JP2014137448A - カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】着色層に空洞が生じず、高精細、高色純度に適したカラーフィルタとその製造方法、表示装置とする。
【解決手段】カラーフィルタ10は透明基板1上に線幅1〜7μmのブラックマトリクス2の開口部Aに下記形状の着色層3をポジ型レジストから近接露光法で形成する。極大点Pmaxの極大高さHmaxと端部開始点Psの端部高さHsとの半値高さHhの点を中位点Ph、基板面でブラックマトリクスと着色層とが出会う点を底部開始点Pbとし、a)中位点Phのテーパー角θが50〜90°、b)端部開始点Psがブラックマトリクス上、c)ブラックマトリクス表面に底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接し、更に隣接着色層上に重なるときはその表面に位置する端部開始点Psまで連続して接し、d)端部開始点Psから極大点PmaxまでヒサシBがない。表示装置はこのカラーフィルタを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置に関し、特に、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置に関する。
従来、テレビジョンなどの表示装置用のカラーフィルタは、一般的に、透明基板上にブラックマトリクスを形成後、赤色、緑色、青色などの着色層は、色材を含む着色レジストの硬化層としてフォトリソグラフィ法で作製されている。このフォトリソグラフィ法には、生産性に優れる近接露光法(プロキシミティ露光法)が利用される(特許文献1)。
近接露光法では、透明基板の板面に平行な面方向では、マスク開口を通過後の露光光が回折して広がる為に、マスク開口より広い範囲のレジスト層が露光され、厚み方向では透明基板付近の露光量が小さくなり、マスク開口に相当する部分のレジスト層しか露光され硬化しない。そこで、マスク開口は着色層よりも小さ目に設定される。ただ、露光及び現像後のレジスト層の断面形状は、透明基板から遠くなる程外側に向かって突き出した逆テーパー形状となる。逆テーパー形状は、着色層上に形成される透明導電層の断線などの原因となるため、現像後のポストベイクによって、レジスト層を軟化流動化させて順テーパー形状にしている。
特開2005−122065号公報
ところで、近年、スマートフォン、タブレットコンピュータなど、特に多機能携帯情報端末としての中小型の表示装置の普及にともない、カラーフィルタは、より高精細、より高色純度の表示に対応できるものが望まれるようになってきている。そこで、カラーフィルタのブラックマトリクスは、その線幅が従来は10〜20μm程度であったが、例えば5μmなどと10μm以下が望まれている。
一方、カラーフィルタの着色層は、高色純度に対応するために、着色層中の色材は高濃度になり厚みは厚くなる傾向にある。このため、着色層を着色レジストからフォトリソグラフィ法で形成するときに、露光、現像によりパターン化されるレジスト層は、着色層として透過すべき波長光に対してそれ以外の光の透過率が著しく抑えられる結果、露光光がレジスト層の透明基板側まで届き難くなっている。そこで、カラーフィルタ用の着色レジストには光重合開始剤を含むネガ型が使われているので、レジスト中の光重合開始剤を高濃度にすることで、露光感度を上げて対処している。
しかしながら、図8(a)の部分拡大断面図に示すように、着色層3にする為のレジスト層の現像後の断面形状が逆テーパー形状であると、透明基板1と、透明基板1上のブラックマトリクス2と着色層3とに挟まれるようにして、空洞Gが生じることがある。こうした空洞Gは、透明基板1、ブラックマトリクス2及び着色層3によって周囲を取り囲まれているので、逆テーパー形状をポストベイクでレジスト層を軟化流動化させて順テーパー形状にするときに、空洞G内の空気が逃げ切れず、図8(b)のように、空洞Gが着色層3の周囲に残ることがある。空洞Gが残ると、図8(c)の平面図で示すように、着色層3の周囲に色濃度が薄い部分が生じて、着色層3全体としての色純度を低下させてしまう。しかも、空洞Gで生じた界面部分での界面反射により透過光量が減り、色濃度が不連続となる境界線(図面で縦筋)が見えることがある。
こうした空洞Gの問題は、ブラックマトリクス2の線幅が10μm以上のときは、例え空洞Gが生じても、ブラックマトリクス2上で生じていたため、顕在化しなかった問題であった。しかし、高精細化が進むなかで、この問題を解決することが望まれた。
そこで、本発明の課題は、高精細にしても空洞が生じず、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置を提供することである。
本発明では、次のような構成のカラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置とした。
(1)透明基板と、
前記透明基板の一方の面上に形成され線幅が1〜7μmのブラックマトリクスと、
前記ブラックマトリクスの少なくとも開口部に形成された着色層と、を有し、
前記ブラックマトリクスの線幅方向における厚み方向での断面における前記透明基板の一方の面からの高さについて、前記着色層の高さが最も高くなる極大点Pmaxの高さを極大高さHmaxとし、前記着色層が前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって最も突き出した部分である端部開始点Psの高さを端部高さHsとし、
(Hmax+Hs)/2の半値高さHhとなる部分を中位点Phとし、
前記透明基板の一方の面の面内において前記ブラックマトリクスと前記着色層とが出会う部分を底部開始点Pbとするときに、
前記着色層は、
a)前記中位点Phにおける前記透明基板の一方の面に平行な面に対するテーパー角θ
が、50〜90°であり、
b)前記端部開始点Psが前記ブラックマトリクス上に位置しており、
c)前記着色層が前記ブラックマトリクスの側面を含む表面に、前記底部開始点Pbから前記端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに前記着色層が前記着色層と隣り合う隣接着色層の上に一部重なるときは前記隣接着色層の側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触しており、
d)前記端部開始点Psから前記極大点Pmaxに至る部分に前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって突き出したヒサシが存在しない、
形状のものを含む、カラーフィルタ。
(2)前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、
赤色着色層では、その色がYxy表色系でx≧0.580であり、
緑色着色層では、その色がYxy表色系でy≧0.550であり、
青色着色層では、その色がYxy表色系でy≦0.130である、
前記(1)のカラーフィルタ。
(3)前記ブラックマトリクスが樹脂レジストから形成されている、前記(1)又は(2)のカラーフィルタ。
(4)前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、ポジ型レジストから形成されている、前記(1)〜(3)のいずれかのカラーフィルタ。
(5)前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、青色着色層及び緑色着色層のうちの少なくとも片方である、前記(1)〜(4)のいずれかのカラーフィルタ。
(6)透明基板の一方の面上に、線幅が1〜7μmのブラックマトリクスを形成するブラックマトリクス形成工程(A)と、
前記ブラックマトリクスの少なくとも開口部に、着色層を形成する工程であって、
前記ブラックマトリクスの線幅方向における厚み方向での断面における前記透明基板の一方の面からの高さについて、前記着色層の高さが最も高くなる極大点Pmaxの高さを極大高さHmaxとし、前記着色層が前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって最も突き出した部分である端部開始点Psの高さを端部高さHsとし、
(Hmax+Hs)/2の半値高さHhとなる部分を中位点Phとし、
前記透明基板の一方の面の面内において前記ブラックマトリクスと前記着色層とが出会う部分を底部開始点Pbとするときに、
前記着色層として、
a)前記中位点Phにおける前記透明基板の一方の面に平行な面に対するテーパー角θが、50〜90°であり、
b)前記端部開始点Psが前記ブラックマトリクス上に位置しており、
c)前記着色層が前記ブラックマトリクスの側面を含む表面に、前記底部開始点Pbから前記端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに前記着色層が前記着色層と隣り合う隣接着色層の上に一部重なるときは前記隣接着色層の側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触しており、
d)前記端部開始点Psから前記極大点Pmaxに至る部分に前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって突き出したヒサシが存在しない、
形状の着色層については、ポジ型着色レジストから近接露光法により形成する、着色層形成工程(B)と、
を、この順に含む、カラーフィルタの製造方法。
(7)前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、
赤色着色層では、その色がYxy表色系でx≧0.580であり、
緑色着色層では、その色がYxy表色系でy≧0.550であり、
青色着色層では、その色がYxy表色系でy≦0.130である、
前記(6)のカラーフィルタの製造方法。
(8)前記ブラックマトリクス形成工程(A)にてブラックマトリクスを樹脂レジストから形成する、前記(6)又は(7)のカラーフィルタの製造方法。
(9)前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、着色層の形成順序で2色目以降である、前記(6)〜(8)のいずれかのカラーフィルタの製造方法。
(10)前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、青色着色層及び緑色着色層のうちの少なくとも片方である、前記(6)〜(9)のいずれかのカラーフィルタの製造方法。
(11)前記(1)〜(5)のいずれかのカラーフィルタを含む表示装置。
本発明によるカラーフィルタ及びその製造方法によれば、線幅1〜7μmのブラックマトリクスと高精細にしても、空洞が生じず、高精細、高色純度に適したカラーフィルタとすることができる。
本発明による表示装置によれば、高精細、高色純度に適したものとすることができる。
本発明によるカラーフィルタを、その一実施形態例で説明する部分拡大断面図(a)、テーパー角θを説明する断面図(b)、及びヒサシを説明する部分拡大断面図(c)。 ブラックマトリクスの平面視形状を示す部分拡大平面図。 端部開始点Psがブラックマトリクス上に位置することを説明する部分拡大断面図。 着色層が順テーパー形状でも空洞が存在し本発明非該当の形状例を示す部分拡大断面図(a)及び(c)と、ブラックマトリクスの表面及び側面を説明するための部分拡大断面図(b)。 着色層が隣接着色層上に一部重なるときを説明する部分拡大断面図。 図1(a)に例示のカラーフィルタの部分拡大断面図(a)と、これから得られる着色層の色濃度の均一性を示す部分拡大平面図(b)。 色純度を説明するxy色度図。 従来のラーフィルタを高精細にしたときに生じ得る空洞を説明する部分拡大断面図(a)及び(b)と、色純度低下を説明する部分拡大平面図(c)。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面は概念図であり、説明上の都合に応じて適宜、構成要素の縮尺関係、縦横比等は誇張されていることがある。
《A》カラーフィルタ10:
本発明によるカラーフィルタ10の実施形態を説明する。
図1の部分拡大断面図は、本実施形態のカラーフィルタ10において、ブラックマトリクス2の線幅方向における厚み方向での断面形状を示す。図2の部分拡大平面図は、ブラックマトリクス2の平面視形状を示し、その開口部Aは図面上下方向が大きい長方形形状をしており、同図中、この開口部Aの短辺に平行な図面左右方向となるC−C線で切断したときの断面図が図1に対応する。
本発明においては、単に「断面形状」、「断面」と言うときは、その断面は、ブラックマトリクス2の線幅方向における厚み方向での断面を意味する。
先ず、着色層3と、この着色層3と隣り合う隣接着色層との関係を考慮する必要がない形状の場合を説明する。このため、図1は、ブラックマトリクス2における注目する開口部A及びこの開口部Aに形成された着色層3に対して、注目する開口部Aに隣接する開口部、及び注目する着色層3に隣り合う隣接着色層は、ともに図示を省略してある。
図1(a)は、本実施形態のカラーフィルタ10を、それが有する複数の着色層3のうち一つの着色層3に注目した模式的な部分拡大断面図であり、図1(b)は、テーパー角θの定義を説明する部分拡大断面図であり、図1(c)は、ヒサシBの定義を説明する部分拡大断面図である。
図1に示すように、本発明によるカラーフィルタ10は、透明基板1と、透明基板1の一方の面1pの面上に形成され線幅Wが1〜7μmのブラックマトリクス2と、ブラックマトリクス2の少なくとも開口部Aに形成された着色層3と、を有する。
ただし、図1に示す本実施形態では、着色層3は開口部Aの部分と共に、開口部Aから外側に一部はみ出しており、ブラックマトリクス2の開口部A側の一部を被覆するように形成されている。
しかも、図1(b)及び図1(c)に示すように、本発明のカラーフィルタ10において、着色層3は、次の特定形状を有する。すなわち、
ブラックマトリクス2の線幅方向(図面では左右方向)における厚み方向(図面では上下方向)での断面における透明基板1の一方の面1pからの高さについて、注目する着色層3の高さが最も高くなる極大点Pmaxの高さを極大高さHmaxとし、注目する着色層3が透明基板1の一方の面1pに平行な面方向で外側に向かって最も突き出した部分である端部開始点Psの高さを端部高さHsとし、
(Hmax+Hs)/2の半値高さHhとなる部分を中位点Phとし、
透明基板1の一方の面1pの面内においてブラックマトリクス2と注目する着色層3とが出会う部分を底部開始点Pbとするときに、
次の、a)、b)、c)及びd)の4条件を全て満す形状のものを含んでいる。
a)中位点Phにおける透明基板1の一方の面1pに平行な面に対するテーパー角θが、50〜90°である。
b)端部開始点Psがブラックマトリクス2上に位置している。
c)着色層3がブラックマトリクス2の側面を含む表面に、底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに着色層3が当該着色層3と隣り合う隣接着色層3nの上に一部重なるときは隣接着色層3nの側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触している。
d)端部開始点Psから極大点Pmaxに至る部分に透明基板1の一方の面1pに平行な面方向で外側に向かって突き出したヒサシBが存在しない。
こうしたヒサシBが存在せず上記条件a)のようにテーパー角θが急峻な順テーパー形状の着色層3は、逆テーパー形状に起因する空洞Gが安定的に存在しない。また、こうしたヒサシBが存在せずテーパー角θが急峻な順テーパー形状の着色層3は、従来、着色層3にネガ型着色レジストを用いていたのに対し、ポジ型着色レジストを用いて近接露光法を利用して形成することによって、安定的に形成することができる。
本発明においては、上記特定形状の着色層3は、カラーフィルタ10が有する複数の着色層3の全てであることが好ましい。ただし、一部の着色層3を上記特定形状としてもよい。例えば、特に高精細、高色純度に影響する色の着色層3のみを上記特定形状としてもよい。
以下、構成要素ごとにさらに詳述する。
《着色層3》
先ず、着色層3について、その形状的特徴から説明する。
<条件a)テーパー角θが50〜90°>
テーパー角θとは、本発明においては、着色層3の断面形状にて、中位点Phにおける透明基板1の一方の面1pに平行な面に対する傾斜角として定義される。さらに厳密に定義すれば、テーパー角θは、着色層3の層内部側での角度である。したがって、テーパー角θが、90°未満の範囲で大きくなり90°に近くなるほど、急斜面となる。
テーパー角θは、本発明においては、50〜90°の範囲とする。テーパー角θが90°より大きいと、逆テーパー形状となってしまい好ましくない。逆テーパー形状は、空洞Gの発生のリスクが高いからである。テーパー角θが50°未満であると、着色層3の厚みが薄くなる部分の幅がより広くなり、ブラックマトリクス2を跨いで隣の開口部Aまで
着色層3が形成され混色し色純度を低下させたり、或いは、開口部Aの領域内において、着色層3の外周部に厚みが薄い部分が生じて、色純度を低下させたりすることがある。
このため、テーパー角θは、50〜90°の範囲内で、なるべく大きい方が好ましい。テーパー角θが大きい程、高精細に適した線幅Wの細いブラックマトリクス2に対応できるからである。よって、テーパー角θは、好ましくは60〜90°、より好ましくは70〜90°、さらに好ましくは80〜90°である。
テーパー角θを大きくするには、着色層3をポジ型レジストから形成し、着色層3とするポジ型レジストの樹脂組成、プリベイク、近接露光、現像、ポストベイク、着色層3の厚みなどの諸条件を調整することで行う。
着色層3の厚みは、例えば1.5〜3.0μmであり、好ましくは2.0〜3.0μmであり、より好ましくは2.5〜3.0μmである。着色層3の厚みは、色純度を高くする点では、厚い方が好ましいが、厚みが厚いほど、同じテーパー角θでも、着色層3の外周部斜面の幅が大きくなり、混色などの点で高精細とする際に不利となる。しかし、条件a)を満たした形状とすることで、これを改善できる。
着色層3が条件a)を満足することで、線幅Wが1〜7μmのブラックマトリクス2であっても、高精細化を安定的に実現することができ、また、混色などによる色純度低下を安定的に防ぐことができる。したがって、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ10とすることができる。
<条件b)端部開始点Psがブラックマトリクス2上に位置している>
図3(a)、図3(b)、及び図3(c)は、端部開始点Psとブラックマトリクス2との位置関係について、ブラックマトリクス2の断面形状が丸みを帯びた形状の場合で説明する図である。図3(a)及び図3(b)が、条件b)に該当している形状例であり、図3(c)が条件b)に該当しない形状例である。
概念図でもある図1では、ブラックマトリクス2の断面形状は、四角形と単純な形状として描いたが、とりわけブラックマトリクス2を樹脂レジストから形成する場合の断面形状は、露光、現像、ポストベイクなどの操作により、丸みを帯びるのが普通である。ここでは、こうした丸みを帯びた形状のブラックマトリクス2のときの場合で説明する。
着色層3とブラックマトリクス2との重なりの程度は、底部開始点Pbから測った、ブラックマトリクス2と着色層3との重なり幅w3でみると、図3(a)ではブラックマトリクス2の線幅Wの1/2未満の場合であり、図3(b)ではブラックマトリクス2の線幅Wの1/2超過の場合である。重なり幅w3の最大は、ブラックマトリクス2の線幅Wである。但し、図3(c)のように、端部開始点Psが隣の開口部Aにまで延びて存在する形状は混色が生じ、本発明非該当である。
端部開始点Psがブラックマトリクス2上に位置しているとは、ブラックマトリクス2の外縁である底部開始点Pbと一致していることも含む。同図では、ブラックマトリクス2に対して注目する着色層3が存在する図面右側の開口部Aの方にのみ底部開始点Pbを描いてあるが、図示はしないが反対側の図面左側の底部開始点Pbと一致していることも含む。但し、製造誤差を考慮して安定的に混色を防げる点で、底部開始点Pbと一致する位置は除外するのが好ましい。
ブラックマトリクス2上に位置しているとは、後述する図5のように、端部開始点Psがブラックマトリクス2上に一部重なる隣接着色層3nの上に位置しているように、ブラックマトリクス2とは接しない形態も含む。
着色層3が条件b)を満足することで、線幅Wが1〜7μmのブラックマトリクス2であっても、混色による色純度低下を確実に防ぐことができる。したがって、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ10とすることができる。
<条件c)着色層3がブラックマトリクス2、隣接着色層3nの表面と連続して接触>
条件c)は、「着色層3がブラックマトリクス2の側面2sを含む表面に、底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに着色層3が当該着色層3と隣り合う隣接着色層3nの上に一部重なるときは隣接着色層3nの側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触している」である。
「ブラックマトリクス2の側面2sを含む表面に、底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触しており」の意味は、図1(b)で説明すれば、図中、ブラックマトリクス2の側面下部の底部開始点Pbから、側面2sを経て、ブラックマトリクス2の上面に位置する端部開始点Psに向かって、折れ線で示す矢印に沿って、着色層3がブラックマトリクス2の表面に連続して接触していることを意味する。
「側面2sを含む表面に、・・(中略)・・連続して接触しており」の意味を、これに該当しない図4の部分拡大断面図を参照して説明する。
図4(a)は、着色層3が順テーパー形状であるが、空洞Gが存在し本発明に非該当の形状例を示す。図4(a)に示すように、空洞Gは、透明基板1、ブラックマトリクス2及び着色層3によって周囲を取り囲まれている。同図にて、ブラックマトリクス2の側面2sは、注目している着色層3側において、側面2sの極小点QsLから、側面2sの極大点QsHに至る透明基板1の一方の面1pに垂直な面である。側面2sにおける極小点QsLは、ブラックマトリクス2における底部2bでもある。ブラックマトリクス2の底部2bとは、ブラックマトリクス2の表面と透明基板1とが接触する部分である。しかし、同図の場合、この底部2bは、着色層3が接していないので底部開始点Pbではない。
なお、本発明においては、ブラックマトリクス2の「表面」とは、ブラックマトリクス2が透明基板1と接触している面であるブラックマトリクス2の底面は除外する。
側面2sは、空洞Gが存在するために、側面2sのうち極小点QsL側の部分では、着色層3に接触していない。つまり、側面2sのうち極小点QsL側の部分では着色層3と界面を形成していない。したがって、同図の場合では、底部2bは底部開始点Pbではない。
空洞Gが存在しなければ、着色層3は、図1(b)のように、ブラックマトリクス2としての底部2bであり極小点QsLであり且つ着色層3としての底部開始点Pbから、極大点QsHを経て端部開始点Psに至るブラックマトリクス2の表面部分で、ブラックマトリクス2と連続して接触して、連続した界面を形成することになる。このうち、極大点QsHから端部開始点Psに至る界面部分は、ブラックマトリクス2の側面2sではないが、ブラックマトリクス2の表面の一部である。ただ、側面2sもブラックマトリクス2の表面の一部である。
図4(a)及び図1では、概念図でもあるので、ブラックマトリクス2の断面形状を四角形として描いている関係上、透明基板1の板面である一方の面1pに垂直な面として、明確な側面2sが存在した。
しかし、図4(b)に示すように、例えば、ブラックマトリクス2の断面形状が、表面が全体的に丸みを帯びており、線幅Wに対して厚みが小さい形状では、明確な側面2sが存在しないこともある。つまり、底部2bの近傍は側面2sと捉えることができるが、表面の最高位の頂部2tは、感覚的にも側面2sの最高位の極大点QsHと捉え難く、表面の最高位の頂部2tの近傍も、感覚的にも側面2sと捉え難い。さらに、底部2bと頂部2tとの間の中間部2mの面は、側面2sか否か判断に迷う。
一方、「表面」と言うと、図4(a)で言えば、透明基板1の一方の面1pに平行な面、具体的には同図で端部開始点Psを含む面のみを意味すると捉えるべきとすることもあり得る。
しかし、「側面」も含めた意味での「表面」とすれば、上記のような不明確さは解消される。よって、本発明においては、「表面」の意味には「側面」の部分も含むことを明示的に示した上で、着色層3とブラックマトリクス2との接触関係の規定について、「ブラックマトリクス2の側面2sを含む表面に」と表現する。
「底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触しており」の意味は、逆テーパー形状に起因する空洞Gが存在しないことを意味する。図4(a)のように空洞Gが存在すると、その部分でブラックマトリクス2と着色層3との界面は不連続となる。具体的には、同図では、ブラックマトリクス2の側面における極小点QsLから極大点QsHに至る表面に連続して界面が形成されていない。連続して界面が形成されているのは、ブラックマトリクス2に空洞Gが接する最高位の部分である点Qsgから極大点QsHに至る部分である。極小点QsLから点Qsgに至る部分では、ブラックマトリクス2と着色層3との界面が形成されていない。
このため、図4(a)に例示の空洞Gが存在する場合では、端部開始点Ps自体が存在しないので、着色層3は「底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触して」いない。つまり、「底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触しており」とは、逆テーパー形状に起因する空洞Gが、ブラックマトリクス2と着色層3との間に存在しないことを意味する。
一方、図4(c)に例示の空洞Gが存在する場合では、透明基板1の一方の面1pの面内でブラックマトリクス2と着色層3とが一点で出会う底部開始点Pbが存在する。しかし、着色層3は、底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって、ブラックマトリクス2の側面2sを含む表面に連続して接触していない。したがって、この図4(c)も本発明非該当である。
なお、空洞Gとして、その全周囲が着色層3によって取り囲まれており、ブラックマトリクス2にも、透明基板1にも接触していないものも、理論的には考えられる。こうした内在型の空洞Gは、逆テーパー形状に起因して生じるものではない。
よって、逆テーパー形状に起因する空洞Gの存在の有無は、空洞Gがブラックマトリクス2に接触しているか否かによって判別するのが妥当である。
〔着色層3が当該着色層3と隣り合う隣接着色層3nの上に重なる形態〕
「さらに着色層3が当該着色層3と隣り合う隣接着色層3nの上に一部重なるときは隣接着色層3nの側面を含む表面に、当該表面に位置する端部開始点Psまで連続して接触している」の意味を説明する。
図5は、注目する着色層3が、これと隣り合う隣接着色層3nの上に一部重なるときの一例を示す部分拡大断面図である。こうした形状は、透明基板1上にブラックマトリクス2が形成された後、注目する着色層3よりも先に、隣接着色層3nが形成されるときに生じ得る。
同図の場合、着色層3は、ブラックマトリクス2の側面2sを含む表面に、底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって、隣接着色層3nの端部開始点Psnまで連続して接触している。さらに、隣接着色層3nの端部開始点Psnから着色層3自体の端部開始点Psまでは、着色層3と隣接着色層3nとの界面を、端部開始点Psまで隣接着色層3nの側面を含む表面に連続して接触している。
隣接着色層3nにおける「側面を含む表面」の意味は、隣接着色層3nにおいても、前述した、ブラックマトリクス2に対して説明した意味と同じである。
ここで説明する、着色層3と隣接着色層3nとの関係においては、図5に示すように、
隣接着色層3nは、着色層3と互いに隣り合い且つ互いに接している層であった。
しかし、本発明においては、図示はしないが、着色層3に隣り合う隣接着色層3nは、互いに接していないものもあり得る。隣接着色層3nの「隣接」の意味は、互いに隣り合う意味であり、さらに互いに接していることを必須とする意味ではない。
端部開始点Psが隣接着色層3nの表面に位置する場合も含めて、着色層3が底部開始点Pbから端部開始点Psに至るまで、これと接触する空気以外の他の層(ブラックマトリクス2、隣接着色層3n、或いはこれら両方)と連続して接触している形状は、逆テーパー形状に起因する空洞Gの発生を防ぐことによって形成することができる。
以上のように、着色層3が条件c)を満足することで、線幅Wを1〜7μmと細くしたブラックマトリクス2で生じやすかった、ブラックマトリクスの開口部上での着色層の逆テーパー形状に起因する空洞発生による色純度低下を安定的に防ぐことができる。したがって、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ10とすることができる。
なお、先に形成した着色層3で空洞Gが生じると、次の着色層3を形成する時に、次の着色層3が空洞Gの内部に進入し、混色が生じることもあり、空洞Gに起因する混色も防ぐことができる。ただし、こうした空洞Gによる混色が生じるときの、次の着色層3の端部開始点Psは隣の開口部A上に侵入しており、ブラックマトリクス2上に位置しているものではないので、条件b)を満たさない着色層3である。
<条件d)ヒサシBの非存在>
図1(c)を参照して、ヒサシBについて、さらに説明する。ヒサシBとは、着色層3の断面形状において、端部開始点Psから極大点Pmaxに至る部分に透明基板1の一方の面1pに平行な面方向で外側に向かって突き出した部分を意味する。同図では、ヒサシBは、斜線のハッチングが施された部分である。「外側」とは、図1(c)では、着色層3の図面左側の部分に注目しているので、図面左側の向きの矢印方向のことである。換言すると、外側とは、面方向にて注目する着色層3の中央部から遠くなる方向である。
ヒサシBを、着色層3の斜面の角度で定義すれば、端部開始点Psから極大点Pmaxに至る任意部分の斜面の角度を傾斜角Θとして、傾斜角Θが90°を超える斜面を与える部分と定義することができる。こうしたヒサシBが存在する形状は、逆テーパー形状である。
「テーパー角θ」は特定の中位点Phの部分での斜面の角度、つまり中位点Phの傾斜角Θであり、傾斜角Θの一種である。
図1(c)からも理解できるように、テーパー角θが50〜90°に収まる形状であっても、ヒサシBを有する形状もあり得る。
ヒサシBが存在するような形状は、例え、テーパー角θが上記角度範囲内であったとしても、安定的に空洞発生を抑制できない。このため、ヒサシBは、存在しないことが好ましい。
着色層3が条件d)を満足することで、ヒサシBが存在することで生じやすい空洞Gの発生を、安定的に防ぐことができる。したがって、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ10とすることができる。
<条件a)、b)、c)及びd)による効果>
本発明においては、着色層3を上記条件a)、b)、c)及びd)の4条件を満たすものとし、線幅Wを1〜7μmとするブラックマトリクス2と組み合わせることで、線幅Wがこのように細くても、逆テーパー形状に起因する空洞発生、及び空洞発生による色純度低下、また、混色発生による色純度低下を防ぐことができ、カラーフィルタ10を安定的に高精細、高色純度に適したものとすることが可能となる。
これら4条件のうちのいずれの1条件でも満たさないと、空洞発生、色純度低下が生じるリスクが高くなる。したがつて、これら4条件の全てを満たすことが好ましい。
こうした、条件a)、b)、c)及びd)を全て満たす着色層3は、着色層3形成用の着色レジストに、ネガ型着色レジストではなく、ポジ型着色レジストを用いることで、安定的に形成することができる。
ここで、図6(a)は、図1(a)で例示したカラーフィルタ10の部分拡大断面図であり、図6(b)は、このカラーフィルタ10の着色層3の色濃度の均一性を例示する部分拡大平面図である。このカラーフィルタ10には、空洞Gが開口部Aの内部において着色層3に存在せず、しかも、開口部Aの内部において着色層3の厚みが一定であるので、着色層3の色濃度が均一となる。
<極大点Pmaxとブラックマトリクス2の開口部Aとの位置関係>
図1の断面図で示すように、前記特定形状の着色層3においては、着色層3の厚みが薄くなってゆく極大点Pmaxよりも外側の部分、換言すると順テーパー形状をしたテーパー部分、或いは傾斜部分は、その全ての部分が、開口部A上には位置してなく、ブラックマトリクス2上に位置している。
このため、従来のカラーフィルタに見受けられるような、着色層3の厚みが、当該着色層3の中央部の厚みに対して、当該着色層3の周囲で薄くなる部分が存在しない。図示はしないが、こうした形状は、極大点Pmaxが、ブラックマトリクス2上に位置しているときの形状でもある。極大点Pmaxが、ブラックマトリクス2上には位置しておらず、開口部A上に位置しているときは、開口部Aの内部において、着色層3の周囲に厚みが薄い部分が生じて、色純度を低下させることがある。
よって、極大点Pmaxは、色純度の点で、ブラックマトリクス2上に位置するのが好ましい。
ただ、極大点Pmaxが、開口部A上に位置する場合でも、極大点Pmaxの厚みが開口部Aの中央部の厚み対して厚く、且つ、開口部Aとブラックマトリクス2との境界部分での着色層3の厚みが、開口部Aの中央部の厚み以上であるときは、むしろ、開口部Aの領域内において、着色層3の周囲に厚みが厚い部分が生じており、色純度を低下させることはない。
こうした、極大点Pmaxが、ブラックマトリクス2上に位置しているような断面形状の着色層3は、着色層3形成用の着色レジストに、ポジ型着色レジストを用いることで、安定的に形成することができる。
こうして、着色層3の厚みが、ブラックマトリクス2の開口部Aの部分において、開口部Aの中央部での厚みに比べて薄い部分が存在しないようにすることで、厚みが薄い部分によって生じる色純度の低下を防ぐことができる。この結果、高精細、高色純度に適したカラーフィルタ10とすることができる。
<複数色の着色層3中の特定形状の着色層3>
上述した、条件a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層3は、カラーフィルタ10が有する複数の着色層3の全てでなくてもよい。例えば、着色層3の色が、赤色、緑色、青色の3色である形態では、この中で、緑色、青色の着色層3について上記特定形状のものとすることが好ましい。特に、緑色及び青色の着色層3は、高色純度化するとネガ型レジストでは逆テーパー形状が強くなり空洞発生が起こり易く、これによる色純度低下が生じ易いからである。
<着色層3の色純度>
本実施形態においては、着色層3は、赤色、緑色、青色の3色の着色層3が形成されている。ただし、本発明においては、着色層3の色及び色数については、これに限定されない。例えば、さらに黄色着色層があってもよい。
本発明においては、高色純度とは、赤色、緑色、青色については、以下の特性を示すことを意味する。
着色層3が赤色着色層では、その色がYxy表色系でx≧0.580であり、好ましくはx≧0.600である。
着色層3が緑色着色層では、その色がYxy表色系でy≧0.550であり、好ましくはy≧0.600である。
着色層3が青色着色層では、その色がYxy表色系でy≦0.130であり、好ましくはy≦0.110である。
Yxy表色系とは、JIS Z8701:1999で規定されるXYZ表色系(国際照明委員会(CIE)で規定されるCIE 1931 XYZ表色系でもある)に基づく表色系である。
本発明においては、このYxy表色系で、光源に標準光源Cを用いた透過光のxy色度図上での色度座標(x,y)のx及びyが、上記x及びyに該当する。
上記各色において、x値乃至はy値が上記条件を満足しないときは、各色はxy色度図上において、色度座標が白色点に近くなり、色純度が低下する。
なお、赤色着色層においてはx値のみで規定し、y値では規定しないのは、元々、x値が大きくy値が小さい色である赤色では、x値で代表して、実用上、赤色の色純度を示すことができるからである。
同様に、緑色着色層においてはy値のみで規定し、x値では規定しないのは、x値が小さくy値が大きい色である緑色では、y値で代表して、実用上、緑色の色純度を示すことができるからである。
同様に、青色着色層においてはy値のみで規定し、x値では規定しないのは、x値が小さくy値も小さい色である青色では、y値で代表して、実用上、青色の色純度を示すことができるからである。
図7は、色純度を説明するxy色度図である。xy色度図において、馬蹄形の線が、国際照明委員会(CIE)によって規定される可視光領域の境界線であり、この境界線上側曲線部分が単色光のスペクトル軌跡で最も色純度が高く、馬蹄形の内部にゆく程、色純度が低くなる。図7に、上記した各色の色純度の条件範囲を示す。また、同図中に、頂点R、頂点G及び頂点Bの三角形は、NTSC−RGBの色空間を示す。
本発明では、ブラックマトリクス2の線幅が1〜7μmと高精細にしても、ブラックマトリクス2の開口部上での逆テーパー形状に起因する空洞発生を抑制でき、また、混色を防げるので、空洞発生及び混色によって、着色層3が本来持っている色純度の低下を抑制できる。こうした色純度の低下は、各色の本来持っている色純度が高いほど、無視できなくなる。
このため、本発明では、着色層3の赤、緑、青の各色が本来持っている色純度が上記のような高色純度のものであっても、その色純度低下を防いで、高色純度に適したカラーフィルタ10とできる。
<着色層3の材料>
本発明によるカラーフィルタ10において、着色層3の材料及びその形成方法は、上記特定形状を有するように形成できれば、特に制限はない。従来から一般的なネガ型着色レジストでも形成できるならば、ネガ型着色レジストから形成してもよい。但し、より確実に安定的に、空洞発生を抑制して特定形状の着色層3を形成できる点で、ポジ型着色レジストから形成するのが好ましい。本実施形態においては、着色層3は、ポジ型着色レジストから形成されている。
以下、ポジ型着色レジスト、ネガ型着色レジストについて説明する。なお、これらレジストの露光には、通常、紫外線が使用される。
〔ポジ型着色レジスト〕
ポジ型着色レジストとしては、ポジ型のレジストであれば特に制限はないが、代表的には、少なくとも、色材とアルカリ可溶性樹脂と感光剤と溶剤とを含むレジストを用いることができる。
ポジ型着色レジストでは、露光された部分が現像により除去されて、露光されていない部分が現像後も残り、着色層3となる。
(色材)
色材としては、着色層3の色に応じて、カラーフィルタ用途において公知の色材を用いることができる。例えば、顔料では、ジケトピロロピロール系、アントラキノン系、ペリレン系などの赤色顔料、フタロシアニン系、イソインドリン系などの緑色顔料、フタロシアニン系、トリアリールメタン系、アントラキノン系などの青色顔料、イソインドリン系、アントラキノン系などの黄色顔料、キナクリドン系などの紫色顔料である。
色材には、染料を用いることもできる。染料では、例えば、アントラキノン系、ペリレン系などの赤色染料、フタロシアニン系などの緑色染料、トリアリールメタン系、メチン系、アントラキノン系、アゾ系などの青色染料である。
(アルカリ可溶性樹脂)
アルカリ可溶性樹脂は、少なくとも露光後の現像時に、アルカリ性の現像液に可溶性を示し、成膜性を有する樹脂であれば、特に制限はない。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、フェノール性ヒドロキシル基を有する樹脂、カルボキシル基を有する樹脂が挙げられる。
フェノール性ヒドロキシル基を有する樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、或いは、ヒドロキシスチレン繰り返し単位を有する樹脂であるヒドロキシスチレンとp−アセトメトキシスチレンとの共重合体などが挙げられる。
カルボキシル基を有する樹脂としては、例えば、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体等が挙げられる。
(感光剤)
感光剤としては、キノンジアジド化合物、光酸発生剤、光塩基発生剤などが挙げられる。
キノンジアジド化合物としては、例えば、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどが挙げられる。キノンジアジドスルホン酸エステルのエステル成分は、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及びそのフェニル基にヒドロキシル基を付加したビスフェノールA誘導体、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン及びそのフェニル基にヒドロキシル基を付加した化合物等が挙げられる。
光酸発生剤としては、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
光塩基発生剤としては、遷移金属錯体、オルトニトロベンジルカルボメート類、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルカルバメート類、アシルオキシイミノ類等が挙げられる。
(溶剤)
溶剤としては、公知のものを用いることができる。例えば、溶剤としては、3−トリメトキシブチルアセテート(MBA)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルなどを用いることができる。
(硬化剤)
ポジ型着色レジストには、硬化剤として、メラミン樹脂、エポキシ化合物、ノボラック樹脂、オキセタン化合物又はアルコシキド化合物などを含有させることができる。硬化剤により、解像度、熱硬化性、耐熱性などを向上させることができる。例えば、メラミン樹脂としては、ヘキサメトキシメチロールメラミンなどが挙げられる。
(添加剤)
ポジ型着色レジストは、各種添加剤を含むことができる。添加剤は、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、密着向上剤等が挙げられる。
(代表的なアルカリ可溶性樹脂と感光剤との組み合わせ)
代表的な感光剤とアルカリ可溶性樹脂の組み合わせを例示すれば、アルカリ可溶性樹脂としてフェノール性ヒドロキシル基を有する樹脂としてノボラック樹脂と、キノンジアジド化合物と色材とを含むポジ型着色レジストが挙げられる。
〔ネガ型着色レジスト〕
ネガ型着色レジストとしては、ネガ型のレジストであれば、公知のものを用いることができる。代表的には、ネガ型着色レジストには、少なくとも、色材と感光性樹脂と溶剤とを含むレジストを用いることができる。
ネガ型着色レジストでは、露光されなかった部分が現像により除去されて、露光された部分が現像後も残り、着色層3となる。
(色材)
色材としては、前記ポジ型着色レジストで列記したものなどを用いることができる。
(感光性樹脂)
感光性樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、環化ゴムなどの、光反応性基を有する感光性樹脂が挙げられる。
例えば、アクリル系樹脂では、アルカリ可溶性樹脂、多官能アクリレート系モノマー、光重合開始剤などからなるものが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂には、ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体などのメタクリル酸エステル共重合体が挙げられる。
多官能アクリレート系モノマーには、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。 なお、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート、又は、アクリレートのいずれかであることを意味する。
光重合開始剤には、アルキルフェノン系、オキシムエステル系、トリアジン系、チタネート系などが用いられる。
溶剤は、前記ポジ型着色レジストと同様のものを用いることができる。
ネガ型着色レジストは、各種添加剤を含むことができる。添加剤は、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、密着向上剤等が挙げられる。
《ブラックマトリクス2》
本発明においては、ブラックマトリクス2は、線幅Wが1〜7μmである。線幅Wは、好ましくは1〜6μm、より好ましくは1〜5μm、さらに好ましくは1〜4μmである。線幅Wを上記範囲とすることにより、高精細に対応可能となる。より高精細に対応可能とする点で、線幅Wは細い方が好ましいが、線幅Wが1μm未満となると、混色が生じ易くなる。よって、線幅の下限は1μmである。
ブラックマトリクス2の平面視形状は、図2の形状に限定されない。公知の各種形状をとり得る。
ブラックマトリクス2には、公知の材料及び形成法を採用することができる。例えば、クロムやクロム化合物などの金属材料、黒色の色材を含む樹脂レジストを用いることができる。クロムの場合は、透明基板1の全面にクロム薄膜を蒸着により形成後、フォトレジストを塗布し、露光、現像後、エッチングにより不要部分のクロム薄膜を除去することで、ブラックマトリクス2を形成することができる。
ブラックマトリクス2の厚みは、クロムなどの金属膜による場合、樹脂レジストによる場合に比べて薄く、通常0.2〜0.3μm程度である。このため、空洞発生は起こりにくいが、樹脂レジストを用いる場合に比べてエッチングが必要など、工程数が多くなる。
樹脂レジストには、カーボンブラック、チタンブラックなど黒色の色材と、感光性樹脂とを含むレジストを用いることができる。樹脂レジストとしては、ポジ型、ネガ型いずれでもよい。ポジ型の場合は、前記した着色層3で列記したポジ型着色レジストで、その色材を黒色の色材に変更したものを用いることができる。ネガ型の場合は、前記した着色層3で列記したネガ型着色レジストで、その色材を黒色の色材に変更したものを用いることができる。
樹脂レジストによるブラックマトリクス2の厚み、クロム等の金属膜による場合に比べて小さくなる光学濃度を補うために、通常1〜2μm程度である。このため、金属膜によるブラックマトリクス2に比べて、空洞発生は起こりやすい。しかし、本発明においては、ブラックマトリクス2の厚みが厚くても、空洞発生を抑制できるため、ブラックマトリクス2としては、金属膜に比べて工程数を減らせる点で、樹脂レジストが好ましい。
《透明基板1》
透明基板1は、公知の材料を用いることができる。例えば、透明基板1の材料としては、ガラス、石英の他、樹脂を用いることができる。樹脂は、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などである。
《その他の構成層》
本発明においては、カラーフィルタ10は、上記した透明基板1、ブラックマトリクス2及び着色層3に加えて、さらにカラーフィルタ10において公知の、その他の構成要素を含むことができる。例えば、透明導電層、配向層、スペーサなどである。
《製造方法》
本発明によるカラーフィルタ10を製造する方法としては、特に制限はないが、上述特定形状の着色層3を安定的に形成できる点で、次に述べる、本発明に係るカラーフィルタの製造方法が好ましい製造方法である。
《B》カラーフィルタの製造方法:
本発明に係るラーフィルタの製造方法は、ブラックマトリクス形成工程(A)と、着色層形成工程(B)とを少なくともこの順に含む。
《ブラックマトリクス形成工程(A)》
ブラックマトリクス形成工程(A)は、線幅Wが1〜7μmのブラックマトリクス2を形成する工程である。ブラックマトリクス2の内容については、既に上述したので、ここでは省略するが、ブラックマトリクス2を樹脂レジストから形成する際は、樹脂レジストはネガ型でも、ポジ型でも、いずれでもよい。
<樹脂レジスト製のブラックマトリクス2>
ブラックマトリクス形成工程(A)にて、ブラックマトリクス2を形成する際は、樹脂レジストから形成するのが好ましい。既に述べたように、本発明の特定形状の着色層3の特徴は、厚みが例えば1〜2μm程度と、金属膜から形成したブラックマトリクス2に比べてより厚くなる樹脂レジストから形成したブラックマトリクス2に対して、より効果的だからである。
《着色層形成工程(B)》
着色層形成工程(B)は、ブラックマトリクス2の少なくとも開口部Aに、特定形状の着色層3を形成する工程である。
すなちわ、形成する着色層3として、
ブラックマトリクス2の線幅方向における厚み方向での断面における透明基板1の一方の面1pからの高さについて、着色層3の高さが最も高くなる極大点Pmaxの高さを極大高さHmaxとし、着色層3が透明基板1の一方の面1pに平行な面方向で外側に向かって最も突き出した部分である端部開始点Psの高さを端部高さHsとし、
(Hmax+Hs)/2の半値高さHhとなる部分を中位点Phとし、
透明基板1の一方の面1pの面内においてブラックマトリクス2と注目する着色層3とが出会う部分を底部開始点Pbとするときに、
次の、a)、b)、c)及びd)の4条件を全て満す特定形状の着色層3については、ポジ型着色レジストから近接露光法により形成する工程である。
a)中位点Phにおける透明基板1の一方の面1pに平行な面に対するテーパー角θが、50〜90°である。
b)端部開始点Psがブラックマトリクス2上に位置している。
c)着色層3がブラックマトリクス2の側面を含む表面に、底部開始点Pbから端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに着色層3が当該着色層3と隣り合う隣接着色層3nの上に一部重なるときは隣接着色層3nの側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触している。
d)端部開始点Psから極大点Pmaxに至る部分に透明基板1の一方の面1pに平行な面方向で外側に向かって突き出したヒサシBが存在しない。
上記にて、「特定形状の着色層3については」とは、上記特定形状としない着色層3は、必ずしも、ポジ型着色レジストから近接露光法により形成しなくてもよいという意味である。
着色層3の形成に用いるポジ型着色レジストについては、上述したので、ここでは省略する。ポジ型着色レジストをパターンニングするための近接露光法としては、紫外線を露光光に用いるなど公知の方法を採用することができる。プリベイク、ポストベイク、現像などの操作は、ポジ型における公知の方法を採用することができる。
<着色層3の色純度>
着色層形成工程(B)にて形成する着色層3の色純度は、高色純度であることが好ましい。高色純度とは、赤色、緑色、青色について、以下の特性を示すことを意味する。
着色層3が赤色着色層では、その色がYxy表色系でx≧0.580であり、好ましくはx≧0.600である。
着色層3が緑色着色層では、その色がYxy表色系でy≧0.550であり、好ましくはy≧0.600である。
着色層3が青色着色層では、その色がYxy表色系でy≦0.130であり、好ましくはy≦0.110である。
本発明では、ブラックマトリクス2の線幅が1〜7μmと高精細にしても、ブラックマトリクス2の開口部上での逆テーパー形状に起因する空洞発生を抑制でき、また、混色を防げるので、空洞発生及び混色によって、着色層3が本来持っている色純度の低下を抑制できる。こうした色純度の低下は、各所の本来持っている色純度が高いほど、無視できなくなる。
このため、本発明では、着色層3の赤、緑、青の各色が本来持っている色純度が上記のような高色純度のものであっても、その色純度低下を防いで、高色純度に適したカラーフィルタ10を製造することができる。
<特定形状の着色層3の形成順序>
着色層形成工程(B)にて複数色の着色層3を形成する際に、上記特定形状の着色層3を形成する順番は、2色目以降とするのが好ましい。例えば、着色層3が3色の場合、2色目又は3色目のいずれか、或いは、2色目及び3色目とする。これは、通常、1色目となる赤色は、緑色や青色に比べて逆テーパー形状に起因する問題が生じにくいからである。
このため、2色目以降を上記特定形状の着色層3として形成することで、本発明の高精細、高色純度に適し製造方法の効果を、より効果的に発揮させることができる。
<特定形状の着色層3の色>
着色層形成工程(B)にて複数色の着色層3の形成する際に、上記特定形状の着色層3の色は、例えば、着色層3の色が、赤色、緑色、青色の3色である形態では、この中で、緑色と青色の着色層3について上記特定形状のものとすることが好ましい。特に、緑色及び青色の着色層3は、高色純度化するとネガ型レジストでは逆テーパー形状が強くなり空洞発生が起こり易く、これによる色純度低下が生じ易いからである。
《本製造方法による効果》
以上のよう製造方法とすることで、線幅Wが1〜7μmのブラックマトリクス2であっても、ブラックマトリクスの開口部上での着色層の逆テーパー形状に起因する空洞発生、混色による色純度低下を抑制でき、高精細、高色純度に適したカラーフィルタとすることができる。
《C》表示装置:
本発明による表示装置は、上述した本発明によるカラーフィルタ10を含む表示装置である。以下、液晶表示装置とEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例に説明する。
表示装置としての液晶表示装置の一例を例示すれば、上記したカラーフィルタ10を用いたカラーフィルタ基板と、このカラーフィルタ基板に対向して配置され駆動用のTFT(薄膜トランジスタ)が形成された対向基板と、カラーフィルタ基板と対向基板との間に充填された液晶層とを有する。カラーフィルタ基板には、ITOなどによる透明電極、配向膜、スペーサなどが通常形成される。また、カラーフィルタ基板及び対向基板の外側には、偏光板が配置される。
液晶表示装置は、上記部材の他に、導光板、拡散板、プリズムシート、光源などから構成される公知のバックライトを含んでいてもよい。また、液晶表示装置は、この他、駆動回路を含み得る。
液晶の駆動方式は、TN方式、STN方式、IPS方式など各種方式でよい。
表示装置としてのEL表示装置の一例を例示すれば、上記したカラーフィルタ10を用いたカラーフィルタ基板と、このカラーフィルタ基板に対向して配置され、カラーフィルタ10の着色層3に対応して互いに独立に白色発光する有機EL素子(OLED)である白色発光有機EL素子を有する有機EL基板とを有する。白色発光有機EL素子からの白色光が、カラーフィルタ10の着色層3によって変調されてカラー画像を表示する。
EL表示装置は、この他、駆動回路を含み得る。
本発明による表示装置は、このような構成とすることで、高精細化、高色純度に適した表示装置とすることができる。
《D》用途:
本発明によるカラーフィルタ10の用途は、特に限定されない。例えば、液晶表示装置、無機又は有機の電界発光(EL)表示装置などである。
本発明による表示装置の用途は、特に限定されない。例えば、スマートフォンなどの携帯電話、タブレットコンピュータなどの携帯情報端末、電子書籍端末、パーソナルコンピュータ、モニターディスプレイ、デジタルカメラ、デジタルフォトフレーム、などである。
1 透明基板
1p 一方の面
2 ブラックマトリクス
2b 底部
2m 中間部
2s 側面
2t 頂部
3 着色層
3n 隣接着色層
10 カラーフィルタ
20 従来のカラーフィルタ
A 開口部
B ヒサシ
G 空洞
Hh 半値高さ
Hmax 極大高さ
Hs 端部高さ
Pb 底部開始点
Ph 中位点
Pmax 極大点
Ps 端部開始点
Psn 隣接着色層の端部開始点
QsH ブラックマトリクスの側面の極大点
QsL ブラックマトリクスの側面の極小点(底部)
W 線幅
w3 重なり幅
θ テーパー角
Θ 傾斜角

Claims (11)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板の一方の面上に形成され線幅が1〜7μmのブラックマトリクスと、
    前記ブラックマトリクスの少なくとも開口部に形成された着色層と、を有し、
    前記ブラックマトリクスの線幅方向における厚み方向での断面における前記透明基板の一方の面からの高さについて、前記着色層の高さが最も高くなる極大点Pmaxの高さを極大高さHmaxとし、前記着色層が前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって最も突き出した部分である端部開始点Psの高さを端部高さHsとし、
    (Hmax+Hs)/2の半値高さHhとなる部分を中位点Phとし、
    前記透明基板の一方の面の面内において前記ブラックマトリクスと前記着色層とが出会う部分を底部開始点Pbとするときに、
    前記着色層は、
    a)前記中位点Phにおける前記透明基板の一方の面に平行な面に対するテーパー角θが、50〜90°であり、
    b)前記端部開始点Psが前記ブラックマトリクス上に位置しており、
    c)前記着色層が前記ブラックマトリクスの側面を含む表面に、前記底部開始点Pbから前記端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに前記着色層が前記着色層と隣り合う隣接着色層の上に一部重なるときは前記隣接着色層の側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触しており、
    d)前記端部開始点Psから前記極大点Pmaxに至る部分に前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって突き出したヒサシが存在しない、
    形状のものを含む、カラーフィルタ。
  2. 前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、
    赤色着色層では、その色がYxy表色系でx≧0.580であり、
    緑色着色層では、その色がYxy表色系でy≧0.550であり、
    青色着色層では、その色がYxy表色系でy≦0.130である、
    請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記ブラックマトリクスが樹脂レジストから形成されている、請求項1又は2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、ポジ型レジストから形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、青色着色層及び緑色着色層のうちの少なくとも片方である、請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 透明基板の一方の面上に、線幅が1〜7μmのブラックマトリクスを形成するブラックマトリクス形成工程(A)と、
    前記ブラックマトリクスの少なくとも開口部に、着色層を形成する工程であって、
    前記ブラックマトリクスの線幅方向における厚み方向での断面における前記透明基板の一方の面からの高さについて、前記着色層の高さが最も高くなる極大点Pmaxの高さを極大高さHmaxとし、前記着色層が前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって最も突き出した部分である端部開始点Psの高さを端部高さHsとし、
    (Hmax+Hs)/2の半値高さHhとなる部分を中位点Phとし、
    前記透明基板の一方の面の面内において前記ブラックマトリクスと前記着色層とが出会う部分を底部開始点Pbとするときに、
    前記着色層として、
    a)前記中位点Phにおける前記透明基板の一方の面に平行な面に対するテーパー角θが、50〜90°であり、
    b)前記端部開始点Psが前記ブラックマトリクス上に位置しており、
    c)前記着色層が前記ブラックマトリクスの側面を含む表面に、前記底部開始点Pbから前記端部開始点Psに向かって連続して接触しており、さらに前記着色層が前記着色層と隣り合う隣接着色層の上に一部重なるときは前記隣接着色層の側面を含む表面に、当該表面に位置する前記端部開始点Psまで連続して接触しており、
    d)前記端部開始点Psから前記極大点Pmaxに至る部分に前記透明基板の一方の面に平行な面方向で外側に向かって突き出したヒサシが存在しない、
    形状の着色層については、ポジ型着色レジストから近接露光法により形成する、着色層形成工程(B)と、
    を、この順に含む、カラーフィルタの製造方法。
  7. 前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、
    赤色着色層では、その色がYxy表色系でx≧0.580であり、
    緑色着色層では、その色がYxy表色系でy≧0.550であり、
    青色着色層では、その色がYxy表色系でy≦0.130である、
    請求項6に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記ブラックマトリクス形成工程(A)にてブラックマトリクスを樹脂レジストから形成する、請求項6又は7に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、着色層の形成順序で2色目以降である、請求項6〜8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 前記a)、b)、c)及びd)を満たす特定形状の着色層が、青色着色層及び緑色着色層のうちの少なくとも片方である、請求項6〜9のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかのカラーフィルタを含む表示装置。
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