JP2014138883A - 生体検査装置 - Google Patents
生体検査装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014138883A JP2014138883A JP2014054159A JP2014054159A JP2014138883A JP 2014138883 A JP2014138883 A JP 2014138883A JP 2014054159 A JP2014054159 A JP 2014054159A JP 2014054159 A JP2014054159 A JP 2014054159A JP 2014138883 A JP2014138883 A JP 2014138883A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- subject
- matching layer
- elastic wave
- acoustic matching
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 claims abstract description 13
- 238000001574 biopsy Methods 0.000 claims description 46
- 238000009826 distribution Methods 0.000 claims description 32
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 32
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 14
- 238000000149 argon plasma sintering Methods 0.000 claims description 10
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 9
- 238000012360 testing method Methods 0.000 claims description 4
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 47
- 239000000523 sample Substances 0.000 description 37
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 30
- 239000006096 absorbing agent Substances 0.000 description 27
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 20
- 238000005286 illumination Methods 0.000 description 18
- 230000006870 function Effects 0.000 description 13
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 12
- 239000013307 optical fiber Substances 0.000 description 12
- 238000010895 photoacoustic effect Methods 0.000 description 11
- 238000000034 method Methods 0.000 description 10
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 9
- 108010054147 Hemoglobins Proteins 0.000 description 8
- 102000001554 Hemoglobins Human genes 0.000 description 8
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 230000002829 reductive effect Effects 0.000 description 7
- 238000000862 absorption spectrum Methods 0.000 description 6
- 210000004204 blood vessel Anatomy 0.000 description 4
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 4
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 4
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 4
- 229910052451 lead zirconate titanate Inorganic materials 0.000 description 4
- HFGPZNIAWCZYJU-UHFFFAOYSA-N lead zirconate titanate Chemical compound [O-2].[O-2].[O-2].[O-2].[O-2].[Ti+4].[Zr+4].[Pb+2] HFGPZNIAWCZYJU-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 3
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 3
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 3
- 230000001902 propagating effect Effects 0.000 description 3
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 206010028980 Neoplasm Diseases 0.000 description 2
- 108010064719 Oxyhemoglobins Proteins 0.000 description 2
- 239000002033 PVDF binder Substances 0.000 description 2
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 2
- 239000008280 blood Substances 0.000 description 2
- 210000004369 blood Anatomy 0.000 description 2
- 229910010293 ceramic material Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000002592 echocardiography Methods 0.000 description 2
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 2
- 230000031700 light absorption Effects 0.000 description 2
- 230000000670 limiting effect Effects 0.000 description 2
- 230000036284 oxygen consumption Effects 0.000 description 2
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 2
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 2
- 239000011241 protective layer Substances 0.000 description 2
- 108090000623 proteins and genes Proteins 0.000 description 2
- 102000004169 proteins and genes Human genes 0.000 description 2
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 2
- 229920002379 silicone rubber Polymers 0.000 description 2
- 238000004611 spectroscopical analysis Methods 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- 102000008186 Collagen Human genes 0.000 description 1
- 108010035532 Collagen Proteins 0.000 description 1
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 210000000481 breast Anatomy 0.000 description 1
- 201000011510 cancer Diseases 0.000 description 1
- 229920001436 collagen Polymers 0.000 description 1
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 1
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 1
- 230000001934 delay Effects 0.000 description 1
- 238000003745 diagnosis Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N lead(0) Chemical compound [Pb] WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004973 liquid crystal related substance Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 1
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 1
- 230000008557 oxygen metabolism Effects 0.000 description 1
- 230000036961 partial effect Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 239000002952 polymeric resin Substances 0.000 description 1
- 230000000644 propagated effect Effects 0.000 description 1
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 1
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 1
- 230000004614 tumor growth Effects 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
Abstract
【解決手段】被検体Eに照射するための光を発生する光源と、照射された光を吸収した前記被検体が発生する弾性波を検出する弾性波検出手段と、一面で前記弾性波検出手段と接して設けられ、他面で前記被検体と接触しうる音響整合層と、を有する生体検査装置であって、前記光は、前記音響整合層を経由して前記被検体に対して照射可能に構成され、前記音響整合層の中の位置に依らず略均一な強度の光を照射するための光拡散手段を有する構成とする。
【選択図】図1
Description
このような装置では、生体組織に対する透過特性が良い波長600−1500nm程度の近赤外光を用いている。
しかし、生体組織を透過した光は生体を構成する数十μmサイズの細胞により強い散乱を繰り返しながら伝播するので多重散乱光(拡散光)となる。
この拡散光は、光が伝播した全ての経路が特定できないので、生体組織内の局所的な分光特性を得るのは困難である。
このため、従来の生体検査装置では、生体組織内の局所的な分光特性を計測する方法として、光音響効果を用いる装置が開発されている。
この装置では、生体組織に光を照射する光ファイバーと弾性波を検出する圧電素子を交互に配置する、或いは照射する光が透過可能な透明な圧電素子を用いて光音響波を検出するように構成される。
そして、被検体の表面に接したプローブから生体組織内部に光を照射し、同じプローブから弾性波を検出する。
このような反射型の測定装置では、透過型の測定装置のように被検体を光照射部と弾性波検出部の間に配置するという制約が無いので、多くの測定対象物に適応することが可能と
なる。
生体組織内に照射した光の強度は生体組織内を伝播する過程の吸収や散乱によって著しく減衰する。
また、生体組織内部に照射した光エネルギーに基づいて発生する弾性波も生体組織を伝播する過程で、吸収や散乱の影響を受けて信号強度が減衰する。
これらに対応するため、生体組織内に照射する光エネルギーを増やすことにより、発生する弾性波を大きくすることが考えられる。
しかし、照射する光エネルギーにより被検体である生体にダメージを与えないために生体に照射することができる最大露光許容量(MPE:maximum permissible exposure)が定められている(以下、これをMPEと略記する)。
そのため、照射する光エネルギーを増すとしてもMPEが上限となる。
なお、上記MPEは、例えば、つぎのような基準により定められている。
(1)IEC 60825−1:Safety of laser products
(2)JIS C 6802:レーザ製品の安全基準
(3)FDA:21CFR Part 1040.10
(4)ANSI Z136.1:Laser Safety Standards
このように、MPEを超えて照射する光エネルギーを増すことはできないので、生体組織による光強度と弾性波の減衰を最小限にすることが望ましい。
被検体を反射型で測定する場合では、対象部位に光を入射する開口部と対象部位から発生する弾性波を検出する検出部の位置を一致させて光と弾性波の両方の伝播距離を最小にすることにより、光強度と弾性波の減衰を最小限にすることができる。
このため、生体組織による光強度と弾性波の減衰が大きくなり高いS/Nで弾性波が検出できないという不具合がある。
また、特許文献2に示されている照射する光が透過可能な透明な圧電素子と光ファイバーを用いたプローブは、光を入射する開口部と弾性波を検出する検出部の位置が一致するように構成されているので、光強度と弾性波の減衰を低減することができる。
しかし、このような構成では、光ファイバーが配置されない領域の近傍の生体表面からは光が照射されない。
MPEは単位面積あたりに照射可能な光エネルギーなので、非照射領域があると入射できる光エネルギーが少なくなり高いS/Nで弾性波が検出できないという不具合がある。
また、光ファイバーを高密度に配置して非照射領域を減らすことも考えられるが、この場合は光ファイバーの束が太くなりプローブが取り扱い難くなるという不具合を生じる。
このため、光の強度が低い領域からは、生体内に入射される光エネルギーが少なくなり高いS/Nで弾性波が検出できないという不具合がある。
また、特許文献2に示されている圧電素子は、照射する光が透過可能な特性を必要とするため、使用できる材料がPZNTなどの一部の材料に限定される。
圧電素子の周波数特性は、圧電素子を構成する材料特性と素子の厚さによって決まる。
例えば、比較的薄い素子の製作が容易なPVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの高分子圧電膜材料では、数10MHz以上の周波数帯域で用いられる。
また、数mm以上の厚い素子の製作が容易なPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの圧電セラミック材料では、kHzから10MHzの周波数帯域で用いられている。
測定装置に必要となる周波数帯域は対象組織の深さや必要な解像度に応じて選定される。
特許文献2のように圧電素子に使用できる材料を限定することは、対象組織や用途を限定するという不具合がある。
さらに、被検体に照射される光強度がMPEを超えないようにモニター或いはコントロールすることは、特許文献1、2の何れにも開示されていない。
本発明の生体検査装置は、被検体に照射するための光を発生する光源と、
照射された光を吸収した前記被検体が発生する弾性波を検出する弾性波検出手段と、一面で前記弾性波検出手段と接して設けられ、他面で前記被検体と接触しうる音響整合層と、を有する生体検査装置であって、
前記光は、前記音響整合層を経由して前記被検体に対して照射可能に構成され、
前記音響整合層の中の位置に依らず略均一な強度の光を照射するための光拡散手段を有することを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記光源が発生した前記光を前記音響整合層に導く導光手段を有することを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記光拡散手段は、前記音響整合層に設けられた光拡散部材によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記光拡散手段は、光散乱体の分布密度または大きさを変化させることにより、照射する光強度を変化させることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記光散乱部材は、光散乱粒子または点描によって構成されることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記弾性波検出手段を構成する部材が、光を透過する部材で構成されると共に、
前記光拡散手段が、前記光源と前記弾性波検出手段の間に配置されたレンズアレイで構
成されていることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記被検体に照射される光強度が、該被検体に許容される最大許容範囲内であるか否かの基準となる基準部材を備えていることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記基準部材は前記音響整合層または音響整合層に接するキャップ部材に設けられ、該基準部材に導かれた前記光の光強度が、前記被検体に許容される最大許容範囲内を超えないようにコントロールする制御装置を有することを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記基準部材は、前記音響整合層と同じ音響インピーダンスを有する材料で構成されることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記キャップ部材は、前記基準部材及び前記音響整合層と同じ音響インピーダンスを有する材料で構成されることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、超音波発生器をさらに有し、前記弾性波検出手段は、該超音波発生器から発生し、前記被検体に照射された超音波により前記被検体内で発生したエコーを検出可能であることを特徴とする。
また、本発明の生体検査装置は、前記超音波発生器は、前記弾性波検出手段により兼ねられていることを特徴とする。
[実施例1]
実施例1では、本発明を適用した反射型の生体検査装置の構成例について説明する。
図1に、本実施例における反射型の生体検査装置の構成を説明する概略図を示す。
図1において、100は光発生器、200は超音波検出器、300は照明光学系、400は信号解析装置、500は制御装置、600はメモリー、700はディスプレイ、800は本体筐体、900はプローブ筐体、1000はケーブルである。
Eは被検体、αは生体組織内部の吸収体である。
光発生器100と信号解析装置400は本体筐体800に収納され、超音波検出器200と照明光学系300はプローブ筐体900に収納されている。
また、ケーブル1000は、本体筐体800とプローブ筐体900を繋いでいる。
ここでの被検体Eは、例えば、乳房などの生体組織が挙げられる。
照射された光を吸収した前記被検体が発生する弾性波を検出する弾性波検出手段(圧電
素子6)と、
一面で前記弾性波検出手段と接して設けられ、他面で前記被検体と接触しうる音響整合層5と、を備える。
そして、前記光が、前記音響整合層5を経由して前記被検体に対して照射可能に構成されている。
なお、本明細書においては、光音響効果によって発生した弾性波を光音響波とし、前記光音響波を圧電素子6で電気信号に変換したものを音響信号とする。
光発生器100はナノ秒オーダーのパルス光が発光し、照明光学系300によって被検体Eの表面にパルス光を導く。
被検体Eの表面から入射したパルス光は生体組織内部を伝播し吸収体αに到達する。
吸収体αに到達した光エネルギーは吸収されて熱エネルギーに変換され、吸収体αに瞬間的な温度上昇が生じ、やがて上昇した温度は緩和される。
この時、温度上昇と緩和により吸収体αを含む組織では、膨張と収縮が生じ、これにより光音響波となる弾性波が発生する。
吸収体αから発生した弾性波は、被検体Eの組織内を伝播して、超音波検出器200で検出される。
検出された弾性波は超音波検出器200で電気信号に変換されて音響信号となる。信号解析装置400は、音響信号の時間特性から吸収体αの位置を算出し、強度特性から吸収係数μaを算出する。
さらに、吸収体αとその周囲の吸収係数μaの空間分布を再構成することにより、被検体E内の吸収特性の画像を生成する。
制御装置500は、算出した位置と吸収係数μaをメモリー600に保存すると共に、吸収係数μaの空間分布画像をディスプレイ700に表示する。
生体組織では癌などの腫瘍が成長する際には、新生血管の形成や酸素の消費量が増大することが知られている。
このような新生血管の形成や酸素消費量の増大を評価する方法として、酸化ヘモグロビン(HbO2)と還元ヘモグロビン(Hb)の吸収スペクトルの特徴を利用することができる。
図2は、波長600−1000nm範囲におけるHbO2とHbの吸収スペクトルである。
生体検査装置は複数波長のHbO2とHbの吸収スペクトルから、生体組織内の血液中に含まれるHbとHbO2の濃度を測定する。
そして、複数の位置でHbとHbO2の濃度を測定し、濃度分布の画像を作成することにより生体組織内で新生血管が形成されている領域を判別することができる。
また、HbとHbO2の濃度から酸素飽和度を算出し、酸素飽和度から酸素の消費量が増大している領域を判別することができる。
このように生体検査装置で測定したHbとHbO2の分光情報を診断に利用することができる。
レーザー1が発する光の波長は、生体組織を構成する水、脂肪、タンパク質、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、などの吸収スペクトルに応じた波長を選定する。
一例としては、生体内部組織の主成分である水の吸収が小さいため光が良く透過し、脂肪、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンのスペクトルに特徴がある600−1500nm範囲が適当である。
本実施例では、図2に示すようにHbとHbO2の吸収特性が入れ替わる800nmの前後の波長として、λ1=700nmとλ2=850nmの2つの波長を用いるものとする。
具体的な光源の例としては、異なる波長を発生する半導体レーザー、波長可変レーザーなどで構成すると良い。
図3に、本実施例における生体検査装置を構成する超音波検出器の一例として、リニアアレイ探触子の構造を示す。
図3において、4は音響レンズ、5は音響整合層、6は複数個からなる圧電素子、7はバッキング材、8はリード線である。
本実施例のリニアアレイ探触子は、被検体Eの表面に接する音響レンズ4が設けられ、音響レンズ4の被検体Eの対向側に音響整合層5が設けられて構成されている。
また、音響整合層5に接するように小さな短冊形の複数個の圧電素子6a、6b、6c、6d、6e、6f、6gが直線状に配列され、さらにバッキング材7が設けられている。
各圧電素子6にはリード線8a、8b、8c、8d、8e、8f、8gが接続されている。
音響レンズを構成する材料は、生体組織に類似した音響特性を有する材料が好ましく、例としてシリコンゴムなどがある。
生体組織内部の音速よりも遅い音速の材料で構成すると形状は凸レンズとなり、凸面の曲率によって焦点位置が決まり、焦点距離とシリンドリカルレンズの幅によって集束サイズがきまる。
一方、圧電素子6の配列方向にフォーカスする方法としては、リニアアレイ探触子を用いた電子フォーカスを用いている。電子フォーカスについては後述する。
一般に圧電素子材料と生体では音響インピーダンスが大きく異なるため、圧電素子材料と生体が直接接した場合は、界面での反射が大きくなり弾性波を効率よく伝達することができない。
このため、圧電素子材料と生体の間に中間的な音響インピーダンスを有する物質で構成した音響整合層5を挿入して弾性波を効率よく伝達している。
音響整合層5を構成する材料の例としては、エポキシ樹脂や石英ガラスなどがある。
なお、本発明では、音響レンズ4と音響整合層5は照明光学系300の構成部材としても共通に用いられるものであり、これらの照明光学系300としての機能は後述する。
圧電素子5の材料は、被検体Eの測定深さや必要な解像度に応じて選択する。
例としては、1MHz−数10MHzの光音響信号の検出に適した、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック材料やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電膜材料などを用いることができる。
バッキング材7は、弾性波を受けた圧電素子6の不必要な振動を抑制するためのものである。
図4に、上記電子フォーカスについて説明する図を示す。
図4において、9は可変遅延素子、10はレシーバーである。
複数個配列された夫々の圧電素子6a,b,c,d,e,f,gには、可変遅延素子9a,b,c,d,e,f,gとレシーバー10がリード線8を介して接続されている。
可変遅延素子9は、細長い電線をコイル状に巻いたものなどを用いて、電線を伝わる電気信号の伝導を遅らせるものである。
また、コイルの途中に複数個設けたタップを切り替えることにより、電気信号の遅延時間を調節することができる。
レシーバー10は、圧電素子6によって変換された音響信号を受信する装置である。
圧電素子6に到達した弾性波は音響信号に変換され可変遅延素子9を通ってレシーバー10に受信される。
この時、弾性波発生源の位置Xと各圧電素子6までの距離の差を可変遅延素子9によって補正して位相を揃えることができる。
図示の例では、位置Xとの距離が短く、早く弾性波が到達する圧電素子6ほど可変遅延素子9で与える遅延時間を長くする。
また、位置Xから等距離にある圧電素子は可変遅延素子9で与える遅延時間を同じにする(τa=τg<τb=τf<τc=τe<τd)と、レシーバー10が受信する時の位相を一致させることができる。
このようにリニアアレイ探触子の電子フォーカスは、可変遅延素子9によって与える遅延時間を制御することにより、焦点距離や圧電素子6の配列方向の焦点位置をコントロールすることができる。
また、上述の例では可変遅延素子9を用いた電子フォーカスによって位相を補正している。
しかし、可変遅延素子9を用いずに複数の圧電素子6から取得した複数の音響信号からSum And Delay Beamforming法を用いて所望の位置の信号を取得することもできる。
図5に、本実施例の超音波検出器200の他の構成例である2Dアレイ探触子の構造を示す。
図3と同じ番号を付した部材は前述したものと同じ機能を持つものである。
前述したリニアアレイ探触子は、圧電素子6の配列方向にフォーカスする方法のみに電子フォーカスが用いられるのに対して、2Dアレイ探触子では圧電素子6が並ぶ全ての方向に、電子フォーカスを用いることができる。
また、複数の圧電素子6から取得した複数の音響信号からSum And Delay Beamforming法を用いることにより、全ての方向で所望の位置の信号を取得することもできる。
なお、本実施例においては、音響整合層5と音響レンズ4を用いるようにしているが、図5で説明したような2Dアレイ探触子の場合など、音響レンズを設けなくても良い場合もある。
また、音響整合層5は被検体と圧電素子の音響マッチングを複数段階で行う場合は多層で構成する場合もある。
さらに、被検体との接触部の保護のために弾性波を大きく劣化させない厚さ及び材料で保護層を設ける場合もある。
このように本明細書における音響整合層とは、前述の圧電素子6と被検体Eとの間に設けられる層構造物であり、音響整合層5の他に音響レンズ4、多層の音響整合層、保護層を含むものである。
前述の超音波検出器200と共通の構成部材である音響整合層5及び音響レンズ4と、光源からのパルス光を導光する光ファイバー11(導光手段)からなり、プローブ筐体900に収納されて生体検査装置のプローブを構成している。
また、音響整合層5及び音響レンズ4から成る音響整合層は、一面で前述した弾性波検出手段としての圧電素子6と接して設けられ、他面で被検体Eと接触し得るように設けられている。
図6に、本実施例における生体検査装置のプローブの構成を説明する概略図を示す。
音響レンズ4と音響整合層5は、前述したように、超音波検出器200の構成部材としても共通に用いられている。
ここでは照明光学系300の構成要素としての音響レンズ4と音響整合層5の機能について説明する。
音響整合層5は、レーザー1が発した光を透過するとともに、その内部には光拡散手段を形成するために光拡散粒子(光拡散部材)がドープされている平板形状の素子である。
前述したエポキシ樹脂などに散乱粒子を混ぜることによって製作される。光ファイバー11は、図示のようにレーザー1が発した光を音響整合層5の側面に導光する。
音響整合層5の内部に入射した光は光散乱粒子によって多重散乱され、音響整合層5全体が面光源として機能する。
その際、音響整合層5から射出される全領域における光強度の空間分布が、略均一な強度の光の分布となるように調整する。
被検体に対しては一部の領域でもMPEを超える強度の光を照射することはできないので、略均一な強度の光分布を形成して、この時の光強度をMPEにすることにより被検体にMPEを超えない光エネルギーを高効率に照射することができる。
このような略均一な強度の光分布を形成するための調整は、光散乱粒子の分布密度を音響整合層5の位置に応じて変えることによって行うことができる。
例えば、光散乱部材を透過する光の強度は伝播距離が長くなると減衰するので、光が入射する光ファイバー11近傍の光散乱粒子の分布密度を低くし、光ファイバー11からの距離が離れるほど光散乱粒子の分布密度を高くするように分布密度を変化させる。
図7に、上記平板形状の音響整合層5の他の構成例について説明する図を示す。このような構成例としては、図7に示すように、レーザー1が発した光を透過する材料で製作した平板形状素子の圧電素子6を配置する側の面に、拡散反射材料で構成する点描を設けるようにしても良い。
この場合、点描の大きさや分布密度を音響整合層5の位置に応じて変えることによって略均一な光強度の分布となるように調整することができる。
音響レンズ4は、レーザー1が発した光を透過する材料で構成され、音響整合層5から発した光を被検体Eの表面に導くものである。
図8の例では音響レンズ4に光拡散粒子を設け、圧電素子6の間に設けた光ファイバー11からレーザー1が発した光を導光している。
図6及び8で例示した照明光学系300を用いたプローブは、ケーブルが太くならないので取り扱い易い。
また、圧電素子材料は、光の透過特性を気にする必要が無いので多数の材料の中から選定することができる。
図9の例では、前記音響信号検出手段における音響レンズ4、音響整合層5が、レーザー1が発する特定波長の光を透過する部材で構成される。
更に、光拡散手段が、圧電素子6、バッキング材7を備えた音響信号検出手段と光源手段との間に配置された光ファイバー11から射出する光を広げるレンズアレイ14で構成されている。
図10は被検体Eに照射される光強度分布を示すものであり、実線のプロファイルは被検体Eの表面における光強度分布を示し、点線のプロファイルは個々のレンズアレイ14による光強度分布を示している。
レンズアレイ14の一つのレンズによるプロファイルは、レンズの中心にピークを持つ分布であるが、夫々のレンズのプロファイルが被検体Eの表面で重畳することにより、略均一の光強度Iの分布に調整することができる。
計算処理部12は、取得した音響信号の時間特性から吸収体αの位置を算出し、強度特性から吸収係数μaを算出する。
図11は被検体Eを測定した音響信号のプロファイルである。
被検体Eから発生する音響信号は、被検体Eの表面と音響レンズ4との界面と吸収体αから発生した特長的なスパイク状の波形として取得される。
音響レンズの界面と吸収体αの波形から音響信号に変換された弾性波の伝播時間txが分かる。
生体組織中の音速をvsとすると、測定した時の被検体Eの表面と吸収体αの間の距離を算出することができる。
すなわち、被検体E内の吸収体αの空間的な位置情報を得ることができる。
また、吸収体αから発生したN字のスパイク形状の振幅ΔPは、吸収体αで発生した弾性波の強度Pαを現している。
吸収体αで発生する光音響効果による弾性波の強度Pαは、吸収体αの吸収係数をμa、吸収体αに入射する光強度をIα、生体組織に応じて決まるグリュナイゼンパラメーターをΓとすると、次式で算出することができる。
このことは被検体に入射する光の強度分布に部分的な斑がある場合では、検出される弾性波の強度Pαが変化する原因が光強度の斑によるものなのか、或は、吸収体αの吸収係数μaによるものであるかを区別するのが困難となることを示している。
このため略均一な強度の光分布を形成して被検体に光を照射することにより、検出される弾性波の強度Pαが光強度の斑に起因するものではないようにすることが必要となる。
このように略均一な強度の光分布を形成して被検体に光を照射することは、被検体にMPEを超えない光エネルギーを高効率に照射するだけではなく、吸収体αで発生する弾性波の強度Pαから吸収係数μaを高精度に算出するためにも必要となる。
超音波検出器200で測定したΔPは、吸収体αで発生した弾性波が生体組織内部を伝播することによる減衰の影響を含むので、計算により減衰の影響を差し引くことでPαを算出することができる。
以上から被検体E内の吸収体αの吸収係数μaを算出することができる。
制御装置500は、信号解析装置400で算出した被検体E内の吸収体αの空間的な位置と吸収係数μaと吸収係数μaの分布画像をメモリー600に保存すると共に、ディスプレイ700に被検体E内の吸収係数μaの分布画像を表示する。
メモリー600としては、光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリー、ハードディスク、などのデータ記録装置を用いることができる。
ディスプレイ700としては、液晶ディスプレイ、CRT、有機EL、などの表示デバイスを用いることができる。
まず、ステップ1において、被検体Eの表面にプローブ筐体900に収容された照明光学系300の音響レンズ4を接触させる。
不図示の測定開始スイッチを動作させると、光発生器100が駆動され波長λ1=700nmのナノ秒オーダーのパルス光が発光する。
次に、ステップ2において、照明光学系300によって被検体Eにパルス光が照射される。
次に、ステップ3において、被検体E内で発生した弾性波が、超音波検出器200によって検出される。検出された弾性波は圧電素子6によって音響信号に変換される。
次に、ステップ4において、信号解析装置400は、取得した音響信号の時間特性から吸収体αの位置を算出し、強度特性から吸収係数μaを算出し、吸収体αとその周囲の吸収係数μaの空間分布を再構成した画像を生成する。
次に、ステップ5において、制御装置500は、算出した波長λ1の吸収係数μaの位置情報と画像をメモリー600に保存する。
次に、ステップ6において、制御装置500は、光発生器100が発光する光の波長をλ2=850nmに設定する。
光発生器100が駆動され波長λ2=850nmのナノ秒オーダーのパルス光が発光する。
次に、ステップ8において、制御装置500は、波長λ1及びλ2の吸収係数μaの分布画像を重ね合わせてディスプレイ700に表示する。
最後に、ステップ9において、測定を終了する。
これにより、生体組織による光強度と弾性波の減衰を最小限に抑え、被検体にMPEを超えない光エネルギーを高効率に照射することにより、高いS/Nで光音響信号が検出可能な反射型の生体検査装置を提供できる。
また、本実施例では、波長600−1500nmを利用する一例として、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸収スペクトルの特徴を利用する分光分析方法を示したが、この例に限定されるものではない。
例えば、生体組織の主要な構成物質である、例えば水、脂肪、タンパク質(コラーゲン)、等を分光分析の対象とすることも可能である。
実施例2では、実施例1とは異なる形態における反射型の生体検査装置の構成例について説明する。
図12に、本実施例における生体検査装置の構成を説明する概略図を示す。
基本的な生体検査装置の構成は実施例1に示したものと同様の構成であり、同じ番号を付した構成部材は実施例1で説明したものと同じ機能を有するものである。
本実施例では、照明光学系300の音響整合層に、被検体内に射出される光強度が該被検体に許容される最大許容範囲内であるか否かの基準となる基準部材15を新たに設けている。
基準部材15は、照明光学系300の音響レンズ4の中部に埋設されている。基準部材15を構成する材料としては、着色したシリコンゴムや高分子樹脂材料などが利用できる。
上記基準部材15において、光発生器100が発する特定波長の光に対する吸収係数μasと、基準部材15を構成する材料物性から決まるグリュナイゼンパラメーターΓsは既知のものである。
光発生器100が波長λ1の光を発する場合を考える。波長λ1に対する基準部材15の吸収係数がμas(λ1)、基準部材15に照射される光強度をIsとする。基準部材15で発生する光音響効果による弾性波の圧力Psは、次式となる。
ここで、波長λ1のナノ秒オーダーのパルス光における被検体Eに対する最大露光許容量(MPE)がIMPEλ1である時、IMPEλ1の強度の光が基準部材15に照射されたときに発生する光音響効果による弾性波の圧力PsMPEは、次式となる。
そして、これらの弾性波の圧力PsやPsMPE等は、上記した信号解析装置400の計算処理部12で算出することができる。
基準部材15から音響レンズ4内を伝播することによる光の減衰は僅かであるので、基準部材15に照射される光強度は被検体Eに照射される光強度と略等しい。
この時、前記基準部材は音響整合層に設けられ、該基準部材に導かれた前記パルス光の光強度が、Ps<PsMPEの関係を満たすように光発生器100が発する光強度を制御手段500によりコントロールする。
これにより、前記パルス光の光強度が、前記被検体に許容される最大許容範囲内を超えないようにコントロールして、被検体Eに安全な強度の光を照射することが可能となる。
また、被検体EにMPEを超えない光エネルギーを高効率に照射することができる。
これにより高いS/Nで弾性波が検出可能な反射型の生体検査装置を提供できる。
この場合基準部材15から発生する光音響効果による弾性波は、音響レンズ側とその対向側での反射率が異なるため検出される圧力Psを反射率の影響分を補正しなければならない。
また、音響レンズ4に基準部材15を設けると基準部材15が常設され、測定用プローブの有効領域が制限を受ける。このため図15のように音響レンズ4に接するキャップ部材17を設け、キャップ部材内に基準部材15を設けるようにしても良い。
このような構成では、光強度のチェックを行う時だけキャップ部材17を装着するようにしても良い。
さらにこの時、キャップ部材17と基準部材15と音響整合層を同じ材料で製作すると、各部材の界面の音響インピーダンスが等しくなるので検出される弾性波の各界面の反射率の補正が不要となる。
以上説明したように、実施例2における生体検査装置では、被検体Eに安全な強度の光を照射することができる。
また、被検体にMPEを超えない光エネルギーを高効率に照射することにより、高いS/Nで弾性波が検出可能な反射型の生体検査装置を提供できる。
実施例3では、実施例1,2とは異なる形態における反射型の生体検査装置の構成例について説明する。
図13に、本実施例における生体検査装置の構成を説明する概略図を示す。
基本的な生体検査装置の構成は実施例1に示したものと同様の構成であり、同じ番号を付した構成部材は実施例1で説明したものと同じ機能を有するものである。
本実施例では、超音波検出器200の代わりに、超音波発生器と超音波検出器の両機能を兼ね備える手段としての超音波発生器/検出器201を新たに設けている。
この超音波発生/検出器201は、特定周波数Ωの超音波を発生し被検体E内の所定位置に集束して導く機能を有するとともに、実施例1で説明した超音波検出器200の機能も有している。
超音波発生器/検出器201により、被検体Eの内部構造を超音波エコーによって取得できる。
実施例3の生体検査装置では、実施例1で説明した光音響信号による光吸収特性と、超音波エコーによる構造特性の二つの特性を一体のプローブによって取得するものである。
複数個配列された夫々の圧電素子6a〜gには、可変遅延素子9a〜gとパルサー/レシーバー16がリード線8a〜gを介して接続されている。
パルサー/レシーバー16は、実施例1で説明したレシーバー10の機能を持ち、さらに圧電素子6に印加するパルス電圧を発生する装置としても機能する。
圧電素子6a〜gに与える遅延時間を夫々τa〜mとする。
図14に示すように中心部の可変遅延素子9ほど遅延時間を長くすると(例えば、τa=τg<τb=τf<τc=τe<τd)と、各圧電素子6によって形成される合成波面は集束波面となる。
このように可変遅延素子9によって与える遅延時間を制御することにより、超音波を集束する位置をコントロールすることができる。
また、同様の制御により超音波が進行する方向をコントロールすることができる。
即ち、超音波を送信する場合についても図4で説明したものと関係が成立つ。
ステップ1から7までは、実施例1と同じ工程で測定が行われる。
ステップ8において、超音波発生器/検出器201によって被検体Eにパルス超音波が照射される。
次に、ステップ9において、
被検体E内で発生した超音波エコーが、超音波発生器/検出器201によって検出される。検出された超音波エコーは圧電素子6によって電気信号に変換される。
次に、ステップ10において、信号解析装置400は、取得した超音波エコーによる電気信号の時間特性から測定対象の位置を算出し、強度特性から構造特性を算出し、構造特性の空間分布を再構成して画像を生成する。
次に、ステップ11において、制御装置500は、算出した構造特性の位置情報と画像をメモリー600に保存する。
次に、ステップ12において、制御装置500は、波長λ1及びλ2の吸収係数μaの分布画像と構造特性の画像を重ね合わせてディスプレイ700に表示する。
最後に、ステップ9において、測定を終了する。
さらに、同一のプローブを用いて超音波エコーを測定することが可能となる。
また、図13の装置構成は、実施例1の装置に超音波発生器/検出器201を設けるようにしたものであるが、実施例2の装置に設けても同様の効果を得ることができる。
200 超音波検出器
201 超音波発生/検出器
300 照明光学系
400 信号解析装置
500 制御装置
600 メモリー
700 ディスプレイ
800 本体筐体
900 プローブ筐体
1000 ケーブル
E 被検体
α 生体組織内部の吸収体
本発明の生体検査装置は、被検体に照射するための光を発生する光源と、前記光源から発生した光を前記被検体に導く導光手段と、照射された光を吸収した前記被検体が発生する弾性波を検出する弾性波検出手段と、前記弾性波検出手段と前記導光手段の少なくとも一部とを収納するプローブ筐体と、を有する生体検査装置であって、前記プローブ筐体の少なくとも一部を覆うキャップ部材を更に有し、該キャップ部材内にグリュナイゼンパラメータ及び吸収係数が既知の基準部材を有することを特徴とする。
また、本発明のキャップ部材は、光源から発生した光を被検体に導く導光手段と該導光手段によって導かれた光を吸収した被検体が発生する弾性波を検出する弾性波検出手段とを収納するプローブ筐体の少なくとも一部を覆うキャップ部材であって、
前記キャップ部材内にグリュナイゼンパラメータ及び吸収係数が既知の基準部材を有することを特徴とする。
Claims (12)
- 被検体に照射するための光を発生する光源と、
照射された光を吸収した前記被検体が発生する弾性波を検出する弾性波検出手段と、
一面で前記弾性波検出手段と接して設けられ、他面で前記被検体と接触しうる音響整合層と、を有する生体検査装置であって、
前記光は、前記音響整合層を経由して前記被検体に対して照射可能に構成され、
前記音響整合層の中の位置に依らず略均一な強度の光を照射するための光拡散手段を有することを特徴とする生体検査装置。 - 前記光源が発生した前記光を前記音響整合層に導く導光手段を有することを特徴とする請求項1に記載の生体検査装置。
- 前記光拡散手段は、前記音響整合層に設けられた光拡散部材によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の生体検査装置。
- 前記光拡散手段は、光散乱部材の分布密度または大きさを変化させることにより、照射する光強度を変化させることを特徴とする請求項3に記載の生体検査装置。
- 前記光散乱部材は、光散乱粒子または点描によって構成されることを特徴とする請求項4に記載の生体検査装置。
- 前記弾性波検出手段を構成する部材が、光を透過する部材で構成されると共に、
前記光拡散手段が、前記光源と前記弾性波検出手段の間に配置されたレンズアレイで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体検査装置。 - 前記被検体に照射される光強度が、該被検体に許容される最大許容範囲内であるか否かの基準となる基準部材を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の生体検査装置。
- 前記基準部材は前記音響整合層(内部または被検体との接触部)または音響整合層に接するキャップ部材に設けられ、該基準部材に導かれた前記光の光強度が、前記被検体に許容される最大許容範囲内を超えないようにコントロールする制御装置を有することを特徴とする請求項7に記載の生体検査装置。
- 前記基準部材は、前記音響整合層と同じ音響インピーダンスを有する材料で構成されることを特徴とする請求項8に記載の生体検査装置。
- 前記キャップ部材は、前記基準部材及び前記音響整合層と同じ音響インピーダンスを有する材料で構成されることを特徴とする請求項8に記載の生体検査装置。
- 超音波発生器をさらに有し、
前記弾性波検出手段は、該超音波発生器から発生し、前記被検体に照射された超音波により前記被検体内で発生したエコーを検出可能であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の生体検査装置。 - 前記超音波発生器は、前記弾性波検出手段により兼ねられていることを特徴とする請求項11に記載の生体検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014054159A JP5885768B2 (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 生体検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014054159A JP5885768B2 (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 生体検査装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008306289A Division JP2010125260A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 生体検査装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016022054A Division JP6188843B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | 生体検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014138883A true JP2014138883A (ja) | 2014-07-31 |
JP5885768B2 JP5885768B2 (ja) | 2016-03-15 |
Family
ID=51415965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014054159A Expired - Fee Related JP5885768B2 (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 生体検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5885768B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018079617A1 (en) * | 2016-10-31 | 2018-05-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Apparatus and method for acquiring information |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01135906U (ja) * | 1988-03-10 | 1989-09-18 | ||
JPH02114021U (ja) * | 1989-02-28 | 1990-09-12 | ||
JPH09276267A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-28 | Ge Yokogawa Medical Syst Ltd | 超音波探触子用グリップキャップおよび超音波探触子 |
JP2003265477A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-24 | Samsung Electronics Co Ltd | 光音響分光学を用いた非侵襲的な生体成分の測定装置及びその測定方法 |
JP2003531492A (ja) * | 2000-04-14 | 2003-10-21 | エス オー イ テク シリコン オン インシュレータ テクノロジース | 特に半導体材料製の基板又はインゴットから少なくとも一枚の薄層を切り出す方法 |
JP2004147940A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-27 | Toshiba Corp | 非侵襲の生体情報計測方法及び生体情報計測装置 |
JP2005021380A (ja) * | 2003-07-02 | 2005-01-27 | Toshiba Corp | 生体情報映像装置 |
JP2008259541A (ja) * | 2007-04-10 | 2008-10-30 | Hitachi Medical Corp | 超音波探触子及び超音波診断装置 |
-
2014
- 2014-03-17 JP JP2014054159A patent/JP5885768B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01135906U (ja) * | 1988-03-10 | 1989-09-18 | ||
JPH02114021U (ja) * | 1989-02-28 | 1990-09-12 | ||
JPH09276267A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-28 | Ge Yokogawa Medical Syst Ltd | 超音波探触子用グリップキャップおよび超音波探触子 |
JP2003531492A (ja) * | 2000-04-14 | 2003-10-21 | エス オー イ テク シリコン オン インシュレータ テクノロジース | 特に半導体材料製の基板又はインゴットから少なくとも一枚の薄層を切り出す方法 |
JP2003265477A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-24 | Samsung Electronics Co Ltd | 光音響分光学を用いた非侵襲的な生体成分の測定装置及びその測定方法 |
JP2004147940A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-27 | Toshiba Corp | 非侵襲の生体情報計測方法及び生体情報計測装置 |
JP2005021380A (ja) * | 2003-07-02 | 2005-01-27 | Toshiba Corp | 生体情報映像装置 |
JP2008259541A (ja) * | 2007-04-10 | 2008-10-30 | Hitachi Medical Corp | 超音波探触子及び超音波診断装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018079617A1 (en) * | 2016-10-31 | 2018-05-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Apparatus and method for acquiring information |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5885768B2 (ja) | 2016-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010125260A (ja) | 生体検査装置 | |
JP4829934B2 (ja) | 検査装置 | |
JP5317449B2 (ja) | 測定装置 | |
US8997571B2 (en) | Ultrasonic probe, and photoacoustic-ultrasonic system and inspection object imaging apparatus including the ultrasonic probe | |
JP4422626B2 (ja) | 生体画像化装置 | |
JP4444228B2 (ja) | 成分濃度測定装置 | |
JP5469113B2 (ja) | 光音響分析用プローブユニットおよび光音響分析装置 | |
EP2036488A2 (en) | Measurement apparatus | |
WO2012077356A1 (ja) | 光音響検査用探触子および光音響検査装置 | |
WO2011096198A1 (en) | Photoacoustic imaging apparatus and photoacoustic imaging method | |
JP5675390B2 (ja) | 測定装置 | |
US20120190963A1 (en) | Measuring apparatus | |
JP2022516551A (ja) | 被検体を検査するための装置および方法 | |
WO2010038469A1 (en) | Photoacoustic measuring apparatus with movable detector array | |
JP6678189B2 (ja) | 音響光学撮像方法およびシステム | |
JP2011092631A (ja) | 生体情報処理装置及び生体情報処理方法 | |
JP6188843B2 (ja) | 生体検査装置 | |
JP5885768B2 (ja) | 生体検査装置 | |
JP6444462B2 (ja) | 生体検査装置 | |
US9039622B2 (en) | Image generation system | |
US11344204B2 (en) | Photoacoustic measurement probe and probe unit and photoacoustic measurement apparatus including the same | |
WO2019044594A1 (ja) | 光音響画像生成装置および画像取得方法 | |
WO2019044593A1 (ja) | 光音響画像生成装置および画像取得方法 | |
JP2012090862A (ja) | 光音響検査用探触子および光音響検査装置 | |
JP5208255B2 (ja) | 測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140416 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140416 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150303 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150507 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150602 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150803 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160112 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160209 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5885768 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |