以下、本発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.MOS固体撮像装置の概略構成例
2.実施の形態に係る固体撮像装置の基本構成
3.第1実施の形態(固体撮像装置の構成例)
4.第2実施の形態(固体撮像装置の構成例)
5.第3実施の形態(固体撮像装置の構成例)
6.第4実施の形態(固体撮像装置の構成例)
7.第5実施の形態(固体撮像装置の構成例)
8.第6実施の形態(固体撮像装置の構成例)
9.第7実施の形態(固体撮像装置の構成例)
10.第8実施の形態(固体撮像装置の構成例)
11.第9実施の形態(固体撮像装置の構成例)
12.第10実施の形態(電子機器の構成例)
<1.CMOS固体撮像装置の概略構成例>
図1に、本発明の各実施の形態に適用されるCMOS固体撮像装置の一例の概略構成を示す。本例の固体撮像装置1は、図1に示すように、半導体基板11例えばシリコン基板に光電変換部を含む複数の画素2が規則的に2次元的に配列された画素領域(いわゆる撮像領域)3と、周辺回路部とを有して構成される。画素2としては、複数の光電変換部が転送トランジスタを除く他の画素トランジスタを共有した共有画素を適用する。複数の画素トランジスタは、例えば、転送トランジスタ、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタの3トランジスタ、あるいは選択トランジスタを追加した4トランジスタで構成することができる。
周辺回路部は、垂直駆動回路4と、カラム信号処理回路5と、水平駆動回路6と、出力回路7と、制御回路8などを有して構成される。
制御回路8は、入力クロックと、動作モードなどを指令するデータを受け取り、また固体撮像装置の内部情報などのデータを出力する。すなわち、制御回路8では、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基いて、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5及び水平駆動回路6などの動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、これらの信号を垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5及び水平駆動回路6等に入力する。
垂直駆動回路4は、例えばシフトレジスタによって構成され、画素駆動配線を選択し、選択された画素駆動配線に画素を駆動するためのパルスを供給し、行単位で画素を駆動する。すなわち、垂直駆動回路4は、画素領域3の各画素2を行単位で順次垂直方向に選択走する。そして、垂直信号線9を通して各画素2の光電変換素子となる例えばフォトダイオードにおいて受光量に応じて生成した信号電荷に基く画素信号をカラム信号処理回路5に供給する。
カラム信号処理回路5は、画素2の例えば列ごとに配置されており、1行分の画素2から出力される信号を画素列ごとにノイズ除去などの信号処理を行う。すなわちカラム信号処理回路5は、画素2固有の固定パターンノイズを除去するためのCDSや、信号増幅、AD変換等の信号処理を行う。カラム信号処理回路5の出力段には水平選択スイッチ(図示せず)が水平信号線10との間に接続されて設けられる。
水平駆動回路6は、例えばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路5の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路5の各々から画素信号を水平信号線10に出力させる。
出力回路7は、カラム信号処理回路5の各々から水平信号線10を通して順次に供給される信号に対し、信号処理を行って出力する。例えば、バファリングだけする場合もあるし、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理などが行われる場合もある。入出力端子12は、外部と信号のやりとりをする。
表面照射型のCMOS固体撮像装置は、半導体基板の画素領域に対応した第1導電型、例えばp型の半導体ウェル領域に、複数の光電変換部となるフォトダイオードPDで画素トランジスタを共有する共有画素が複数形成される。各共有画素は、素子分離領域で区画される。半導体基板の表面側の上方には、フォトダイオードPD上を除き、層間絶縁膜を介して複数層の配線を有する多層配線層が形成され、多層配線層上に平坦化膜を介してカラーフィルタ及びオンチップレンズが積層形成される。光は、オンチップレンズを通して半導体基板の表面側よりフォトダイオードPDに照射される。
裏面照射型のCMOS固体撮像装置は、薄膜化された半導体基板、すなわち第1導電型であるp型半導体ウェル領域で形成された半導体基板に、複数の光電変換部となるフォトダイオードPDで画素トランジスタを共有する共有画素が複数形成される。各共有画素は素子分離領域で区画される。半導体基板の方面側の上方には、層間絶縁膜を介して複数層の配線を有する多層配線層が形成され、その上に例えば半導体基板による支持基板が接合される。配線は、配置の制限がなく、フォトダイオードPD上にも形成される。半導体基板の裏面側にカラーフィルタ及びオンチップレンズが積層形成される。光は、オンチップレンズを通して半導体基板の裏面側よりフォトダイオードPDに照射される。
<2.実施の形態に係る固体撮像装置の基本構成>
本実施の形態に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置は、複数の光電変換部で画素トランジスタを共有する共有画素を有する。この共有画素が規則的に2次元配列されて画素領域を形成している。画素トランジスタは、例えば転送トランジスタ、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタからなる3トランジスタ型、あるいは選択トランジスタを加えた4トランジスタ型に構成される。共有画素における画素トランジスタのうち、転送トランジスタは光電変換部と同数の転送トランジスタと、その他の各1つの共有する画素トランジスタを有して構成される。共有する画素トランジスタ、すなわち転送トランジスタ以外の画素トランジスタは、共有画素の列方向に分割配置される。
そして、本実施の形態では、隣合う共有画素間、例えば隣合う列の共有画素間、あるいは隣合う行間で、共有する画素トランジスタが左右反転して、または上下交差して、または左右反転し且つ上下交差して配置される。各共有画素におけるフローティングディフージョン部FD、リセットトランジスタのソース及び増幅トランジスタのゲートに接続する接続配線、つまりFD配線は、列方向に沿って配置される。ここで、行方向は、行に沿う方向と定義し、列方向とは列に沿う方向と定義する。
本実施の形態に係る固体撮像装置によれば、共有画素内で共有する画素トランジスタが列方向に分割配置され、隣合う共有画素間で、共有する画素トランジスタが左右反転または/及び上下交差して配置される。この構成により、共有画素のFD配線まで含めた共有画素ごとの対称性がよくなり、FD配線の配線長差がなくなり、FD配線の配線容量が共有画素ごとに一定となる。従って、列ごとあるいは行ごとの光電変換効率差が生じにくくなり、感度の列間差あるいは行間差が無くなる。この結果、画質的には光電変換部に電荷を一杯にさせるまでの光量ではない、いわゆる感度光量において、縦筋が無くなる。
ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合には、隣合う共有画素間で、共有する画素トランジスタを上下交差した配置、あるいは左右反転と上下交差を組み合わせた配置とすることにより、Gr画素とGb画素と重なるベース電極面積の占有率が同じになる。つまり、ポリシリコンによるゲート電極による光吸収の程度が同じになり、Gr画素とGb画素の感度差が生じにくくなる。よって、感度差が生じにくい複数画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<3.第1実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図2に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第1実施の形態を示す。図2は、画素トランジスタを3トランジスタ型として、ジグザグ4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図3の第1比較例と対比して説明する。
図22に、3トランジスタ型の4画素共有とした共有画素の等価回路を示す。本例に係る共有画素は、光電変換部となる4つのフォトダイオードPD[PD1〜PD4]と、4つの転送トランジスタTr1[Tr11〜Tr14]と、各1つのリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3とから構成される。ここでは、共有画素において、2つのフォトダイオードPD1及びPD2に第1フローティングディフージョン部FD1が共有され、2つのフォトダイオードPD3及びPD4に第2フローティングディフージョン部FD2が共有される。
各フォトダイオードPD1〜PD4は、それぞれ転送トランジスタTr11〜Tr14に接続される。すなわち、2つのフォトダイオードPD1及びPD2は、転送トランジスタTr11及びTr12を介して第1フローティングディフージョン部FD1に接続される。2つのフォトダイオードPD3及びPD4は、転送トランジスタTr13及びTr14を介して第2フローティングディフージョン部FD2に接続される。第1フローティングディフージョン部FD1及び第2フローティングディフージョン部FD2が接続され、その接続点がリセットトランジスタTr2のソースと増幅トランジスタTr3のゲートに接続される。リセットトランジスタTr2のドレインが電源Vddに接続される。増幅トランジスタTr3のドレインが電源Vddに接続され、ソースが垂直信号線9に接続される。
先に、図3の第1比較例に係る固体撮像装置について説明する。第1比較例の固体撮像装置101は、斜めに隣合う2つのフォトダイオードPDで1つのフローティングディフージョン部FDを共有する組が2次元配列され、垂直(縦)方向に隣合う2組によりジグザグ配列の4画素共有とした共有画素102が構成される。即ち、斜めに隣合う2つのフォトダイオードPD1及びPD2で第1フローティングディフージョン部FD1を共有した第1組と、斜めに隣合う2つのフォトダイオードPD3及びPD4で第2フローティングディフージョン部FD2を共有した第2組を有する。この第1組及び第2組が縦方向に隣合って配列される。
フォトダイオードPD1及びPD2と第1フローティングディフージョンFD1との間にそれぞれ転送ゲート電極TG1及びTG2を形成して第1転送トランジスタTr11及び第2転送トランジスタTr12が形成される。フォトダイオードPD3及びPD4と第2フローティングディフージョンFD2との間にそれぞれ転送ゲート電極TG3及びTG4を形成して第3転送トランジスタTr13及び第4転送トランジスタTr14が形成される。
共有画素102内では、リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3とが上下に分割して配置される。すなわち、2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側に、ソース領域104、ドレイン領域105及びリセットゲート電極106からなるリセットトランジスタTr2が配置される。また、2つのフォトダイオードPD3及びPD4を有する第2組の上側に、ソース領域107、ドレイン領域108及び増幅ゲート電極109からなる増幅トランジスタTr3が配置される。リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3は、互いに共有画素102の行(横)方向にずれて配置される。
行方向に隣合う共有画素、つまり隣合う列の共有画素102間では、互いの増幅トランジスタTr3が同じ向きに並べて同じ行方向に配置され、互いのリセットトランジスタTr2が同じ向きに並べて同じ行方向に配置される。隣合う一方の列の共有画素102では、リセットトランジスタのソース領域104と、増幅トランジスタの増幅ゲート電極109と、第1フローティングディフージョン部FD1及び第2フローティングディフージョン部FD2がFD配線111Aにより接続される。隣合う他方の列の共有画素102では、リセットトランジスタのソース領域104と、増幅トランジスタの増幅ゲート電極109と、第1フローティングディフージョン部FD1及び第2フローティングディフージョン部FD2がFD配線111Bにより接続される。第1比較例の固体撮像装置101では、破線112で図示したジグザグ配列の4つのフォトダイオードPD1〜PD4と、画素トランジスタTr11〜Tr14、Tr2,Tr3により3トランジスタ型のジグザグ4画素共有とした共有画素102が構成される。
第1比較例に係る固体撮像装置101では、隣合う列の共有画素102のFD配線111A、111Bの長さが互いに同じ長さで形成されるので、FD配線長さに係る変換効率の列間差はない。しかし、例えばベイヤー配列のカラーフィルタを有する構成としたとき、図3に示すように、Gb画素は、共有画素(つまりユニットセル)102内にリセットトランジスタTr2のポリシリコンによるリセットゲート電極106を含んでいる。Gr画素は、共有画素(ユニットセル)102内に増幅トランジスタTr3のポリシリコンによる増幅ゲート電極109を含んでいる。増幅ゲート電極109はリセットゲート電極106よりゲート長が大きい。このため、Gr画素とGb画素は、同じ緑画素であるのに、異なる面積のゲート電極を含むことになり、Gr画素とGb画素間でゲート電極による光吸収に差が生じる。結果的に感度のばらつきが列間で発生し縦筋が生じる。
次に、第1実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第1実施の形態の固体撮像装置21は、図2に示すように、斜めに隣合う2つのフォトダイオードPDで1つのフローティングディフージョン部FDを共有する組が2次元配列され、垂直方向に隣合う2組によりジグザグ4画素共有とした共有画素22が構成される。即ち、斜めに隣合う2つのフォトダイオードPD1及びPD2で第1フローティングディフージョン部FD1を共有した第1組と、斜めに隣合う2つのフォトダイオードPD3及びPD4で第2フォトダイオードFD2を共有した第2組が縦方向に隣合って配列される。
フォトダイオードPD1及びPD2と第1フローティングディフージョンFD1との間にそれぞれ転送ゲート電極TG1及びTG2を形成して第1転送トランジスタTr11及び第2転送トランジスタTr12が形成される。フォトダイオードPD3及びPD4と第2フローティングディフージョンFD2との間にそれぞれ転送ゲート電極TG3及びTG4を形成して第3転送トランジスタTr13及び第4転送トランジスタTr14が形成される。
そして、本実施の形態では、共有画素22内において、リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3とが上下に分割して配置される。このとき、行方向に隣合う共有画素、つまり隣合う列の共有画素102間で互いの増幅トランジスタTr3が上下交差し、互いのリセットトランジスタTr2が上下交差して配置される(矢印参照)。すなわち、一方の列の2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側と、他方の列の2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側とに、リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3が並べて配置される。このリセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3の配列が上下交差するように、一方及び他方の列の2つのフォトダイオードPD3及びPD4を有する第2組の上側に、それぞれ増幅トランジスタTr3とリセットトランジスタTr2が並べて配置される。それぞれ上下に配置されたリセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3は、行方向に関してずれることなく、ほぼ同じ位置に配置される。
リセットトランジスタTr2は、ソース領域24、ドレイン領域25及びリセットゲート電極26を有して形成される。増幅トランジスタTr3は、ソース領域27、ドレイン領域28と及び増幅ゲート電極29を有して形成される。
隣合う一方の列の共有画素22では、リセットトランジスタのソース領域24と、増幅トランジスタの増幅ゲート電極29と、第1及び第2のフローティングディフージョン部FD1及びFD2がFD配線31Aにより電気的に接続される。隣合う他方の列の共有画素22では、リセットトランジスタのソース領域24と、増幅トランジスタの増幅ゲート電極29と、第1及び第2のフローティングディフージョン部FD1及びFD2がFD配線31Bにより電気的に接続される。本実施の形態では、破線32で図示したジグザグ配列の4つのフォトダイオードPD1〜PD4と、画素トランジスタTr11〜Tr14、Tr2,Tr3により、3トランジスタ型のジグザグ4画素共有とした共有画素22が構成される。
第1実施の形態に係る固体撮像装置21によれば、分割配置されるリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3が隣合う列の共有画素22間で、上下交差するように配置される。この構成により、共有画素22のFD配線31まで含めた共有画素ごとの対称性がよくなり、FD配線31A、31Bの配線長差がなくなり、FD配線31A、31Bの配線容量が共有画素ごとに一定となる。従って、列ごとの光電変換効率差が生じにくくなり、感度の列間差が無くなる。結果として縦筋が無くなる。
一方、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合には、隣合う列の共有画素間で、リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3とが上下交差した配置されるので、Gr画素とGb画素内にはそれぞれリセットゲート電極26を有する。Gr画素とGb画素では、同じ面積のポリシリコンによるリセットゲート電極26を有するので、リセットゲート電極による光吸収の差は発生しない。結果として縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい複数画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<4.第2実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図4に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第2実施の形態を示す。図4は、画素トランジスタを4トランジスタ型として、ジグザグ4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図5の第2比較例と対比して説明する。
図23に、4トランジスタ型の4画素共有とした共有画素の等価回路を示す。本例に係る共有画素は、光電変換部となる4つのフォトダイオードPD[PD1〜PD4]と、4つの転送トランジスタTr1[Tr11〜Tr14]と、各1つのリセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4とから構成される。選択トランジスタTr4は、そのドレインが増幅トランジスタTr3のソースに接続され、そのドレインが垂直信号線9に接続される。その他の構成は、図22で説明したと同様の接続回路を有するので、図22と対応する部分には同一符号を付して、重複説明を省略する。
先に、図5の第2比較例に係る固体撮像装置について説明する。第2比較例の固体撮像装置114は、ジグザグ4画素共有としたCMOS固体撮像装置である。第2比較例の固体撮像装置114は、画素トランジスタを、転送トランジスタTr1[Tr11〜Tr14]、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の4トランジスタ型とした以外は、第1比較例と同じである。本比較例の固体撮像装置114では、2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側にリセットトランジスタTr2が配置され、2つのフォトダイオードPD3及びPD4を有する第2組の上側に増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路が配置される。この直列回路は、ソース/ドレイン領域となる拡散領域115、116及び117と、増幅ゲート電極109及び選択ゲート電極118を有して構成される。すなわち、増幅トランジスタTr3は、拡散領域116及び117をソース領域及びドレイン領域とし、増幅ゲート電極109を有して形成される。選択トランジスタTr4は、拡散領域115及び116をソース領域及びドレイン領域として、選択ゲート電極118を有して形成される。隣合う列の共有画素122では、リセットトランジスタTr2が同じ向きに並べて同じ行方向に配置され、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路が同じ向きに並べて同じ行方向に配置される。
その他の構成は、図3で説明したのと同じであるので、図3と対応する部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。
第2比較例の固体撮像装置114では、図5において、左側の列の共有画素122のFD配線111Aと、右側の列の共有画素122のFD配線111Bとの配線長が異なる。すなわち、右側の列のFD配線111Bが、楕円枠Cで示す長さ分だけ左側の列のFD配線111Aより長くなる。従って、FD配線111AとFD配線111Bで配線容量の差が生じ、変換効率が隣合う列の共有画素で異なる。この結果、変換効率の列間差が生じ、縦筋が発生する。
次に、第2実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第2実施の形態に係る固体撮像装置34は、ジグザグ4画素共有としたCMOS固体撮像装置である。第2実施の形態の固体撮像装置34は、画素トランジスタを、転送トランジスタTr1[Tr11〜Tr14]、リセットトランジスタTr2、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の4トランジスタ型として構成される。
第2実施の形態に係る固体撮像装置34は、図4に示すように、隣合う列の共有画素のそれぞれにおいて、2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側にリセットトランジスタTr2が配置される。一方、隣合う列の共有画素における、2つのフォトダイオードPD3及びPD4を有する第2組の上側に、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路が、隣合う列間で左右反転し一体化して配置される。すなわち、図4Bに示すように、2つの上記直列回路の増幅トランジスタTr3のドレイン領域が共通の拡散領域37で形成され、隣合う列の共有画素間で上記直列回路が左右反転して配置される。直列回路は、拡散領域36及び37をソース領域及びドレイン領域とし、増幅ゲート電極29を有した増幅トランジスタTr3と、拡散領域35及び36をソース領域及びドレイン領域とし、選択ゲート電極38を有した選択トランジスタTr4とから構成される。
その他の構成は、第1実施の形態で説明したと同様であるので、図2と対応する部分に同一符号を付して、重複説明を省略する。
第2実施の形態に係る固体撮像装置34によれば、隣合う列の共有画素42間において、FD配線31AとFD配線31Bとの配線長が同じになる。このため、FD配線31AとFD配線31Bで配線容量の差が発生せず、変換効率の列間差が生じない。この結果、列間の感度差がなく、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい複数画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<5.第3実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図6に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第3実施の形態を示す。図6は、画素トランジスタを4トランジスタ型として、ジグザグ4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図7の第3比較例と対比して説明する。
先に、図7の第3比較例に係る固体撮像装置について説明する。第3比較例の固体撮像装置124は、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いたジグザグに4画素共有としたCMOS固体撮像装置である。Gr画素、Gb画素を有する以外の構成は、前述の第2比較例と同様であるので、図5と対応する部分には同一符号を付して、重複説明を省略する。
第3比較例の固体撮像装置124では、図5で説明したと同様に、左側の列の共有画素122のFD配線111Aと、右側の列の共有画素122のFD配線111Bとの配線長が異なる。すなわち、右側の列のFD配線111Bが、楕円枠Cで示す長さ分だけ左側の列のFD配線111Aより長くなる。従って、FD配線111AとFD配線111Bで配線容量の差が生じ、変換効率が隣合う列の共有画素で異なる。この結果、変換効率の列間差が生じ、縦筋が発生する。
さらに、Gb画素は、共有画素122内にリセットトランジスタTr2のポリシリコンによるリセットゲート電極106を含んでいる。Gr画素は、共有画素122内に増幅トランジスタTr3のポリシリコンによる増幅ゲート電極109を含んでいる。増幅ゲート電極109はリセットゲート電極106よりゲート長が大きい。このため、Gr画素とGb画素は、同じ緑画素であるのに、異なる面積のゲート電極を含むことになり、Gr画素とGb画素間でゲート電極による光吸収に差が生じる。結果的に感度のばらつきが列間で発生し縦筋が生じる。
次に、第3実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第3実施の形態に係る固体撮像装置44は、ジグザグ4画素共有としたCMOS固体撮像装置である。第3実施の形態の固体撮像装置44は、画素トランジスタの配列を異にした以外は、第2実施の形態と同じである。
第3実施の形態に係る固体撮像装置44は、隣合う列の共有画素45間で増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路を左右反転せずに上下交差して配置し、同様にリセットトランジスタTr2も上下交差して配置される(矢印参照)。すなわち、一方の列の2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側と、他方の列の2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の上側に、それぞれリセットトランジスタTr2と上記直列回路が並べて配置される。このリセットトランジスタTr2と上記直列回路の配列が上下交差するように、一方及び他方の列の2つのフォトダイオードPD3及びPD4を有する第2組の上側に上記直列回路とリセットトランジスタTr2が並べて配置される。
その他の構成は、第2実施の形態と同様であるので、図4と対応する部分に同一符号を付して、重複説明を省略する。
第3実施の形態に係る固体撮像装置44によれば、隣合う列の共有画素45間でリセットトランジスタTr2と、上記増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路とを上下交差して配置される。この構成により、隣合う列の共有画素45間でおいて、FD配線31AとFD配線31Bとの配線長が同じになり、FD配線31AとFD配線31Bで配線容量の差が発生せず、変換効率の列間差が生じない。この結果、列間の感度差がなく、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合には、上記構成によって、Gr画素とGb画素内にはそれぞれリセットゲート電極26と増幅ゲート電極29の一部を含む。Gr画素とGb画素では、同じ面積のポリシリコンによるリセットゲート電極26及び増幅ゲート電極29の一部を有するので、ゲート電極による光吸収の差が発生しない。結果として縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい4画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<6.第4実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図8に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第4実施の形態を示す。図8は、画素トランジスタを3トランジスタ型として、縦4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図9、図10の第4−1比較例、第4−2比較例と対比して説明する。
先に、図9の第4−1比較例について説明する。第4−1比較例126は、垂直(縦)方向に配列された4つのフォトダイオードPD[PD1〜PD4]を有する縦4画素共有とした共有画素を有して成る。すなわち、縦に隣合う2つのフォトダイオードPD1及びPD2で第1フローティングディフージョン部FD1を共有した第1組と、縦に隣合う2つのフォトダイオードPD3及びPD4で第2フローティングディフージョンFD2を共有した第2組を有する。この第1組と第2組が縦方向に隣合って配列される。
フォトダイオードPD1及びPD2と第1フローティングディフージョン部FD1との間にそれぞれ転送ゲート電極TG1及びTG2を形成して第1転送トランジスタTr11及び第2転送トランジスタTr12が形成される。フォトダイオードPD3及びPD4と第2フローティングディフージョン部FD2との間にそれぞれ転送ゲート電極TG3及びTG4を形成して第3転送トランジスタTr13及び第4転送トランジスタTr14が形成される。ここで、各転送ゲート電極TG1〜TG4は、隣合う列の共有画素の転送ゲート電極TG1〜TG4と共通に形成される。
隣合う列の共有画素127にわたって第1組の下側に増幅トランジスタTr3とリセットトランジスタTr2が並べて行方向に配列され、第2組の下側に同じく増幅トランジスタTr3とリセットトランジスタTr2が並べて行方向に配列される。そして、図示するように、FD配線111A、111Bが形成される。その他の構成は、前述の比較例と同様であるので、対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図10の第4−2比較例の固体撮像装置128は、隣合う列の共有画素127にわたって第1組の下側に各列の共有画素に対応するセットトランジスタTr2が並べて行方向に配列される。また、隣合う列の共有画素127にわたって第2組の下側に各列の共有画素に対応する増幅トランジスタTr3が並べて行方向に配列される。そして、図示するようにFD配線111A、111Bが形成される。その他の構成は、図9と同様であるので、対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
第4−1比較例の固体撮像装置126及び第4−2比較例の固体撮像装置128では、左側の共有画素のFD配線111Aと右側の共有画素のFD配線111Bとで、配線長が異なる。楕円枠E〜G、あるいは楕円枠Hで示す配線部分の存在で配線長が異なってしまう。これにより、配線容量差が生じ、変換効率の列間差が生じ、縦筋が発生する。また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いたとき、Gr画素とGb画素内に含まれるゲート電極の面積が異なるため、Gr画素とGb画素間でゲート電極での光吸収の差が生じ、結果的に感度ばらつきが列間で発生し縦筋になる。
次に、第4実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第4実施の形態の固体撮像装置47は、図8に示すように、垂直(縦)方向に配列された4つのフォトダイオードPD[PD1〜PD4]を有する縦4画素共有とした共有画素を有して成る。即ち、縦に隣合う2つのフォトダイオードPD1及びPD2で第1フローティングディフージョン部FD1を共有した第1組と、縦に隣合う2つのフォトダイオードPD3及びPD4で第2フローティングディフージョンFD2を共有した第2組を有する。この第1組と第2組が縦方向に隣合って配列される。
フォトダイオードPD1及びPD2と第1フローティングディフージョン部FD1との間にそれぞれ転送ゲート電極TG1及びTG2を形成して第1転送トランジスタTr11及び第2転送トランジスタTr12が形成される。フォトダイオードPD3及びPD4と第2フローティングディフージョン部FD2との間にそれぞれ転送ゲート電極TG3及びTG4を形成して第3転送トランジスタTr13及び第4転送トランジスタTr14が形成される。ここで、各転送ゲート電極TG1〜TG4は、隣合う列の共有画素の転送ゲート電極TG1〜TG4と共通に形成される。
本実施の形態では、隣合う列の共有画素の増幅トランジスタTr3同士を左右反転して、それぞれのドレイン領域28を共通として一体化する。また、隣合う列の共有画素のリセットトランジスタTr2同士を左右反転して、それぞれのドレイン領域25を共通として一体化する。そして、左右反転の一体化した増幅トランジスタTr3と、左右反転の一体化したリセットトランジスタTr2とを行方向に配列する。同時に、この一体化した増幅トランジスタTr3と一体化したリセットトランジスタTr2の配列が上記の第1組の下側と第2組の下側との間で上下交差するようにして配置される。
左側の共有画素48では、FD配線31Aにより、第1フローティングディフージョン部FD1と、上段の増幅ゲート電極29と、第2フローティングディフージョンFD2と、下段のリセットトランジスタTr2のソース領域24とが電気的に接続される。右側の共有画素48では、FD配線31Bより、第1フローティングディフージョン部FD1と、上段のリセットトランジスタTr2のソース領域24と、第2フローティングディフージョンFD2と、下段の増幅ゲート電極29とが電気的に接続される。その他の構成は、前述の実施の形態と同様であるので、対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第4実施の形態に係る固体撮像装置47によれば、画素トランジスタを上記のように配置することにより、左側列の共有画素48のFD配線31Aと右側列の共有画素48のFD配線31Bの配線長が同じになる。これにより、FD配線31A及び31B間で配線容量の差が発生せず、変換効率の列間差が生じない。その結果、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、画素トランジスタを上記のように配置することにより、Gr画素とGB画素は、同じ面積のゲート電極が含まれる。これにより、Gr画素とGb画素でのポリシリコンのゲート電極における光吸収の差がなくなり、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい縦4画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<7.第5実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図11に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第5実施の形態を示す。図11は、画素トランジスタを4トランジスタ型として、縦4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図12、図13の第5−1比較例、第5−2比較例と対比して説明する。
先に、図12の第5−1比較例に係る固体撮像装置について説明する。第5−1比較例の固体撮像装置131は、前述の図9におけるリセットトランジスタ及び増幅トランジスタの配列に代えて、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路と、リセットトランジスタTr2を配列して構成される。上記直列回路の構成は図5で説明したと同様である。133は共有画素を示す。その他の構成は、前述の図9と同様であるので、対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図13の第5−2比較例の固体撮像装置132は、図10におけるリセットトランジスタ同士、増幅トランジスタ同士の配列に代えて、リセットトランジスタTr2同士、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路同士を配列して構成される。上記直列回路の構成は図5で説明したと同様である。134は共有画素を示す。その他の構成は、前述の図10と同様であるので、対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第5−1比較例の固体撮像素子131及び第5−2比較例の固体撮像装置132では、左側の共有画素のFD配線111Aと右側の共有画素のFD配線111Bとで、配線長が異なる。楕円枠E〜G、あるいは楕円枠Hで示す配線部分の存在で配線長が異なってしまう。これにより、配線容量差が生じ、変換効率の列間差が生じ、縦筋が発生する。また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いたとき、Gr画素とGb画素内に含まれるゲート電極の面積が異なるため、Gr画素とGb画素間でゲート電極での光吸収の差が生じ、結果的に感度ばらつきが列間で発生し縦筋になる。
次に、第5実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第5実施の形態の固体撮像装置49は、図11に示すように、増幅トランジスタTr及び選択トランジスタTr4の直列回路、リセットトランジスタTr2をそれぞれ隣合う列の共有画素で左右反転する。さらに、左右反転した配置した上記直列回路とリセットトランジスタTr2を上下交差するように配置して構成される。すなわち、2つのフォトダイオードPD1及びPD2を有する第1組の下側に、ドレイン領域25を共通に一体化した2つのリセットトランジスタTr2と、増幅トランジスタTr3のドレイン領域を共通に一体化した2つの上記直列回路とが行方向に配列される。一方、2つのフォトダイオードPD3及びPD4を有する第2組の下側に、上記それぞれ一体化した直列回路及びリセットトランジスタTr2の配列と交差する配列となるように、それぞれ一体化したリセットトランジスタTr2及び直列回路が配置される。上記直列回路の構成は前述の図4で説明したと同様である。51は共有画素を示す。
その他の構成は、前述の図8と同様であるので、図8と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第5実施の形態に係る固体撮像装置49によれば、画素トランジスタを上記のように配置することにより、左側列の共有画素51のFD配線31Aと右側列の共有画素51のFD配線31Bの配線長が同じになる。これにより、FD配線31A及び31B間で配線容量の差が発生せず、変換効率の列間差が生じない。その結果、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、画素トランジスタを上記のように配置することにより、Gr画素とGB画素は、同じ面積のゲート電極が含まれる。これにより、Gr画素とGb画素でのポリシリコンのゲート電極における光吸収の差がなくなり、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい縦4画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<8.第6実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図14に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第6実施の形態を示す。図14は、画素トランジスタを3トランジスタ型として、2画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図15の第6比較例と対比して説明する。
図24に、画素トランジスタを3トランジスタ型として2画素共有とした共有画素の等価回路を示す。図22と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
先に、図15の第6比較例について説明する。第6比較例に係る固体撮像装置は、垂直(縦)方向に隣合う2つのフォトダイオードPD1及びPD2で1つのフローティングディフージョン部FDを共有する2画素共有の複数の共有画素137が2次元配列されて成る。2つのフォトダイオードPD1及びPD2とフローティングディフージョン部FDとの間に転送ゲート電極が形成され、それぞれ転送トランジスタTr11及びTr12が形成される。さらに、2つのフォトダイオードPD1及びPD2を挟む上下に分割するように、リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3が配置される。2つのフォトダイオードPD1及びPD2と、1つのフローティングディフージョン部FDと、2つの転送トランジスタTr11及びTr12と、各1つのリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTR3で2画素共有とした共有画素137が形成される。
リセットトランジスタTr2は、ソース領域104、ドレイン領域105及びリセットゲート電極106を有して形成される。増幅トランジスタTr3は、ソース領域107、ドレイン領域108及び増幅ゲート電極109を有して形成される。隣合う列の共有画素137において、リセットトランジスタTr2は、同じ向きに並べて同じ行方向に配置され、増幅トランジスタTr3も、同じ向きに並べて同じ行方向に配置される。そして、各列の共有画素137では、FD配線111[111A,111B]が、リセットトランジスタTr2のソース領域104、フローティングディフージョン部FD及び増幅ゲート電極109に電気的に接続される。
第6比較例の固体撮像装置136では、隣合う列のFD配線111A及び111Bの配線長が同じになる。一方、例えばベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、Gr画素にリセットゲート電極106の一部が含まれ、Gb画素に増幅ゲート電極109の一部が含まれる。Gr画素とGb画素は、それぞれ面積の異なるゲート電極を含むので、Gr画素とGb画素間でゲート電極での光吸収の差が生じ、結果的に感度ばらつきが列間で発生し縦筋になる。
次に、本発明の第6実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第6実施の形態に係る固体撮像装置53は、図14に示すように、垂直(縦)方向に隣合う2つのフォトダイオードPD1及びPD2で1つのフローティングディフージョン部FDを共有する2画素共有の複数の共有画素54が2次元配列されて成る。2つのフォトダイオードPD1及びPD2とフローティングディフージョン部FDとの間に転送ゲート電極TG1、TG2が形成され、それぞれ転送トランジスタTr11及びTr12が形成される。
本実施の形態では、共有画素54の上下側に分割してリセットトランジスタTR2と、増幅トランジスタTr3が配置される。さらに、隣合う列の共有画素の上側にリセットTr2と増幅トランジスタTr3が並べて行方向に配列され、下側にリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3がその配列を上側の配列と交差するように配列される。リセットトランジスタTr2は、ソース領域24、ドレイン領域25及びリセットゲート電極26を有して形成される。増幅トランジスタTr3は、ソース領域27、ドレイン領域28及び増幅ゲート電極29を有して形成される。そして各共有画素54では、FD配線31[31A,31B]が、リセットトランジスタTr2のソース領域24、フローティングディフージョン部FD及び増幅ゲート電極29に電気的に接続される。
第6実施の形態に係る固体撮像装置53によれば、2画素共有の構成において、リセットトランジスタTr2と増幅トランジスタTr3が隣合う列の共有画素54の間で上下交差して配置される。この構成で、左側列の共有画素54のFD配線31Aと右側列の共有画素54のFD配線31Bの配線長が同じになる。これにより、FD配線31A及び31B間で配線容量の差が発生せず、変換効率の列間差が生じない。その結果、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、画素トランジスタを上記のように配置することにより、Gr画素とGB画素は、同じ面積のゲート電極が含まれる。これにより、Gr画素とGb画素でのポリシリコンのゲート電極における光吸収の差がなくなり、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい2画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<9.第7実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図16に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第7実施の形態を示す。図16は、画素トランジスタを4トランジスタ型として、2画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図17の第7比較例と対比して説明する。
図25に、画素トランジスタを4トランジスタ型として2画素共有とした共有画素の等価回路を示す。図23と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
先に、図17の第7比較例に係る固体撮像装置について説明する。第7比較例の固体撮像装置139は、共有画素141の上下側に分割してリセットトランジスタTR2と、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路とが配置される。リセットトランジスタTr2は、ソース領域104、ドレイン領域105及びリセットゲート電極106を有して形成される。増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路は、ソース/ドレイン領域となる3つの拡散領域115、116及び117と、増幅ゲート電極109及び選択ゲート電極118を有して形成される。隣合う列の共有画素141において、リセットトランジスタTr2は、同じ向きで同じ行方向に配置され、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路も、同じ向きで同じ行方向に配置される。その他の構成は、図15と同様であるので、図15と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
第7比較例の固体撮像装置139では、隣合う列のFD配線111A及び111Bの配線長が同じになる。一方、例えばベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、Gr画素にリセットゲート電極106の一部が含まれ、Gb画素に増幅ゲート電極109の一部が含まれる。Gr画素とGb画素は、それぞれ面積の異なるゲート電極を含むので、Gr画素とGb画素間でゲート電極での光吸収の差が生じ、結果的に感度ばらつきが列間で発生し縦筋になる。
次に、第7実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第7実施の形態の固体撮像装置56は、共有画素57の上下側に分割してリセットトランジスタTr2と、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路が配置される。さらに、隣合う列の共有画素間で、リセットTr2が上下交差するように配列され、上記直列回路が上下交差するように配列される。すなわち、隣合う列に対応するリセットトランジスタTr2と、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路が並べて行方向に配列され、この配列が上側及び下側で交差するように配列される。リセットトランジスタTr2は、ソース領域24、ドレイン領域25及びリセットゲート電極26を有して形成される。増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路は、ソース/ドレイン領域となる3つの拡散領域35、36及び37と、増幅ゲート電極29及び選択ゲート電極38を有して形成される。
その他の構成は、図14と同様であるので、図14と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
第7実施の形態に係る固体撮像装置56によれば、2画素共有の構成において、リセットトランジスタTr2と、増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路とが隣合う列の共有画素54の間で上下交差して配置される。この構成で、左側列の共有画素57のFD配線31Aと右側列の共有画素57のFD配線31Bの配線長が同じになる。これにより、FD配線31A及び31B間で配線容量の差が発生せず、変換効率の列間差が生じない。その結果、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、画素トランジスタを上記のように配置することにより、Gr画素とGB画素は、同じ面積のゲート電極が含まれる。これにより、Gr画素とGb画素でのポリシリコンのゲート電極における光吸収の差がなくなり、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい2画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<10.第8実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図18に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第8実施の形態を示す。図18は、画素トランジスタを3トランジスタ型として、縦2×横2の計4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図19の第8比較例と対比して説明する。
図26に、画素トランジスタを3トランジスタ型として縦2×横2の計4画素共有とした共有画素の等価回路を示す。図22と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
先に、図19の第8比較例に係る固体撮像装置について説明する。第8比較例の固体撮像装置143は、縦2×横2の計4つのフォトダイオードPD[PD1〜PD4]に、1つのフローティングディフージョン部FDを共有して構成される。画素トランジスタとしては、4つの転送トランジスタTr1[Tr11〜Tr14]と、各1つのリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3の3トランジスタで構成される。4つのフォトダイオードPD1〜PD4、1つのフローティングディフージョン部FDと、転送トランジスタTr11〜Tr14と、リセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3で4画素共有とした共有画素144が構成される。
4つの転送トランジスタTr11〜Tr14のうち、横2つのフォトダイオードPD1及びPD2に接続される転送トランジスタTr11及びTr12の転送ゲート電極は共通のゲート電極TG1で形成される。横2つのフォトダイオードPD3及びPD4に接続される転送トランジスタTr13及びTr14の転送ゲート電極は共通のゲート電極TG2で形成される。増幅トランジスタTr3とリセットトランジスタTr2は、それぞれ共有画素144の上側及び下側に分離して配置される。垂直方向に隣合う共有画素144では、リセットトランジスタTr2同士が同じ行方向に配列される。また増幅トランジスタTr3同士も同じ行方向に配列される。
リセットトランジスタTr2は、ソース領域104、ドレイン領域105及びリセットゲート電極106を有して形成される。増幅トランジスタTr3は、ソース領域107、ドレイン領域108及び増幅ゲート電極109を有して形成される。共有画素では、フローティングディフージョン部FDと、増幅ゲート電極109と、リセットトランジスタのソース領域104がFD配線111[111A,111B]で接続される。
第8比較例の固体撮像素子143では、垂直方向に隣合う共有画素144のFD配線111A及び11Bは列方向に沿って形成され、その配線長は同じになる。一方、例えばベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、Gr画素にリセットゲート電極106の一部が含まれ、Gb画素に増幅ゲート電極109の一部が含まれる。Gr画素とGb画素は、それぞれ面積の異なるゲート電極を含むので、Gr画素とGb画素間でゲート電極での光吸収の差が生じ、結果的に感度ばらつきが列間で発生し縦筋になる。
次に、第8実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第8実施の形態の固体撮像装置59は、図18に示すように、縦2×横2の計4つのフォトダイオードPD[PD1〜PD4]に、1つのフローティングディフージョン部FDを共有して構成される。画素トランジスタとしては、4つの転送トランジスタTr1[Tr11〜Tr14]と、各1つのリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3の3トランジスタで構成される。4つのフォトダイオードPD1〜PD4、1つのフローティングディフージョン部FDと、転送トランジスタTr11〜Tr14と、リセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3で4画素共有とした共有画素61が構成される。
4つの転送トランジスタTr11〜Tr14のうち、横2つのフォトダイオードPD1及びPD2に接続される転送トランジスタTr11及びTr12の転送ゲート電極は共通のゲート電極TG1で形成される。横2つのフォトダイオードPD3及びPD4に接続される転送トランジスタTr13及びTr14の転送ゲート電極は共通のゲート電極TG2で形成される。
本実施の形態では、垂直方向に隣り合う2つの共有画素を1組として、この1組の共有画素内でリセットトランジスタTR2と、増幅トランジスタTr3が共有画素61を挟んで上下に分割配置される。このとき、1組内では、2つの共有画素61に対応するように、行方向に並べて配列されたリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTr3が、その配列関係を上側と下側で交差するように配置される。リセットトランジスタTr2は、ソース領域34、ドレイン領域35及びリセットゲート電極36を有して形成される。増幅トランジスタTr3は、ソース領域27、ドレイン領域28及び増幅ゲート電極29を有して形成される。
各共有画素61では、FD配線31[31A,31B]が、リセットトランジスタTr2のソース領域24、フローティングディフージョン部FD及び増幅ゲート電極29に電気的に接続される。垂直方向に隣合う2つの共有画素61のFD配線31A及び31Bは、列方向に沿って配置される。
第8実施の形態に係る固体撮像装置59によれば、行方向に並べて配列されたリセットトランジスタTr2及び増幅トランジスタTrが、共有画素61を挟んで上下で交差するように配置される。これにより、垂直方向に隣合う共有画素61のFD配線31A及び231Bの配線長が同じになり、FD配線31A及び31B間で配線容量の差が発生せず、変換効率の行間差が生じない。その結果、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、画素トランジスタを上記のように配置することにより、Gr画素とGB画素は、同じ面積のゲート電極が含まれる。これにより、Gr画素とGb画素でのポリシリコンのゲート電極における光吸収の差がなくなり、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい2画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
<11.第9実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図20に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCMOS固体撮像装置の第9実施の形態を示す。図20は、画素トランジスタを4トランジスタ型として、縦2×横2の計4画素共有とした複数の共有画素を配列したCMOS固体撮像装置に適用した要部の概略構成を示す。本実施の形態は、画素トランジスタの配置に特徴を有し、図21の第9比較例と対比して説明する。
図27に、画素トランジスタを4トランジスタ型として縦2×横2の計4画素共有とした共有画素の等価回路を示す。図23と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
先に、図21の第9比較例に係る固体撮像装置について説明する。第9比較例の固体撮像装置146は、垂直方向に隣合う2つの共有画素147のうち、一方の共有画素を挟んで上下に増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路と、リセットトランジスタTr2とが分割配置される。このとき、上記2つの共有画素64に対応する2つのリセットトランジスタTr2同士が同じ行方向に並べて配列される。また、上記2つの共有画素64に対応する2つの上記直列回路同士が同じ行方向に並べて配列される。増幅トランジスタTr3及び選択トランジスタTr4の直列回路の構成は、前述の図13と同様である。
その他の構成は図19と同様であるので、図19と対応する部分に同一符号を付して重複説明を省略する。
第9比較例の固体撮像装置146では、垂直方向に隣合う共有画素147のFD配線111A及び11Bは列方向に沿って形成され、その配線長は同じになる。一方、例えばベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、Gr画素にリセットゲート電極106の一部が含まれ、Gb画素に増幅ゲート電極109及び選択ゲート電極118の一部が含まれる。Gr画素とGb画素は、それぞれ面積の異なるゲート電極を含むので、Gr画素とGb画素間でゲート電極での光吸収の差が生じ、結果的に感度ばらつきが列間で発生し縦筋になる。
次に、第9実施の形態に係る固体撮像装置を説明する。第9実施の形態の固体撮像装置63は、図20に示すように、増幅トランジスタTr及び選択トランジスタTr4の直列回路、リセットトランジスタTr2をそれぞれ垂直方向に隣合う共有画素で左右反転する。さらに、左右反転した配置した上記直列回路とリセットトランジスタTr2を上下交差するように配置して構成される。即ち、垂直方向に隣合う一方の共有画素64の上側に、ドレイン領域25を共通に一体化した2つのリセットトランジスタTr2と、増幅トランジスタTr3のドレイン領域を共通に一体化した2つの上記直列回路とが行方向に配列される。一方、垂直方向に隣合う一方の共有画素64の下側に、上記それぞれ一体化した直列回路及びリセットトランジスタTr2の配列と交差する配列となるように、それぞれ一体化したリセットトランジスタTr2及び直列回路が配置される。一体化した直列回路及び一体化したリセットトランジスタTr2は、前述の図5で説明したと同様の構成を有する。
その他の構成は、前述の図8と同様であるので、図8と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第9実施の形態に係る固体撮像装置63によれば、垂直方向に隣合う2つの共有画素64の上記直列回路及びリセットトランジスタTr2が左右反転し、且つ上下交差するように配置されるので、垂直方向に隣合う共有画素61のFD配線31A及び231Bの配線長が同じになる。これにより、FD配線31A及び31B間で配線容量の差が発生せず、変換効率の行間差が生じない。その結果、縦筋が発生しない。
また、ベイヤー配列のカラーフィルタを用いた場合、画素トランジスタを上記のように配置することにより、Gr画素とGB画素は、同じ面積のゲート電極が含まれる。これにより、Gr画素とGb画素でのポリシリコンのゲート電極における光吸収の差がなくなり、縦筋が発生しない。よって、共有画素間での感度差が生じにくい2画素共有の固体撮像装置を提供することができる。
上述の本発明の各実施の形態に係る固体撮像装置は、表面照射型、裏面照射型のいずれにも適用される
<12.第10実施の形態>
[電子機器の構成例]
上述の本発明に係る固体撮像装置は、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、さらにカメラ付き携帯電話などの各種携帯端末機器、プリンター等の電子機器に適用することができる。
図28に、本発明に係る電子機器の一例としてカメラに適用した第10実施の形態を示す。本実施の形態に係るカメラは、静止画像又は動画撮影可能なビデオカメラを例としたものである。本実施も形態のカメラ71は、固体撮像装置72と、固体撮像装置72の受光センサ部に入射光を導く光学系73と、シャッタ装置74を有する。さらに、カメラ71は、固体撮像装置72を駆動する駆動回路75と、固体撮像装置72の出力信号を処理する信号処理回路76とを有する。
固体撮像装置72は、上述した各実施の形態の固体撮像装置のいずれかが適用される。光学系(光学レンズ)73は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置72の撮像面上に結73は、複数の光学レンズから構成された光学レンズ系としてもよい。シャッタ装置74は、固体撮像装置72への光照射期間及び遮光期間を制御する。駆動回路75は、固体撮像装置72の転送動作及びシャッタ装置74のシャッタ動作を制御する駆動信号を供給する。駆動回路75から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置72の信号転送を行う。信号処理回路76は、各種の信号処理を行う。信号処理が行われた映像信号は、メモリなどの記憶媒体に記憶され、或いは、モニタに出力される。
第10実施の形態に係るカメラなどの電子機器によれば、共有画素を有する固体撮像装置72において、共有画素間での感度差を生じにくくするので、高画質化が図られ、信頼性の高い電子機器を提供することができる。