JP2014137331A - 自立型風検知装置、風検知システム及び車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車の安全走行の障害となる自動車の車体が受ける風速情報を検知することができる自立型風検知システムを提供する。
【解決手段】車両の車体が受ける風により回転する回転体を含み、回転体の回転により電力を発電する発電部と、回転体の回転を検出し、回転体の回転から車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、検出部で得られた風速情報を、車両の制御部に無線送信する無線送信部と、発電部が発電した電力を検出部及び無線送信部に供給する電源部とを備え、検出部及び無線送信部が、電源部から供給された電力によって動作する。発電部は、例えば、羽根21bを備え、羽根に風を受けることにより回転する回転体と、回転体の回転に応じて回転する磁石22と、磁石による磁束が貫く位置に設けられ、磁石の回転による磁束変化に伴い電磁誘導により発電するコイル25とを有している。
【選択図】図1
【解決手段】車両の車体が受ける風により回転する回転体を含み、回転体の回転により電力を発電する発電部と、回転体の回転を検出し、回転体の回転から車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、検出部で得られた風速情報を、車両の制御部に無線送信する無線送信部と、発電部が発電した電力を検出部及び無線送信部に供給する電源部とを備え、検出部及び無線送信部が、電源部から供給された電力によって動作する。発電部は、例えば、羽根21bを備え、羽根に風を受けることにより回転する回転体と、回転体の回転に応じて回転する磁石22と、磁石による磁束が貫く位置に設けられ、磁石の回転による磁束変化に伴い電磁誘導により発電するコイル25とを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、風検知装置に関し、より詳細には、検知対象の風力に基づく電磁誘導により発電された電力を用いて、風力情報等を無線信号として送信する自立型風検知装置、風検知システム及び車両に関する。
従来、自動車の横風を検知するための、横風検知装置が提案されている。たとえば、横風検出機構を車体に備えることにより、横風を受けた際に危険を通知し、あるいは横風の車体への影響を軽減させる走行制御を行うことができる。
例えば、下記の特許文献1に記載の自動車の横風検出機構が挙げられる。自動車の左右側面から自動車内部へ横風を導入する空気穴を設け、自動車の車体外皮領域に生じる空気の圧力を圧力センサで検出している。そして、自動車の左右の圧力の差分から横風の状態を検出し、ECU(Electrical Control Unit:電気制御ユニット)にて信号処理を行う。
例えば、下記の特許文献1に記載の自動車の横風検出機構が挙げられる。自動車の左右側面から自動車内部へ横風を導入する空気穴を設け、自動車の車体外皮領域に生じる空気の圧力を圧力センサで検出している。そして、自動車の左右の圧力の差分から横風の状態を検出し、ECU(Electrical Control Unit:電気制御ユニット)にて信号処理を行う。
図9(a)は、下記の特許文献1に記載の自動車の横風検出機構を備えた自動車450の外観を示す外観図である。図9(b)は、下記の特許文献1に記載の自動車の横風検出機構を適用した、自動車450の構成例を示す図である。図9(a)、図9(b)に示すように、自動車450の左右の風圧検出点401a,401bには、内部へ横風を通す横穴402a,402bを設ける必要がある。この横穴から管路403a,403bを通じて、横風を差圧検出装置404まで誘導する。この際、車体の左右にあたる風圧を正確に測定するためには、風圧検出点401a,401bから差圧検出装置404までの距離は同じ長さにすることが推奨され、車体内部での制約も大きい。
上述の各部からなる風検知機構にて検知された風の情報は、ECU405へ伝達され、走行の安定化の制御や、乗員へ警報、表示出力に利用される。図9(b)に示すように、ECU405は、通常、風検知機構とは離れた、ナビゲーションシステム406周辺や車両安定制御を行う駆動部(図示せず)近くに設置される。したがって、風検出機構とECU405とは、例えば数十cm〜数mの長さを有するケーブル等により接続されている。また、ECU405と風検知機構で計測した風速情報を表示する表示部406aを備えるナビゲーションシステム406も同様に、ケーブル等により接続されている。このケーブルは、例えば、風検知機構で計測した風速情報の送信路としての機能を有する。
また、差圧検出装置404、ECU405、ナビゲーションシステム406、及び図示しない各部とバッテリー407とは、ケーブル等により接続されている。このケーブルは、バッテリー407から各部に対して駆動電源を供給する電源供給路としての機能を有する。
ところで、近年、クリーンなエネルギーを使用することが推奨されており、太陽光や風力発電によって生成された電力の利用に関する提案が多くなされている。また、最近では、公共の場所で人が歩行する際の振動等のエネルギーから発電が行われている。このような技術は、エネルギーハーベスティング技術と呼ばれている。したがって、自動車の車体にあたる風に関連して発電を行うことが可能であると考えられる。
また、特許文献1では、検知すべき風は自動車450の車体外側にあり、上述したように、風速情報を表示するナビゲーションシステム406や、警告や運転制御を行うECU405が自動車450の車体内に設置されるため、これらの位置が離れている。このため、風圧検出点401a,401bとECU405とを接続するケーブルが、車内を這い、かつ風圧検出まで外部の風を流入させるチューブを通すため車体を貫く部分が必要となる。風圧を車体内部の検出装置ではなく、車体側部表面に検出手段としての圧力センサを設置して検出する場合には、外部の風圧検出点401a,401bに設置される圧力センサおよびその駆動・増幅回路に対しても電源を供給するために、バッテリー407からの電源配線も必要となる。また、自動車450には、このケーブルのみでなく、様々な配線を行うためのケーブルが配設されている。このようなケーブルは、1台の自動車で数kmに及ぶこともあり、配線が煩雑になるだけでなく、ケーブルの重量が増大するという問題が生じる。配線が煩雑化することにより修理や部品交換が困難になる。また、ケーブルの重量が増大することにより、車両重量が増大し、走行性の低下や燃費の低下が生じるおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、エネルギーハーベスティング技術を利用し、重量のあるケーブル等を介して外部から電力供給を受けることなく、自動車の安全走行の障害となる自動車の車体が受ける風速情報を検知する自立型風検知装置、風検知システム及び車両を提供するものである。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、本発明の一態様に係る自立型風検知装置は、車両の車体が受ける風により回転する回転体を含み、前記回転体の回転により電力を発電する発電部と、
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を、前記車両の制御部に無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、
を備え、
前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された電力によって動作することを特徴とする。
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を、前記車両の制御部に無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、
を備え、
前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された電力によって動作することを特徴とする。
上述の自立型風検知装置において、前記発電部は、
羽根を備え、該羽根に風を受けることにより回転する前記回転体と、
前記回転体の回転に応じて回転する磁石と、
前記磁石による磁束が貫く位置に設けられ、前記磁石の回転による磁束変化に伴い電磁誘導により発電するコイルと、を有することが好ましい。
羽根を備え、該羽根に風を受けることにより回転する前記回転体と、
前記回転体の回転に応じて回転する磁石と、
前記磁石による磁束が貫く位置に設けられ、前記磁石の回転による磁束変化に伴い電磁誘導により発電するコイルと、を有することが好ましい。
また、上述の自立型風検知装置において、前記発電部は、
羽根を備え、該羽根に風を受けることにより回転する前記回転体と、
前記回転体の回転に応じて回転するコイルと、
磁束が前記コイルを貫く位置に設けられた磁石と
を有し、
前記コイルが、該コイルの回転に伴う該コイルを貫く磁束の変化によって電磁誘導により発電することが好ましい。
羽根を備え、該羽根に風を受けることにより回転する前記回転体と、
前記回転体の回転に応じて回転するコイルと、
磁束が前記コイルを貫く位置に設けられた磁石と
を有し、
前記コイルが、該コイルの回転に伴う該コイルを貫く磁束の変化によって電磁誘導により発電することが好ましい。
上述の自立型風検知装置は、前記磁石又は前記コイルの回転を検出するセンサを備え、
前記検出部は、前記センサが検出した前記磁石又は前記コイルの回転に基づいて、前記風速情報を得ることが好ましい。
上述の自立型風検知装置において、前記センサは、磁気センサまたはロータリーエンコーダであることが好ましい。
前記検出部は、前記センサが検出した前記磁石又は前記コイルの回転に基づいて、前記風速情報を得ることが好ましい。
上述の自立型風検知装置において、前記センサは、磁気センサまたはロータリーエンコーダであることが好ましい。
上述の自立型風検知装置は、前記電源部からの電力供給により充電され、前記発電部での発電が行われていない場合に、前記検出部及び前記無線送信部に電力を供給するバッテリーを備えていてもよい。
上述の自立型風検知装置は、前記回転体の回転に基づいて検出した前記風速情報を記憶するメモリを備え、
前記無線送信部が、前記メモリに記憶された前記風速情報を前記車体の制御部に無線送信することが好ましい。
上述の自立型風検知装置は、前記回転体の回転に基づいて検出した前記風速情報を記憶するメモリを備え、
前記無線送信部が、前記メモリに記憶された前記風速情報を前記車体の制御部に無線送信することが好ましい。
上述の自立型風検知装置は、前記電源部から電力の供給を受けて、前記車両の車外の環境情報を検知する環境センサを備え、
前記無線送信部が、前記環境センサで検知された前記環境情報を前記車体の制御部に無線送信してもよい。
上述の自立型風検知装置において、前記環境センサが、温度センサ、湿度センサ、雨センサ、照度センサ、紫外線センサ及び放射線センサのうちの少なくとも一つであることが好ましい。
前記無線送信部が、前記環境センサで検知された前記環境情報を前記車体の制御部に無線送信してもよい。
上述の自立型風検知装置において、前記環境センサが、温度センサ、湿度センサ、雨センサ、照度センサ、紫外線センサ及び放射線センサのうちの少なくとも一つであることが好ましい。
本発明の一態様に係る風検知システムは、車両の車体が受ける風により回転する回転体を含み、前記回転体の回転により電力を発電する発電部と、
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を、前記車両の制御部に無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、を備え、前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された電力によって動作する自立型風検知装置と、
前記自立型風検知装置の前記無線送信部から前記風速情報を無線受信する無線受信部と、
前記風速情報に基づき、前記風速情報の表示、前記車両の走行制御及びアラーム音の発生のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を、前記車両の制御部に無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、を備え、前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された電力によって動作する自立型風検知装置と、
前記自立型風検知装置の前記無線送信部から前記風速情報を無線受信する無線受信部と、
前記風速情報に基づき、前記風速情報の表示、前記車両の走行制御及びアラーム音の発生のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る車両は、風を受けて回転する回転体を含み、前記回転体の回転により電力を発電する発電部と、
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、
を備え、前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された電力によって動作する自立型風検知装置と、
前記自立型風検知装置の前記無線送信部から前記風速情報を無線受信する無線受信部と、
前記風速情報に基づき、前記風速情報の表示、走行制御及びアラーム音の発生のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、
を備え、前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された電力によって動作する自立型風検知装置と、
前記自立型風検知装置の前記無線送信部から前記風速情報を無線受信する無線受信部と、
前記風速情報に基づき、前記風速情報の表示、走行制御及びアラーム音の発生のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、エネルギーハーベスティング技術を利用し、重量のあるケーブル等を介して外部からの電力供給を受けることなく、自動車の車体が受ける風についての風速情報を検知する自立型風検知装置を実現することができる。また、本発明によれば、自立型風検知装置で検知した風速情報を基に、車両の制御を行う風検知システムを実現することができる。
以下、本発明に係る実施形態の風検知発電機と、風検知発電機を用いた自立型風検知装置について説明する。
1.第一実施形態
図1は、本発明の第一実施形態に係る風検知システムに用いる自立型風検知装置20の一構成例を示す外観図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る風検知システム10の回路構成を説明するための回路図である。図3(a)及び図3(b)は、本発明の第一実施形態に係る風検知システム10の自立型風検知装置20(自立型風検知装置20a,20b)を車体の左右側面にそれぞれ備えた車両50を示す外観図である。図3(b)は、図3(a)に示す自立型風検知装置20aの取り付け位置の横断面図であり、斜線部は車両50の内部側を示す。
図1は、本発明の第一実施形態に係る風検知システムに用いる自立型風検知装置20の一構成例を示す外観図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る風検知システム10の回路構成を説明するための回路図である。図3(a)及び図3(b)は、本発明の第一実施形態に係る風検知システム10の自立型風検知装置20(自立型風検知装置20a,20b)を車体の左右側面にそれぞれ備えた車両50を示す外観図である。図3(b)は、図3(a)に示す自立型風検知装置20aの取り付け位置の横断面図であり、斜線部は車両50の内部側を示す。
風検知システム10は、図3(b)に示すように、車両50の車体側面に備えられ、車両50の車体が受ける風の風速情報を検出するとともに、車両50の車体が受ける風に基づいて発電する自立型風検知装置20と、自立型風検知装置20で検出した風速情報を受信して、車両50の各部に受信した風速情報を出力するECU32とを備える。
図1に示す自立型風検知装置20は、図3に示すように、車両50の車体部分に備えられることにより、車両が受ける風の風力を検知するセンサとしての機能を有するとともに、風力を利用して発電を行う発電機としての機能を有する。
図2に示す風検知システム10は、自立型風検知装置20、無線受信部31、ECU32、及び自立型風検知装置20から受信した信号を利用するナビゲーションシステム41、車体コントロール部42及びアラーム通知部43からなる。
図1に示す自立型風検知装置20は、図3に示すように、車両50の車体部分に備えられることにより、車両が受ける風の風力を検知するセンサとしての機能を有するとともに、風力を利用して発電を行う発電機としての機能を有する。
図2に示す風検知システム10は、自立型風検知装置20、無線受信部31、ECU32、及び自立型風検知装置20から受信した信号を利用するナビゲーションシステム41、車体コントロール部42及びアラーム通知部43からなる。
以下、自立型風検知装置20について説明する。
自立型風検知装置20は、風車21、磁石22、磁気センサ23、回転検出コントローラ24、サドルコイル25、電源部26及び無線送信部27を備える。
図1に示す自立型風検知装置20の風車21、磁石22及びサドルコイル25は、自立型風検知装置20の発電部に該当する。
自立型風検知装置20は、風車21、磁石22、磁気センサ23、回転検出コントローラ24、サドルコイル25、電源部26及び無線送信部27を備える。
図1に示す自立型風検知装置20の風車21、磁石22及びサドルコイル25は、自立型風検知装置20の発電部に該当する。
風車21は、主軸21cの一端に接続された回転中心部21aと回転中心部21aから延出された複数の羽根21bとを備える。風車21は、車両50の車体が外部(例えば進行方向に対して横方向、ななめ方向又は正面方向)から受ける風に応じて回転中心部21aを中心に、図1に示す矢印の向きに羽根21bが回転する。
磁石22は、半円筒形状のS極と半円筒形状のN極とが一体となって円筒形状に形成される。磁石22は、風車21から延出する主軸21cの一端と接合され、風車21の回転に連動して円筒の軸を中心に回転する。磁石22は、その周面に、回転方向に対してS極とN極とが順に配置される。磁石22は、磁束がサドルコイル25を貫く位置に設けられる。
磁石22は、半円筒形状のS極と半円筒形状のN極とが一体となって円筒形状に形成される。磁石22は、風車21から延出する主軸21cの一端と接合され、風車21の回転に連動して円筒の軸を中心に回転する。磁石22は、その周面に、回転方向に対してS極とN極とが順に配置される。磁石22は、磁束がサドルコイル25を貫く位置に設けられる。
磁気センサ23は、例えばホール素子であり、磁石22の近傍に設けられる。磁気センサ23は、磁石22のS極、N極との相対的位置関係の変化に基づく交番磁界を電圧または電流の変化として検出する。このため、磁気センサ23は、磁石22の回転による交番磁界を電圧または電流の変化として検出し、電気信号に変換して後述する回転検出コントローラ24に出力する。磁気センサ23は、図示しない入力端子及び出力端子を備える。磁気センサ23には、後述する電源部26から入力端子を介して電流が供給される。また、磁気センサ23は、出力端子を介して電気信号を出力する。
図2において、回転検出コントローラ24は、磁気センサ23から受信した電気信号(磁気センサ23で検知した磁界の方向の変化)を基に、磁気センサ23における時間当たりの変化周波数から、風車21の回転を検出する。磁石22の回転数は、風車21の回転数に対応し、車両50の車体にあたる風の風力に応じて得られるものである。また、回転検出コントローラ24は、検出された磁石22の回転数に応じた風速情報を示す信号を後述する送信回路27aに出力する。磁石22の回転数に応じた風速情報を示す情報は、例えば、パルス発生回路においてパルス形態の信号に変換され、風力に応じたパルス信号として出力される。
サドルコイル25は、磁石22による磁束が貫く位置に設けられ、磁束の変化の大きさに応じた電流を生じるものである。サドルコイル25では、回転方向に対してS極とN極とが順に配置された磁石22の回転により、磁石22周辺に配置されたサドルコイル25との鎖交磁束が変化することにより、電力が発生する。つまり、羽根21bに風が吹きつけた場合、羽根21bが回転し、主軸21cで接続された磁石22が回転する。磁石22の周囲に配置されたサドルコイル25に鎖交する磁束φは、この回転に応じて変化し、その結果サドルコイル25の両端には、下記の式で算出される誘導起電圧Vが生じる。
V=dφ/dt
V=dφ/dt
電源部26は、整流・充電制御回路26aとコンデンサ26bとからなる。整流・充電制御回路26aは、図示しないダイオードブリッジ、コンデンサや電圧制御素子などからなり、サドルコイル25で生じた交流電流を平滑化して直流電流に変換する。電源部26は、磁気センサ23、回転検出コントローラ24及び無線送信部27に駆動電流、すなわち電力を供給する。コンデンサ26bは、整流・充電制御回路26aで変換された直流電流により充電される。これにより、車両50が停車後も一定時間は風速情報等をECU32へ送信することができる。
無線送信部27は、送信回路27aとアンテナ27bとからなる。送信回路27aは、回転検出コントローラ24から出力された、磁石22の回転数に応じた風速情報についての信号(車両50にあたる風力に応じた信号)を、無線通信に適した信号に変調してアンテナ27bから送信する。送信回路27aは、通信方式に合わせて入力されたパルス信号の振幅または周波数、位相を変化させて、例えば0.3GHz〜5.0GHz帯の信号を生成し、無線通信に十分な電力まで増幅してアンテナ27bから送信する。
図3に示すように、ECU32は、後述する無線受信部31を介して受信した風速情報を、ナビゲーションシステム41、車両の走行速度の制限などを行う車体コントロール部42、アラーム通知部43等に通知する。
ナビゲーションシステム41では、表示部41aに風速等の風速情報を表示したり、音声出力部41bから風速等の風速情報を音声で通知する。車体コントロール部42では、風速情報に応じて(例えば強風時に)自動車安全走行に必要な制御処理を行う。アラーム通知部43では、風速情報に応じて(例えば強風時に)アラーム音を発することにより、運転者(搭乗者)に対して車外が強風であることを通知する。
ナビゲーションシステム41では、表示部41aに風速等の風速情報を表示したり、音声出力部41bから風速等の風速情報を音声で通知する。車体コントロール部42では、風速情報に応じて(例えば強風時に)自動車安全走行に必要な制御処理を行う。アラーム通知部43では、風速情報に応じて(例えば強風時に)アラーム音を発することにより、運転者(搭乗者)に対して車外が強風であることを通知する。
また、風速情報を、ワイパー、ライト、エアコン等を制御する他のECU(図示せず)の入力情報として利用してもよい。
また、ECU32は、例えば2台の自立型風検知装置20(以下、自立型風検知装置20a,20bと適宜称する)が車体の左右に設けられていた場合、無線受信部31を介して自立型風検知装置20a,20b双方から風速情報を受信する。この場合には、自立型風検知装置20a,20bから受信したそれぞれの風速情報を用いて決定した総合的な風速情報を、ナビゲーションシステム41、車体コントロール部42及びアラーム通知部43等に通知するようにしてもよい。
また、ECU32は、例えば2台の自立型風検知装置20(以下、自立型風検知装置20a,20bと適宜称する)が車体の左右に設けられていた場合、無線受信部31を介して自立型風検知装置20a,20b双方から風速情報を受信する。この場合には、自立型風検知装置20a,20bから受信したそれぞれの風速情報を用いて決定した総合的な風速情報を、ナビゲーションシステム41、車体コントロール部42及びアラーム通知部43等に通知するようにしてもよい。
無線受信部31は、受信回路31aと、アンテナ31bとを備える。受信回路31aは、アンテナ31bを介して、自立型風検知装置20から送信された磁石22の回転数に応じた風速情報についての信号を含む信号を受信する。
受信回路31aは、アンテナ31bを介して受信した高周波信号を増幅し、受信した信号の周波数を0.3GHz〜5.0GHz帯から数百KHz〜数MHz帯(中間周波数)に変換する。そして、受信回路31aは、中間周波数に変換された受信信号から必要な信号のみを選択、復調する。これにより、無線受信部31は、自立型風検知装置20から送信された磁石22の回転数に応じた風速情報についての信号を取り出す。無線受信部31は、風速情報についての信号をECU32に出力する。
受信回路31aは、アンテナ31bを介して受信した高周波信号を増幅し、受信した信号の周波数を0.3GHz〜5.0GHz帯から数百KHz〜数MHz帯(中間周波数)に変換する。そして、受信回路31aは、中間周波数に変換された受信信号から必要な信号のみを選択、復調する。これにより、無線受信部31は、自立型風検知装置20から送信された磁石22の回転数に応じた風速情報についての信号を取り出す。無線受信部31は、風速情報についての信号をECU32に出力する。
(第一実施形態の変形例)
受信回路31aでは、高周波信号に重畳されたデジタル信号を、ダイレクトコンバージョンなどにより中間周波数を経ずに直接、風速情報などのデータに復調してもよい。また、送信回路27aは、風速情報についての信号とともに、自立型風検知装置20のそれぞれに付された識別番号を受信回路31aに送信してもよい。ここで、識別番号は、自立型風検知装置20のそれぞれを示すIDコードや個別のIDコードである。自立型風検知装置20が複数設けられている場合、風速情報とその風速情報に対応する識別番号とから、車両50のいずれの位置に設けられた自立型風検知装置20であるかを判断することができる。
受信回路31aでは、高周波信号に重畳されたデジタル信号を、ダイレクトコンバージョンなどにより中間周波数を経ずに直接、風速情報などのデータに復調してもよい。また、送信回路27aは、風速情報についての信号とともに、自立型風検知装置20のそれぞれに付された識別番号を受信回路31aに送信してもよい。ここで、識別番号は、自立型風検知装置20のそれぞれを示すIDコードや個別のIDコードである。自立型風検知装置20が複数設けられている場合、風速情報とその風速情報に対応する識別番号とから、車両50のいずれの位置に設けられた自立型風検知装置20であるかを判断することができる。
第一実施形態における風検知システム10の構成は一例であり、自立型風検知装置20から受信した信号を利用する各部は一例である。例えば、ナビゲーションシステム41、車体コントロール部42及びアラーム通知部43のうち一部のみが備えられていてもよく、自立型風検知装置20から受信した信号を利用する他の部分が設けられていてもよい。
風車21の回転の検出は、磁気センサ23に限らず、回転数検出が可能なものであれば、どのようなものを用いてもよい。例えば、ロータリーエンコーダなどの光学式回転検出機構を用いてもよい。
風車21の回転の検出は、磁気センサ23に限らず、回転数検出が可能なものであれば、どのようなものを用いてもよい。例えば、ロータリーエンコーダなどの光学式回転検出機構を用いてもよい。
第一実施形態において、回転検出コントローラ24が、回転情報である時間当たりの磁気センサ23の出力の変化周波数を風速情報へと変換して無線送信部27へ出力する例を示したが、回転検出コントローラ24からの出力信号はこれに限るものではない。例えば、回転検出コントローラ24は、磁気センサ23が検出した回転数等の回転情報を無線送信部27へ出力してもよい。この場合、無線受信部31は無線送信部27からの回転情報についての信号を受信してECU32へ出力する。ECU32は、受信信号を復調し、復調した回転情報についての信号を風速情報へと変換する。
第一実施形態では、図3(a)及び(b)に示すように、自立型風検知装置20を車両50の車体外側に設置した例を示したが、自立型風検知装置20の設置位置はこれに限るものではない。例えば、図4(a)及び図4(b)に示すように、車両50の車体側面の内側壁に自立型風検知装置20を設置してもよい。この場合、図4(b)に示すように自立型風検知装置20の設置に空気穴50aを設けることが必要であるものの、車両50の車体への特別な加工は不要であり、空気穴50aや簡単な配線(図示せず)による構成とすることができる。
(第一実施形態の効果)
本実施形態の風検知システム10では、自立型風検知装置20での発電により風検知システム10内の各部に電力供給が可能であるため、例えば電源として電池を用いた場合に必要となる定期的な電池交換やメンテナンスをする必要がない。また、車載用途という厳しい環境下での風速情報の検知において、温度、湿度等の環境条件に敏感な電池等の耐久性を考慮する必要がない。このため、自立型風検知装置20の安定的、永久的な動作が可能である。
本実施形態の風検知システム10では、自立型風検知装置20での発電により風検知システム10内の各部に電力供給が可能であるため、例えば電源として電池を用いた場合に必要となる定期的な電池交換やメンテナンスをする必要がない。また、車載用途という厳しい環境下での風速情報の検知において、温度、湿度等の環境条件に敏感な電池等の耐久性を考慮する必要がない。このため、自立型風検知装置20の安定的、永久的な動作が可能である。
車両50の車体に長時間風があたらない場合は、羽根21bは回転せず、自立型風検知装置20は電力を生じないため、風速情報を送信することができない。しかしながら、このような場合は、車両50の車体に風があたらないため、そもそも風速情報を送信する必要がない。したがって、本発明の風検知システム10では、風速情報についての信号送信が必要なときに、風車21の回転数を計測し、風速情報の送信に必要な電力を得ることができる。
2.第二実施形態
図5(a)は、第二実施形態に係る風検知システム110に用いる自立型風検知装置120の一構成例を示す外観図である。図5(b)は、第二実施形態に係る風検知システム110に用いる自立型風検知装置120の一構成例を示す側面図である。なお、以下の説明では、第一実施形態と共通する部分については第一実施形態と共通の参照符号を付す。
図5(a)は、第二実施形態に係る風検知システム110に用いる自立型風検知装置120の一構成例を示す外観図である。図5(b)は、第二実施形態に係る風検知システム110に用いる自立型風検知装置120の一構成例を示す側面図である。なお、以下の説明では、第一実施形態と共通する部分については第一実施形態と共通の参照符号を付す。
自立型風検知装置120は、風車21、磁石122、コイル123(123a,123b)、電極124(124a,124b,124c,124d)、磁気センサ125、ブラシ126(126a,126b,126c,126d)を備える。なお、図5(b)は、ブラシ126a〜126dを模式的に示すものであり、実際はブラシ126a〜126dが電極124a〜124dのそれぞれと接している。
自立型風検知装置120のコイル123は、図2に示す第一実施形態のサドルコイル25の代わりに用いられ、電源部26に接続される。第二実施形態に係る風検知システム110では、コイル123で生じた交流電流を平滑化して直流電流に変換する。磁気センサ125は、図2に示す第一実施形態の磁気センサ23の代わりに用いられ、回転検出コントローラ24に接続される。第二実施形態に係る風検知システム110では、回転検出コントローラ24が、磁気センサ125から受信した電気信号(磁気センサ125で検知した磁界の方向の変化)を基に、風車21の回転を検出する。
第二実施形態に係る自立型風検知装置120は、以下の点で第一実施形態の自立型風検知装置20と異なる。
磁石122は、例えば半円盤状のS極と半円盤状のN極とが一体となって円盤状に形成される。磁石122は固定されて設置され、風車21の回転に応じて回転しない。
コイル123は、磁石122による磁束が貫く位置に設けられ、磁束の変化の大きさに応じた電流を生じるものである。コイル123は、例えば巻線型コイルからなり、風車21の回転に連動して主軸21cを中心に回転する。コイル123が回転すると、固定されている磁石122のS極、N極との相対的位置関係の変化から、コイル123と鎖交する磁束が変化する。これにより、コイル123には電磁誘導により誘導起電圧Vが生じる。
磁石122は、例えば半円盤状のS極と半円盤状のN極とが一体となって円盤状に形成される。磁石122は固定されて設置され、風車21の回転に応じて回転しない。
コイル123は、磁石122による磁束が貫く位置に設けられ、磁束の変化の大きさに応じた電流を生じるものである。コイル123は、例えば巻線型コイルからなり、風車21の回転に連動して主軸21cを中心に回転する。コイル123が回転すると、固定されている磁石122のS極、N極との相対的位置関係の変化から、コイル123と鎖交する磁束が変化する。これにより、コイル123には電磁誘導により誘導起電圧Vが生じる。
なお、コイル123は例えば一対のコイル123a,123bからなり、コイル123aの一端と、コイル123bの一端とが電気的に接続されている。コイル123aの他端は、電極124aに電気的に接続されている。コイル123bの他端は、電極124bに電気的に接続されている。電極124a,124bは、風車21の主軸上に構成される電極であり、回転するコイル123(123a,123b)に生じた電力を、電極124a,124bに接触するブラシ126a,126bを介して外部へ伝える機能を有する。ブラシ126a,126bは、充電コントローラ26へ電力を供給する。
磁気センサ125は、第一実施形態の磁気センサ23と同様の構成であるが、コイル123の回転とともに回転するように設けられている点で磁気センサ23と異なる。磁気センサ125が回転すると、固定されている磁石122のS極、N極との相対的位置関係の変化から、自身の回転による交番磁界を電圧または電流の変化として検出する。これにより、風車21の回転を検出する。
電極124c,124dは、風車21の主軸上に構成される電極であり、回転せずに固定された磁石122のN極及びS極と磁気センサ125との相対的位置関係の変化に基づくインピーダンスの変化(電圧又は電流の変化)を、電気信号として126c,126dを介して外部へ伝える機能を有する。ブラシ126c,126dを介して出力された電気信号を基に、回転出力コントローラ24にて回転数がカウントされる。
なお、図5(a)及び図5(b)では、コイル123(123a,123b)及び磁気センサ125が回転すると、ブラシ126(126a〜126d)と接触するような構成とされている。しかしながら、図5(a)及び図5(b)の構成は、説明を容易にするための構成であり、実際にはコイル123及び磁気センサ125とブラシ126とが接触しないようにそれぞれ配置される。
また、第二実施形態では、自立型風検知装置120が回転する磁気センサ125、磁気センサ125から電気信号を取り出すブラシ126a〜126d、またこれらを接続する配線を備えない構成とすることもできる。この場合には、コイル123の誘導起電圧Vの変動周期を、整流・充電制御回路26にて整流前の波形から信号処理により求めて回転数に換算してもよい。
以上のように、風検知発電機は、風車の回転を検出し、その回転に応じて発電可能なものであればよく、種々の構成を採用することができる。
以上のように、風検知発電機は、風車の回転を検出し、その回転に応じて発電可能なものであればよく、種々の構成を採用することができる。
(第二実施形態の効果)
第二実施形態の風検知システム110では、第一実施形態と同様に、風検出装置に電池を用いた場合に必要となる定期的な電池交換やメンテナンスをする必要がなく、電池使用環境や電池の耐久性を考慮する必要がない。このため、自立型風検知装置20の安定的、永久的な動作が可能である。
第二実施形態の風検知システム110では、第一実施形態と同様に、風検出装置に電池を用いた場合に必要となる定期的な電池交換やメンテナンスをする必要がなく、電池使用環境や電池の耐久性を考慮する必要がない。このため、自立型風検知装置20の安定的、永久的な動作が可能である。
3.第三実施形態
図6は、第三実施形態に係る風検知システム210の回路構成を示す回路図である。なお、以下の説明では、第一実施形態と共通する部分については第一実施形態と共通の参照符号を付す。
図6は、第三実施形態に係る風検知システム210の回路構成を示す回路図である。なお、以下の説明では、第一実施形態と共通する部分については第一実施形態と共通の参照符号を付す。
風検知システム210は、自立型風検知装置220を備える。自立型風検知装置220は、第一実施形態の自立型風検知装置20の構成に加えて、バッテリー221、メモリ222、並びに送信回路27a、アンテナ27b及び受信回路227cを備える無線通信部227をさらに備える。ここで、アンテナ27bは、送信回路27a、受信回路227cの双方のアンテナ27bとして機能する。
バッテリー221は、車両50に風があたっているときに、電源部26で生じた電力により充電され、電源部26で発電を行っていないときには、自立型風検知装置220の各部に電力を供給する機能を有する。バッテリー221に蓄電された電力を利用することにより、車両50に風があたらず、発電を行っていない場合でも、信号の送信を行うことができる。
メモリ222は、風車21の回転に応じて検出した回転情報、回転数もしくは回転情報に基づいて求めた風速情報等(以下、風速情報等と適宜称する)を記憶する機能を有する。
メモリ222は、風車21の回転に応じて検出した回転情報、回転数もしくは回転情報に基づいて求めた風速情報等(以下、風速情報等と適宜称する)を記憶する機能を有する。
無線通信部227は、送信回路27aを介してECU32に対して無線信号を送信するのみでなく、受信回路227cを介してECU32からの信号を受信する機能を有する。自立型風検知装置220は、受信回路227cを介してECU32からの情報通知要求を示す信号を受信したときに、送信回路27aを介してECU32へ風速情報等についての信号を通知することができる。この場合、ECU32には、受信回路31a及びアンテナ31bとともに送信回路231cが備えられた無線通信部231が接続される。
(第三実施形態の効果)
第三実施形態に係る風検知システム210により、車両50の車体に風があたらず、発電及び風車21の回転検出が行われていない場合でも、バッテリー221からの電力供給により、メモリ222に記憶された風速情報等についての信号をECU32に送信することができる。これにより、風検知システム210は、風速情報等についての信号の送信が必要なときに、自立型風検知装置220から風速情報等についての信号を得ることができる。
第三実施形態に係る風検知システム210により、車両50の車体に風があたらず、発電及び風車21の回転検出が行われていない場合でも、バッテリー221からの電力供給により、メモリ222に記憶された風速情報等についての信号をECU32に送信することができる。これにより、風検知システム210は、風速情報等についての信号の送信が必要なときに、自立型風検知装置220から風速情報等についての信号を得ることができる。
4.第四実施形態
図7は、第四実施形態に係る風検知システム310の自立型風検知装置320を車体の正面に配置した車両350を示す外観図である。図8は、第四実施形態に係る風検知システム310に用いる自立型風検知装置320の回路構成の一例を示す回路図である。なお、以下の説明では、第一実施形態と共通する部分については第一実施形態と共通の参照符号を付す。
図7は、第四実施形態に係る風検知システム310の自立型風検知装置320を車体の正面に配置した車両350を示す外観図である。図8は、第四実施形態に係る風検知システム310に用いる自立型風検知装置320の回路構成の一例を示す回路図である。なお、以下の説明では、第一実施形態と共通する部分については第一実施形態と共通の参照符号を付す。
自立型風検知装置320は、第一実施形態の自立型風検知装置20の構成に加えて、環境センサ328をさらに備える。
環境センサ328は、電源部26から供給された電力により駆動し、自動車外の環境情報を検出して、回転検出コントローラ24に出力する。
回転検出コントローラ24は、例えば風速情報等とともに、環境情報をEUC32に送信する。
環境センサ328は、電源部26から供給された電力により駆動し、自動車外の環境情報を検出して、回転検出コントローラ24に出力する。
回転検出コントローラ24は、例えば風速情報等とともに、環境情報をEUC32に送信する。
環境センサ328としては、例えば、温度センサ328a、湿度センサ328b、雨センサ328c、照度センサ328d、紫外線センサ328e、放射線センサ328fが備えられる。これらのセンサでは、環境情報として、温度、湿度、降雨、照度、紫外線量、放射線量が検出される。なお、温度センサ328a、湿度センサ328b、雨センサ328c、照度センサ328d、紫外線センサ328e及び放射線センサ328fは環境センサ328の一例であり、自立型風検知装置320にはこれらのうち少なくとも一つが備えられていればよい。
車両350が前進走行した場合、正面に配置された自立型風検知装置320の羽根21bはその走行速度に応じて強い風を受ける。このとき、自立型風検知装置320は羽根21bの回転により発電を行うとともに、車両350の車外の環境情報をそれぞれの環境センサ328で検出する。検出された環境情報は、無線送信部27及び無線受信部31を介してECU32に送信される。ECU32からナビゲーションシステム41に環境情報を出力することにより、表示部41aに環境情報が表示され、音声出力部41bから音声により環境情報が通知される。また、ECU32から車体コントロール部42に環境情報(例えば降雨)を出力することにより、車体コントロール部42が自動車安全走行に必要な制御処理を行う。
車両350が走行状態の場合には、前方からの風により風検知システム310が発電し、回転検出コントローラ24、環境センサ328及び無線送信部27に対して電力を供給し、環境情報の検出や送信が行われる。
また、図6に示す第三実施形態の風検知システム210のように、バッテリー221、メモリ222等が備えられていてもよい。この場合には、車両350の停車時においても、バッテリー221から電力供給を受けて環境センサ328が環境情報を検出し、無線送信部27が環境情報を送信することができる。
また、図6に示す第三実施形態の風検知システム210のように、バッテリー221、メモリ222等が備えられていてもよい。この場合には、車両350の停車時においても、バッテリー221から電力供給を受けて環境センサ328が環境情報を検出し、無線送信部27が環境情報を送信することができる。
(第四実施形態の効果)
第四実施形態の風検知システム310では、第一実施形態と同様に、風検出装置に電池を用いた場合に必要となる定期的な電池交換やメンテナンスをする必要がなく、電池使用環境や電池の耐久性を考慮する必要がない。このため、自立型風検知装置20の安定的、永久的な動作が可能である。
また、自立型風検知装置320において発電及び風速情報の検出とともに、車両350の車外の環境情報を検出することができる。また、風検知システム310で検出した環境情報を車両350の各部に出力することにより、車両350において自動車安全走行に必要な制御処理を行うことができる。
第四実施形態の風検知システム310では、第一実施形態と同様に、風検出装置に電池を用いた場合に必要となる定期的な電池交換やメンテナンスをする必要がなく、電池使用環境や電池の耐久性を考慮する必要がない。このため、自立型風検知装置20の安定的、永久的な動作が可能である。
また、自立型風検知装置320において発電及び風速情報の検出とともに、車両350の車外の環境情報を検出することができる。また、風検知システム310で検出した環境情報を車両350の各部に出力することにより、車両350において自動車安全走行に必要な制御処理を行うことができる。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
10,110,210,310・・・風検知システム
20,20a,20b,220,320・・・自立型風検知装置
21・・・風車
21a・・・主軸
21b・・・羽根
22,122・・・磁石
23,125・・・磁気センサ
24・・・回転検出コントローラ
25・・・サドルコイル
26・・・電源部
26a・・・整流・充電制御回路
26b・・・コンデンサ
27・・・無線送信部
27a・・・送信回路
27b・・・アンテナ
31・・・無線受信部
31a・・・受信回路
31b・・・アンテナ
41・・・ナビゲーションシステム
41a・・・表示部
41b・・・音声出力部
42・・・車体コントロール部
43・・・アラーム通知部
50,350・・・車両
50a・・・空気穴
123,123a,123b・・・コイル
124a,124b・・・電極
126a,126b・・・ブラシ
221・・・バッテリー
222・・・メモリ
227,231・・・無線通信部
227c・・・受信回路
231c・・・送信回路
328・・・環境センサ
328a・・・温度センサ
328b・・・湿度センサ
328c・・・雨センサ
328d・・・照度センサ
328e・・・紫外線センサ
328f・・・放射線センサ
20,20a,20b,220,320・・・自立型風検知装置
21・・・風車
21a・・・主軸
21b・・・羽根
22,122・・・磁石
23,125・・・磁気センサ
24・・・回転検出コントローラ
25・・・サドルコイル
26・・・電源部
26a・・・整流・充電制御回路
26b・・・コンデンサ
27・・・無線送信部
27a・・・送信回路
27b・・・アンテナ
31・・・無線受信部
31a・・・受信回路
31b・・・アンテナ
41・・・ナビゲーションシステム
41a・・・表示部
41b・・・音声出力部
42・・・車体コントロール部
43・・・アラーム通知部
50,350・・・車両
50a・・・空気穴
123,123a,123b・・・コイル
124a,124b・・・電極
126a,126b・・・ブラシ
221・・・バッテリー
222・・・メモリ
227,231・・・無線通信部
227c・・・受信回路
231c・・・送信回路
328・・・環境センサ
328a・・・温度センサ
328b・・・湿度センサ
328c・・・雨センサ
328d・・・照度センサ
328e・・・紫外線センサ
328f・・・放射線センサ
Claims (11)
- 車両の車体が受ける風により回転する回転体を含み、前記回転体の回転により電力を発電する発電部と、
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を、前記車両の制御部に無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、
を備え、
前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された
電力によって動作することを特徴とする自立型風検知装置。 - 前記発電部は、
羽根を備え、該羽根に風を受けることにより回転する前記回転体と、
前記回転体の回転に応じて回転する磁石と、
前記磁石による磁束が貫く位置に設けられ、前記磁石の回転による磁束変化に伴い電磁誘導により発電するコイルと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の自立型風検知装置。 - 前記発電部は、
羽根を備え、該羽根に風を受けることにより回転する前記回転体と、
前記回転体の回転に応じて回転するコイルと、
磁束が前記コイルを貫く位置に設けられた磁石と
を有し、
前記コイルが、該コイルの回転に伴う該コイルを貫く磁束の変化によって電磁誘導により発電することを特徴とする請求項1に記載の自立型風検知装置。 - 前記検出部は、前記センサが検出した前記磁石又は前記コイルの回転に基づいて、前記風速情報を得ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の自立型風検知装置。
- 前記センサが、磁気センサまたはロータリーエンコーダであることを特徴とする請求項4に記載の自立型風検知装置。
- 前記電源部からの電力供給により充電され、前記発電部での発電が行われていない場合に、前記検出部及び前記無線送信部に電力を供給するバッテリーを備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の自立型風検知装置。
- 前記回転体の回転に基づいて検出した前記風速情報を記憶するメモリを備え、
前記無線送信部が、前記メモリに記憶された前記風速情報を前記車体の制御部に無線送信することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の自立型風検知装置。 - 前記電源部から電力の供給を受けて、前記車両の車外の環境情報を検知する環境センサを備え、
前記無線送信部が、前記環境センサで検知された前記環境情報を前記車体の制御部に無線送信することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の自立型風検知装置。 - 前記環境センサが、温度センサ、湿度センサ、雨センサ、照度センサ、紫外線センサ及び放射線センサのうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項8に記載の自立型風検知装置。
- 車両の車体に受ける風により回転する回転体を含み、前記回転体の回転により電力を発電する発電部と、
前記羽根の回転を検出し、該羽根の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を、前記車体の制御部に無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と
を備える自立型風検知装置と、
前記自立型風検知装置の前記無線送信部から前記風速情報を無線受信する無線受信部と、
前記風速情報に基づき、前記風速情報の表示、前記車両の走行制御及びアラーム音の発生のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、
を備えることを特徴とする風検知システム。 - 風を受けて回転する回転体を含み、前記回転体の回転により電力を発電する発電部と、
前記回転体の回転を検出し、該回転体の回転から前記車体に受ける風の風速情報を得る検出部と、
前記検出部で得られた前記風速情報を無線送信する無線送信部と、
前記発電部が発電した電力を前記検出部及び前記無線送信部に供給する電源部と、
を備え、
前記検出部及び前記無線送信部が、前記電源部から供給された
電力によって動作する自立型風検知装置と、
前記自立型風検知装置の前記無線送信部から前記風速情報を無線受信する無線受信部と、
前記風速情報に基づき、前記風速情報の表示、走行制御及びアラーム音の発生のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、を備えることを特徴とする車両。
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- 2013-01-18 JP JP2013007277A patent/JP2014137331A/ja active Pending
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