JP2014140581A - 固形物回収デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】管腔を形成する壁面の損傷を防止しつつ、管腔内にある固形物を効率よく除去することのできる固形物回収デバイス、およびこれを用いた管腔内にある固形物の回収方法を提供する。
【解決手段】固形物回収デバイス1は、管腔内に存在する固形物を回収するためのデバイスであって、支持体10と、第1の端部21および第1の端部21と反対側にある第2の端部22を有し第1の端部21の少なくとも一部が支持体10に固定された柔軟性を有するシート20とを有し、シート20が、第1の端部21と第2の端部22を両端とする、固形物を囲む筒状体を形成可能に構成され、かつ、形成される筒状体は、第2の端部22の少なくとも一部が第1の端部21によって形成される環内を通過することにより、固形物が保持可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固形物回収デバイスに関する。
生体中の管腔が異物により閉塞した場合、例えば、胆管内の管腔が胆石により閉塞した場合、状況に応じて、異物を管腔から除去することにより治療が行われる。
管腔における物質を回収するために、フレキシブルループ部材と、フレキシブルループ部材に取り付けられたネット部材と、フレキシブルループ部材を開いたりつぶし畳んだりする手段を備える物質回収用カテーテルが提案されている(特許文献1)。
また、3つの支持部材と、支持部材を覆う可撓性シートとを有するバスケットアセンブリを備えた医療デバイスが提案されている(特許文献2)。
さらに、バルーンを用いて結石を掻き出すためのバルーンカテーテルや、生体内の異物をバルーンで包み込み除去する異物除去用カテーテルが提案されている(特許文献3〜5)。
特表平6−509259号公報 特開2009−523054号公報 特開2000−5189号公報 特開2008−194166号公報 特開2006−6561号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載のカテーテルやデバイスは、比較的剛性の高い部材を用いてネットやシートを所定の形状にして異物を回収するものである。したがって、胆管等の生体管においては、上記剛性の高い部材が生体管の壁面を傷つける可能性がある。また、このようなバスケットアセンブリを備えたカテーテルでは、バスケットの隙間から結石が脱落するリスクがある。
また、特許文献3、4に記載のカテーテルは、バルーンによって結石を掻き出すものであるため、カテーテルの操作中において、結石により生体管の壁面を傷つける可能性がある。また、操作中においてバルーンから結石が離れてしまうことがあるため、上記カテーテルは確実に結石を回収・除去できるものではない。
さらに、より効率よく管腔内にある固形物を除去できるよう、デバイスのさらなる改良が求められる。
したがって、本発明の目的は、管腔を形成する壁面の損傷を防止しつつ、管腔内にある固形物を効率よく除去することのできる固形物回収デバイス、およびこれを用いた管腔内にある固形物の回収方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、比較的柔らかなシートを用いて特定の包み方を採用することにより、管腔を形成する壁面の損傷を防止しつつ、固形物を効率よく除去することができることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1) 管腔内に存在する固形物を回収するためのデバイスであって、
支持体と、
第1の端部および当該第1の端部と反対側にある第2の端部を有し、第1の端部の少なくとも一部が支持体に固定された、柔軟性を有するシートとを有し、
前記シートが、第1の端部と第2の端部を両端とする、前記固形物を囲む筒状体を形成可能に構成され、かつ、
形成される筒状体は、第2の端部の少なくとも一部が第1の端部によって形成される環内を通過することにより、固形物が保持可能に構成されている、固形物回収デバイス。
(2) さらに、シートを平面視した際に、第1の端部と第2の端部との間に、かつ、シートの2つの主面の両側に配置され、環状をなす、少なくとも1つの第1の糸と、
第1の糸と連結され、筒状体の軸方向に沿って移動可能な第2の糸とを有し、
第2の糸が筒状体の軸方向に沿って基端側に移動することにより、第1の糸が形成する環が縮径するように構成されている、(1)に記載の固形物回収デバイス。
(3) 第1の糸が、少なくとも第2の端部付近に配置されている、(1)または(2)に記載の固形物回収デバイス。
(4) さらに、第2の端部と連結され、支持体とは独立して長軸方向に移動可能な長尺体を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の固形物回収デバイス。
(5) 形成される筒状体において、長尺体が、筒状体の内部空間を移動するように配置される、(1)〜(4)のいずれかに記載の固形物回収デバイス。
(6) シートを平面視した際に、第1の端部と第2の端部との間に、かつ、シートの2つの主面の両側に配置され、少なくとも1つの環状に形成される第1の糸と、
第1の糸と連結しており、筒状体の軸方向に沿って支持体とは独立して移動可能な第2の糸とを有し、
長尺体が、ルーメンおよび該ルーメンと外部とを連絡する少なくとも2つの連通孔を有する管であり、
第1の糸が、2つの連通孔を貫通しており、
第2の糸の少なくとも一部が、ルーメン内に収納されており、
第1の糸と第2の糸とが、ルーメン内で連結している、
(1)〜(5)のいずれかに記載の固形物回収デバイス。
(7) 管腔が、生体管によって形成されたものである、(1)〜(6)のいずれかに記載の固形物回収デバイス。
(8) 管腔内に存在する固形物を回収する方法であって、
支持体と、第1の端部および当該第1の端部と反対側にある第2の端部を有し、第1の端部の少なくとも一部が支持体に固定された、柔軟性を有するシートとを有するデバイスを供するステップ、ここで、前記シートが、第1の端部と第2の端部を両端とする、前記固形物を囲む筒状体を形成可能に構成され、かつ、形成される筒状体は、第2の端部の少なくとも一部が第1の端部によって形成される環内を通過することにより固形物がシートに保持されるように構成されており、
デバイスを管腔に挿入し、固形物とシートが管腔の軸方向において重複するように配置するステップ、
シートを筒状体に変形させ、筒状体により固形物を囲むステップおよび、
筒状体の第2の端部の少なくとも一部を、第1の端部によって形成される環内を通過させることにより、固形物をシートに保持するステップ、を有する、前記方法。
本発明によれば、管腔を形成する壁面の損傷を防止しつつ、管腔内にある固形物を効率よく除去することのできる固形物回収デバイス、およびこれを用いた管腔内にある固形物の回収方法を提供することができる。
特に本発明においては、比較的柔らかなシートを用いて固形物の回収を行うため、従来技術と比較して、管腔が損傷することをより効果的に防止できる。さらに、柔らかなシートが固形物を隙間なく包み込むため、一旦保持された固形物が回収の途中で脱落することが防止され、より確実に固形物を回収できる。
図1は、本発明の好適な実施態様に係る固形物回収デバイスの概要図である。 図2は、図1に示す固形物回収デバイスの先端側の構成を示す部分拡大図である。 図3は、図1に示す固形物回収デバイスの先端側の構成を示す平面図である。 図4は、図1に示す固形物回収デバイスの動作を説明する概略図である。 図5は、図1に示す固形物回収デバイスの動作を説明する概略図である。 図6は、図1に示す固形物回収デバイスの動作を説明する概略図である。 図7は、本発明の方法の好適な実施態様を説明する概略図である。
以下、本発明の好適な実施態様を、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
まず、本発明の好適な実施態様にかかる固形物回収デバイスについて説明する。
図1は、本発明の好適な実施態様に係る固形物回収デバイスの概要図、図2は、図1に示す固形物回収デバイスの先端側の構成を示す部分拡大図、図3は、図1に示す固形物回収デバイスの先端側の構成を示す平面図、図4〜図6は、図1に示す固形物回収デバイスの動作を説明する概略図である。なお、各図中、説明の便宜上、固形物回収デバイス1の説明において、管腔内への挿入方向側を先端側(または遠位端側)、反対側を基端側(または近位端側)という。また、各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、実際の大きさを示すものではない。また、図3に示す平面図は、図1に示す固形物回収デバイス1を同図中において下から上に視た平面図である。
固形物回収デバイス1は、管腔内に挿入し、該固形物を回収するために用いられるものである。
ここで、本明細書中において、管腔としては、特に限定されないが、例えば、生体管によって形成される管腔や、耳鼻腔、涙腺等が挙げられる。また、生体管としては、特に限定されないが、血管、消化管、気管、食道、胆管、リンパ管、尿道等が挙げられる。特に、生体管は、管腔に存在する異物を除去する際に管腔を形成する壁面が損傷しやすいものであるが、これらの生体管においても固形物回収デバイス1を用いることにより、上記の問題を防止しつつ、異物を好適に除去することができる。
また、固形物は、管腔内で一定の形状を保持するものであれば特に限定されず、固体のみならず、ゲル状物等の固体と液体および/または気体との混合物も含む。固形物としては、例えば、胆石、腎結石、尿路結石、膀胱結石、尿道結石等の各種結石等が挙げられる。
図1〜図3に示すように、固形物回収デバイス1は、支持体10と、第1の端部21および第1の端部21と反対側にある第2の端部22を有するシート20とを有している。さらに、本実施態様にかかる固形物回収デバイス1は、第2の端部22と連結された長尺体30と、環状をなす第1の糸40A、40Bと、第1の糸40A、40Bと連結された第2の糸50とを有する。
支持体10は、可撓性を有する管状かつ長尺状の部材である。支持体10は、その先端部11から基端部12にかけてルーメン13が貫通しており、ルーメン13には後述する長尺体30が貫通している。また、その基端部12は、拡径しており、基端部12を把持することにより、容易に固形物回収デバイス1の操作を行うことができる。
また、支持体10は、管腔内に送達できるよう適度の可撓性を有することが好ましい。この場合、支持体10を構成する材料としては、金属や樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、Ni−Ti系合金のような擬弾性合金(超弾性合金も含む)、形状記憶合金、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等、SUSの全品種)、コバルト系合金、金、白金のような貴金属、タングステン系合金、炭素系材料(ビアノ線を含む)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれらの2種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料またはこれらの混合物、あるいは、上記のうち2種以上の高分子材料が挙げられる。また、支持体10は、これら金属や樹脂の複合物(例えば、金属と樹脂とを積層した多層チューブ等)を適用することもできる。
なお、固形物回収デバイス1を構成する支持体10以外の各部材についても、特に言及がない限り、上記と同様の材料を1種または2種以上組み合わせて適用することができる。
長尺体30は、支持体10を貫通するように配置された可撓性のチューブである。長尺体30は、長尺体30の長軸方向に支持体10内を摺動可能であり、支持体10のルーメン13内を移動可能に構成されている。
長尺体30は、その先端部が、支持体10の先端側より突出し、その突出した部位においてシート20を支持している。また、長尺体30の先端部31は、封止されて丸みを帯びるとともに、シート20の第2の端部22を接着等により固定している。そして、長尺体30は、後述するシート20によって形成された筒状体20’の内部空間を筒状体20’の軸方向に沿って移動可能に構成されており、これにより、長尺体30に固定された第2の端部22を筒状体20’の内部から基端側に引き抜くことが可能となり、後述するような機構による固形物200の固定が可能となる。
一方、長尺体30の基端側は、拡径した円筒状の拡径部32を形成している。そして、図3に示すように、長尺体30は、先端部31から拡径部32にわたり貫通したルーメン33を有しており、ルーメン33は、第1の糸40A、40Bの一部および第2の糸50の一部を収納することができる。
また、シート20の第1の端部21付近と第2の端部22付近に対応する長尺体30の部位には、それぞれ、外部からルーメン33に連通する連通孔34A〜34Dが設けられており、連通孔34A、34Bには、第1の糸40Aが、連通孔34C、34Dには、第1の糸40Bがそれぞれ貫通している。
また、図1に示すように、拡径部32の基端側の側面には、突出部35が設けられている。さらに、突出部35には、溝が形成されている(図示せず)。これにより、第2の糸50を突出部35に巻きつけることにより、第2の糸50を固定することができ、第2の糸50の不本意なずれなどを防止し、この結果、シート20が不本意に変形することが防止される。
長尺体30の外径および内径は特に限定されないが、例えば、外径を、0.5〜2.5mm、内径を0.3〜2.3mmとすることができる。
シート20は、長方形をなす、柔軟性および可撓性を有するシートであり、先端側の長辺を含む第1の端部21と、その反対側(基端側)の長辺を含む第2の端部22とを有している。また、第1の端部21の中央付近は、支持体10の先端部に接着または融着等により固定されている。一方で、第2の端部22の中央付近は、後述する長尺体30に接着または融着等により固定されている。
シート20は、後述するような機構により、第1の端部21と第2の端部22とを両端とする筒状体20’を形成でき、固形物200を保持、収納することができる。
また、シート20は、第1の端部21と第2の端部22との間において、第1の端部21の両端付近および第2の端部22の両端付近に貫通孔23A〜23Dを有している。貫通孔23A〜23Dは、後述する第1の糸40A、40Bが貫通することができ、これにより第1の糸40A、40Bを固定する機能を有する。また、シート20は、その角部が面取りされており、デバイス操作時において、管腔の壁面にシート20の角部が接触して引っ掛かることが防止されている。
また、シート20の大きさは、固形物回収デバイス1を用いる管腔の種類、大きさおよび固形物200の大きさ等によって適宜設定でき、特に限定されないが、例えば、長辺の長さを5〜60mm、好ましくは10〜25mm、短辺の長さを2〜24mm、好ましくは4〜10mmとすることができる。
また、シート20の厚さは、特に限定されないが、例えば、100〜600μm、好ましくは150〜300μmとすることができる。
シート20を構成する材料としては、十分に可撓性および柔軟性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、織布(織物、編物)、不織布等の所定のメッシュを有する繊維材料(メッシュ生地)や、各種樹脂製の膜材料を用いることができる。
第1の糸40A、40Bは、第1の端部21と第2の端部22との間に、かつ、シート20の2つの主面の両側に配置される、環状の糸部材である。
第1の糸40Aは、第2の端部22付近に、シート20の長辺に沿って配置されている。第1の糸40Aは、連通孔34A、34Bを貫通しており、その貫通した両端がシート20の貫通孔23A、23Bをさらに貫通して、シート20を長尺体30の周方向に沿って周回する。
同様に、第1の糸40Bは、第1の端部21付近に、シート20の長辺に沿って配置されている。第1の糸40Bは、連通孔34C、34Dを貫通しており、その貫通した両端がシート20の貫通孔23C、23Dをさらに貫通して、シート20を長尺体30の周方向に沿って周回する。
このような第1の糸40A、40Bは、シート20の形状を制御することができる。すなわち、図2に示す第1の糸40A、40Bは、シート20を周回することによって、シート20の長手方向における断面を、長尺体30を囲むU字状に湾曲させている。さらに、第1の糸40A、40Bは、例えば、長尺体30のルーメン33内にその一部分が引き込まれるより、周回する長さが小さくなって、第1の糸40A、40Bによって形成される環が縮径し、図4に示すように、シート20を筒状体20’に変形させることができる。特に、第1の糸40Aは、第2の端部22付近に配置されることにより、第2の端部22付近の形状を制御し、一旦筒状体20’に収納した固形物200が筒状体20’から外部へ移動することを防止することができる。また、第2の糸40Bは、第1の端部21付近に配置されることにより、第1の端部21付近の形状を制御する。
第1の糸40A、40Bの長さは、シート20の形状によって適宜決定することができ、特に限定されないが、例えば、2〜12cmとすることができる。また、例えば、第1の糸40A、40Bの長さは、第1の糸40A、40Bが配置されるシート20の部位の、第1の糸40A、40Bと平行する方向における長さの、1.0〜4.0倍とすることができる。
図2および図3に示す第2の糸50は、長尺体30のルーメン33内に軸方向に沿って配置された糸状の部材である。図3に示すように、第2の糸50は、ルーメン33内の第1の糸40A、40Bとの交差点51、52において第1の糸40A、40Bと連結されており、一方で、図1に示すように第2の糸基端部53は長尺体30の拡径部32より突出している。したがって、第2の糸基端部53を長尺体30に対して基端側に引くことにより、すなわち、第2の糸50をシート20が形成する筒状体20’の軸方向に沿って基端側に移動させることにより、第1の糸40A、40Bを所望する分ルーメン33内に引き込むことができ、上述したような第1の糸40A、40Bを用いたシート20の形状の制御が可能となる。
なお、操作性の向上を図るために、図1に示すように、第2の糸基端部53にリング60を設けてもよい。
上述したような第1の糸40A、40Bおよび第2の糸50は、例えば、撚糸、無撚糸のいずれであってもよいし、モノフィラメント、マルチフィラメントのいずれであってもよい。
また、第1の糸40A、40Bおよび第2の糸50を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、上述した支持体10を構成する材料や、絹、木綿等の天然繊維等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
また、第1の糸40A、40Bおよび第2の糸50の繊度は、特に限定されないが、例えば、0.35〜2.5dtex、好ましくは0.5〜2.0dtexとすることができる。
上述したように、固形物回収デバイス1は、シート20が筒状体20’を形成することが可能なものであるが、シート20が筒状体20’を形成した状況において、第2の端部22の少なくとも一部が第1の端部21によって形成される環内を通過することにより、固形物を保持可能に構成されている。
すなわち、図5、図6に示すように、支持体10に対し長尺体30を基端側に引き抜くと、支持体10に固定されたシート20の第1の端部21は、移動しないのに対し、長尺体30に固定された第2の端部22は、シート20が固形物200を覆うように、基端側に移動する。そして、第2の端部22が第1の端部21によって形成される環内を通過することにより、いわゆる「巾着包み」の状態で、固形物200がシート20内に固定される。この状態において、固形物200は、柔軟性を有するシート20によって保持されているため、管腔を形成する壁面を傷つける恐れがない。また、固形物回収デバイス1は、一般的なバスケットカテーテルとは異なり、硬質なワイヤーを使用していないため、固形物回収デバイス1によって、管腔を形成する壁面を傷つけることも防止されている。さらに、固形物回収デバイス1では、柔らかなシート20が固形物200を隙間なく包み込むため、一旦保持された固形物200が回収の途中で脱落することが防止され、より確実に固形物200を回収できる。
なお、長尺体30を支持体10に対して基端側に移動する際に、第2の糸50を長尺体30とともに移動させた場合、第1の糸40Bは、シート20を周回する部分は移動しないのに対し、第2の糸50に接続された部分は第1の端部21から離れるように移動する。この結果、第1の糸40Bのシート20を周回する部分が短くなり、第1の端部21が形成する環は収縮する。これにより、第1の端部21が形成する環を通過した第2の端部22を固定することができ、一旦回収した固形物200をより確実にシート20で保持できる。
なお、上述した固形物回収デバイス1の各構成部材の大きさ等は、特に言及がない場合であっても、適用する管腔の状態や、操作性等の各種使用条件に合わせて、当業者が適宜設定できることは言うまでもない。
次に、本発明の方法を好適な実施態様に基づき説明する。
図7は、本発明の方法の好適な実施態様を説明する概略図である。なお、関連する図面においては、本実施態様を説明する目的で、一部が拡大又は縮小されて、実物と異なる比率で示されている場合がある。
本発明の方法は管腔内に存在する固形物を回収する方法であって、
支持体と、第1の端部および当該第1の端部と反対側にある第2の端部を有し、第1の端部の少なくとも一部が支持体に固定された、柔軟性を有するシートとを有するデバイスを供するステップ、ここで、前記シートが、第1の端部と第2の端部を両端とする、前記固形物を囲む筒状体を形成可能に構成され、かつ、形成される筒状体は、第2の端部の少なくとも一部が第1の端部によって形成される環内を通過することにより固形物がシートに保持されるように構成されており、
デバイスを管腔に挿入し、固形物とシートが管腔の軸方向において重複するように配置するステップ、
シートを筒状体に変形させ、筒状体により固形物を囲むステップ、および
筒状体の第2の端部の少なくとも一部を、第1の端部によって形成される環内を通過させることにより、固形物をシートに保持するステップ、を有する。
以下、本発明の方法は、いかなる管腔に対して用いるものであってもよいが、本実施態様においては、上述した固形物回収デバイス1を用いて、胆管100の管腔101内にある胆石102を除去するものとして説明する。
まず、最初のステップにおいては、固形物回収デバイス1を供する。
供された固形物回収デバイス1には、適宜、公知の方法により、洗浄、滅菌処理が施されてもよい。
次のステップにおいては、固形物回収デバイス1を胆管100の管腔101内に挿入し、胆石102とシートが管腔の軸方向において重複するように、すなわちシート20が胆石102を覆うように、配置する(図7(a))。
本ステップは、ガイディングカテーテルを用いて目的とする配置部位付近まで固形物回収デバイス1を誘導することによって行うことができる。
なお、適用する部位によっては、ガイディングカテーテルを用いずに、他の公知の方法により、固形物回収デバイス1を目的とする位置に配置してもよい。
また、このとき、胆石102を、第1の糸40Aと第1の糸40Bとの間に配置することが好ましい。これにより、次のステップにおいて、より容易に筒状体20’内に胆石102を収納することができる。
次のステップでは、シート20を筒状体20’に変形させ、筒状体20’により胆石102を囲む(図7(b))。具体的には、第2の糸50を長尺体30に対し基端側に移動させることにより、第1の糸40A、40Bによって形成される環を縮径させ、シート20を筒状体20’に変形させる。これにより、筒状体20’内に胆石102が収納される。
次のステップでは、筒状体20’の第2の端部22の少なくとも一部を、第1の端部21によって形成される環内を通過させることにより、胆石102をシート20に保持する。
本ステップにおいては、長尺体30を支持体10に対し、基端側に移動させることにより(図7(c))、第2の端部22が筒状体20’の内部空間を移動して、第1の端部21によって形成される環内を通過する(図7(d))。これにより、長尺体30に固定された第2の端部22は、シート20が胆石102を覆うように基端側に移動し、シート20により胆石102が保持される。
以上のステップにより、胆石102の回収を行うことができる。なお、回収した胆石102については、例えば、そのまま固形物回収デバイス1を胆管100より取り出すことにより、胆石102を胆管100から除去することができる。また、必要に応じて、公知の技術により胆石102の破砕を行ってもよい。
以上、本発明によれば、管腔を形成する壁面の損傷を防止しつつ、管腔内にある固形物を効率よく除去することのできる固形物回収デバイス、およびこれを用いた管腔内にある固形物の回収方法を提供することができる。
特に本発明においては、比較的柔らかなシートを用いて固形物の回収を行うため、従来技術と比較して、管腔が損傷することをより効果的に防止できる。さらに、柔らかなシートが固形物を隙間なく包み込むため、一旦保持された固形物が回収の途中で脱落することが防止され、より確実に固形物を回収できる。
以上、本発明を図示の実施態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は上述した実施態様に限定されず、例えば、シートはいかなる形状であってもよい。
また、本発明は、例えば、第2の糸が省略されており、シートの第1の端部が予め環を形成するように構成されていてもよい。この場合、第1の端部が形成する環は、支持体の外周面に固定されていることが好ましい。
また、本発明の固形物回収デバイスは、例えば、第2の糸および長尺体の移動を電動により制御する手段を備えるものであってもよい。
また、本発明の固形物回収デバイスは、例えば、長尺体を備えていなくてもよく、長尺体に代えて、糸、ワイヤー等により、第2の端部の移動を制御するように構成されていてもよい。
1 固形物回収デバイス
10 支持体
11 先端部
12 基端部
13 ルーメン
20 シート
20’ 筒状体
21 第1の端部
22 第2の端部
23A、23B、23C、23D 貫通孔
30 長尺体
31 先端部
32 拡径部
33 ルーメン
34A、34B、34C、34D 連通孔
35 突出部
40A、40B 第1の糸
50 第2の糸
51、52 交差点
53 第2の糸基端部
60 リング

Claims (8)

  1. 管腔内に存在する固形物を回収するためのデバイスであって、
    支持体と、
    第1の端部および当該第1の端部と反対側にある第2の端部を有し、第1の端部の少なくとも一部が支持体に固定された、柔軟性を有するシートとを有し、
    前記シートが、第1の端部と第2の端部を両端とする、前記固形物を囲む筒状体を形成可能に構成され、かつ、
    形成される筒状体は、第2の端部の少なくとも一部が第1の端部によって形成される環内を通過することにより、固形物が保持可能に構成されている、固形物回収デバイス。
  2. さらに、シートを平面視した際に、第1の端部と第2の端部との間に、かつ、シートの2つの主面の両側に配置され、環状をなす、少なくとも1つの第1の糸と、
    第1の糸と連結され、筒状体の軸方向に沿って移動可能な第2の糸とを有し、
    第2の糸が筒状体の軸方向に沿って基端側に移動することにより、第1の糸が形成する環が縮径するように構成されている、請求項1に記載の固形物回収デバイス。
  3. 第1の糸が、少なくとも第2の端部付近に配置されている、請求項1または2に記載の固形物回収デバイス。
  4. さらに、第2の端部と連結され、支持体とは独立して長軸方向に移動可能な長尺体を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固形物回収デバイス。
  5. 形成される筒状体において、長尺体が、筒状体の内部空間を移動するように配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固形物回収デバイス。
  6. シートを平面視した際に、第1の端部と第2の端部との間に、かつ、シートの2つの主面の両側に配置され、少なくとも1つの環状に形成される第1の糸と、
    第1の糸と連結しており、筒状体の軸方向に沿って支持体とは独立して移動可能な第2の糸とを有し、
    長尺体が、ルーメンおよび該ルーメンと外部とを連絡する少なくとも2つの連通孔を有する管であり、
    第1の糸が、2つの連通孔を貫通しており、
    第2の糸の少なくとも一部が、ルーメン内に収納されており、
    第1の糸と第2の糸とが、ルーメン内で連結している、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の固形物回収デバイス。
  7. 管腔が、生体管によって形成されたものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固形物回収デバイス。
  8. 管腔内に存在する固形物を回収する方法であって、
    支持体と、第1の端部および当該第1の端部と反対側にある第2の端部を有し、第1の端部の少なくとも一部が支持体に固定された、柔軟性を有するシートとを有するデバイスを供するステップ、ここで、前記シートが、第1の端部と第2の端部を両端とする、前記固形物を囲む筒状体を形成可能に構成され、かつ、形成される筒状体は、第2の端部の少なくとも一部が第1の端部によって形成される環内を通過することにより固形物がシートに保持されるように構成されており、
    デバイスを管腔に挿入し、固形物とシートが管腔の軸方向において重複するように配置するステップ、
    シートを筒状体に変形させ、筒状体により固形物を囲むステップ、および
    筒状体の第2の端部の少なくとも一部を、第1の端部によって形成される環内を通過させることにより、固形物をシートに保持するステップ、を有する、前記方法。
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