JP2014140308A - 油脂製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従属栄養性藻類から油脂を、低コストで、効率よく回収できる油脂製造方法を提供する。
【解決手段】この油脂製造方法は、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の従属栄養性藻類を、その細胞壁を破壊又は溶解処理していない状態で無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合して油脂を抽出処理し、油脂を回収する。
【選択図】なし

Description

本発明は、従属栄養性藻類から油脂を回収する油脂製造方法に関する。
公共分野あるいは産業排水分野において有機性排水を処理する場合、活性汚泥法が広く採用されている。活性汚泥法を用いることで、下水や産業排水は、有機物、リン、窒素などの含有量が低減された処理水と、活性汚泥処理に利用された微生物を含む余剰汚泥とに分離される。このうち下水からの余剰汚泥は、全産業廃棄物中の約20%を占め、年間で8,000万tにも達するが、これら下水汚泥の約7割が焼却処分されているのが現状である。
一般に、活性汚泥処理法で生じる余剰汚泥の含水率は80〜90%であり、その処分には脱水・乾燥、焼却、運搬等に多大なエネルギーが要される。特にその焼却の際には、重油や天然ガスなどの燃料が多量に消費される。
そこで、環境負荷への配慮や汚泥減量化の観点から、余剰汚泥の再資源化への取組が行われている。
例えば、特許文献1には、有機汚泥を栄養源として、従属栄養性藻類を培養し、培養した従属栄養性藻類を、ダイノミルや超音波等で破砕した後、有機溶媒を用いて油脂を抽出することが開示されている。
また、特許文献2には、ナビクラ属に属する微細藻類を培養し、ノルマルヘキサンからなる溶媒、ノルマルヘキサン及びメタノールからなる溶媒、又は、ノルマルヘキサン及びエタノールからなる溶媒を用いて油脂を抽出することが開示されている。また、段落番号0041には、油分の抽出効率を高めるために、藻体を懸濁した有機溶媒を超音波ホモジナイザー等にかけて藻体を物理的に破壊することが好ましいと記載されている。
また、特許文献3には、イカダモ属に属する微細藻類の藻細胞壁を、機械的な破壊処理、酵素処理、アルカリ化合物による処理、酸性化合物による処理、酸素又は窒素を有する有機化合物による処理から選ばれた少なくとも一種の方法で破壊処理した後、処理物から油脂類を有機溶媒抽出することが開示されている。
特開2011−92810号公報 国際公開WO2010/116611号パンフレット 特開2011−68741号公報
従来は、従属栄養性藻類から、抽出溶媒を用いて油脂を抽出処理するにあたり、油脂の回収率を高めるため、菌体の細胞壁を破壊又は溶解処理した後、抽出処理を行っていた。
しかしながら、菌体の細胞壁を破壊又は溶解処理するための設備が別途必要となるので、装置がより大型化、複雑化する傾向にあった。また、これらの処理を行うには、エネルギーを導入する必要があるので、油脂の製造コストが嵩む問題があった。
本発明は、従属栄養性藻類から油脂を、低コストで、効率よく回収できる油脂製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、従属栄養性藻類による油脂生産について鋭意研究を進めた結果、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物は、その細胞壁を破壊又は溶解処理を行わなくても、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合することで、菌体内の油脂を効率よく抽出できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、菌体内に油脂を生成及び蓄積する能力を有する従属栄養性藻類から、抽出溶媒を用いて油脂を抽出処理し、油脂を回収する油脂製造方法であって、
前記従属栄養性藻類が、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
前記従属栄養性藻類を、その細胞壁を破壊又は溶解処理していない状態で、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合することにより、前記抽出処理を行うことを特徴とする。
オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群の従属栄養性藻類は、細胞壁の合成速度が、菌体の増殖速度に比べ遅いため、細胞壁が薄いあるいは脆弱という特徴がある。例えば、オーランチオキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが30〜100μmで、細胞壁の厚さが2〜3μmである。また、シゾキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが20〜30μmで、細胞壁の厚さが4〜6μmである。また、パリエチキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが20〜30μmで、細胞壁の厚さが2〜3μmである。また、スロストキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが30〜40μmで、細胞壁の厚さが20〜30μmである。このため、上記従属栄養性藻類の細胞壁を、破壊又は溶解処理していない状態で、ノルマルヘキサンやトルエンなどの無極性有機溶媒を含有する溶媒と接触させると、無極性有機溶媒によって細胞壁の一部が損傷したり、無極性有機溶媒が細胞壁を通過して、細胞膜へ達するといった現象が生じる。細胞膜は、リン脂質やたんぱく質で主に構成されているが、リン脂質は無極性有機溶媒によって分解され易いため、無極性有機溶媒は細胞内へ容易に浸透することができる。また、菌体内で生成される油脂は疎水性であるので、菌体内の水分に対して強い反発力が生じると共に、菌体内に浸透した無極性有機溶媒に対して親和力を生じる。その結果、菌体内で生成した油脂は、無極性有機溶媒に引き寄せられる形で細胞外へと移動し、最終的には、無極性有機溶媒に溶解した形で菌体から脱離する。このため、本発明によれば、従属栄養性藻類の細胞壁の破壊又は溶解処理を行わなくても油脂を効率よく回収でき、ランニングコストを低減できる。
本発明の油脂製造方法は、前記従属栄養性藻類が、オーランチオキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。これらの微生物は、細胞壁が特に薄いので、油脂を効率よく回収できる。
本発明の油脂製造方法は、前記抽出溶媒として、無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを含有するものを用いることが好ましい。そして、前記抽出処理前の前記従属栄養性藻類を含む培養物と前記抽出溶媒との混合液中に、前記極性有機溶媒が10〜50質量%含有するように、前記抽出溶媒と前記従属栄養性藻類とを混合して前記抽出処理を行うことが好ましい。
本発明の油脂製造方法は、前記無極性有機溶媒が、ノルマルヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテルからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の油脂製造方法は、前記極性有機溶媒が、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルミアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール及びプロパノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の油脂製造方法は、前記従属栄養性藻類に、前記従属栄養性藻類の乾燥質量100質量部に対して前記無極性有機溶媒を10〜2000質量部添加して前記抽出処理を行うことが好ましい。
本発明の油脂製造方法は、前記抽出溶媒を複数回に分けて前記従属栄養性藻類に添加し、前記従属栄養性藻類の乾燥質量100質量部に対して前記無極性有機溶媒を積算して10〜2000質量部添加して前記抽出処理を行うことが好ましい。
上記各態様によれば、従属栄養性藻類から油脂を、より効率よく回収できる。
本発明によれば、従属栄養性藻類から油脂を、低コストで、効率よく回収できる。
本発明の油脂製造方法で用いることのできる油脂製造装置の一実施形態である。 本発明の油脂製造方法で用いることのできる油脂製造装置の他の実施形態である。 従属栄養性藻類の乾燥質量あたりのノルマルヘキサンの使用量(ml(HEX)/g(dry cell))と、ノルマルヘキサンの使用量あたりの油脂回収量(ml(oil)/ml(HEX))との関係を示す図である。 抽出処理の回数と、従属栄養性藻類の乾燥質量あたりの油脂の回収量との関係を示す図である。 アセトンもしくはメタノールの終濃度と、油脂の比回収量(%)との関係を示す図である。 アセトンの添加量と、油脂の比回収量(%)との関係を示す図である。
本発明の油脂製造方法の一実施形態について、図1に示す油脂製造装置を用いて説明する。
図1に示す油脂製造装置は、従属栄養性藻類を前培養するための藻類培養タンク1と、前培養した従属栄養性藻類を培養するための藻類培養槽2と、藻類培養槽2で培養した培養物を固液分離するための分離槽3と、抽出溶媒を貯留するための抽出溶媒貯留槽4と、分離槽3で固液分離して採取した固相から油脂を抽出するための油脂抽出槽5と、油脂抽出槽5で抽出した油脂を精製するための精製装置6とを備えている。これらは配管により連通し、図示しないポンプやバルブによって、所定の処理が成されるまでそれぞれ内容物を留め置いたり、他に移動させたりすることができるようになっている。
藻類培養タンク1では、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の従属栄養性藻類が前培養されている。すなわち、藻類培養タンク1では、前記従属栄養性藻類の前培養に必要な有機化合物、栄養塩などが供給されて、従属栄養性藻類の活性や菌体量の最適化が行われる。
本発明において、「オーランチオキトリウム属に属する微生物」とは、従属栄養性藻類(生育において炭酸ガス同化を行わず、糖、脂肪酸、アミノ酸などの有機化合物を必要とする藻類)であって、オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)属に属し、その菌体に脂肪を生成蓄積するものである。例えば、オーランチオキトリウム NBRC102614、NBRC103268、NBRC103269等が挙げられる。特にオーランチオキトリウム NBRC102614が好ましい。(NBRCの番号が付された菌株は、独立行政法人 製品評価技術基盤機構から分譲を受けることが可能な菌株である。以下同様。)オーランチオキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが30〜100μmで、細胞壁の厚さが2〜3μmである。
本発明において、「シゾキトリウム属に属する微生物」とは、従属栄養性藻類であって、シゾキトリウム(Schizochyrium)属に属し、アミラーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ等、澱粉やタンパク質を分解する酵素を分泌する特性を有しつつその菌体に脂肪を生成蓄積するものである。例えば、シゾキトリウム ATCC20888、20889、28209、シゾキトリウム MYA―1391(ATCCより入手可能)等が挙げられる。シゾキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが20〜30μmで、細胞壁の厚さが4〜6μmである。
本発明において、「パリエチキトリウム属に属する微生物」とは、従属栄養性藻類であって、パリエチキトリウム(Parietichytrium)属に属し、アミラーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ等、澱粉やタンパク質を分解する酵素を分泌する特性を有しつつその菌体に脂肪を生成蓄積するものである。例えば、Parietichytrium sarkarianum NBRC104108、102984等が挙げられる。パリエチキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが20〜30μmで、細胞壁の厚さが2〜3μmである。
本発明において、「スロストキトリウム属に属する微生物」とは、従属栄養性藻類であって、スロストキトリウム(Thraustochytrium)属に属し、アミラーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ等、澱粉やタンパク質を分解する酵素を分泌する特性を有しつつその菌体に脂肪を生成蓄積するものである。例えば、スロストキトリウム ATCC18907、ATCC20890、ATCC20891、ATCC20982、ATCC24473、ATCC26185、ATCC28210、ATCC34304等が挙げられる。(ATCCの番号が付された菌株は、American Type Culture Collection(ATCC)から分譲を受けることが可能な菌株である。以下同様。)スロストキトリウム属に属する微生物は、菌体サイズが20〜30μmで、細胞壁の厚さが30〜40μmである。
藻類培養槽2には、従属栄養性藻類の栄養源となる基質と、藻類培養タンク1にて前培養した従属栄養性藻類とが供給される。従属栄養性藻類の栄養源となる基質としては、有機性排水、汚泥や食品廃棄物等の有機性廃棄物が挙げられる。藻類培養槽2に供給された従属栄養性藻類は、前記基質を栄養源として生育及び増殖し、菌体内に油脂を蓄積する。
藻類培養槽2における従属栄養性藻類の培養条件は特に限定は無い。従属栄養性藻類の種類に応じて適宜調整することが好ましい。例えば、オーランチオキトリウムNBRC102614とスロストキトリウムATCC34304とを混合培養する場合、20〜40℃、汚泥濃度0.1〜5.0質量%、溶存酸素濃度(DO)1.0〜5.0mg/Lの条件が好ましい。
藻類培養槽2にて所定時間培養した培養物は、分離槽3に導入され、固相と液相とに固液分離される。藻類培養槽2では、基質は従属栄養性藻類によって資化及び分解されるが、消化されずに残留する未消化物も存在する。従属栄養性藻類は、汚泥等の基質表面に付着して基質を資化及び分解し、生育及び増殖すると同時に菌体に油脂を生成蓄積するので、その未消化物を回収すれば、油脂を蓄積した従属栄養性藻類も回収できる。分離手段としては特に限定は無い。フィルターブレス式、スクリュープレス式などの脱水装置、膜ろ過、沈降槽などが挙げられる。例えば沈殿槽を利用すれば、自然沈降により、ほとんどエネルギーを消費することなく、未消化物とそこに付着した従属栄養性藻類を回収できる。
培養物の固液分離後の液相には、難分解性物質などが含まれないので、水処理施設などへ導入して処理した後、放流することができる。
培養物の固液分離後の固相には、培養後の油脂を蓄積した従属栄養性藻類が多く含まれている。油脂抽出槽5に、分離槽3での固液分離で得られた固相を供給すると共に、抽出溶媒貯留槽4から抽出溶媒を供給して、油脂の抽出処理を行う。本発明では、この抽出処理を、従属栄養性藻類の細胞壁を破壊又は溶解処理していない状態で、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合することにより行うことを特徴としている。なお、本発明において、「従属栄養性藻類の細胞壁を破壊又は溶解処理していない状態で、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合する」とは、培養後の従属栄養性藻類に対し、物理処理(加圧減圧、加熱、凍結、圧搾など)、化学処理(酸処理、アルカリ処理など)、生物処理(酵素など)等の処理を行うことなく、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合させることを意味する。
前述したように、従属栄養性藻類から、抽出溶媒を用いて油脂を抽出処理するに際し、従来では、菌体の細胞壁を破壊又は溶解処理した後、抽出処理を行っていた。
本発明者は、従属栄養性藻類による油脂生産について鋭意研究を進めた結果、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物は、その細胞壁を破壊又は溶解処理を行わなくても、ノルマルヘキサンやトルエン等の無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合することで、菌体内の油脂を効率よく抽出できることを見出した。
この理由について説明すると、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群の従属栄養性藻類は、細胞壁の合成速度が、菌体の増殖速度に比べ遅いため、細胞壁が薄いあるいは脆弱という特徴がある。上記従属栄養性藻類の細胞壁を、破壊又は溶解処理していない状態で、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と接触させると、無極性有機溶媒によって細胞壁の一部が損傷したり、無極性有機溶媒が細胞壁を通過して、細胞膜へ達するといった現象が生じる。細胞膜は、リン脂質やたんぱく質で主に構成されているが、リン脂質は無極性有機溶媒によって分解され易いため、無極性有機溶媒は細胞内へ容易に浸透することができる。また、菌体内で生成される油脂は疎水性であるので、菌体内の水分に対して強い反発力が生じると共に、菌体内に浸透した無極性有機溶媒に対して親和力を生じる。このため、菌体内で生成した油脂は、無極性有機溶媒に引き寄せられる形で細胞外へと移動し、最終的には、無極性有機溶媒に溶解した形で菌体から脱離するので、菌体の細胞壁を破壊又は溶解処理しなくても、油脂を効率よく回収できる。なかでも、オーランチオキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群の従属栄養性藻類は、特に細胞壁が薄いあるいは脆弱であるため、油脂を効率よく回収できる。
本発明において、無極性有機溶媒としては、ノルマルヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル等が挙げられる。なかでも溶媒の回収が容易であるという理由からノルマルヘキサン、トルエンが好ましい。
本発明において、油脂の抽出処理は、従属栄養性藻類の乾燥質量100質量部に対して、好ましくは10〜2000質量部、より好ましくは100〜1000質量部、特に好ましくは300〜600質量部の無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒を、従属栄養性藻類に混合して行う。無極性有機溶媒の添加量が、前記割合で10質量部未満であると、油脂の回収率が低下する傾向にあり、2000質量部を超えて添加しても、油脂の回収率は向上しない。上記範囲内であると油脂を効率よく回収できる。
本発明において、抽出溶媒には、無極性有機溶媒を含有するものを用いるが、無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを含有するものを用いることが好ましい。無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを併用することで、油脂の回収率を高めることができる。この場合、無極性有機溶媒、極性有機溶媒をそれぞれの種類ごとに貯留した抽出溶媒貯留槽4を用意しておき、各抽出溶媒貯留槽から無極性有機溶媒、極性有機溶媒をそれぞれ個別に油脂抽出槽5に供給して、油脂抽出槽5内で各有機溶媒を混合して抽出処理を行ってもよい。また、無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを予め混合した混合溶媒を抽出溶媒貯留槽4に貯留しておき、該混合溶媒を油脂抽出槽5に供給して抽出処理を行ってもよい。
極性有機溶媒としては、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルミアミド、ジメチルスルホキシド等の極性非プロトン性有機溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール等の極性プロトン性有機溶媒が挙げられる。これらを1種又は2種以上を用いることができる。なかでも、生物分解性が高いという理由からメタノールもしくはエタノールが好ましい。
抽出溶媒として、無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを含有するものを用いる場合、培養物と抽出溶媒との混合液中に、極性有機溶媒が好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%含有するように、抽出溶媒を培養物に添加して抽出処理を行う。極性有機溶媒の含有量が0.1質量%未満であると油脂の回収率は向上せず、50質量%を超えて添加しても、油脂の回収率は向上しない。上記範囲内であれば効率的に油脂の回収率を高めることができる。
油脂抽出槽5で抽出処理した後、有機溶剤相を精製装置6に導入し、精製処理を行って油脂を製造する。精製処理方法は特に限定は無い。例えば低温蒸留によって高純度化を行う方法が挙げられる。また、エステル交換反応によるバイオディーゼル燃料化、水素化分解による軽油化といった処理を行なってもよい。また、油脂抽出槽5での抽出処理後の水相及び沈殿物は、引き抜いて水処理施設等に導入して処理を行う。
このようにして、本発明では従属栄養性藻類から油脂を回収できる。
本発明の油脂製造方法の他の実施形態について、図2に示す油脂製造装置を用いて説明する。
この油脂製造装置は、複数の油脂抽出槽5a,5b,5cが直列に接続して配設されている。図2では油脂抽出槽5aは3個配設されているが、その数は特に限定されない。
この実施形態では、抽出溶媒を複数回に分けて従属栄養性藻類に添加して抽出処理を行うことができる。抽出溶媒を複数回に分けて従属栄養性藻類に添加して抽出処理を行うことで、後述する実施例に示すように、油脂の回収率を高めることができる。
この実施形態において、油脂の抽出処理は、抽出溶媒を複数回に分けて従属栄養性藻類に添加し、従属栄養性藻類の乾燥質量100質量部に対して無極性有機溶媒を積算して10〜2000質量部添加することが好ましく、100〜1000質量部がより好ましく、300〜500質量部が特に好ましい。無極性有機溶媒の積算量が上記範囲内であると油脂の回収率を高めることができる。
抽出処理の回数は、2〜5回が好ましく、2〜3回がより好ましい。抽出処理の回数を多くすると油脂抽出槽の数が嵩むので、装置が大型化や複雑化する恐れがある。
(試験例1)
従属栄養性藻類として、オーランチオキトリウム NBRC102614を用いた。
人工海水(塩化ナトリウム3.0質量%、塩化カリウム0.07質量%、塩化マグネシウム1.08質量%、硫酸マグネシウム0.54質量%、塩化カルシウム0.1質量%の組成)を、終濃度が50質量%になるように添加して調製した人工海水50%含有−LB培地を滅菌した後、その1000mLに対しビタミン剤(和光純薬社製、ビタミンB1、B2、B12含有)を1g添加した液体培地を用いて、30℃、曝気量1L/分で曝気を行いながら250rpmでスターラー攪拌することにより従属栄養性藻類の培養を行った。この培養で菌体重量は10g/L程度となった。遠心分離により含水率80%程度まで濃縮し、ここから乾燥菌体重量が1gとなるように濃縮菌液を採取した。濃縮菌液に対し、菌体の細胞壁を破壊又は溶解処理することなく、菌体の乾燥質量の0.1〜20倍量のノルマルヘキサンを添加し、抽出処理を行った。抽出処理は、10秒間ボルテックスミキサーによる攪拌を行ったのちに30分間静置により油脂の抽出を行い、次いで、4800rpmで5分間遠心分離を行ったのちにピペッティングにより有機溶剤相を回収した。これを70℃で一晩乾燥させ、回収できた油脂の重量を測定した。
従属栄養性藻類の乾燥質量あたりのノルマルヘキサンの使用量(ml(HEX)/g(dry cell))と、ノルマルヘキサンの使用量あたりの油脂回収量(ml(oil)/ml(HEX))との関係を、図2に記す。
図2に示すように、従属栄養性藻類の乾燥質量に対し、0.1〜20倍量のノルマルヘキサンを使用することで、油脂を効率よく回収できた。
なお、オーランチオキトリウム NBRC102614の代わりに、細胞壁の厚さが、オーランチオキトリウムに属する微生物と同等である、シゾキトリウム属に属する微生物、パリエチキトリウム属に属する微生物を使用した場合でも、同様の結果が得られ、従属栄養性藻類の乾燥質量に対し、0.1〜20倍量のノルマルヘキサンを使用することで、油脂を効率よく回収できた。
(試験例2)
試験例1と同様の条件で従属栄養性藻類(オーランチオキトリウム NBRC102614)を培養した。培養後の従属栄養性藻類に対し、その細胞壁を破壊又は溶解処理することなく、従属栄養性藻類の乾燥質量の4倍量のノルマルヘキサンを添加し、25℃で10分間混合して、抽出処理を行った。そして、試験例1と同様の条件で蒸留処理を行い、油脂を回収した。従属栄養性藻類の乾燥質量あたりの油脂の回収量は、0.18ml(oil)/g(dry cell)であった。
(試験例3)
試験例2において、培養後の従属栄養性藻類に対し、その細胞壁を破壊又は溶解処理することなく、従属栄養性藻類の乾燥質量の2倍量のノルマルヘキサンを添加し、25℃で10分間混合した後に有機溶媒層のみ回収した。次いで、従属栄養性藻類の乾燥質量の2倍量のノルマルヘキサンを添加し、25℃で10分時間混合した。このようにして抽出処理を行った。そして、試験例1と同様の条件で蒸留処理を行い、油脂を回収した。従属栄養性藻類の乾燥質量あたりの油脂の回収量は、0.22ml(oil)/g(dry cell)であった。
(試験例4)
試験例2において、培養後の従属栄養性藻類に対し、その細胞壁を破壊又は溶解処理することなく、従属栄養性藻類の乾燥質量の1.33倍量のノルマルヘキサンを添加し、25℃で10分時間混合した後に有機溶媒層のみ回収した。次いで、従属栄養性藻類の乾燥質量の1.33倍量のノルマルヘキサンを添加し、25℃で10分時間混合した後に有機溶媒層のみ回収した。次いで、従属栄養性藻類の乾燥質量の1.33倍量のノルマルヘキサンを添加し、25℃で10分時間混合した。このようにして抽出処理を行った。そして、試験例1と同様の条件で蒸留処理を行い、油脂を回収した。従属栄養性藻類の乾燥質量あたりの油脂の回収量は、0.27ml(oil)/g(dry cell)であった。
試験例2〜4の結果を図4に示す。
図4に示されるように、複数回に分けて抽出処理を行うことで油脂の回収量を高めることができた。
(試験例5)
試験例1と同様の条件で従属栄養性藻類(オーランチオキトリウム NBRC102614)を培養し、濃縮菌液を調製した。
濃縮菌液(乾燥菌体重量1g)に対し、ノルマルヘキサン(和光純薬社製)10ml、ノルマルヘキサン10mlとアセトン(和光純薬社製)との混合溶媒、ノルマルヘキサン10mlとメタノール(和光純薬社製)との混合溶媒をそれぞれ抽出溶媒として用いて抽出処理を行った。抽出処理は、菌体の細胞壁を破壊又は溶解処理することなく抽出溶媒に接触させて行った。抽出処理は、10秒間ボルテックスミキサーによる攪拌を行ったのちに30分間静置により油脂の抽出を行い、次いで、4800rpmで5分間遠心分離を行ったのちにピペッティングにより有機溶剤相を回収した。これを70℃で一晩乾燥させ、回収できた油脂の重量を測定した。
図5に、横軸にアセトンもしくはメタノールの終濃度(%)をとり、縦軸にノルマルヘキサン10mlのみで抽出処理を行った油脂回収量を100%とした場合における油脂回収量の比率を比回収量(%)として示した図を示す。なお、終濃度は、アセトン又はエタノールの質量を、濃縮菌液と抽出溶媒との混合液の質量で割った値を百分率で表記した値である。
図5に示されるように、アセトンおよびメタノールどちらの場合においても、終濃度10%から回収量は急激に増加し、10〜30%の範囲で高い回収量が得られた。
なお、オーランチオキトリウム NBRC102614の代わりに、シゾキトリウム属に属する微生物、パリエチキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物を使用した場合でも、同様の結果が得られ、抽出溶媒として無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを併用することで、油脂を効率よく回収できた。
(試験例6)
試験例5において、濃縮菌液の含水量を調整して、アセトンの終濃度は10%又は20%で一定とするが、終濃度10%条件では乾燥菌体重量1g当り0.5〜2.5ml、終濃度20%条件では乾燥菌体重量1g当り1.0〜2.5mlと変化させて抽出処理を行い、各条件における油脂回収量を測定した。なお、終濃度は、アセトンの質量を、濃縮菌液と抽出溶媒との混合液の質量で割った値を百分率で表記した値である。
図6に、横軸にアセトンの添加量(ml)をとり、縦軸にノルマルヘキサン10mlのみで抽出処理を行った油脂回収量を100%とした場合における各混合溶媒における油脂回収量の比率を比回収量(%)として示した図を示す。
図6に示されるように、アセトンの添加量を増加させてもアセトンの終濃度が同じであれば、油脂の回収率はほぼ一定であった。
1:藻類培養タンク
2:藻類培養槽
3:分離槽
4:抽出溶媒貯留槽
5,5a,5b,5c:油脂抽出槽
6:精製装置

Claims (8)

  1. 菌体内に油脂を生成及び蓄積する能力を有する従属栄養性藻類から、抽出溶媒を用いて油脂を抽出処理し、油脂を回収する油脂製造方法であって、
    前記従属栄養性藻類が、オーランチオキトリウム属に属する微生物、スロストキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記従属栄養性藻類を、その細胞壁を破壊又は溶解処理していない状態で、無極性有機溶媒を含有する抽出溶媒と混合することにより、前記抽出処理を行うことを特徴とする油脂製造方法。
  2. 前記従属栄養性藻類が、オーランチオキトリウム属に属する微生物、シゾキトリウム属に属する微生物、及びパリエチキトリウム属に属する微生物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載の油脂製造方法。
  3. 前記抽出溶媒として、無極性有機溶媒と極性有機溶媒とを含有するものを用いる、請求項1又は2に記載の油脂製造方法。
  4. 前記抽出処理前の前記従属栄養性藻類を含む培養物と前記抽出溶媒との混合液中に、前記極性有機溶媒が10〜50質量%含有するように、前記抽出溶媒と前記従属栄養性藻類とを混合して前記抽出処理を行う請求項3に記載の油脂製造方法。
  5. 前記無極性有機溶媒が、ノルマルヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。
  6. 前記極性有機溶媒が、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルミアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール及びプロパノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項3又は4に記載の油脂製造方法。
  7. 前記従属栄養性藻類に、前記従属栄養性藻類の乾燥質量100質量部に対して前記無極性有機溶媒を10〜2000質量部添加して前記抽出処理を行う請求項1〜6のいずれか1項に記載の油脂製造方法。
  8. 前記抽出溶媒を複数回に分けて前記従属栄養性藻類に添加し、前記従属栄養性藻類の乾燥質量100質量部に対して前記無極性有機溶媒を積算して10〜2000質量部添加して前記抽出処理を行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の油脂製造方法。
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