JP2014136002A - 超音波診断信号送信装置、超音波診断システム、及び超音波診断システムにおける充電方法 - Google Patents

超音波診断信号送信装置、超音波診断システム、及び超音波診断システムにおける充電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遠隔的に用いることができ、かつほとんど電力供給する必要のない小型の超音波プローブを含む超音波診断信号送信装置を提供する。
【解決手段】超音波診断信号送信装置1は、超音波を送信し、受信する超音波トランスデューサ2と、超音波トランスデューサ2から電力供給を受けることによって充電される大容量キャパシタ3とを備える。超音波診断信号送信装置1は、大容量キャパシタ3から電力供給を受けて動作するパルサ4、制御回路5及びレシーバ6を有する制御部と、サテライト超音波イメージ構築センタ110との送受信を行うアンテナ8を有するワイヤレスインタフェース7とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波診断信号送信装置、超音波診断システム、及び超音波診断における充電方法に関し、特に、ヒト、動物又は構造物等の被測定媒体の表面に貼付け、又は内部に埋め込んで用いる超音波診断信号送信装置、超音波診断システム、及び超音波診断システムにおける充電方法に関する。
近年、高齢化社会の拡大にともなって、QOL(Quality Of Life)すなわち生活の質の維持、向上に資するための技術開発が重要視されている。また、人間の高齢化に限らず、我が国の高度成長期に建造された橋梁やトンネル等の構造物の経年劣化が顕在化し、これらを継続的に監視する技術も注目されている。さらには原子炉等の内部のように人間が立ち入ることができない施設の内部状況を把握する技術の重要性も増している。このような観点から、いつでもどこでもだれでも、意識せず、低コストで身体や構造物の内部状態を監視し、診断することができるシステムの実現が望まれている。
ヒトや動物等の身体内部の状態を観察する技術としては、従来から多く用いられているMRIやCT等が一般的であるが、装置の動作原理上、小型化が難しく、携帯性に難があり、低コスト化やリアルタイム性にも劣る。一方、超音波診断技術やこれを用いた診断装置は、プローブ技術の発達やデジタル信号処理技術の広範な導入により、小型・薄型化が進展し、医療現場においても一般的に用いられるようになった。超音波診断技術をさらに発展させる要素技術として、近年のMEMS技術をベースとした超音波トランスデューサの開発によって、プローブのさらなる小型化、薄型化、軽量化が可能になり、また、制御回路との一体化や、シリコンCMOS技術の採用により、大量生産が可能になり、安価な供給が可能となってきた。超音波トランスデューサの使用材料についても、従来から用いられているPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)のように、重金属の鉛を採用しておらず、将来的な使用規制を考慮せずに使い捨ても可能である。このことは、すなわち、超音波診断装置、機器のパーソナル・ユースにもつながり得るものであり、さらに進んで、ヒトや動物等の身体内部状態の測定以外にも広範な用途を拓く可能性をもたらすものである。
米国特許第7470232号 特開2010−166978号公報 特開2010−269131号公報
特許文献1には、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術によるcMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer、静電容量型マイクロマシンプロセスを用いて製造した超音波トランスデューサ)を、制御回路とともに形成し、形成したものをプローブとすることが記載されている。そして、このプローブを人体に貼付して超音波診断の用に供する技術が記載されている。しかしながら、この小型超音波プローブは、収集された超音波画像データがケーブルによって信号処理部に送られ、超音波画像を形成し、またケーブルを経由して小型超音波プローブへの電力供給するので、ケーブルのとり回しが煩雑である。
特許文献2及び特許文献3には、超音波プローブと、超音波画像形成のための信号処理部とを無線で接続して、離れた箇所でのデータ送受信を可能にした超音波診断装置が記載されている。しかしながら、この無線式超音波プローブでは、電源として2次電池(バッテリ)が用いられ、プローブホルダに設けられた専用の充電手段に装着することが必要となる。
そこで、遠隔的に用いることができ、専用の充電手段を準備して、その充電手段に装着する必要のない小型の超音波プローブを含む超音波診断信号送信装置及び充電方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明に係る超音波診断信号送信装置は、超音波を送信し、超音波を、被測定媒体の内部状況の超音波診断情報として受信して、電気信号である超音波診断信号に変換する超音波トランスデューサ手段と、被測定媒体に向けて超音波を送信するために、超音波トランスデューサ手段を駆動制御する駆動制御手段と、超音波トランスデューサ手段によって受信した超音波診断信号を、ワイヤレスで送信するワイヤレスインタフェース手段と、超音波トランスデューサ手段、駆動制御手段、及びワイヤレスインタフェース手段の動作のためにこれらに電力を供給する電力供給手段とを備える。そして、超音波診断信号送信装置は、超音波診断信号を被測定媒体から取得し、取得した超音波診断信号を送信する超音波診断モードと、被測定媒体の外部にある超音波発信源から超音波を受信して、電力供給手段に電力を蓄積する充電モードとを有している。また、超音波診断信号送信装置は、充電モードでは、超音波トランスデューサ手段を用いて、受信した超音波を電力に変換して電力供給手段に蓄積する。
本発明の超音波診断システムは、超音波を送信し、超音波を、被測定媒体の内部状況の超音波診断情報として受信して、電気信号である超音波診断信号に変換する超音波トランスデューサ手段と、被測定媒体に向けて超音波を送信するために、超音波トランスデューサ手段を駆動制御する駆動制御手段と、超音波トランスデューサ手段によって受信した超音波診断信号を、ワイヤレスで送信するワイヤレスインタフェース手段と、超音波トランスデューサ手段、駆動制御手段、及びワイヤレスインタフェース手段の動作のためにこれらに電力を供給する電力供給手段とを有する超音波診断信号送信装置と、超音波診断信号送信装置から伝送される超音波診断信号を受信することによって超音波診断画像を生成する超音波診断信号受信装置とを備える。そして、超音波診断システムは、超音波診断信号送信装置が、上記超音波診断情報をワイヤレスで通信する超音波診断モードと、被測定媒体の外部にある超音波送信源から超音波を受信して、電力供給手段に電力を蓄積する充電モードとを有している。超音波診断システムは、充電モードでは、超音波トランスデューサ手段を用いて、受信した超音波を電力に変換して電力供給手段に蓄積する。
本発明の超音波診断システムにおける充電方法は、超音波診断モードの場合には、超音波トランスデューサ手段によって、超音波を送信し、超音波を、被測定媒体の内部状況の超音波診断情報として受信して、電気信号である超音波診断信号に変換し、駆動制御手段によって、超音波トランスデューサ手段を駆動制御して超音波を被測定媒体に向けて送信し、ワイヤレスインタフェース手段によって、超音波トランスデューサ手段で受信された超音波診断信号を、ワイヤレスで送信する。充電モードの場合には、同じ超音波トランスデューサ手段によって、被測定媒体の外部の超音波発信源からの超音波を受信し、超音波トランスデューサ手段によって、受信した超音波を電力に変換して超音波トランスデューサ手段、駆動制御手段、及びワイヤレスインタフェース手段に電力を供給する電力供給手段に電力を蓄積する。
本発明によれば、超音波診断モードでは、超音波診断信号をワイヤレスで送信することができ、充電モードでは、超音波トランスデューサ手段を用いて、受信した超音波を電力に変換して電力供給手段に蓄積するので、特別な充電手段を要することなく、遠隔的に用いることができる小型の超音波プローブを含む超音波診断信号送信装置を実現することができる。
本発明が適用された超音波診断システムの構成例を示す概念図である。 本発明が適用された超音波診断信号送信装置の構成例を示すブロック図である。 本発明が適用された超音波診断信号送信装置の構成例を示すブロック図である。 本発明が適用された超音波診断信号送信装置の構成例を示すブロック図である。 本発明が適用された超音波診断信号送信装置の構造例を示す断面図である。 本発明の超音波診断信号送信装置に用いるcMUTの構造を示す断面図である。(A)図は、cMUTモジュール全体を示す断面図、(B)図は、cMUTモジュールの主要部であるcMUTエレメントの断面図、(C)図は、cMUTエレメントの端部のcMUTセルのうち上部電極を引き出す構造を示す断面図、(D)図は、cMUTエレメントの端部のcMUTセルのうち下部電極を引き出す構造を示す断面図である。 本発明の超音波診断信号送信装置に用いる大容量キャパシタの動作原理を説明するための概念図である。(A)図は、充電状態の場合、(B)図は、放電状態の場合を示す。 本発明に用いる大容量キャパシタの電極にグラフェンとカーボンナノチューブとを複合化したナノマテリアルを用いた場合の構造例を示す概念図である。 本発明の超音波診断信号送信装置に用いる大容量キャパシタの構造を示す平面図である。 (A)図は、図9のA−A’線における断面図である。(B)図は、図9のB−B’線における断面図である。 (A)図〜(G)図は、本発明の超音波診断信号送信装置に用いる大容量キャパシタの構造と製造方法を説明するための断面図である。 (A)図〜(B)図は、本発明の超音波診断信号送信装置に用いる大容量キャパシタの構造と製造方法を説明するための断面図である。(C)図は、大容量キャパシタの等価回路である。 本発明が適用された超音波診断信号送信装置の制御回路モジュールの構成例を他の要素とともに示すブロック図である。 本発明の超音波診断信号送信装置に用いるワイヤレスインタフェースモジュールの構成例を示すブロック図である。 本発明の超音波診断信号送信装置を複数個用いて、アコースティック・エミッションを観測することによって構造物の亀裂発生位置を特定することを説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は、以下の順序にしたがって行う。
1.超音波診断システムの構成例
2.超音波診断信号送信装置の構成例
2−1.超音波診断信号送信装置の回路構成例
2−2.超音波診断信号送信装置の構造例
(1)cMUTの構成例
(2)大容量キャパシタの構造例
(3)制御回路の構成例
(4)ワイヤレスインタフェースの構成例
3.他の使用例
1.超音波診断システムの構成例
本発明が適用された超音波診断システムは、図1に示すように、超音波を発生・送信し、超音波を受信して、無線信号に変換して送信する超音波診断信号送信装置1と、超音波診断信号送信装置1から送信される超音波画像データを含む無線信号を受信して超音波画像形成する超音波診断信号受信装置を有するサテライト超音波イメージ構築センタ110とを備える。
超音波診断信号送信装置1は、上述のようにサテライト超音波イメージ構築センタ110とはワイヤレスインタフェースによって接続される。
図1(a)に示すように、超音波診断信号送信装置1は、病院の入院患者の体表に貼付されて、この入院患者の内臓の超音波診断画像データを取得し、無線信号データに変換してサテライト超音波イメージ構築センタ110に送信する。超音波診断画像データは、たとえば1日に1回定時に測定され、超音波画像データを送信するようにしてもよく、定期的に測定され、複数の超音波画像データをまとめて送信するようにしてもよい。また、超音波診断信号送信装置1は、サテライト超音波イメージ構築センタ110からの送信データを受信し、受信した送信データに含まれる診断要求信号に基づいて、超音波診断を行い、超音波診断結果をサテライト超音波イメージ構築センタ110に送信するようにしてもよい。ここで、サテライト超音波イメージ構築センタ110は、入院患者が入院する病院内に設置されるのが望ましいが、病院内の中継局を介して、他の病院のサテライト超音波イメージ構築センタに転送することもできる。
図1(b)に示すように、病院の外部にいる被験者に超音波診断信号送信装置1を装着することもできる。病院内の入院患者に対して、近接するサテライト超音波イメージ構築センタ110がない場合には、超音波診断信号送信装置1の送信電力が微弱であるため、遠隔のサテライト超音波イメージ構築センタ110へ送信電力を増大させて送信する必要がある。そのような場合には、BAN(Body Area Network)システム、すなわち身体を信号伝送媒体として利用し、BANによる伝送信号を受信し、大きな送信電力を持つワイヤレス信号に変換する無線中継装置31を介して、サテライト超音波イメージ構築センタ110に超音波画像データを送信してもよい。
本発明に係る超音波診断システムにおいては、被験者、患者の内臓の超音波診断画像データのみならず、心拍信号、血流音、関節音、体腔共鳴音等の生体信号を取得することもできる。図1(c)に示すように、健康な人等の心拍信号を取得する場合には、移動する被験者の位置に対応して、複数のサテライト超音波イメージ構築センタ110が設置され、超音波診断信号送信装置1は、近接するサテライト超音波イメージ構築センタ110とワイヤレスで接続する。
本発明に係る超音波診断システムは、ヒトや動物等の生体に限らず、橋脚等の構造物に対して用いることもできる。図1(d)に示すように、超音波診断信号送信装置1は、構造物の表面の1か所から数か所に貼付して、その構造物の内部の超音波診断データを取得し、サテライト超音波イメージ構築センタ110へ送信することができる。たとえば原子炉冷却容器の壁面に、本発明に係る超音波診断信号送信装置1を複数個貼り付け、それぞれの超音波診断信号送信装置1からのアコースティック・エミッション信号の発生時刻を比較し、それぞれの貼付位置の位置情報とから亀裂発生位置を高精度に推定できることもできる。
サテライト超音波イメージ構築センタ110では、超音波診断信号送信装置1から送信されてきた超音波信号データを受信して、所定の信号処理を行うことによって所望の超音波画像を構築し、ディスプレイ等により超音波画像を表示する。また、サテライト超音波イメージ構築センタ110では、医師等の操作、指示によって、超音波診断信号送信装置1に、超音波診断を実行し結果を送信させる超音波診断指令や、電源の残量測定を実行し、その結果を送信させ、少量残量の場合に、充電モードに切り替える充電モード設定指令等を含む超音波診断信号走査指令情報を送信するようにしてもよい。また、これらの操作を定期的に実行できるようプログラムしてもよい。
上述のいずれの場合についても、ワイヤレスインタフェースには、BLUETOOTH(登録商標)、BLUETOOTH(登録商標)-low energy、WiFi(登録商標)等周知のものを用いることができる。また、超音波診断信号送信装置1は、BLUETOOTH(登録商標)等のワイヤレスインタフェースによってサテライト超音波イメージ構築センタ110と直接接続する場合に限らず、たとえば、超音波診断信号送信装置1とBLUETOOTH(登録商標)によって一旦無線アクセスポイントに接続し、その無線アクセスポイントや携帯電話等の無線基地局を経由し、有線、無線に限らずインタネット等の通信ネットワークを介して、超音波診断画像データを病院内のサテライト超音波イメージ構築センタ110に送信するようにしてもよいのはもちろんである。この場合の通信ネットワークの種類は、コンピュータを接続して通信するのに適するネットワークであることが好ましく、たとえば、回線接続網やパケット通信網である。また、このような通信ネットワークは、多数の異なるネットワークを含んでもよく、たとえば、ローカルエリアネットワーク、インタネット等のワイドエリアネットワーク、専用電話回線を含む電話回線網、コネクションレス型通信ネットワーク及び無線ネットワークが含まれてもよい。また、複数の無線信号同士の相互干渉を避けるコグニティブ無線や無線アドホックネットワークを用いてもよい。
2.超音波診断信号送信装置の構成例
2−1.超音波診断信号送信装置の回路構成例
本発明に係る超音波診断信号送信装置1は、小型・薄型の超音波トランスデューサを備え、超音波トランスデューサの制御回路や電源回路等も一体化することによって、小型、薄型、軽量化し、所定のパッケージングを施すことによって、被験者/建造物の体表/表面に貼付したり、体内/内部に埋め込んだりすることができる。また、超音波トランスデューサを始め電気回路は、低消費電力化するとともに、大容量キャパシタを電源として搭載することによって長時間にわたって動作することが可能になる。
また、大容量キャパシタを電源として用いることによって、充電回路の構成が簡単になり、さらに超音波トランスデューサを発電素子とすることによって、超音波診断信号送信装置1を被験者等からいちいち取り外して特段の充電手段に接続することなく、超音波診断信号送信装置1の外部から超音波を照射することによって発電し、大容量キャパシタを充電することができる。
図2及び図3は、本発明に係る超音波診断信号送信装置1の一実施の形態の構成例の概要を示すブロック図である。ここで、図2には、図示していない外部の超音波発信源から超音波診断信号送信装置1の超音波トランスデューサ2に向けて超音波を照射して発電させ、大容量キャパシタ3を充電する場合(以下、「充電モード」という。)のブロック図を示す。また、図3には、充電された大容量キャパシタ3から電力供給して、各ブロックを動作させ、超音波診断信号送信装置1の超音波診断の機能を発揮させる場合(以下、「超音波診断モード」という。)のブロック図を示す。
図2及び図3に示すように、本発明に係る超音波診断信号送信装置1は、超音波を送信し、受信する超音波トランスデューサ2と、超音波トランスデューサ2から電力供給を受けることによって充電される大容量キャパシタ3とを備える。超音波診断信号送信装置1は、大容量キャパシタ3から電力供給を受けて動作するパルサ4、制御回路5及びレシーバ6を有する制御部と、サテライト超音波イメージ構築センタ110との送受信を行うアンテナ8を有するワイヤレスインタフェース7とを備える。大容量キャパシタ3は、スイッチ9により音響電気変換機能を有する超音波トランスデューサ2と接続され、制御部及びワイヤレスインタフェース7は、スイッチ10により超音波トランスデューサ2に接続される。スイッチ9,10は、後述するように、一方のスイッチがオンすると他方のスイッチがオフする連動式のスイッチである。
充電モードでは、図2に示すように、スイッチ9がオンし、スイッチ10がオフする。したがって、超音波トランスデューサ2は、スイッチ9を介して大容量キャパシタ3に接続される。実際には、後述するように、超音波トランスデューサ2で生成される電気信号は、交流であるため、スイッチ9の前段又は後段に交流を直流に変換する整流回路が接続される。そして、整流回路の後段に、定電圧回路あるいは定電流回路等の充電回路を介して大容量キャパシタ3に接続されるのが好ましい。充電モードでは、スイッチ10はオフにされるので、制御部及びワイヤレスインタフェース7は動作しない。
超音波診断モードでは、図3に示すように、スイッチ9はオフして、大容量キャパシタ3への接続は切断される。一方、スイッチ10はオンされ、大容量キャパシタ3から制御部の各部及びワイヤレスインタフェース7に電源出力ポート11から各部のための定電圧回路12a,12b,12c,12dにより電力が供給される。なお、充電モードでは、省電力化のために電源出力ポート11の出力を停止するようにしてもよい。
電力が供給された制御部各部及びワイヤレスインタフェース7は、動作を開始し、サテライト超音波イメージ構築センタ110から無線送信された電波をアンテナ8で受信し、ワイヤレスインタフェース7によって超音波診断信号走査指令情報を取得し、指令情報を判断し、適切な超音波信号生成命令を制御回路5に渡す。制御回路5は、選択された超音波信号を生成し、パルサ4に送り超音波トランスデューサ2を駆動できる振幅に増幅し、超音波トランスデューサ2を駆動する。超音波トランスデューサ2は、超音波を生体20内に向けて送信し、異常部位21で反射された超音波を受信する。受信された超音波は、超音波トランスデューサ2で電気信号に変換され、電気信号に変換された超音波信号は、レシーバ6で増幅等され、適切に信号処理された後、ワイヤレスインタフェース7を介して無線伝送される。
なお、上述のような実施の形態では、大容量キャパシタ3を1つだけ搭載しているので、超音波診断モードと充電モードとは、排他的使用、すなわち、一方のモードを実行している場合には、他方のモードを実行することができない。大容量キャパシタ3を複数搭載することによって、いずれか一方の大容量キャパシタ3を充電しながら、放電可能状態にある他方の大容量キャパシタ3を用いて超音波診断モードで超音波診断信号送信装置1を動作させることができる。
図4には、本発明が適用された超音波診断信号送信装置1の主要部をさらに詳細に示したブロック図を示す。
超音波診断信号送信装置1は、接地された振動電極2aと、振動電極2aに所定の距離だけ離間し対向して配置される固定電極2bとを有する超音波トランスデューサ2を備える。固定電極2bは、スイッチ(SW1)9,10を介して、パルサ4と、レシーバ6と、SW信号制御回路17とを有する制御部及びワイヤレスインタフェース7又は直列接続された大容量キャパシタ3a,3bに接続される。
超音波トランスデューサ2としては、超音波を送信する送信部と超音波を受信する受信部とを共通に用いることができるので、静電容量型超音波トランスデューサを用いることが好ましい。後述するように、cMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer、マイクロマシンプロセスを用いて製造した静電容量型超音波トランスデューサ)を用いることが、小型化、薄型化、軽量化、低消費電力化等の観点からより好ましい。
超音波トランスデューサ2は、超音波診断モードでは、パルサ4が発生する駆動信号により生体20内に向けて超音波信号を送信し、異常部位21等によって反射した超音波を受信して電気信号に変換する。超音波トランスデューサ2は、充電モードでは、外部の超音波発信源から送信される超音波信号を受信して電気信号に変換して大容量キャパシタ3a,3bを充電する。
スイッチ(SW1)9,10は、連動して動作するスイッチであり、超音波診断モードのときにはA側に接続され、超音波トランスデューサ2は、パルサ4及びレシーバ6に接続される。また、充電モードのときにはB側に接続され、超音波トランスデューサ2は、大容量キャパシタ3a,3bに接続される。
より詳細には、超音波トランスデューサ2は、スイッチ(SW1)9,10を介して、整流回路を構成するダイオード18aのカソード及びダイオード18bのアノードに接続される。ダイオード18aのアノードは、大容量キャパシタ3aの負極に接続され、大容量キャパシタ3aの正極は、正電源出力端子24aに接続される。ダイオード18bのカソードは、大容量キャパシタ3aの正極に接続され、大容量キャパシタ3bの負極は、負電源出力端子24bに接続される。スイッチ(SW2)19は、2つの大容量キャパシタ3a,3b間、すなわちダイオード18aのアノードとダイオード18bのカソード間に接続される。スイッチ(SW3)22は、2つの大容量キャパシタ3a,3bの間、すなわち正電源出力端子24aと負電源出力端子24b間に接続される。
充電モードでは、スイッチ(SW1)9,10は、B側に接続され、スイッチ(SW2)19はオフし、スイッチ(SW3)22は、オン状態である。超音波トランスデューサ2で発生した交流電圧は、交流電圧が正のときには、ダイオード18bを通して大容量キャパシタ3bを充電し、交流電圧が負のときには、ダイオード18aを通して大容量キャパシタ3aを充電する。したがって、超音波トランスデューサ2で発生した交流電圧の正負のピーク値に近い電圧が2つの大容量キャパシタ3a,3bのそれぞれに印加され、大容量キャパシタ3a,3bは蓄電される。
スイッチ(SW1)9,10とダイオード18a,18bの間に、超音波トランスデューサ2の交流の出力電圧を昇圧する昇圧回路を挿入することによって、より高い電圧を大容量キャパシタに蓄えることもできる。
超音波診断モードでは、スイッチ(SW1)のB側は切断され、スイッチ(SW2)19はオンし、スイッチ(SW3)22がオフとなる。したがって、2つの大容量キャパシタ3a,3bは、直列に接続されて、超音波トランスデューサ2から出力された電圧のほぼ2倍の電圧が正負の電源出力端子24a,24bに出力する。
パルサ4は、ワイヤレスインタフェース7に内蔵された制御回路5により設定されるパルス波形を生成するパルスジェネレータ13と、パルスジェネレータ13で生成されたパルス波形を、超音波トランスデューサ2を駆動できる電圧に増幅する高圧アンプ14とを含む。パルサ4に電源出力端子24a,24bから所定の電圧に変換する電圧レギュレータ等を介して電源供給端子4aに電源を供給する。
レシーバ6は、超音波トランスデューサ2で受信し電気信号に変換された超音波信号を増幅するローノイズアンプ15と、ローノイズアンプ15で増幅された超音波信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/Dコンバータ16とを含む。レシーバ6には、電源出力端子24a,24bから供給される電源を所定の電圧に変換する電圧レギュレータ等を介して電源供給端子6aに電源を供給される。
ワイヤレスインタフェース7は、サテライト超音波イメージ構築センタ110から送信される超音波診断信号操作指令情報を含む電波をアンテナ8で受信し、超音波診断信号操作指令情報を認識する。超音波診断信号操作指令情報には、超音波診断信号送信装置1を充電モードで動作させる充電モード指令、超音波診断信号送信装置1を超音波診断モードで動作させる超音波診断モード指令が含まれる。超音波診断信号送信装置1は、ワイヤレスインタフェース7を介して、充電モード指令か超音波診断モード指令かを判断し、SW信号制御回路17に対して各スイッチ状態の設定を行う。また、超音波診断信号操作指令情報には、パルサ4によって生成する超音波駆動信号のパルス波形の種類(DSF)、最大パルス電圧(MPV)、パルス繰返し周波数(PRF)、パルス発生ディレイ時間(PDT)に関する駆動信号波形パラメータが含まれる。ワイヤレスインタフェース7は、これらの超音波診断信号操作指令情報に含まれる駆動信号波形パラメータを、パルサ4に対して設定する。ワイヤレスインタフェース7には、電源出力端子24a,24bから出力される電源を所定の電圧に変換する電圧レギュレータ等を介して電源供給端子7aによって電源が供給される。なお、この例のワイヤレスインタフェース7では、パルサ4に対する超音波診断信号操作指令情報を解析して設定する制御回路5の機能を内蔵することとしているが、図2及び図3の例のように、ワイヤレスインタフェース7とは別体にして制御部側に含ませるようにしてももちろんよい。
SW信号制御回路17は、上述したように、超音波診断信号操作指令情報に基づいて、超音波診断信号送信装置1の動作モードを設定するためのスイッチの制御を行う。SW制御信号S1によって、スイッチ(SW1)9,10を制御し、SW制御信号S2によって、スイッチ(SW2)19を制御し、SW制御信号S3によって、スイッチ(SW3)22を制御する。SW信号制御回路17には、電源出力端子24a,24bから出力される電源を所定の電圧に変換する電圧レギュレータ等を介して電源供給端子17aに電源が供給される。
2−2.超音波診断信号送信装置の構造例
本発明に係る超音波診断信号送信装置1では、各部を適切な機能ごとに分割し、マルチチップ多層化技術を用いることによって、より一層の小型化、薄型化、軽量化を実現することができる。
図5に示すように、超音波診断信号送信装置1は、MEMS加工技術を用いてシリコン基板上に形成したcMUTモジュール40と、シリコンCMOS技術を用いて、パルサ4、レシーバ6、SW信号制御回路17及びダイオード18a,18bからなる整流回路を含むように形成された制御回路モジュール41と、Bluetoothチップを含むワイヤレスインタフェースモジュール42と、大容量キャパシタ3を含む電源モジュール43とを有する。そして、超音波診断信号送信装置1は、これら各モジュールをハンダバンプ44を用いて積層実装したものを、カバーシート45で密封することによって、構成される。カバーシート45で密封された超音波診断信号送信装置1は、生体20の体表に対向するようにcMUTモジュール40を向けて体表に密着させ、貼付けシート46を用いて体表に貼り付ける。カバーシート45は、耐湿性、耐水性を維持できる樹脂製等のシートを用いることができる。また、カバーシートに代えて、たとえば紫外線硬化性の樹脂により、上述のモジュール全体をコーティングするようにして封止してもよい。さらに、カバーシートに代えて、あるいはカバーシートで密封した超音波診断信号送信装置1を、生体適合性を有する材料、たとえば生体親和性セラミクスや生体親和性金属からなるカプセル状の小型容器に収納することによって、生体20の体表に貼付するのみならず、体内に埋め込んだり、経口で体内に取り込んで用いることもできる。本発明に係る超音波診断信号送信装置1では、超音波がセラミクスや金属製の外囲器、収納容器を透過できるので、ヒト、動物の体内や、構造物の内部に超音波診断信号送信装置1を埋め込んでも、外部の超音波発信源を用いて超音波を照射することによって容易に充電することができる。また、超音波は、金属によっても遮へいされないので、収納容器を放射線の遮断性が良好な金属、たとえばPbやPb合金で形成することによって、原子炉内等の人間が入ることができない箇所でも用いることができる。
なお、モジュールの実装可能な機能について、製造プロセスによって変更されるのはもちろんであり、さらに機能モジュールを分割して実装したり、さらに集積化して実装することができるのはもちろんである。
(1)cMUTの構成例
cMUTは、MEMS技術を用いてシリコン基板上に形成することができるので、制御部との1チップ化等も考慮すると、小型化、薄型化に最も適していると言える。
cMUTモジュール40は、図6(A)に示すように、シリコン基板上に形成されるcMUTエレメント50と、cMUTモジュール40を他のモジュールと接続するためのハンダバンプとを有している。cMUTモジュール40のcMUTエレメント50以外の領域には、たとえばレシーバ6を構成するローノイズアンプ15がCMOS技術によって形成されていてもよい。
図6(B)は、cMUTモジュール40のうち、cMUTエレメント50の部分を拡大して示す断面図である。cMUTエレメント50は、多数のcMUTセルの配列からなっている。端部のcMUTセル51,52は、上部電極及び下部電極を引き出して外部回路に接続するための構造を有している以外同一の構造を有している。なお、cMUTセルの平面形状は、方形状、六角形状等さまざまな形状として、これらをアレイ状にしてcMUTエレメント50を形成することができる。
図6(C)及び図6(D)に示すように、cMUTセル51,52では、シリコン基板53上に絶縁膜54を介して形成された下部電極55と、下部電極55上に、SiN膜層56の支持層56aによって形成されるキャビティ部57と、キャビティ部57の上部のSiN膜層56bで形成される薄肉のメンブレン層を介して形成された上部電極58とを備える。上部電極58の上面には、cMUTエレメント50の保護のための保護層63が形成される。下部電極55は、固定電極であり、キャビティ部57を介して形成される上部電極58は、メンブレン層56bによって支えられた振動電極となる。
ここで、cMUTを含む静電容量型超音波トランスデューサでは、超音波を受信して電気信号に変換する場合に、振動電極と固定電極間に直流バイアスが印加されることが必要である。外部電源を用意することにより振動電極と固定電極間に直流バイアスを印加してもよいが、回路規模の縮小、低消費電力化のためにあらかじめ振動電極と固定電極間に直流バイアス源を内在させるようにするのが好ましい。たとえば、メンブレン層を形成する層をSiN/SiOの複合層や、SiN/SiO/SiNの複合層とし、コロナ放電等を用い、帯電電荷を複合層の境界層に固定することによって、散逸しにくく安定な固定電荷を実現することができる。
図6(C)に示すように、一方の端部のcMUTセル51では、上部電極58を引き出す貫通孔59を介して、シリコン基板53上部に形成された不純物拡散領域60とオーミック接続される。上部電極58は、シリコン基板53を介して、オーミック接続のための拡散層61にメタライズされた電極62に接続される。これが接地側端子となる。なお、シリコン基板53の下面は絶縁膜64が形成される。電極62には、ハンダバンプ44が接続されて、外部回路との接続を可能にする。
図6(D)に示すように、他方の端部のcMUTセルでは、下部電極55をシリコン基板53の下面に引き出すために、シリコン基板53に貫通孔66を形成し、貫通孔66の表面を絶縁膜54で覆った後に貫通電極65の金属材料が充填され、下部電極55と電極62及びハンダバンプ44とが電気的に接続される。なお、接地側内部配線のための貫通孔59や貫通配線のための貫通電極65はエレメント端部である必要はなく、下層モジュールの回路端子位置に合わせて適宜設計されるものである。
(2)大容量キャパシタの構造例
本発明に係る超音波診断信号送信装置1の電源には、大容量キャパシタを用いるのが好ましい。大容量キャパシタは、電気2重層キャパシタであることがさらに好ましく、以下では、大容量キャパシタは、電気2重層キャパシタであるとして説明する。
大容量キャパシタの動作原理及び構造について、以下説明する。
図7(A)及び図7(B)に示すように、大容量キャパシタは、正電極71aと、正電極71aに対向して配置される負電極71bと、正電極71aと負電極71b間に充填される誘電体層76とを含んでおり、正電極71a及び負電極71bのそれぞれに電気的に接続される正極集電体70a及び負極集電体70bを有する。また、大容量キャパシタは、正電極71aと負電極71bとを隔離し、かつ誘電体層76を保持して正電極71aと負電極71bとの間のイオン伝導性を確保するために正電極71aと負電極71b間にセパレータを有するのが好ましい。正極集電体70a及び負極集電体70bは、充電時又は放電時にそれぞれ正負の端子として機能する。すなわち、図7(A)に示すように、充電時においては、正極集電体70aは、充電用直流電源74の正出力端子に接続され、負極集電体70bは、充電用直流電源74の負出力端子に接続される。また、図7(B)に示すように、放電時においては、正極集電体70a及び負極集電体70bは、それぞれ負荷75の正負端子に接続されて、負荷75に電力を供給する。
大容量キャパシタについて、さらに詳しく充放電時の動作を説明すると、図7(A)に示すように、正極集電体70a及び負極集電体70bに充電用直流電源が接続されると、正極側の正電荷は、電解質からなる誘電体層76中の負電荷を引き寄せ、負極側の負電荷は、誘電体層76中の正電荷を引き寄せる。正極側、負極側のそれぞれの付近に向きが異なる等量の電気2重層73,73が一対形成されるこの電気2重層73,73は、ナノスケールの距離を隔てて配置されたキャパシタが充電された状態に相当する。したがって、その静電容量Cは、誘電体層76を構成する電解質の誘電率ε、電気2重層を形成する電荷が占める面積S、電気2重層の対向電荷間の距離dとすると、以下のように表わすことができる。
C=ε・S/d (1)
対向電荷間の距離dは、上述したようにナノスケールのオーダであり、かつ表面積が大きな電極を用いることによって静電容量Cは、非常に大きくなる。
ここで、大容量キャパシタの静電容量Cenergy、正負電極間に印加される電圧Vdc、とすると、大容量キャパシタに蓄積されるエネルギEstrageは、
strage=(1/2)・Cenergy・Vdc (2)
と表わされるので、大きな静電容量Cenergyを実現することによって、大きな静電エネルギを蓄積することができることとなる。
一方、図7(B)に示すように、大容量キャパシタの正負電極に負荷75が接続された場合には、正電極71a中及び負電極71b中に存在していた正電荷及び負電荷がそれぞれ放出され、電流となって負荷に流れる。同時に、正電極71a及び負電極71bに引き寄せられていた電荷が遊離する。
このように、大容量キャパシタの充放電の原理は、内部に形成される電気2重層における電荷の出し入れに基づくものであり、リチウムイオン2次電池のような化学反応をともなわないので、電解質や電極の劣化が少なく、安全性や信頼性にも優れる。
また、化学反応に基づく充放電現象をその原理としていないので、大容量キャパシタは、内部インピーダンスが低く、充放電の制御が容易であるとの特長も有している。ただし、大容量キャパシタの内部配線や外部回路への配線の引き回しを含む配線抵抗Rを考慮すると、時定数はCenergy・Rなので、Cenergyが1Fを超えるような場合には、時定数が大きくなるので留意する必要がある。本発明が適用された超音波診断信号送信装置1では、このような配線抵抗Rを非常に低くすることができる。すなわち、上述したように、大容量キャパシタを含む電源モジュールと他の機能モジュールとを積層実装することにより、大容量キャパシタから外部回路への配線を非常に短縮することができる。また、後述するように、大容量キャパシタでは、シリコン基板上に高密度に形成することができるので、大容量キャパシタの内部配線も短縮することができ、配線抵抗Rを非常に低くすることができる。よって、本発明が適用された超音波診断信号送信装置1では、高速な充放電が可能になる。
式(1)において、電気2重層を形成する電荷が占める面積Sを大きくすることにより、さらに静電容量を増大することができる。電極の材料を適切に選定することによって面積Sを増大することができる。正負の電極には、電極の面積Sをかせぐために金属酸化物系材料のナノ粒子や薄膜が適している。金属酸化物系材料としては、たとえば水和酸化ルテニウムRuO・nHO、マンガン酸化物MnO、あるいはニッケル酸化物NiO等を用いることができる。また、構造的に巨大な比表面積を実現することができるカーボンナノチューブ(以下、CNTという。)やカーボンナノファイバ(以下、CNFという。)等のナノ構造炭素構造体を用いることができる。グラフェンを多層にしたナノ構造炭素構造体や、図8(http://www.nims.go.jp/news/press/2011/09/p201109050.htmlより引用)に示すように、空隙部83が多数形成されているアッパグラフェンシート80aとボトムグラフェンシート80b間にCNT81を配することによって、CNT81がスペーサとなり、多量のイオン82の吸着を可能とするナノ複合構造炭素構造体を用いてもよい。グラフェンシート80a,80bに多数の微小な空隙部83が存在することによって、電極の比表面積の増大が可能になる。このような電極構造をとることによって、電気2重層を形成する電荷が占める面積Sを飛躍的に向上させることができ、大容量キャパシタの容量のさらなる増大が可能になる。
誘電体層76には、電解質材料が用いられるが、固体電解質材料を用いることによってセパレータ72が不要になり、セパレータ72の厚さ分だけ、大容量キャパシタの薄型化が可能になる。固体電解質材料としては、高分子材料、電解質塩、及び可塑剤としての溶媒の組成からなるゲル系材料、たとえばジスルホン酸エステル系の高分子ゲルが好ましい。
正負極集電体70a,70bは、AlやAuの薄膜によって形成することができる。同時にAlやAuの薄膜配線層を導電配線として用いることもできる。
図9及び図10には、大容量キャパシタの構造例の1つを示す。図9が大容量キャパシタの平面図であり、図10(A)が図9のA−A’線における断面図、図10(B)が図9のB−B’線における断面図である。
図9、図10(A)及び図10(B)に示すように、大容量キャパシタは、シリコン基板90上に形成される。シリコン基板90は、周囲に立設された衝立部93を有する。大容量キャパシタは、衝立部93で囲われた部分内で、シリコン基板90上にわたって形成された絶縁膜91と、絶縁膜91上に形成された下部電極92及び下部電極配線92aと、絶縁膜91に下部電極が露出するまで開口された開口部に充填された誘電体層95と、誘電体層95上に形成された上部電極102と、上部電極102上にわたって積層されたSiN保護膜103と上部電極102及び下部電極配線に重なる位置に、これら電極が露出するように開口されて、電気的接続がとられた上部電極配線102a及び下部電極配線92bとを有している。さらに、衝立部93に囲われた内部にわたって充填された保護充填剤104と、上部電極配線102a及び下部電極配線92bに重なる位置にこれらの配線が露出するように、開口された位置に接続されるハンダバンプ101とを有する。
衝立部93は、たとえばMEMS技術を用いて、キャパシタを形成する箇所のシリコンを削り出すことによって形成することができる。
誘電体層95は、上述したように、ゲル状の固体電解質材料が好ましく、たとえばジスルホン酸エステル系高分子ゲルを用いるのが好ましい。固体電解質を用いた場合には、セパレータは不要である。
上述のように、大容量キャパシタは、シリコンを用いた半導体形成技術で実現することができる。なお、上部電極、下部電極に上述のCNTやCNFを用いる場合には、低抵抗のシリコン単結晶を用い、シリコン基板の接合面が(100)の結晶方位面となるように留意する必要がある。
図11及び図12には、大容量キャパシタの他の構造例を示す。この構造例は、複数のキャパシタセルからなるアレイ状のキャパシタをシリコン基板上に形成することによって大容量化し、冗長構成を可能にするものである。図11は、キャパシタセル部の製造工程を示す断面図、図12は、キャパシタセルのアレイを含むキャパシタエレメントをさらに並列接続して大容量化する製造工程を示す断面図及び等価回路図である。
図11及び図12に示すように、大容量キャパシタは、キャパシタセルをアレイ状に配列し、これらを並列接続したキャパシタエレメントと、キャパシタエレメントをさらに並列に接続することによって大容量化が可能になる。
図11に示すように、アレイ内のキャパシタセル(図12の2点鎖線内)96は、シリコン基板上に形成された同一の2つの1/2セルを貼り合わせることによって形成される。1/2セルは、シリコン基板90上にわたって絶縁膜91を形成し(図11(A))、絶縁膜91の所定の範囲に下部電極92を形成する(図11(B))。下部電極92の周囲にわたって絶縁膜91上に立設する衝立部93を形成し、衝立部93の表面に絶縁膜94を形成する(図11(C))。シリコン基板90上に立設された衝立部93によって囲われた凹部に誘電体層95として誘電体ゲルを充填する(図11(D))。同様に製造された他方の1/2セルを上下反転し、それぞれ上面を重ねて貼り付けることによって、キャパシタセル96を形成する。
次に、図12(A)に示すように、複数のキャパシタセル96を含むキャパシタエレメントの上部の電極と下部の電極の配線を行い、上下の配線層100を形成し、端部において上下の電極の配線を貼り合わせ基板を貫通する貫通孔99を形成して配線を引き出し、上面及び下面それぞれに電極パッド97a,97bを形成する。電極パッド97aは、キャパシタエレメント3aの下部電極92に接続されている。電極パッド97bは、キャパシタエレメント3aの上部の電極に接続されている。
キャパシタエレメント3aと同一のキャパシタエレメント3bを用意し、上下反転させて電極パッド98a同士、電極パッド98b同士を接続する(図12(B))。最後に電極パッド97a,97bにハンダバンプを形成する。
図12(C)は、上述の工程で形成した大容量キャパシタの等価回路図であり、2つの大容量キャパシタエレメント3a,3bが並列接続されることを示す。キャパシタエレメント3aの配線層100から引き出した電極パッド97bは、貫通孔99、電極パッド98bを介して、他方のキャパシタエレメント3bの電極パッド98bに接続される。キャパシタエレメント3bの電極パッド98bは、貫通孔99を介して、キャパシタエレメントの上部の配線層100(上下を反転しているので、上部電極が図においては下部になっている)に接続される。すなわち、2つのキャパシタエレメント3a,3bの上部の配線層100,100同士が内部配線によって接続されることになる。同様に、2つのキャパシタエレメント3a,3bの下部電極(キャパシタエレメントは、上下を反転しているので、下部電極が図においては上部になっている)同士が内部配線で接続されることになる。
上述と同様にして、交互に反転したキャパシタエレメントを積層するように接続することによって、大容量キャパシタの並列数を増やして容量値を増大させることができる。また、1つのキャパシタエレメントには多数のキャパシタセルが並列接続するように形成されているため、多数のキャパシタセルのうちのいくつかが誘電体ゲルの消耗等による断線故障を起こしたとしても、他の並列セルによる冗長性のため電源遮断にならず信頼性の高い大容量の電源を実現することができる。
(3)制御回路の構成例
図13に示すように、パルスジェネレータ13と高圧アンプ14を含むパルサ4と、ローノイズアンプ15とA/Dコンバータ16とを含むレシーバ6と、SW信号制御回路17と、第1及び第2のダイオード18a,18bからなる整流回路と、第1〜第3のスイッチ9,10,19,22とをシリコン基板上にCMOS回路技術を用いて制御回路モジュール41を構成することができる。図9に示した大容量キャパシタを電源モジュール43として、制御回路モジュール41と積層実装するようにしてもよい。大容量キャパシタのハンダバンプ101aを接続端子(A)30aに接続し、ハンダバンプ101bを接続端子(B)30bに接続し、ハンダバンプ101cを接続端子(C)30cに接続し、ハンダバンプ101dを接続端子(D)30dに接続することによって、電源モジュール43と制御回路モジュール41とを接続することができる。また、接続端子4b,6b,17bによって、ワイヤレスインタフェースモジュール42と制御回路モジュール41とを接続し、接続端子32によって、cMUTモジュール40と制御回路モジュール41とを接続することができる。
(4)ワイヤレスインタフェースの構成例
図14に示すように、ワイヤレスインタフェースは、たとえばBluetoothチップ33と、電波の送受信のためのアンテナ8と、送受信の切換えスイッチ34と、動作用水晶振動子35aと、スタンバイ用低周波振動子35bと、動作シーケンスプログラム等を内蔵したEEPROM36とを有する。送受信状態では動作用水晶振動子35aが生成するクロックに基づいて、通常動作を行い、スタンバイ時は低消費電力化のためスタンバイ用低周波振動子35bに基づいて低周波クロックで動作する。
3.他の使用例
本発明の超音波診断信号送信装置1を複数個用いることによって、超音波を含む音の発生源の位置を特定することができる。すなわち、図15(A)に示すように、位置(x,y)は、構造物等の亀裂の発生にともなって放出されるアコースティック・エミッション(超音波)の音源位置であるとした場合に、2つの超音波診断信号送信装置1のそれぞれの位置を、(x1,y1)、(x2,y2)とすると次の関係が成り立つ。
(x−x1)+(y−y1)=r1 (3)
(x−x2)+(y−y2)=r2 (4)
上記式(3)、(4)より距離r1,r2を超音波診断信号送信装置1を用いて測定することによって、音源の位置(x,y)を特定できる。
音速をv、音源から位置(x1,y1)、(x2,y2)それぞれまでの伝播時間をそれぞれτ1,τ2とすると、r1,r2は、それぞれ以下のように表される。
r1=v×τ1 (5)
r2=v×τ2 (6)
ここで、伝播時間τ1,τ2は、未知の変数なので、さらにもう1つ超音波診断信号送信装置1を位置(x3,y3)に配置する。式(3)〜(5)より、以下の関係が成り立つ。
(x−x1)+(y−y1)=r1=a (7)
(x−x2)+(y−y2)=r2=(a+v・τ12) (8)
(x−x3)+(y−y3)=r3=(a+v・τ13) (9)
図15(B)に示すように、位置(x1,y1)において受信信号AE1が観測されてから位置(x2,y2)において受信信号が観測されるまでの時間τ12と、位置(x3,y3)において受信信号が観測されるまでの時間τ13については、測定可能なので、未知の変数x,y,aは、式(7)〜(9)を解くことによって、求めることができる。
したがって、3つの超音波診断信号送信装置1を用いることによって、音源の位置を特定することができる。
なお、上述では、2次元平面の場合、たとえば構造物の同一壁面上に亀裂が発生してアコースティックエミッションを発生した場合の音源位置特定のしくみであるが、構造物の内部で亀裂が発生した場合については、3次元の取り扱いとなるので、超音波診断信号送信装置1をさらに複数個追加して、上述と同様の考え方に基づいて、計測値τ12、τ13、τ14、・・・と、音速とから音源、すなわち亀裂発生源の位置を特定することが可能である。
1 超音波診断信号送信装置、2 超音波トランスデューサ、3 大容量キャパシタ、4 パルサ、4a 電源供給端子、5 制御回路、6 レシーバ、6a 電源供給端子、7 ワイヤレスインタフェース、7a 電源供給端子、8 アンテナ、9,10 スイッチ、11 電源出力ポート、12a,12b,12c,12d 定電圧回路、13 パルスジェネレータ、14 高圧アンプ、15 ローノイズアンプ、16 A/Dコンバータ、17 SW信号制御回路、17a 電源供給端子、18a,18b ダイオード、19,22 スイッチ、20 生体、21 異常部位、24a 正電源出力端子、24b 負電源出力端子、30a,30b,30c,30d 接続端子、32 超音波トランスデューサ接続端子、33 Bluetoothチップ、34 送受信の切換えスイッチ、35a 動作用水晶振動子、35b スタンバイ用低周波振動子、36 EEPROM、40 cMUTモジュール、41 制御回路モジュール、42 ワイヤレスインタフェースモジュール、43 電源モジュール、44 ハンダバンプ、45 カバーシート、46 貼付けシート、50 cMUTエレメント、51,52 端部のcMUTセル、53 シリコン基板、54 絶縁膜、55 下部電極、56、56b SiN膜層、56a 支持層、57 キャビティ部、58 上部電極、59 貫通孔、60 不純物拡散領域、61 拡散層、62 電極、63 保護層、64 絶縁膜、65 貫通電極、66 貫通孔、70a 正極集電体、70b 負極集電体、71a 正電極、71b 負電極、72 セパレータ、73 電気2重層、74 充電用直流電源、75 負荷、76 誘電体層、80a アッパグラフェンシート、80b ボトムグラフェンシート、81 CNT、82 イオン、83 空隙部、90 シリコン基板、91 絶縁膜、92 下部電極、92a 下部電極配線、93 衝立部、94 絶縁膜、95 誘電体層、96 キャパシタセル、97a,97b,98a,98b 電極パッド、99 貫通孔、100 配線層、101 ハンダバンプ、110 サテライト超音波イメージ構築センタ

Claims (20)

  1. 超音波を送信し、超音波を、被測定媒体の内部状況の超音波診断情報として受信して、電気信号である超音波診断信号に変換する超音波トランスデューサ手段と、
    上記被測定媒体に向けて超音波を送信するために、上記超音波トランスデューサ手段を駆動制御する駆動制御手段と、
    上記超音波トランスデューサ手段によって受信した超音波診断信号を、ワイヤレスで送信するワイヤレスインタフェース手段と、
    上記超音波トランスデューサ手段、上記駆動制御手段、及び上記ワイヤレスインタフェース手段の動作のためにこれらに電力を供給する電力供給手段とを備え、
    上記超音波診断信号を上記被測定媒体から取得し、該超音波診断信号を送信する超音波診断モードと、上記被測定媒体の外部にある超音波発信源から超音波を受信して、上記電力供給手段に電力を蓄積する充電モードとを有し、
    上記充電モードでは、上記超音波トランスデューサ手段を用いて、上記受信した超音波を電力に変換して上記電力供給手段に蓄積することを特徴とする超音波診断信号送信装置。
  2. 上記超音波トランスデューサ手段は、
    半導体基板と、
    上記半導体基板上にわたって絶縁層を介して形成された第1の電極と、
    上記第1の電極上にわたって、キャビティ領域を介して形成されたメンブレン層と、
    上記メンブレン層上にわたって積層された第2の電極とを有する静電容量型超音波トランスデューサを含むことを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  3. 上記静電容量型超音波トランスデューサは、一部が帯電していることを特徴とする請求項2記載の超音波診断信号送信装置。
  4. 上記超音波トランスデューサ手段、上記駆動制御手段、上記ワイヤレスインタフェース手段、及び上記電力供給手段のうちの少なくとも3つの各手段を一体として形成されたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  5. 生体適合性を有する材料からなる密閉容器を更に備え、
    上記超音波トランスデューサ手段、上記駆動制御手段、上記ワイヤレスインタフェース手段、及び上記電力供給手段を集積化して、上記密閉容器に収納したことを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  6. 上記超音波トランスデューサ手段は、マイクロマシンプロセスで製造された静電容量型トランスデューサであることを特徴とする請求項4記載の超音波診断信号送信装置。
  7. 上記超音波トランスデューサ手段は、マイクロマシンプロセスで製造された静電容量型トランスデューサの複数のセルを含む超音波トランスデューサエレメントであることを特徴とする請求項6記載の超音波診断信号送信装置。
  8. 上記充電モードにおいて、上記超音波トランスデューサ手段によって、受信された超音波を電圧に変換し、所定の電圧に昇圧して、上記電力供給手段を充電する昇圧回路を更に備えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  9. 上記ワイヤレスインタフェース手段は、アナログ信号処理手段を含むことを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  10. 上記ワイヤレスインタフェース手段は、デジタル信号処理手段を含むことを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  11. 上記ワイヤレスインタフェース手段は、ブルートゥース、ブルートゥースローエナジー及びワイファイのうちのいずれか1つであることを特徴とする請求項10記載の超音波診断信号送信装置。
  12. 上記密閉容器は、超音波透過性が良好な樹脂性のカプセル容器であることを特徴とする請求項5記載の超音波診断信号送信装置。
  13. 上記密閉容器は、放射線の遮断性が良好な金属製のカプセル容器であることを特徴とする請求項5記載の超音波診断信号送信装置。
  14. 上記電力供給手段は、グラフェンを電極に用いた薄膜状キャパシタと、該薄膜状キャパシタの充放電端子と上記超音波トランスデューサ手段間に接続され、上記充電モードの場合に閉じるスイッチ手段と、該超音波トランスデューサ手段によって変換された交流電力を直流電力に変換する整流手段とを有することを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  15. 上記電力供給手段は、上記薄膜状キャパシタセルが複数配列されて並列接続された大容量キャパシタを含むことを特徴とする請求項14記載の超音波診断信号送信装置。
  16. 上記電力供給手段は、上記大容量キャパシタを積層して形成される大容量キャパシタスタックを含むことを特徴とする請求項15記載の超音波診断信号送信装置。
  17. 上記超音波トランスデューサ手段が受信する超音波診断情報は、ヒト又は動物の心拍信号、血流音、関節音、及び体腔共鳴音のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の超音波診断信号送信装置。
  18. 超音波を送信し、超音波を、被測定媒体の内部状況の超音波診断情報として受信して、電気信号である超音波診断信号に変換する超音波トランスデューサ手段と、該被測定媒体に向けて超音波を送信するために、該超音波トランスデューサ手段を駆動制御する駆動制御手段と、該超音波トランスデューサ手段によって受信した超音波診断信号を、ワイヤレスで送信するワイヤレスインタフェース手段と、該超音波トランスデューサ手段、該駆動制御手段、及び該ワイヤレスインタフェース手段の動作のためにこれらに電力を供給する電力供給手段とを有する超音波診断信号送信装置と、
    上記超音波診断信号送信装置から伝送される上記超音波診断信号を受信することによって超音波診断画像を生成する超音波診断信号受信装置とを備え、
    上記超音波診断信号送信装置は、上記超音波診断情報をワイヤレスで通信する超音波診断モードと、上記被測定媒体の外部にある超音波送信源から超音波を受信して、上記電力供給手段に電力を蓄積する充電モードとを有しており、
    上記充電モードでは、上記超音波トランスデューサ手段を用いて、上記受信した超音波を電力に変換して上記電力供給手段に蓄積することを特徴とする超音波診断システム。
  19. ボディエリアネットワークを用いて上記ワイヤレスインタフェース手段からの送信信号を中継して上記超音波診断信号受信装置に送信する中継ポイントを更に備えることを特徴とする請求項18記載の超音波診断システム。
  20. 請求項18記載の超音波診断システムにおける充電方法であって、
    上記超音波診断モードの場合には、
    上記超音波トランスデューサ手段によって、超音波を送信し、超音波を、上記被測定媒体の内部状況の超音波診断情報として受信して、電気信号である超音波診断信号に変換し、
    上記駆動制御手段によって、上記超音波トランスデューサ手段を駆動制御して超音波を上記被測定媒体に向けて送信し、
    上記ワイヤレスインタフェース手段によって、上記超音波トランスデューサ手段で受信された超音波診断信号を、ワイヤレスで送信し、
    上記充電モードの場合には、
    上記超音波トランスデューサ手段によって、上記被測定媒体の外部の超音波発信源からの超音波を受信し、
    上記超音波トランスデューサ手段によって、上記受信した超音波を電力に変換して上記超音波トランスデューサ手段、上記駆動制御手段、及び上記ワイヤレスインタフェース手段に電力を供給する電力供給手段に電力を蓄積することを特徴とする超音波診断システムにおける充電方法。
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