JP2014141384A - 中性子遮蔽コンクリート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中性子遮蔽コンクリートは、コレマナイトやヒルガダイト等の含硼素鉱物の骨材と、固結材であるポルトランドセメントと、界面活性剤を用いて鉱油及び水を混和して乳化させた油系混和剤と、混和剤としての玻璃質岩石粉とを混和して混練してなる。界面活性剤はモノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンである。鉱油と界面活性剤との混合比は10:1〜50:1とし、鉱油と界面活性剤を合わせた量をポルトランドセメント量に対して0.05〜5.0%混和した。玻璃質岩石粉は玻璃質安山岩粉であり、含硼素鉱物に対して5〜30%置換させて混和した。
【選択図】なし
Description
本発明による中性子遮蔽コンクリートは、コレマナイトやヒルガダイト等の含硼素鉱物を含む含硼素骨材と、セメントと、鉱油等の油及び界面活性剤を10:1〜50:1の比率で水と共に混和させて乳化させてなる油系混和剤と、玻璃質粉とを混和させて混練してなり、その際、油と界面活性剤を合わせた量をセメントの量に対して0.05〜5.0%の比率で混和し、しかも玻璃質粉を含硼素骨材に対して5〜30%置換混合させたものを混練することで得られる。このコンクリートは、中性子を遮蔽できると共に固結性が高い上に十分な圧縮強度と耐久性を有している。
本発明によれば、玻璃質粉を用いる際、玻璃質安山岩、玻璃質流紋岩、玻璃質玄武岩等の玻璃質岩石の粉体を用いれば低廉であり、しかもセメントと良く反応するので好ましい。
界面活性剤としてモノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンを用いれば、乳化し易く容易に分離せず安定した特性が得られる。
本実施形態による中性子遮蔽コンクリートは、骨材として、例えばコレマナイトやヒルガダイト等の硼素を含む含硼素鉱物のいずれか1種、または複数種の含硼素鉱物の塊を骨材として用いる。固結材としてのセメントは、例えばポルトランドセメントやアルミナセメント等を用いる。
本実施形態で用いる玻璃質岩石粉はセメント、例えばポルトランドセメントに水を加えた場合にセメント中に含まれるカルシウムやアルミニウムと良く反応して固定し、吸収することができる。
また、玻璃質岩石粉を含硼素鉱物の骨材量に対して5〜30%の割合で置換して混合させた。玻璃質岩石粉を5〜30%の範囲で含硼素鉱物の骨材と置換混合することで十分な固結性と高い圧縮強度、耐久性の向上が得られる。なお、瑠璃質岩石粉の含硼素鉱物の骨材量に対する置換混合割合は、好ましく5〜25%、更に好ましくは10〜20%とする。
なお、玻璃質岩石粉の含硼素鉱物の量に対する置換混合割合について5%未満の場合や30%より大きい場合には圧縮強度と耐久性が小さくなる。
その際、鉱油等の油と界面活性剤を合わせた量をポルトランドセメントに対して0.05〜5.0%の比率で混和し、しかも玻璃質岩石粉を含硼素骨材の量に対して5〜30%置換混合させる。
このような割合で配合された各種の材料を混練し、硬化させることで本実施形態による中性子遮蔽コンクリートが得られる。このコンクリートは、中性子を遮蔽できると共に固結性が高い上に十分な強度と耐久性を有している。
しかも、玻璃質粉として玻璃質岩石の粉体を用いることで、低廉である上に不純物を含むために融点が低くセメントと良く反応するので好ましい。
また、セメントに混和させる界面活性剤は、モノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンを用いたので、従来の界面活性剤と比較して乳化し易く安定した性状が得られる。
実施例において、コンクリート材料として、まずセメントは例えばアルミナセメントを用い、骨材は例えばコレマナイトとヒルガダイトを混合比90〜70:10〜30の割合で混合した砕砂細骨材とし、玻璃質粉として玻璃質安山岩粉を用い、下記に示す油系混和剤を混和して、試験体となる中性子遮蔽コンクリートを製作するものとする。この試験体は定義上、骨材が砂状であるからモルタルである。
なお、鉱油と水を混合させた後に界面活性剤を混合させてもよく、いずれの手順を採用しても効能・効果は変わらない。
そして、含硼素鉱物の細骨材とセメントと油系混和剤と玻璃質安山岩粉を表5に示す配合割合で混和させ、養生させることで、供試体としての中性子遮蔽コンクリート(モルタル)を製作した。
供試体の成型寸法は「JIS A 5201」に基づき4×4×16(cm)とした。供試体の練り混ぜ及び成型締固めに用いた器具は「JIS A 5201」に規定された通りのものを用いた。なお、フロー値は「JIS A 5201」の「フロー試験」に従って求めたものであり、室温26℃、相対温度56%以下とした。
また、表5に示すように、実施例とは別に、比較例1として玻璃質安山岩粉と油系混和剤を添加しない供試体と、比較例2として玻璃質安山岩粉のみを添加しない供試体とを用いて試験した。なお、供試体の数は実施例、比較例1、比較例2とも各3個とした。
なお、比較例1、2において、油系混和剤を添加した比較例2に対し、油系混和剤を添加しない比較例1は圧縮強度の低下割合が大きくなる傾向を示している。
そのため、界面活性剤としてモノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンを鉱油に添加した油系混和剤と、玻璃質岩石粉の混和剤とを、それぞれ所定の割合で添加した実施例による中性子遮蔽コンクリートは、充分な圧縮強度を有し、耐久性の高い特性を得ることを確認できた。
例えば、上述した実施例では、骨材としてコレマナイトとヒルガダイトを混合比90〜70:10〜30の割合で混合して用いたが、混合比は任意である。また、コレマナイトとヒルガダイトのいずれか一方のみを採用してもよく、或いは他の含硼素鉱物等を骨材として用いてもよい。
また、本明細書において各種成分の含有割合の%は重量%を示すものとする。
本発明による中性子遮蔽コンクリートは、コレマナイトやヒルガダイトの含硼素鉱物を含む含硼素骨材と、セメントと、鉱油及び界面活性剤を10:1〜50:1の比率で水と共に混和させて乳化させてなる油系混和剤と、玻璃質岩石粉とを混和させて混練してなり、その際、鉱油と界面活性剤を合わせた量をセメントの量に対して0.05〜5.0%の比率で混和し、しかも玻璃質岩石粉を含硼素骨材に対して5〜30%置換混合させたものを混練することで得られる。このコンクリートは、中性子を遮蔽できると共に固結性が高い上に十分な圧縮強度と耐久性を有している。
しかも、玻璃質岩石の粉体を用いれば低廉であり、しかもセメントと良く反応するので好ましい。
界面活性剤としてモノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンを用いれば、乳化し易く容易に分離せず安定した特性が得られる。
本実施形態による中性子遮蔽コンクリートは、骨材として、例えばコレマナイトやヒルガダイト等の硼素を含む含硼素鉱物のいずれか1種、または複数種の含硼素鉱物の塊を骨材として用いる。固結材としてのセメントは、例えばポルトランドセメントやアルミナセメント等を用いる。
本実施形態で用いる玻璃質岩石粉はセメント、例えばポルトランドセメントに水を加えた場合にセメント中に含まれるカルシウムやアルミニウムと良く反応して固定し、吸収することができる。
また、玻璃質岩石粉を含硼素鉱物の骨材量に対して5〜30%の割合で置換して混合させた。玻璃質岩石粉を5〜30%の範囲で含硼素鉱物の骨材と置換混合することで十分な固結性と高い圧縮強度、耐久性の向上が得られる。なお、瑠璃質岩石粉の含硼素鉱物の骨材量に対する置換混合割合は、好ましく5〜25%、更に好ましくは10〜20%とする。
なお、玻璃質岩石粉の含硼素鉱物の量に対する置換混合割合について5%未満の場合や30%より大きい場合には圧縮強度と耐久性が小さくなる。
その際、鉱油等の油と界面活性剤を合わせた量をポルトランドセメントに対して0.05〜5.0%の比率で混和し、しかも玻璃質岩石粉を含硼素骨材の量に対して5〜30%置換混合させる。
このような割合で配合された各種の材料を混練し、硬化させることで本実施形態による中性子遮蔽コンクリートが得られる。このコンクリートは、中性子を遮蔽できると共に固結性が高い上に十分な強度と耐久性を有している。
しかも、玻璃質粉として玻璃質岩石の粉体を用いることで、低廉である上に不純物を含むために融点が低くセメントと良く反応するので好ましい。
また、セメントに混和させる界面活性剤は、モノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンを用いたので、従来の界面活性剤と比較して乳化し易く安定した性状が得られる。
実施例において、コンクリート材料として、まずセメントは例えばアルミナセメントを用い、骨材は例えばコレマナイトとヒルガダイトを混合比90〜70:10〜30の割合で混合した砕砂細骨材とし、玻璃質粉として玻璃質安山岩粉を用い、下記に示す油系混和剤を混和して、試験体となる中性子遮蔽コンクリートを製作するものとする。この試験体は定義上、骨材が砂状であるからモルタルである。
なお、鉱油と水を混合させた後に界面活性剤を混合させてもよく、いずれの手順を採用しても効能・効果は変わらない。
そして、含硼素鉱物の細骨材とセメントと油系混和剤と玻璃質安山岩粉を表5に示す配合割合で混和させ、養生させることで、供試体としての中性子遮蔽コンクリート(モルタル)を製作した。
供試体の成型寸法は「JIS A 5201」に基づき4×4×16(cm)とした。供試体の練り混ぜ及び成型締固めに用いた器具は「JIS A 5201」に規定された通りのものを用いた。なお、フロー値は「JIS A 5201」の「フロー試験」に従って求めたものであり、室温26℃、相対温度56%以下とした。
また、表5に示すように、実施例とは別に、比較例1として玻璃質安山岩粉と油系混和剤を添加しない供試体と、比較例2として玻璃質安山岩粉のみを添加しない供試体とを用いて試験した。なお、供試体の数は実施例、比較例1、比較例2とも各3個とした。
なお、比較例1、2において、油系混和剤を添加した比較例2に対し、油系混和剤を添加しない比較例1は圧縮強度の低下割合が大きくなる傾向を示している。
そのため、界面活性剤としてモノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンを鉱油に添加した油系混和剤と、玻璃質岩石粉の混和材とを、それぞれ所定の割合で添加した実施例による中性子遮蔽コンクリートは、充分な圧縮強度を有し、耐久性の高い特性を得ることを確認できた。
例えば、上述した実施例では、骨材としてコレマナイトとヒルガダイトを混合比90〜70:10〜30の割合で混合して用いたが、混合比は任意である。また、コレマナイトとヒルガダイトのいずれか一方のみを採用してもよく、或いは他の含硼素鉱物等を骨材として用いてもよい。
また、本明細書において各種成分の含有割合の%は重量%を示すものとする。
Claims (3)
- コレマナイトやヒルガダイト等の硼素を含む含硼素骨材と、固結材であるセメントと、界面活性剤を用いて鉱油等の油及び水を混和して乳化させた油系混和剤と、混和剤として添加した玻璃質粉とを混和してなり、
前記油と界面活性剤との混合比は10:1〜50:1とされ、前記油と界面活性剤を合わせた量を前記セメントに対して0.05〜5.0%混和させ、かつ前記玻璃質粉を含硼素骨材に対して5〜30%混和させたことを特徴とする中性子遮蔽コンクリート。 - 前記玻璃質粉は、玻璃質岩石粉である請求項1に記載された中性子遮蔽コンクリート。
- 前記界面活性剤は、モノオレイン酸トリオキシエチレンソルビタンである請求項1または2に記載された中性子遮蔽コンクリート。
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- 2013-01-25 JP JP2013012382A patent/JP5347075B1/ja active Active
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KR101688646B1 (ko) | 2014-12-02 | 2016-12-22 | 한국과학기술원 | 고준위 중성자 차폐를 위한 이중 차폐 콘크리트 및 그 제조방법 |
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