JP2014140477A - コネクタシステム - Google Patents

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高寛 千田
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Abstract

【課題】コネクタの外周面に固定機構などの凹部や凸部を形成することなく、コネクタの端面の汚染の問題を解決することが可能なコネクタシステムを提供する。
【解決手段】チューブに接続される接続部と、軸線方向他端側に位置する外筒と、外筒の内側を軸線方向一端側から外筒開口部まで延びる流路形成部材と、流路形成部材の周囲に、他端側の閉止位置と一端側の押込位置との間を移動可能な環状弁体とを備え、環状弁体は、閉止位置で外筒開口部を密閉し、流路形成部材は、環状弁体の押込位置で、接続部の一端と外筒内の押込位置よりも他端側の空間との間で液体を流通可能とする液体通路を有する、コネクタと、外筒開口部を密閉するコネクタ用蓋と、を備え、コネクタ用蓋は、一端側に、嵌合状態でコネクタの外筒の内側に入り込む挿入部を有し、外筒の内周面および挿入部の外周面には、嵌合状態において互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コネクタシステムに関し、特には、患者の体内に留置されたチューブに接続した状態で用いられるコネクタシステムに関するものである。
医療分野においては、患者の健康の維持・管理などを目的として、各種医療機器と、患者の体内に留置したチューブとを接続して用いることがある。具体的には、例えば泌尿器の機能およびその周囲の筋力の低下により自己の意思で排尿することが困難な患者に対しては、いわゆる蓄尿バッグと、一端側を患者の尿道から膀胱に挿入して留置した導尿カテーテルとを接続して用いる。そして、患者の体内から排出した尿は、導尿カテーテルの他端側に接続された蓄尿バッグに蓄えられる。
かかる蓄尿バッグは一般に、上記の導尿カテーテルの一端側が、患者の膀胱に留置されることから、患者から切り離して用いることができず、それにより、患者は、いわゆるリハビリや入浴等の際にも、導尿カテーテルを介して膀胱に繋がれた蓄尿バッグとともに移動することを余儀なくされる。従って、蓄尿バッグを使用している患者は、蓄尿バッグの位置や状態によっては、尿が膀胱内へと逆流して尿路感染症を発症したりするおそれがあると考えられる。
そのため、特に、このような蓄尿バッグを用いるに当っては、蓄尿バッグを一時的に切り離した状態で患者が移動することができるように、導尿カテーテルの途中に、取り外し可能な第一コネクタおよび第二コネクタからなるチューブ接続構造を設けることが望まれている。
そして、このような取り外し可能な第一コネクタおよび第二コネクタからなるチューブ接続構造としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1のチューブ接続構造は、図9に、チューブ接続構造の軸線方向に沿う断面図を示すように、第一コネクタ100が、軸線方向一端側(図では右側)に、図示しない一方のチューブに接続される第一接続部101と、第一接続部101よりも軸線方向他端側(図では左側)に位置する外筒102と、外筒102の内側で、外筒102の軸線方向に延びるとともに、液体を流通可能とする液体通路を形成する連通管103と、連通管103の周囲に軸線方向へ移動可能に設けられた環状弁体104と、連通管103の周囲を取り囲んで配設されて、環状弁体104を軸線方向他端側に付勢する第一コイルばね105とを備え、また、第二コネクタ106が、図示しない他方のチューブに接続される第二接続部107と、第二接続部107よりも軸線方向一端側に位置し、外筒102の内側に入り込んで環状弁体104を軸線方向一端側に押し込む内筒108と、内筒108の内側に設けられた内側弁体109と、内側弁体109を軸線方向一端側に付勢する第二コイルばね110とを備えてなるものである。このチューブ接続構造によれば、第一コネクタ100と第二コネクタ106との接続時には、図9に示すようにチューブ接続構造内を液体が流通可能となる。一方で、第一コネクタ100と第二コネクタ106との非接続時には、第一コネクタ100の軸線方向他端側は、第一コイルばね105により付勢された環状弁体104により液密に封止され、第二コネクタ106の軸線方向一端側は、第二コイルばね110により付勢された内側弁体109により液密に封止される。従って、導尿カテーテルの途中に上記チューブ接続構造を設置すれば、患者は、第一コネクタと第二コネクタとを分離することにより、蓄尿バッグから切り離された状態で移動することができる。
国際公開第2007/014281号
ところで、上述のような第一コネクタおよび第二コネクタからなるチューブ接続構造を途中に設けた導尿カテーテルの一端側を膀胱に留置する患者が、例えば、蓄尿バッグを携帯せずにリハビリや入浴等をするに当って、導尿カテーテルの他端側(蓄尿バッグ側)の第二コネクタを第一コネクタから取り外した場合には、患者は、膀胱に留置したチューブに接続された第一コネクタを、環状弁体などで構成される、第一コネクタの他端側の端面が外部に曝された状態で携帯することになる。そして、患者が、かかる状態で第一コネクタを携帯することで、第一コネクタの他端側の端面が汚染されるおそれがあり、また、汚染を除去するためにコネクタの端面を例えば薬剤を含有する布等で拭き取ったとしても、雑菌等が残留することがあり、それによって、尿路感染症等の感染症が発症する懸念があった。
このようなコネクタの端面の汚染の問題に対し、清浄なキャップをコネクタに取り付けてコネクタの端面をキャップで覆うことにより、チューブ接続構造のコネクタ同士を分離した状態におけるコネクタの端面の汚染を防止することも考えられる。しかしながら、コネクタは、通常は対をなすコネクタ(第二コネクタ)と接続した接続構造の状態で使用され、また、患者の移動時においても、患者の体内に留置されたカテーテルなどのチューブに一端が接続された状態で持ち運ばれる。そのため、外筒の外周面などのコネクタの外周面にキャップを固定するための固定機構、例えば凹部や凸部を設けると、当該固定機構やコネクタの端面を覆うキャップがコネクタの周囲の人や物に引っ掛かり、チューブの予定外の抜管が生じる虞、または、固定機構が患者の皮膚に接触することにより皮膚を傷つける虞がある。
そこで、本発明は、コネクタの外周面に固定機構などの凸部や凹部を形成することなく、従来技術が抱える上記コネクタの端面の汚染の問題を解決することが可能なコネクタシステムを提供することを目的とする。
本発明のコネクタシステムは、軸線方向一端部に設けられてチューブに接続される接続部と、該接続部よりも軸線方向他端側に位置する外筒と、該外筒の内側を軸線方向一端側から軸線方向他端側の外筒開口部まで延びる流路形成部材と、該流路形成部材の周囲に、軸線方向他端側の閉止位置と軸線方向一端側の押込位置との間を軸線方向へ移動可能に設けられた環状弁体とを備え、前記環状弁体は、前記閉止位置において前記流路形成部材と共に前記外筒開口部を密閉し、前記流路形成部材は、前記環状弁体を前記押込位置に位置させた状態において前記接続部の軸線方向一端と前記外筒内の前記押込位置よりも軸線方向他端側の空間との間で液体を流通可能とする液体通路を有する、コネクタと、前記コネクタの前記外筒開口部に嵌め合わされて該外筒開口部を密閉するコネクタ用蓋と、を備え、前記コネクタ用蓋は、軸線方向一端側に、前記コネクタと前記コネクタ用蓋との嵌合状態で前記コネクタの前記外筒の内側に入り込む挿入部を有し、前記外筒の内周面および前記挿入部の外周面には、前記コネクタと前記コネクタ用蓋とを嵌め合わせた前記嵌合状態において互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とするものである。
ここで、本発明のコネクタシステムでは、前記コネクタが、前記外筒の内側で、前記環状弁体を該外筒の軸線方向他端側に向けて付勢する弾性体をさらに具えることが好ましい。
また、本発明のコネクタシステムでは、前記嵌合状態での、前記コネクタの軸線方向視において、前記コネクタ用蓋の外周輪郭線が、前記コネクタの前記外筒開口部の外周輪郭線よりも内側に位置することが好ましい。
さらに、本発明のコネクタシステムでは、前記嵌合状態において、前記挿入部は前記環状弁体を前記押込位置まで押込み、前記コネクタ用蓋が、前記嵌合状態において前記流路形成部材内および前記外筒内に存在する流体の圧力の上昇を検知する圧力検知機構を備えることが好ましい。
なお、本発明のコネクタシステムが圧力検知機構を備える場合、前記コネクタ用蓋が、前記挿入部の軸線方向他端側に位置する基端部と、前記基端部の軸線方向他端側の端面と前記挿入部の軸線方向一端側の端面とを連通し、前記嵌合状態において前記接続部の軸線方向一端と前記基端部の軸線方向他端側との間で液体を流通可能とする貫通路と、を備え、前記圧力検知機構が、前記基端部の前記端面に設けられて前記貫通路の基端部側開口部を覆い、前記流体の圧力の上昇に伴って膨らむ膨張性部材であることが好ましい。
あるいは、前記圧力検知機構が、前記コネクタ用蓋の内部に設けられた収容部に収容されて液体と接触した際に状態が変化する液体接触指示材と、前記嵌合状態において、前記液体通路と前記収容部との間で流体を流通可能とする流体流路と、前記コネクタ用蓋に形成されて前記収容部内の前記液体接触指示材の状態を視認可能とする透明部とを含むことが好ましい。なお、圧力検知機構が液体接触指示材を含む場合、前記コネクタ用蓋に、前記嵌合状態において前記液体通路に存在する流体の圧力が所定の圧力未満の場合には前記流体流路を介した前記液体通路から前記収容部への流体の流通を阻止し、前記液体通路に存在する流体の圧力が所定の圧力以上の場合には前記流体流路を介した前記液体通路から前記収容部への流体の流通を許容する流体流通機構を備えることが好ましい。
本発明によれば、コネクタとコネクタ用蓋との嵌合状態において、コネクタ用蓋がコネクタの外筒開口部に嵌め合わされて該外筒開口部を密閉するとともに、コネクタ用蓋の挿入部がコネクタの外筒の内側に入り込むので、患者や医療従事者等が、コネクタ用蓋を、患者の体内に留置されたチューブに接続したコネクタに嵌め合わせれば、コネクタとコネクタ用蓋との間からの漏液を防止しつつ、コネクタの端面の汚染を防止することができる。したがって、患者の体内に留置されたチューブに接続可能なコネクタの端面の汚染を、簡易に防止することができる。
また、コネクタの外筒の内周面およびコネクタ用蓋の挿入部の外周面に係合部を設けることにより、係合部をコネクタの外筒の外周面に設けることなく、コネクタ用蓋をコネクタに嵌め合わせることができる。したがって、コネクタの外筒の外周面に形成された凸部や凹部に起因したチューブの予定外の抜管などを防止することができる。
本発明のコネクタシステムの一実施形態を、コネクタとコネクタ用蓋とを嵌め合わせる前の状態で示す、全体図である。 図1のコネクタシステムを、コネクタとコネクタ用蓋とを嵌め合わせた後の状態で示す、コネクタシステムの軸線方向に沿う断面図である。 図1のコネクタシステムのコネクタ用蓋の変形例を、コネクタとコネクタ用蓋とを嵌め合わせた後の状態で示す、コネクタシステムの軸線方向に沿う断面図である。 図1のコネクタシステムのコネクタを用いたチューブ接続構造を示す、チューブ接続構造の軸線方向に沿う断面図であり、(a)は、コネクタと、該コネクタと対応する対応コネクタと嵌め合わせた後の状態を示し、(b)は、コネクタと対応コネクタとを嵌め合わせる前の状態を示す。 図1のコネクタシステムのコネクタの各構成部材を、コネクタを分解して示す斜視図である。 (a)は、図1のコネクタシステムのコネクタ用蓋の挿入部に設けたガイド溝の形状を示す、挿入部の外周面の展開図であり、(b)および(c)は、ガイド溝の変形例の形状を示す、挿入部の外周面の展開図である。 図1のコネクタシステムのコネクタ用蓋の他の変形例について、(a)は、コネクタとコネクタ用蓋とを嵌め合わせた後の状態を示す、コネクタシステムの軸線方向に沿う断面図であり、(b)は、コネクタ用蓋に膨張性部材を取り付ける前の状態を示す、コネクタ用蓋の斜視図である。 図1のコネクタシステムにおけるコネクタ用蓋のさらに他の変形例を、コネクタとコネクタ用蓋とを嵌め合わせた後の状態で示す、コネクタシステムの軸線方向に沿う断面図である。 従来のチューブ接続構造を、コネクタと、該コネクタと対応する対応コネクタとを嵌め合わせた後の状態で示す、チューブ接続構造の軸線方向に沿う断面図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施形態について説明する。
図1に、コネクタシステム1を示す。このコネクタシステム1は、コネクタ2と、コネクタ2に取り付けられるコネクタ用蓋4とを備えている。
ここで、コネクタシステム1のコネクタ2は、例えば、患者の体内から排出された尿を膀胱から蓄尿バッグまで案内する導尿カテーテルを構成する二本のチューブを接続する際に用いられるチューブ接続構造の一部を構成するコネクタである。そして、コネクタ2を用いたチューブ接続構造は、一端側が患者の膀胱に留置されたチューブの他端側の端部に接続されるコネクタ2と、コネクタ2に液密に嵌め合わされると共に、一端側が蓄尿バッグに取り付けられたチューブの他端側の端部に接続される対応コネクタとを備える。
なお、このコネクタシステム1のコネクタ2に接続するチューブは導尿カテーテルに限定されることはなく、コネクタ2は、一端側が患者の体内に留置され、例えば、血液、腹水/胸水、胆汁、消化管液、術野浸出液、術野の洗浄液、脳脊髄液のドレナージ液、腹膜透析液その他の液体が内部を流動する医療・福祉用のチューブにも接続することができる。
ここで、コネクタシステム1のコネクタ2は、図2に、コネクタシステム1の軸線方向(図2では左右方向)に沿う断面図を示すように、軸線方向一端部に設けられて図示しない導尿カテーテル等のチューブに接続される接続部21と、接続部21よりも軸線方向他端側に位置する外筒22と、外筒22の内側を軸線方向一端側(図2では右側)から軸線方向他端側(図2では左側)の外筒開口部22aまで外筒22の軸線方向と平行に延びる、軸線方向他端側の先端部分23aを閉止した円管状の流路形成部材23と、流路形成部材23の周囲に、軸線方向他端側の閉止位置と軸線方向一端側の押込位置との間を流路形成部材23に沿って軸線方向へ移動可能に設けられた環状弁体24とを備えている。なお、図2では、環状弁体24は、軸線方向一端側の押込位置に位置している。
接続部21は、チューブの端部に挿入されて該端部を摩擦係合させる複数のテーパ状段差を形成した外面を有する管状部分21aと、管状部分21aに比して外径の大きな円盤状部分21bとで構成される。
また、外筒22は、図2に示すように、管状部分21aよりも内外径がともに大径であって、外筒22の軸線方向一端側から軸線方向他端側の外筒開口部22aまで略同一の内径(直径)を有する円筒形状であり、その軸線方向一端側は、接続部21の円盤状部分21bで液密に閉止されている。また、外筒22の外周面は、軸線方向に直交する断面で円形の断面形状であり、凹凸の無い平滑な曲面よりなる。なお、外筒22の外周面は、軸線方向に直交する断面が、楕円形もしくは長円形等の形状となるようにすることができる。一方、外筒22の内周面には、図5で後に詳細に説明するコネクタ用蓋4をコネクタ2に嵌め合わせる際に使用する係合部22bが形成されている。
さらに、コネクタ2には、図2に示すように、弾性体とすることができる環状弁体24の、軸線方向一方側の面に沿って設けた剛性支持部材25と、外筒22の内側に、流路形成部材23の周囲を取り囲む姿勢で設けられて、剛性支持部材25を介して環状弁体24を外筒開口部22a側(即ち、軸線方向他端側)に向けて常時付勢する弾性体としてのコイルばね26とを設けることができる。なお、環状弁体24は閉止位置と押込位置との間を移動可能な部材であり、剛性支持部材25は、流路形成部材23を取り囲んだ状態で環状弁体24と共に外筒22の軸線方向に摺動変位する。従って、剛性支持部材25と流路形成部材23との間には、任意に、剛性支持部材25の内周面と流路形成部材23の外周面との間での液体の意図しない流動を防止するための、ゴム材料等からなるOリング28を圧縮姿勢で配置することができる。
なお、図示は省略するが、弾性体としてのコイルばね26は、外筒22の軸線方向他端側に向けて環状弁体24を付勢可能な弾性体、たとえば、円筒状、または、内外表面を蛇腹状に形成した筒状のゴム部材等に代えることができる。また、図示は省略するが、コイルばね26に代えて配置した弾性体は、環状弁体24または剛性支持部材25と一体に形成して、いわゆるメカニカルスプリング等とすることもできる。
また、環状弁体24は、閉止位置において流路形成部材23と共に外筒開口部22aを密閉し、外筒開口部22aからの液漏れを防止する。具体的には、環状弁体24は、閉止位置において、環状弁体24の半径方向内側に位置する流路形成部材23の先端部分23aと共に外筒開口部22aを密閉する。なお、コネクタ2の内側にコイルばね26を設けた場合、環状弁体24は、外部からの入力を受けない状態では、環状弁体24を外筒22の外筒開口部22aに向けて常時付勢するコイルばね26によって閉止位置へと移動させられる。従って、コネクタ2に弾性体、例えばコイルばね26等を設けたときは、後述の、コネクタ2と嵌め合わせることが可能な対応コネクタ3またはコネクタ用蓋4を、コネクタ2から取り外した後の非嵌合状態で、弾性体の付勢力により、外筒22の外筒開口部22aを密閉することになるので、コネクタ2およびコネクタ用蓋4を、取付けおよび取外しを繰り返して、何度も用いることができる。また、コネクタ2を何度も用いることができるので、患者や医療従事者が、導尿カテーテルのチューブに接続したコネクタ2を、新たなものに取り替えるための手間を省き、また、コネクタ2の使用個数の低減によりコストを削減することができる。
流路形成部材23は、環状弁体24を図2に示す押込位置に位置させた状態において、接続部21の軸線方向一端と、外筒22内の、押込位置(環状弁体24の軸線方向他端の位置)よりも軸線方向他端側の空間との間で液体を流通可能とする液体通路23bを有する。図2に示すところでは、流路形成部材23は、閉止された先端部分23aの近傍であって、押込位置よりも軸線方向他端側に位置する流路形成部材23の外周面に開口する液体通路23bを有する。
ところで、このようなコネクタ2は、上述したように、二本のチューブを接続するチューブ接続構造の一部を構成することができる。具体的には、コネクタ2は、例えば患者の膀胱に留置したチューブに接続部21が接続されるとともに、図4に示すように、このコネクタ2に対応する、蓄尿バッグにチューブを介して接続された対応コネクタ3に嵌め合わされて使用され得る。なお、コネクタ2と対応コネクタ3との嵌合は、コネクタ2の外筒22の内周面に設けられてコネクタ用蓋4とコネクタ2との嵌合に使用される係合部22bを利用して行うことが好ましい。係合部22bを使用すれば対応コネクタ3との接続機構をコネクタ2に新たに設ける必要が無いからである。
図4(a)に示すように、対応コネクタ3は、例えば、軸線方向他端側(図では左側)にチューブが接続される他端側接続部31と、他端側接続部31よりも軸線方向一端側(図では右側)に位置し、コネクタ2の外筒22の内側に入り込んで環状弁体24を軸線方向一端側の押込位置まで押し込む内筒32と、内筒32の内側に位置して内筒32の軸線方向一端側を密閉する内側弁体33と、内側弁体33を軸線方向一端側に向けて常時付勢する他端側コイルばね34とを具える。なお、対応コネクタ3は、コネクタ2とチューブ接続構造を形成可能な構造であれば、図4に示す構造に限定されるものではない。
ここで、コネクタ2と対応コネクタ3とから構成されるチューブ接続構造は、コネクタ2と対応コネクタ3との嵌合状態(図4(a))では、嵌合したコネクタ2および対応コネクタ3の内部を通ってコネクタ2の軸線方向一端と対応コネクタ3の軸線方向他端との間を液体が流通可能となる。具体的には、内筒32によって環状弁体24が押込位置まで押し込まれることにより、コネクタ2の軸線方向一端から流路形成部材23内に流入した流体が、液体通路23bを通って内筒32内に流入し、対応コネクタ3の軸線方向他端から流出可能となる。一方、コネクタ2と対応コネクタ3との非嵌合状態(図4(b))では、コネクタ2と対応コネクタ3との内部からの液体の漏出が防止される。具体的には、コネクタ2では、上述したように環状弁体24により外筒開口部22aが液密に密閉される。また、対応コネクタ3では、他端側コイルばね34により軸線方向他端側に向けて付勢された内側弁体33が内筒32の軸線方向一端側の開口部を液密に密封する。
そして、このようなコネクタ2と対応コネクタ3とを備えるチューブ接続構造を使用する患者は、例えば、リハビリや入浴等に先立って対応コネクタ3をコネクタ2から取外して移動することができる。ここで、かかる場合、患者は、膀胱に留置させたチューブを接続したコネクタ2を、そのコネクタ2の端面や内部が外部に曝されて汚染される可能性のある状態で携帯することがあった。
そこで、本発明のコネクタシステム1では、図2等に示すように、コネクタ2の外筒開口部22aに嵌め合わされて外筒開口部22aを液密に密閉するコネクタ用蓋4を設けている。
図2に示すように、コネクタ用蓋4は、軸線方向一端側(図では右側)に、コネクタ2とコネクタ用蓋4との嵌合状態でコネクタ2の外筒22の内側に入り込む挿入部41を有し、さらに、挿入部41の軸線方向他端側(図では左側)に、外筒22の内側に挿入されない基端部44を有している。
挿入部41の外周面には、コネクタ2の外筒22の内周面に設けられた係合部22bと係合し、コネクタ2とコネクタ用蓋4とを嵌め合わせた嵌合状態においてコネクタ2およびコネクタ用蓋4を互いに係合させる係合部41aが設けられている。また、挿入部41の半径方向内側には、嵌合状態においてコネクタ2の流路形成部材23を収容する窪部42が形成されている。
そして、コネクタ用蓋4は、係合部22b、41aを利用してコネクタ2の外筒開口部22aに嵌め合わされる。
なお、係合部22b、41aとしては、例えば、図5に例示するように、コネクタ2の外筒開口部22aの内周面に設けた、外筒22の内側に向けて突出する一個以上の内向き突起部22cと、図1に例示するように、コネクタ用蓋4の挿入部41の外周面に設けた、挿入部41の軸線方向一端側に開口するとともに、挿入部41の軸線方向一端側から他端側に向けて延びるガイド溝部41cとすることができる。なお、ガイド溝部41cは、内向き突起部22cの配設位置および個数に対応させたものすることができる。
ここで、コネクタ2の外筒開口部22aに、上述したような内向き突起部22cを設けたときは、コネクタ2とコネクタ用蓋4との非嵌合状態で、コイルばね26の付勢力によって外筒開口部22aに位置することになる環状弁体24の、各内向き突起部22cの配設位置と対応する周方向の一部に、図5に示すように、内向き突起部22cが入り込む凹部24bを設けることができる。
なお、係合部22b、41aとしては、図示は省略するが、上述とは逆に、コネクタ用蓋4の挿入部41の外周面の軸線方向一端部に設けた、挿入部41の半径方向外側に向かって突出する一個以上の外向き突起部と、外筒22の内周面に設けた、外筒22の軸線方向他端側に開口するとともに、外筒22の軸線方向他端側から一端側に向けて延びるガイド溝部とを用いることもできる。なお、ガイド溝部は、外向き突起部の配設位置および個数に対応させたものとすることができる。
ここで、図1に示すガイド溝部41cは、図6(a)に、挿入部41の外周面41dの展開図で示すように、全長にわたって内向き突起部22cの幅より僅かに広い溝幅で、挿入部41の軸線方向一端側(図6では右側)から軸線方向他端側(図6では左側)に向けて、挿入部41の外周面41dに沿って軸線方向と平行に延びるとともに、その延在途中の屈曲箇所41eで、挿入部41の周方向(図6では上下方向)に向けて、例えば直角に折れ曲がってなるものである。
なお、図6(a)に示すガイド溝部41cに代えて、図6(b)に示すような、軸線方向と平行に延びて、屈曲箇所41eで挿入部41の周方向の一方に向けて折れ曲がった後、屈曲箇所41eでさらに折れ曲がって、挿入部41の軸線方向一端側に向けて幾分延びて終端するガイド溝部41cとしてもよい。或いは、図6(c)に示すような、挿入部41の軸線方向一端側から軸線方向他端側に向けて軸線方向に対して傾斜する姿勢で延びるとともに、軸線方向他端側の端部への、三箇所の屈曲箇所41eの形成により、挿入部41の軸線方向他端側に向けて凸の山なりに折れ曲がるガイド溝部41c等を設けることができる。
なお、図6(c)に示すガイド溝部41cでは、内向き突起部22cが山なりの屈曲箇所41eを乗り越える際に、クリック音を生じさせることができるので、使用者は、コネクタ2およびコネクタ用蓋4が固定されたことを容易に認識することができ、また、かかる屈曲箇所41eは、コネクタ用蓋4の、コネクタ2からの意図しない外れを防止して、それらの相互をロックするべくも機能する。
なお、対応コネクタ3には、コネクタ用蓋4に設けたガイド溝部41cなどの係合部41aを、同様な形状、個数、および配置位置で設けることが好ましい。これによれば、コネクタ2、コネクタ用蓋4および対応コネクタ3のそれぞれの取り扱いを容易にすることができる。
さらになお、コネクタ2の外筒22の内周面にガイド溝部を設けて係合部とする場合にも、上記のガイド溝部と同様の形状を適用することができる。
本発明のコネクタシステム1によれば、コネクタ用蓋4がコネクタ2の外筒開口部22aに嵌め合わされて該外筒開口部22aを密閉するとともに、コネクタ用蓋4の挿入部41がコネクタ2とコネクタ用蓋4との嵌合状態でコネクタ2の外筒22の内側に入り込むので、例えば、患者や医療従事者等が、コネクタ用蓋4を、患者の体内に留置されたチューブに接続したコネクタ2に嵌め合わせれば、コネクタ2とコネクタ用蓋4との間からの漏液を防止しつつ、コネクタ2の端面や内側が外部に曝されるのを防ぐことができる。したがって、コネクタ2とコネクタ用蓋4との間からの漏液を防止ししつつ、コネクタ2の端面や内側の汚染を防止することができる。よって、患者の体内に留置されたチューブに接続可能なコネクタ2の端面の汚染を、簡易に防止することができる。
また、コネクタ2の外筒22の内周面およびコネクタ用蓋4の挿入部41の外周面に係合部22b、41aを設けているので、係合部41aを、コネクタ2の外筒22の外周面に別途設ける必要がなく、コネクタ用蓋4をコネクタ2に嵌め合わせることができる。即ち、コネクタ2の外筒22の外周面に凸部や凹部を形成する必要がなく、その結果、外周面への凸部や凹部の形成に起因したチューブの予定外の抜管などを防止することができる。なお、チューブ接続構造は、コネクタ2と、対応コネクタ3とで構成されるが、コネクタシステム1では、対応コネクタ3ではなく、コネクタ2とコネクタ用蓋4とを組み合わせて用いることが肝要である。対応コネクタ3の軸線方向一端側は外筒22内に挿入される内筒32で構成されているところ、内筒32にコネクタ用蓋を嵌め合わせて対応コネクタ3の端面を覆うには、内筒32の外周面を覆うようなコネクタ用蓋を使用する必要があるからである。即ち、対応コネクタ3を使用してコネクタシステムを形成した場合には、コネクタ用蓋の引っ掛かりによる予定外の抜管を生じる虞が在るからである。
ここで、コネクタ2とコネクタ用蓋4とを嵌め合わせるに当たっては、コネクタ用蓋4の挿入部41をコネクタ2の外筒22の内側に挿入することにより行う。より詳細には、コネクタ用蓋4をコネクタ2へ挿入し、図2に示すように、コネクタ2の流路形成部材23の先端部分23aをコネクタ用蓋4の挿入部41の内側に位置する窪部42に入り込ませると同時に、コネクタ用蓋4の挿入部41で、コネクタ2の環状弁体24を、その閉止位置からコイルばね26の付勢力に抗して外筒22の内側に押し込む。そして、コネクタ2とコネクタ用蓋4とを嵌合状態とし、図2に示すように、環状弁体24を押込位置に位置させる。
なお、このコネクタシステム1では、環状弁体24を押込位置に位置させた状態で、環状弁体24よりも軸線方向他端側に流路形成部材23の液体通路23bが位置するようにしてもよいし、環状弁体24よりも軸線方向一端側に流路形成部材23の液体通路23bが位置するようにしてもよい。
なお、コネクタ用蓋4の挿入部41の内側に位置する窪部42は、図2に示すように、嵌合状態でコネクタ2の流路形成部材23が窪部42の内部に入り込むものであって、流路形成部材23よりも僅かに大きい形状に形成されている。そのため、嵌合状態において液体通路23bが環状弁体24よりも軸線方向他端側に位置する場合、窪部42と、窪部42に挿入された流路形成部材23との間の隙間を通って流体が流動し得る。
そこで、コネクタ用蓋4をコネクタ2の外筒開口部22aに嵌め合せて達成される、コネクタ2の外筒開口部22aの密閉は、図2に示すように、コネクタ用蓋4の挿入部41の、環状弁体24と向き合う対向面41bに、対向面41bから突出する蓋側環状シール43を、流路形成部材23を取り囲む形態で取り付けるとともに、コネクタ2の環状弁体24の、コネクタ用蓋4の挿入部41と向き合う対向面24aに、対向面24aから突出するコネクタ側環状シール27を、嵌合状態で蓋側環状シール43を取り囲む形態で取り付けることにより行うことができる。このようにすれば、嵌合状態でそれぞれのシール43、27が対向面に当接することにより窪部42と流路形成部材23との間の隙間を通って流体が流出することを防止し、コネクタ2の外筒開口部22aを密閉することができる。
あるいは、コネクタ2の外筒開口部22aの密閉は、例えば、図示しないが、コネクタ用蓋4の挿入部41の外周面に、該外周面から突出する環状シールを、嵌合状態でコネクタ2の外筒22の内周面との間で挟み込まれる形態で取り付けることにより実現することもできる。
なお、蓋側環状シール43とコネクタ側環状シール27との位置関係は、図2に示す位置関係の他、蓋側環状シール43とコネクタ側環状シール27とを当接させる形態で位置させる関係、または、嵌合状態で蓋側環状シール43がコネクタ側環状シール27を取り囲む形態で位置させる関係であってもよい。
さらになお、弾性部材にて形成することのできるこれらの環状シール43、27のそれぞれは、挿入部41または環状弁体24と一体に形成することができる他、挿入部41または環状弁体24に、別個の部材として取り付けることも可能である。
さらに、このコネクタシステム1では、コネクタ2とコネクタ用蓋4とが嵌め合わされてない非嵌合状態で、コネクタ用蓋4の端面の、蓋側環状シール43が位置する部分以外の表面領域4aと、コネクタ2の、流路形成部材23と環状弁体24とで形成される端面の、コネクタ側環状シール27が位置する部分以外の表面領域2aとを平坦面とすることが好ましい。これにより、非嵌合状態で、それらの端面に付着することのある液体等を、布等で拭き取ることが容易となって、コネクタ2およびコネクタ用蓋4を、液体等の拭き残りなしに常に清潔なものとすることができる。
ところで、コネクタ用蓋4のうち、挿入部41の軸線方向他端側に位置して、外筒22の内側に挿入されない基端部44は、外筒22よりも小径であることが好ましい。
即ち、コネクタ用蓋4は、コネクタ2とコネクタ用蓋4との嵌合状態で、コネクタ2の軸線方向視において、コネクタ用蓋4の外周輪郭線が、コネクタ2の外筒開口部22aの外周輪郭線よりも内側に位置することが好ましい。これによれば、嵌合状態で外筒開口部22aよりも径方向外側に、コネクタ用蓋4の基端部44が出っ張り、あるいは段差等を形成していないので、例えば、患者が、コネクタ用蓋4をコネクタ2に嵌め合わせた状態で移動する際に、基端部44が患者の皮膚に接触することにより皮膚を傷つけるのを防止することができると共に、コネクタ2に接続されたチューブの予定外の抜管を防止することができる。
なお、コネクタシステム1の出っ張りや段差を無くす観点からは、図3に示すように、コネクタ用蓋4の外周輪郭線と、コネクタ2の外筒開口部22aの外周輪郭線とが一致することが好ましい。具体的には、基端部44の外径を、挿入部41の外径よりも拡径して、嵌合状態で基端部44の外径が、コネクタ2の外筒開口部22aの外径と等しいことが好ましい。
ここで、環状弁体24を押込位置に位置させた状態で環状弁体24よりも軸線方向他端側に流路形成部材23の液体通路23bが位置する場合、本発明のコネクタシステム1は、図7、8に示すように、コネクタ用蓋4が、嵌合状態において流路形成部材23内および外筒22内に存在する流体の圧力の上昇を検知する圧力検知機構45を備えることが好ましい。
本発明のコネクタシステム1を使用した場合、例えば、患者が、導尿カテーテルを蓄尿バッグなどに接続しない状態で自由に動き回ることが可能になるが、長時間に亘って患者が自由に動き回った場合や、導尿カテーテルを蓄尿バッグに再接続し忘れた場合には、患者の体内から排出されるべき尿が排出されず、導尿カテーテル内の尿圧が上昇して腎盂腎炎などを発症する虞がある。
このような問題に対し、コネクタシステム1に圧力検知機構45を設ければ、例えば、患者が、膀胱に留置させたチューブに接続したコネクタ2を、蓄尿バッグに接続する対応コネクタ3(図4)に接続するのを忘れた場合等であっても、コネクタ2の流路形成部材23および外筒22内の尿等の流体の圧力の上昇を圧力検知機構45で検知して、患者や医療従事者等に知らせることができる。即ち、圧力検知機構45を利用してコネクタ2の再接続を促すことができる。
なお、圧力検知機構45は、流路形成部材23内および外筒22内の圧力の上昇が、流路形成部材23の液体通路23bを介して圧力検知機構45へ伝わり、圧力検知機構45が圧力の上昇を検知することで、その機能を発揮するところ、コネクタ用蓋4が圧力検知機構45を有する場合、コネクタ用蓋4の挿入部41は、嵌合状態で環状弁体24を、流路形成部材23の液体通路23bよりも軸線方向一端側に位置させるので、圧力検知機構45が、液体通路23bを通じて上昇した圧力を検知可能となり、圧力検知機構45がその機能を発揮することが可能となる。
ここで、図7(a)に示すように、コネクタ用蓋4が、挿入部41の軸線方向他端側に位置する基端部44の軸線方向他端側の端面44aと、挿入部41の軸線方向一端側の端面41fとを連通し、嵌合状態において接続部21の軸線方向一端と、基端部44の軸線方向他端側との間で液体を流通可能とする貫通路46とを備える場合には、圧力検知機構45としては、基端部44の端面44aに設けられて貫通路46の基端部側開口部46aを液密に覆い、流路形成部材23および外筒22内の流体の圧力の上昇に伴って膨らむ膨張性部材45aを用いることができる。これによれば、例えば、患者の膀胱に溜まった尿に起因して上昇した流体の圧力に基づいて、膨張性部材45aが膨張するので、患者または医療従事者等が、コネクタ2とコネクタ用蓋4との嵌合状態を解除してコネクタ2を対応コネクタ3に接続する必要性を認知することができる。なお、図7(b)には、膨張性部材45aを取り付ける前の基端部44の端面44aを示す。
ここで、図7に示すコネクタシステム1では、貫通路46は、図7(a)および(b)に示すように、基端部44の内部を軸線方向と平行に貫通して延在し、基端部44の軸線方向他端側の端面44aと、挿入部41の軸線方向一端側の端面を構成する、窪部42内の底面42aの周縁とに開口している。図7に示すコネクタ用蓋4には、貫通路46を二本設けているが、貫通路46は二本以外の本数で設けることができる。なお、貫通路46は、挿入部41の軸線方向他端側に位置する基端部44の軸線方向他端側の端面44aと、挿入部41の軸線方向一端側の端面41fとを連通し、嵌合状態において接続部21の軸線方向一端と、基端部44の軸線方向他端側との間で液体を流通可能とすることができれば、任意の位置に設けることができる。
なお、コネクタシステム1を導尿カテーテルに接続して使用する場合、膨張性部材45aは、患者の膀胱に溜まる尿に起因して上昇する圧力で膨張するところ、患者の膀胱に害が及ばない程度の圧力、例えば0.7〜1.4kPaで、患者や医療従事者等が認知可能な大きさになるものを膨張性部材45aとして用いることが好ましい。
また、膨張性部材45aの、基端部44の軸線方向他端側の端面44aへの取付けは、基端部側開口部46aの周囲に、例えば図7(b)に示すところでは基端部44の軸線方向他端の外周縁部に形成された段差部44bに、接着剤を用いて行うことができる。
ところで、圧力検知機構45としては、上述の膨張性部材45aに代えて、図8に示すように、コネクタ用蓋4の内部に設けられた収容部47に収容されて液体と接触した際に状態が変化する液体接触指示材45bと、嵌合状態において、コネクタ2の流路形成部材23に形成された液体通路23bと収容部47との間で流体を流通可能とする流体流路45cと、コネクタ用蓋4に形成されて収容部47内の液体接触指示材45bの状態を視認可能とする透明部45dと、を含んで構成されるものを用いることも好ましい。これによれば、例えば、コネクタ用蓋4をコネクタ2に嵌め合わせた状態を維持させた場合、患者の膀胱に溜まった尿により膀胱内の圧力が増加するとともに、その圧力により流通した尿が、流体流路45cを介して収容部47に収容された液体接触指示材45bにまで到達し、そして尿と接触して変化した液体接触指示材45bの状態を、コネクタ用蓋4に形成した透明部45dを通じて視認することができるので、患者または医療従事者等にコネクタ2の再接続を促すことができる。
ここで、通常、コネクタ2と対応コネクタ3とを分離した後にコネクタ用蓋4をコネクタ2に取り付けた状態では、流体流路45c内には少量の空気が残存している。そのため、コネクタ2内の尿などの液体は、圧力がある程度まで増加しないと、収容部47内へと流入しない。
なお、上記の液体接触指示材45bとしては、液体と接触することで状態変化するものであれば限定されないが、例えば、液体、特に患者の尿と接触することで変色もしくは発色する指示薬、または液体を吸水することで体積が増加する吸水材、あるいはそれらの混合物等を用いることができる。
ここで、指示薬としては、液体の酸塩基度によって変色する酸塩基指示薬、水分を吸収することで変色する指示薬、液体中の特定の成分、例えば糖分、尿素、カルシウム等と反応して変色する指示薬等を挙げることができる。吸水材としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の吸水性ポリマーを挙げることができる。なお、液体接触指示材45bは、上記の指示薬、吸水材等を粉末状または顆粒状にして、あるいは、指示薬、吸水材等を、樹脂または紙、織布もしくは不織布等に、含有または塗布してフィルム状またはシート状にして用いることもできる。なお、液体接触指示材45bをフィルム状またはシート状に形成することにより、例えばコネクタシステム1に振動等が与えられたとしても、液体接触指示材45bが流体流路45cを通って移動するのを防止することができる。従って、液体接触指示材45bをコネクタ用蓋4の収容部47内に確実に留めておくことができる。
なお、嵌合状態において、液体通路23bと収容部47との間で流体を流通可能とする流体流路45cは、図8に示すように、コネクタ用蓋4の窪部42の内周面側に、内周面から収容部47まで貫通する一個以上の貫通孔を形成すること、または一本以上のスリットを形成すること等により形成することができる。
また、コネクタ用蓋4に形成されて収容部47内の液体接触指示材45bの状態を視認可能とする透明部45dは、図8に示すように、収容部47に対して軸線方向他端側に位置しており、収容部47内を視認可能な透明または半透明の部材で形成することができる。
そして、圧力検知機構45として液体接触指示材45bを含む場合には、コネクタ用蓋4に、嵌合状態において液体通路23bに存在する流体の圧力が所定の圧力以上に上昇すると液体流路に存在する流体を、流体流路45cを介して収容部47へ流通させる流体流通機構(図示せず)を備えることが好ましい。具体的には、コネクタ用蓋4は、液体通路23bに存在する流体の圧力が所定の圧力未満の場合には流体流路45cを介した液体通路23bから収容部47への流体の流通を阻止し、液体通路23bに存在する流体の圧力が所定の圧力以上の場合には流体流路45cを介した液体通路23bから収容部47への流体の流通を許容する流体流通機構を備えることが好ましい。これによれば、コネクタ2とコネクタ用蓋4との嵌合状態で、液体通路23bに存在する流体の圧力が上昇する前に、コネクタ2やチューブ内等に存在する液体が収容部47に到達して液体接触指示材45bを状態変化させるのを防ぐことができる。従って、流体流通機構を設ければ、コネクタ2とコネクタ用蓋4との嵌合状態で膀胱内の尿に起因して所定の圧力以上に圧力が上昇しているのを、患者や医療従事者等に確実に認知させることができる。なお、上記の所定の圧力としては、例えば4kPaであることが好ましい。
流体流通機構は、所定の圧力で破けるまたは液体を透過させるフィルムまたはシートを、流体流路45cに配置して構成すること、あるいは、所定の圧力で液体を通過させる弁を、窪部42に配置させて構成することができる。
なお、圧力検知機構45としては、上述の膨張性部材45aまたは液体接触指示材45bを用いて構成させるものの他、例えば、嵌合状態で患者の膀胱内の蓄尿によって圧力が上昇したことを検地するセンサ、例えば圧電素子をコネクタ用蓋4の内部に設けたものであってもよい。また、混液することで蛍光発光する二種類以上の物質を隔離した状態で収容し、かつ上昇した圧力によって該二種類以上の物質が混液する容器を、コネクタ用蓋4の内部に設けることも可能である。
なお、本発明のコネクタシステム1では、圧力検知機構45に加えて、或いは、替えて、嵌合状態において、流路形成部材23内および外筒22内に存在する流体の圧力が所定の圧力以上に上昇すると流路形成部材23内および外筒22内に存在する流体を外部へと排出する流体排出機構を設けることができる。流体排出機構としては、貫通路46に設けられて、所定の圧力、例えば4kPaで、破けるもしくは流体を透過させるフィルムまたはシート、或いは、所定の圧力で流体を通過させる弁を用いることができる。また、流体排出機構は、所定の圧力で破裂する膨張性部材45aを用いて構成してもよい。
さらになお、本発明のコネクタシステム1では、コネクタ用蓋4に圧力検知機構45および/または流体排出機構を設ける場合にも、上述のように、コネクタシステム1の出っ張りや段差を無くす観点からは、コネクタ用蓋4の外周輪郭線と、コネクタ2の外筒開口部22aの外周輪郭線とが一致することが好ましい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明のコネクタシステムは、上記の例に限定されることは無く、本発明のコネクタシステムには、適宜変更を加えることができる。
本発明によれば、コネクタの外周面に固定機構などの凸部を形成することなく、コネクタの端面の汚染の問題を解決することが可能なコネクタシステムを提供することができる。
1 コネクタシステム
2 コネクタ
2a (コネクタの)表面領域
21 接続部
21a 管状部分
21b 円盤状部分
22 外筒
22a 外筒開口部
22b (コネクタ側の)係合部
22c 内向き突起部
23 流路形成部材
23a 先端部分
23b 液体通路
24 環状弁体
24a (コネクタの環状弁体の)対向面
24b (環状弁体の)凹部
25 剛性支持部材
26 コイルばね
27 コネクタ側環状シール
28 Oリング
3 対応コネクタ
31 他端側接続部
32 内筒
33 内側弁体
34 他端側コイルばね
4 コネクタ用蓋
4a (コネクタ用蓋の先端面の)表面領域
41 挿入部
41a (コネクタ用蓋側の)係合部
41b (コネクタ用蓋の挿入部の)対向面
41c (コネクタ用蓋の挿入部の外面に設けた)ガイド溝部
41d (挿入部の)外周面
41e 屈曲箇所
41f (挿入部の軸線方向一端側の)端面
42 窪部
42a 窪部内の底面
43 蓋側環状シール
44 基端部
44a (基端部の軸線方向他端側の)端面
44b 段差部
45 圧力検知機構
45a 膨張性部材
45b 液体接触指示材
45c 流体流路
45d 透明部
46 貫通路
46a (貫通路の)基端部側開口部
47 収容部
100 第一コネクタ
101 第一接続部
102 (第一コネクタの)外筒
103 連通管
104 (第一コネクタの)環状弁体
105 第一コイルばね
106 第二コネクタ
107 第二接続部
108 (第二コネクタの)内筒
109 (第二コネクタの)内側弁体
110 第二コイルばね

Claims (7)

  1. 軸線方向一端部に設けられてチューブに接続される接続部と、該接続部よりも軸線方向他端側に位置する外筒と、該外筒の内側を軸線方向一端側から軸線方向他端側の外筒開口部まで延びる流路形成部材と、該流路形成部材の周囲に、軸線方向他端側の閉止位置と軸線方向一端側の押込位置との間を軸線方向へ移動可能に設けられた環状弁体とを備え、前記環状弁体は、前記閉止位置において前記流路形成部材と共に前記外筒開口部を密閉し、前記流路形成部材は、前記環状弁体を前記押込位置に位置させた状態において前記接続部の軸線方向一端と前記外筒内の前記押込位置よりも軸線方向他端側の空間との間で液体を流通可能とする液体通路を有する、コネクタと、
    前記コネクタの前記外筒開口部に嵌め合わされて該外筒開口部を密閉するコネクタ用蓋と、
    を備え、
    前記コネクタ用蓋は、軸線方向一端側に、前記コネクタと前記コネクタ用蓋との嵌合状態で前記コネクタの前記外筒の内側に入り込む挿入部を有し、
    前記外筒の内周面および前記挿入部の外周面には、前記コネクタと前記コネクタ用蓋とを嵌め合わせた前記嵌合状態において互いに係合する係合部が設けられていることを特徴とする、コネクタシステム。
  2. 前記コネクタが、前記外筒の内側で、前記環状弁体を該外筒の軸線方向他端側に向けて付勢する弾性体をさらに具えることを特徴とする請求項1に記載のコネクタシステム。
  3. 前記嵌合状態での、前記コネクタの軸線方向視において、前記コネクタ用蓋の外周輪郭線が、前記コネクタの前記外筒開口部の外周輪郭線よりも内側に位置することを特徴とする請求項2に記載のコネクタシステム。
  4. 前記嵌合状態において、前記挿入部は前記環状弁体を前記押込位置まで押込み、
    前記コネクタ用蓋が、前記嵌合状態において前記流路形成部材内および前記外筒内に存在する流体の圧力の上昇を検知する圧力検知機構を備えることを特徴とする、請求項1に記載のコネクタシステム。
  5. 前記コネクタ用蓋が、
    前記挿入部の軸線方向他端側に位置する基端部と、
    前記基端部の軸線方向他端側の端面と前記挿入部の軸線方向一端側の端面とを連通し、前記嵌合状態において前記接続部の軸線方向一端と前記基端部の軸線方向他端側との間で液体を流通可能とする貫通路と、
    を備え、
    前記圧力検知機構が、前記基端部の前記端面に設けられて前記貫通路の基端部側開口部を覆い、前記流体の圧力の上昇に伴って膨らむ膨張性部材であることを特徴とする、請求項4に記載のコネクタシステム。
  6. 前記圧力検知機構が、前記コネクタ用蓋の内部に設けられた収容部に収容されて液体と接触した際に状態が変化する液体接触指示材と、前記嵌合状態において、前記液体通路と前記収容部との間で流体を流通可能とする流体流路と、前記コネクタ用蓋に形成されて前記収容部内の前記液体接触指示材の状態を視認可能とする透明部とを含むことを特徴とする、請求項4に記載のコネクタシステム。
  7. 前記コネクタ用蓋に、前記嵌合状態において前記液体通路に存在する流体の圧力が所定の圧力未満の場合には前記流体流路を介した前記液体通路から前記収容部への流体の流通を阻止し、前記液体通路に存在する流体の圧力が所定の圧力以上の場合には前記流体流路を介した前記液体通路から前記収容部への流体の流通を許容する流体流通機構を備えることを特徴とする、請求項6に記載のコネクタシステム。
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