JP2014143484A - 投影装置、その制御方法、及びプログラム - Google Patents

投影装置、その制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】コントラストの劣化を抑制することができる投影装置を提供する。
【解決手段】複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置であって、所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正手段と、画像信号の統計量を取得する取得手段と、前記黒浮き補正手段による補正量を、前記取得手段により取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整手段と、を備える投影装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、投影装置、その制御方法、及びプログラムに関する。
図3に示すように、従来、複数台のプロジェクタを用い、各プロジェクタから投影される画像を、投影面となるスクリーン上でつなぎ合わせることにより、一つの大きな画像を投影することを可能としたマルチ投影システムが提案されている。
このマルチ投影システムにおいては、各投影画像間のつなぎ目を視認されにくくするために、各投影画像の端部を重ね合わせ、その重畳領域の輝度を調整することにより、重畳領域と非重畳領域の輝度段差を目立たなくする方法が知られている。この方法をエッジブレンド処理と言う。具体的には、各投影画像の重畳領域において、画面の端部に向かうに従って徐々に輝度を下げる処理を行う。このようにすることによって、輝度段差が目立ちにくくなるのである。
しかしながら、この方法では、黒表示が重なった場合の重畳領域と非重畳領域の輝度段差を補正することができない。通常、液晶デバイスを使用した場合、黒表示しても、液晶パネルから光が漏れ出るためいくらかの輝度を持ち、明るさを視認できる。黒表示が重なった場合、重畳領域の輝度は、非重畳領域の黒表示をしている部分の輝度のおよそ2倍になるのだが、黒表示部分の入力信号は0であるため、重畳領域の輝度を下げて、重畳領域と非重畳領域の輝度を合わせることができない。
特許文献1はこの課題に対応したもので、重畳領域の輝度を下げずに、非重畳領域の輝度を重畳領域の輝度に合うように上げるという処理方法である。この処理方法を黒浮き補正処理と言う。
特表2004−507954号公報
しかしながら、特許文献1の黒浮き補正は黒表示における非重畳領域の輝度を上げるため、フル入力信号によるピーク輝度と黒表示の輝度の関係で決まるコントラストを劣化させる。コントラストが劣化すると、画像のメリハリが損なわれ、一般的に好ましくない画質となる。
そこで、本発明は、コントラストの劣化を抑制することができる投影装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置であって、
所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正手段と、
画像信号の統計量を取得する取得手段と、
前記黒浮き補正手段による補正量を、前記取得手段により取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整手段と、
を備える投影装置である。
本発明は、自機が投影面に投影する画像と、前記投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する投影装置であって、
取得した画像を投影面に投影する投影手段と、
所定の画像を投影した場合に、前記別の投影装置により投影された画像と前記投影手段により投影される画像とが重畳する重畳領域の輝度と、重畳しない非重畳領域の輝度とが近づくように、前記取得した画像の非重畳領域の輝度を補正する画像処理手段と、
を有し、
前記画像処理手段は、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする投影装置である。
本発明は、複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置の制御方法であって、
所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正工程と、
画像信号の統計量を取得する取得工程と、
前記黒浮き補正工程における補正量を、前記取得工程において取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整工程と、
を有する投影装置の制御方法である。
本発明は、自機が投影面に投影する画像と、前記投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する投影装置であって、
取得した画像を投影面に投影する投影工程と、
所定の画像を投影した場合に、前記別の投影装置により投影された画像と前記投影工程により投影される画像とが重畳する重畳領域の輝度と、重畳しない非重畳領域の輝度とが近づくように、前記取得した画像の非重畳領域の輝度を補正する画像処理工程と、
を有し、
前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする投影装置の制御方法である。
本発明は、複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置を制御するプログラムであって、
コンピュータに、
所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正工程と、
画像信号の統計量を取得する取得工程と、
前記黒浮き補正工程における補正量を、前記取得工程において取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整工程と、
を行わせるプログラムである。
本発明は、自機が投影面に投影する画像と、前記投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する投影装置を制御するプログラムであって、
コンピュータに、
取得した画像を投影面に投影する投影工程と、
所定の画像を投影した場合に、前記別の投影装置により投影された画像と前記投影工程により投影される画像とが重畳する重畳領域の輝度と、重畳しない非重畳領域の輝度とが近づくように、前記取得した画像の非重畳領域の輝度を補正する画像処理工程と、
を行わせ、
前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、コントラストの劣化を抑制することができる。
液晶プロジェクタ100の全体の構成を示す図である。 液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するフロー図である。 マルチ投影システムの構成を示す説明図である。 表示輝度と輝度段差の関係の説明図である。 画像処理部140の構成図である。 黒浮き補正の説明概念図である。 重畳領域と非重畳領域の境界と、統計量の領域区分の関係を示す図である。 本実施例の適応処理を説明したフロー図である。 本実施例の適応処理を説明したフロー図である。 本実施例の追従補正を説明したフロー図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明するが、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、液晶表示装置の一例として、液晶プロジェクタについて説明する。液晶プロジェクタには、単板式、3板式などが一般に知られているが、どちらの方式であっても良い。
本実施例の液晶プロジェクタは、表示するべき画像に応じて、液晶素子の光の透過率を制御して、液晶素子を透過した光源からの光をスクリーンに投影することで、画像をユーザに提示する。
以下、このような液晶プロジェクタについて説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例の液晶プロジェクタの全体構成を説明する。
図1は、本実施例の液晶プロジェクタ100の全体の構成を示す図である。
本実施例の液晶プロジェクタ100は、CPU110、ROM111、RAM112、操作部113、画像入力部130、画像処理部140を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、液晶制御部150、液晶素子151R、151G、151B、光源制御部160、光源161、色分離部162、色合成部163、光学系制御部170、投影光学系171を有する。
CPU110は、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御するものであり、ROM111は、CPU110の処理手順を記述した制御プログラムを記憶するためのものである。RAM112は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納するものである。
また、操作部113は、ユーザの指示を受け付け、CPU110に指示信号を送信するものである。また、操作部113は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU110は、操作部113から入力された指示信号を受信して、指示信号に応じて液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。
画像入力部130は、外部装置から画像信号を受信するものであり、例えば、コンポジット端子、S画像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子等を含む。また、アナログ画像信号を受信した場合には、受信したアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。そして、受信した画像信号を、画像処理部140に送信する。ここで、外部装置は、画像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。
画像処理部140は、画像入力部130から受信した画像信号にフレーム数、画素数、画像形状などの変更処理を施して、液晶制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が画像処理部140と同様の処理を実行しても良い。画像処理部140は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、歪み補正処理(キーストン補正処理)、エッジブレンド処理、エッジブレンド黒浮き処理といった機能を実行することが可能である。また、画像処理部140は、画像入力部130から受信した画像信号以外にも、CPU110によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。
液晶制御部150は、画像処理部140で処理の施された画像信号に基づいて、液晶素子151R、151G、151Bの画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を調整する。液晶制御部150は、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、液晶制御部150は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が液晶制御部150と同様の処理を実行しても良い。たとえば、画像処理部140に画像信号が入力されている場合、液晶制御部150は、画像処理部140から1フレームの画像を受信する度に、画像に対応する透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bを制御する。液晶素子151Rは、赤色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、赤色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Gは、緑色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、緑色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Bは、青色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、青色の光の透過率を調整するためのものである。
この液晶制御部150による液晶素子151R、151G、151Bの具体的な制御動作や液晶素子151R、151G、151Bの構成については、後述する。
光源制御部160は、光源161のオン/オフの制御や光量の制御をするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部160は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光源制御部160と同様の処理を実行しても良い。また、光源161は、不図示のスクリーンに画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプなどであっても良い。また、色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。なお、光源161として、各色に対応するLED等を使用する場合には、色分離部162は不要である。また、色合成部163は、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。そして、色合成部163により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の成分を合成した光は、投影光学系171に送られる。このとき、液晶素子151R、151G、151Bは、画像処理部140から入力された画像に対応する光の透過率となるように、液晶制御部150により制御されている。そのため、色合成部163により合成された光は、投影光学系171によりスクリーンに投影されると、画像処理部140により入力された画像に対応する画像がスクリーン上に表示されることになる。
光学系制御部170は、投影光学系171を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光学系制御部170は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光学系制御部170と同様の処理を実行しても良い。また、投影光学系171は、色合成部163から出力された合成光をスクリーンに投影するためのものである。投影光学系171は、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。
なお、本実施例の画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160、光学系制御部170は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数又は複数のマイクロプロセッサであっても良い。又は、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
<基本動作>
次に、図1、図2を用いて、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
図2は、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するためのフロー図である。図2の動作は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図2のフロー図は、操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示した時点をスタートとしている。
操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示すると、CPU110は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給する。
次に、CPU110は、ユーザによる操作部113や不図示のリモコンの操作により選択された表示モードを判定する(S210)。本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、画像入力部130より入力された画像を表示する「入力画像表示モード」である。なお、本実施例では、ユーザにより表示モードが選択される場合について説明するが、電源を投入した時点での表示モードは、前回終了時の表示モードになっていてもよく
、また、前述のいずれかの表示モードをデフォルトの表示モードとしてもよい。その場合には、S210の処理は省略可能である。
ここでは、S210で、「入力画像表示モード」が選択されたものとして説明する。
「入力画像表示モード」が選択されると、CPU110は、画像入力部130から画像信号が入力されているか否かを判定する(S220)。入力されていない場合(S220でNo)には、入力が検出されるまで待機し、入力されている場合(S220でYes)には、制御部は、投影処理(S230)を実行する。
CPU110は、投影処理として、画像入力部130より入力された画像信号を画像処理部140に送信し、画像処理部140に、画像の画素数、フレームレート、形状の変形を実行させ、処理の施された1画面分の画像信号を液晶制御部150に送信する。そして、CPU110は、液晶制御部150に、受信した1画面分の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに応じた透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を制御させる。そして、CPU110は、光源制御部160に光源161からの光の出力を制御させる。色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離し、それぞれの光を、液晶素子151R、151G、151Bに供給する。液晶素子151R、151G、151Bに供給された、各色の光は、各液晶素子の画素毎に透過する光量が制限(調整)される。そして、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれの光は、色合成部163に供給され再び合成される。そして、色合成部163で合成された光は、投影光学系171を介して、不図示のスクリーンに投影される。
この投影処理は、画像を投影している間、1フレームの画像毎に順次、実行されている。
なお、このとき、ユーザにより投影光学系171の操作をする指示が操作部113から入力されると、CPU110は、光学系制御部170に、投影画像の焦点を変更したり、光学系の拡大率を変更したりするように投影光学系171のアクチュエータを制御させる。
この投影処理実行中に、CPU110は、ユーザにより表示モードを切り替える指示が操作部113から入力されたか否かを判定する(S240)。ここで、ユーザにより表示モードを切り替える指示が操作部113から入力されると(S240でYes)、CPU110は、再びS210に戻り、表示モードの判定を行う。このとき、CPU110は、画像処理部140に、表示モードを選択させるためのメニュー画面をOSD画像として送信し、投影中の画像に対して、このOSD画面を重畳させるように画像処理部140を制御する。ユーザは、この投影されたOSD画面を見ながら、表示モードを選択する。
一方、表示処理実行中に、ユーザにより表示モードを切り替える指示が操作部113から入力されない場合は(S240でNo)、CPU110は、ユーザにより投影終了の指示が操作部113から入力されたか否かを判定する(S250)。ここで、ユーザにより投影終了の指示が操作部113から入力された場合には(S250でYes)、CPU110は、プロジェクタ100の各ブロックに対する電源供給を停止させ、画像投影を終了させる。一方、ユーザにより投影終了の指示が操作部113から入力されない場合には(S250でNo)、CPU110は、S220へ戻り、以降、ユーザにより投影終了の指示が操作部113から入力されるまでの間S220からS250までの処理を繰り返す。
以上のように、本実施例の液晶プロジェクタ100は、スクリーンに対して画像を投影する。
次に本実施例の特徴的な動作について詳しく説明する。
本実施例の液晶プロジェクタ100は、他の液晶プロジェクタと連携して、一つの画像(投影画像)を投影することができる。すなわち、一つの画像の一部(部分画像)を本実施例の液晶プロジェクタ100が投影し、他のプロジェクタが他の一部(部分画像)を投影する。このようにして、自機が投影面(スクリーン)に投影する画像と、投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する。
このような投影を行うモードにおいては、本実施例の液晶プロジェクタ100は、自機の投影している画像と、隣接した位置に投影されている画像とが一部の領域で重畳することができるようになっている。具体的には、自動的又はユーザからの入力によって、CPU110は、重畳領域の位置(表示画面の上、下、右、又は左)及び、重畳領域の幅(例えば、画素数、画面の比率等)を決定する。本実施例では、例えば、画面の右側の20画素が指定されたとする。そうすると、CPU110は、画像処理部140に、画面の右側の20画素の画像の輝度を、画面端部に向かうにつれて徐々に低下させるように画像処理を行わせる。他の液晶プロジェクタも、同様に輝度を制御することにより、投影画面上で合成された重畳領域の画像の輝度は、周囲の非重畳領域の画像の輝度と近づくので、輝度の段差(差異)が目立ちにくくなる。
一方、例えば、非重畳領域、重畳領域において、最低輝度である「黒」画像を表示するための画像が入力された場合には、重畳領域において、非重畳領域よりも輝度が高くなってしまう。そのため、本実施例の液晶プロジェクタ100は、非重畳領域の最低輝度を制限することにより、重畳領域の最低輝度と同等レベルの輝度に制御する、「黒浮き補正」を行っている(詳細は後述)。
本実施例の液晶プロジェクタ100は、このとき設定された重畳領域と非重畳領域の境界部分において表示する画像に従って、「黒浮き補正」の補正量を制御する。例えば、重畳領域と非重畳領域の境界部分において表示する画像の統計量(例えば平均輝度レベル、所定の輝度より高い輝度の画素の割合等)に従って、「黒浮き補正」の補正量を制御する。境界部分において表示する画像の特性(特徴)に応じて「黒浮き補正」の補正量を制御するものであればよい。境界部分における画像の特性としては、輝度、平均輝度、階調などの統計量を用いることができる。
図5に本実施例の画像処理部140の構成図を示す。画像信号は画像入力部130を通って、画像処理部140に入力される。
画像処理部140において、統計量取得部301は、画像入力部130より入力された画像信号の統計量を取得する。
統計量取得部301で取得された統計量は、補正テーブル計算部303に送信され、補正テーブル計算部303は、予めROM111又は、RAM112に記憶された基準補正テーブル304を参照して、黒浮き補正部302で用いる補正テーブルを生成する。
黒浮き補正部302は、入力された画像信号を、補正テーブル計算部303より入力される補正テーブルに基づいて補正する。
基準補正テーブル304は、複数の投影装置により投影された画像の一部が重畳される場合、「黒」画像を表示するときの重畳領域401と非重畳領域402の輝度段差を補正する補正量を規定している。通常、重畳領域401の輝度は、非重畳領域402の輝度の2倍程度なっている。黒浮き補正では、非重畳領域402の画像の輝度に、重畳領域401と非重畳領域402の輝度差を加えることにより、重畳領域の境界における輝度段差が視認されにくくなるようにしている。つまり、図6で説明すると、左画像を(a)として、右画像を(b)とすると、右画像と左画像を重ね合わせたとき、(c)のようになり、
輝度段差ができる。この輝度段差を補正するため、補正量(d)を(c)に加えると、左画像と右画像と補正量を加えた輝度分布(e)となり、輝度段差を補正することができる。しかし、補正量(d)を加えることで、コントラストが低くなることがわかっている。この対策として、画像信号の階調値を統計的に解析する統計量取得部301で得られた統計量に基づき、補正テーブル計算部303において基準補正テーブル304を再計算し、新しい補正テーブル(適応補正テーブル)を作成する。この適応補正テーブルを用いて黒浮き補正する点が本実施例の特徴である。
なお、統計量取得部301にて得られる統計量の具体例は後述するが、統計量は、表示画像の輝度や階調に関するものであればどのようなものであっても良い。
次に統計量取得部301で取得した統計量を使用して適応補正テーブルを算出する方法について説明する。複数枚の画像の一部を重ね合わせて投影する場合に、黒表示時の重畳領域401と非重畳領域402の輝度段差を補正することが黒浮き補正の目的である。重畳領域401と非重畳領域402の境界部の表示輝度が高い場合、黒浮き補正の補正量を小さくできる。図4で示すように、重畳領域の輝度k、重畳領域401と非重畳領域402の輝度段差lとすると、境界部の表示輝度の低い(a)の場合のl/kよりも、境界部の表示輝度の高い(b)のl/kの方が小さくなっている。l/kは表示輝度に対する、重畳領域401と非重畳領域402の輝度段差の割合で、この値が小さい場合は、視覚特性として輝度段差が視認されにくくなる。また、黒浮き補正の補正量が大きいと、コントラストが劣化することがわかっており、とりわけ画像内に輝度の低い部分を含む場合は、コントラストの劣化が視認しやすくなるため、コントラストの観点では、黒浮き補正の補正量を小さくすることが望ましい。従って、輝度段差が視認されるのは重畳領域401と非重畳領域402の境界部においてなので、重畳領域と非重畳領域の境界部の表示輝度情報を統計量から取得することにより、この統計量に応じて、黒浮き補正の補正量を決めればいい。
具体的な統計量のパラメータとしては、APL(Average Picture Level、平均輝度レベル)がある。APLとは、画素ごとの(表示階調÷フル階調)の平均値のことで、この値が大きいほど平均輝度が高いと言える。また、本実施例では、複数の画像を重ね合わせて投影した時の重畳領域401と非重畳領域402の境界部の統計量情報を取得し、それに基づいて黒浮き補正の補正量を決める。一例として、図7のように横方向に10分割、縦方向に6分割して、それぞれの領域で統計量を取得する場合、重畳領域401と非重畳領域402との境界領域がCの領域にあった場合、領域C1〜C6までの統計量の平均値により、黒浮き補正の補正量を決める。領域C1とは、C列、1行の領域を示す。
一例として、図8は、C1〜C6までのAPLの平均値が、0〜25%で100%ゲイン、25〜50%で50%ゲイン、50〜75%で20%ゲイン、75〜100%で0%ゲインとして、そのゲインを基準補正テーブルに乗算する処理を示すフローである。
統計量による黒浮き補正の動作スイッチonをスタートとする。動作スイッチonは操作部113又は不図示のリモコンの操作により指示可能とする。補正テーブル計算部303は、黒表示での輝度により決められる黒浮き補正の基準補正テーブル304(基準補正量)をRAM112に入力する(S310)。補正テーブル計算部303は、複数の画像を投影した場合の重畳領域401と非重畳領域402の境界領域を設定する(S320)。通常、複数の画面を重ねて投影する場合は、エッジブレンド処理のパラメータとして、この境界領域は設定される。ここでは図7の例を用いて境界領域をC1〜C6とする。補正テーブル計算部303は、境界領域(この例ではC1〜C6)のAPL平均値が25%以上か、を判断する(S330)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを
100%に設定する(S331)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、C1〜C6のAPL平均値が50%以上か、を判断する(S340)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを50%に設定する(S341)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、C1〜C6のAPL平均値が75%以上か、を判断する(S350)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを20%に設定する(S351)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを0%に設定する(S352)。補正テーブル計算部303は、それぞれの条件に応じて、基準補正テーブルにゲインを乗算する(S360)。補正テーブル計算部303は、ゲインを乗算した補正テーブルを画像処理部140の黒浮き補正部302に入力する(S370)。この補正テーブルにより、液晶制御部150が制御されて、エンドとする。
以上説明したように、本実施例の液晶プロジェクタは、統計量に応じて、黒浮き補正を制御することができる。すなわち、本実施例の液晶プロジェクタは、複数の画像の一部を重ねて投影する場合の重畳領域401と非重畳領域402の境界領域の統計量に基づいて、黒浮き補正を制御するという動作をしている。このような動作により、本実施例の液晶プロジェクタによれば、黒浮き補正による画質の劣化(コントラストの低下)を低減するという効果を得ることができる。すなわち、境界領域が低輝度の場合には黒浮き補正を強く行わないと境界領域における輝度段差が目立つため、調整後の黒浮き補正量を基準量のままとする(ゲイン100%とする)。しかし、境界領域が高輝度の場合には黒浮き補正を弱めても境界領域における輝度段差が目立たないため、調整後の黒浮き補正量を基準量に対して低減させた値とする(ゲインを100%より小さくする)ことにより、コントラストの低下を抑制する。
また、図8のフローチャートのS330〜S360の動作のように、ゲインを100%より小さくする場合にゲインを境界領域における統計量に応じて段階的に設定することで、さらに、画像に応じて細かく黒浮き補正量を設定できる。
なお、本実施例の説明では、統計量の使用領域を図7で示すC1〜C6としたが、C1〜C6に加えて、その近傍のB1〜B6、D1〜D6の統計量も加えて、図8で示すゲインを決める判断基準としてもよい。このような構成にすることで、C1〜C6でゲインを決めた場合に比べて、より詳細なゲイン量設定が可能になり、必要以上の黒浮き補正によるコントラストの劣化を低減することができる。
また、C1〜C6の近傍に限らず、J1〜J6のような境界領域から遠い部分の画像の統計量に基づきゲインを判断してもよい。その場合のゲインの判断基準は、C1〜C6の場合は、APLが低いときにゲインを高くしたが、J1〜J6の場合は、APLが低いときにゲインを低くすることが望ましい。このような構成にすることで、黒浮き補正で、コントラストの劣化が視認しやすい領域を検知することが可能になり、コントラストの維持と、黒表示時の重畳領域と非重畳領域の輝度段差のトレードオフのバランスをとる精度を上げることができる。
また、本実施例では、統計量をAPLとしたが、輝度、階調に関わる種々の統計量を用いることができる。例えば、閾値以上の輝度(階調)の画素の割合、領域内の最低輝度(階調)値、領域内の最大輝度(階調)値、領域内の輝度(階調)値から算出される値などでもよい。
また、補正テーブル計算部303での処理は、基準補正テーブルにゲインを乗じることに限られない。統計量取得部301から入力された統計量に応じて算出されればよく、一例として、基準補正量×ゲイン+(一定量)としてもよい。
また、APLの平均値からゲインを算出する方法として、LUT(Look_Up_Table)を用いてもよい。
また、本実施例では、液晶プロジェクタを例にとって説明したが、本発明は、液晶プロジェクタに限られるものではない。複数のプロジェクタによる投影画像をスクリーン上でつなぎ合わせて大画像を投影可能な画像投影システムに本発明は適用可能である。たとえば、DLP(デジタル・ライト・プロセッシング)プロジェクタであってもよい。
(実施例2)
本実施例では、実施例1と同様に、液晶プロジェクタについて説明する。なお、本実施例の液晶プロジェクタの<全体構成><基本動作>については、実施例1と同様であるため説明を割愛する。
次に本実施例の特徴的な構成について説明する。
システム構成については、実施例1と同じく、図5の通りである。
実施例1では、領域ごとの統計量を用いて、黒浮き補正に使用する補正テーブルのゲインを決めていたが、実施例2では、画面全体の統計量も合わせて、使用する。すなわち、本実施例では、画像全体の画像の特性(特徴)に応じて非重畳領域の輝度の補正量を制御する。画像全体の画像の特性としては、実施例1と同様、輝度、平均輝度、階調などの統計量を用いることができる。
なぜなら、人の視覚特性は、視野全体の明るさに応じて、ダイナミックレンジが決められるからである。例えば、全体的に暗い部屋においては、暗部の分解能がよく、暗い部分の輝度段差が視認できる。しかし、明るい部屋においては、暗い部屋にいるときに比べて、暗部の分解能がよくなく、暗い部分の輝度段差が視認できない。本実施例の液晶プロジェクタは、この特性を利用して、黒浮き補正に使用する補正テーブルのゲインを決める。
一例として、画面全体が明るい場合には、暗い部分の輝度段差が視認されにくいため、黒浮き補正を行わないようにしてコントラストの低下を抑制する。画面全体が暗い場合には、暗い部分の輝度段差が視認されやすいため、黒浮き補正を行う。すなわち、画面全体のAPLが、50〜100%で0%のゲインとして、0〜50%でC1〜C6のAPLによりゲインを決めるものとする。全体のAPLが0〜50%のとき、C1〜C6までのAPLが、0〜25%で100%ゲイン、25〜50%で50%ゲイン、50〜75%で20%ゲイン、75〜100%で0%ゲインとして、そのゲインを基準テーブルに乗算する。この方法をフローにしたものを図9に示す。
統計量による黒浮き補正の動作スイッチonをスタートとする。動作スイッチonは操作部113又は不図示のリモコンの操作により指示可能とする。補正テーブル計算部303は、黒表示での輝度により決められる黒浮き補正の基準補正テーブル304をRAM112に入力する(S410)。補正テーブル計算部303は、複数の画像を投影した場合の重畳領域と非重畳領域の境界領域を設定する(S420)。通常、複数の画面を重ねて投影する場合は、エッジブレンド処理のパラメータとして、この境界領域は設定される。今回はC1〜C6が境界領域であるとする。補正テーブル計算部303は、まず、画面全体のAPLにより、黒浮き補正の基準補正量に乗ずるゲインを決定する。補正テーブル計算部303は、画面全体のAPLが50%以下か、を判断する(S430)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを0%に設定する(S431)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、C1〜C6のAPL平均値が25%以上か、を判断する(S440)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを100%に設定する(S441)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、C1〜C6のAPL平均値が50%以上か、を判断する(S450)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを50%に設定する(S451)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、C
1〜C6のAPL平均値が75%以上か、を判断する(S460)。NOの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを20%に設定する(S461)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、ゲインを0%に設定する(S462)。補正テーブル計算部303は、それぞれの条件に応じて、基準補正テーブルにゲインを乗算する(S470)。補正テーブル計算部303は、乗算したテーブルを画像処理部140の黒浮き補正部302に入力する(S480)。このテーブルにより、液晶制御部150が制御されて、エンドとする。
このように、画面全体のAPLと領域ごとのAPLを組み合わせて黒浮き補正量を判断することによって、人間の視覚上コントラストの劣化をより低減させることができる。
(実施例3)
本実施例では、実施例1と同様に、液晶プロジェクタについて説明する。なお、本実施例の液晶プロジェクタの<全体構成><基本動作>については、実施例1と同様であるため説明を割愛する。
次に本実施例の特徴的な構成につて詳しく説明する。
システム構成については、実施例1と同じく、図5の通りである。
実施例1、実施例2では、統計量から算出されたゲインを基準補正テーブルに直接乗じていたが、急激にゲインが変化した場合、輝度も急激に変化することになるので、フリッカに見える可能性がある。本実施例は、この課題に対応したものである。
具体的には、本実施例では、前フレームのゲイン値と計算されたゲインを比較する。計算されたゲインが前フレームのゲインより大きい場合は、前フレームのゲイン値に、ゲイン変化限界値xを加算して、出力する。また、計算されたゲインが前フレームのゲインより小さい場合は、前フレームのゲインに、ゲイン変化限界値xを減算して、出力する。また、計算されたゲイン値が前フレームのゲイン値と同じ場合は、前フレームのゲインをそのまま出力する。つまり、本実施例では、統計量により計算されたゲインをそのまま適用するのではなく、変化量に限界値を設けて、緩やかにゲインを変化させる。ゲイン変化限界値は、フリッカを抑制できるように決められる。
図10に、フリッカ対策のフロー図を示す。図8のS360に入る前、図9のS470に入る前をスタートする。スタート時は、統計量に応じて計算されたゲインが入力されている。補正テーブル計算部303には、次に、ゲイン変化限界値xが入力される(S510)。この値が大きいと、急激なゲイン変化が許容され、この値が小さいと、急激なゲイン変化が制限される。補正テーブル計算部303は、「前フレームゲイン−閾値<計算ゲイン」かを判断する(S520)。ここで、ゲイン変化限界値は閾値より小さい値である。NOの場合、計算ゲインは前フレームゲインより閾値以上小さいことになるので、補正テーブル計算部303は、ゲイン値=(前フレームゲイン−ゲイン変化限界値x)として計算したゲイン値を出力する(S521)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、「前フレームゲイン+閾値>計算ゲイン」かを判断する(S530)。NOの場合、計算ゲインは前フレームゲインより閾値以上大きいことになるので、補正テーブル計算部303は、ゲイン値=(前フレームゲイン+ゲイン変化限界値x)として計算したゲイン値を出力する(S531)。YESの場合、補正テーブル計算部303は、前フレームゲインをそのままゲイン値として出力する。ゲインが出力された時点で、エンドとする。出力されたゲインは、図8のS360、図9のS470に入力される。
なお、フレームごとにゲインを再計算することに限らない。数フレームに1回、前フレームと計算フレームを比較し、それまでは、前のゲインを保持してもよい。
(その他の実施形態)
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。すなわち、黒画像を投影した場合でも輝度が0にならないような投影装置であればどのような装置であっても良い。例えば、液晶プロジェクタでない、レーザプロジェクタ、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)プロジェクタであっても、黒画像を投影する際に、投影画面上の輝度を変化させてしまうような投影装置であればどのような装置であっても適用可能である。
また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
100:液晶プロジェクタ、140:画像処理部、301:統計量取得部、302:黒浮き補正部、303:補正テーブル計算部303

Claims (22)

  1. 複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置であって、
    所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正手段と、
    画像信号の統計量を取得する取得手段と、
    前記黒浮き補正手段による補正量を、前記取得手段により取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整手段と、
    を備える投影装置。
  2. 前記取得手段は、重畳領域と非重畳領域との境界を含む所定の領域に対応する画像信号の統計量、重畳領域に対応する画像信号の統計量、及び非重畳領域に対応する画像信号の統計量の少なくともいずれかを取得する請求項1に記載の投影装置。
  3. 前記取得手段が取得する統計量は、平均輝度レベル、又は閾値以上の輝度を有する画素の割合である請求項1または2に記載の投影装置。
  4. 前記取得手段は、画面全体に対応する画像信号の統計量を取得する請求項1〜3のいずれか1項に記載の投影装置。
  5. 前記調整手段は、所定のフレーム数ごとに補正量の調整を行うものであって、
    今回の調整後の補正量が前回の調整後の補正量より閾値以上大きい場合は、前回の調整後の補正量に当該閾値より小さい所定の値を加算した値を今回の黒浮き補正手段による補正量として用い、
    今回の調整後の補正量が前回の調整後の補正量より閾値以上小さい場合は、前回の調整後の補正量から当該閾値より小さい所定の値を減算した値を今回の黒浮き補正手段による補正量として用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載の投影装置。
  6. 自機が投影面に投影する画像と、前記投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する投影装置であって、
    取得した画像を投影面に投影する投影手段と、
    所定の画像を投影した場合に、前記別の投影装置により投影された画像と前記投影手段により投影される画像とが重畳する重畳領域の輝度と、重畳しない非重畳領域の輝度とが近づくように、前記取得した画像の非重畳領域の輝度を補正する画像処理手段と、
    を有し、
    前記画像処理手段は、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする投影装置。
  7. 前記画像処理手段は、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の輝度に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項6記載の投影装置。
  8. 前記画像処理手段は、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の平均輝度に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項6又は7記載の投影装置。
  9. 前記画像処理手段は、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界
    部分に投影される画像の階調に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項6記載の投影装置。
  10. 前記画像処理手段は、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性、及び前記取得した画像全体の画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の投影装置。
  11. 複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置の制御方法であって、
    所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正工程と、
    画像信号の統計量を取得する取得工程と、
    前記黒浮き補正工程における補正量を、前記取得工程において取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整工程と、
    を有する投影装置の制御方法。
  12. 前記取得工程では、重畳領域と非重畳領域との境界を含む所定の領域に対応する画像信号の統計量、重畳領域に対応する画像信号の統計量、及び非重畳領域に対応する画像信号の統計量の少なくともいずれかを取得する請求項11に記載の投影装置の制御方法。
  13. 前記取得工程で取得する統計量は、平均輝度レベル、又は閾値以上の輝度を有する画素の割合である請求項11または12に記載の投影装置の制御方法。
  14. 前記取得工程では、画面全体に対応する画像信号の統計量を取得する請求項11〜13のいずれか1項に記載の投影装置の制御方法。
  15. 前記調整工程では、所定のフレーム数ごとに補正量の調整を行うものであって、
    今回の調整後の補正量が前回の調整後の補正量より閾値以上大きい場合は、前回の調整後の補正量に当該閾値より小さい所定の値を加算した値を今回の黒浮き補正工程における補正量として用い、
    今回の調整後の補正量が前回の調整後の補正量より閾値以上小さい場合は、前回の調整後の補正量から当該閾値より小さい所定の値を減算した値を今回の黒浮き補正工程における補正量として用いる請求項11〜14のいずれか1項に記載の投影装置の制御方法。
  16. 自機が投影面に投影する画像と、前記投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する投影装置の制御方法であって、
    取得した画像を投影面に投影する投影工程と、
    所定の画像を投影した場合に、前記別の投影装置により投影された画像と前記投影工程により投影される画像とが重畳する重畳領域の輝度と、重畳しない非重畳領域の輝度とが近づくように、前記取得した画像の非重畳領域の輝度を補正する画像処理工程と、
    を有し、
    前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする投影装置の制御方法。
  17. 前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の輝度に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量
    を制御することを特徴とする請求項16記載の投影装置の制御方法。
  18. 前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の平均輝度に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項16又は17記載の投影装置の制御方法。
  19. 前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の階調に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項16記載の投影装置の制御方法。
  20. 前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性、及び前記取得した画像全体の画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載の投影装置の制御方法。
  21. 複数の投影装置により投影される複数の部分画像の一部を重畳させスクリーン上でつなぎ合わせて1つの投影画像を投影する画像投影システムを構成する投影装置を制御するプログラムであって、
    コンピュータに、
    所定の画像信号に対応する非重畳領域における表示画像の輝度と重畳領域における表示画像の輝度との差異が抑制されるように非重畳領域に対応する画像信号に対し輝度を上げる補正を行う黒浮き補正工程と、
    画像信号の統計量を取得する取得工程と、
    前記黒浮き補正工程における補正量を、前記取得工程において取得される画像信号の統計量に応じて調整する調整工程と、
    を行わせるプログラム。
  22. 自機が投影面に投影する画像と、前記投影面に別の投影装置により投影される画像と、を一部重畳させて1つの画像を表示するモードを有する投影装置を制御するプログラムであって、
    コンピュータに、
    取得した画像を投影面に投影する投影工程と、
    所定の画像を投影した場合に、前記別の投影装置により投影された画像と前記投影工程により投影される画像とが重畳する重畳領域の輝度と、重畳しない非重畳領域の輝度とが近づくように、前記取得した画像の非重畳領域の輝度を補正する画像処理工程と、
    を行わせ、
    前記画像処理工程では、前記取得した画像のうち、前記重畳領域と前記非重畳領域の境界部分に投影される画像の特性に応じて、前記取得した画像の非重畳領域の輝度の補正量を制御することを特徴とするプログラム。
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