JP2014135875A - 送電線保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の実施形態は、送電線保護装置の試験を実施する際に停止させる範囲を低減可能な送電線保護装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の実施形態における送電線保護装置は、操作入力を受け付けることで当該装置が運転中あるいは試験中かを示す試験設定情報を設定する試験設定部と、前記試験設定部によって設定された前記試験設定情報を伝送路を介して他の送電線保護装置に送信し、前記他の送電線保護装置において設定された前記試験設定情報を受信する通信インタフェース部と、変成器によって検出された電気量、前記試験設定部によって設定された試験設定情報、および前記通信インタフェース部により受信した前記他の送電線保護装置において設定された前記試験設定情報、に基づいてリレー演算を行うリレー演算処理部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、送電線保護装置に関する。
送電線各端子の電気量を伝送手段により収集し、保護区間内事故か否かの判定を行う送電線保護装置は、各端子の電気量をディジタル伝送により各端子間で送受信し、この電気量を用いて電流差動保護演算を行う、PCM(pulse code modulation)電流差動保護装置が実用化されている。
PCM電流差動保護装置は、各端子から伝送手段により収集した電流値を用いて、キルヒホッフの法則に基づき差電流を演算し、保護区間内外を判定する。通常の系統運転中及び外部事故時、差電流は0A(ゼロアンペア)であるが、保護区間内事故時は、0Aにならないため、送電線の保護区間内外の判定を行うことが出来る。また、全端子同時刻の電流値を用いないと、通常の系統運用中に差電流が発生するため、全端子同時刻で演算するために、任意の1端子の送電線保護装置をサンプリング同期の主局として設定し、その他の送電線保護装置は同期の主局のサンプリングタイミングに合わせ、全端子の同期をとるサンプリング同期機能を具備している。
さらに、送電線保護装置の伝送路接続は、各々の送電線保護装置を1対1に接続する対向方式と、隣り合う送電線端子間で伝送路を接続するループ方式がある。
ループ方式は、3端子以上の電力系統に適応されることが多い。例えば3端子のループ伝送方式の場合、第1の端子で取得した電流値を第2の端子の送電線保護装置に伝送路を用いて送信する。第2の端子の送電線保護装置は、第2の端子で取得した電流値と、第1の端子の送電線保護装置から受信した電流値と併せて、第3の端子の送電線保護装置に伝送路を用いて送信する。第3の端子の送電線保護装置は、第3の端子で取得した電流値と、第1の端子および第2の送電線保護装置から受信した電流値と併せて、第1の端子の送電線保護装置に伝送路を用いて送信する。
対向方式の場合は、複数の送電線保護装置の各装置間で伝送路を接続するため、他端子の送電線保護装置から受信した電流値を多重化することなく、自端子の電流値を、伝送路を用いて送信する。
上述したいずれの伝送方式においても、既存の送電線保護装置の定期点検試験および端子増設を行う場合には、動作確認のための試験を実施する必要がある。試験を実施する際は、誤動作を防止するため、一時的に電力系統の運用を休止させたり、保護機能を停止させたりする必要があった。
特開2009−17780号公報
本発明の実施形態は、送電線保護装置の試験を実施する際に停止させる範囲を低減可能な送電線保護装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態における送電線保護装置は、操作入力を受け付けることで当該装置が運転中あるいは試験中かを示す試験設定情報を設定する試験設定部と、前記試験設定部によって設定された前記試験設定情報を伝送路を介して他の送電線保護装置に送信し、前記他の送電線保護装置において設定された前記試験設定情報を受信する通信インタフェース部と、変成器によって検出された電気量、前記試験設定部によって設定された試験設定情報、および前記通信インタフェース部により受信した前記他の送電線保護装置において設定された前記試験設定情報、に基づいてリレー演算を行うリレー演算処理部と、を備える。
第1の実施形態における送電線保護装置が設置される電力系統構成について示す図。 第1の実施形態における送電線保護装置6の構成を示す機能ブロック図。 第1の実施形態における試験設定記憶部14に記憶される試験設定情報の一例を示す図。 第1の実施形態における通信インタフェース部16が送受信する伝送フレームの一例を示す図。 第1の実施形態における保護リレー演算処理部11の作用を示すフローチャート。 第2の実施形態における送電線保護装置6の構成を示す機能ブロック図。 第3の実施形態における送電線保護装置6の構成を示す機能ブロック図。 第3の実施形態における試験設定記憶部14aに記憶される試験設定情報の一例を示す図。 第4の実施形態における送電線保護装置6の構成を示す機能ブロック図。 第4の実施形態における電気量記憶部22に記憶される電気量の一例を示す図。
本発明の実施形態における送電線保護装置について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態における送電線保護装置が設置される電力系統構成について図1を用いて説明する。図1は、4端子の電力系統の各端子に送電線保護装置が設置された構成を示す図である。
電力系統は、背後電源1、送電線2、計器用変流器3,3a,3b,3c、および遮断器5,5a,5b,5cを備える。
背後電源1は、交流電力を発電する。
送電線2は、背後電源1で発電された交流電力を図示しない需要家等に電力を供給する。
計器用変流器3,3a,3b,3cは、送電線2に設置され、送電線2の各端子夫々の電流値を検出し、送電線保護装置6,6a,6b,6cにアナログデータの電流値として出力する。
遮断器5,5a,5b,5cは、送電線2に設置され、送電線保護装置6,6a,6b,6cに遮断器の現在の開閉状態を示す遮断器情報を送信する。また、送電線保護装置6,6a,6b,6cから遮断器の開極(トリップ)信号および閉極信号を受信し、開極および閉極動作を行う。
送電線保護装置6,6a,6b,6cは、電力系統の各端子に設置され、各端子の計器用変流器3,3a,3b,3c、および遮断器5,5a,5b,5cと夫々接続する。また、各端子に設置された送電線保護装置6,6a,6b,6cは、互いに隣接する送電線保護装置6,6a,6b,6cと伝送路を介して接続している。以降、送電線保護装置6,6a,6b,6cは、夫々端子1、端子2、端子3、端子4に設置されているとして説明する。
ここでは、送電線保護装置6は、送電線保護装置6aと伝送路20にて接続し、送電線保護装置6cと伝送路20cにて接続することで、接続する送電線保護装置6a,6cとデータの授受を行う。送電線保護装置6a,6b,6cについても同様に伝送路20,20a,20b,20cを介して接続する装置とデータの授受を行う。
ここでは、ループ伝送方式にてデータの授受を実現している場合の伝送ルートについて説明する。送電線保護装置6は、自端の電流を伝送路20で多重化し、送電線保護装置6aへ伝送する。送電線保護装置6aは、送電線保護装置6からの電流と自端の電流を伝送路20aで多重化し、送電線保護装置6bへ伝送する。送電線保護装置6bは、送電線保護装置6,6aからの電流と自端の電流を伝送路20bで多重化し、送電線保護装置6cへ伝送する。送電線保護装置6cは、送電線保護装置6,6a,6bからの電流と自端の電流を多重化し、伝送路20cを用いて送電線保護装置6へ伝送する。上述したルートで、各装置間で伝送することによって、夫々の送電線保護装置6にて検出された遮断器情報や電流値情報を共有できる。
次に、送電線保護装置6の構成について図2を用いて説明する。図2は、送電線保護装置6の内部構成を示すブロック図である。送電線保護装置6a、6b、6cについても同様の構成を備えるため、説明は省略する。以下、送電線保護装置6が設置される端子を自端子、それ以外の端子を他端子として説明する。
送電線保護装置6は、試験用端子7、入力変換器8、アナログディジタル変換器(以下、A/D変換器という)9、遮断器情報入力部10、リレー演算処理部11、試験設定部12、表示部13、試験設定記憶部14、トリップ回路15、および通信インタフェース部16を備える。
試験用端子7は、通常の系統運用時は計器用変流器3から電流値を取得し、試験時は図示しない試験機から電流値を取得する。ここで取得する電流値はアナログデータである。
入力変換器8は、アナログフィルタ等で実現され、試験用端子7で受信した電流値から高調波が除去される。
A/D変換器9は、入力変換機8を介して取得したアナログデータの電流値をディジタル変換する。
遮断器情報入力部10は、遮断器5とメタルケーブル等にて接続され、遮断器5の開閉情報を取得する。
リレー演算処理部11は、A/D変換器9によりディジタル変換された電流値、および通信インタフェース部16から受信した自端子および他端子の電流値、試験設定情報に基づいて、リレー演算を行う。ここでは、端子間の電流値の差分から系統事故を判別する電流差動リレー演算について説明する。電流差動リレー演算の場合は、自端子の電流値から、他端子の全ての電流値の差分を算出し、算出した電流値の差分が事前に設定された閾値を超えた場合にトリップ回路15の接点を閉じる。
試験設定部12は、運用者による入力を受け付けるインタフェースであり、タッチパネルやスイッチ等で実現される。運用者が試験設定部12を操作することにより、試験設定記憶部14に記憶されている試験設定情報を書き換える。つまり、操作された場合に、送電線保護装置6の状態を、通常の系統運用状態を示す「運用中」、送電線保護装置6の試験状態を示す「試験中」のいずれかに設定する。
表示部13は、試験設定記憶部14に記憶されている試験設定情報を表示する。また、リレー演算処理部11により実行されたリレー演算の結果を表示する。
試験設定記憶部14は、試験設定部12により設定された自端子の送電線保護装置6の試験設定情報および、通信インタフェース部16により取得した他端子の送電線保護装置6a、6b、6cの試験設定情報を記憶する。ここで、試験設定記憶部14に記憶される試験設定情報の一例について図3を用いて説明する。図3は試験設定情報として、各端子の送電線保護制御装置の夫々の状態を記憶している。
トリップ回路15は、アナログ回路によって実現され、リレー演算処理部11によってアナログ回路の接点が閉じられた場合、遮断器5に対してトリップ信号を出力する。
通信インタフェース部16は、伝送路20,20cを介して、自端子および他端子の送電線保護制御装置が運用中か試験中かを示す試験設定情報を送受信する。また同様に、自端子および他端子の電流値を示す電流値情報および遮断器の開閉状態を示す開閉情報を送受信する。
次に、本実施形態の送電線保護装置6を試験設定する場合、つまり運用中から試験中に状態を変更する場合の作用について説明する。運用者は、送電線保護装置6の試験設定部12を操作することによって、試験設定部12が試験設定記憶部14に記憶されている自端子の状態を運用中から試験中に書き換える。次に、通信インタフェース部16は、試験設定記憶部14に記憶されている自端子の試験設定情報を、伝送路20を用いて送電線保護制御装置6aに対して伝送する。
ここで、通信インタフェース部16は、図4(a)に示す伝送フォーマットにより、自端子の試験設定情報を、A/D変換器9によりディジタル変換された自端子の電流値と同一フレームにて伝送路20を用いて送電線保護制御装置6aに対して送信する。また、送電線保護制御装置6aは、図4(b)に示すように、送電線保護制御装置6から受信したフレームに自端子の電流値を多重化して送電線保護制御装置6bに対して伝送路20aを介して送信する。
同様に図4(c)は、送電線保護制御装置6bから送電線保護制御装置6cに伝送路20bを介して送信するフレームであり、図4(d)は、送電線保護制御装置6cから送電線保護制御装置6に伝送路20cを介して送信するフレームである。ここで、同一フレームに多重化される電流値は同時刻にサンプリングされたデータである。夫々の端子の電流値を示すデータと連続して、試験設定識別ビットが割り当てられており、試験設定識別ビットは、各端子の試験設定情報が試験中である場合にフラグが立ち(ビットが1となる)、運用中である場合にはフラグは立たない(ビットが0となる)。
さらに、ここでは試験設定情報を自端子の電流値と同一フレームにて伝送していたが、電流値ではなく、自端子の遮断器の接点開閉情報を示す遮断器情報と同一フレームにて伝送しても良い。
次に、送電線保護装置6が実行するリレー演算処理の作用について図5を用いて説明する。図5は、送電線保護装置6のリレー演算処理部11の動作を示すフローチャートである。送電線保護装置6のリレー演算処理部11は以下のステップを実行する。
・試験設定記憶部14に記憶されている試験設定情報に基づいて、自端子の送電線保護装置6が試験中か否かを判断するステップ(S1)。
・自端子の送電線保護装置6が試験中ではないと判断した場合(S1のNO)は、試験設定記憶部14に記憶されている試験設定情報に基づいて、他端子の送電線保護装置6a,6b,6cのいずれかが試験中か否かを判断するステップ(S2)。
・他端子の送電線保護装置6a,6b,6cのいずれも試験中ではないと判断した場合(S2のNO)、A/D変換器9によりディジタル変換された自端子の電流値と、通信インタフェース部16が取得した他端子の電流値とに基づいて電流差動リレー演算を行うステップ(S3)。
・他端子の送電線保護装置6a,6b,6cのいずれかが試験中であると判断した場合(S2のYES)、A/D変換器9によりディジタル変換された自端子の電流値と、通信インタフェース16が取得した他端子の電流値のうち、試験中の端子の電流値を0A(ゼロアンペア)として電流差動リレー演算を行うステップ(S4)。
・自端子の送電線保護装置6が試験中であると判断した場合(S2のYES)、通信インタフェース部16が取得した他端子の電流値のうち、試験中の端子と電流差動リレー演算を行うステップ(S5)。
なお、本実施例では、各端子の送電線保護装置6が運用中か試験中かを示す試験設定情報を記憶する試験設定記憶部14を備え、リレー演算処理部11が電流差動リレー演算を実行していたが、この試験設定記憶部14を備える代わりに、伝送路20cを介して受信した各端子の電流値および試験設定情報を含むフレームに基づいて、電流差動リレー演算を実行してもよい。
本実施形態によれば、送電線保護装置6の試験設定部12によって設定された試験設定情報を、電流値および遮断器情報を伝送する伝送路を用いて送受信することにより、接続する他の送電線保護装置6a,6b,6cにおいて運用中か試験中かを示す状態を認識することが可能である。また、電流値または遮断器情報と同一フレームに試験設定情報を示す試験設定識別ビットを付加することにより、別々のフレームにて送受信する場合と比べて伝送データが少なく、さらに受信した装置での演算処理が高速に実行できる。
また、表示部13が試験設定記憶部14に記憶されている試験設定情報を表示することによって、運用者が自端子の送電線保護装置6において他端子に設置された送電線保護装置6の状態を容易に認識することが可能となる。
さらに、リレー演算処理部11が、試験設定記憶部14に記憶されている自端子および他端子の試験設定情報に基づいて、自端子および他端子の状態に応じたリレー演算を実施することが可能となる。つまり、任意の端子の試験を実施する場合には、試験を行わない他の端子の運用は継続でき、この際、運用中の端子に設置された送電線保護装置では運用者による整定値等の変更作業が不要となる。
なお、第1の実施形態の送電線保護装置6が、トリップ出力をロックするトリップロック設定部を備えても良い。このとき、運用者がトリップロック設定部を操作することによってトリップロックが実行された場合、リレー演算部11が系統事故と判断した場合でもトリップ回路15の接点を閉じない。つまり、トリップ回路15から遮断器5に対してトリップ信号を出力することをロックする。このようにトリップロック設定部を備えることによって、遮断器を組み合わせ無い場合の試験を行うことも可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の送電線保護装置について図面を参照して説明する。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
ここで、端子1,2,3,4にそれぞれ設置された送電線保護装置6,6a,6b,6cは、互いに時刻同期されており、略同一時刻でサンプリングされた電流値に基づいて、送電線2の内部事故を検出している。そのため、送電線保護装置6,6a,6b,6cのいずれかが同期主局となる必要がある。以下、送電線保護装置6が同期主局である一例を示し、送電線保護装置6a,6b,6cは、送電線保護装置6の時刻に同期されている。
本実施形態の送電線保護装置6の構成が、第1の実施形態の構成と異なる点は、同期主局優先度記憶部17および同期主局切替部18を備え、試験を実施する送電線保護装置が同期主局である場合には、その他の送電線保護装置に同期主局の機能を切り替える点である。以下、送電線保護装置6が試験を開始し、同期主局を送電線保護装置6から送電線保護装置6aに切り替える場合について図6を用いて説明する。
同期主局優先度記憶部17は、同期主局優先度情報を記憶しており、送電線保護装置6,6a,6b,6cの同期主局となる優先度があらかじめ設定されている。
同期主局切替部18は、試験設定部12において運用者が操作を入力し、運転中から試験中に状態を切り替えた際、送電線保護装置6が同期主局である場合には、同期主局優先度記憶部17に基づいて、同期主局優先度が高い送電線保護装置6aを選択する。次に、同期主局切替部18が、通信インタフェース部16から伝送路20、20cを介して接続する他端子の送電線保護装置6a,6b,6cに対して、同期主局切替情報を送信する。
ここで送信される同期主局切替情報は、試験中の送電線保護装置6の代行として同期主局となる送電線保護装置6aの情報を含んでいる。またこの同期主局切替情報は、送電線保護装置6の代わりに同期主局となる送電線保護装置6aのみならず、時刻同期しているすべての送電線保護装置6a,6b,6cに送信される。
同期主局切替情報を受信した送電線保護装置6aは、送電線保護装置6の代行として同期主局となり、送電線保護装置6b,6cのうち運用中の装置と時刻同期を開始する。
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、運用者が試験設定部12において試験設定を行った際に、送電線保護装置6が同期主局である場合には、同期主局切替部18が、同期主局優先度記憶部17にあらかじめ記憶された優先度に基づいて切り替えることが可能である。したがって、同期主局の送電線保護装置6の試験を行う際にも、同期主局を代行する他端子の送電線保護装置での追加操作が不要となる。つまり、任意の端子の試験を実施する場合には、同期主局の送電線保護装置の状態にかかわらず、試験を行わない他の端子の運用は継続できる。
なお本実施形態では、同期主局の送電線保護装置の試験を実施する際に、同期主局を代行する送電線保護装置の優先度をあらかじめ同期主局優先度記憶部17に記憶していたが、あらかじめ記憶させておくのではなく、運用者による操作によって優先度または切替先の送電線保護装置を設定しても良い。
また、同期主局切替部18は、同期主局優先度記憶部17に記憶された優先度に加え、試験設定記憶部14に記憶された送電線保護装置6,6a,6b,6cの状態に基づいて、同期主局を代行する送電線保護装置を決定しても良い。すなわち、同期主局を代行させるために選択した送電線保護装置が試験中の場合には、その次に同期主局優先度が高い送電線保護装置を同期主局として代行させてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の送電線保護装置について図面を参照して説明する。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
本実施形態の送電線保護装置6の構成が、第1の実施形態の構成と異なる点は、リレー演算処理部11と同様の機能を持つリレー演算処理部11aを備え、さらに通信インタフェース部16と同様の機能を持つリレー演算処理部16aを備える点である。また、試験設定部12に代えて試験設定部12aを備え、論理回路19を備える点が異なる。
試験設定部12aは送電線保護装置6が備えるリレー演算処理部11、11a毎に試験設定する。つまり、試験設定部12aは、リレー演算処理部11、11aの夫々の状態を(「運用中」または「試験中」)を切替え、リレー演算処理部11、11aの状態を示す試験設定情報を試験設定記憶部14aに記憶させる。
試験設定記憶部14aは、上述したように試験設定部12aにより設定された自端子の送電線保護装置6のリレー演算処理部11、11aの試験設定情報および通信インタフェース部16、16aにより取得した他端子の送電線保護装置6a、6b、6cの試験設定情報を記憶する。ここで他端子の送電線保護装置6a、6b、6cから受信する試験設定情報は、自端子の送電線保護装置6と同様に複数のリレー演算処理部の状態である。ここで、試験設定記憶部14aに記憶される試験設定情報の一例について図8を用いて説明する。図8は試験設定情報として各端子の送電線保護制御装置が備える各リレー演算処理部の夫々の状態を記憶している。
論理回路19は、OR回路、AND回路、等で実現され、アナログ回路またはディジタル回路で実現される。OR回路で実現される場合は、リレー演算処理部11、11aの誤不動作を抑制し、一方のリレー演算処理部11がメインリレーとして機能し、他方のリレー演算処理部11aが後備リレーや整定値が異なるメインリレーとして機能する場合に用いる。
さらに、AND回路で実現される場合は、リレー演算処理部11、11aの誤動作を抑制し、一方のリレー演算処理部11が主検出リレーとして機能し、他方のリレー演算処理部11aが事故検出リレーとして機能する場合に用いる。また、論理回路19がアナログ回路として実現される場合は、トリップ回路と一体で形成されても良い。
本実施形態によれば、単数の送電線保護装置6が複数のリレー演算処理部11、11aを備える場合においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。また、送電線保護装置6の一方のリレー演算処理部11は運用を継続し、他方のリレー演算処理部11aのみ試験を実施することも可能となり、さらに広範囲の保護機能を運用させたまま試験を実施することが可能である。
なお、本実施形態では複数のリレー演算処理部11、11aを備え、いずれも同一のA/D変換器9からディジタル電気量データを受け取り、リレー演算を実行している。しかし、A/D変換器を複数備え、リレー演算処理部11、11aが夫々異なるA/D変換器からディジタル電気量データを受け取り、演算しても良い。このようにA/D変換器を冗長化することで、より安定した電力系統の運用が可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態の送電線保護装置について図面を参照して説明する。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
本実施形態の送電線保護装置6の構成が、第1の実施形態の構成と異なる点は、記憶開始部21、電気量記憶部22、および電気量読取部23を備え、リレー演算部11の代わりにリレー演算部11cを備える点である。
記憶開始部21は、運用者からの操作入力が入力された場合、予め設定された時間となった場合、図示しない記憶開始リレーが動作した場合、トリップ回路15からトリップ信号が出力された場合、のいずれかの事象が発生すると、A/D変換器9でディジタル変換された電気量および通信インタフェース部16が受信した電気量を電気量記憶部22に記憶させる。ここで、記録開始リレーとは、系統の状態に基づいて記録開始の動作を行うものであるが、通常の系統保護要素とは別に記録起動専用として設置しても良いし、系統保護用に持たせているもので兼用しても良い。
電気量記憶部22は、A/D変換器9でディジタル変換された電気量および通信インタフェース部16が受信した電気量と、それぞれがサンプリングされた時刻を示すサンプリング時刻を記憶している。この電気量記憶部21に記憶される電気量およびサンプリング時刻の一例を図10に示す。ここではサンプリング時刻の間隔が設定時間以内であれば、グループ化して複数のグループとして記憶している。
電気量読取部23は、運用者が操作によって選択された電気量記憶部22の電気量をグループ毎に読み取る。
また、リレー演算部11cは、試験設定情報記憶部14に記憶された試験設定情報により、送電線保護装置6が試験中と設定されたと判断した場合は、電気量読取部23が読み取った電気量に基づいてリレー演算を行う。詳細な動作については第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。
本実施形態によれば、電気量記憶部22から過去の電気量を読み出して、試験を行うことが可能となる。また、送電線保護装置6、6a、6b、6c間で伝送路20、20cを介して、電気量記憶部22に記憶された電気量情報を共有することにより、夫々の送電線保護装置6、6a、6b、6cでの試験時の工数低減が可能となる。
なお、本実施形態では伝送路構成がループ構成の場合を示しているが、伝送路構成がループ構成の場合を示しているが、伝送のトポロジーが、各端子が全ての装置を結合している対向形の場合、または伝送系がループとなっているが、データの伝送方式が対向形となっている汎用通信(例えば、イーサネット(登録商標)通信やIP通信)の場合においても同様に適用可能である。
本発明に係る実施形態によれば、送電線保護装置の試験を実施する際に停止させる範囲を低減可能な送電線保護装置を提供することが可能となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…背後電源
2…送電線
3…計器用変流器
5…遮断器
6…送電線保護装置
7…試験端子
8…入力変換器
9…A/D変換器
10…遮断器情報入力部
11…リレー演算処理部
12…試験設定部
13…表示部
14…試験設定記憶部
15…トリップ回路
16…通信インタフェース部
17…同期主局優先度記憶部
18…同期主局切替部
19…論理回路
20…伝送路
21…記憶開始部
22…電気量記憶部
23…電気量読取部

Claims (11)

  1. 複数の端子を備える送電線に設置された変成器によって検出された電気量に基づいて、送電線の保護制御を実施する送電線保護装置において、
    操作入力を受け付けることで当該装置が運転中あるいは試験中かを示す試験設定情報を設定する試験設定部と、
    前記試験設定部によって設定された前記試験設定情報を伝送路を介して他の送電線保護装置に送信し、前記他の送電線保護装置において設定された前記試験設定情報を受信する通信インタフェース部と、
    前記変成器によって検出された電気量、前記試験設定部によって設定された試験設定情報、および前記通信インタフェース部により受信した前記他の送電線保護装置において設定された前記試験設定情報、に基づいてリレー演算を行うリレー演算処理部と、
    を備える送電線保護装置。
  2. 前記通信インタフェース部は、前記変成器によって検出された電気量と、前記試験設定部によって設定された前記試験設定情報とを、同一フレームで前記伝送路を介して他の送電線保護装置に送信する
    請求項1に記載の送電線保護装置。
  3. 前記送電線に設置された遮断器の接点開閉情報を示す遮断器情報を取得する遮断器情報入力部を備え、
    前記通信インタフェースは、前記遮断器情報入力部によって取得した遮断器情報と、前記試験設定部によって設定された前記試験設定情報とを、同一フレームで前記伝送路を介して他の送電線保護装置に送信する
    請求項1に記載の送電線保護装置。
  4. 前記通信インタフェース部は、前記他の送電線保護装置から前記電気量を前記伝送路を介して送受信し、
    前記リレー演算処理部は、前記試験設定部により試験中と設定された場合、取得した前記電気量のうち試験中の前記他の送電線保護装置から送信された電気量と、前記変成器によって検出された電気量とに基づいてリレー演算を行う
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の送電線保護装置。
  5. 前記通信インタフェース部は、前記他の送電線保護装置から前記電気量を前記伝送路を介して送受信し、
    前記リレー演算処理部は、前記試験設定部により運転中と設定された場合、受信した前記電気量のうち試験中の前記他の送電線保護装置から送信された電気量をゼロアンペア化し、受信した前記電気量と、前記変成器によって検出された電気量とに基づいてリレー演算を行う
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の送電線保護装置。
  6. 前記試験設定部により試験中と設定された場合、時刻同期での主局を示す同期主局を切り替える同期主局切替部を備える
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の送電線保護装置。
  7. 前記同期主局切替部は、同期主局となる優先度を示す同期主局優先度に基づいて同期主局を切替える
    請求項6に記載の送電線保護装置。
  8. 前記同期主局切替部は、前記他の送電線保護装置のうち運転中の当該装置に同期主局を切替える
    請求項6または7に記載の送電線保護装置。
  9. リレー演算を行う前記リレー演算処理部を複数備え、前記試験設定記憶部は、夫々の前記リレー演算処理部が運転中あるいは試験中かを示す前記試験設定情報を設定する
    請求項1乃至8の何れか1項に記載の送電線保護装置。
  10. 前記変成器によって検出された電気量および前記通信インタフェース部が受信した電気量と、夫々の前記電気量がサンプリングされた時刻を示すサンプリング時刻とを、関連付けて記憶可能な電気量記憶部に対して、前記電気量およびサンプリング時刻の記憶を開始する記憶開始部と、
    を備える請求項1乃至9の何れか1項に記載の送電線保護装置。
  11. 前記記憶開始部に記憶された前記電気量およびサンプリング時刻を読み取る電気量読取部と、を備え、
    前記リレー演算処理部は、前記試験設定情報によって試験中と設定された場合、前記電気量読取部によって読み取られた前記電気量に基づいてリレー演算を行う
    請求項10に記載の送電線保護装置。
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