JP2014142505A - ツイストボール及びそれを用いた表示パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】反射率や画質を損なうことなく、かつ容易に製造できるツイストボールとツイストボール式多色表示可能な反射型表示パネルを提供する。
【解決手段】本発明のツイストボールは、ツイストボールの直径と略同等の直径または長径を有する樹脂基板をツイストボールの内部に含有し、樹脂基板の一方の面に形成された第一の有色帯電層と、他方の面に形成された第二の有色帯電層とが互いに異なる帯電特性を有し、第一の有色帯電層と第二の有色帯電層とが互いに異なる色相または互いに異なる反射率を有し、樹脂基板を中心面として樹脂基板を球状に包む透明樹脂を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、ツイストボールと、当該ツイストボールを備えた多色表示装置に関する。
近年、情報表示パネルとしてバックライトを使用した透過型液晶表示パネルが主流である。しかし、透過型表示パネルは直接目に光が照射され、負担が大きく、長時間見続ける用途に適していない。
そこで目の負担が小さい反射型表示装置として、一対の対向する電極間と、その電極間に設けられたツイストボール式表示層を有する表示パネルが、反射型表示パネルとして提案されている。(特許文献1参照)。
このツイストボール式表示パネルは、印刷された紙面と同様に、反射光によって文字や画像を表示するので、目に対する負荷が少なく、画面を長時間見続ける作業に適している。
このツイストボール式表示パネルは、一対の対極を有しかつ各極毎に異なる着色が施されているボールを電界の印加により回転させて、表示色を可変的に表示させる原理に基づくものである。このツイストボールを同一面上にマトリックス状に並べ、それを電極毎に回転を制御することで、一つの画像を表示させることができる。この原理の研究は古くから行われ、その表示原理の明確さから現在でも精力的に開発が行われている。
図3に、一般的なツイストボールを用いた表示パネルの断面図を示す。ツイストボール式表示パネルの表示色は、図3に示すように半球で色分けされている2色のツイストボールと分散溶媒により表現されるため、矢印で示すように表示面(15)を外側から観察した場合に2色表示であり、主に白黒のモノカラーとして用いられる。
そして、2色表示による表示画面の表現力の乏しさから、多色表示の要望が高まっている。そのため、白黒反射型ディスプレイ上へのカラーフィルター積層や多色ツイストボールが提案されている。(特許文献2参照)。
しかし、反射型表示パネル上にカラーフィルターを設置すると入射する光はカラーフィルターを2回通過することになり、全体的に反射率が低下する。そのため、カラー表示となっていても画面が暗くなり、かえって見栄えが劣ってしまう。また、多色ツイストボールもボールの製造方法や電気的制御が複雑になり、現実的ではない。
このように、ツイストボール式表示パネルの多色化には様々な課題が存在している。
特許第4662677号公報 特許第4910837号公報
上記の通り、ツイストボール式表示パネルを多色表示するためにカラーフィルターや多色ツイストボールなど様々な提案がある。しかし、それらの提案を行うとカラーフィルター層の影響による反射率低下が発生し視認性の悪化を引き起こすことや、複雑な駆動波形を駆使することで色相の不均一性が避けられず画質の低下を招いてしまう。結果としてツイストボール式表示パネルの高反射率で高視認性という本来の性能を損なってしまう。よって本発明の目的はそのような反射率や画質を損なうことなく、かつ容易に製造できるツイストボールとツイストボール式多色表示が可能な反射型表示パネルを提供することである。
第1の発明は、電界の方向により回転し、観察面から観察される表示色を切替えることが可能なツイストボールであって、前記ツイストボールの直径と略同等の直径または長径を有する樹脂基板を前記ツイストボールの内部に含有し、前記樹脂基板の一方の面に形成された第一の有色帯電層と、他方の面に形成された第二の有色帯電層とが互いに異なる帯電特性を有し、前記第一の有色帯電層と前記第二の有色帯電層とが互いに異なる色相または互いに異なる反射率を有し、前記樹脂基板を中心面として前記樹脂基板を球状に包む透明樹脂を有していることを特徴とするツイストボールである。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記樹脂基板が透明樹脂であることを特徴とするツイストボールである。
第3の発明は、前記第1または第2の発明において、前記第一の有色帯電層に酸化チタンが含まれていることを特徴とするツイストボールである。
第4の発明は、前記第1乃至第3のいずれかの発明において、前記第二の有色帯電層にカーボンブラックが含まれていることを特徴とするツイストボールである。
第5の発明は、前記第1乃至第4のいずれかの発明において、前記樹脂基板の前記直径または長径が、前記樹脂基板の厚みの少なくとも2倍以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のツイストボールである。
第6の発明は、少なくとも基板、第一の電極層、表示層、第二の電極層及び基材をこの順に有する表示パネルであって、前記第一の電極層は複数存在し、前記複数の第一の電極層は前記基板上に直接積層され、前記複数の第一の電極層は相互に分離しており、前記表示層が、少なくとも1種類以上の前記第1乃至第5のいずれかの発明のツイストボールを含むことを特徴とする表示パネルである。
第7の発明は、前記第6の発明において、前記基板の背面に前記ツイストボールの2種類の着色とは異なる色相または反射率を有する反射板が積層されていることを特徴とする表示パネルである。
第8の発明は、前記第6の発明において、前記複数の第一の電極層の上面または下面に前記ツイストボールの2種類の着色とは異なる色または反射率を有する着色層を有していることを特徴とする表示パネルである。
第9の発明は、前記表示層に含まれている前記ツイストボールが、分散媒とともにマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする表示パネルである。
樹脂基板の両面に異なる色相または異なる反射率の同一色を着色させ、かつ互いに対極となるように帯電した丸形状の樹脂基板を中心面とするように、透明樹脂でほぼ球状に包むことで本発明のツイストボールが形成される。
前記帯電しているツイストボールは、電極間に配置し電界を印加すると、回転することが出来る。よって、観察面に対しツイストボール内の樹脂基板を平行に向けると、その着色が表示色となる。そのため、樹脂基板の表裏の着色を表示色にできるので2種類の表示色が可能となる。
さらに、樹脂基板を観察面に対し垂直に向けると樹脂基板の着色は観察面から観察されず、ツイストボールの観察面の反対の面にある反射板を視認することができる。
このとき、ツイストボール内の樹脂基板と異なる色相の反射板を積層することで、表示色を増やすことが可能である。
このような構成とすることでツイストボールと反射板により三種類以上の色相あるいは反射率を可逆的に表示可能な表示パネルを容易に作製することができる。
本発明によるツイストボールを用いた場合の一実施形態に係る第1の表示パネルの断面図 本発明によるツイストボールを用いた場合の一実施形態に係る第2の表示パネルの断面図 一般的なツイストボールを用いた場合の従来の表示パネルの断面図
図1は本発明によるツイストボールとそれを用いた反射型表示パネルの断面構造を示すための断面説明図である。図1に示すように、本発明による表示パネルの断面構成は、前面電極板(11)と表示層(13)と背面電極板(14)とを備えている。前面電極板(11)は、透明基材(1)上に透明電極(2)が設けられた構成を有している。表示層(13)は、ツイストボール(12)と当該ツイストボール(12)が分散された分散媒(7)とを有するように形成されている。ツイストボール(12)は、一方の面に第一の有色帯電層(5)を有するとともに他方の面に第二の有色帯電層(6)を有する樹脂基板(4)を透明樹脂(3)で球状に包むように構成されている。背面電極板(14)は、基材(9)の一方の面上に電極層(8)が設けられるとともに他方の面上に反射板(10)が設けられた構成を有し、前面電極板(11)に対向している。
以下に、本発明となるツイストボールを用いた表示パネルの表示原理の概略を述べる。基材(9)上に設置された多数の電極層(8)は、アクティブマトリクス型駆動方式の回路構成の電源に接続される。これにより、電極層(8)は各々の画素電極スイッチング素子に接続されていて、透明電極(2)との間に正負の電圧を印加することができる。電極層(8)の電圧を変動させると、表示層(13)に印加される電界が変動する。
電極層(8)が正極のとき、表示層(13)のツイストボール(12)の正帯電側は、電極層(8)に反発し、逆に負帯電側は正極の電極層に吸引されるように回転する。電極層を負極とすることで、さきの反対方向にツイストボールが回転する。この回転により、表示面(15)に向いたツイストボールの着色が矢印で示すように表示面(15)を外側から観察する観察者にとっての表示色となる。さらに、ツイストボールは短時間の電圧印加により、回転を制御することで樹脂基板(4)を対向電極に対し垂直にする。これにより、ツイストボールの色は観察されず、背面電極板(14)に設置してある反射板(10)の着色が観察される。
ここで、例えばツイストボールの正極側を黒色、負極側を白色、反射板を赤色としておけば、電極層(8)を負極とすることで白色表示となり、正極とすることで黒色表示となる。さらに、一度黒色表示としてツイストボールの方向を揃えた後に、短時間の電圧印加によりツイストボールを半回転させることで、反射板の赤色を表示することができる。
以下に本発明とするところのツイストボール(12)について詳細に説明する。
ツイストボール(12)は、上述のように、一方の面に第一の有色帯電層(5)を有するとともに他方の面に第二の有色帯電層(6)を有する樹脂基板(4)を、透明樹脂(3)が球状に包んだ構成を有している。第一の有色帯電層(5)と第二の有色帯電層(6)とは互いに異なる帯電特性を有している。また、第一の有色帯電層(5)と第二の有色帯電層(6)とは互いに異なる色相または互いに異なる反射率を有している。
ツイストボール(12)の樹脂基板(4)には、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、あるいはガラス等を使用することができる。表示層の透過率を低下させないために透明の基板が好ましい。
ツイストボール(12)の第一の有色帯電層(5)及び第二の有色帯電層(6)の着色顔料は、一般的に無機炭素等の無機顔料のほか、ガラスあるいは樹脂等の微粉末、さらにはこれらの複合体などを使用する。例えば、黒色粒子であれば粉末カーボンやチタンブラックなどが挙げられ、白色粒子としては、公知の酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛等の白色無機顔料、酢酸ビニルエマルションなどの有機化合物、さらにはこれらの複合体などを使用する。
第一の有色帯電層(5)及び第二の有色帯電層(6)はアクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系等の各種樹脂材料と混合し、インキ化し、樹脂基板上に塗布形成される。
樹脂基板(4)上への塗布方法は、スクリーン印刷、ダイコーター、コンマコーターなど各種一般的な方式が用いられる。
第一の有色帯電層(5)及び第二の有色帯電層(6)の表面に、透明樹脂(3)を形成させるために親油性処理をしておくのが好ましい。親油性処理方法としては、アルコキシシラン、シラザン、シロキサンなどをシランカップリング脱水反応させることによる親油基の導入、または撥水性の発現するフッ素樹脂やアクリル樹脂の着色帯電層への上塗りなどがある。
塗布した樹脂基板(4)は、金型による型抜き、レーザー加工などの加工技術により丸型に加工される。樹脂基板(4)の直径または長径は、ツイストボール(12)の直径と略同等である。また、樹脂基板(4)の当該直径または長径は、樹脂基板(4)の厚みの少なくとも2倍以上であることが好ましい。当該直径または長径が樹脂基板(4)の厚みの2倍より小さいと、ツイストボールが球状になり難いためである。
具体的に、樹脂基板(4)の直径または長径は、70μm以上1mm以下が好ましい。70μmより小さいと樹脂基板(4)同士の相互作用が大きく、凝集してしまうためである。また、1mmより大きいとツイストボールと分散媒との間の摩擦が大きくなり、電気的に回転しにくくなる為である。
透明樹脂(3)には、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、メラミン樹脂系などが用いられるが、透明性と強靭性を加味するとアクリル樹脂系が好ましい。また、スチレン樹脂などの他の樹脂と共重合させることで柔軟性を付与することも可能である。
透明樹脂(3)のモノマーまたはオリゴマーと着色帯電層付き樹脂基板を水系溶媒中で混合し、重合反応を行うことで、樹脂基板(4)を中心面とするほぼ球状のツイストボール(12)が得られる。表示層(13)は、このようなツイストボール(12)を1種類以上含んでいる。第一の有色帯電層(5)及び第二の有色帯電層(6)への正負の帯電特性の割り当てと、第一の有色帯電層(5)及び第二の有色帯電層(6)のそれぞれの色相または反射率との組合せの相違により、ツイストボール(12)の種類を異ならせることができる。
続いて、ツイストボール(12)を用いた反射型表示パネルの材料、部材について説明する。
透明分散媒(7)には、水、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、各種エステル類、アルコール系溶媒などが用いられ、例えば、アイソパー、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ − ブチロラクトン、エチレンカーボネート、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2 − メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1 , 2 − ジメトキシエタン、1 , 2 − エトキシメトキシエタン、ポリエチレングリコール、アルコール類等が挙げられ、その他の脂等を単独または適宜混合した溶媒を使用する。
第2の電極層としての前面電極板(11)は第2の基材としての透明基材(1)上に透明電極層(2)が形成された構造である。透明基材(1)としてはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、あるいはガラス等を使用することができる。透明電極材として使用することができるものは、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)等の酸化インジウム系、酸化スズ系、酸化亜鉛系のような透明性を有する導電性酸化物等である。この透明電極の形成には蒸着法、スパッタ法、CVD法などの従来技術を用いることができる。
背面電極板(14)には、一般に液晶パネルの駆動に採用されているアモルファスシリコンまたは多結晶シリコンを用いた薄型トランジスタを配置したアクティブマトリックス型の電極板を用いることができる。トランジスタに使われる材料として、ペンタセンやアントラセンを用いた有機半導体も挙げられる。しかし、コスト面を加味するとシリコンを使用したアクティブマトリックス型電極板が好ましい。背面電極板(14)において、それぞれが第1の電極層となる複数の電極層(8)が相互に分離した状態で、第1の基材としての基材(9)上に直接積層されている。
反射板(10)は樹脂または金属を材料とする基板上に、着色層を形成することで得られる。着色層の材料としては、白色材料には例えば酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタンなどが挙げられる。また黒色材料には、例えば、ランプブラックやボーンブラックなどの炭素からなるカーボンブラックや無機材料によるチタンブラック粉末などが挙げられる。さらに、青色であれば、アルミ酸コバルト、コバルトクロム青、フタロシアニン類、赤色であればアントラキノンやアゾ化合物などが挙げられる。
得られた反射板(10)は背面電極板(14)にラミネートされる。
また、着色層を直接背面基板上に形成することでも同様の反射板の効果を得ることができる。
反射層の塗布方法としては、スクリーン印刷、マイクログラビアコーター、キスコーター、コンマコーター、ダイコーター、バーコーター、スピンコーターなどを用いることができる。
また、対向する電極間の間隔を制御するために、図2に示すようにマイクロカプセル化した表示層を用いることが出来る。これにより、表示層内の粒子の流動を制御する効果も望まれる。
マイクロカプセル17の材料としては、メラミン樹脂やアクリル樹脂、ゼラチンーアラビアゴムなどの材料を使用することができる。バインダー16にはウレタン樹脂等を使用することができ、分散媒18には、シリコーンオイル等の粘性の高い透明分散媒を使用することができる。
[ツイストボールの作製]
負極帯電粒子として酸化チタン(ルチル型、関東化学社製)を水分散ウレタン樹脂HW-171(DIC製)に10wt%混合し白色塗液を調整した。続き、正帯電である親水性カーボンブラックAqua-Black162(東海カーボン(株)製)を水分散ウレタン樹脂(DIC製)に10wt%混合することで黒色塗液を調整した。
前記調整の白色塗液と黒色塗液を樹脂基板(4)としての12μmPETフィルム上に、乾燥膜厚が約2μmとなるように塗布し、白黒シートを得た。塗布方法はスロットダイを用い、乾燥は100℃で5分行った。PETフィルム上で、白色塗液を塗布して得られた層が第一の有色帯電層(5)であり、黒色塗液を塗布して得られた層が第二の有色帯電層(6)である。
さらに、白黒シート表面にシランカップリング剤であるフェニルメトキシシランKBE-103(信越化学製)を塗布し、乾燥脱水縮合反応によりシート表面を撥水性表面改質することで、撥水性白黒シートを得た。
撥水性白黒シートを、プレス機にセットし直径75μmの丸型小片に打ち抜き、多数の丸型白黒片を得た。
前記丸型白黒片を、水とフェノキシエチルアクリレートPHE(第一工業製)を等比混合したアクリルモノマー分散溶液に分散し攪拌する。攪拌中、フェノキシエチルアクリレートPHE/水が2になるまで、水を徐々に追加する。フェノキシエチルアクリレートPHEが丸型白黒小片を取り込み球状の液滴が多数発生したところで、重合開始剤であるAIBN開始剤(関東化学製)を追加し、80℃まで過熱し6時間重合反応を行う。生成した球状粒を目開き150μmと46μmのメッシュをフィルターとして用い分級することで、目的とするツイストボールを得た。
[ツイストボール式表示パネルの作製]
前記得られたツイストボールをシリコーンオイルKF-99(信越化学)に分散させ、表示層液体を作製した。
背面電極板(40mm×20mm)として酸化インジウム錫電極がL/S=0.2mm/0.4mmのストライプ上に配線されているガラス板を準備した。その背面に酢酸により分散したプルシンブルー粉末(関東化学)をバーコーターにより塗布し、オーブンにて300℃で30分焼結させ、青色反射板付背面電極板を作製した。
全面に酸化インジウム錫電極が蒸着されているガラス板を前面電極板(40mm×20mm)として、四端部に厚み100μmの両面テープ4597(3M製)をセットし、上記反射板付背面電極板と貼りあわせ、一組の表示パネル電極部材を得た。
続いて、表示パネル電極部材の電極間にスポイトで前記表示層液を注入し、本発明であるところの表示パネルを得た。
本表示パネルに背面電極を正極とし、80Vを500ms印加したところツイストボールの黒面が観察面となるように回転し黒表示が観察された。逆に背面電極を負極とし80Vを500ms印加したところ、白面が観察面となり表示画面は白色に観察された。さらに、白表示から80Vを250ms印加したところ、ツイストボール中の丸型小片が観察面に対し垂直になり、背面にある青色反射板が観察された。
本発明は、電子ペーパーや携帯情報端末、画像モニタ等の各種ディスプレイ装置に適用可能である。
1 …透明基材
2 …透明電極層
3 …透明樹脂
4 …樹脂基板
5 …第一の着色帯電層
6 …第二の着色帯電層
7 …分散媒
8 …電極層
9 …基材
10 …反射板
11 …前面電極板
12 …ツイストボール
13 …表示層
14 …背面電極板
15 …表示面
16 …バインダー
17 …マイクロカプセル
18 …分散媒

Claims (9)

  1. 電界の方向により回転し、観察面から観察される表示色を切替えることが可能なツイストボールであって、
    前記ツイストボールの直径と略同等の直径または長径を有する樹脂基板を前記ツイストボールの内部に含有し、
    前記樹脂基板の一方の面に形成された第一の有色帯電層と、他方の面に形成された第二の有色帯電層とが互いに異なる帯電特性を有し、
    前記第一の有色帯電層と前記第二の有色帯電層とが互いに異なる色相または互いに異なる反射率を有し、
    前記樹脂基板を中心面として前記樹脂基板を球状に包む透明樹脂を有していることを特徴とするツイストボール。
  2. 前記樹脂基板が透明樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のツイストボール。
  3. 前記第一の有色帯電層に酸化チタンが含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のツイストボール。
  4. 前記第二の有色帯電層にカーボンブラックが含まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のツイストボール。
  5. 前記樹脂基板の前記直径または長径が、前記樹脂基板の厚みの少なくとも2倍以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のツイストボール。
  6. 少なくとも第1の基材、第一の電極層、表示層、第二の電極層及び第2の基材をこの順に有する表示パネルであって、
    前記第一の電極層は複数存在し、
    前記複数の第一の電極層は前記第1の基材上に直接積層され、
    前記複数の第一の電極層は相互に分離しており、
    前記表示層が、少なくとも1種類以上の請求項1乃至5のいずれか1項に記載のツイストボールを含むことを特徴とする表示パネル。
  7. 前記第1の基材の背面に前記ツイストボールの2種類の着色とは異なる色相または反射率を有する反射板が積層されていることを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
  8. 前記複数の第一の電極層の上面または下面に前記ツイストボールの2種類の着色とは異なる色または反射率を有する着色層を有していることを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
  9. 前記表示層に含まれている前記ツイストボールが、分散媒とともにマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
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