有する。このようなキャップ付PBDの具体例は、たとえば、特開2006-241872号公報に開示されている。
改良対象の地盤内に複数のキャップ付PBD(たとえば、幅94mm×厚さ3.6mm)10を図2のようにドレーン間隔aがたとえば、2mとなるような正方形配置で打設する(S05)。
液状化対策が必要な砂層G2がたとえば、-5.0〜-8.0m間にあるとすると、キャップ付PBD10は、図1のように、ドレーン材11の下端が-8mの位置、上端が-5mの位置になるように打設される。図1,図2のように、キャップ12は砂層G2の直上にあり、その上部から排水ホース(たとえば直径19mm)13が地上へと延び、真空ポンプ設備Pに接続される。このように、キャップ付PBD10のドレーン材11を液状化対策が必要な砂層G2の最下部から最上部まで配置し、液状化対策が必要でない上部の砂層G1については改良の必要がないので、非透水性の排水ホース13としている。
図1,図2のように、振動源として、地上に配置されて鉛直方向Vに振動を与える鉛直振動装置21と地盤内に配置されて水平方向Hに振動を与える水平振動装置22を備える振動装置20を用いる。このような振動装置20として、たとえば、上部にバイブロハンマ、下部にバイブロフロットを装備した直径300mmの鋼管ロッドからなる振動棒を利用することができる。かかる鋼管ロッドの具体例は、たとえば、大久保泰宏等による論文「吸水式振動締め固め工法の開発と現場実験」(第35回地盤工学研究発表会(2000年6月))に開示されている。
この振動装置20の振動棒を図2のようにキャップ付PBDの正方形配置の中央部にセットし、鉛直振動装置21のバイブロハンマの鉛直振動を利用して図1のように地盤G内に挿入する(S06)。これにより、振動装置20は、砂層G2内において複数のドレーン材11から離れて複数のドレーン材11により包囲される状態となる。
地盤に打設されたキャップ付PBD10は、真空ポンプ等を備える真空ポンプ設備Pに接続されているが、次に、この真空ポンプ設備Pを作動させ、たとえば、-60kN/m2の負圧を砂層G2に作用させ(S07)、砂層G2から間隙水を図1の矢印方向に吸引することで砂層G2を締める。なお、負圧の絶対値は、60kN/m2以上であってもよい。
続いて、上記負圧を作用させた状態で、液状化対策が必要な砂層G2の下端近傍に達した水平振動装置22のバイブロフロットを作動させ、このバイブロフロット部分の横振動により砂層G2を液状化させ、砂の構造の破壊(沈下)時に生じる余剰間隙水をキャップ付PBD10により図1の矢印方向に吸引して砂層G2を締め固める(S08)。
上記工程S08において、水平振動装置22のバイブロフロット部分を砂層G2内で上下に1〜1.5往復させる。たとえば、図3のように、水平振動装置22のバイブロフロット部分を砂層G2の下端→上端→下端→上端と移動させながら振動時間Tで横振動させる。
工程S07,S08の真空ポンプ設備Pによる負圧吸引で排水された水を真空ポンプ設備Pのタンクに貯留して積算吸引水量を測定する。この積算吸引水量から所定時間間隔の増分吸引水量を求め、この増分吸引水量がほぼ一定値に収束したと判断されると(S09)、真空ポンプ設備Pおよび水平振動装置22を停止する。
次に、振動装置20の振動棒を地盤Gから引き上げる(S10)。次に、振動棒の引き抜き後のくぼ地部分に砂を投入する(S11)。
以上のように、本実施形態の振動締固め工法によれば、液状化対策が必要とされる砂層に対し、振動のみではなく負圧吸引による吸水を併用することで締固め効果を向上させることができる。
また、キャップ付PBDにより液状化対策が必要な砂層のみを対象として吸水を行うので、他の砂層の沈下を低減できる。
PBDに負圧を作用させると、PBDのドレーン材と振動源との距離(L)の間に作用する導水勾配iは、次式(2)で表される。
i=(u1+u2)/L (2)
ただし、u1:振動源で発生した過剰間隙水圧、u2:作用負圧
したがって、塊状の砂が透水係数を低下させた場合においても、負圧を作用させることによって導水勾配iが増加するので、余剰間隙水の排水をすみやかに行うことができる。
本実施形態では、従来技術のように振動棒先端の吸水口(図9の給水管101の吸水口)を繰り返し使用するのではなく、図1のようにキャップ付PBDの打設により、多数の吸水口を振動棒先端とは別に離れて振動棒を包囲するように設けている。このため、吸水口に砂が塊状に張り付くことがないので、施工効率を改善できる。なお、PBDは大断面PBDを使用するのではなく、粘土地盤の圧密改良に使用されている幅94mm×厚さ3.6mmの寸法の汎用のドレーン材を用いることができるので経済的である。
また、始めに負圧を作用させ間隙水を吸引して砂層を締め、次に振動源による振動で砂層を液状化させて砂の構造の破壊(沈下)時に生じる余剰間隙水を負圧吸引して砂層を締め固めることで、効率よく砂層を締め固めることができる。
また、負圧吸引による積算吸引水量を測定し、積算吸引水量から所定時間間隔の増分吸引水量を求め、増分吸引水量がほぼ一定値に収束した時点を振動・吸引工程の完了と判断することで、振動・吸引工程の終了時期を精度よく把握できる。
上述のように、積算吸引水量の測定結果を振動・吸引工程(振動固締め工程)の管理に用いることで、振動締め固め工程を精度よく管理することができる。また、締固めに長い時間を要する細粒分含有率Fcが高い砂層の締固めを十分に行うことができる。このため、細粒分含有率Fcが高い砂層であっても十分な締固めを実現することができる。
なお、本発明者等が実際に行った図4と同様の振動締固め工法によれば、施工の前後で、標準貫入試験を実施してN値の変化を調べたところ、締固め前のN値が2〜5程度であった砂層が、締固め後にN値が20〜24となり、大きな締固め効果を得ることが可能であることを確認した。
〈実験例〉
次に、本実施形態による振動締固め工法について実験によりその効果を確認した。
実験装置を図5(a)(b)に示す。直径30cm×高さ1.0mの円筒容器内に、1/4の平面位置に2箇所振動棒(コンクリート用)を設置し、次に珪砂5号を水中落下方式で、相対密度Dr=51%、高さ65cmで作製し、その後、キャップ付PBDを土層の中央部にジェット水を利用して挿入した。砂層の上部には厚さ20cmの粘土層を設け、負圧の維持を確保した。この砂層に図6の真空ポンプ設備を用いて-60kN/ m2の負圧を作用させると、2.1L(リットル)の間隙水が排出されたが、沈下はほぼゼロであった(砂層の不飽和化と有効応力の増加)。
次に、上記負圧を作用させた状態で振動棒を稼動させ、液状化による砂の構造の破壊と余剰間隙水の吸引を行った。その際の振動・負圧吸水時間と積算吸引水量との関係を図7に示すが、間隙水の積算吸引水量は5.1 L(リットル)で、最終高さは60.4cmとなった。また、図8に、図7の積算吸引水量から求めた1分毎の増分吸引水量と、振動・負圧吸水時間との関係を示す。本実験による主な結果は次のとおりである。
(1)沈下量から求めた締固め後の砂層の相対密度Drは91%となり、十分な締固め効果を得ることができた。
(2)図8の振動・負圧吸水時間と増分吸引水量との関係より、締固めが終了すると、増分吸引水量の時間による変化は、急激に減少してから、ほぼゼロとなることがわかる。また、図7,図8から積算吸引水量の時間による増加(増分吸引水量)は、締固めが終了すると(図7,図8の2〜3分の間)、ほぼゼロになる。ただし、増分吸引水量がほぼゼロになるのは、実験装置によるもので、実際は砂層内の定常浸透流により、増分吸引水量はほぼ一定値(ゼロではない)になると考えられる。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、キャップ付PBDの平面の打設間隔a(図2)は2mとしたが、これは一例であって、たとえば1.0〜5.0m程度の範囲内の正方形配置であってよい。
本発明の振動締固め工法およびその管理方法によれば、砂層に対し経済的な液状化対策が可能であり、細粒分含有率Fcが高い砂層に対しても有効である。
10 キャップ付プラスチックボードドレーン、キャップ付PBD
11 ドレーン材
12 キャップ
13 排水ホース
20 振動装置
21 鉛直振動装置
22 水平振動装置
a ドレーン間隔、打設間隔
G1 液状化対策を必要としない砂層
G2 液状化対策が必要な砂層
P 真空ポンプ設備

Claims (6)

  1. 液状化対策が必要とされる砂層にキャップ付プラスチックドレーンを打設する工程と、
    前記キャップ付プラスチックドレーンを介して前記砂層に負圧を作用させて間隙水を吸引する工程と、
    前記負圧を作用させた状態で前記砂層に振動を与えることで生じた余剰間隙水を吸引する工程と、
    前記負圧の作用により吸引された水量に関する測定結果に基づいて前記振動・吸引工程の完了を判断する工程と、を含むことを特徴とする砂層の振動締固め工法。
  2. 前記判断工程において前記振動を与えた後に生じた余剰間隙水の吸引された水量の時間変化に基づいて前記完了を判断する請求項1に記載の砂層の振動締固め工法。
  3. 前記キャップ付プラスチックドレーンは、キャップを介してドレーン材と非透水性の排水ホースとが連結されており、前記ドレーン材は、前記ドレーン材の下端が前記砂層の最下部近傍に、上端が前記砂層の最上部近傍に位置するように打設される請求項1または2に記載の砂層の振動締固め工法。
  4. 前記砂層に対する振動は、前記砂層内に挿入した振動装置により行い、
    複数の前記キャップ付プラスチックドレーンを前記振動装置から離して配置する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の砂層の振動締固め工法。
  5. 前記振動装置の振動部を前記砂層内で上下に移動させながら前記砂層に振動を与える請求項4に記載の砂層の振動締固め工法。
  6. 液状化対策が必要とされる砂層にキャップ付プラスチックドレーンを打設する工程と、
    前記キャップ付プラスチックドレーンを介して前記砂層に負圧を作用させて間隙水を吸引する工程と、
    前記負圧を作用させた状態で前記砂層に振動を与えることで生じた余剰間隙水を吸引する工程と、を含む砂層の振動締固め工法の管理方法であって、
    前記負圧の作用により吸引された水量に関する測定結果に基づいて前記振動・吸引工程の完了を判断することを特徴とする砂層の振動締固め工法の管理方法。
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